ゴブリンスレイヤー モンスター種族PC実況プレイ   作:夜鳥空

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 やっと終わりに辿り着けたので初投稿です。




セッションその14 りざると その3

 ええと、気分は如何ですか≪幻想≫さん。ダブル吸血鬼ちゃんたちの深くて重い愛情の発露とはいえ、やはり少々過激でしたかね?

 

 ≪真実≫さんも渋い顔をしていますし、『ゆうべはおたのしみでしたね』で省略して、いんたーみっしょんに進めてしまうのも一つの手ではあります。もしあれでしたらそちらにしてしまっても……。

 

 ……え、「お互いの絆と愛を確かめ合う夜会話をスキップするなんてとんでもない!」ですか?

 

 むむむ、視聴神の方々の影響を受けていらっしゃるとはいえ、そこまで夜会話シーンを望まれているとは思いませんでした。あとその胸の前で両手をギュってしているのあざと可愛いですね。

 

 わかりました! どうしても耐えられなくなってしまったら手を上げて地母神さんを呼んでください。彼女がその神威の粋を結集して作り上げたKENZENフィルターを使ってもらいますから!

 

 


 

 

 視聴神のみなさま、大変お待たせいたしました! 只今≪幻想≫さんが復帰されましたので、前回女魔法使いちゃんがドナドナされたところから再開です。

 

 

 彼女たちの動向を見守っていた地母神さんからの情報によりますと、女魔法使いちゃんをキャプチャーした一行はダブル吸血鬼ちゃんが頻繁に利用している大寝室に入って行ったそうです。

 

 

 拠点を街から牧場へ移した際に2部屋に増設された大寝室ですが、我々の予想とは違いダブル吸血鬼ちゃんがそれぞれの寝室に常駐しているというわけではないみたいです。

 

 

 お嫁さんたちとイチャコラするのに使うのが最も多いのは確かなのですが、互いの知識や経験を共有するためにダブル吸血鬼ちゃんが同衾して肌を重ねていたり、ベビーベッドを卒業した子どもたちを間に挟んでママたちと川の字……を通り越して/////な感じで眠ることも増えてきているんだとか。あ、夜戦の時は子どもたちはちゃんと別の部屋に寝かせていますからね?

 

 

「――で、人をひん剥いた挙句寝台(ベッド)の上で拘束して、これからナニをするつもりなのかしら?」

 

 

 以前より更に大きさを増した特注のベッドに上体を後ろに倒した姿勢で座らされ、ジト目で下手人たちを睨んでいる女魔法使いちゃん。トレードマークのとんがり帽子とぴっちりスーツを脱がされ下着も露わなその恰好、拘束と呼ぶには余りにも艶やかな光景です。

 

 

 後ろに傾いた上体を支えているのはキャミソール姿の吸血鬼君主ちゃん。女魔法使いちゃんの後頭部を肩口で受け止め、前にまわした手はご立派な胸の下。ちっちゃな手のひらだけではたわわの海に沈み込んでしまうため、交差させた腕全体で柔らかなお山を支えていますね。

 

 

 そんな吸血鬼君主ちゃんを膝上に座らせているエロエロ大司教モードの剣の乙女ちゃんは、視聴神の皆様の予想通り上はノーガード。横紐が確認出来ないのでまさか下も……と思っていたら、辛うじて大事な場所をガードするCストリング――所謂『Iバック』というヤツですね――を身に着けていました。サンドイッチの中身のように間に吸血鬼君主ちゃんを挟み込んだ状態で女魔法使いちゃんの首筋や耳を艶めかしい手つきで撫でさすっています。

 

 

「ふふん、そんなの決まってるじゃない。さ、溜まってるモンをキリキリ白状しなさい! 正直に吐かないと……ちゅーするわよ?」

 

 

 極めつけは女魔法使いちゃんに覆い被さるようにガチ恋距離でドヤ顔を披露している妖精弓手ちゃん。普段通りの慎みという言葉を森に置き去りにした一糸纏わぬ姿ですが、天上の美とも称される自然が生み出した至高の芸術品はその永遠の輝きを惜しげもなく晒しています。

 

 

「正直もナニも、別に隠していることなんて……んむ!?」

 

 

 あ、目を逸らしながら誤魔化そうとした女魔法使いちゃんに対し、妖精弓手ちゃんが有言実行と言わんばかりに彼女の口を己のソレで塞ぎました。眼前に広がる美しい顔と慈しみに溢れた舌遣いに目を白黒させる女魔法使いちゃん、他3人と違って呼吸が必要な妖精弓手ちゃんが重ねた唇を離すころには温かい血の通わぬ顔が真っ赤に染まっています。

 

 

「……ぷあっ。どう、素直に話す気になった? 後ろのおっぱい乙女なら知っているんでしょうけど、私もシルマリルも、貴女の口から聞きたいの」

 

「何時までも隠してはおけないものですし、丁度良い機会ではありませんか?」

 

「おねがい。かかえているふあんやなやみ、おしえてほしいな?」

 

 

 銀糸の橋を舐め取りながら真剣な眼差しで相対する妖精弓手ちゃんに、背後からより一層優しい手つきで心身を解きほぐそうとする2人の心からの言葉。

 

 

 やがて覚悟が決まったのでしょう、強張っていた身体から力を抜いて吸血鬼君主ちゃんにもたれかかり、胸元に宛がわれた細く小さな腕に自らの腕を重ねた女魔法使いちゃんが、ゆっくりと自らの心の内に住まう獣について話し始めました……。

 

 


 

 

 人の道を外れたことに対する負い目と、人外の力を手に入れたことへの優越感。心の内深くに眠っていたソレが眼鏡重戦士という歪んだ写し鏡の存在を見ることによって目を覚まし、吸血鬼君主ちゃんの野望(ユメ)を穢す言動で抑えきれなくなり、暴れ出した獣を鎮めるために行われた惨劇。

 

 

 ゆっくりと心の内を露わにした女魔法使いちゃんは力ない笑みを浮かべ、後ろ手に吸血鬼君主ちゃんの頬を撫でながら僅かに眦を濡らしています。

 

 

「四方世界の英雄の1人であるおっぱい乙女や神に祝福された人界の護り手である後輩と違って、私は何処までも平凡な存在。偶々アンタに見初められたから盤上に立っているのであって、そうでなければあの総大主教(グランドビショップ)が言ってた通りとっくの昔に死んでいた。たとえ眷属として人を超える力を手にしたとしても、その本質までは変えられない。……ううん、むしろ卑小な精神が増大して、あの屑冒険者(福本モブ)や死灰神の信徒のように獣と化すのがオチよ。だから――」

 

 

 その先を紡ごうとしたところで、再び口を塞がれる女魔法使いちゃん。先程の口付け異なる貪るような舌遣いに目を見開きつつも、両腕を剣の乙女ちゃんにそっと抑えられており押し退けることが出来ません。ちゅぷり、と音を立てて絡んだ舌が抜かれ、言葉を遮った張本人である妖精弓手ちゃんが女魔法使いちゃんの頭をそっと自らの薄い胸に抱き寄せました。

 

 

「その先は言っちゃダメ。それと……ありがとね、心の内を曝け出してくれて。あなたはイヤかもしれないけど、自分のお腹を痛めて産んだ子も、若草ちゃんやエロフの産んだ子も、これから産まれて来るうさぎちゃんの子も、そして、あなたたちシルマリルとヘルルインの眷属の子たちも。私にとってはみ~んなおんなじ大切な可愛い娘なの。だから、悩みを打ち明けてくれてとっても嬉しい!」

 

 

 母親冥利に尽きるわね! と笑う妖精弓手ちゃん。そのきめ細かな肌の温もりに触れ、女魔法使いちゃんも安心したように目を閉じてされるがままになっています。両腕の拘束を解いた剣の乙女ちゃんは嬉しそうに微笑みを浮かべ、膝上の吸血鬼君主ちゃんはそっと女魔法使いちゃんの耳元に口を近付け……。

 

 

「きみはぼくにとって、ママでもあり、おね~ちゃんでもあり、むすめでもあり、およめさんでもある、ほかのなにものにもかえられない、とってもたいせつなそんざいなの。だから、きみじしんがきみをきらいにならないで?」

 

「……ふぅん、そこまで言うんだったら、アンタにとって『一番好きなのは私ってことで良いのかしら?』」

 

「――!! 『みんなのなかでじゅんばんはきめられないよ』、ぜんいんぼくのたいせつなひとだもの」

 

「ふふ……『ばか、そこは嘘でも私って言っときなさいよ』」

 

「えへへ……『だいすきなひとにうそはつきたくないからね!』」

 

 

 視線とともに言葉を交わし、堪え切れずに途中で吹き出してしまった2人。いつぞやの会話を通じて互いの気持ちを再確認し、女魔法使いちゃんが年相応の笑顔を見せてくれました!

 

 

「へぇ、貴女そんなふうに笑うのね。普段は大人っぽいけど、そうやっているとなんだか子どもみたい!」

 

「フフ、本来の年齢で言えば一党(パーティ)で一番年下ですもの。可愛らしいではありませんか」

 

 

 普段から一党(パーティ)の頭脳担当として振る舞っていることもあり、良く言えば大人っぽい、悪く言えば眉間に皺の寄った表情を見せることの多い女魔法使いちゃん。そんな彼女の笑顔を見て、長耳を嬉しそうにピコピコさせながら妖精弓手ちゃんが摩り下ろすような勢いで頬擦りを始めました。外見だけ見れば大人モードの剣の乙女ちゃんがいちばん年上に見えるのですが、1位と2位の間には4桁の差があるんですよねぇ。

 

 

「むぐ……まったく、お転婆な時とそうじゃ無い時の差が激しすぎるのよ、お姫様ったら」

 

 

 吸い付くような感触の胸元から顔を上げた女魔法使いちゃんの抗議にもどこ吹く風な妖精弓手ちゃん。ぷく~と膨らんだ彼女の頬を愛おし気に撫でながら、見る者全てを魅了する笑顔で言い放ちます。

 

 

「ふふん、私にはね、シルマリルとヘルルインの2人と永遠を歩むって決めた時に、もうひとつ自身に誓った事があるの。それは、私が血族(かぞく)みんなの帰る場所である『森』になること。華麗に咲き誇って実を残し、次の世代を育む土へと還る花たちも。風雨に身体を震わせる小さきものを護り、永久(とこしえ)に立ち続ける霊木も。すべてを区別すること無く(いだ)き続ける。そんな広~い『森』にね!」

 

「それは……お姫様くらいの寿命でないと途中でダメになりそうな誓いね。でも、私も好きかな、その馬鹿馬鹿しいけど誇り高い誓い」

 

「えぇ、本当に。おとぎ話のようで、それでも叶えたいと努力し続けることの出来る素敵な未来だと思います……」

 

「うん、とってもすてきだね!!」

 

 

 永遠に等しい寿命を持つ上の森人(ハイエルフ)にしか叶えることの出来ない大きな未来(ユメ)をキラキラと瞳を輝かせながら語る妖精弓手ちゃん。たとえ只人(ヒューム)の国家や故郷である森人(エルフ)の森から排斥されたとしても、大切な血族(かぞく)を護り続けるという強い意志に彩られた未来地図は決して色褪せること無く世界に記され続けることでしょう。

 

 

 

「ふふん! どう、ちょっとは貴女たちのママを見直したかしら? 私に足りないのはおっぱいだけであって、夢も希望もたっくさん持って……ひゃん!?

 

 

 おや? 薄い胸を張りながらドヤっていた妖精弓手ちゃんが可愛らしい声で飛び上がりました。不意打ち気味に内腿を撫でられ睨みつける先は吸血鬼君主ちゃんです。

 

 

「ちょっとシルマリル! せっかく良いこと言ってる最中にナニするのよ……って、あ、アレ?」

 

 

 悪戯好きなおててをひっぱたいてやろうと振り上げた彼女の腕が行き場を無くして宙に浮かんでいます。吸血鬼君主ちゃんの腕は先程から変わらず女魔法使いちゃんのたわわを下から支えてますし、その手に重なるように女魔法使いちゃんの手が添えられていますね。あ、気のせいかしらと首を捻る妖精弓手ちゃんを見て、吸血鬼君主ちゃんが悪い顔になってますよ!?

 

 

「……きのせいじゃないよ。えいっ!」

 

「きゃっ!?」

 

「んっ」

 

「ひあぁ!?」

 

 

 三者三葉の可愛い悲鳴を上げる女性たち。淡い照明器具(ランプ)の光に照らされて揺れる吸血鬼君主ちゃんの影。そこから伸びた幾本もの触手が、彼女たちの肢体に緩く纏わりついているではありませんか! サンドイッチの具からクラスチェンジした吸血鬼君主ちゃんが、寝台(ベッド)の上で悶える3人の姿を満足そうに見下ろしています。

 

 

「ちょっ、アンタ触手は使えなくなったんじゃ……っ」

 

「えへへ……あのことじょうほうきょうゆうしているうちに、ちょっとだけつかえるようになったの!」

 

 

 そういえば吸血鬼侍ちゃんと完全に分離した時にそんなこと言ってましたっけ。それが情報共有を繰り返している間にスキルとして継承されたんでしょうか。いつぞやのように部屋中を覆い尽くすような規模ではなく、また拘束するほどの力も持っていないみたいですが、何故かみんな抵抗しようとはしていませんね。

 

 

「たたかいにはつかえないけど、ふれたところから『ほしのもつあたたかさ』と『まりょく』、それに『みんながだいすき』ってきもちがつたわるようになってるの。まけんみたいにいちどにたくさんまりょくはおくれないけど、そのぶんじんわりとひろがっていくみたい!」

 

 

「なんて無駄に器用なコトしてんの……あ、コラッ! そこは敏感なトコだっての!?」

 

 

 満面の笑みでのたまう吸血鬼君主ちゃんを睨む女魔法使いちゃんでしたが、脇の下やうなじ、膝裏など皮膚の薄い部分をくすぐられて必死に笑いを堪えています。なんとか脱出しようと同じく左右で触手に拘束されている2人に視線を向けますが……。

 

 

「ん……恥ずかしがり屋さんですのね。大丈夫、痛くしたりはしませんわ……はむ」

 

 

 右側には清らかさと淫靡さを併せ持ち、成熟した女性の美しさを惜しげもなく晒す剣の乙女ちゃんが、胸元に先端を擦り続ける触手たちを両手で愛おし気に撫でつつ、躊躇いがちに唇に触れて来る触手を優しく口内へと迎え入れる煽情的な姿が。おっかなびっくり内頬や歯茎の裏を確かめている彼?を蛇のような舌でエスコートし、淫らな舞踏(ダンス)を披露しています。

 

 

「ふおお……お、おなかに赤ちゃんがいる時に森人(エロフ)姉妹がヘルルインにせがんでるのは知ってたけど、これ、ヤバいわね……新しい扉を開けちゃいそう……!」

 

 

 左側には永遠の若さを持ち、一児の母とは思えない体型と美貌を保っている妖精弓手ちゃんが、ケツドライヤー猫みたいな表情で長耳と身体を震わせています。原因はおそらく腰のほうでモゾモゾ動いている触手なんでしょうが、残念ながら地母神さんによるKENZENフィルターが働いており盤外(こちら)からでは詳細が判りません。

 

 

 援軍が絶望的であることを知り、引き攣った顔の女魔法使いちゃんの顔にかかる影。見上げた先には、吸血鬼君主ちゃんの竜血(スタドリ)を飲み干し熱を孕んだ瞳の輝きが。

 

 

 少女から大人になる狭間、その奇跡の瞬間で時間を止めた危うい魅力を醸し出す肢体を傷付けないよう、緩く巻き付いた触手から肌を通じて浸透する熱と魔力、そして深い愛情によって女魔法使いちゃんの冷たい身体が徐々に熱を帯びていくのが見て取れます。優しく肩を押され仰向けに寝台(ベッド)へ寝かされた女魔法使いちゃんに何度も啄むような口付けを落とす吸血鬼君主ちゃんの目には何処か悪戯めいた光が宿っていますね。

 

 

「あのね、いうことをきかないけものをしつけるにはどうしたらいいのか、ギルドでおしえてもらったの。ちからかんけいをはっきりさせて、どっちがあるじかわからせるか、きばをむくってかんがえがうかんでこなくなるまであまやかして、とろとろにとろけさせちゃうか。ほうほうはどっちかだって」

 

 

 ああ、賢者ちゃんと監督官さん(ドスケベ2人)が言いそうなことですね。迫る危険を感じて身を起こそうと女魔法使いちゃんが動きますが、時すでに時間切れ。左右の肩を熱っぽい視線の剣の乙女ちゃんと妖精弓手ちゃんががっちり抑え込んでいます。

 

 

「あのことちがって、ぼくはあんまりはげしいのはとくいじゃないから、2ばんめのほうほうをつかわせてもらうね。そのためにふたりにもきょうりょくしてもらったの!」

 

「んなっ!?」

 

 

 慌てて左右を見回しても、そこには蕩けきった仲間の顔があるばかり。進退窮まった彼女を見て、不意に真剣な表情になった吸血鬼君主ちゃんがそっと耳元に顔を近付けていきます。また快楽を与えられるのかと身を固くして備える女魔法使いちゃんでしたが、熱い吐息とともに囁かれたのはある意味で物理的な快楽よりも性質の悪い甘美な毒……。

 

 

 

 

 

 

「――おうこくしゅうへんのこんとんのせいりょくがよそうよりもはやくくちくできそうなの。くにのうんえいがあんていしたら、へいかがごほうびに【しのめいきゅう】があったとしをくれるって。きたにたいするまもりをまかされるかわりに、りょうちもちのきぞくになれるの。……まぁめいぎはたぶんあのこになるけどね!」

 

 

 何気ない声で伝えられた国家機密に目を丸くする女魔法使いちゃん。余所に漏れれば物理的に首が飛ぶ話を突然聞かされて混乱しているところに、容赦なくトドメの一撃が繰り出されました。

 

 

 

 

 

 

「かぞくがあんしんしてくらせるばしょをてにいれたら、あたらしいけんぞくをつくろ? だれかのちをすってうみだすんじゃなくて、きみとぼくのあいだにつくりたいの!」

 

「――――――ッ!?!?」

 

 

 吸血鬼同士の間で子を成すことは、特別な意味を持っています。吸血の果てに生み出される眷属はあくまでも配下であり、極端な言い方をすれば道具や駒のようなもの。ですが愛の結晶として産まれた子は両親の全てを受け継ぐ権利と義務を持っているのです。万が一ダブル吸血鬼ちゃんや眷属の女の子が悪に墜ち、牙狩りや勇者ちゃんに滅ぼされた時、みんなの持っていた知識や技能の一部……言わば経験点が遺された子どもへと受け継がれるんですね。所謂吸血鬼(ヴァンパイア)の名家というのはそうやって何代も血を濃くしていった家系を指すそうです。

 

 

 眷属としての本能と、愛する人と子を成せることに対する悦び。身も心も魂さえも感情の爆発に塗り潰され、処理できなくなった脳が悲鳴を上げて力無く寝台(ベッド)に身を委ねる女魔法使いちゃん。紅潮した顔と口の端から流れる雫が制御出来ない想いを端的に表しているようです。潤んだ瞳で見つめてくる彼女に再度口付けを落とし、スッと下がる吸血鬼君主ちゃん。「あ……」という声を漏らしかけた女魔法使いちゃんの口が、またすぐに快感を押し殺す形に変わりました。

 

 

「ちゅ……ほら、もっと喜びを露わにしなさい? シルマリルとの愛を形に出来るんだって……んちゅ……ちう……」

 

「ちゅる……はぁ、私も嬉しさで胸がいっぱいですのよ? 近い未来、皆様のように我が子を産めることが判って……んむぅ……」

 

 

 嬉しさに震えるふたつのたわわに左右から口をつける妖精弓手ちゃんと剣の乙女ちゃん。妖精弓手ちゃんはその細くしなやかな指でやわやわと裾野をマッサージしつつ、快感で歪む口で先端に口付けを繰り返しています。口内から両足の付け根へと触手君が旅立つのを見送った剣の乙女ちゃんは、自らのたわわで女魔法使いちゃんのそれを挟み込みゆっくりと刺激を与えることで、沸騰した頭が冷静になるのを妨げているようです。

 

 

 異なる快楽に翻弄され、何度も高みへと昇り詰める女魔法使いちゃん。十二分に準備が出来たところで吸血鬼君主ちゃんが魔剣を抜き放ち、女魔法使いちゃんに視線で最後の確認を。眦から雫を零す潤んだ瞳の彼女がゆっくりと頷くのを見て、ゆっくりと魔剣を……。

 

 


 

 

「――ってかんじで、さんにんをまとめてあいてにしてるよ!」

 

「あわ、あわわわわ……」

 

「貴様といいむこうの頭目(リーダー)といい、本当に恐ろしいな我が主は!?」

 

 

 脳内通信を駆使して大寝室の様子を窺っていた吸血鬼侍ちゃんの実況を聞き、熱暴走状態の妖術師さん。その隣の女闇人さんも口ではああ言っているものの、嗜虐神の信徒らしく吸血鬼の攻めに興味津々な様子。叢雲狩人さんから借りたちょっと胸の窮屈なワンピース姿で口の端から涎を垂らしているのは非常に教育に宜しくありませんね。

 

 

「でもこれで先輩の内に眠る獣は抑えられますわね」

 

「まぁ、別の獣が目覚める気がしないでもないけどね。それよりご主人様、話を聞いていたら私も昂ってきてしまったんだけど……ダメかな?」

 

「だ~め。きょうはぼくがこどものとうばんなの! ……またあした、ね?」

 

「むぅ、それは残念。じゃあ後輩君、ちょっと運動に付き合って貰おうかな?」

 

「え、ちょ、待ってくださ……ひゃん!?」

 

 

 吸血鬼侍ちゃんにお誘いを断られた叢雲狩人さんが令嬢剣士さんをお姫様抱っこして2階へと消えていくのを見送りつつ、若草祖母孫娘タッグの用意してくれたお茶を楽しむ1階組。チラチラと上を気にしている妖術師さんからはムッツリの気配がしますね! そんな様子を見て何か悪戯を思い付いたのか、テーブルを挟んで反対側に座っていた吸血鬼侍ちゃんが身を乗り出し、妖術さんの耳元で囁いています。

 

 

「――そんなにきになるんなら、いまからでもまざってきたら? きっとわすれられないけいけんになるよ!」

 

「うぇ!? そ、そんなむ~りぃ……。それに、はじめてはもっとこう……」

 

 

 真っ赤な顔で両手を振ってむりむりアピールをしつつ、合わせた指先をもじもじさせながら本音を漏らす妖術師さん。そういう行為自体を否定しない辺り随分と毒されていますねぇ。

 

 

「判ります。はじめては大切な思い出に御座いますからね……あいたっ」

 

「もう、貴女が言うと洒落になりませんよ?」

 

 

 わかりみが深いと頷く若草知恵者ちゃんの後頭部をぺしっとたたくおばあちゃん。冗談にしてはブラックすぎる発言に事情を知っている面子の顔が凍り付いてるのを見て、つまらぬ冗句で申し訳ございませんと頭を下げる若草ちゃん。……若草知恵者ちゃんの大切な初体験のお相手はダブル吸血鬼ちゃん、イイね?

 

 

 

 

 

 

「そ、そういえばそろそろ出産予定日なんだっけ? あんまりおなかは大きくなってないみたいだけど」

 

 

 重くなりかけた空気を払拭するように妖術師さんが話しの流れを向けたのはゆったりとした服装でおなかをさする白兎猟兵ちゃん。彼女の言う通り、僅かに膨らんだ腹部の大きさはここのところ変動せず、マタニティドレスの上からでは確認できない程度ですね。

 

 

「いやぁ、これはぼくら兎人(ササカ)の特徴らしくって。なるたけ子孫を増やせるように妊娠期間も短いですし、おなかもあんまり大きくならんのです。ほら、膨らんだおなかじゃ逃げ足が遅くなってしまうもんで」

 

 

 産まれる子の姿もぼくらきょうだいみたいなのからお父さんたちみたいなのまで様々ですし、控えめサイズにしてるんでしょうなぁと笑う白兎猟兵ちゃん。なるほど~、おなかが大きくならないのにはそんな理由があるんですねぇ。

 

 

「ぼくのお母さんも出産前日まで平気な顔で出歩いてましたし、こんなに気を遣って貰っちゃって逆に申し訳ないような気がしますよぅ」

 

「そんなことないよ。ささかのとくちょうはしらなかったけど、みんなあかちゃんがぶじにうまれてきてくれるのをなによりもだいじにおもってるの。だから、てきどなうんどうとおいしいごはん、それから……」

 

 

 そこまで言うと白兎猟兵ちゃんの顎に手を添え、唇を合わせるだけの優しいキスを送る吸血鬼侍ちゃん。おまじない、と笑う想い人の姿に白兎猟兵ちゃんの耳としっぽは止まることを忘れたように荒ぶっております。瞳は潤み、口の端からは雫を零し、両の足の間からも……んん???

 

 

 

 

 

 

「なぁ兎人(ササカ)の娘よ、もしかしてそれ、破水してないか……?」

 

「んぇ? ……あ、言われてみれば、なんだかおなかが痛いような……」

 

 

 

 

 

 

 …………え?

 

 

 

 

 

 

「「「「「「う、うまれる~!?!?」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌朝、絆を深め合ってツヤツヤお肌で1階へと降りて来た元冒険者夫婦と神殿カップル、そして女魔法使いちゃんの心中の獣わからせ部隊が目撃したのは……。

 

 

 

 

 

 

「あ、おはようございます。ゆんべはおたのしみでしたねぇ!」

 

「えへへ……ふわふわでかわいいでしょ!」

 

 

 吸血鬼侍ちゃんと同じ真紅の瞳を持つちいさな兎人(ササカ)の赤ちゃんを大切に抱く吸血鬼侍ちゃんと白兎猟兵ちゃんの花咲くような微笑みに、急な出産に立ち会いながらも満足そうに微笑む若草祖母孫娘タッグと新人2人、それに新しい妹を興味深そうに眺める子どもたち。そして……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、本当に申し訳ない……」

 

「うう……(わたくし)は悪くありませんわ……」

 

 

 リビングに正座させられ【私はお産の手伝いもせずベッドで夜会話を楽しんでいた森人(エロフ)(えっちな吸血鬼)です】の札を首から下げた下着姿の2人でした……。

 

 

 

 今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

 


 

 

 ――ふぅ、なんとか収拾がつきましたね。実況に協力してくださった皆さん、本当にありがとうございました!

 

 ()さんもとても初めてとは思えない実況っぷりで、正直驚きました! これからも脚本(シナリオ)作成やネタの提供に協力していただけると非常にありがたいですねぇ。

 

 知識神さんと嗜虐神さんの推しの2人も良い感じに一党(パーティ)へ馴染んでくれそうですし、これでまた冒険に広がりが出そうですね!

 

 今後の流れといたしましては、いんたーみっしょんの後に単発を挟み、次のセッションという感じですね。日常編も見どころさんが増えて来ましたし、まったり牧場ライフを実況するのも面白いかもしれません。

 

 ではでは今回のセッションはこれにて終幕、視聴神のみなさんも、ゴミを片付けたうえで忘れ物などしないよう注意して各世界へお帰り下さいませ!

 

 

 




 日常とは何ぞやという思索に耽るので失踪します。


 なんだかんだで累計100万文字が見えてまいりました。途中で投げ出すことなく続けて来られたのは偏に読んでくださる方々の応援の賜物、有難い限りです。

 感想もいつも楽しみに読ませて頂いております。自分では気付けない解釈やすっかり忘れていた伏線を思い出す切っ掛けになったりと非常に助かっている次第です。もし宜しければ、お読みいただいた後に一言書き込んでいただけると幸いです。

 また、評価やお気に入り登録も執筆の原動力となりますので、是非お願いいたします。


 お読みいただきありがとうございました。


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