ゴブリンスレイヤー モンスター種族PC実況プレイ   作:夜鳥空

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久しぶりに献血をしてきたので初投稿です。


セッションその3ー1

 夜の王の力(意味深)を見せちゃうかもな実況プレイ、はーじまるよー。

 

 前回、ゴブスレさんがギルド入り口に現れたところから再開です。

 

 ええ、ぶっちゃけ牧場防衛ミッションなんですが、予想外のタイミングだったのでちょっと驚いてます。歴代の走者兄貴たちが下水依頼先行によって牧場護衛ミッションを早回しで発生させていたのを鑑みて、あえてゴブリンを漸減してミッション発生を後送りにするのが吸血鬼侍ちゃんプレイでの方針でした。

 

 そのため牧場護衛より先に水の都ミッションが発生する、要するにアニメ版ルートを想定していたのですが、まさかの原作進行に。ひょっとして手紙じゃなくて直接水の都に吸血鬼侍ちゃんが戻らなきゃいけなかったとか……? 

 

 まぁ発生してしまったものは是非もなし。水の都での報酬で牧場の防衛力を強化する予定でしたが、女魔法使いちゃんと森人狩人さんという仲間が吸血鬼侍ちゃんにできました。2人に怪我をさせないよう本気で取り組みましょうか。

 

 場面ではちょうど槍使いニキがゴブスレさんに報酬について確認してますね。やっぱりゴブスレさん太っ腹というよりはお金への執着が無さすぎる感じですねぇ。槍ニキもドン引きしています。

 

 あ、監督官さん、なんでもするなんて言ってないんで座ってて、どうぞ。

 

 お、槍ニキの超かっこいい(なま)"一杯奢れよ?"です! せっかくだから吸血鬼侍ちゃんも乗ってってみましょうか。ゴブスレさん、お酒のかわりにひとくち吸わせてもらうのでもいいかな?

 

「…………ああ」

 

 やりましたわ(完全勝利)。槍ニキがマジかよって顔でゴブスレさんを見てますが、きっと彼の男気あふれるケツイに感銘を受けたんですね! じゃあやる~って感じで挙手しちゃいましょう。

 森人狩人さんも女魔法使いちゃんも受けちゃっていいかな?いいよね?

 

「ゴブリンを殺す機会を目の前にして、私が大人しく宿で帰りを待っている女に見えるかい?」

「まぁ、怪我しない程度に参加するけど、報酬には期待できそうにないわねぇ……」

 

 ()る気マシマシの森人狩人さんに対してあんまり乗り気でない女魔法使いちゃん。だいじょぶだいじょぶそろそろ受付嬢さんが……はい、ゴブ1匹に金貨1枚の報酬を約束してくれましたよ!

 

「こうしちゃいられないわ、早速作戦会議よ! 先輩たちとも相談して効率的に殺す(稼ぐ)算段を整えなくちゃ!!」

 

 瞳が$と¥になってる女魔法使いちゃんかわいい(かわいい)。

 あっそうだ(唐突)。がんばる冒険者(みんな)吸血鬼(ヴァンパイア)ジョークでも飛ばしてみますか。新米コンビ(戦士&聖女)や他の白磁・黒曜の若い子なんかが武者震いか怯えかわからない震動を発してますし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 じゃあ、いちばんゴブリンをたおしたひとは

 ごほうびにちゅーちゅーしてあげようかな?

 

 

 ほら、ここ笑うとこ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……え、なんでみんな本気(マジ)表情(かお)になっているんですか?

 

 ゴブスレさんが男衆に取り囲まれて牧場の防衛についての話し合いが始まってるし、女魔法使いちゃんは女性冒険者の輪の中で質問攻めになってますねぇ。

 

「牧場の防衛成功はあくまで最低ラインだ。紳士協定として他人の獲物を横取りするのはナシにしようや」

「ええと、本来は同性は対象外みたいだけど、あの子の場合はどうなの? やっぱり気持ちいいのかしら……」

 

 あーあー聞こえない聞こえなーい。

 

「ふふ、いけないご主人様だ。そう簡単に身体を許すのは感心できないね」

 

 一切の予備動作を感知できずに吸血鬼侍ちゃんを抱きかかえる2本の腕が。なんか≪加速≫してませんでした? 狩人の業? へーすごいなー。

 

「ギルドの風紀的にも、あまり皆を興奮させるのは如何なものでしょうかねぇ」

 

 笑みを浮かべつつ、薄型の刀剣を2本に変形させながら近づいてくる監督官さんが。あなた冒険者じゃないですよね? 変形(L1連打)が手に馴染んでいるように見えますけど。

 

「「正座」」

 

……はい(スッ)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はい、ここは牧場です(挨拶)。防衛施設の構築や物資の輸送、怪我人の収容所の開設などやることが多いので、お説教は短時間で勘弁してもらいました。

 現場では既に柵の設置や地面への杭打ち、移動式バリケードの準備など皆忙しく動き回っています。ゴブリン襲撃は今夜ですので、あまり時間の余裕はありませんね。

 さて、歴代の走者兄貴たちの場合準備段階でそれぞれの個性を生かした活躍をされることが多いのですが、吸血鬼侍ちゃん、なんと現段階ではお荷物扱いです。まだ太陽が出ているために「飛行」できないのが辛い……。空が飛べれば情報伝達や軽い物の運送など仕事の幅が広がるのですが、現状は打ち込む杭の両端を尖らせる工作くらいしか技能を生かせる場所がないんですよね。とはいえ重要な仕事ですので手を抜かずこなしましょう。

 

 幸い冒険者(主に男衆)のモチベは天元突破しているらしく、作業は順調にすすんでいるようです。現場を見回りしているゴブスレさんの表情(見えない)も心なしか明るいですね。あ、目が合いました。手を振ってみましょう! なんで周りに助けを求めるような挙動なんですか???

 

 さて、馬鹿やってるうちに日没を迎えました。ここからが吸血鬼侍ちゃんの時間です。日中は最大値の半分以下をウロウロしていたスタミナゲージが、なんと上限からまったく下がらなくなってますよ! 心なしか吸血鬼侍ちゃんも過ごしやすそうですね。

 

 偵察に出ていた森人狩人さんを含む野伏(レンジャー)が戻ってきましたが、どうも顔色が悪いですね……。

 戦力の要となる銀等級冒険を中心に、皆で集まって報告を聞くようです。吸血鬼侍ちゃん一党も呼び出されたので向かいましょう。

 

「敵本隊はおよそ300。大型の個体は完全武装。小鬼英雄(チャンピオン)戦士(ファイター)は生意気にも鎧らしきものを身に付けていたよ。確定じゃないけれど、金属鎧を着たヤツを見た者もいるね」

 

 ()り甲斐がある、と闘志を燃やす(血に酔った瞳の)森人狩人さんを除けば偵察組の表情はみな暗いです。想定(原作)の三倍の数ともなればしょうがないとは思いますけれども。恐らく騎乗兵(ライダー)弓兵(アーチャー)を中心とした別動隊もいるだろうというゴブスレさんの補足も入り、300超えの可能性も出てきました。

 

 大型個体が鎧を身に付けた場合、その脅威度はかなり高くなります。ただでさえ生命力が高くしぶといところに急所を守る防具があると、低ランク冒険者では太刀打ちできません。恐らく銀等級でも一撃で仕留めるのは難しいでしょう。

 

 予想を超える物量にゴブスレさんも対応を決めあぐねているようです。えーと、最低でも半分。上手くいけば七割ほど数を減らす手段があるっていったら協力してもらえます?

 

「……できるのか?」

 

 ()()()()()()()()()()()()。突出した味方がいたり、人質がいたとしても巻き込みから除外できないので。

 

「人間の盾が出てくる可能性がある」

 

 じゃあその人たちを救出してからですね。吸血鬼侍ちゃんは呪文を温存したいので、できれば他のみんなにお任せしたいんですが。

 

「そういうことなら任せておけちみっ子。≪酩酊(ドランク)≫と≪惰眠(スリープ)≫で動けなくしたところをかっさらってしまえばええ」

 

 鉱人道士さんを筆頭に精霊使い(シャーマン)魔術師(ソーサラー)のみなさんが請け負ってくれました。盾持ちが動けなくなったところで槍ニキや軽装戦士の面々が人質を救出、それを弓使い(アーチャー)や遠距離攻撃持ちが援護という流れでいきましょう。原作と同じ流れですが、ゴブリンの数に気圧されて士気が下がったりせずほんとに良かったですよぅ。あ、戦場で動揺しないようにあらかじめ全員に人間の盾の可能性はゴブスレさんが伝えてくれました。女性陣は激おこで、絶対に助け出すと意気込んでますね。

 

 段取りが決まったことですし、ちょっと女魔法使いちゃんと森人狩人さんを呼びます。2人とも、戦いの前に申し訳ないのだけれどちょっとだけ吸ってもいい?

 

「きみも猛っているのかい? ふふ、冗談だよ。好きなだけ吸うといい」

「集中力が落ちない程度にしてよ? それと≪小癒≫は使うんじゃないわよ勿体無いから」

 

 ありがてぇ……。流石に公衆の面前で胸元から吸うと後で監督官さんにお仕置きされちゃうので、首筋からいただきます。2人からショットグラス一杯程度吸ったら傷口を舐めて包帯で隠しときましょうねー。

 

「なにをする気かわからないけど、口に出したことはしっかり実行しなさいよ?」

 

 じゃないとあんたの餌がゴブリンに盗られるかもよ?っておっかないこと言わないでよ女魔法使いちゃん。ほら森人狩人さんの目がヤバいから(震え)。

 

「安心したまえ義妹(いもうと)くん。そんな危機になったら私が先にきみを殺してあげるからね」

 

 おお…もう…(目を覆う)。可愛い義妹をゴブリンの孕み袋にさせるわけにはいかないって? 森人狩人さんが言うと洒落にならないから。吸血鬼侍ちゃん頑張るからそういうのはナシでお願いします!

 

「きみがそういうのなら。ふふ、この戦いが終わったら……おっと、これは口に出しちゃいけないものだったね。終わった後に言うことにするよ」

 

 そうわよ(便乗)。ちょっと不穏な空気を感じましたが、そろそろ配置につく時間です。みんな生き残って明日の朝を迎えようね! 吸血鬼侍ちゃんもう死んでるけど!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 牧場から見える森の切れ目から、無数のゴブリンが湧きだしています。

 先陣を切る雑兵の手には只人や森人の女性を括り付けた盾が。中衛は体格の良い田舎者(ホブ)戦士(ファイター)が己が得物を誇示するように掲げながら進軍中。

 隙間を埋めるように呪文使い(マジシャン)呪術師(シャーマン)が配置されており、魔法で援護する腹積もりですねあれは。

 騎乗兵(ライダー)弓兵(アーチャー)は本隊に確認できませんが、簡易櫓に登っている吸血鬼侍ちゃんの暗視には、周囲の背の高い茂みが蠢いているのがクッキリ見えています。バレバレなんだよなぁ。

 

 即席防護壁の裏から武器を構えている冒険者を見て一瞬動きを止める盾持ちですが、その表情を見るとせせら笑いつつ前進を再開しました。

 おお、意外とみんな演技派ですねー。撃てませぇぇぇん!って顔がいい感じにゴブの油断を誘ってますよー。そのまま躊躇いもせずに術者の射程に侵入してきました。それじゃお願いしまーす。

 

「呑めや歌えや酒の精(スピリット)。歌って踊って眠りこけ、酒呑む夢を見せとくれ!」

「≪睡眠(ソムヌス)≫……≪(ネブラ)≫……≪発生(オリエンス)≫……!」

 

 ヨシ! ≪酩酊≫と≪惰眠≫が決まりました! 崩れるように倒れ込むゴブを見て重装備の冒険者が門を開き、軽装冒険者が次々と人質を救出し、門の中へと運び込んでいきます。分身ちゃんも一緒に回収しつつ、抵抗に成功していたゴブリンの首を飛ばしてますね。

 

 盾がなくなり慌てたのでしょう、弓兵が矢を射かけ、騎乗兵が柵を跳び越えるべく疾走し始めました。そろそろいいでしょう。

 ゴブスレさんに視線を向けるとひとつ頷きが帰ってきました。ゴブスレさんも女神官ちゃんを連れて櫓を離れるようですね。きっと小鬼王(ロード)の退路を断つために向かうんでしょう。心配そうに吸血鬼侍ちゃんを見る女神官ちゃんに一礼して、櫓の手すりに足を掛けそのまま飛び出します!

 

 混沌の軍勢の上空、金属鎧を着たゴブリンを中心に、体格と装備の良い集団が視認できる場所まで飛行してきた吸血鬼侍ちゃん。満月を背に両手を大きく広げ、吸血鬼の威容をアピールしています。

 

 突然現れた吸血鬼侍ちゃんに驚いたのか、小鬼英雄(チャンピオン)の命令を待つこともなく呪文使い(マジシャン)呪術師(シャーマン)が魔法を放ってきますが、的が小さすぎて当たりません。もっとも当たったところで抵抗と装甲値ですべて弾くの(ダメージはゼロ)ですが。稀に≪力矢≫を飛ばす頭のいい個体もいますが、命中したそばから再生してますね。大正義リジェネ持ちです。

 

 無駄に魔法を使わせたところで吸血鬼侍ちゃんの手番(ターン)が回ってきました。真言と奇跡の呪文回数は残り3回と4回。ゴブスレさんとの約束は果たせそうです。

 

「≪(カエルム)≫……≪(エゴ)≫……≪付与(オッフェーロ)≫」

 

 まずは≪天候(ウェザー・コントロール)≫から。雲の無い夜だった筈の天気が、ゴブリンの軍勢の周囲のみ深い霧に包まれていきます。不意に霧に覆われて混乱しているのか、ゴブリンの奇声が周囲に響き渡ります。不快に思った大型種が殴り殺したんでしょう、悲鳴も時折聞こえてきますね。これで

 

 

「≪(ホラ)≫……≪一時(セメル)≫……≪停滞(シレント)≫」

 

 続いて≪停滞(スロウ)≫。小鬼英雄(チャンピオン)を中心に大型種がいた場所を巻き込むように行動を阻害する空間を展開します。これで

 

「≪速やか(スピトー)≫……≪哀れ(トリスティス)≫……≪愚者(ストゥルティ)≫」

 

 さらに≪混乱(コンフューズ)≫。霧の中で同士討ちを誘いましょう。田舎者(ホブ)戦士(ファイター)の振り回す棍棒がゴブリンをネギトロめいた肉片に変えていきます。これで

 

 それでは奇跡の詠唱に移ります。万知神(ばんちしん)よ照覧あれ!

 

(あまね)く世界の叡智を貪る知の蒐集者よ、非才なるこの身に瞬刻の閃きを授け給え

 

 万知神さまの専用奇跡、≪教授(ティーチング)≫です。効果は効力値次第ですが、僅かな間だけ異界の禁術に接続(アクセス)し、呪文回数を消費してそれらを唱えられるというものです。これで

 

今宵始まるは≪暗黒の儀式(Dark Ritual)≫。異界の知と我が身に宿る血を練り上げ、今こそ痴を祓う

吸血の教示者(Vampiric Tutor)≫とならん……

 

 ゴブリンの惨状から生み出された不浄の気(黒マナ)を増幅し、この場に最も相応しい呪文(スペル)異界の知識(ライブラリー)から探し出(サーチ)します。連続して唱えてここまでで。代償として吸血鬼侍ちゃんの生命力が削られます(lose 2 life)が、2人から血を分けてもらっていたので倒れる心配はありません。

 

 最後はビシッと決めましょう! 月光によって生み出された僅かな点でしかない吸血鬼侍ちゃんの影が、霧に覆われたゴブリンの軍勢を塗りつぶすように広がっていきます。次第に影は質量を持ち、ゴブリンたちに絡みつくように実体化していきます。必死に影を引き千切ろうと試みていますが、伸縮性があるのか伸びる一方、むしろさらに拘束が強まっているようです。

 

 長い前髪の奥、深紅に煌めく瞳を覗かせた吸血鬼侍ちゃんが最後の真言(ラストワード)を唱え、ついに呪文は完成しました。これで合計

 

 無数の触手がゴブリンを絞り上げ、肉体はおろかその魂さえも生命力に還元し、飲み込まれた生命力は影の始点である吸血鬼侍ちゃんへと吸収されていきます。生きたまま腕を、足を、心までも融かし取り込むその悍ましい場景。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

是即ち≪苦悶の触手(Tendrils of Agony)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

 




社長室に呼び出されそうなので失踪します。

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