ゴブリンスレイヤー モンスター種族PC実況プレイ   作:夜鳥空

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 湯沸し器が凍って悲惨な目にあっていたので初投稿です。



セッションその17.5-5

 

 前回、鏖殺を完了したところから再開です。

 

 剣の乙女ちゃんの≪浄化(ピュアリファイ)≫によって死体も消え去り、湿気を孕んだ空気が流れる森人(エルフ)の森。若草の2人が展開していた結界もその役目を終え、森の木々は本来の姿へと戻っていますね。迎賓樹前の広場では、森の模型を解除し精霊たちにお礼の言葉を伝えていた若草知恵者ちゃんがゴブスレさんと話しているみたいです。

 

 

「精霊たちが探してくれましたが、森の中及び外縁に小鬼(オルク)の姿は確認されませんでした」

 

「そうか。此方の被害は?」

 

「皆様、消耗はされているようですが負傷と呼べるものは無いそうです」

 

 

 耳元でこしょこしょと囁く精霊さんからみんなの無事を聞き、嬉しそうに告げる若草知恵者ちゃん。フィールドコントロールを任されていた重圧は相当なものであったことでしょう。胸に手を当て深く息を吐く仕草からも精神的疲労の度合いが伺えます……と、周囲の木々が枝葉を揺らす音がするとともに複数の人影が樹上から降りてきました! シュタっと華麗に着地する妖精弓手ちゃん(揺れていない)の隣には眉間の皺が薄らいだ従兄殿、そして斥候と思しき森人(エルフ)たちも一緒です。

 

 

「ただいまー! 里のみんな全員の無事が確認できたって!!」

 

「斥候たちが避難誘導に専念出来たのは貴公らの助力の御蔭だ、感謝する」

 

 

 おお、それは良かった! 斥候からの報告をゴブスレさんに伝える従兄殿の顔には安堵の色が見え、駆け寄ってきた花冠の女王や侍女たちの顔も明るいものですね!! 人族の女性、特に見目麗しい森人(エルフ)に対するゴブリンの嫉妬心は深いものであり、執拗にその美貌を穢し続ける傾向が強いのは周知の事実。叢雲狩人さんや若草知恵者ちゃんのように長きにわたって凌辱に晒されることも珍しくありません。多くの同胞がそんな責め苦を負わされる危機が去ったことで、みんなほっと胸を撫でおろしています。

 

 

「こちらとしても森人(エルフ)に被害が出なくて良かったのです。陛下の名を出した以上、失敗は許されなかったのです」

 

「まぁ最悪の時は私たちが特攻する予定だったわけで。……おかげで私はずっとここで待機だったもの」

 

 

 

 おや、こちらもほっとした顔の賢者ちゃんと、やれやれといった様子で自分の肩を叩いている女魔法使いちゃんもやって来ました。万が一包囲をすり抜ける集団が発生した場合に備え、眷属の中で最も高速で飛行出来る女魔法使いちゃんが賢者ちゃんを輸送し、最終防衛ラインになる算段だったみたいです。前線に立てず消化不良気味な女魔法使いちゃんでしたが、するりと背後に回り込んだ賢者ちゃんにたわわを持ち上げられ、耳元で何か囁かれてますね。どれどれ……?

 

 

「まぁ良いではないのですか。たっぷりと()()に蓄えた魔力を今夜2人に振る舞う絶好の機会なのです。……というか、()()、もしや大司教よりも大きくなっているのでは? 手のひらに感じる重量感が増したような気がするのです」

 

「あぁ、うん。最近また装備を調整しないといけなくなって……って、気安く揉むんじゃないわよ」

 

 

 なん……だと……!?

 


 

 ……ちょーいちょいちょい地母神さん、今現在の一党(パーティ)戦闘力(おっぱい)ランキングってどうなってます?

 ……え。いや、まさか……こんなことになっていたなんて……!?

 


 

 ……えー、視聴神の皆様に大切なお知らせがあります。

 キャンペーンを通じて成長を見守ってきた一党(パーティ)の女の子たちの胸部装甲。肉体や精神の成長に伴い豊かに実ったものや、断固たる決意でその生き様を貫くもの。さまざまなお山が揃っておりますが……登場時より不動の1位を保っていた剣の乙女ちゃんのたわわを女魔法使いちゃんが僅差で上回り、なんと一党(パーティ)トップの大きさに成長していました!

 

 剣の乙女ちゃんと女魔法使いちゃんの圧倒的ワンツーだったランキング。サイズはなかなかですが高身長の影響でカップサイズで差の付いた叢雲狩人さんと形も大きさも整っていますがボリューム面で一歩半及ばない令嬢剣士さんがそれに追随。種族的に数値では太刀打ち出来ずとも全体のバランスで見れば驚くほどグラマラスな少女剣士ちゃんと、未だに成長を続け双子の姉妹から吸い取ってる疑惑のある神官銃士ちゃんが遅れての参戦。叢雲狩人さん並の背丈に彼女を越える肉感的な肢体の持ち主である闇人女医さんの登場によって上位陣に変動があるのではという噂は囁かれていましたが……。

 

 あ、ちなみに反対側のランキングは絶対王者であるダブル吸血鬼ちゃんが不動の最下位。圃人(レーア)ボディ形態の妖術師さんがブービー賞で、その上にみんなが愛する金床ちゃん。若草の祖母孫と女神官ちゃん、少女巫術師さんと続いて、うさぴょい効果でサイズアップした白兎猟兵ちゃん、ブービーからあっという間に成長し、一気にランキングを駆け上がっている英雄雛娘ちゃんとなっています。妖術師さんも只人(ヒューム)形態なら令嬢剣士さんと同ランクなんですが……本人は昔の姿はあんまり好きじゃないみたいですね。

 

 なお参考記録として、賢者ちゃんと女騎士さんは上位3名と中堅を隔てる境界あたり、魔女パイセンと牛飼若奥さんは文句無しの最上位とのこと。一般女性とは思えない破壊力、やっぱり牧場ママがさいつよなのでしょう、きっと。

 

 

 ……おっと、貴重な情報を頂いている間に続々とみんなが戻って来ましたね! 見事なドヤ顔の女騎士さんは黒騎士の鎧(バッシュ・ザ・ブラックナイト)を身に纏い身体能力を向上させている重戦士さんにお姫様抱っこで運ばれ、箒で空飛ぶ魔女パイセンには槍ニキがぶら下がっています。

 

 未だにシャツを離そうとしない圃人(レーア)コンビと蕩け顔で風呂敷に顔を埋めている白兎猟兵ちゃんはサイズアップしたイボイノシシ君の背中の上。令嬢剣士さんから預けられた彼?は、連絡係兼護衛として少女巫術師さんの胸元の余剰スペースに待機していたそうです。3人の人様に見せられない顔を見た妖精弓手ちゃんが頭を抱えてますねぇ……。

 

 

 

「パパ、おかえりー!」

 

「「ただい……おあ~」」

 

 

「おかえりなさーい! とぉぉぉぉう!!」

 

「あ、あらあら……」

 

「ちょっと? ママの金床じゃ不満だっての???」

 

 

 強烈なタックルでダブル吸血鬼ちゃんを吹き飛ばす叢雲次女ちゃんと一目散に剣の乙女ちゃんのたわわに吶喊する妖精長女ちゃんを先頭に、一斉に駆け寄ってくるたくさんの子どもたち。花冠の女王や森人(エルフ)の子たちと一緒に避難していましたが、戦いに赴いていたみんなの無事な姿を見てあちこちから歓声が上がっています。胸に愛の結晶を抱いた花冠の女王が従兄殿へと歩み寄り、力強く従兄殿に抱きしめられてますね。僅かな時間で打ち解けたのでしょう、冒険者の子どもたちもすっかりミニ森人(エルフ)たちと仲良しです!

 

 

「パパ、けがしてない?」

 

「ゴブリン、やっつけたの?」

 

「ああ。皆と一緒に()っつけてきた」

 

 

 心配そうに見上げる牧場の双子ちゃんの頭に手を置き、不器用に撫でるゴブスレさん。「ゴブリンの血に塗れた手で撫でる資格なぞ……」なんて考えていたのでしょう。一瞬手の動きに躊躇いが見えましたが、子供たちの背後でニッコリと威圧的な笑みを浮かべている牛飼若奥さんのプレッシャーに負けたみたいです。今回は指揮に専念してたので物理的にも汚れてませんし、森人(エルフ)の集落を救ったんですからもっと胸を張っても良いと思いますよ……と、おや? ダブル吸血鬼ちゃんがミニ森人(エルフ)たちに包囲されてますねぇ。また2人がナニかやらかしたんでしょうか?

 

 

「みんなのパパさん、かわいい~!」

 

「ちっちゃくって、とってもかる~い!」

 

 

 あらあら、外見年齢ローティーンくらいの森人(エルフ)娘ちゃんたちがダブル吸血鬼ちゃんを代わりばんこにお人形さん抱っこしてますね。体重はしっかり軽減させているのか、2人とも細身の女の子たちに軽々と持ち上げられています。……つむじやうなじに顔を埋め吸血鬼吸いを楽しんでいるのを、彼女らのママたちが羨ましそうに見ているのは気のせいでしょう、きっと。

 

 女児たちに人気のオモチャと化したダブル吸血鬼ちゃん、ですがそれを面白く思わない子もいるわけでして……。

 

 

「フン! そんなチビたちがホントにパパなのかよ。……だいたいなんでパパがおんななんだ、おかしいだろ!」

 

 

 小生意気そうに噛みつく森人(エルフ)娘ちゃんたちと同い年くらいの男の子。どうやら彼が世代のボスなのか、周りの男の子たちも「そ~だそ~だ!」の大合唱、チラチラとダブル吸血鬼ちゃんをだっこする女の子に視線を向けているのを見ると、好きな女の子が自分以外の誰かに構っているのが面白くないんでしょうねぇ。

 

 

「はぁ……ガキはこれだから……」

 

「なにお~!? おまえらだってガキのくせに! このまないた!!」

 

「んな!? そっちこそキヌガサダケのくせに!!」

 

「そそそそんなわけねーし!? ご立派なマツタケだし!!」

 

「おとこのこはおとこのこどうしで、おんなのこはおんなのこどうしでれんあいすべきだとおもうの」

 

「「おあ~」」

 

 

 ……うーん、最近のお子様は進んでますねぇ。あと最後の女の子は地母神さん好みの素質がありそうです。左右から腕を引っ張られ微妙な声を上げるダブル吸血鬼ちゃん。真ん中から裂けて4人に増えることは無さそうですが、子どもたちの争いはヒートアップするばかり。女魔法使いちゃんたちが「また馬鹿やってる……」という表情で見守るなか、ミニ森人(エルフ)たちを止めたのは……。

 

 

 

 

 

 

「きさまら~、その2人が私()()のだんなさまであると知っての狼藉か~!」

 

「うわぁ、いもひめさまだ!?」

 

 

 我らが2000歳児のエントリーだ!!

 

 

 

「――というわけで、シルマリルとヘルルインは私たちの大切な人で、あの子たちのパパなの。わかってくれた?」

 

「はい、ごめんなさい……」

 

「あなたたちも、あんまり男の子のことからかっちゃダメよ? 男の子のハートはけっこう脆いんだから」

 

「わかりました……」

 

「あと、貴女良い趣味してるわね。ウチに来て変態エセ圃人(レーア)吸血鬼を可愛がる権利をあげるわ」

 

「あれ、なんかこっちに流れ矢が……!?」

 

 

 左右の小脇にダブル吸血鬼ちゃんを抱え、子どもたちを「めっ」と叱りつける妖精弓手ちゃん。お姉さんのような威厳は無くとも、何処か従いたくなってしまう不思議なカリスマがありますね。流れ矢に被弾した妖術師さんが悲鳴を上げてますが、まぁ誤差みたいなもんでしょう。

 

 

「さ、お説教はおしまい! そろそろおゆはんが出来上がる頃よ、みんなで食べましょ!!」

 

「その言葉を待っていたのです。もう胸と背中がくっつくところだったのです」

 

「そんなに存在を主張させながら、イヤミかきさま~!!」

 

「……まったく、慎みという言葉をいったい何処に置いてきたのだ……っ」

 

 

 辺りに漂ってきたおゆはんの匂い、妖精弓手ちゃんの声に子どもたちが明るい顔を取り戻し、これ見よがしと下から持ち上げたたわわを揺らす賢者ちゃんに妖精弓手ちゃんが怪鳥蹴りを叩き込むのを呆れた顔で眺める従兄殿。里の危機を救った冒険者を持て成す宴は、はしゃぎまわる子供たちが寝落ちするまで続くのでした……。

 

 


 

 

「げふぅ、満足なのです」

 

「そりゃあんだけ食べれば満足でしょうよ。それで食べたものはぜーんぶ()()に行くんだからズルいったらありゃしないわ」

 

 

 宴が終わり、迎賓樹へと戻った一行。はち切れんばかりにおなかを膨らませた賢者ちゃんが満足そうに頷く横で、妖精弓手ちゃんが彼女のたわわを揉みしだいています。はしゃいでいた子どもたちは宴の途中でスイッチが切れたようにダウン。ふかふかの草で出来た寝台(ベッド)の上でみんな仲良く夢の世界に出発。子供たちの面倒を見ていた白兎猟兵ちゃんと英雄雛娘ちゃんも早々に寝てしまい、剣の乙女ちゃんと令嬢剣士さんが添い寝をしてあげてますね。

 

 

「――で、シルマリル、ヘルルイン。準備はどう?」 

 

 

 きさま~と唸りながらたわわを堪能していた妖精弓手ちゃん――きさま~が気に入ったみたいですね――が手を離し、声をかけた先。そこには女魔法使いちゃんのたわわに顔を埋めるダブル吸血鬼ちゃんの姿がありました。後頭部を優しく支えられた体勢で、ちっちゃなおててでお山を揉みしだきながらちゅーちゅーする姿……うーむ、凶悪な吸血鬼(ヴァンパイア)には見えませんよねぇ。

 

 

「ん……ちゅー……ぷぁっ。ごちそうさまでした」

 

「ぺろ……だいじょうぶ? いたかったり、ヒリヒリしたりしてない?」

 

「はいはいお粗末様。別に痛くもなんともないわよ」

 

 

 吸い口から唇を離し心配そうに見上げる2人の頭をくしゃりと撫で、笑みを返す女魔法使いちゃん。左右のほっぺに口付けをする2人を解放し、ほっと肩の荷が下りたように息を吐いています。その顔がスッキリしたものに見えるのは、タンクが空っぽになるまでダブル吸血鬼ちゃんがちゅーちゅーしたからでしょうね。ぽてぽてと近寄ってくる2人の様子に満足げな笑みを浮かべた妖精弓手ちゃんが、2人の背中を後押しします。

 

 

「ん、問題無さそうね。……それじゃ2人とも、バッチリ決めてきなさい! あの子たちの居場所は判るわよね?」

 

「だいじょうぶ! においでおいかけられるもん!!」

 

「それじゃ、いってくるね! ……あと、()()()()()()()()()()()()()?」

 

 

 ドヤ顔の吸血鬼君主ちゃんの隣でちょっぴりお困り顔の吸血鬼侍ちゃん。その視線の先には妖精弓手ちゃんの引き締まったウエストにぶら下がるようにしがみつく小さな2つの人影が。……とうとう服では物足りなくなった圃人(レーア)コンビが白い肌に直接顔を擦り付けて荒い息を吐いちゃってますねぇ。

 

 

「だーいじょうぶ! こっちの心配はいいから、2人は自分たちのすべきことを……ね?」

 

「「……うん! いってきます!!」」

 

 

 太股に抱き着かれ、お腹のあたりに熱っぽい息を感じながらも涼しい顔の妖精弓手ちゃん、ヒラヒラと手を振ってダブル吸血鬼ちゃんを送り出しました。2人が部屋から出ていったところでむんずと左右の圃人(レーア)コンビを掴み上げ、その顔を覗き込みます。蕩け切った表情でモジモジと内またを擦り合わせる様子に苦笑し、潤んだ瞳で見つめる2人に美しい顔を寄せ……。

 

 

「――とうっ!」

 

 

 上の森人(ハイエルフ)の芳香にメロメロな2人を勢いよく投擲しました! ぽーんと放物線を描いて宙を舞う2つの影、その行く先に待つのは……。

 

 

「わわわっ!?」

 

「あら、森人(エルフ)にしては上手い投擲ねぇ」

 

 

 油断していたところにいきなり飛んできた少女巫術師さんを慌てて受け止める大人形態の妖術師さんと、正確な軌道で胸元に落ちてきた少女剣士ちゃんを魔力からっぽでふわっふわなたわわでキャッチした女魔法使いちゃんです。突然の空中散歩に目を白黒させている圃人(レーア)コンビ、そんな彼女たちの耳に届いたのは、脳を蕩けさせるほどに甘い上の森人(ハイエルフ)の問い掛けです……。

 

 

 

「さて、2人とも。貴女たちは今魔力空っぽの吸血鬼(ヴァンパイア)に掴まってるわけだけど……」

 

 

 

 

 

 

「直接血液をちゅーちゅーされるのと、()()()()()()ちゅーちゅーされるの。どちらか好きなほうを選びなさい?」

 

「「…………」」

 

 

 女魔法使いちゃんの膝上で横抱きされた少女剣士ちゃん、熱に侵された瞳で捕食者を見上げながら、そっと自らのインナーを捲り上げていきます。妖術師さんにお姫様抱っこされている少女巫術師さんのほうは……うわぁ、躊躇いなく指輪を嵌め、スカートの裾を両手でゆっくりとたくしあげてます! 小さな2人の艶姿にゴクリと喉を鳴らす魔力切れの吸血鬼(ヴァンパイア)、抑えきれぬ衝動に突き動かされ、懐に捕らえた獲物へとその牙を……これ以上は視聴制限が掛かってしまいそうですので、先程部屋を出たダブル吸血鬼ちゃんのほうに映像を切り替えてくださーい!!

 

 


 

 

 ぽてぽてと迎賓樹の外周に突き出た足場を上っていくダブル吸血鬼ちゃん。木々の合間から差し込む月光によって照らし出された光景は幻想的であり、見慣れた牧場の風景とは異なる新鮮さを感じさせてくれますね……と、仲良く手を繋いでいた2人ですが、迎賓樹てっぺんが見えてきたところでその足が止まりました。2人の前にはぽっかりと口を開けた大きな樹洞(うろ)が、どうやら吸血鬼君主ちゃんの目的地はここみたいですね。吸血鬼侍ちゃんと別れ、足を踏み入れたその先は……。

 

 

「ふわぁ……!」

 

 

 ――最初に感じるのは水の匂い。樹洞(うろ)の内壁から染み出た水によって内部は苔類に覆われ、吸血鬼君主ちゃんの足元近くまで水が溜まっています。不思議と水は温かいのか、内部は薄着でも問題無い温度になっているようです。

 

 

「――(あるじ)さま、どうぞお召し物を御脱ぎになって、こちらへ……」

 

 

 次に目に入るのは薄衣に身を包んだ若草知恵者ちゃん。水気を含んだ苔の寝台(ベッド)に腰掛け両手を広げて愛する主を招くその美しさは、儚さと妖艶さの入り混じったまさに『妖精』といった姿です。

 

 促されるままに魔力で編んだ服を分解し、足首まで水に浸からせながら彼女へと歩み寄る吸血鬼君主ちゃん。その背後では苔が蠢き、樹洞(うろ)の入り口を閉ざしていきます。月明かりが消え暗闇に覆われた内部ですが、やがて淡い輝きが灯り始めました。どうやらヒカリゴケ……しかも自ら光を放つものが灯りの役割を担っているみたいですね。

 

 差し出された手に身を預け、優しく抱き上げられる吸血鬼君主ちゃん。温水であたためられた若草知恵者ちゃんのぬくもりを堪能する間も無く、さらなる驚きが彼女の前に現れました。

 

 

 

 

 

 

「うふふ、そんなに見つめられると照れてしまいますね……」

 

「きれい……」

 

 

 普段は幾重にも纏った長衣に覆われ秘匿されている肢体。水気を吸いピッタリと肌に貼り付く薄衣はその一切を隠さず、若草祖母さんの美しさを引き立てています。慎ましやかな胸、折れてしまいそうな細い腰、そして美しい曲線を描く安産型のお尻……当たり前ですが、若草知恵者ちゃんとソックリな体型ですね!

 

 

「ふふ……身長も、女らしさも、すっかり貴女に抜かされてしまいましたね♪」

 

「お、お祖母様!? そのようなこと……」

 

 

 吸血鬼君主ちゃんを挟み込むように身を寄せ、孫娘の頬を優しく撫でる若草祖母さん。たしかに、牧場攻防戦の頃から比べると出産前後からグッと女性らしいラインになりましたもんね若草知恵者ちゃん。肉体の損傷と精神的なトラウマが癒されたことで身体が成長したのかもしれません。

 

 

「んむ……ぷぁっ。でも、おばあちゃんはなんだかとってもいいにおいがする……ふたりともよくにてるけど、おばあちゃんのほうがもっととろけちゃうかんじ……」

 

「年を重ねた森人(エルフ)は徐々に肉の身体から霊界(アストラル)へと存在が変わっていくのです。そしていずれは肉体を失い、森へと還る……ふふ、まぁ加齢臭みたいなものですよ」

 

 

 祖母孫サンドにクラクラしている吸血鬼君主ちゃんの言葉に囁きで返す若草祖母さん。現世への拘り、未練の薄れた森人(エルフ)は物理的な存在から徐々に精神的な存在へと変わっていくみたいです。それを『死』と呼ぶか、『あるべき場所へ還る』と考えるかは種族差があるのかもしれませんね。

 

 

「孫娘の幸せな姿を見られて、もう思い残すことは無い。そう思っていたのですが……ふふ、まだおばあちゃんにも執着があったみたいです……ん……ちゅ……」

 

「お祖母様、お綺麗でございます……ん……はぁ……」

 

 

 吸血鬼君主ちゃんのちっちゃな手を取り、己の胸にあてがいながら口付けをする若草祖母さん。若草知恵者ちゃんも膝上で快感に震える吸血鬼君主ちゃんの身体に手を添え、抜剣へと導いていきます。魔剣が抜き放たれたところで若草祖母さんが手に取ったのは……そう、豊穣の霊薬です。

 

 

「ん……ごく……はぁ、胎を焼くほどに甘いのですね……」

 

 

 喉を鳴らしゆっくりと瓶の中身を飲み干す姿に目を奪われていた吸血鬼君主ちゃんですが、若草の2人が折り重なるように苔の寝台(ベッド)に横たったところで我に返ったようです。艶然と仰向けに横たわる若草祖母さん、彼女に覆い被さるような体勢の若草知恵者ちゃんを挟み込むように身体を預ける吸血鬼君主ちゃん。背に感じる魔剣の熱に身体を震わせる若草知恵者ちゃんの耳を舐め上げた後、孫娘の蕩けた表情に見入っていた若草祖母さんの耳元へと顔を近付け、そっと囁いたのは……。

 

 

「せいいっぱいやさしくするからね、おばあちゃ……ううん、――――」

 

「はい、あなた……」

 

 

 彼女を『みんなのおばあちゃん』ではなく『ひとりの女性』として愛するという気持ちを込めた決意の一言でした。

 

 

 やがて樹洞(うろ)の中に響き出す壁面から滲み出る水とは違う湿った音と幸福に満ちた声。3人の愛を交わす姿を見ているのは空に浮かんだ赤い月だけ……って、あれ? これもしかして先に進んだ吸血鬼侍ちゃんに聞こえているんじゃ……。

 

 

 

 

 

 

「フム、どうやら祖母殿も堕ちたようだな。いや、この場合は幸せを手にしたと言うべきか」

 

「向こうは随分と甘いやり取りを交わしているみたいだねぇ。此方と違って」

 

「えぅ……」

 

 

 迎賓樹の頂点にほど近い場所、テーブル状に変化した枝に腰掛け下から聞こえる遣り取りに傾けている2人の長身の森人(エルフ)。間に座る吸血鬼侍ちゃんはもうひとりの自分の口から出る甘々な言葉に顔を真っ赤にしていますね。

 

 叢雲狩人さんと闇人女医さんのたわわに挟まれ身動きのとれない吸血鬼侍ちゃん。身体に触れる2人の手は優しくも艶めかしく、あれよあれよという間にインナーだけの姿に剥かれちゃいました。ほっそりとした二の腕に舌を這わせる叢雲狩人さん、肩口を経由して腋まで進出する彼女の反対側では、闇人女医さんがうっすらと浮かびあがる肋骨に唇を寄せ、骨の在り処を探るように歯を当てています。フルフルと快感に耐えるように身体を震わせる吸血鬼侍ちゃんですが、攻めっ気が強い反面自分が攻められるのには弱いみたいですねぇ。

 

 

「ぷは……ねぇご主人様、いい加減彼女の願いを叶えてあげたらどうだい? 『痛み』は辛いものだけじゃない、好きな人から与えられるものは心地よいんだよ?」

 

「でも……ひゃう!?」

 

 

 なるほど、どうやら吸血鬼侍ちゃんは闇人女医さんが求める『苦痛』を与えるのに躊躇っているみたいです。嗜虐神さんを信仰する彼女にとって『苦痛』は欠かす事の出来ない供物、他人に与えるのも良いですが、自らに課すことも大切な祈りの表れなんですね。つい、と目を逸らす吸血鬼侍ちゃんですが、捲り上げられたインナーの内に隠れていた先端を闇人女医さんに甘噛みされ、可愛い悲鳴を上げちゃいました。

 

 

「いいか、我が主。同じ苦痛でも、悪戯がバレて仕置きされてる時のモノと、かつて御母堂が受けた拷問のようなモノは違うだろう? 前者には相手に対する愛があるが、後者には弱きものを貪る悪意しかない。私がお前に求めているのは前者なのだよ。そう、このように……」

 

 

 互いに目配せを交わし、身を寄せる森人(エルフ)の美姫。艶やかな褐色のたわわに叢雲狩人さんが顔を近付け、北半球の真ん中に犬歯を、背に回した手の爪を肩甲骨の辺りに突き立てました! 幾筋も背に浮かび上がる朱色の線。ですがそれが齎す『苦痛』は闇人女医さんとっては祝福そのものです。

 

 

「ほわぁ……んむ!?」

 

 

 舌を伸ばせば届く距離で行われる美しくも淫猥な光景に目を奪われていた吸血鬼侍ちゃん、それを見た叢雲狩人さんが褐色のたわわに滲む血を強く啜り上げ、そのまま吸血鬼侍ちゃんの唇を奪いました。目を丸くする想い人に嗜虐的な視線を向けながら口内の血を送り込み、同時に己を舌を牙に強く押し当て、自らの味も確かめさせていますね。2人の口の間に朱色の橋が架かる頃には、吸血鬼侍ちゃんも完全に出来上がっちゃいました。

 

 

「さぁ、我が主よ。先ずは私に『初めての苦痛(しあわせ)』を与えてくれ。既に準備は出来ているぞ?」

 

 

 上気した顔で吸血鬼侍ちゃんが目を向けた先には、見覚えのある空き瓶を片手で振る闇人女医さんの艶姿。蔓が自ら絡み合って生み出された天然の寝網(ハンモック)に身を預け、蠱惑的な表情で小さな主を招いています。

 

 

「ふふ……可愛いなぁご主人様。さ、私も一緒に可愛がってくれたまえ。義妹(いもうと)ちゃんたちの声を聞いていたら私も欲しくなってしまったんだ……」

 

 

 流し目を送りながら闇人女医さんの隣に寝そべり、手招きをする叢雲狩人さん。口の端から血の混じった唾液を零しながら2人を見る吸血鬼侍ちゃんの理性はもう限界を迎えています。そして、最後の一線を越える言葉が獲物(ふたり)の口から囁かれました……。

 

 

 

 

 

 

「自然の力で育まれた美味なる果実と……」

 

「大地の力で磨かれた華美なる宝石……」

 

 

 

 

 

 

「「――さぁ、食べ比べてみては如何かね?」」

 

 


 

 

 明朝、様子を見に来た従兄殿と花冠の女王を襲った衝撃は、げっそりとした顔の圃人(レーア)を抱えるお肌ツヤツヤな吸血鬼の花嫁(ヴァンパイアブライド)。そして、おなかを大きくした森人(エルフ)2人の幸せに満ちた表情と……。

 

 

 

 

 

 

「やったわね、あに様、あね様! 可愛い姪っ子が増えるわよ!!」

 

 

 あーあ、またやっちゃってるよ……という顔の冒険者に囲まれながら薄い胸を張る2000歳児渾身のドヤ顔であったそうな……。

 

 

 今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

 


 

 

 いやぁ、今回も放送できない部分が多かったですねぇ! 幼年期を終えている視聴神さんでしたらプレミアム会員特典で未放送部分を視聴できますので、詳しくは知識神さんか地母神さんまでお願いします!!

 

 さて、次セッションは春が舞台でしたっけ。白兎猟兵ちゃんの弟たち夫婦も出産間近ですし、新たな生命がたくさん芽吹きそうですね!

 

 それで……次は太陽神さん提供の脚本(シナリオ)ですよね。ちょっと見させてもらっても良いですか?

 

 ふむふむ……ほほう! たしかにこの問題はダブル吸血鬼ちゃん卓ならではですし、面白そうですね!!

 

 期待してますよぉ? 勇者の血統を証明するために泥まみれになって足掻く、美しき『(キング)』の活躍に!!

 

 

 





 春を呼びに行くので失踪します。


 前回の更新時に気付いてませんでしたが、総文字数が140万字を越えてました。キャンペーン終了までに何処まで伸びるのか、楽しみでもあり不安でもあります。お付き合いいただければ幸いです。

 評価や感想、お気に入り登録ありがとうございます。読んでくださった方からの反応がモチベに繋がりますので、是非にお願いいたします。。


 お読みいただきありがとうございました。
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