ゴブリンスレイヤー モンスター種族PC実況プレイ 作:夜鳥空
いや、なんでGM席に座っているのがゆっくりさんじゃなくて≪真実≫さんなんです? え、ゆっくりさんはあっちで地下水道探索組のマスターだから? まさかのMTS(マルチテーブルセッション)かぁ。たまげたなぁ……。
えぇと、前回謎の超勇者ちゃんに誘拐されたところから再開です。
吸血鬼侍ちゃんを誘拐した人物は、街中央の神殿から入口である門へ向かって最短距離を直進しています。えぇ、あらゆる障害物をパルクールばりに突破しながら。
小柄とはいえ人ひとりお姫様抱っこした状態でこの速度、
あ、≪幻想≫さん大丈夫ですか? 気分悪かったら少し目を閉じて休んでてくださいね。
ものの数分で辺境最大の街を踏破し、大きな門に到着しました。門の外、街道の端っこには2つの人影が。長い髪をポニーテールにまとめた剣士風の女性と猫耳パーカーに杖を携えた小柄な少女。どちらの胸も豊満ですねぇ! リボンを風に靡かせながら城壁を跳び越えて着地した謎の人物は、2人の前に誘拐してきた吸血鬼侍ちゃんを降ろしています。
はい、皆様ご存知の勇者ちゃんとその仲間たちですね。ドーモ。剣聖=サン、賢者=サン。吸血鬼侍です。
2人の呆れかえった表情から察するに、勇者ちゃんはもうひとり連れてくるねーと言ってそのまま街中へ突入した感じだったのでしょう。吸血鬼侍ちゃんを見る目には同情の光が宿っています。
「お久しぶりなのです。水の街を離れてゴブリン退治をしていると聞いていましたが、丁度良いタイミングで逢えたものです」
これも≪
「先日、街一つを異界に飲み込んだ、終わらない獣狩りの夜を終わらせてきたのだが、一柱、信者の女性を孕ませては異形の存在を生み出し続けていた邪神を取り逃してしまってな……」
当たり判定さえ残っていれば透明だろうと斬ってやったのだがと悔しがっている剣聖さん。発狂していた信者には≪
GMはん……あんたなんちゅうもんをシナリオに出してくれたんや……。
「それで、その邪神を信仰している教団がこの近くにあるみたいなんだ!」
逃げ込むならきっとそこだよねーと笑う勇者ちゃん。可愛いけど物騒なこと言ってますよねそれ。
街道を逸れ、道なきを進んでいく一行。確信があるのか躊躇なく先頭を歩いている勇者ちゃん。あれ行き当たりばったりじゃないんですか?
「そうでもないのです。ほら」
賢者ちゃんの指差す先では勇者ちゃんと剣聖さんが何かを切り伏せています。近寄って見てみると、動物と金属が出鱈目に混ざりあった怪物のようです。なんですこれ? メタルビースト?
「足止めか誘いか知らんが、ヤツが通った後にはこのような落とし子が続いているのだ」
恐らく通り道で見つけた雌を手当たり次第に孕ませているのだろうって、ヤバイですねぇそれ。教団の隠れ家に着いたらメタル〇ウラが軍団規模で湧いてたりしそう。
「そうならないために貴女に協力をお願いしたのです」
わぁい期待が重ぉい。それで、吸血鬼侍ちゃんは何をすれば良いんです?
「
「その間、私は無防備な彼女の護衛に専念せねばならない。あとは斬撃飛ばしの援護くらいか」
えーと、つまり勇者ちゃんと2人で推定邪神とガチンコしろと? さすがにむーりぃ……。
「だいじょうぶ! みんなの力をひとつにすれば勝てるよ!!」
勇者ちゃんの笑顔が眩しい……まるで太陽……ハッ!?
そうです、暗い迷宮から抜け出して、太陽を求めたのが吸血鬼侍ちゃんの始まりだった筈です。邪神の一匹や二匹で尻込みしてるようじゃあ「
とはいえ、牧場防衛ミッション時の腹八分目モードでも辛そうなのに、今の腹ペコ吸血鬼侍ちゃんじゃあ超越者の戦いについていけそうもないんですよねぇ。なにか良い方法ありませんか賢者ちゃん?
「そう言うと思って、目星はつけてあるのです」
徐に腰に下げたポシェットをゴソゴソ始める賢者ちゃん。なにかを掴んでずるりと引き出しました。それどう考えても容量おかしいですよね? 四次元ポシェットですか? え、王国の宝物庫に直結している? すっごーい!
「
いつか言ってみたかったんでしょうね。ドヤ顔の賢者ちゃんが差し出したのは大剣と長銃、それに黄金色に輝くメダル。こ、これはまさか……!
「かつて心を乱した巨人の王を倒すときに共闘した、異邦の騎士から
大剣と長銃は国宝級なのです、と言いながらそれらを吸血鬼侍ちゃんに渡してきました。
それらが業物であることは間違いないのですが、吸血鬼侍ちゃんの目は最後のメダルに釘付けになっています。何処となく愛嬌のある太陽を模した顔が刻まれた表面。金属でありながら触れると仄かに感じる熱を帯びたそれはまさに太陽の欠片。
こんなの見せられたら負けるわけにはいかないじゃないですか……!
大剣を右手に持ち肩に担ぐように構え、左手には身長よりも長い長銃。そして首から陽光の輝きを放つ≪太陽のメダル≫を下げれば、\デェェェェン/という効果音とともに
「あ、きっとあそこが入り口だね!」
おっと、感動しているあいだに目的地に到着していたようですね。勇者ちゃんの指差す先には古い遺跡と思しき建築物が、いかにもな地下へ続く階段を伴って待ち構えていました。ゴブスレさんならきっと火攻めor水攻めor生き埋めを考えるのでしょうが、勇者ちゃんはそのままスタスタと階段を降り始めてしまいました。あの、罠探索とかなさらないんですか?
「もう
そう言いながら勇者ちゃんの後に続いて足を進める剣聖さん。吸血鬼侍ちゃんも早く行かないと「ちょっと待つのです」なんでしょう賢者ちゃん? 忘れ物かなにかですか?
「どうせいつも通り空腹のままなのはわかっているのです。さっさと済ませるのです」
そう言いながら猫耳パーカーを外し服を緩める賢者ちゃん。いいんですか? え、あっちの2人は牙が通らないから賢者ちゃんからしか吸えない? どんだけ硬いんだ前衛組……。
確かに少しでも吸っておけば楽に動けるでしょうし、それではお言葉に甘えて(ペロン)
ちゅー。
「ひわぁ!? ど、どこから吸ってるのですか!?」
あ、ごめんなさいいつもの癖で。最近はこっちから吸うよう言われてたので……。
「勇者、参上!!」
ちょっとしたハプニングもありましたが(強弁)、
一党と相対しているのは1人の只人の男。身なりから察するに錬金術師崩れでしょうか。勇者ちゃんを前にして戦意は保っているようですが、膝が笑っているのがちょっと可哀そうです。
「ええい、こうなれば今この場で≪
お、流石にボスじゃなかったみたいですね。勇者ちゃん一党も取り逃がしを防ぐために儀式の妨害はしないようです。
「≪
男が高らかに叫んだと思えば、周囲の壁が崩れ去り無数のゴーレムが現れました。男の後ろに立つ一際大きなゴーレムが降り注ぐ何かを浴びるようなポーズをとると、そのボディが有機的に変貌していきます!
もしかして:グレズ
ボディの変貌は周囲のゴーレムへも伝播し、金属の骨格に肉を纏わりつかせ、鋼の鎧を着させたような異形の巨人が次々に生み出されていきます。一体一体が上位魔神、いえ魔神将に匹敵する力を秘めているのは間違いありません!
「さぁ≪
男の声に呼応するように巨腕を振り上げる一際大きな巨人。そして……。
ぷちゅ
「男は不要というわけですか。まるで盛りのついた猿なのです」
男を潰して満足したのか、巨人……いや、巨神は咆哮を上げると勇者ちゃんたちのほうへ視線を向けてきました。周囲にいる巨人たちも獲物を見定めるように包囲してきます。
「qawsedrftgyhujikol!!」
巨神が人類には理解できない言語で何かを言い放つと、うへぇ、装甲の下から無数の触手が現れました。男の言葉から類推すると、あれ全部生殖器官なんだろうなぁ……。
流石の勇者ちゃんたちも引き攣った顔をしてますねぇ。百合推しの吸血鬼侍ちゃんとしては敗北触手プレイなぞ認めるわけにはいきません!
≪
「あの邪神はあらゆる
地面に大型の
「今、奴とその眷属が依り代としているのは
賢者ちゃんの術式を邪魔しようと、無数に押し寄せてくる触手の群れを薙ぎ払いながら吸血鬼侍ちゃんに告げる剣聖さん。それ本当にただの
「そしてボクの剣とそのメダル! ふたつの太陽が合わされば、その輝きは2倍以上!!」
おお、ちょっとボイルドエッグ理論っぽいですが、なんとなくわかりました! このメダルは互いの力を高め合う増幅器の役割があったんですね。え、それだけじゃない?
「そのメダルには、キミのことを信じてくれる人たちの想いが込められている! キミがキミらしく生きていくための、大切な人たちの想いが!」
ふぁ~!! 勇者ちゃんが言葉を発する度に吸血鬼侍ちゃんのぱわーがどんどん高まっていってます! これが
迫りくる巨人を一太刀で光に還しながら、最奥の巨神目指して突き進む勇者ちゃん。吸血鬼侍ちゃんもその後を追いかけています。肩に担いだ大剣を振り下ろせば嵐の一撃が巨人を薙ぎ払い、長銃から放たれる赤い銃弾は穿った巨人を爆散させていきます。そのまま呼吸を合わせ、巨神の胸元へ十文字を描くように斬りつけます!
ギイィィィン!!
「うわ、硬ぁ!?」
周囲の巨人の装甲が勇者ちゃんの剣の前に無力だったのを見たからでしょう、巨神は装甲をも自らの肉体で侵蝕し、外骨格のように再生成したようです。
「くっ、こうも圧し潰すように攻められると厄介だな……ッ!」
後方では触手で攻めあぐねていた巨人たちが、その体躯で圧し潰すように次々に2人に跳びかかっています。あまり余裕は無さそうですね……。どうやら吸血鬼侍ちゃんの
「え、でも……ううん、わかった! 信じてるからね!!」
ああ^~勇者ちゃんの応援で
ガァン!!
「qawsedrftgyhujikol!?!?」
攻撃モーションを≪
空中で前後反転し、自らの腹部から≪
体表をズタズタにされ悶える巨神と、その胸に自ら磔になった形の吸血鬼侍ちゃん。両者の目に映るのは、太陽の輝きを秘めた剣を振りかぶる勇者ちゃんの姿です。
今だ、≪
吸血鬼侍ちゃんの言葉に頷きを返すと、勇者ちゃんはその力を開放しました。
「日輪の力を借りて、今、必殺の、
サン・ブレェェェェェェェェェェェェェェド!!」
振り下ろされた剣から発せられた陽光の一撃は、巨神の身体を崩壊させていきます。
光が収まった後には、見る影もなくボロボロになった巨神の姿。なんとか耐えきったと思ったのでしょう、内部組織が露出した醜悪な顔を笑みに似た形に歪ませています。
まぁ、トドメはこれからなんですが。
「超勇者ぁぁぁ! クラァァァァァァァァッシュ!!」
天高く飛び上がった勇者ちゃん、空中で回転してからポーズを決め、一直線に巨神へと落下していきます。ダメージが蓄積して動くこともままならない巨神はその雄姿をただ見上げるばかり。
頭頂部に着弾した勇者ちゃんの蹴りは、その勢いを殺すことなく巨神の身体を貫通し、地面を砕きながら着地します。
「成敗!!」
着地ポーズを決めた背後で爆散する巨神。その撃破と同時に動きを止めていく巨人の軍勢。
これにて
今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。
あ、ゆっくりGM。こっちボス戦終わったんで、吸血鬼侍ちゃん地下水道の応援に卓移動しますね?
禁域の森で迷子になったので失踪します。
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