ゴブリンスレイヤー モンスター種族PC実況プレイ   作:夜鳥空

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クリスマスプレゼントが枕元に無かったので初投稿です。


セッションその4ー3

 前回、勇者ちゃんの必殺技が決まったところから再開です。

 

 邪教の祭壇は見事に崩れ去り、瓦礫の海と化しています。あ、巨神の残骸の下から吸血鬼侍ちゃんが出てきました。ケホケホむせていますが、ダメージは無いようですね。覚醒したのかな?

 

 あれ、首から下げている太陽のメダルが光り輝いています。もしかしたら勇者ちゃんの一撃に対して、このメダルが同じ太陽属性の攻撃を吸収してくれたのかもしれませんね。

 

 なにはともあれ邪神は消し飛んだようですので、今回のミッションは終了でしょう。賢者ちゃんも打ち込んでいた礼装を四次元ポシェットにしまい、瓦礫の中で唯一形を残している姿()()()を調べています。

 

 ……姿()()()

 

 あ、もしかしてこれ邪神教団の移動用のものでは? 街から距離のあるこの遺跡と地下水道の礼拝堂を人目に付かず行き来するにはもってこいの代物でしょう。賢者ちゃん、これと同じものって他にも見たことあります?

 

「先の異界の中で、これと同じ鏡を用いて悪夢の世界を自在に転移する魔術師がいたのです」

 

 なぜか頭に檻を被っていた変態だったのです、と思い出して顔を顰めている賢者ちゃん。

 ヽ且ノ<Ooh! Majestic! って叫ぶ変態だったんだろうなぁ……。その鏡はどうしたんです? 調査のために全部ひっぺがして回収した? これも全部四次元ポシェットシステムの応用なのかなぁ……。

 

 ボスも倒したことですし、この場の処理は勇者ちゃん一党にお任せしてそろそろお暇しましょうか。そういえば地下水道の探索は何処まで進んでますかね? ちょっと分身ちゃんに確認してみましょう。

 

 もしもし分身ちゃん? こちら本体です。みんな今どのあたり探索してます? そろそろゴブリンの痕跡でも見つけました? え、今名前を言ってはいけないあの怪物を仕留めたところ? ちょっと早回し過ぎない???

 

 分身ちゃんに確認したところ、地図の出来がなまじ良かった為に余計な回り道をせずに礼拝堂まで辿り着いてしまったそうです。玄室の遺体に見せかけた罠は生命反応が無かったために分身ちゃんが気付いて引っ掛からず、外から起動させて一党は潜伏。罠に掛かった獲物を嬲りに来た小鬼英雄(ゴブリンチャンピオン)を逆包囲して殲滅したとのこと。ちょっと殺意高い……高くない?

 

 ん、でもどうやって粉塵爆発無しで()()を倒したの? 魔法は通りにくいし近付くのは一苦労だし……竜牙兵を大量に召喚してターゲットを散らした状態で特攻とか?

 

 

 

 

 

 

 

 ……地下墓地(カタコンベ)幽鬼(レイス)に協力してもらった!?

 

 

 ゴブリンやら邪神教団やらに安らかなる眠りを妨げられて激おこの英霊たちに声をかけ、静寂を取り戻すことと引き換えに不死召喚に応じてもらい、吸精や≪力矢≫や≪火球≫でハメ殺したと。効果的だとは思いますけど、分身ちゃんの発想がマンチキンのそれなんだよなぁ……。

 

 女神官ちゃんは微妙な顔をしていたようですが、アレを干からびさせた後、サムズアップして消えていく英霊の姿を見たら何も言わなかったそうです。多分それ何も言えなかっただけじゃないかなぁ……。

 

 おや、お互いの状況を話し合っていたら向こう(分身ちゃん)側がなにやら騒がしいですね。妖精弓手ちゃん曰く、ものすごい数の足音が近づいてくるそうです。

 あ、最短ルートを最小エンカウントでクリアしたってことは、もしかしてゴブリンの数がまったく減ってない……? ちょっと拙いですね。本来は数日かけて減らした状態でも一党が追い詰められる数が残っていました。小鬼英雄(ゴブリンチャンピオン)は倒してあっても田舎者(ホブ)呪術師(シャーマン)は残っているでしょうし、分身ちゃん含め3人が追加でいるとはいえ、一日探索し続けて消耗した一党では本来よりも多いゴブリンの対処は難しいかも……。

 

 そうだ! 賢者ちゃん、ちょっとその鏡で地下水道への転移(ゲート)を繋げてもらえません? かくかくしかじかで、仲間がピンチなんです!

 

「上手くいくかはわかりませんが、やってみるのです」

 

 姿見鏡に手を添え調整を始めた賢者ちゃん。いくつもの場景が鏡面に移り、変化していきます。荒れ果てた荒野で回転櫓をひたすら回すゴブリンの群れ。異常極まりない非ユークリッド幾何学的な外形を持つ多くの建造物に溢れた都。机に向かい筆を走らせる、全身を真っ赤なスーツで覆い、2本の刀を背負った覆面の男。……あ、ストップ! 賢者ちゃんちょっと戻して!

 見つけました! 姿見鏡には半べそになって弓を構えている妖精弓手ちゃんが映っています。どうやら既にゴブリンの攻勢が始まっているみたいですね。

 

「ボクたちも手伝ったほうがいい?」

 

 んー、人死にが出そうになったらお願いします。あくまでもこれは吸血鬼侍ちゃんと彼らの冒険ですし、このくらいのピンチを乗り越えられないようじゃいずれどこかで壁に当たってしまうでしょうから。あとゆっくりGMがこれ以上人数が増えると捌ききれないって顔してるので。

 

 それじゃちょっと行ってきます!

 

 騎兵隊の到着だ!って感じで転移の鏡から現れた吸血鬼侍ちゃん。ゴブリンを投擲しようとしていた田舎者(ホブ)の脳天に赤い銃弾を撃ち込みながら祭壇の前に着地しました。

 突然現れた吸血鬼侍ちゃんに驚いたのか、一瞬ゴブリンの攻勢も止まりましたね。その瞬間に投石紐や弓でゴブリンを仕留めるあたり熟練の冒険者の集まりですね。

 

「ちょっと、分身ちゃんだけ置いて今まで何処ほっつき歩いてたのよ!? っていうかなんで鏡の中から!?」

 

 瓦礫の投擲でゴブリンの頭蓋をたたき割りながら詰問してくる女魔法使いちゃん。いやぁ、ちょっと世界の危機を救ってまして。嘘じゃないってば、とらすとみー。え、ゴブスレさん、余力はあるのかって? ≪分身≫1発以外は呪文回数残してますし、体力も十分ですよー。

 牧場防衛の時のアレ(≪苦悶の触手≫)は使えるかって? この空間だと味方を巻き込むのでちょっと……。あ、でも物理で押し切れるので大丈夫です。

 そうだ、分身ちゃんもう1本村正(コレ)使っていいよー。本体(こっち)は借り物の装備があるので。

 

 阻塞から飛び出し、空中で分身ちゃんとスイッチしつつ腰の村正を引き抜いて持って行ってもらいます。特殊部隊(コマンドー)仕様の本体とドヤ顔ダブル村正の分身ちゃんの機動力にものを言わせ、外周からゴブリンを削り取っていきましょう。地を滑るような構えから二刀で群れの中を駆け抜けつつ首を落としていく分身ちゃん。振りぬく大剣から真空の刃を飛ばして道を拓きつつ、何故か連射できるマスケットを呪術師(シャーマン)にぶっぱなす吸血鬼侍ちゃん。どっちも葦名の地にいそうですね(こなみ)。群れを突破したら反転し、他の皆との挟撃体勢に入ります。

 

 数こそ多いものの、やっぱり統率する小鬼英雄(ゴブリンチャンピオン)がいなければ烏合の衆でしかありませんね。ゴブリンの足並みが乱れたことで、阻塞内側からの遠距離攻撃に徹している一党の顔色も明るくなってきました。あ、森人狩人さんステイ! 盤面有利だからって阻塞から出ちゃダメ!! いのちだいじにを徹底して弓を使っててください。

 

 半数を殲滅したところで士気が崩壊したのか、ゴブリンが散り散りに逃げようとしています。礼拝堂から伸びる逃走経路の数は、ひーふーみー……7本かな? それなら……おーい女神官ちゃん。奇跡ってまだ使える? あと2回? そしたら一番近くの通路を≪聖壁≫で封鎖してもらってもいい? うん、()()()()()()()()()()()()()

 

「「≪ラピス()≫……≪ファキオ(生成)≫……≪モエニウム(城壁)≫」」

 

 吸血鬼侍ちゃんと分身ちゃんが呪文を唱えると、ゴブリンたちが向かっていた通路を塞ぐように石壁が立ちはだかります! 苛立ちを隠せず壁を殴るゴブリンもいますが、粗末なナイフ程度ではびくともしませんね。目敏いゴブリンは違う通路へ我先に走り出していますが、残念ながらそちらも通れませんよ?

 

「「「GOBGOBGOB!?」」」

 

 先んじて生み出されたものとほぼ同じタイミングで生成される石壁。吸血鬼の特殊能力である高速詠唱によるものですね。都合4枚の石壁と1枚の聖壁で塞がれた通路は5本。そして、残された2本通路の前には吸血鬼侍ちゃんと分身ちゃんが仁王立ち。悲壮感に溢れた表情で振り返った先にはゴブリンを殺すことに特化した冒険者たちの姿が……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ざんねん!! きみたちの ぼうけんは これで おわってしまった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はい、逃げ道を失い、ヤバレカバレで突撃してきたゴブリンは鏖殺完了です。

 吸血鬼侍ちゃんが天井を見上げれば、先ほど名前を言ってはいけないあの怪物をハメ殺した英霊さんたちがグッジョブ!と言わんばかりのサムズアップをしていらっしゃいます。見てたのならもう一度手を貸してくれても良かったのに……。え、女神官ちゃんが困った顔になるのは嫌? じゃあしょうがないですね。

 

 分身ちゃんも含め、流石にみんな疲労困憊なご様子。いつもは涼しい顔をしている森人狩人さんもしゃがみこんでますし、あのゴブスレさんも瓦礫に身を預けて肩で呼吸をしている状態です。あ、妖精弓手ちゃん(同志耳長ちっこいの)、ぱんつはいてないんだからそんな脚広げて仰向けに寝っ転がるんじゃありません!

 

「み、皆さん気を付けてください! 鏡の様子が……!」

 

 みんなに≪小癒≫と≪賦活≫を残った奇跡の回数を使い切る勢いでかけていたら、女神官ちゃんの注意を促す声が。おや、転移の鏡の表面が波立ち、中から人影が近づいてきますね。あ、あの猫耳シルエットは……。

 

「どうやら皆さんご無事のようで。鏡も無傷で確保できて良かったのです」

 

 武器を構えて警戒する一党を眺め、両手を挙げて敵意が無いことをアピールする闖入者。あ、この人は敵じゃないんで大丈夫ですよ。勇者ちゃん一党の頭脳派こと賢者ちゃんです。さっきまで一緒に邪神教団の残党を潰してたんですが、そっちの遺跡にも同じような鏡があって、賢者ちゃんに此処までのルートを繋いでもらったんです。

 

「え、じゃあちっこいのがさっき言ってた、世界の危機を救ってたって冗談じゃなかったの?」

 

 おう、もし負けてたらあらゆる生命体の雌絶対孕ませる邪神が野に放たれるとこだったんやぞ同志耳長ちっこいの。ゴブリンに孕まされるか邪神に孕まされるか好きなほうを選びたまえよ。

 

 賢者ちゃんから邪神教団の潜伏場所であった冒険について話してもらい、サボってたわけじゃないことは信じてもらえました。あ、忘れないうちに借りてた装備返しますね。え、メダルはそのまま持ってていい? そもそもそのメダルに攻撃吸収の効果なんてないし、鑑定してもただのメダルなのは間違いない? じゃああの時吸血鬼侍ちゃんが生き残った理由って……。

 

 ま、まぁ過ぎたことは気にしないことにしましょう。それで賢者ちゃんはどうしてこっちに? ああこの鏡も回収するんですか。でもどうやっ……え、それも四次元ポシェットに入るの!? そんな大きいの入れたら裂けちゃわないんですか!? うわぁほんとに全部入っちゃった……。

 

 目の前で起きた超常現象に、一同目が点になってます。呆然としたままの一党、賢者ちゃんから鏡の分の報酬は王国から支払われると告げられ、ようやく再起動し始めました。

 

 ふむ、賢者ちゃん賢者ちゃん。ちょっと相談があるんですが。ごにょごにょ……。

 

「えぇ……? まぁ、今後も付き合ってもらえるのなら利点は多いですし、陛下に掛け合ってみるのです。あまり期待はしないで欲しいのです」

 

 無理言って申し訳ないけど、なんとかお願いします。やっぱり心配なので。

 

「まったく、そういうとこなのですよ。精々後ろから銀のナイフで刺されないよう注意するのです」

 

 まぁ、刺されても死ななければ問題ないですから。そういえば鏡しまっちゃいましたけど、勇者ちゃんたちとどうやって合流するんです? ああ、明日水の街(こっち)に戻ってくるからそれから王都に帰るんですか。ついでに剣の乙女にも話しておきたいから地上まで案内してほしい? たしかにそろそろいい時間ですし、みんな疲れてますから戻りましょうか。本体はまだまだ元気なので、周囲の警戒は引き受けますね。分身ちゃんも一度帰して改めて呼び直しておきましょう。

 

 帰るまでが冒険です。せっかくここまで脱落者無しでやってきたんですから、最後まで気を抜かず全員無事に帰りましょう!

 

 

 今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 




あんこう鍋を仕込んだので失踪します。

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