ゴブリンスレイヤー モンスター種族PC実況プレイ 作:夜鳥空
前回、森人狩人さんがゴブリンを引き摺ってきたところから再開です。
ちょっと森人狩人さん、それ何処で拾ってきたんですか? ご丁寧に手足を縄で縛って、猿轡まで噛ませてありますけど。落とし穴に落ちた中で杭に刺さらなかったヤツを生け捕りにした? あーなるほど、運の良いゴブリンがいたんですね。本当に良かったのかは分かりませんが。
拘束されたまま一党の前に放り出されたゴブリン。その目は恐怖と、何故自分がこんな目に遭わなければならないのかという理不尽さへの怒りに満ちてますね。引き摺られた後には擦過による出血と失禁の跡が点々と。周りに散らばる同族の死体を見てはくぐもった悲鳴を上げています。
身をよじり必死に慈悲を乞おうとしていますが、周囲の冒険者の目に僅かな慈悲すら浮かばないと知るや、這ってでも逃げようと試みています……。
「まぁ待ちたまえよ、キミに
這いずるゴブリンを仰向けに抑えつけ、右手に持ったナイフで猿轡を切る森人狩人さん。声を上げようとするゴブリンの口を反対の手で鷲掴むように塞ぎ、耳元で囁きます。
「ほらご覧、向こうに匂い立つような美しさの雌がいるだろう? ……アレを自分のモノにしたいと思わないかい?」
森人の雌が放つ甘い体臭と耳に当たる吐息に陶然とし、暴れるのを止めたゴブリン。立膝の姿勢でその後ろに回り込んだ森人狩人さんがゴブリンの頭を持って向けた先には、むしゃぶりつきたくなる胸と彼に対して怯えを浮かべた瞳を持つ
両足の戒めを解き、後ろから抱き着く形でゴブリンにナイフを握らせています。
「あの雌は君を怖がっている。ちょっとそのナイフで脅せば、容易く君専用の孕み袋になるだろうね。それに……」
ゴブリンが両手を縛られたままナイフを握ったのを確認すると、その手を放し後ろから豊かな双丘を押し付ける森人狩人さん。
「そんな強い雄なら、惚れてしまう雌がいるかもしれないよ……?」
言葉は理解できずとも、何を言わんとしているかは本能で察したのでしょう。恐怖と怒りの色は瞬刻に消え去り、眼前の雌を自分のモノにすることしか頭に残っていません。口元からは涎を垂らし、濡れた寒さと恐れによって縮こまっていた彼自身は傍から見ても分かるほど屹立しています。
はぇ~すっごいえっちい……じゃなくて、なに剣の乙女にゴブリン嗾けてるんですか。しかも
な ん で 吸 血 鬼 侍 ち ゃ ん を 止 め て る の 分 身 ち ゃ ん ?
>これは、かのじょがかこをのりこえるための
>もし
>どうかふたりをしんじてみまもってあげてほしい
>……おねがい
あれ、分身ちゃん
……わかりました! 今まで苦楽を共にしてきた分身ちゃんの言うことです、きっとそのほうが一党の幸せに繋がるんでしょう(棚上げ)。あ、でも万が一怪我しそうになったら全力で介入するからね?
視線を現場に戻したら……森人狩人さんがゴブリンを開放し、拘束されたままの両手でナイフを腰だめに構え、ゴブリンがじりじりと剣の乙女に近寄っているところですね。対峙している剣の乙女は太陽の直剣を構えてはいるものの、その切先は震え満足に構えることすら出来ていません。
「GOOOOB!」
「ヒッ……!?」
唐突なゴブリンの叫び声に無意識に後ずさってしまい、バランスを崩しかける剣の乙女。嗜虐的な笑みを浮かべてゴブリンが躍りかかります!
キィィィン!
「GOB!?」
その柔らかそうな腹部にナイフを突き立てんとするゴブリンですが、刺さる直前、目に見えない壁に弾かれ衝撃でそれを手放してしまいました。
顔を背けた体勢で動けなかった剣の乙女も、不思議そうにゴブリンの醜態を見た後、ハッとした表情で首に巻いた襟巻に触れています。いやー無事に効果を発揮してくれて良かった……。
吸血鬼侍ちゃんが不思議な迷宮で
その効果は「装備者が魅力的な者である場合、
森人狩人さんの色香に酔い、生存と生殖本能に支配された
「GOB!?GOBGOBGOB!?」
当てが外れ暫し呆然としていたゴブリン。我に返り逃走を試みますが、その足は泥沼に沈み、身動きが取れなくなってしまいました。必死に引き抜こうとしていますが、そのままズブズブと深みに嵌っていきます。これは、森人少女ちゃんの≪
土と水の精霊に働きかけ、ゴブリンの動きを封じた森人少女ちゃん。ゴブリンを見つめるその目には、一片の感情も浮かんでいませんね……怖っ。そして、泥濘に尻餅を付きゴブリンが見上げるその視線の先には、直剣を下段に構えた剣の乙女。悲痛な声を上げ慈悲を乞うゴブリンですが、眼前の剣先はブレることなく喉元に突き付けられています。
「……嬲るようなことはいたしません。それでは
掲げた剣が振り下ろされ、一瞬の痛みだけでゴブリンは恐怖から解放されました……。
最後の一匹が退治され、一党の顔には安堵の笑みが浮かんでいます。まぁ約一名表情が読めない
「ああ、無茶なことをして済まなかったねご主人様。予めこうすることは伝えておくつもりだったんだけど、ご主人様が戻ってきたタイミングが悪くてね……」
妖精弓手ちゃんから逃げてきた森人狩人さんが吸血鬼侍ちゃんに両手をあわせて謝っています。うん、
……ヒック
……グスッ
「あー、あとでなんでもするから、機嫌を直してくれないかなご主人さま゛っ!?」
>「うぇあああああああああああああああああん!!」
ギャン泣きを始めてしまった吸血鬼侍ちゃんに呆然とする面々。いやーびっくりですね、普段の吸血鬼侍ちゃんからは想像できません。恐らくですが、感情がそのまま出てしまう
なんとも言えない空気の中で響く吸血鬼ちゃんの泣き声。停滞した雰囲気を壊したのはへくちっという女神官ちゃんの可愛らしいくしゃみでした。
「ねぇ、そろそろ泣き止んだらどう? このままじゃ話すことも話せないわよ?」
風邪をひいては不味いので、とりあえず今日は解散という流れになり自宅へ戻った一党。濡れた髪をタオルで拭かれ、ベッドに腰を下ろした女魔法使いちゃんのお山に後頭部を預ける体勢で抱きしめられている吸血鬼侍ちゃん。左腕の再生も忘れたまま、まーだえぐえぐと泣いています。
眼前には正座している森人狩人さんと剣の乙女。首から下げられた森人少女ちゃん謹製の「わたしは主さまを泣かせました」プレートが異彩を放っていますね。
まさか本体がこんなことになるとは思っていなかったのでしょう、拾ってきた呪具を抱えたままの分身ちゃんの顔にも困惑の色が浮かびっぱなしです。
女魔法使いちゃんの人肌の温もりで落ち着いたのか、驚きのギャン泣きは収まりましたが、今度は頬を膨らませたまま涙目で2人を睨み、口を開こうとしません。暫くそれを眺めていた女魔法使いちゃんですが、何かに気付いたのか吸血鬼侍ちゃんの肩に顎を乗せるように頬を近付け、耳元で囁いてますね。
「ねぇ、ひょっとしてアンタ……
ビクッ
あーなるほど、吸血鬼侍ちゃんってば2人が無茶したことを怒っているわけでも悲しんでるわけでもなく、森人狩人さんの色仕掛けでメロメロになっていたゴブリンに嫉妬してたんですね。演技と分かっていても納得できず、オマケに2人がそんな手段を取ることを予想出来なかった自分が情けなくて思わず泣いてしまったと。
心中を言い当てられた恥ずかしさからか、吸血鬼侍ちゃんは
「ほら、分身ちゃんがアンタに用があるみたいよ。涙を拭いてちゃんとお話しして?」
抱き心地を堪能していた女魔法使いちゃんの言葉にキョトンとした顔で分身ちゃんを見る吸血鬼侍ちゃん。その手に抱えられたブツを見て漸く泣き止みました。そうそう、頭からスッポリ抜け落ちていたようだけど、それが今回のメインお宝だって!
抱きかかえられたまま器用に上着を捲り、引き千切られた傷口を露出させる吸血鬼侍ちゃん。そこに分身ちゃんが呪具をあてがった後、
……よし、成功です! 見た目は今までと違いはありませんが、呪具を通じて
『手』の権能を取り込んだことで、翼『手』、つまり吸血鬼の翼を用いる行動が大幅に強化。
また、単純に『手』の強化により、一時的な獣化を伴う「
お金が有ってもなかなかパワーアップに繋がらない吸血鬼侍ちゃんの数少ない強化手段が、呪いのアイテムの使用やボスからの
呪具の取り込みが上手くいったことで、吸血鬼侍ちゃんの顔に笑みが。うーん、これもいつもより幼いというか、感情が表に出ていますねぇ。まだ
あ。お宝といえば、剣の乙女が蚤の市で買った掘り出し物ってなんだったんですか? みんな揃ったら教えてくれるっていってたけど。この流れで言わなきゃダメなのって? あーさっきはすごい心配したなーここはいっぱつ面白いものを見せてもらってみんなで笑いたいなー(チラッ)
「うぅ……わかりました。この指輪を嵌めてみてください」
剣の乙女が吸血鬼侍ちゃんに指輪を渡してきましたね。これどの指に嵌めればいいの? 術式の関係で左手の薬指? ……呪われたり外せなくなったりはしないですよね、信頼してますよ?
指輪を通すと吸血鬼侍ちゃんのサイズに自動的に変わり、ジャストサイズになりました。外見的には変化は無さそうですがどんな効果が……おや? 女魔法使いちゃんに抱えられている吸血鬼侍ちゃんがもじもじと動き始めました。膝上から落ちそうになり慌てて女魔法使いちゃんが抱え直しますが、今度は顔を真っ赤にして縮こまってしまいました。一体どんな効果があるんです?
「その、冒険者の一党内に異性がいると、恋愛沙汰や生理的な問題で人間関係に亀裂が入ってしまうことって、よくある話ですよね」
ええまぁ、痴情の縺れとかNice boat.案件はあるみたいですが。
「そこで、冒険中や迷宮探索の際に一党の性別を統一すればいいのでは? と考えた魔具師が古代にいたそうです」
ほうほう、つまり一時的な性転換のアイテムですね、それがこれ? じゃあ今吸血鬼侍くんになっちゃってるの? 元々胸は平坦なので性転換してもそんなに外見は変わらないと思いますけど。
「いえ、本物であれば学院や王国で研究資料として買い取られますので市場には出回りません。その指輪は、所謂欠陥品というもので……」
何故か顔を赤らめながら口を紡ぐ剣の乙女。ものすごく嫌な予感がしますが、核心部分をお願いします……!
「……男性が嵌めても何の効果もありませんが、女性が嵌めると……えます」
あー、つまりこの指輪を嵌めた吸血鬼侍ちゃんとチョメチョメするつもりだったんですねこのドスケベ乙女さんは。そんなえっちじゃありませんって? 吸血鬼侍ちゃんの顔を真正面から見ながら同じセリフ言ってみようか。
そういう代物なら吸血鬼侍ちゃんの挙動不審も理解できますね。後頭部に感じる女魔法使いちゃんのお山に対して、普段は食欲と親愛の表現として行っていた吸血で発散されていた性欲が、突然ダイレクトに下半身に集中するようになってしまったんですから。
剣の乙女が白状した内容を聞いて頬を染めつつ、まじまじと抱きかかえた吸血鬼侍ちゃんを見る女魔法使いちゃん。視線から逃れようと身を捩るたびに硬直する姿に呆れつつも口元が緩んでいるのがバレバレですよ。
「うんうん、トラウマの克服も上手くいったし、ご主人様は新しい力を手に入れた。これで今回はめでたしめでたしというわけヘブッ!?」
いい話で終わらせつつこっそり部屋から離脱しようとしていた森人狩人さん、突然何かに足を取られ、転ぶ寸前に抱き留められます。体中に巻き付く無数の黒い触『手』、その湧き出す源泉はベッドから飛び降りた吸血鬼侍ちゃんの影でした。
「まぁ落ち着こうかご主人様、話せばわかるよ」
うんそうだね、だいぶ夜が長くなったからじっくりとお話ができるよね。それにあの時言ったよね?
触手で森人狩人さんを拘束したまま、分身ちゃんが差し出す
吸血鬼侍ちゃんは触手でお姫様抱っこしている森人狩人さんの頭に、分身ちゃんは事態の推移についていけず、正座のまま困惑している剣の乙女の頭にネコミミを装着し、2人とも過去最高に
何かを察したのか「ほどほどにしときなさいよ」と言いながら森人少女ちゃんの手をひいて共同寝室を出ていく女魔法使いちゃん。それは2人の態度次第じゃないですかねー。森人少女ちゃんも今日はいっぱい活躍してくれたみたいだね! 明日詳しい話を聞かせてね。主さま、頑張ってください? あ、吸血鬼侍ちゃんのやる気ゲージが一気に上がった……。
壊れ物を扱うようにそっと2人をベッドに下ろすダブル吸血鬼侍ちゃん。今まで見たことがないサドい表情のまま、本体は森人狩人さんを、分身ちゃんは剣の乙女を組み伏せています。
「お、お手柔らかにお願いするにゃ……」
引き攣った笑みで懇願する森人狩人さん。んー、と考える仕草をする吸血鬼侍ちゃんですが、瞳を嗜虐的に輝かせながら口を寄せていきます。
>「でも、ネコさんはつよいおすがこのみなんでしょ?」
うわぁ……。森人狩人さんがゴブリンに触れていた部分を、自分の匂いで上書きするような勢いで
「明日も仕事がありますので、跡が残ったりするのは避けて欲しいにゃって……」
なんで微妙に期待を込めた瞳で分身ちゃんを見つめてるんですかねぇ剣の乙女は。分身ちゃんはたわわなお山にダイブし、一党でいちばんのふわふわを堪能しているようです。
>「だいじょうぶ、こういしょうはのこらないようにするから!」
あ、影から伸びる触手が剣の乙女を絡み捕って……。うわ、すごい。もしかすると、分身ちゃんのほうがテクニシャン(意味深)なんですかね。
翌日の明け方過ぎまで一党の家から盛りのついた雌猫の鳴き声が止むことはなく、昨日の顛末を確認しようと待っていた受付嬢さんの前に現れたのは、寝不足で目を真っ赤にした女魔法使いちゃんと、やたらお肌のツヤツヤした吸血鬼侍ちゃんの2人だけでした。
なお水の都の神殿では剣の乙女が修行時間になっても現れず、不審に思った侍祭さんが剣の乙女の私室に置かれた≪転移≫の鏡を通って目撃したのは、幸せそうな顔で分身ちゃんをちゅーちゅーしているあられもない姿の剣の乙女と森人狩人さんの寝姿だったそうな……。
今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。
次回から2クール目の開始気分なので失踪します。
いつも誤字脱字のご連絡ありがとうございます。
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お読みいただきありがとうございました。