ゴブリンスレイヤー モンスター種族PC実況プレイ 作:夜鳥空
意外なところで因果は繋がっているかもな実況プレイ、はーじまーるよー。
前回、女魔法使いちゃんに半鬼人先生からの依頼について聞いたところから再開です。
知識神の
「大きな声では言えないけど、あの文庫には
それをアンタに見てもらって、内容を精査して欲しいっていうのが本音でしょうねと続ける女魔法使いちゃん。たしかに、不確実な情報で吸血鬼に挑んで返り討ちに遭う力自慢は後を絶たないようですし、
そうだ、お伺いするついでに補給物資も運んであげましょうか。まだ余剰物資は≪手袋≫に入ってますし、長持ちするとはいえ春までは保たない食料もありますからね。炬燵から予め温めておいた温石を取り出して女魔法使いちゃんと妖精弓手ちゃんに渡し、森人狩人さんから分身ちゃんを奪還して出発です! え、お土産よろしく? 期待しないで待っててくださいね。
「うぅ寒っ! あんたやっぱり冷たいわよ。どうにかして体温上げられないの?」
>「ヴァンパイアはむじひなれいけつかんなので、さわってもつめたいのだー」
2人を背中から抱き締め
ギャーギャー騒ぎながら飛ぶ吸血鬼侍ちゃんと妖精弓手ちゃんに比べ、分身ちゃんと女魔法使いちゃんのほうは静かなものです。時折2人の顔に笑みが浮かぶ当たり会話は弾んでいるようですが、何を話しているんでしょうかね。
「へぇ、淡泊そうに見えて意外と2人とも積極的なのね」
>「エルフがにくをたべないのは、はまるとぬけだせなくなるから。まちがいない」
「でも未だ負け無しなんでしょう?」
>「よるのおうですのでー」
「はぁ、アイツも貴女と同じくらい甲斐性があればねー……」
>「がんばって。おうえんしてる」
んん? なんだか違和感が……。あ、本体と分身ちゃん、それぞれ好みの傾向があるのかな?
会話の端々から推測するに、女魔法使いちゃんと剣の乙女は本体、森人狩人さんと森人少女ちゃんは分身ちゃんが主なちゅーちゅー相手みたいですね。思い返せば妖精弓手ちゃんは本体の入浴時にしか乱入してこなかったですし、訓練場建設計画で森人少女ちゃんと令嬢剣士さんからの質問に答えていたのは分身ちゃんだけでしたね。……つまり本体は脳筋で分身ちゃんが頭脳担当だった?
おっと、≪
静謐な森の中、周囲を防壁に囲まれひっそりと佇む文庫。厳重な封印がしてあるのでしょうが、吸血鬼侍ちゃんは僅かな血臭……吸血鬼に関する品物の気配を感じ取っているようですね。
「君達が
女魔法使いちゃんが訪問を告げると、男性の司祭が一党を出迎えてくれました。半鬼人先生ほどではないですが、この人も背が高いですね。黒髪に
補給物資があることを聞くと顔を綻ばせ、案内の修道女さんを呼んでくれました。そちらは分身ちゃんにお願いして、早速書庫へ案内しようという傷あり司祭さんに連れられて廊下を進む一党ですが……どうしました妖精弓手ちゃん、後姿をジッと見てるみたいですけど。
「
……ええまあ、『
「さて、改めて自己紹介を。知識神の神官にして
よろしく、と言いながら吸血鬼侍ちゃんと握手を交わす傷あり司祭さん。柔らかで丁寧な物腰なんですけど、どこか胡散臭いというか。きっと隠し事が出来そうもない半鬼人先生の代わりに
挨拶も終わったところで今回の依頼です。この文庫には彼らの一党が現役時代に蒐集した吸血鬼に関係してそうな品物が数多くあるのですが、なかなか分類が出来ず、危険度によっては王都に運ばなければいけないような代物も含まれている可能性があるとか。その区分と輸送を任されたわけですね。吸血鬼が遺した日記や研究レポートもあるそうなので、女魔法使いちゃんの目も輝いています。
僕も向こうで整理しているから、何かあったら声をかけてくれという傷あり司祭さんの言葉を皮切りに資料の山へ手を伸ばす一党。吸血鬼侍ちゃんが手にしたのは……。
『よせふかのしんりょうじょのカルテ(ちょしゃ:にせふか)』
『とうしんだいきゅうけつきこっかくひょうほん(ヒヒイロカネせい)』
『クソみてぇなはた』
……碌な物がないですね!
女魔法使いちゃんは……なんか吸血鬼侍ちゃんが触ったら火傷しそうな鞭だかモーニングスターだかわからない武器を振り回してますね、すっかりパワフルになっちゃって……。
「うわスッゴ! ちょっとちょっと、ちっこいのこれ見てみなさいよ!!」
おや、興味なさげに眺めていた
「
どれどれ……隣から覗き込んでみると、たしかに緑色の服を着た森人が戦っている場面が描かれています。乱戦になっているようですが、蜥蜴人に
あっ(察し)
次々にページを捲っては、只人の剣士や格闘家、その他よく分からない種族と拳や剣を交える絵面が続いていますね……。
「口伝で遺せばいいのになんで態々書物なんて作るのかと思ってたけど、こういうのがあるなら悪くないわね!」
そりゃ森人は世代交代が遅いから口伝でも良いでしょうけど、他の種族は記録に残しておかないと遺失したり歪曲して伝わったりするからなんだよなぁ。今回の資料調査もその一環ですし。
「こら、ちゃんと働かないと
2人で絵物語に夢中になっていたら女魔法使いちゃんに怒られました、……何故か吸血鬼侍ちゃんだけ。妖精弓手ちゃんはもとより戦力に数えていなかったのか、あるいは放置しておいたほうが調査が進むと考えたのか。で、女魔法使いちゃんが真剣に目を通しているそれは何の資料?
「これ? 吸血鬼が眷属を生み出す際の力の分け与えについての考察。……そういえばアンタ、今まで眷属を作ったことあったの?」
>「ないよーけんぞくどうていだよー」
言い方ぁ!とツッコミながら吸血鬼侍ちゃんを引っ叩く女魔法使いちゃん。でも、作ったことがないのでどんな基準で眷属が出来るのか気になります。机と女魔法使いちゃんのお山の間に失礼して……。
| ◆眷属の生成に伴う祖の弱体化と力の関係
眷属の位階は素体となる対象が持つ素養と、祖となる個体がどれほど自らの力を分け与えるかによって大きく左右される。 素体が優秀であれば、より多くの力を受け入れることが可能で、眷属化直後より強大な力を持つことが確認されている。 しかし、眷属に力を注ぐことは祖となる個体にとって自らの魂を引き裂くことに近しい行為であり、多大なる苦痛と弱体化を伴うものである。 そのため、多くの吸血鬼は僅かな力のみ眷属へ分け与え、その配下が収奪した力を吸い上げることで弱体化を回復させることを好む。 故に、ただ一体の眷属を傍に置く吸血鬼は須く強者であり、数を頼みとして討伐を行うことは概ね死に直結する。
牙狩りよ、恐怖を忘れるなかれ。されど恐怖に屈することなかれ。 |
なるほどなー。力を多く注ぐほど信頼する眷属がいる吸血鬼はおっかないってことなんですかね。んで雑魚をいっぱい用意する奴はだいたい裏切りを恐れる小心者と。
「それが定説だったんだけど、その資料を信じた結果、見事に裏目ったのが君が吸い殺した
会話が聞こえていたのか、傷あり司祭さんが苦笑しながらやって来ました。その言い方ですと、やっぱり討伐に参加されてたんです?
「まあね。と言っても途中で力尽きてしまったから、あの時最後まで立っていたのは
おかげでこうやって隠居生活を送っていられると笑う傷あり司祭さん。はぇ~そんなところで縁があったんですねぇ。
「話を聞く限り不死王って強かったみたいだけど、どうやって対抗しようと思ってたの?」
あ、そこ気になりますね! 妖精弓手ちゃんの問いに対し、ちょっと待ってねと言いながら資料を漁る傷あり司祭さん。あったあったと持ってきたのは……手のひらサイズの金属板かな?
「
同族を滅ぼすために血を提供する吸血鬼なんていないでしょうから、血を確保する方法はお察しでしょうね。うえ~という顔を見せる妖精弓手ちゃんに対して、考え込む仕草を見せる女魔法使いちゃん。何かに利用するつもりなんでしょうか。
「あの、この合金の製法を纏めたものってありますか?」
「ん? ああ、勿論ここで保管しているよ。あまり大っぴらには出来ないけど、君達ならばいずれ独力でも見つけそうだからね」
手渡された真っ赤な装丁の本を見つめ、その後同じように吸血鬼侍ちゃんを見ている女魔法使いちゃん。えっと、なんでしょうか……?
「ねぇ、この間の騒動でゴブリンスレイヤーが珍しく装備に執着してたじゃない? いい機会だし、新しい装備を用意してあげようと思うんだけど」
結婚のお祝いにしては物騒だけどね、と続ける女魔法使いちゃん。もしかしてその素材に
「ああ、鉱人が軽銀を送ったところを
もうちょっと言い方ってもんがあると思うんですがね妖精弓手ちゃん。……まあ内容は同じですけども。真銀も血液もある、足りないのは腕の良い鍛冶師というわけですね!
「鉱人の鍛冶師は技術を秘匿したがるって話だし、機密保持の契約を結べば原料欲しさに吸血鬼狩りなんて馬鹿な真似はしないと思うわ」
資料そっちのけでわいのわいの騒ぐ一党を見て、堪え切れない様子で笑い声を上げる傷あり司祭さん。
「いやすまない、
ひとしきり笑った後に、僧衣の襟元を緩めながら立ち上がる傷あり司祭さん。笑みの色を残したまま吸血鬼侍ちゃんを見ています。
「その冊子を進呈する代わりにちょっと運動に付き合って貰えるかな? 久しぶりに身体を動かしたくなったよ」
どうして……? これ絶対断れないし、絶対ボコボコにされるヤツですよ! おっライバル対決じゃ~んと暢気に煽ってくる妖精弓手ちゃん。吸血鬼侍ちゃんは縋るような目で女魔法使いちゃんを見ますが……。
「しっかり頑張りなさい。カッコよかったらあとで頭撫でてあげる」
>「やってやろうじゃねえかよ このやろう!」
野郎じゃないんですけどねぇ……。
「うん、まあ先生の時よりは善戦したんじゃない?」
>「ずるい、でがかりをぜんぶつぶされた、うちのしまじゃのーかん……」
いやぁ結構頑張ったんですけどねぇ。技の起こりを察知してのカウンター。しかも氷結によるスタンで行動を潰してくる頭脳派プレイに完封されちゃいました。凍り付いた部位を砕いて強引に攻めたりもしましたが、見透かされたように間合いを取られて攻めきれず。結局傷あり司祭さんの息が上がったところで終了になりました。
「ほら、頭撫でてあげてるんだからもっと喜びなさいよ」
往路とは違い、女魔法使いちゃんを背負う形で飛行しているのは本体のほうですね。優しい手つきで頭を撫でられ、背中にたわわを押し付けられても涙目で拗ねています。
そういえば、資料調査やボコられタイムの間ずっと姿を見せなかった分身ちゃんですが、何をしていたのか聞いてみたら……。
「なんだ、お茶飲んで暖炉の傍に居ればけっこうあったかくなるじゃない! 今度からは出かける前にちゃんとあったまっておきなさいよ!」
>「そともなかもぽかぽか、だされたおかしもおいしかった」
なんと補給物資を倉庫に入れた後、修道女さんたちに囲まれて優雅なティータイムを過ごしていたそうです。娯楽に乏しい場所に、ロリ貧乳金髪メカクレ吸血鬼侍とかいう属性過多娘がやってきたら、そりゃもうアイドルですよね。随分モテモテだったご様子。
「まったく……。今夜一緒に寝てあげるから機嫌直しなさい? 指輪付けてもいいから」
>「そんなさるみたいにさかったりしない。……ぎゅってするだけ」
また遊びに来てってお願いされたとぽわぽわ話しながら前を飛ぶ分身ちゃんペアにジト目を送っていた吸血鬼侍ちゃんですが、女魔法使いちゃんの言葉にちょっとムキになって反論しています。
ギルドでも毎日がスペシャルとか夜会話多過ぎ、百合の花畑なんて散々な言い方されてますけど、実は吸血鬼侍ちゃんから求めることって少ないんですよねぇ。大体が襲われたところを返り討ちにするパターンで、その数少ない例外が女魔法使いちゃんでしょうか。
「で、また新しい子を沼に引きずり込んだわけだけれど、一番好きなのは誰なのかしら?」
>「……ぜんいんすき。だれにもわたさない」
「あら、随分強欲になっちゃって。どういう心境の変化でしょうね」
>「ぜんいんしあわせにするってきめたから。……わがままいってごめんなさい」
「いいわよ。でも持ち時間はまちまちだから、誰をどう愛するのかはしっかり考えてね?」
夕日を背に飛ぶ二つの影。その速度は微妙に違います。
同じ時を生きられない相手に対し、吸血鬼侍ちゃんはどんな結論を出すのでしょうか?
……まあ、今日明日の話ではありませんし、まずはゴブスレさんにプレゼントする装備について考えましょうか! 明日朝一で鉱人道士さんを捕まえて、人族の中で有数の技術を誇る鉱人の鍛冶場へ乗り込む手筈を整えます!
今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。
明日も雨が止まないので失踪します。
いつも誤字脱字のご連絡ありがとうございます。
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お読みいただきありがとうございました。