ゴブリンスレイヤー モンスター種族PC実況プレイ 作:夜鳥空
あーあー、音声大丈夫です? 映像は乱れてません? こちらはちょうど今ボス戦が始まったところです。
なんとか
たとえ奇跡が届かなくても、みなさんの想いは彼らに通じると思います! 是非応援してあげてください!!
前回、吸血鬼侍ちゃんがうっかりしていたところから再開です。
自分の正体を暴露され死んだ目になっていた状態から復活したのも束の間、昨年の収穫祭の時に太陽の直剣を剣の乙女に貸したまま忘れるという盛大なガバが発覚した吸血鬼侍ちゃん。オロオロするばかりの様子に溜息を吐いた賢者ちゃん。苦笑いを浮かべていた剣聖さんが一歩進み出て状況を動かしてくれました。
「ならば私が前に出よう。スマンが
「無いものはしょうがないのです。私たちと一緒に後ろから援護に回るのです」
おお、賢者ちゃんが呪文を唱えると、剣聖さんの握る剣に勇者ちゃんや聖騎士さんと同じ太陽の輝きが宿りました! 二度三度と剣を振り満足そうに頷いた剣聖さんが、裂帛の気合いとともに眼前の
「おかえり。で、どうするの?」
「せっかく
「わかったわ。ほら、アンタも何時までもしょげてないで働きなさい」
>「うん……」
頭をぺしりとはたかれた吸血鬼侍ちゃん。気合いを入れ直して見つめる先は怪獣大決戦真っ只中の戦場。左右に並んだ2人に目配せをして、一斉に呪文の詠唱に入りました!
「≪
「≪
>「……≪
杖を片手に複雑な呪印を結ぶ女魔法使いちゃんと賢者ちゃん。2人の身体から溢れた魔力が吸血鬼侍ちゃんの両手に集まり、万物の根源立つ原初の光が灯り始めます。組んだ手を開けば比例して大きさを増す光球。一抱え程になったそれを掴み、大きく振りかぶった吸血鬼侍ちゃんが勢いよく投擲しました!
「全員一時退避~!!」
「GYAAAAAAA!?」
背後から迫る熱を感じた勇者ちゃんの号令で一斉に距離を空ける前衛。一番足の遅かった聖騎士さんが効果範囲から離脱した直後、後退する彼に追撃しようとしていた黒い首に≪
>「あれ? あんまりきいてない?」
「……どうやら
「へぇ……ムカつくわね」
「馬鹿め、貴様らの攻撃方法は既に入手済み。竜に万能属性が通じると思うな!」
「……DORARARARA!!」
鱗の一部が剥がれ、焼け焦げているものの健在をアピールするように吠える黒い首。祠が怪しく脈動し、供給される魔力によってその傷も瞬く間に塞がってしまいました。先ほど聖騎士さんと狼が倒した白と緑の首も復活し、復讐に燃える瞳で一行を見下ろしています……。
うーん、持久戦になればこちらが圧倒的に不利ですし、かといって押し切れるほどの戦力があるわけでも無し、困りましたね。太陽の直剣が無い吸血鬼侍ちゃんでは弱点をつけないですし、頼みの綱だった分割詠唱が使えないと女魔法使いちゃん自身の火力は物足りません。≪
>「あのね、もういっかいさっきのやつおねがいできる?」
「構わないのですが、あまり効果は望めないと思うのです」
「……ねぇ、また無茶な事考えてるでしょ?」
再び杖を構えた賢者ちゃんと、じっと吸血鬼侍ちゃんの目を見つめる女魔法使いちゃん。隠し事は許さないからという気持ちの籠った視線に対し、肯定の頷きを返してますね。
>「うん、すっごいむちゃをする。でも、いまのぼくができるのはむちゃすることぐらいなの。だから……」
おねがい、と頭を下げる吸血鬼侍ちゃん。今までなら黙ってやるか、事後承認を祈って強行していたのでしょうが、流石にこの状況では嘘は付けませんよね。あっさりと無茶をすることを認めた吸血鬼侍ちゃんの頭を撫でながら、女魔法使いちゃんが優しく確認をとっています。
「無茶をするのは決定事項なのね……。まぁ素直に言ったから許してあげる。でも、終わったらお説教とお仕置よ?」
>「およめさんのしゅじゅつがひかえてるので、できればやさしくしてね?」
絞られ過ぎて手術が出来なくなったらそれこそ笑い話にもなりませんからねぇ。そこだけは念を押してお説教とお仕置きを甘んじて受けるつもりの吸血鬼侍ちゃん。覚悟ガンギマリなその態度に女魔法使いちゃんも折れた様子で、しょうがないわねぇと言いながら杖を構えました。
「それじゃいくわよ? ……≪
「何をするつもりかわからないのですが……。≪
>「それはみてのおたのしみ」
先ほどと同じように、2人の身体から溢れた魔力が吸血鬼侍ちゃんへと流れ、両の掌に光が生み出されました。万物を照らし育む癒しの光であると同時に、その熱であらゆるものを焼き尽くす、相反する性質を内包した可能性の光。その輝きをキラキラした瞳で見つめながら……。
>「……≪
「「……え?」」
自らを抱き締めるように、両の手に宿った小さな太陽の輝きを体内へと取り込みました!
「ム!」
「お?」
「あれは……!?」
お、前線で首と斬り結んでいたみんなも背後で発生した新たな輝きに気付いたみたいですね! 相対していた
「……馬鹿な、なんだその姿は。そんなモノ、
そこではたと気付いたように辺りを見渡し、見つけ出した白い影へ憎々し気に怒鳴ります。ていうかシナリオや他人の設定を覗き見してメタを張るとか大概な事してやがりますねコイツ。……あ、別に彼とは関係無いんですけど。冷静沈着を装う者が大声を上げる時って、大概余裕を無くして何とかアドを取り戻そうとしている時のような気がしませんか?
「矮小な太陽神の
「フン!」
その問いに答えるまでも無いと言うように鼻を鳴らし、行きがけの駄賃とばかりに青竜の首を斬り飛ばして疾走する狼。三回転後の着地を決めた先は、見違える姿となった吸血鬼侍ちゃんの隣です。
「綺麗……はっ!?」
「気を抜ける状況では無いのです。……たしかに
戦闘中であることが頭から抜け落ちてしまったように、吸血鬼侍ちゃんを見つめる女魔法使いちゃん。構えていた爆発金槌の先が地面に接触した音で我に返り、気持ちを切り替えようと真っ赤になった顔を振っています。そんな女魔法使いちゃんを窘めている賢者ちゃんの頬も朱に染まり、本人はチラチラと見ているつもりのガン見を視線の先に注ぎ続けていますね。2人に……いえ、この場にいるすべての
>「ん……。うまくいったかな?」
体内に取り込んだ太陽が秘める熱の影響でしょうか。インナーも含め装備していた服は全て崩れ去り、見えるのは一糸纏わぬ小さな姿。体中に走るひび割れは朱色の紋様となり、そこから吹き出す黄金の
「ワンワン! わふぅ」
>「えへへ、ちからをかしてくれてありがとう
隣に降り立った狼……太陽神さんの
>「えっと、……いいの?」
「バウ!」
お、吸血鬼侍ちゃんが剣を受け取ると、狼が何処からともなく大きな
「おお、貴公も己が内に太陽を見出したのだな!!」
>「うん。かくぶそうさんたちのわざをみて、もしかしたらできるかもっておもったの」
あー、アレを見て思いついたんですか! ん? でも核武僧さんのパンチは核分裂ですけど、たしか≪
「おー! 可愛いけどちょっとエッチだね!!」
>「あ、さわるとあついからきをつけてね?」
「いや、これはもはや犯罪では……?」
戦線を再構築するために集まってきた勇者ちゃんと剣聖さんも、吸血鬼侍ちゃんを見て驚いています。剣を持ってないほうの手を近付けては離しを繰り返し、身体から放出されている熱を確かめているようですね。勇者ちゃんの後ろで鼻を押さえている剣聖さん、鼻から飛ぶ斬撃が漏れそうでしてよ? 背中に高熱を発している吸血鬼侍ちゃんが乗っているのにポアっとした顔をしているあたり、やはり太陽神さんの
「巫山戯るなよ……っ。何処まで僕の邪魔をすれば気が済むんだ……!?」
おや、一行が
「どいつもこいつも、何故僕を気持ちよく遊ばせない!? 楽しませようとしないんだ!?」
こんな事、許される筈が無いと呟く彼を冷たい視線で見ているのは後衛2人。三千世界を渡り歩く賢者ちゃんなら兎も角、この世界に生きる女魔法使いちゃんにとっては理解の及ばぬ超次元的思考……というより、ただの狂人の戯言ですよねぇ。
「バッカじゃないの? 別に世界は
「
然程大きくはない2人の会話。ですがそれは彼にとって決して捨て置けぬ言葉だったようです。矢継ぎ早に
「
……
「で? それがどうしたっていうのかしら」
「なん……だと……!?」
明かしてはならない真実をぶつけてもなお崩れない女魔法使いちゃんの態度に、気圧されたように言葉を失う
「アンタの言ってることは何一つ理解できないし、理解したくもないわ。でも、もし
こんな事も出来ずにゴブリンに殺されていたんじゃないと口にする女魔法使いちゃんの顔は普段通りのまま。その事実こそが逆に
「たとえ
「馬鹿な、その感情こそがアイツらによって植え付けられた、偽りのものだというのに……!?」
理解できないという
「それこそ望むところってヤツよ。つまり私たちとあの子はたくさんの
ただの人間が口にするのには傲慢すぎる、でも誰もが苦笑して受け入れてしまうような。
そんな、恋する少女の一世一代の
「うんうん、やっぱり愛されてるね~キミ! あの子が夢中になるのも分かる気がするよ!!」
>「あう……///」
後方からの盛大な
「とはいえ貴公、その状態も長くは保たんのではないか?」
>「うん、あと
おっと、流石に負荷が厳しくなってきたんでしょうか。見れば身体中に走る紋様の一部が赤から黒に変色し、プスプスと黒い煙が……ひょっとして焦げてます?
「なんだ、じゃあ大丈夫だね!」
「そうだな、何も問題は無い」
自信満々に告げる勇者ちゃんと剣聖さん。どうやらハッタリでは無さそうですね。剣を
「「
堂々たる勝利予告です。
「で、どうやってアレを倒すのかね?」
聖騎士さんが見つめる先、額に青筋を浮かべた
「ああ、アレ? 見掛け倒しで大した威力じゃないと思うよ? 数に対抗するために首を増やしたせいで、攻撃力も防御力もガタ落ちだね!」
猪突猛進に見えてそのあたりクレバーですよね勇者ちゃん。まぁ毎度毎度負けられない戦いばかりですから、そういうのを見抜く眼力も磨かれてきたんでしょうね。
「ブレスの結界を突破して、全員自慢の必殺技でどっかーん! これで勝つる!!」
すいません、やっぱり脳筋ですよね? レベルを上げて物理で殴る系の脳筋ですよね???
そしてそれに納得したように前衛全員が太陽神さんを含めて頷いています。何処も彼処も脳筋ばかりだ……。
「それじゃいつもの援護よろしく! いぇ~いボク一番乗り~!!」
「まったく、
>「は~い」
「わふっ」
既に駆けだしている前衛のみんなの後を追うように疾走する狼と、その背に跨り剣を構える吸血鬼侍ちゃん。行く手には渦巻く魔力の嵐、
身体から放出されるフレアで
「よっ、ほっ、ムン、トオォー!!」
そして騒々しく
え、なんです万知神さん? アレこそがアタリハンテイ力学を応用した前転回避? うわーやーなむちほーでもよく見た光景です! って、
と、とにかく全員被弾せずに接近することが出来たみたいですね! さて、吸血鬼侍ちゃん&太陽神さんのほうは……。
>「すっごーい!」
「ワン!」
おー、太陽神さん大盤振る舞いですね! 属性ブレスを
周囲を覆っていた
「そろそろトドメだ! みんな、いっくよ~!!」
勇者ちゃんの号令で己が得物に力を籠める前衛陣。空間全体を照らし出すように生まれた複数の太陽の輝きを前に、
「クソ!
あ、
「あら、今日も命中。運が良いわねぇ」
指で
突然の衝撃に蹈鞴を踏み、穿たれた目を押さえながら遠方で挑発している女魔法使いちゃんを睨みつけていますが……その気の緩みが命取り。制御を離れた首が縦横無尽に動き回り、痛みとの相乗効果で彼の冷静さを奪い取っていきます。その隙を見逃すほど、一行が甘いわけがないんですよねぇ。
「日輪の力を拝借して……!」
「今、必殺のぉ……っ!」
「太陽、万歳!!」
剣聖さん、勇者ちゃん、そして聖騎士さん。三方から
「ぐっ!? こんな、こんな事があってたまるか! 僕は認めない、僕を認めなかった奴ら、その人形どもを認めない!! ……ハッ!?」
辛うじて自分の身は護れたのでしょう。黒焦げになった
突撃体勢をとった吸血鬼侍ちゃんと太陽神さんのエントリーだ!
降り注ぐ陽光の槍を前に、彼の口から洩れるのは悲鳴と疑問でした。
「止めろ、僕の夢を壊すな! 何の権利があって僕の邪魔をする!? 僕はお前たちと同じことをしているだけなのに!!」
えぇ……? この期に及んでまだ自分のやっていることが理解できないとか、どうしましょう? なんとか吸血鬼侍ちゃんを通じてハッキリわからせてやりたいんですけど、大丈夫かなぁ。
>「きみのきもち、ちょっとだけわかるよ」
>「ぼくもあのこのからだをかりて、いままでたくさんみんなにめいわくかけてきたから」
>「でも、ぼくはきみとちがう」
>「きみは、きみいがいのだれもみとめようとしなかった」
>「じぶんのことをわかってくれないと、あいてのことをわかろうとしないのにわめいてた」
>「それじゃあだれもきみのこと、すきになってくれないよ」
>「ぼくは、ぼくのすきなひと、ぼくをすきでいてくれるひとのためにわがままになる」
>「ぼく『が』しあわせになるために、みんな『で』しあわせになるために」
>「だから……さよなら」
「どうして……?」
祠を蹴り穿つように着弾した吸血鬼侍ちゃんと太陽神さん。そこから広がる爆発的な閃光が空間全体を白く染め上げ、一行の視界を奪います。やがて光が収まり、眼前に掲げていた腕を退けたみんなの目に映る景色は、寸刻前のものとは大きく異なりました……。
「わぁ~!」
「おお、これはまた……!」
「美しいな……」
焼け焦げた竜の首だったもの。大樹の枝に変じたそこから芽吹くのは、淡い桃色をしたたくさんの花。勝利の余韻を感じさせる風に舞うのは桜の花びらです。この空間が崩壊するまでの僅かな間だけ咲き誇ることを許された儚い夢の景色が、そこには広がっていたのです。
祠のあった中心点。抉れたそこには浄化された竜血であっただろう水が流れ込み、小さな池が出来ていました。その真ん中に見える2つの白。水面に浮かぶ蓮の葉に立っているうちの片方が、天を指差すように腕を上げて……。
>「ぼくたちの……かちだ!」
その声に呼応するように太陽神さんが放った勝ち名乗りの遠吠えが、桜花舞う清浄な空間に、何処までもどこまでも響き渡っていくのでした……。
今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。
まったく、あの調子だと最後の最後までわかってなかったんだろうなぁ。
あれだけ卓を引っ掻き回している万知神さんや
だって、きみは自分の事ばかりで他の
それじゃあだれだってきみと遊びたいなんて思わないし、きみが来るのを嫌がる様になるだけだよ
今回だってそう。乱入なんかしないで最初から遊びたいって言ってれば、こんな事にはならなかったかもしれない。
あの覚知神さんだって、犬猿の仲の万知神さんがいてもわざわざ許可を得て参加しているんだもの。
……そんなんだから、きみはいつまでたってもみんなから独り善がりの無法者、吟遊詩
もう一話か二話くらいでこのセッションが終わりそうなので失踪します。
いつも誤字脱字のご連絡ありがとうございます。
お気に入り登録や感想、評価についても執筆速度が上がるかもしれませんのでよろしくお願いいたします。更新の燃料になります故……。
お読みいただきありがとうございました。