ゴブリンスレイヤー モンスター種族PC実況プレイ 作:夜鳥空
種族混成パに異物が紛れ込んだ実況プレイ、はーじまーるよー。
前回遺跡に向かって出発したとことから再開です。
「露出が減って防護面の安心が増したのはいいけど、ちょっと通気性が悪いわね……」
今まで肩からお山の北半球まで剥き出し装備だった女魔法使いちゃんが、暑そうに襟元を緩めて空気を送ってますね。薄布一枚だった初期装備に比べればマシですが、胸当てに半固定されながらも震える山(前編)を女神官ちゃんと妖精弓手ちゃんがガン見しています。女神官ちゃんはまだ成長の余地があるからヘーキヘーキ。金床さん? そのままの君でいて♡。
春のうららかな……を超え、汗ばむ陽気の街道を歩く一党。
アレ?と思った方もいらっしゃるでしょう。実はこのイベント、本来よりも半月以上遅れて発生しています。RTA走者の兄貴たちが研究の末に発見した仕様なのですが、原作準拠のイベント、ゴブスレさんの周囲で発生するイベントの殆どが辺境の街周辺のゴブリンの増加数によって進行することが明らかになっています。PCが介入しない場合は原作に沿ったタイムスケジュールで事件が発生しますし、PCがゴブリンの湧き潰しを行うとそのぶんイベント発生が遅くなるわけです。
ちなみに解析班がゴブスレさんを5人に増やしてシミュレートしたレポート(通称五等分のゴブスレ)がありまして、なんとすべての原作イベが発生しないまま四方世界からゴブリンが駆逐されたそうです。江田島平八かな???
ゴブリンの数とイベント発生速度が比例するため、イベ発生のための最低ゴブリン数を見極めずにゴブリン退治を受けすぎるとロスになってしまいます。だからRTA走者兄貴は序盤に下水ルートを走る方が多いんですね。
しかしながら今回のプレイはRTAではなく通常プレイですので、積極的にゴブリンを狩っても問題はないわけです。ただでさえギルドの評価や他冒険者からの好感度が足りないと追放エンドや討伐エンドになりかねないため、ギリギリまでブートキャンプとゴブリン狩りを行っていました。まるで延々とラダトーム城周辺でスライムを棒で叩く勇者様みたいだぁ(慎重派)。
はい、遺跡の手前野営地点まで到着です。ブートキャンプの効果があったようで、初期ステですと女神官ちゃんより体力がなく、途中でバテてしまう女魔法使いちゃんも脱落せずに付いてこれました。周囲のクリアリングと薪拾い、寝床の支度を終えればモンスター種族PCプレイの最初の関門となる夜会話パートです。
在野最高位、銀等級冒険者の好感度を稼ぐ絶好の機会なんですが、事前準備はともかく会話自体はオートで進行してしまいます。PCの
ゴブスレさんや白磁等級組と仲良くしていますし、好感度補正用の品物も持参していますが、上手くいってくれるかどうか……。
食事が終わり、明日の英気を養うために各自嗜好品を出し始めました。女魔法使いちゃんも何やら瓶と袋を取り出してますね。なにそれなにそれー?(ちのうしすうていか)
「柑橘類の果汁と干した果実よ。お酒が多いと思って違うものを持ってきたの」
いいですねぇ、お酒に弱い人には好まれると思いますよ。んじゃあこっちも出しましょうねー。
「ねぇちっこいの、アンタのそれはなに? 細長いのはなんかすごい色してるけど」
これはだね同志ちっこいの(一部を見ながら)、バターピーナッツとブラッドソーセージだよ。
とういわけで吸血鬼侍ちゃんが持ってきたのはバターピーナッツとブラッドソーセージです。バタピーは最早説明不要、良いカロリー元になりますしお酒にも合う一品です。ブラッドソーセージは
「うへぇ、わざわざそんな手間かけて血を食べるの?」
おっと、これは家畜を潰したときに無駄なく食すための調理法だぞ。今回は繋ぎに穀物の粉を入れたマイルドタイプですが、血と脂、香辛料オンリーのガツンとくるタイプも美味ですね。鉱人道士さんは火酒に合うと大満足。血と聞いて最初はおっかなビックリだった女神官ちゃんと女魔法使いちゃんも頬を緩めています。かわいい。でも卑猥は無い、いいね?
「はは、侍殿も血を好まれるとは流石半吸血鬼。拙僧直接血の滴る心臓を喰ろうたことはありますが、このような調理法があるとは!」
アッハイ、蜥蜴僧侶=サンにも喜んでいただけてなによりです。
吸血鬼侍ちゃんも頬張っていますが、それ臭み消しに大蒜入ってるけど平気なの? 大蒜は花の匂いがダメなだけで
「それでさ、皆は何で冒険者になったの?」
運命の時間がやってきました。ここからは吸血鬼侍ちゃんを見守ることしかできません。各々が冒険者になった理由を口に出しています。女魔法使いちゃんも書物からだけでなく、生きた知識を身に付けるためと言ってますね。
「ふーん。じゃあちっこいのは?」
さてどうでしょう。少し考えるような素振りを見せた後に吸血鬼侍ちゃんが話し始めました。
>「ぼくが冒険者になった理由は、古い友達から冒険の話を聞いたから」
>「辛いことも悲しいことも多かったけど、それも含めて『冒険』だって」
>「そうやって話をする友達の笑顔が眩しくて、羨ましくて、同じ景色を見てみたいと思った」
>「たくさんのしがらみがあって、それを全部片付けるのに10年必要だった」
>「随分時間はかかっちゃったけど、やっとぼくは『冒険者』になったんだ」
吸血鬼侍ちゃん……きみ、一人称『ぼく』だったのか……。
独白とともに自動生成された
妖精弓手ちゃんも吸血鬼侍ちゃんの答えにはニッコリ。やっぱ冒険でしょ?な回答は正解だったみたいですね! 吸血鬼侍ちゃんを抱き上げて頬擦りしてますが、正直なところを言うと冷や汗ものでした。
強ければOK!な蜥蜴僧侶さんや懐の深い鉱人道士さんと異なり、吸血鬼であることが発覚したときに一番吸血鬼侍ちゃんの殺害数が多いのが妖精弓手ちゃんであるため、好感度が足りないと今後詰む可能性がありました。どう言い繕ってもアンデッドなのは事実ですし、長命種である
そのまま場はお開きとなり、見張り順を決めて就寝です。スペルキャスターには十分な睡眠をとってもらうためにゴブスレさん、妖精弓手ちゃん、吸血鬼侍ちゃんでローテを組みましょう。ゴブスレさんがお前も寝ろと言ってくれますが、回数消耗してないし半吸血鬼は睡眠時間半分で済むから大丈夫といって引き受けます。ゴブリン以外興味のないゴブスレさんは、そういうものかと納得してくれるので説得に成功しました。やったぜ。
3交代制なので吸血鬼侍ちゃんは一番キツい2直を申し出ましょう。ぶっちゃけ寝なくても問題ないですし、不確定要素を少なくするために前衛2人の体調を万全にしておく必要がありますので。1直がゴブスレさんになったので、先に寝る妖精弓手ちゃんですが、ちょっとちょっと! 吸血鬼侍ちゃんを抱き枕に寝袋へ潜り込んでいきましたよ。それ吸血鬼侍ちゃんの番が来た時に目が覚めるだろうし、女魔法使いちゃんと違ってクッションが足りてねぇですよ。
はい、太陽が綺麗ですね(挨拶)。予想通り妖精弓手ちゃんを引き剥がすのに時間がかかりゴブスレさんに迷惑をかけてしまいました。3直で起きてきた妖精弓手ちゃんをジト目で睨んでいましたが、迫力に欠けていたため『こうかはいまひとつのよう』でした。
睡眠は足りているので、寝袋には戻らず結局朝までコース。妖精弓手ちゃんと話しながら夜明けを迎えました。
見張りで身体が固まったのか、太陽に正対しつつしゃがみこんだ体勢から大きく伸びをしています。小さな体躯で美しいYを描く吸血鬼侍ちゃん。ストレッチが終わるとカップに昨夜飲み残していた果汁を注ぎ、1人で乾杯のモーションを取っていますよ。これはもしかして……。
携帯食料を頬張っていた妖精弓手ちゃんがぎょっとした顔で見てますがきっと気のせいでしょう。陽光を浴びることができて嬉しくて声に出しちゃっただけだから(震え声)。
妖精弓手ちゃんのドヤ顔ワンターンスリーキルゥ…から始まる遺跡攻略のお時間です。とはいえ一党の半分は銀等級、斬って解決する事象ならともかく吸血鬼侍ちゃんの探索能力はゴブスレさん未満のクソ雑魚白磁ですので、探索の邪魔をしないよう徘徊するゴブリンの排除だけしてましょう。あ、吸血鬼侍ちゃんと女魔法使いちゃんはちゃんと臭い消しを持ってきたのでゴブリン汁は遠慮しておきますねゴブスレさん! そっちの同志耳長ちっこいのにたっぷりかけてあげてください。え、私にも臭い消し寄越せって? 悪いな同志耳長ちっこいの、この臭い消しは2人分なんだ!
なお臭い消しを忘れた女神官ちゃんもゴブリン汁まみれになったことをここに記しておきます(合掌)。
遺跡内部に侵入すると、壁一面に絵が描かれています。この絵、プレイするたびに差し替えられているそうなので、周回の際には毎回チェックすると面白いとのこと。今回の絵はなんでしょう?
>絵画は2つの軍勢がぶつかり合う様子を描いているようだ。
>数多の騎士を擁する白の軍勢と、悍ましき死の魔力を操る死霊の群れが相対している。
>白の軍勢を率いる乙女の手には天秤が。
黒の軍勢を率いる魔術師の腕には円盤がそれぞれ握られている。
女魔法使いちゃんが壁面に顔を寄せ、知識判定をしているようですね。なんだかわかります?
「古代の戦争を描いたものみたいだけど……これ題名かしら? ええと……」
「『ネクロの夏』?」
女魔法使いちゃんが題名を読み上げると、盤面を眺めていた神々が次々に発狂していきます。発狂まで至らずともぶつぶつと意味不明の単語を呟いたり、マローを社長室に呼び出そうとするなど大惨事です。たぶんマローは関係ないと思うんですが(名推理)。
大丈夫
しょうがないにゃあ……。
いいよ。
今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。
そろそろ戦闘描写が必要になりそうなので失踪します。