さあ、駒王学園の校庭にやって来ました。
無能王達はケルベロスと戦ってるが、コカビエルから全然相手にされてないな、ケルベロスにダメージを与えられてないし。
朱乃は少しずつだがダメージを与えられてるな、でも、かなりキツいな。
それにコカビエルの顔よ、スッゲーつまんないって顔してる、誰がどう見ても無能王のダメぐあいに落胆してるし、心情的には『こんなやつが魔王の妹なのか』とか考えてるだろ絶対。
それにしても、三対一なのに全然ダメじゃん、朱乃しかダメージ負わせられてないしな。
さてと、まずはケルベロスを潰すか。
「おい、リアス・グレモリー、邪魔だどけ」
「和那!こんな時にどこに行ってたのよ!」
「煩いから黙れよ」
「和那はなんでそんなに偉そうなのよ!立場は私の方が上なのよ!」
「ハッ、お前が俺よりも立場が上だと?笑わせるなよ」
「和那は人間で私は上級悪魔なのよ!」
「ぶ、部長、落ち着いて下さい!」
「なんだイッセー、いたのか」
「ヒドッ!」
「あらあら、和那さんが優奈さんを連れて来てくれるなんて……あら?優奈さんから悪魔の気配が」
「姫島先輩、今の僕は悪魔じゃありませんので」
「どうゆうことよ優奈!」
「煩いなあ、お前は叫ぶことしか出来ないのかよ」
「和那ね!私の優奈になにをしたのよ!」
「あ?別に、心のどこかで優奈がお前の眷族でいるのが嫌になったんじゃねえの?」
説明するのもめんどくさい。
「優奈が私の下僕を嫌になるなんてありえないわ!」
マジで言ってんのかコイツ。
「はあ、もういいや、お前の煩い声を聞くのは飽きた、俺がいいって言うまで『喋るな』」
「!――――――!―――――――!―――――!」
「和那君、なにをしたの?」
「ん?『言葉の力』だよ、俺が『喋るな』って言ったからコイツは喋れなくなった」
「普段は普通に喋ってるじゃないか」
「俺の『言葉の力』はON/OFFが出来るんだよ、普段はOFFにしてる」
「和那さんそんな力も持ってるんですね、私初めて知りました」
「ま、それはさておき、俺達が話をしてる間攻撃をしてこなかった優しい堕天使さんにお礼を言おうかな」
「此方としても面白い物を見せてくれたからな、それにしても魔王の妹にはガッカリしたがお前達は楽しめそうだ、なによりもお前が連れている四人のうち三人は魔王に限りなく近い力を感じるからな」
「「「!?」」」
「!―――――!―――――!―――――!」
無能王はまだ喋ろうとしてんのか、いい加減喋れないって学習しろよ。
「そいつはどーも、霧瀬和那率いる人外達がお前の相手をしてやるよ」
「え!和那君、私達人外なの!」
「私達は人外ではなく人間だぞ」
「あはは、確かに今の僕達は人外レベルだね」
「皆さん人外になっちゃったんですか!凄いです!」
いや、アーシアよ、君も十倍の重力に馴れたんだ、身体能力は人外レベルだと俺は思うぞ。
「フハハハ、人外か、確かにこれ程までの実力は人外だ、お前達には一人に付き一体のケルベロスじゃ相手にならないだろう、俺が連れてきたケルベロス全てで相手をしてやろう」
うっわ、どんどんケルベロスが増えていくな、気配を探ったところ四十はいるな。単純計算で一人十体だけど、バルパーが少し離れた場所で聖剣を一つにしようとしてるんだよな、三人はバルパーの方に向かわせるか、思いっきりオーバーキルだが、イリナとゼノヴィアは聖剣奪還が任務だし、優奈も聖剣の相手の方がいいだろうし。それにコカビエルを潰す前の準備運動になりそうだ。
「優奈、イリナ、ゼノヴィアの三人はバルパーの方に行ってくれ、アーシアはここで待機だ」
「分かったよ」
「分かったわ」
「分かった」
「分かりました」
「よし、それじゃ、こい『イフリート』!」
俺は『イフリート』を呼び出す。
『グオォォォォォォ!』
「『イフリート』だと!いや、俺が知ってる『イフリート』とは見た目が全然違う」
「そりゃそうだ、この『イフリート』はこことは違う別の世界の『イフリート』なんだからな」
「「「!?」」」
「!―――――!―――――!―――――!」
俺が召喚した『イフリート』はファイナルファンタジー10の『イフリート』だ、別の世界っていうか別の作品だな。
てか、無能王よ、俺が喋れないようにしてんだからいい加減喋ろうとするな。
「フハハハハ!別の世界ときたか、貴様は面白いやつだ」
「『イフリート』、アーシアを頼むな」
『グオォォォォォォ』
「『イフリート』さん、よろしくお願いします」
『グオォォォォォォ』
アーシアが『イフリート』の顔を触りながら言ってる、アーシアに触られるの嬉しそうだな、他の召喚獣もそうだけど、アーシアに凄くなついてるからな、アーシアも召喚出来るようにするかな。
……と、ケルベロスが向かって来てるな。
「まずはこれだ『我導くは死呼ぶ椋鳥 』!」
『ギャオオオオオオオオオオォォォォォォォォォンッッ!!』
こいつは一種の超音波のような衝撃を伴う破壊振動波を放ち、触れたものを塵と化す黒魔術だ、向かって来たケルベロスの四分の一ほどがこの黒魔術で塵となって消え失せた。
「ほう、ケルベロスの四分の一近くを一度に塵にするか、貴様はどこまでも俺を楽しませる」
別にコカビエルを楽しませる為の黒魔術じゃ無いんだがな。
それよりも優奈達はそろそろバルパーがいる場所に着いたかな?
和那がケルベロスの相手をしている頃優奈達三人はバルパーがいる場所に着いていた。
「「「バルパー・ガリレイ!」」」
「私の方に三人来たか、だか、少し遅かったな、今完成したところだ」
だが優奈達が到着するのが少し遅かった。
「三本のエクスカリバーが一本になる」
そう、教会から盗んだ三本のエクスカリバーを一本にしていたのだ、本来ならばイリナが使うエクスカリバーも奪われるのだが、和那というイレギュラーによりエクスカリバーは四本ではなく三本が一本になった。
「エクスカリバーが一本になった光で、下の術式も完成した。あと二十分もしないうちにこの町は崩壊するだろう。解除するにはコカビエルを倒すしかない」
あと二十分でこの町は崩壊することをバルパーは口にする、だが、和那達がこの場にいる以上コカビエルを倒すのに二十分もいらないだろう、むしろ半分の十分でも時間が有り余る位だ。
「フリード!」
コカビエルが以前和那に一撃で沈められたイカレ神父を呼ぶ。
「はいな、ボス」
暗闇の向こうから呼ばれたイカレ神父が歩いきた、以前喰らわせた和那の一撃は身体中の骨が砕けても可笑しくない一撃だったのだか今現在歩いて来ているイカレ神父は元気そうだ、まったく、トンでもない回復能力とゴキブリ並の生命力だ。
「陣のエクスカリバーを使え。最後の余興だ。三本の力を得たエクスカリバーで戦ってみせろ」
「ヘイヘイ。まーったく、俺のボスは人使いが荒くてさぁ。でもでも!チョー素敵仕様になったエクスなカリバーちゃんを使えるなんて光栄の極み、みたいな?ウヘヘ!ちょっくら、人間と悪魔でもチョッパーしますかね!それに向こうに以前俺をぶっ飛ばしたクソビッチもいますしねぇ!」
相変わらずイラつく話し方だ、和那なら迷いなく今の会話の最中にイカレ神父を再起不能にしている事だろう。
「優奈、エクスカリバーの核になっている『かけら』を回収できれば問題ない。フリードが使っている以上、あれは聖剣であって、聖剣ではない。聖剣とて、普通の武器と同じだ。使うものによって、場合も変わる。――――あれは、異形の剣だ、三人で破壊するぞ」
今の優奈は悪魔じゃないしイリナとゼノヴィアとも仲がよく修行の間は和那対優奈、イリナ、ゼノヴィアの三対一でチームワークの向上もしていたのだ。
「くくく……」
バルパーはゼノヴィアの言葉を聞き笑っていた、まるで一本になったエクスカリバーを破壊出来ないと思っているようだ。
「バルパー・ガリレイ。僕は『聖剣計画』の生き残りだ。いや、正確にはあなたに殺された身だ。悪魔に転生したことで生き永らえた、今は人間に戻っているけどね」
優奈は至って冷静にバルパーに告げる、和那が『聖剣計画』で殺されたと思っていた皆を助けている事を知らされ、皆が幸せにいることと自分を恨んでいないことを知り聖剣に対する憎しみがまだ僅かに残っているが以前に比べると、とてもマシになっていた。
「ほう、あの計画の生き残りか。これは数奇なものだ。こんな極東の国で会うことになろうとは。縁を感じるな。ふふふ」
バルパーは『聖剣計画』の生き残りが他にもたくさんいることを知らない。
「――私はな。聖剣が好きなのだよ。それこそ、夢にまで見る程に。幼少の頃、エクスカリバーの伝記に心を踊らせたからなのだろうな。だからこそ、自分に聖剣使いの適性が無いと知ったときの絶望といったらなかった」
バルパーは急に語りだした、死期でも覚ったか?
「自分では使えないからこそ、使える者に憧れを抱いた。その想いは高まり、聖剣を使える者を人工的に創りだす研究に没頭するようになったのだよ。そして完成した。キミたちのおかげだ」
「僕たちを処分したのは聖剣を使うのに必要な因子だけを抽出し、集める為だけに僕たちを処分した」
「ほう、分かっていたのか、そうだ聖剣を使うのに必要な因子があることに気づいた私は、その因子の数値で適性を調べた。だが、被験者の少年少女、ほぼ全員に因子はあるものの、どれもこれもエクスカリバーを扱える数値に満たなかったのだ。そこで私はひとつの結論に至った。それが先ほどキミが言った事だよ。だが、私が被験者を殺すのを命令し、殺した後に施設に向かった時には施設ごと消滅していた。施設が会った場所には私が殺すのを命令した研究員の変わり果てた姿だけが転がっていたがね」
「残念だったわね、その施設は和那君が吹き飛ばしたのよ、しかも被験者全員を助けてね」
「なるほど、その彼が施設を処分させたのか。だが、この話を聞いても驚かないとはな」
「和那に大体の話は聞いていたからな、だが、改めて当事者から聞くと忌々しい話だ」
三人とも話は和那から聞いていたがバルパーの話を改めて聞くと忌々しく歯噛みをしていた。
「私の結論により研究は飛躍的に向上するはずだった。それなのに私の研究資料は施設が消滅したことにより研究資料も無くなってしまった。なのに貴殿を見るに、私の研究は誰かに引き継がれているようだ。私の下にいた誰かは知らないがね。そして、ミカエルめ。あれだけ私を断罪しておいて、その結果がこれか。まあ、あの天使のことだ。被験者から因子を引き出すにしても殺すまではしていないか。その分だけは私よりも人道的と言えるな。くくくくくく」
愉快そうにバルパーは笑う。だが、バルパーは一つ大きな勘違いをしていた。
「残念だけどバルパー・ガリレイの研究は誰も引き継いでいない」
「なんだと?」
「そうよ、和那君が新しく創ったシステムで因子を抽出しなくても因子が作れるんだから」
そう、和那が創ったシステムにより聖剣を使う為の因子は抽出しなくともいけるようになっているのだ。もっとも因子を作る為には熾天使クラスの実力が無いと作れないが。もっともこのシステムは以前話に出た『聖書の神』が存在していた頃に戻せるシステムが組み込まれてこそ本当に機能するのだが、そのシステムが無いと七つに分かれたエクスカリバーを扱えるだけの因子は作れるが、デュランダルのような聖剣を扱えるだけの因子は作れないのだ。
そして会話が終り、和那に鍛えられた三人とエクスカリバーを扱うイカレ神父との戦いが始まろうとしていた。
イカレ神父を倒すとこまで書こうと思いましたが途中で力尽きました。