【実況】鬼滅の刃RPG【祝100周目】   作:ゆう31

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一週間ぶりぐらい?続きです。


霹靂一閃〜煉獄家まで

 

年齢=童貞の饅頭・ぽもは、別の饅頭の借金の保証人となり、多額の債務を抱えてしまう。

 

 

 金融会社の鬼舞辻無惨はぽもに、一夜にして大金を手にできる豪華客船の存在を告げる。

 

 

 その船の中では、命を懸けたゲームが行われていた。

 

 

 そう、その名も鬼滅の刃RPG。

 

 

 

 ど“お”お“し”て“た”よ“ぉ”ぉ“ぉ”ぉ“!”!“!”!“!”

 

 

 てな事で債務者饅頭チューバー、ぽもです。

 

 

 前回は幸運にも黒塗りの猪に遭遇した所で終わりました。

 

 ゲーム画面に戻る前に、先日鬼滅の刃RPG学会で興味深い議題が浮かび上がったので、ご紹介します。

 

 

 それはズバリ、『モブ鬼殺隊士は何処まで成長させる事が出来るのか』です。

 

 

 モブ鬼殺隊士、つまり原作で登場しない、名前も無いキャラクターの事です、村田さんはこの枠に入りませんが、累に刻まれた隊士こと、サイコロステーキ先輩はこの枠にギリギリ入ります。

 

 前提として、原作軸のモブ鬼殺隊士は全体の実力が低く、階級『乙』以上の隊士が存在しません。

 

 鬼滅の刃RPGでは炭治郎達が鬼殺隊士になる前に有望な鬼殺隊士が軒並み鬼にやられたという事になっており、救援任務などで回数を重ねない限り、原作軸同様、モブ鬼殺隊士は弱いままです。

 

 

 とはいえ、これを打開する手はあります、シンプルに救援任務を熟し、モブ隊士を鬼に殺させないように素早く討伐する事です。

 

 

 これ以外にも隊士の生存率を上げる事、例えばカナエさんを生存させたりなどで起きる、鬼殺隊全体の士気の向上などがありますが、一番影響が大きいのは、救援任務でしょう。

 

 これらのゲームシステムを最大限利用し、柱にも通用するようなモブ鬼殺隊士を作る事が出来るのか。

 

 

 各時代で検証した結果があります、鬼殺隊プレイは現パッケージですと戦国時代以前の話は無いので、戦国時代以降から順々に話すンゴ。

 

 

 戦国時代はバグ柱こと、現人神こと、命を何だと思っている?さんが居るので、普通に一対一で下弦相当のモブ鬼を討伐できる鬼殺隊士が出来上がります。

 

 江戸時代は隊士単体の水準が恐ろしく高いので、これも戦国時代と同等。

 

 悲鳴嶼さんが隊士になる前ぐらいの明治時代では、鱗滝さんや善逸のじっちゃんこと桑島さんなどの後の育手がいるので、隊士内での実力は大正時代よりは高く、ツーマンセルなら下弦討伐成功出来る実力者が生まれました。

 

 

 

 では大正時代は?

 

 

 5人以上で徒党を組めば討伐可能。それが学会での検証結果でした。

 

 

 ただこの学会の検証結果、臨花ちゃんのいる世界(ゲーム)と比べると、学会の検証結果より、今のこの動画での鬼殺隊士全体の実力は上振れております。

 

 今のモブ隊士全体の実力は、三人で組めば下弦相当程度の鬼なら五分五分で犠牲者が出るけど討伐は可能、ぐらいの実力者が全体の六割ぐらい居ます。

 

 

 うん、つええ^ただやはり、単体での実力は、学会で検証された江戸時代のデータと比べると、やはり劣ってしまいますね……江戸時代は魔境、はっきりわかんだね。

 

 

 まぁ江戸時代、時代が時代なので殺伐し過ぎて人同士での殺し合いも起きますからね……隊士内での争い禁止はこの辺から出来たんじゃなかろうか?

 

 

 結論として、どの時代でも上弦を討伐出来る程のモブ鬼殺隊士を育成する事は出来ませんでした。

 

 例外として、最初から柱の位置に存在しているモブ柱の方々は、相打ち前提で痣を発現出来たら、上弦の伍ぐらいの実力なら五分五分で討伐出来る事が分かってますが……まあそんなもんかって感じですね。

 

 

 ゲームクリアをするならやはり明確な最終決戦が存在する大正時代が一番良いということですね、んにゃぴ!

 

 

 てな事でほんぺ。

 

 

 

 “約束の日だ、善逸君を探しに蝶屋敷に訪れた。アオイちゃんに聞くと「呼んで来ますので、訓練場へお先に向かって下さい」と言われたのでそうする”

 

 

 

 動画内だとカットしてますが恋に生きる男、善逸くんとは既に遭遇しています、というより何故か知りませんが向こうが知っていたようで。

 

 まぁ雷の呼吸関係で知っていたのかも知れません、とはいえ臨花ちゃんの雷の呼吸は善逸くんより劣るのですが……

 

 今の実力差を考えると、適正値80/80の臨花ちゃんの雷の呼吸でも、善逸くんの成長に繋がります、この段階ではまだ壁越え出来る程呼吸を極めてはいないはずなので。

 

 

 

 ”訓練場に訪れると、珍しくしのぶがいた……視線に気付いたしのぶが振り返ったので挨拶する、何の用かと聞かれたので理由を話すと「……そういえば、雷の呼吸使いでしたね」と言われた“

 

 

 まあ煌の呼吸を覚えてからは使う理由がないので、使って無いですね、はい。風の呼吸は今でもほ〜〜〜んとにたま〜〜〜〜に使うんですけどね、便利なので。

 

 後はスタミナを気にする必要が上弦戦以外は無くなったと言っても過言では無いので、岩の呼吸を使うこともあります。

 

 岩の呼吸 壱ノ型 蛇紋岩は、投げ刀の投擲に使うと、斬れ味が増し、モブ鬼ぐらいならそれで頸を切断する事も可能なんすよね。

 

 

 魅せプレイの一種でもありますし、この技はとある戦い(・・・・・)で活躍しました。

 

 

 

 ”善逸くんが来るまでまだ時間があるから、し合うか聞くと「遠慮します、臨花と鍛錬してるのを善逸君が見たら逃げそうなので」と言って訓練場から離れた、ふむ?なるほど“

 

 

 

 んん、これはドSの血ガガガ。

 

 

 実際柱同士の鍛錬の音聞いたら「むりむりむりしんじゃうしんじゃう!」とか言いそう、絶対言うでしょ。

 

 

 

 ”善逸君が来た……常中は出来てるみたいだ、ふむ。そうだな、先ずは善逸君の雷の呼吸を私の頸を落とす勢いで向かってきてほしいと言うと「え、いや、それは〜……」大丈夫、避けるか防ぐから“

 

 

 

 ちな木刀じゃないです、寝てる方が強いかもしれない男、これには引き気味。

 

 とはいえまあ現時点での実力差を考えるなら、日輪刀で向かってきても、まぁ〜〜〜どう足掻いても傷一つ付かないね。

 

 ここに来るまでの修羅場の数が違いすぎる、視聴者ニキネキも納得出来るでしょ?

 

 

 

 ”暫くした後に決心したのか、善逸君は構え出したーーーーー雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃…… 全ての型の基本となる技で、目にも留まらぬ踏み込みから繰り出す、居合いによる一閃“

 

 

 ”雷の呼吸、延いては基本の呼吸の中でも特に速く、それは神速、鬼が頸を落とされた事すらも理解させない程の速度。懐かしく、そして記憶に新しい、居合術の極地(元上弦の肆)と相対してから、私自身、居合の術を学べた“

 

 

 

 はぇ〜そうなん臨花ちゃん?まあ居合術の壁越えはしてますが、ああいやまあ、確かに元上弦の肆は居合から派生した攻撃が特に強かったですね?

 

 てか殆ど防げなかったまである、最後の方で鞘で頸防がれたから居合からの攻撃が無くなったけど。

 

 

 

 ”一瞬ーーー私は頸に振るわれた刀を潜るように避けて、そのまま善逸君の体を掴み投げた……受け身は取れたか、善逸君が驚愕とした表情で見ていた“

 

 

 

 お〜〜〜すっげ(感服)

 

 臨花ちゃんの速の値は柱上位……というか、誰よりも突き抜けて速いので、善逸くんの霹靂一閃にも余裕で対応出来るんすね。

 

 透き通る世界も使ってるからなおさら拍車掛かってますね。

 

 

 

 ”驚いた、天性のモノか?これ程の霹靂一閃は初めて見た、私以上だ。何を教えろと言うのだろうか、完璧だ。後は鍛錬と経験だけだ、凄い”

 

 

 

 ベタ褒めですやん?

 

 

 実際、善逸くんの霹靂一閃は全NPCの雷の呼吸使いより速く、強く、飛び抜けてます。

 

 その代わりと言ってはなんですが、善逸君は霹靂一閃以外使えませんがそれを補って余るぐらい霹靂一閃が強すぎるんすよね。

 

 居合の達人の異名は伊達じゃ無いです。

 

 透き通る世界使ってる臨花ちゃんが見て、避ける他ない(防ぐ手段が無い)って判断するぐらいには善逸君の霹靂一閃はこの段階でも既に極まってます。

 

 

 まぁ寝ないと本領発揮しないんすけど。

 

 

 

 “私から教えれる事は何も無い、凄いよ善逸くん「でへへ、でへ、ふへへ、ひひ!」なのでその速さを使って攻撃を避ける特訓をしよう”

 

 

 あ。

 

 

 “「……へ?」いくよ善逸くん「ちょちょちょままままって!え、消えーーーーグボァァ!?!?!」……気絶してしまった”

 

 

 

 〜〜〜我妻善逸 死亡!〜〜〜

 

 

 

 ご視聴ありがとうございま……ってまだ終わらね〜〜〜よ!?

 

 

 ……クソ重すぎる柱合会議の時は心配してたんすけど、徐々にギャグテイストになって嬉しいゾ〜これ、こうでなくちゃね。

 

 いやあ、技能『育手』覚えてるはずなんだけどね、やり過ぎる所は変わらないようです。こりゃ育成の壁越えは望み薄やな^

 

 

 “しのぶに怒られた、全治三日らしい、ごめんね善逸君……“

 

 

 草、まあ三日程度で良かったね。

 

 うーん後絡んで無いのは、炭治郎きゅんと禰豆子ちゃんですね、タイミングが合わないというか、何というかって感じです、んにゃぴ。

 

 まぁ拠点を蝶屋敷にしてるので無限列車編開始までには会って交流出来る筈、気長にとは言えませんが、焦って変な行動する方がBADなので、冷静にプレイしていきましょう。

 

 

 竈門兄妹に会えないなら次に交流したい人はズバリ!

 

 

 

 ”後日、少し気になる事があって煉獄家に向かっている、場所は蜜璃に教えて貰った“

 

 

 

 はい、燃える男こと、煉獄さんです。

 

 

 無限列車編のキーキャラクターであり、今後に響くキャラです、関わる機会がある時は極力関わって、実力向上を目指さなければいけません。

 

 臨花ちゃんと煉獄さんの友好度は上々、関係性は柱の先輩後輩ってな感じで、悪くもなく、特別良い訳ではないです。

 

 ただ煉獄さんは誰からも好かれる『情熱男』の技能を持っています、ちなみに弟子である甘露寺ちゃんは『恋熱女』という技能持ってたりします、効果は同じです。

 

 

 の為、互いに好感度が増える事はあっても減る事は滅多にありません。

 

 

 そんな熱すぎる男煉獄さんですが。

 

 

 

 ”……着いた。煉獄くんの弟くん、千寿郎くんが出向いてくれた……むむ、不在か……それならば父君は?と聞くと、言いづらそうな顔をした。どうしたのだろう“

 

 

 

 アレェ?!不在!?

 

 むむむ……まぁ柱って忙しいですしね……臨花ちゃんも動画外でもはや作業と化した通常任務熟してますし、夜の描写が少ないのはそう言うことです。

 

 とはいえ日中に居ないのは珍しいですね、まぁ会えるか会えないかは乱数なので、致し方なし。

 

 所で臨花ちゃん、煉獄パパに会おうとしてるけど、ちょっと待って!?会わない方が良いっすよ(小声)

 

 

 

 ”……ん?視線のする方に振り向いてみると、少し……いやかなりやつれた様子の煉獄さんが私を見つめていた。お久しぶりーーー「出て行け」……むむ“

 

 

 

 あぁ!会っちゃった!

 

 

 やさぐれアホ親父さん、無限列車編が終わるまで(訃報が伝わるまで)まごう事なきクズです、もはや現役時代の面影は見る影もありません。

 

 酒クズも度が過ぎてはいけませんね。お兄さんとの約束、だゾ☆

 

 

 ”そうだ、手紙は見ましたか?私もお酒の味が知りたいと思って「黙れ!お前と話す事はない、さっさと消えろ」……何か失礼をしてしまっただろうか?思い返しても見当たらない……むずかしい……“

 

 

 臨花ちゃんの天然が炸裂してますねぇ^

 

 炭治郎きゅんとは別の意味でこう言うところ頑固ですよね、臨花ちゃん。

 

 でもまあ、煉獄さんの気持ちもわかってやって下さい。

 

 最愛の妻に先立たれ、先祖が残した炎の呼吸の秘伝の書には「心臓七つに脳が五つを一瞬で切り刻まないと鬼舞辻無惨には勝てないよ☆俺には無理♡才能ない♡」って感じの文見た後ですからね。

 

 

 

 “でも良かった、元気そうで「……は?」日を改めてまた来ます、お元気で……体にはお気を付けて“

 

 

 

 唖然としてますね、煉獄さん。うちの子がすいませんねへへっ!

 

 

 あの状態の煉獄さんを「元気そう」で済ませるのは結構ズレてますが、悲鳴嶼さんが死んだ後だから尚更「死んでなくて良かった」的な意味での、元気そうでよかった、なのかもしれませんね。

 

 

 煉獄さんとは会えませんでしたが、煉獄家との関わりは多少深まったので、まぁ良いでしょう(あんまり良くない)

 

 臨花ちゃんの場合、煉獄家に行く機会は少なく、無限列車編に突入するまでに後一回行けるか行けないかって所ですね……何処かで会えね〜〜〜〜かな煉獄さんに。

 

 

 無限列車編に加入できればそれに越した事はないのですが、うーむ……参加する条件が合うかなぁ……ただなあ、悲鳴嶼さん無き今、最終決戦でのなあ……うーむ。

 

 

 まあまだ時間はあります、対策と攻略の仕方も何通りかは考えてます。100周プレイヤーぽもの名は伊達です(ダメじゃん)

 

 

 そんなこんなで今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただ兄貴に認められたい。

 

 

 

 ……違う、それも間違いじゃないが、それ以上に謝りたい。あの時の事を、ただ謝りたい。

 

 

 そう思って鬼殺隊士になった、でも俺には才能がねえ、呼吸がまるで使えねェから、鬼の頸を斬るのにも時間がかかる。

 

 必然、窮地に立つ事は多かった、ただ俺は、鬼なんざにむざむざと殺される訳無え、やり残したことが、兄貴に会って話さないといけない事がある。

 

 

 

 だから鬼を喰った、喰えた。喰ってでも殺す、鬼の肉を喰らってでも生き残る。

 

 

 

 それでも限度はある、だから当時の柱の一人、岩柱の悲鳴嶼行冥さんに、継子にして欲しいと頼み込んだ。

 

 結論からいえば、俺は継子にはなれなかった、才能がないからだ。でも面倒は見てくれた。

 

 

 間近で見てたあの人は本当に凄かった、短い時間だったけど、その短い時間の中でこの人は別格だって思わされた。

 

 

 

 だから、そんな人が死ぬなんて欠片も思ってなかった。

 

 

 

 悲しみと怒りが混ざり合って、途方に暮れた、そんな時に鬼を連れた鬼殺隊士がいるって噂が流れた気がする。

 

 鬼を喰っている俺からは何も言えねぇ、正直言ってそんな事はどうでもいい、俺には関係ねえ。

 

 

 そんな時ふと、悲鳴嶼さんに「……玄弥、刀以外の武器を使ってみてはどうか」って言われたのを思い出した。

 

 悲鳴嶼さんはその刀鍛冶に宛があると、手紙を書いてくれていた、悲鳴嶼さんが亡くなる二日前の時だ。

 

 悲鳴嶼さんの残した功績は大きい、だから悲鳴嶼さんの屋敷は今も、これからも残って、悲鳴嶼さんを慕う隊士が、隠が毎日屋敷を綺麗にしている。

 

 俺もその一人で、お館様の了承の元、使わせてもらってる。家主がいない屋敷を使わせて貰うのは心苦しいが、だからってこの場所を無くすなんてしたくないし、させたくない。

 

 悲鳴嶼さんの屋敷に向かって、毎回、何時ものように屋敷にいる隠(声が女の子だから凄い緊張した)に訳を言うと、手紙を渡してくれた。

 

 

 それを持って刀鍛冶の里に向かって、手紙に書かれた情報を頼りにそこに向かう。

 

 狐面の男だった、一発で鬼の頸を吹っ飛ばせるような、強力な武器が欲しいと言うと、何処か楽しそうな声で「君の腕っ節なら扱い切れるかもっスねぇ……」と言って、ソレ(・・)を取り出した。

 

 

 大口径南蛮銃、日輪刀と同じ素材で造られたそれは、うってつけの武器だった、こんなものが造れるのか……俺は、この瞬間、刀鍛冶の里の造り手を心から尊敬した。

 

 

「本当は戌……っとと、煌柱様に渡す予定でしたが、まぁあの人にはあの人の武器が既にありますし、譲りヤスよ」

 

 

 そんなものを頂いて良いのかと畏れながら聞いてもその人は笑っていた、勘がこれで良いって告げてると言ってた。

 

 

 煌柱、会った事はないが、悲鳴嶼さんは良く話してた、それだけじゃない、他隊士同士での会話が耳に入った時に、その武勇は聞いている。

 

 上弦の弐を後一歩まで追い詰めた実力、そして悲鳴嶼さんと共闘して、元上弦の肆を討伐した事も、知ってる。

 

 あの人も銃を使うのかと少しだけだが親近感が湧いた、ただ俺と違って、才能のある人だ、才能のある人でも、刀以外の武器を使うのかと思った。

 

 いや、今思えば悲鳴嶼さんの武器はかなり変則的だったな……岩の呼吸の使い手は、刀以外の武器を使う人が多いらしい、過去には槍使いも岩の呼吸を使っていたと言う。

 

 

 

 それから数日後、新しい武器を手に入れて、少し浮かれてたのは否定できない。

 

 

 心の慢心は自らに返ってくる。

 

 

 

 

 一人の鬼を倒して、気が抜けた瞬間を隠れていたもう一人の鬼に狙われた。

 

 俺は基本的に一人で任務に当たる、この体を知られてはいけないから、だから基本的に一対一を強いられる、鬼一人を倒すのに時間がかかるし、疲労も増す。

 

 鬼との戦闘で疲弊してた俺は、頭は反応こそ出来ても体は動けなかった、手足を折られ、体に穴が空いた。

 

 

 重症だ、だが鬼を喰ったこの体なら、時間をかければ回復することが出来る、体の穴もそれ程大きくない。

 

 それでもその鬼が俺を殺す時間はある、甚振る時間はある。

 

 

 こんな所で終わるのか?俺が。

 

 

 俺は。

 

 

 死ぬのか?

 

 

 

 

 

 

 鬼の開いた口が、俺を食おうとしたその頭が。

 

 

 

 

 

 衝撃音と共に頸毎弾け飛んだ。

 

 

 

 

 その音は俺の持っていた銃と似てるようで少し違う、安心感と共に掠れてきた頭でピンと来た。

 

 

 ……柱だ。

 

 煌柱様だ。

 

 

 そうか……俺以外もこうやって助けて来てくれたのか、だからあんなにも隊士内で尊敬されるのか。

 

 悲鳴嶼さんが「煌柱は俺の代わりに成りえる」と言っていたのも、間違いじゃないかもしれない。

 

 

 

 

 “……?再生してる……それより、立てる?“

 

 

 

 

「っ……あ、すいませ、まだ少し……」

 

 

 

 何とか言葉を返すと、煌柱様は俺を抱えた、まるでそれをするのが当然のように、そこそこ俺は図体がデカいのに空気を持つかのように。

 

 いやそれよりそんなことよりこの人は女の人だぞおい……!や、やばい、再生に集中出来ない……!

 

 

 ”ーーーまって、君、もしかして不死川さんの弟くん?“

 

 

「え、や、なんで」

 

 

 ”特徴、気配、雰囲気。似てる……むむ、やばいな、どうしよう“

 

 

「な、何か問題でも」

 

 

 ”同じ任務なんだ、今は離れてるけど“

 

 

 ……!

 

 やばい、今はまだ、俺の体の事を兄貴に知られる訳にはいかねぇ……!

 

 

 

 “先に聞いておく、鬼を食べた(・・・・・)?”

 

「……っ、はい」

 

 

 “……わかった、君の屋敷はある?”

 

 

 

 てっきり俺は、鬼を食った事で何か言われるのかと思った、だけどこの人は少し考えた様子の後に、何も聞いてこなかった。

 

 

 

「……今は、悲鳴嶼さんの屋敷を使わせて貰ってます」

 

 

 “……そっか。わかった、行こう”

 

 

「え、いや……でも」

 

 

 ”不死川さんは強いから大丈夫だよ、君の事は……言わない方が良い?“

 

 

「出来れば……すいません」

 

 

 

 そう答えたその時。

 

 

 煌柱さんが、一度俺を地面に下ろして、火縄銃ーーーさっきの爆発音はこれか!それを取り出して、装填して、何を思ったのか、左斜めの暗闇に撃ち抜く。

 

 

 

 

 衝突音。

 

 

 

 

 

「ご……ゥ、な、ぜ……!」

 

 

 

 

 “私に奇襲出来ると思うな“

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーマジかよ。

 

 

 

 

 戦慄した。

 

 

 俺は気配すらも感じ取れなかったのに、この人はそこに鬼が潜伏して居るのがまるでわかってたかのように、この一瞬の間で火縄銃を撃ち放ったんだ。

 

 これが柱。

 

 

 これが……兄ちゃんと同じ階級の、九人しかその席に座る事を許されない、鬼殺隊の最高峰。

 

 

 

 

 

 “……もう居ないね、行こう”

 

 

 

 

 

 それが煌柱、戌亥臨花さんとの出会い。

 

 

 

 俺の銃の師匠との出会いだった。

 




感想評価ありがとナス〜!誤字報告ありがとやで!ほなここすきも……よろしゅうなあ^

12月はこれぐらいの緩いペースで投稿するかも、次は日曜日には出します。

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