【実況】鬼滅の刃RPG【祝100周目】   作:ゆう31

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諸事情で投稿遅れたけど多少はね?(めんご)
ほな続きです。


大ガバ〜エンカウントまで

 

  異世界転生トラック業者の朝は早い。

 

 何故ならパンを咥えた女の子の様に、常に「こいつを偶然的に轢くふりして異世界飛ばさないとな」と、思考を続けなければ、プロ異世界転生トラッカーになれないのである……ッ!!!

 

 

 

 まあそんな異世界転生トラックの話は置いておいて。

 

 

 ぽもです(ドンッ!)

 

 

 前回は冨岡さんと話して動画は終わりましたね。

 

 

 ほな続き、時期的にはもう無限列車編はすぐそこに迫ってます。

 

 

 

 真夏の夜、鬼殺隊と鬼、何も起きない筈がなく……。

 

 

 

 とはいえ原作通り、下弦がやられて勧誘セールスマン猗窩座殿が現れ、鬼勧誘お断りマンの煉獄さんが不幸にも破壊殺『滅式』により胸を貫かれるのか???

 

 

 ぽもの計算によると……はい、んにゃぴ。

 

 

 そこそこですかね(微妙)

 

 

 上振れしたとはいえ煉獄さんは痣、透き通る世界、赫刀の何かを覚えられておりません。

 

 そして猗窩座殿はその何れかは達成出来てないと討伐は厳しい……というより、ほぼ不可能と言えるでしょう。

 

 ではその何れかを戦闘中に覚える事が出来、原作よりも成長した煉獄さんならワンチャンあるのか?

 

 それも難しいです。

 

 理由は何点かありますがざっと上げて一番の要因はやはり、無限列車での猗窩座戦は時間が兎に角短い所でしょう。

 

 

 夜明け前の戦闘とざっくりとしていますが鬼滅の刃RPG内では制限時間は約『10分』

 

 モンスターを倒すゲームに置き換えるとソロで四人パーティーのHPをするウカム系のモンスターを倒せって言われる様なもんです。

 

いくら何でもこれにはプロハンターも頸を傾げてしまいますね???

 

 

 付け入る隙と言える程猗窩座殿はこの隙を見せませんが、鬼の特徴として、自覚しているかしていないか関わらず、舐めプします。それは猗窩座殿も例外ではありません。

 

 実際、接戦の様に見えますが、猗窩座殿はあえて攻撃を受けたりして技のキレを肌で感じたり、鬼の再生力を見せつけて勧誘させようとしています。

 

 

 覚醒冨岡さんとの一対一でも押し切れるどころか、その差は足一歩程でしか縮まりませんでした。

 

 それこそ、至高の領域(透き通る世界)に到達しなければ、猗窩座殿はほぼ全ての行動に対して、先手を取り続ける性能の持ち主なので……んにゃぴ……。

 

 

 かまぼこ隊は言わずもがな、下弦の壱はナオキです、語るまでもないっすね(笑)

 

 

 

 じゃあこのままじゃどうにもならへんやん!どないすんねん!

 

 

 

 まぁまぁ落ち着きなはれ、ここに臨花ちゃんを投入するじゃろ?

 

 

 これを

 

 こうして

 

 こうじゃ!

 

 

 

 

 

 

 ……ってする機会を前回失ったんですけどね。

 

 

 ぽも、電流走るーーーー!

 

 そうです、ここで気付きました、当時の心境をリプレイしましょう。

 

 

 

 ……お、そろそろ無限列車始まるなあ。

 

 関連のイベント全然起きんかった……おかしいやろ……煉獄さんどこにいるんねん?!

 

 いや、てかそうじゃんあれじゃん、あの冨岡さんのイベント、無限列車編参加する為のイベントじゃね〜の?

 

 ……ん?

 

 

 ぽもやらかした?

 

 

 

 

 ンヮァァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎‼︎

 

 

 

 メ ガ ト ン コ イ ン

 

 

 

 

 ……はい。

 

 

 こいつマジでアホじゃん?(笑)

 

 

 笑い事じゃないんですけどね(苦笑)

 

 

 てことではい。

 

 

 【悲報】臨花ちゃん、無限列車編不参加【大ガバ】

 

 

 

 です……。

 

 

 何してんだ?この饅頭。

 

 ……とはいえ、ここで折れるにはまだ早いです。

 

 

 

 ということで上弦戦 上弦の参 猗窩座戦の解説をしていきたいと思います。

 

 

 

 

 まず猗窩座殿の性能ですが、冨岡さん曰く「この鬼は修羅だ」との発言の通り、修羅に生きる男です。

 

 上弦の即時回復に加えた、武の境地、素手による殴殺。

 

 そして『闘気』という、スーパーハイセンサーを搭載している事によって、劣化版透き通る世界を習得していると言っても過言ではありません。

 

 何より猗窩座戦に於いて、最も気を付けなければならないのは、素手による刀の破壊です。

 

 いえまあこの技は上弦の壱も使ってくるんですが、猗窩座殿はおいたわしい人(鬼)よりも出が速く、成功率も高いです。

 

 これをされるとなすすべもないです、折れた刀で通用できる相手じゃないので……はい。

 

 

 そして最後に、というかこれが本題なのですが……。

 

 

 猗窩座殿は頸を切断されると、頸を克服します(・・・・・・・)

 

 

 これが何を意味するのか?つまりは、日輪刀での討伐が非常に困難になります。

 

 克服したてならば、攻撃の手を緩めずに頸を落とし続け、手足なども切り落とし、体を細切れに出来し再生が追い付かないぐらいに切り刻めば、まぁ何とか討伐できるのですが。

 

 

 細切れにするのが間に合わず、完全に再生し、完璧な修羅へと昇華した場合、猗窩座殿は日光以外で死ぬ事が出来ない体へと変わります。

 

 

 これが非常に厄介で、凶悪です。

 

 

 無限列車で倒すと決めた場合、一番やってはいけない事は「頸を克服させられ、取り逃す」事です。

 

 こうなると、無限城で倒す事がほぼ不可能になり……ぶっちゃけていうと、ほぼゲームオーバーに直結します。

 

 

 もうどうにもできないやん……じゃあ煉獄さん見捨てるんかぽも!?

 

 

 仕方ないじゃない……!みんな死ぬしかないじゃない!(魔法少女風)

 

 

 ……ってのが本来のチャートです、はい。当初は見捨てるつもりでした、身も蓋もねえな?

 

 ですが猪突猛進!チキチキ、即席オリチャート!では、見捨てるつもりはありません。

 

 

 ……いえ、少し語弊がありました。

 

 

 

 猗窩座殿はここで倒します。

 

 

 

 悲鳴嶼行冥という偉大な柱が居なくなった事、しのぶさん毒人間化阻止などによって最終決戦の動きは大きく変わる事となるでしょう。

 

 その時に相手の戦力に猗窩座殿が残っていると、対戦カードに冨岡さんと炭治郎きゅんの二人はほぼ確定で、猗窩座殿との戦闘が開始。

 

 

 まあ恐らく原作通りに行くとは思いますが、そうだと困るんですよね。それはまあ、今回の話ではないので割愛しますが。

 

 

 後を見越すと、出現が確定している無限列車で倒さなければいけません。

 

 やや酷ですが、最悪煉獄さんと相打ちになってもらわないといけません。

 

 でもそれだけでは完全討伐は不可能。

 

 野外戦なので、日光が出れば勝ちですが、逃げられたらオワオワリ

 

 

 その為の臨花ちゃんなんだけどなあ……(ゲッソリ)

 

 

 その枠は真菰ちゃんになりましたとさ()

 

 

 

 もうこうなるとどうなるかわかりません、猗窩座殿は女を喰う事はないですし殺すこともしません。

 

 ですが柱となると流石の猗窩座殿も殺す一歩手前、戦闘不能にまでは追い込みます。

 

 真菰ちゃんの動きによって無限列車の結果は大きく変わります。

 

 はい、他人任せチャートへと変更しました、チャートってなんだよって話っすね(真顔)

 

 

 ……ガバガバすぎる……ひどいもんだ……。

 

 

 もうこうなってしまった以上、ぽもにできる事はありません。

 

 なのでもう、開き直る他ないんですよね。

 

 結果どうなったかは後々、鬼滅の刃RPGの「リプレイ機能」から「無限列車」をフルでお届けします。

 

 

 

 ……てな事で、本編に参りましょう。

 

 

 

 

 “蝶屋敷に戻る、炭治郎くん達が居ないので聞いてみると、アオイちゃんが「任務に向かいました」と言ってくれた……なるほど、そうか。復帰したのか、喜ばしい事だ”

 

 

 て事で無限列車編が開始……する数時間前って感じですかね?

 

 臨花ちゃん視点だと任務の内容は知りませんし、煉獄さん+真菰ちゃんとブッキングしてる事も知らないので、こういう反応ですね。

 

 

 

 ”炭治郎くんに、禰豆子ちゃんについて訊きたいことがあったが……まあいいか、急を要する事ではない。また会う時に聞こう”

 

 

 ん、なんでしょう?

 

 ぽもはプレイヤーですが臨花ちゃんの思考全てが開示されているわけではないので、何を訊きたいのか、さっぱり検討がつかへんなぁ。

 

 

 次炭治郎きゅんに会ったらイベントが発生するよって事ですかね?

 

 楽しみにしましょう。

 

 

 

 “暫くした後に、クロえもんから指令が渡される……さあ、私も任務に行こう”

 

 

 んにゃぴ、ワンチャン無限列車近くの任務なら臨花ちゃんの秘められた第六感パワーで颯爽と向かえ……ないか。

 

 

 ……おや、このクソ饅頭、そこそこ適当なプレイングをしていますね、これはひどい……投げやりになってやがる。

 

 

 誰かこいつに喝を入れてやれ!いけっ!そこだっ!

 

 

 

 

 “不死川さんと合流する、時刻は夜明け前、最も人が居ない時間……「調査に長けた鬼殺隊士の情報は覚えてるなァ?」……不死川さんにそう尋ねられ、頷いた”

 

 

 

 

 

 

 

 

 “……この宗教団体(・・・・)は怪しい“

 

 

 

 

 

 ん?

 

 

 ん!?

 

 

 

 ”「万世極楽教って名前だったなァ、ここに潜入した女隊士が“消えた”……限り無く黒だ。潜んでるぜ、鬼がなァ」“

 

 

 

 は????????

 

 

 

 ランダムエンカウント!?

 

 

 うっっっっっそだろおまえありえんやろ常識的に考えてよぉ!

 

 

 い、いやまて……戦うと決まった訳じゃない……落ち着け……素数を数えるんだ……

 

 

 

 一、ニ、三、四、五、六、七、八、九、十!(バカ)

 

 

 

 

 ”入信してるのは人だった、なら、内部。もっと深い場所……人を選べて、中に居ても違和感の無い立場つまりーーーーーー教祖、きっとこれだ“

 

 

 

 あぁぁぁぁぁ!!!フラグ完全に踏んでるわこれ!

 

 

 マジかよ、え?戦うの?いやたしかに喝を入れてくれとは言ったけどお前それはお前!ダメだろお前!お前ダメだよダメだって!

 

 

 え、勝てんの?

 

 

 ……いや完勝は流石に出来ねえ、絶対に体の内部か、手足の一、二本はダメになる。

 

 

 それは困る、非常に困る、つか不死川さんに何かがあってもとても困る、かなり困る。

 

 

 

 ”……嫌な予感……確信と言ってもいい、この感覚を外した事はない、恐らくきっと……これは、ここに潜んでいる鬼は“

 

 

 

 ”上弦の鬼だ“

 

 

 

 よし、やめよう(提案)

 

 

 頼む行かないでくれ頼む無理だから本当にお願いしますってやめてよよしてよぽもが何をしたって言うんだ命をなんだと思っている?

 

 

 

 ”クロえもんに合図を出す、この勘が当たった時に備えて。それ以上に、何より、私は……決意を胸に、火を点ける(・・・・・)ーーー行こう、不死川さん“

 

 

 

 万世極楽教での上弦の弐戦はぽもの動画内にはありませんが、動画外で個人的にプレイしている時に一度だけ経験があります。

 

 その時のプレイでは平気で教祖の立場を使って入信者を使いますし、平気で盾にしますし、とにかくやり辛く、また童磨も取り逃がしたら自分の潜伏場所が鬼殺隊に知らされる事を考え、そこそこ本気で戦います。

 

 

 なんなら今回は一度取り逃がしているので、戦うとなったら本気で来る可能性が大です、は?

 

 

 まじかよ……どうすんだよこれ……いや夜明け前だから人少ないって事で人質使われるとかは無さそうだけどさあ、あのさぁ……(クソでか溜息)

 

 

 

 

 ”万世極楽教に入った、入信者に教祖に会いたいと告げると、案内しますと言われ、ついていく……近付く事に、私の感覚が研ぎ澄まされる……いる、ここに。この先に“

 

 

 

 ”寒気立つ、この感覚は知っている、覚えている、忘れもしないーーーーー不死川さんに目線を向ける、意図を汲んでくれた不死川さんが、案内してくれた入信者を手刀で気絶させたほぼ同時“

 

 

 

 ”私は部屋に突入して、迷いなく火縄銃を発砲、放った弾丸は瞬時に衝突音に変わる、鉄と鉄がぶつかる音、奇襲に対してのこの反応速度、反射神経“

 

 

 

 ァァァァァ!!!!!

 

 

 クソが!!!

 

 

 

 

 ”「やぁやぁ、また会ったね、臨花殿(・・・)!」……上弦の弐との戦闘が幕を上げた“

 

 

 

 

 

 

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

 

 

 

 

 

 

 ……上弦の弐!あの時の……!なるほどなァ!

 

 

 きな臭ェとは思ったが上弦が潜んでるとは思わなかったが、それなら納得だ、消えた女隊士の階級は“甲”、俺や臨花より一年早く隊士になった経験もある鬼殺隊士。

 

 早々やられねぇ奴なのは知ってた、十二鬼月か、或いはそれに近い鬼との戦いで死んだってのは推察してたが、そうか、コイツかーーー!

 

 

 

「また踊ろうよ!臨花殿!」

 

 

 ”消えて無くなれ……!“

 

 

 

 臨花の日輪刀と、上弦の弐の対の鉄扇が相対する。

 

 

 初手から全力、全速で動き刃を振るう上弦の弐はその動きにさも当然の様について行く。

 

 一眼見て気付く、あの鬼ーーー動きが違う、あの時、俺と粂野、真菰、臨花、冨岡とで共闘した時とは、明らかに。

 

 

 本気だってか?だが臨花は押されてねえ、上手く受け流してる、攻めている、肺を安易に破壊出来る冷気も吸ってねェ。

 

 上弦の弐は防戦一方だ、それもその筈だ、臨花の刃は以前戦った時より目に見えて違う、目で見える情報が、あの鬼より多い。

 

 

 

 ーーーーーー勝機はある。

 

 

 何よりあいつ一人に戦わせるかよ、確かに臨花は強くなった、劇的に。

 

 だがそれは俺が弱えって理由にならねェ……!あの頃より俺は、更に先に進んでんだよ、クソ鬼共がよォ!

 

 

 

「風の呼吸ーーー壱ノ型 塵旋風(じんせんぷう)・削ぎ!」

 

 

 

 臨花が距離を取った瞬間を狙って両手で刀を握り、俺が出せる全速力で上弦の弐に向かって刀を振るう、俺の攻撃に気付いた上弦の弐が俺の刀を防ごうとーーーーする前に腕毎斬り落とす。

 

 遅え、だがこれは誘いだ、冷静に引く、と同時に臨花の投げ刀が上弦の弐に向かうが、全て扇で弾いた後に、上弦の弐は笑った。

 

 

「凄いなぁ!臨花殿は勿論、そこの風の呼吸使いの柱も、肝が冷えるって言うのかな、遊んでられないや」

 

 

 ”……“

 

 

「実は今日、来るんじゃ無いかなって思ったんだよね、ほら、今日は特に人の少ない日だしさ、それにこの前鬼殺隊の女の子が潜入してたのは知ってたし」

 

 

「はッ、なら黙って頸斬られて死ねや、鬼」

 

 

「えー?嫌だなあ、痛いし。でも本気でやらないと死ぬかもだし、この前とは違って様子見は無しで行こうか、偶には!」

 

 

 芝居めいた口調で、動きで、上弦の弐は鉄扇を振るった。

 

 ……!

 

 こいつーーーッ!

 

 

 

 血鬼術 結晶ノ御子

 

 

 

 六体(・・)の氷の人形が上弦の弐の血鬼術から形成される。

 

 覚えている、こいつとは戦った、本体と同じ戦闘力を持った自立型の人形。

 

 

 ーーーーッ六体も出せるのか、熟ムカつく野郎だクソが!

 

 

 俺と臨花に向かってくる氷人形に刀を構えるーーー瞬間。

 

 

 ”……全集中“

 

 

 臨花の動きが”変わる“

 

 

 思わず、横から見えた横顔には陽の光の様な痣(・・・・・・・)が浮かび上がっていた。

 

 

 俺はこいつの全力を知っている、だが“今の”こいつの全力、本気は知らねえ。

 

 元だがなんだか知らねえが、あの戦いの後に帰ってきたこいつを見て、あの時、柱合会議で鬼の入った箱に俺が反応できねえ程の速さで掻っ攫った時、あの件の数日後に本気の稽古(戦い)を臨花とした時。

 

 

 一歩、俺とは、俺とは、俺ら(・・)とは違う次元に行ったのだと、漠然と思っちまった。

 

 

 だから瞬時に視界で得た情報に驚きはしたものの、それで俺の足が止まる事はなかった。寧ろ逆に、俺は自分の役割をこの一瞬で理解した。

 

 

 

 

 ”煌の呼吸 三の型・() 星返し(・・)破天御剣(はてんみつるぎ)

 

 

 

 

 煌びやかな流星が降り堕ちる。

 

 

 迫り来る六体の氷人形がほぼ同時に上半身と下半身が分かれる程の、強烈且つ強大な横薙ぎ。

 

 

 

 煌めき共に動いた臨花は、たった一瞬で六体の氷人形を破壊した。

 

 

 

「うっわ〜……一撃?ーーーーっわぁ!」

 

 

「陸ノ型 黒風烟嵐(こくふうえんらん)ッッ!」

 

 

 臨花と変わる様にして瞬時に上弦の弐に接近し、下から上に弧を描くように刀を振り上げて斬る。

 

 頸を捉えた一撃はだが、後少しの所で鉄扇によって受け止められる。

 

 これで決まるとは思ってねェ、すぐ様刀を引いて斬る。

 

 

「あぶーーー」

 

 上、斜め、横。縦横無尽に刀を動かす。

 

「ちょ、まってまって!」

 

 このまま押し切るーーーーッ!

 

 

 

「やばっ」

 

 

 

 

 捉えた、明確な隙。

 

 

 

 

 

 瞬間、全身か寒気立った、第六感が警報を鳴らした。

 

 

 覚えのある感覚。

 

 

 頭で考えるより先に全速力で後ろに跳んだ。

 

 

 

 ーーーーーークソが。

 

 

 あの時より遥かに俺は強くなった、だが、それ以上に、この上弦の弐……ッ!

 

 

 

 底が見えねえ……!

 

 

 

「ふぅ、危ない危ない」

 

 

 

 血鬼術 霧氷・睡蓮菩薩

 

 

 

 巨大な氷の仏像の上に、胡座を掻くようにそいつは座りながら、欠片も思ってねェような声で、そう言った。

 

 

 

「苛々するぜェ……ッ臨花ァ!無事かァオイ!」

 

 

 “平気……さっきの(参の型改)であの仏像を壊す、暫く反動で動けないから、後は任せるよ、不死川さん”

 

 

 

 反動で動けねえってのは先に言えや!だがまぁ上々!次は逃さねぇ……!

 

 

 だがそいつは、刀を構え直す俺と臨花を観察しながら、気持ち悪ィ笑い顔をしやがりながら、空を見上げた。

 

 

「もうすぐ日が昇っちゃうなあ、あーあ、もっと早く来てくれれば良かったのになあ、もう終わりかあ」

 

 

 

 このクズがーーーッ!逃走しようとしてる、クソが、入信者を巻き込まない様に夜明け前の時間に突入したのは失策だったか……?!

 

 

「また会おうねぇ、臨花殿、ああそれから君もね!」

 

 

「逃すかよォイ!」

 

 

 即座に飛びかかって斬りかかるがそれよりも早く、忌々しい事にソイツは飛び退いて、闇に消えた。

 

 

 ーーーーーッくそ、逃した。

 

 

 まだ足りねえ、力が、足りねえ……ッ!

 

 

「くそ……」

 

 

 ……違和感。

 

 

 おかしい、臨花なら俺より先に飛び掛かれる筈だ、速さに関しては、悲鳴嶼さんよりも速かった、未だに油断も慢心もあるあの上弦の弐を態々逃す理由もねえ。

 

 

 

「おい臨花ァ!なんで追わねぇーーーー、んだ、おい」

 

 

 

 ……ッ!

 

 

 

 振り向くと、口から血を吐き出した臨花の姿を映った。

 

 

 吸ったのか(・・・・・)、まさか。

 

 

 何時ーーーいや、あの時以外ありえねえ、六体の氷人形を破壊する時以外無ェ、臨花がヘマをするとは思えねェ、なら何故。

 

 

「テメェ、無理したな、あの瞬間」

 

 

 ”ゲホッーーーっふぅーーーッ、大丈夫、これぐらい呼吸で治せる“

 

 

「そうじゃ無え、なあおい、無理してんじゃねえ、何時からテメェはそんなに偉くなりやがったァ?氷人形ぐらい俺でも壊せらァ!」

 

 

 ”六体は無理だよ“

 

 

「アァ!?テメェに出来る事が俺に出来ねェってか?!んな訳ネェだろが!毒吸うぐれェなら俺が半数壊してテメェが半数壊せや良かっただろが!」

 

 

 ”……そうだね、うん、ごめんなさい、不死川さん“

 

 

 

 

 ……苛々するぜ、その目。

 

 

 その目だ臨花、いつから……いや、あの日からだ、理由も察せる、だからこそ気に食わねえ。

 

 

 ……そうさせる、俺自身の力の弱さが尚更苛々する。

 

 

 

「無事かよ、身体」

 

 

 ”うん、透き通る世界で自分の体は理解してる、完治できるよ”

 

 

「もう無理すんな、良いか」

 

 

 ”……うん“

 

 

 

 

 日が昇る。

 

 

 ……クソ、まだ足りねえ、全然足りねえ、更に俺は強くならなくちゃならねえ。

 

 

 次は逃さねえ、必ずだ……上弦の弐……ッ!

 

 

 

 

 

 ”……ん、不死川さん、鎹鴉が来てる“

 

 

 

「あ?なんだ?知らせか?何のーーーーー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時は遡り、同日。

 

 

 

 こことは別の戦場にて、もう一つの戦い(無限列車編)が幕を上げていた。

 




感想評価感謝感激雛あられ!誤字報告助かるぞ〜コレ!ここすきも……ほな!

て事で無限列車編に突入しますがまだ書ききれてないので書き終えたら投稿します。
まあクリスマスには間に合うでしょ(多分)

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