【実況】鬼滅の刃RPG【祝100周目】   作:ゆう31

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今までで一番難産だったわ……ほな続きです。


上弦戦 上弦の参 『猗窩座』前編

 

 凄まじい鬼気、圧迫感。

 

 最終選別から柱に至るまでの全ての鬼との戦闘の中でも感じたことのない気迫、恐ろしいまでの死の匂い、下弦の弐と戦った時のような切迫とした空気。

 

 

 

 ーーーーーー死地。

 

 

 

 煉獄杏寿郎は上弦の参を見て、己がこれまで戦ってきた中で確実に頂点に位置する者だと理解した。

 

 

 これが上弦、十二鬼月の上位に立つ鬼。

 

 

 

「何故手負いの者から狙うのか、理解できない」

 

「話の邪魔になると思った、俺とお前の」

 

「君と俺が何の話をする?初対面だが俺は既に君のことが嫌いだ」

 

「そうか、俺も弱い人間が大嫌いだ、弱者を見ると虫唾が走る」

 

 

 煉獄と上弦の参が会話を交わす最中、真菰は静かに観察した。

 

 二度目の上弦との遭遇、威圧感、強者特有の雰囲気、上弦の弐と違うところといえば、あの空虚で無機質な人形の様な表情では無い事だろうか。

 

 

 

「お前も鬼にならないか?」

 

「ならない」

 

 

「見ればわかる、お前の強さ、柱だな?その闘気……至高の領域に近い」

 

 

 

 ……?

 

 

 真菰の研ぎ澄まされ、優れた観察眼が何かに気付く。

 

 だからどうしたと言われる程の小さな何か、だがそれ以上その事に思考を進める事は無かった。

 

 次に上弦の参の言った言葉が耳に入ったからだ。

 

 

「杏寿郎、なぜお前が至高の領域に踏み入れないのか教えてやろう、人だからだ(・・・・・・)、老いるからだ、死ぬからだ、鬼になろう杏寿郎、そうすればーーー」

 

 

 

「あなたの言っている事は間違っている」

 

 

 

 上弦の参が口を閉じた。

 

 

 

「人は想いの力で何処までも強くなれる、生きる事を諦めたあなた達とは違う、今を生きる人間が、鬼より強い?強くなれない?ふざけるな……炭治郎はこれからもっと強くなる、炭治郎だけじゃない、人の心を捨てたあなた達とは違う」

 

 

「……弱者が何を語ろうとただの戯言だ、女」

 

 

「心を捨てた人の言葉は何も響かない、響けない、そんな言葉で煉獄くんが、私達が首を振るはずがない」

 

 

 

 確信を持って言う真菰の姿に猗窩座の“ナニカ”が刺激された。

 

 

 

 ……不愉快だ。

 

 

 俺と杏寿郎の問答に邪魔をしただけでなく、暗に俺が弱いと?ふざけるなよ、無限の時間を生きれる様になり、何十何百と修練を研ぎ澄ました上弦の鬼が、腕も足も再生できない人間よりも弱いだと?

 

 

 

「……何度でも言おう、君と俺とは価値基準が違う、俺は如何なる理由があっても鬼にならない」

 

 

「そうか」

 

 

 ……それならそれでも良い、あの女の発言で強者との遭遇で浮き足立った気持ちも少し冷めた。

 

 

 

 術式展開・破壊殺 羅針

 

 

 

 地面に雪の結晶のような術式が展開される。

 

 

「鬼にならないなら殺す」

 

 

 一瞬の内に距離を詰める上弦の参とほぼ同時に煉獄と真菰は呼吸を繰り出して迎え撃った。

 

 

 炭治郎は何とか自分も加勢できる機会は無いかと、瞬きすら忘れて食い入る様にその瞬間を目で追おうとした。

 

 

 目で追おうとして、理解する。

 

 

 ーーーー目で、追えない!

 

 何が起きてるか何もわからない!さっきまで下弦の壱と、伊之助と共闘して戦った戦闘なんて、今目の前で行われる戦闘に比べればまるで子供と大人だ!

 

 

 次元が違う、これが十二鬼月の上弦。これが鬼殺隊の柱……!

 

 

 

「今まで殺してきた柱たちに炎はいなかったな!そして俺の誘いに頷くものもいなかった!」

 

 

 空を飛翔し体を捩る、煉獄は冷静に観察して次にどの攻撃が来るか警戒した。

 

 

 猗窩座は言葉を続けながら虚空で拳を打ち空砲を煉獄にぶつけようとしてーーー瞬時に察知(・・)した気配、殺気の方向に目を向ける。

 

 

 真菰は上弦の参の視界外から地面を蹴り出していた、真菰独特の旋律は雪の呼吸法も相まって相対する者からの存在感を消す。

 

 

 それは猗窩座の破壊殺ーーー血鬼術にも有効だった、いや、だからこそと言うべきか。

 

 

 ーーーー何故気づかなかった!この女ッ!

 

 

 

 

 鬼殺隊、延いては柱の中でも煉獄杏寿郎は”強い“部類だ。

 

 そもそも柱で弱い者など誰一人居ないという大前提はあるが、それでも経験や才能によって、優劣は生まれる。

 

 中でも歴史ある炎柱、独学で炎の呼吸を習得し、確かな経験と共に十二鬼月ーーー当時の下弦の弐を討伐し、柱になった煉獄杏寿郎は、その裏付けされた確かな実力がある。

 

 

 だが。

 

 

 それは上弦と相対(童磨との死闘)した者達を除けばだ。

 

 

 両足を無くし、自らの力では動けなくなってしまった当時の風柱候補であり、今の鬼殺隊全体の隊士の育成を手掛けている粂野匡近は、足を失ったものの刀を持った正面戦闘で一般隊士に打ち負かされた事は無い。

 

 

 ……突出して爆発的な速さで成長を遂げた煌柱、そもそも基礎技術、技量が高く安定性があり確かな経験を積んだ水柱や風柱。

 

 

 真菰は鬼殺隊の中で有名な隊士の一人だが煌柱が八ヶ月間の休眠期間以外で目立って何かをした事は無い。

 

 

 必然、真菰の実力を知る者は少なかった。

 

 

 

 過去、風柱と本気の戦い、見る者が見れば殺し合いとそう変わらない刀と呼吸の応酬。

 

 半日以上の戦闘の末に決着が付かないという事は。

 

 

 

 

 ーーーーー杏寿郎に並ぶ、或いは、それ以上の闘気……ッ!

 

 

 

 

 それはつまり風柱、不死川実弥と「同等」の実力を持っている事に他ならないのだ。

 

 

 

「ーーーースゥゥゥ……!」

 

 

 

 雪の呼吸独特の吐息と共に上弦の参に刃が振るわれる、間一髪反応した拳による空撃は、だが真菰の体を捕捉しない。

 

 生半可に放たれた破壊殺・空式では真菰の体を捉えるよりも先に狙った様に真菰の刀が振るわれ衝撃波を掻き消すからだ。

 

 人である以上滑空は長く続かない、だが真菰の猛攻がこれで終わらない。

 

 

 銀色の左手、絡繰仕掛けの義手に装載された鉄の糸束が上弦の参の腕に向かって絡まる、引き千切ろうと力の限り腕を振るった猗窩座はだがしかし。

 

 

「なーーーッ!」

 

 

 日輪刀と同じ素材、日の光を沢山浴びた鉄は猗窩座の腕を複雑に細切りにする事に成功した。

 

 

 そのまま地面に着地し距離を取って煉獄の側まで移動した真菰、腕が破壊された事からか、怒りの形相で直ぐに腕を再生させて上弦の参は苛立ちを隠す事なく、声を荒げた。

 

 

「よくもやってくれたな女……ッ!卑怯者が!」

 

 

「卑怯?夜でしか外に出る事の出来ない奴が良く言えるね!」

 

 

 

 売り言葉に買い言葉、戦闘に対する姿勢。

 

 火と油の様に真菰と上弦の参、猗窩座は相性が悪かった。

 

 これまで女は殺さないようにしていた猗窩座は初めて苛立ちを感じたまま、あの様に卑怯な手を使う女を「殺す」事を視野に入れた。

 

 

 

 

「真菰!素直に敬意を表する!」

 

「ありがとう!それより煉獄くん、何か策ある?」

 

「うむ!このまま攻め続けよう!」

 

「無いってことね!」

 

 

 

 

 ーーーーーー苦笑も出来ないなぁ……。

 

 

 

 真菰は冷や汗が流れるのを感じた。

 

 

 もしあの衝撃波の様な攻撃が一回でも直に当たれば確実に人体の一つや二つ、簡単に破壊されるだろうと真菰は刀で受けた衝撃で感じた。

 

 もう既に腕が少しだけ痺れている、短期戦(夜明け前)で良かった、この鬼相手に長期戦は無理だ。

 

 拳一つ一つが凶器、恐らく足技もある、全身から放たれる武芸者としての資質は本物。

 

 

 強い、純粋な破壊力で言えばこの鬼は上弦の弐以上か。

 

 

 数秒にも満たない攻防戦でここまでーーー夜明け前だと云うのに無限に夜の時間が続いているようだ、何より今ので確実に一つだけ、あの鬼に通用しにくい行動が分かった。

 

 

 奇襲、強襲、不意をついた行動全てがあの鬼に悟られる!直前まで私の接近に気付いてなかったというのにあの反応速度。

 

 何かある、上弦の弐との戦闘で気付かなければ吸っていたかも知れなかった、目に見えない極小の毒の様なモノが。

 

 でもその何かがわからない、この一瞬で見極められなかった、私でなく臨花だったなら気付いていたかもだけど、ここに臨花は居ない。

 

 煉獄くんは強い人だけど上弦との戦闘経験はない、私がしっかりしないと。

 

 

 あの違和感を攻略しない限り勝利を掴む事は不可能。

 

 出来るか?私に。

 

 

 ……出来るか出来ないかじゃない、やるんだ。

 

 そうやって今まで困難を、苦難を斬り開いてきたんだ……!

 

 

「煉獄くん、合わせよう。二人掛りでならあの鬼の血鬼術の正体が掴める、きっと」

 

 

「信じるともーーー!」

 

 

 

 仕切り直し。

 

 

 煉獄と真菰がほぼ同時に上弦の参に向かって肉薄したのに対し、待ち構える様に猗窩座は構える。

 

 打って変わって先程と違い上弦の参に戦闘を楽しむような笑みは無い。

 

 

 これが煉獄一人との戦闘ならば猗窩座は心から愉しみ、時間の感覚を忘れる(・・・・・・・・・)程に没頭していただろう。

 

 だがその煉獄よりもやもすればな柱の女がいる事により、返って猗窩座は冷静さを取り戻した。

 

 夜明け前、日が昇る時間が刻一刻と迫っている、それは如何に十二鬼月であろうと抗えるはずの無い“死”。

 

 鬼の始祖であり、生きる事に固執した圧倒的な生命力の持ち主であってもそれは未だに抗えないのだから、日が昇る前に決着を付けなければならない。

 

 

 だからと言って柱の一人二人、それどころか柱でも無い弱者(隊士)を見逃しておめおめと夜に紛れるなどあってはならない、自身の矜持がそれを許さない。

 

 無惨様もその結果は納得しなさらないだろう、元上弦のあの女が死んでからあの方の苛烈さは留まることを知らない……いや、本来の在り方に戻っただけだろうか。

 

 それは今は良い。

 

 

 残念だがこうなった以上、杏寿郎は諦める他ない。

 

 

 上弦の参、猗窩座が遊ぶ事をやめた瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 肉薄した二人に対して上弦参は無数の攻撃を前方に繰り出す。

 

 

「破壊殺 乱式!」

 

 

「炎の呼吸 伍の型 炎虎!」

 

 

 迎え撃つは烈火の虎を生み出すように刀を大きく振るい、咬み付くかのように斬りかかる煉獄の技。

 

 煉獄の鍛え抜かれた剣筋、その呼吸は破壊的な無数の攻撃を完全に防ぐ、猗窩座はその高い練度に思わず感服の意を告げようとして。

 

 正面から真っ向に向かってくる「闘気」を感じ取る、杏寿郎とは違う闘気、次の攻撃が本命か。

 

 

 

「雪の呼吸 伍の型 虎落(もがり)雪笛(ゆきぶえ)!」

 

 

 

 ヒュゥゥゥと冬の烈風を思わせるような轟音が響く様な音と共に刀を突き立てて放たれる突き技。

 

 頸を狙った一撃、真菰の出せる瞬間最高速度を誇る神速の攻撃に対して事前に攻撃が来ると感知していても猗窩座は迫り来る刀に対し間一髪で避ける他無かった。

 

 

 偶然にも女の目が合う。

 

 

 翡翠色の瞳、似ても似つかない、なのに何故既視感を覚えるのか。

 

 

 ……似ても似つかない?

 

 

 何とだ?

 

 

 

「ーーーーーッ!」

 

 

 迫り来る刃を見て瞬時に思考を閉ざし応対する、この呼吸(・・・・)は初めてだが成る程、水の呼吸使いの動きに似ている、ならば水の派生か!

 

 

「破壊殺 砕式 万葉閃柳!」

 

 

 手綱を握らせるのは危険だと判断して猗窩座は技を繰り出し、それを察知した真菰は即座に引いた、先程居た地面が大きく破壊されている、途轍もない速さ、正確さ。

 

 だめだ、破壊力が高過ぎて優勢に立ち回ろうとしても仕切り直されるーーーいや、それより、何より!

 

 

「破壊殺 脚式 飛遊星千輪!」

 

 

 追いかけるように連続で蹴りが放たれる、命を刈り取る形が迫り来る。

 

 刀で受け流してもなお握る手が痺れる程の威力、風圧すらも凶器に変える武の頂点。

 

 拮抗が劣勢に、遊びを止め、相手を殺す事に専念した上弦の参はまさしく一挙手一投足全てが死の象徴、一つでも間違えれば、何か一手でも失敗(しくじ)った時の事は想像に容易い。

 

 

「雪の呼吸 壱のーーーーッ!」

 

 

 呼吸を放つよりも先に顔面を突き刺す様に狙う攻撃を避ける、避けた風圧で頬に擦り傷が生まれた。

 

 もう一度呼吸を繰り出そうとする前に左足の強烈な蹴り技に対して行動を中断し刀で受け流す事に専念する。

 

 

 

 正確無比の技、一撃一撃が人体の急所に迷いなく向かってくる。

 

 まるで未来予知でもしてるのかと疑う程の正確な攻撃……ッ

 

 

「破壊殺 鬼芯八重芯ッ!」

 

 

 人体を確実に捉える怒涛の8連撃、続けて繰り出される技の応酬に真菰は焦りから攻撃の受け流し方を間違えた。

 

 威力を上手く受け流せず反動が腕に伝わる、刀を握る力が弱まった。

 

 その隙を猗窩座は見逃す事なく攻撃を放とうとしてーーー

 

 

「炎の呼吸ーーーッ参ノ型 気炎万象!」

 

 

 上から下へと弧を描くように振るわれる炎によって防がれる、代わるように煉獄が猛攻に出てーーーー未だ、夜は続く。

 

 

 

 

 

 離れた所で両方の手で刀を握ったまま、動く事なくーーー正確に言えば、動けなくなったまま苛烈極まりない柱と上弦の死闘を、いつの間にかーーー本格的に戦闘が開始した辺りから戻ってきた伊之助は見ていた。

 

 

 見ていた、と云うのは少し語弊があるか。炭治郎と同様に伊之助もまた目で追う事すら出来ないのだからだ。

 

 ……隙がねぇ、入れねぇ、動きの速さについていけねえ、あの三人の周囲は異次元、間合いに入れば“死”しかないのを肌で感じる。

 

 似たような感覚を覚えている、一度、裏山で出会った時のあの女(臨花)と最初に会った時だ、ただそこにいるだけでそう感じたあれが、この目の前の現実と比べれば断然あの時の感覚なんて冗談のようなものだ。

 

 入った所で足手まといでしかないのがわかるから、動けねぇ……ッ!

 

 

「ぐ……なに、か、何かないか……!何かーーー!」

 

 

 炭治郎は伊之助とほぼ同じ考えを浮かべてもなお、自分に出来る事は何かないか必死に探す、きっとこの攻防は長く続かない、煉獄さんも真菰さんも常に全力、後の事を考えてない、日が昇る前に討伐しようとしている。

 

 日が昇れば上弦の参を取り逃してしまうかもしれないから、きっとそうだ、だから“その時”が来る、必ず来る、俺が出来る事は無いかもしれない、でも出来ることがあるならしたい……ッ!

 

 

 この戦闘を見守る二人の若き隊士を背に、煉獄杏寿郎は己の責務を、心を燃やし続ける。

 

 

 刀と拳が交わる毎に伝わってくる相手の技量、技術、卓越した武の極み。一瞬の気の違いが起きれば直ぐにでも腕の一つか、視界の片方か、内臓か。

 

 油断も隙も排除しても尚それでも上弦の参の破壊的攻撃は完全にいなす事が出来ず、徐々に徐々に押され気味になる。

 

 

「ーーーッ!肆の型!盛炎のうねり!」

 

 

 受けきれないのなら押すまで、自身を中心にした、渦巻く炎のような剣技で前進、だがそれでも何処か余裕そうな表情で上弦の参は言葉を放つ。

 

 

「やるな!杏寿郎!次は何を魅せてくれる?!」

 

 

 言葉と共に迫り来る拳を刀の掬で受けーーー止めきれずに僅かに全身が浮かんで後方に飛ぶ、距離を取られた、既に上弦の参は行動を開始している、あの技が来る。

 

 

 そう予想して姿勢を整えるがそれよりも先に、両腕を狙った剣戟を猗窩座は察知して後方に避ける。

 

 

 まただ……!

 

 

 今の瞬間の攻撃、不意をついた斬撃。それを上弦の参は「見えて」いる様に避けてみせた。

 

 推測、推理ーーー真菰の思考が加速的に回転する。

 

 

 

 最初の違和感はあの発言、上弦の参が煉獄くんに対して言った言葉。

 

 

 至高の領域(・・・・・)

 

 

 上弦の参が強さを推し量る上での基準の様に言っていた何気ない一言、だがあれが最初の違和感だった。

 

 私を意図的に視界から除外していないのならば私に対してその(・・)発言が無かったのは何故だ?

 

 次にあの正確すぎる攻撃、行動一つ一つに隙がない、これは油断や慢心などじゃなく、文字通り本当に隙がない。

 

 だがそれはあり得ない、元が人である以上鬼の人体構造、思考回路は人のモノだ、だからこそ鬼は油断するし、奇襲だって普通に受けるはず、だが目の前の鬼には何一つ当て嵌まらない。

 

 

 ……ああそうだ。

 

 もうこれ以上思考を回す必要はない、今の上弦の参の行動で私は自らの結論に確信を得た。

 

 

 目の前に相対する修羅に生きる鬼はきっと恐らく。

 

 

 

「ーーー煉獄くん!前は任せた!」

 

 

「承知!」

 

 

 

 

 炎の呼吸 壱の型 不知火

 

 

 

 炎を発するような勢いで突撃し、放たれる一撃、それに対して猗窩座は油断せず拳を突き出し、受けの構えを取る。

 

 

 

 突如の襲来、上弦の参との戦闘は未だ明けない。

 

 

 

 

 

 猗窩座は迫り来る闘気に笑みを浮かべてーーー

 

 

 

 

 

 狛治さん……!戻ってきて……っ

 

 

 

 

 ふと何か、声が聞こえた。

 





次回は明日(か明後日)

感想評価ありがとナス!誤字報告大変感謝!ほなお気に入りとここ好きもよければ!


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