皆さんの大切な人。大事にしましょう。
では、ごゆるりと
SCP-914-Or [落合]
オブジェクトクラス:Keter
特別収容プロトコル
SCP-914-Orはその特性上、収容することが出来ません。
説明
SCP-914-Orは人が睡眠時、気絶時など、俗に言う意識がない、意識を持たない状況に陥ったときに稀に発生する異常です。
SCP-914-Orは夢に似たものを見せる深層意識に住むオブジェクトと想定されます。
SCP-914-OrはSCP-914-Or-1が最も親密であった故人(親、子、恋人、伴侶など)へと姿を変えます。
その時SCP-914-Or-1はその事に疑問を持ちません。
SCP-914-OrはSCP-914-Or-1にいくつかの問答を行い、
その後に崖の向こうへと落ちようと提案します。
SCP-914-Or-1はそれを受け入れることに抵抗を殆ど見せずSCP-914-Orと手を繋いで共に崖を飛び降ります。
落下する先は判明していませんが、落下し終えたときに現実世界の肉体は自殺を装って死に至ります。
また同時にSCP-914-Or-1の関係者は、いかにも『SCP-914-Or-1は自殺してもおかしくなかった境遇』のように現実が改変されます。
SCP-914-Orに対抗する手段は唯一、現実の世界を強く想起し、『生』への『意欲』を示すことです。
SCP-914-Orの対象となる人物の特徴は以下のように想定されます。
・直近2年以内に親族や恋人を無くした
・金銭的、時間的余裕が無い
・不眠症の診断の経験がある
・10代から30代の男性
♢
以下、SCP-914-Orより帰還した財団職員(SCP-914-Or-1とする)へのインタビュー記録
質問者:北野博士
応答者:SCP-914-Or-1
博士:さて、始めようか。まずはSCP-914-Orに入ったときの事から頼むよ。
応答者:はい、博士。まず僕はこの絵のような場所に気がつけばいました。まるで待ち合い場所のような...落合場所という方が正しいですかね?
博士:あぁ、そうだな。それで、そのあとには何があったんだい?
応答者:あ、はい。そしてそのあと、あの木の横に...真っ黒い人みたいな...影みたいなのが居た...んだと思います。
博士:断言できないのかい?
応答者:えぇ...出来ません。何しろ夢の事なので...はっきりと思い出せないんです。
博士:(ため息)...面倒なオブジェクトだな...夢だから思い出せないとは...
応答者:すみません...
博士:いや、君が謝る必要はないよ。我々が相手しているのは未知の生命、物体なのだから...
応答者:博士...疲れてるんですか?
博士:あぁ...少しな...、いや、切り替えよう。そしてその影と接触したんだね?
応答者:あ、はい。すると奴は...
博士:■■■■さんに変化した...と
応答者:...そうです。今でも不思議です。その時僕は何の疑問も持てませんでした。まるでそれが当然だと言うように
博士:...続けて。
応答者:そしたら奴は...■■の姿で何度か話をしたあと...こう言ったんですよ。『一緒に落ちよう』って...
博士:...
応答者:そしたらボーッとした感じがして、気がついたら一緒に崖から落ちてました。
博士:...どうやってそこから抜け出したんだい?
応答者:...よく分からないんです。どうして意識がはっきりしたのか、...でも、何かしないとみたいに思ったのは確かです。目が覚めた後に山積みの研究書類が有って、それを片付けたら世界が救われる人が居るかもしれないって。
博士:...生への渇望...か。
応答者:それが正解かは分かりませんが、少なくとも僕はそれで戻ってこれたんだと信じています。
インタビュー終了ーー
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補遺-1
夢を完全に夢と認識出来る人間はそうそういない。
だからこそ彼のような人物が帰ってきてくれてよかったと思う。彼の証言はこの訳の分からない異常の対抗策を考えるための第一歩とも言えるだろう。
だが私は...疲れてしまった。2年前に妻を亡くしその後はひたすらに財団の為に働いてきたがそもそも私は博士という立場にいるべきでは無かったのだ。
...8人の後進も十分に育った、これでいいのだ。
私は先に落ちていくが、残った彼らは必ずこの世界を、
この異常溢れる世界を変え、世界の平和を担っていくことになるだろう。
少しだけだが彼らの礎になれたことを光栄に、幸運に思っている。
思い残すことはもうない...
■■。今私も行こう。共に落ち合おう。どこまでも。
北野博士
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追記
新たにSCP-914-Orを担当することになった、北野博士付の落合元博士助手、現落合博士です。
北野博士の事は本当に残念でした。彼の人は財団の為によく尽くしてくれました。
...このオブジェクトの研究は僕が続けます。ひとつ前にこの人が研究していたということを示すために今追記という形で残します。
8人 9人の助手の総意です。では、記録を終わります。
落合博士
いかがだったでしょうか。
そこそこ急いで書き上げたので、意図した矛盾のものを除いて、何かおかしなところがあれば教えていただけると幸いです。
少しながら投稿についてお伝えしたいことがありますので、出来れば活動報告の欄をご覧いただけるとありがたいです。
(2020年11月29日)
活動報告、書きました。遅れてすみません。(11月29日)
ではまた