仮面ライダーツルギ・ANOTHER RIDERS   作:黒井福

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どうも、黒井です!

今回はファスト編4話、最終話です。

葛藤の末に未希が何を決断するのか?


エピソード ファスト・4:葛藤が促した決意

 大河にライダーの事をカミングアウトしてから一夜明けて、未希はここ最近では珍しくスッキリとした朝を迎えていた。

 やはり悩みを誰かに打ち明け、涙と共に全て吐き出したことで精神的に楽になったのだろう。重圧からある程度解放されて、心に余裕が出来たのだ。

 

 その変化は未希の家族も気付くところとなっていた。

 

「あら、未希? あなた今日は随分と気分が良さそうね?」

「えっ!? そ、そう?」

「えぇ。少なくとも昨日の朝に比べたらずっと良い顔をしてるわよ。何かあった?」

 

 母親に問い掛けられて、未希は素直に答えるかどうしようか迷った。友である大河に打ち明けたのに、肉親に何も打ち明けないのは何か違うのではないか? そう思うのだ。

 

 しかし、よくよく考えて未希は家族には秘密にすることを決めた。大河は黙って慰めるだけだったが、家族はきっと未希が危険に関わるのを何が何でも止めようとするだろう。親なのだからそれは当然だ。

 

 だが、ライダーバトルによる正樹の救済を未だ心の中で諦めきれていない未希に、それを止められることは苦痛でしかない。未来の見えない常識的な手段より、非常識な荒事に希望を見出しているのだ。

 

 尤も、今の未希には他のライダーと戦う覚悟が決まっていない為、ライダーバトルに固執する意味は無いのだが。

 

「うん……ちょっと、ね。友達に悩み聞いてもらってスッキリしただけ」

 

 結局、未希は家族には全てを話さずライダーの事はぼかして何があったかだけを話した。別に嘘は言っていない。大河に全てを打ち明けてスッキリしたのは事実なのだから。

 母を始めとした家族はその未希の言葉に、嘘が無い事でそれ以上の追及をする事はしなかった。事実、嘘は無いのだから。

 

 それから未希は何時もの早朝鍛錬の為に早めに家を出た。人通りの少ない通学路を、未希は1人歩きながら考え事をする。

 

――結局大河さんには全てを話してしまったけど……どうしよう――

 

 改めて考えてみても、昨日の自分は情けなかった。ウィドゥにトドメを刺す事が出来なかったばかりか、大河の前で大泣きした上に秘密にしようと思っていたライダーバトルの事を話してしまった。これから先、大河には未希がライダーバトルに参加している事に関しても心配させてしまう事になる。

 

 今までも心配をかけていたが、これからは更に心配をかける事になるのだ。その事が未希には心苦しく、しかしそれでいて全てを話せる彼女の存在は未希にとって非常にありがたい存在であった。

 正樹と言う最愛の存在が頼れない今、未希にとって心の支えとなっているのは大河となっていた。

 

 朝早くに校門を潜り、道場に入る。そして道着に着替え、いつもの様に素振りを始めた。

 

 情けないと感じたのは先日の戦闘で、心が乱れて太刀筋が乱れた事もそうだ。心の機微で太刀筋が乱れるなど、心身ともに未熟な証拠。体に動きが染みついていれば、多少心が乱れても戦えた筈だ。

 もっと、もっともっと己を鍛えて動きを体に染みつけなければ。

 

 そうしなければ正樹を助けられないばかりか、大河に更に心配をかけてしまうし那美にさえ危険が及ぶかもしれない。

 

――強く……強くならなければ……――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝の鍛錬を終え、道場に備え付けられたシャワールームで汗を流して教室に向かう。

 

「あっ! 未希ちゃん、おっはよ~!」

「那美ちゃん、おはようございます」

 

 途中、登校してきた那美と合流し互いに朝の挨拶を交わす。その際那美は、昨日までに比べて幾分か余裕を取り戻した未希の様子に安堵の笑みを浮かべる。

 

「未希ちゃん、今日はなんだか機嫌良いね! 何かあった?」

 

 朝に母から掛けられたのと同じ問いに、未希は苦笑せずにはいられなかった。

 

「えぇ、まぁ。ちょっと大河さんに悩みを聞いてもらっただけです」

「え~!? 何で大河ちゃんだけ!? ズルい! 何々、どんな悩みだったの?」

「それは……内緒です」

「む~!? いいもん! 後で大河ちゃんに聞くから」

 

 頬を膨らませてそっぽを向く那美の姿に、未希は笑みを堪えることが出来なかった。束の間だろうが、何時もの日常が戻ってきた。ここ最近ライダーバトルの事で頭が一杯になっていたからか、こんな他愛のない会話が堪らなく心地良かった。

 

 一頻り笑いながら那美と共に教室に向かっていると、前方に大河の姿を見つけた。彼女の後姿に那美が喜色を浮かべて駆け寄った。

 

「あっ! 大河ちゃんだ、おっはよ~!」

「大河さん……?」

 

 大河に駆け寄る那美だったが、未希は大河の様子に何処か違和感を受けた。何かがおかしい。何と言うか、こう……足取りが覚束ないと言うか、とにかく何か違和感があるのだ。

 

 それが何なのかに気付く前に、那美が大河に近付き彼女の背中を軽く叩いた。それは本当に軽い、痛みも感じないタッチ程度のものであった。

 

 しかし――――――

 

「いづっ?!」

 

 那美の手が触れた途端、大河は体をびくりと震わせ小さく悲鳴を上げた。予想外の反応に那美だけでなく未希も驚いてしまう。

 

「わっ!? な、何? 大河ちゃんどうしたの?」

「い、つつ……え? あ、や……何でもない何でもない」

「いえ、何でもない事は無いでしょう? 一体どうしたんですか? どこか怪我でも?」

 

 那美と未希に詰め寄られ、大河は目を泳がせながら答えた。

 

「えっと、そう! 実は今朝家で転んじゃってさ。変な転び方した所為でちょっと体の節々痛むんだよね」

「あちゃ~、朝からツイてないね」

「いや、ホントにさ。でもそれだけの事だから、うん。大した事はないから心配しないで」

 

 那美は素直に大河の言う事を信じたが、未希は依然大河の様子に違和感を覚えていた。彼女は何かを隠している気がする。

 

「大河さん、本当にそれだけですか?」

「な~にさぁ、未希は疑り深いなぁ。本当にそれだけだって」

「そう……ですか」

「そうそう。さ、早く教室入ろう? そろそろチャイム鳴るしさ」

 

 大河はそう言って足早に教室に入っていき、那美もその後に続いた。未希はまだどこか納得できない顔をしていたが、大河の言う通り始業のチャイムが鳴るまで時間が無かったので急いで教室に入るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 休み時間、大河は1人教室を抜け出すと場所の関係で利用者が殆ど居ないトイレの中で洗面台を前に脂汗を流していた。

 

「うっ!? い、つつつ…………」

 

 今、大河は洗面台の前で上の制服を脱いでいる。本来であればそこには健康的な柔肌が見える筈なのだが、今そこに見えるのは包帯や絆創膏だらけの痛々しい姿だった。

 

「はぁ、はぁ……くそ、あいつ……思いっきりやってくれたな」

 

 昨夜、未希から無断で拝借したカードデッキで変身しミラーワールドに入った大河は、アリスが企てた一斉ライダーバトルに遅れてやって来たライダーと遭遇していた。

 彼女はその場でそのライダーと戦ったのだが、結果は御覧の通り。初めての命懸けの戦いをした割には善戦した方だったが、一瞬の隙を突かれてやられてしまった。

 

 出会った相手がライダーバトルに手慣れていて、モンスターとの連携により翻弄されたと言うのもあるが。

 

 痛む体に鞭打って血が滲む包帯を取り換える大河。流石にこんな傷を保健室で晒す訳にはいかない。

 そんな彼女の視界に、鏡の中に居るマッハファルコの姿が映った。マッハファルコは無言で大河の事を見つめている。

 

「何よ? 無様だとでも言いたいの? それとも早く未希に返せって言いたいの?」

 

 何となくだが、大河はマッハファルコの視線が両方の意味を持っているような気がしていた。心身共に鍛えている未希であれば、こんな醜態は晒さなかっただろう。それを分かっているマッハファルコなら今の大河の有様を笑うだろうし、早く未希に返してほしいと思ってもおかしくはない。

 

 だが、まだ駄目だ。こいつにはまだ付き合ってもらわなくてはならないと、大河はマッハファルコの視線を無視した。

 

「これ以上未希に無理させる訳にはいかないんだっつの。あの子が苦しむくらいなら、これ位――――!!」

 

 大河は決意を胸に、悲鳴を上げる体に鞭打って血の滲んだ包帯を新しいものに換えるのだった。

 

 一方未希は、少ない休み時間を那美との交流に費やしていた。

 

「見て見て! これ今度の新作衣装! 今度の文化祭でこれ着て歌って踊るんだ!」

「これ、那美ちゃん1人で作ったんですか?」

「そう! 未来のアイドルを目指す者として、格好にも拘らなくちゃ!」

 

 那美は携帯のカメラで写した自作の衣装を未希に見せている。如何にもアイドルが着ていそうなフリルの付いた衣装、これを自作するとなると大変だろう。少なくとも未希には出来ない。

 しかし見た所出来は悪くはなさそうだ。これに那美の歌唱力とキレのある振り付け(これも彼女が自分で考えている)が加われば、盛り上がること間違いなしだろう。

 

「今日もこの後文化祭に向けて練習するんだ。本番じゃサイッコーの歌と踊り見せるから、大河ちゃんと一緒に見に来てね!」

「はい、楽しみにしてますね」

 

 まだ先の話だが、未希は文化祭が楽しみになった。正樹の事やライダーバトルの事など、懸念は多いが他愛ない会話に花を咲かせ未来に楽しみを見出すこの瞬間を未希は久しぶりに楽しんでいた。

 それもこれも、大河が未希の心に溜まっていた鬱屈とした思いを受け止めてくれたからだ。彼女には頭が上がらない。

 

――そう言えば大河さん、今どちらに?――

 

 気付けば姿を消していた大河に未希が少し心配になっていると、那美がニコニコと笑みを浮かべながら未希の顔を見ていた。その視線に未希が首を傾げる。

 

「あの、那美ちゃん? 私の顔に何か?」

「ん~ん。未希ちゃんが元気になってくれて本当に良かったなぁって」

 

 先程までとは違う、朗らかな笑み。アイドルを目指す天真爛漫な少女とは違う、友を想う1人の少女としての顔を見せる那美がそこに居た。

 

「未希ちゃんも大河ちゃんも、2人とも那美ちゃんの大事なお友達だもん。元気でいてほしいって思うよ」

「あ、その……ご心配をおかけしました」

 

 そして多分、今後も何かしら心配をかける事になるだろう。その言葉をグッと堪え、未希は那美に頭を下げた。それは自分がライダーバトルに参加している限り避けられない事だ。

 

「いいのいいの! 心配と迷惑を掛け合うのもお友達の醍醐味だって、お婆ちゃんが言ってたもん! これくらいどうってことないよ」

「那美ちゃん……」

「……だから、約束して」

 

 那美の言葉に未希が軽く感銘を受けていると、徐に那美が優しい眼差しで見つめながら未希の手を握ってきた。

 

「また何か悩みが出来たら、遠慮なく相談して。那美ちゃんでなくても、大河ちゃんでもいいから。その代わり、遠くに行っちゃう様な事はしないで。ね?」

 

 その眼差しの奥に、未希は確かな不安を感じ取った。ここ最近の不安定さは、那美に思っていた以上の心配を掛けてしまったらしい。よく見ると那美の様子は縋る、或いは懇願している様な感じだった。友を想い、友と離れたくないと言う想いが溢れている。

 

 しかし、未希にはその想いに応えられる自信が無かった。ライダーバトルと言う命を懸けたバトルロワイヤルに参加している以上、命の危険は絶えず傍にある。怪我で済めばいいが、最悪命を落とす危険だってあった。

 その事を考えると未希には、那美の気持ちに応えることが出来なかった。

 

 未希は堪らず答えに窮した。答えない未希に、段々と那美の顔に不安の色が浮かびだす。それを見て未希が何か答えねばと考えだした時――――――

 

「何してんの、2人とも?」

「あっ!?」

「ひゃっ!?」

 

 出し抜けに大河が横から顔を突っ込んできた。その登場の仕方に、2人は吃驚して体を仰け反らせる。

 まるで幽霊でも見たかのような反応をする2人に、大河は2人を交互にジト目で睨んだ。

 

「ちょっと? 2人揃ってそんな反応することないじゃん。流石に傷付くよ?」

「ご、ごめんなさい……ちょっとビックリしたもので」

「でも大河ちゃんの登場の仕方にも問題ある気が……」

 

 素直に謝る未希に対し、那美は大河にも問題ありと指摘した。それを黙って聞いている大河ではなく、素早く那美の背後を取ると彼女の両頬に手を伸ばし思いっきり引っ張った。

 

「何だとぉ? そんなこと言うのはこの口か! この口か!」

「いふぁいいふぁいっ!? ふぁおはひゃめへぇっ!?」

「ぷっ! うふふ、あはははっ!」

 

 両頬を引っ張られ抵抗する那美と、逃がすまいとする大河。じゃれる2人の様子が可笑しくて、未希は思わず笑い声を上げた。久し振りの心からの笑いは、乾いた体に水が染み込むような心地よさを彼女に与えてくれた。

 

 笑いながら未希は、例え一時のものであろうとこの平穏が今後も訪れてくれる事を願うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 放課後、未希は日課の遅くまで残る鍛錬を1人熟しながら、小さな違和感を抱いていた。

 

――今日は、ミラーワールドがやけに静かなような?――

 

 ここ最近は、例えライダーが現れなくてもミラーモンスターが活動するので一日一回は変身する必要がある事が多かった。

 だが今日は朝から一度も耳鳴りを聞いていない。捉え方によっては平和で良い事なのだが、未希は小さな違和感を拭えないでいた。

 

 結局彼女は違和感の正体に辿り着くことなく、鍛錬を終え着替えて道場を後にする未希。

 

「ッ!?!?」

 

 だが道場を出た瞬間、背筋に氷柱を突っ込まれたような悪寒が走り彼女はその場を飛び退いた。その直後、先程まで彼女が居た場所に太い銛の様な槍が突き刺さった。石突の部分には鎖が付いており、その鎖の先は鏡の中に続いている。

 

「ッ!? 仮面ライダー!?」

「ちっ、外した。腰抜けって聞いてたけど勘だけは鋭いね」

 

 舌打ちする敵ライダーに対し、未希は戦慄していた。何故ここまで近付かれるのに自分は気付けなかったのか。普通この距離でライダーが活動していれば、少しは耳鳴りがしても良い筈なのに。

 いや、それよりも今あのライダーは何か可笑しなことを口にした。未希はその言葉の意味が気になり、変身するのも忘れて問い掛けた。

 

「聞いてた?」

「アリスから聞いたよ。アンタ、ライダーのくせして他のライダーを倒せない腰抜けなんだろ?」

「なっ!?」

 

 まさかの返答に未希は言葉を失った。つまりこのライダーは、アリスから嗾けられて未希を始末しにきたライダーと言う事だ。

 

 先日未希がライダーバトルを避けている事に対して、脅すようなことを言ってきたアリスだったがまさか刺客を差し向けてくるとは思ってもみなかった。

 とは言えこのまま黙ってやられる訳にはいかない。アリスに自分がまだライダーバトルから降りた訳ではない事を伝える為にも、ここで戦ってみせなければ。

 

「くっ!…………あ、れ?」

 

 そう思いカードデッキを出そうとするのだが、どこを探してもカードデッキが見当たらない。体のあちこちを触り、荷物をひっくり返してもカードデッキは影も形も見当たらなかった。

 

 カードデッキ紛失。その事実に、未希の顔から血の気が引いた。

 

「嘘!? まさか落とした? どこで!?」

 

 今日は一度も手を付けていないので、可能性があるとすれば昨夜だ。大河にライダーの事を打ち明けたあの場所で、もしかしたら落としたかもしれない。

 

 それは非常にマズい事だ。何故ならカードデッキを手放すと言う事は契約破棄と同等の意味を持つ。そして契約を勝手に破棄すれば、待っているのはモンスターからの捕食である。

 

 全く予想もしていなかった事態に未希が顔面蒼白になっていると、襲撃してきたライダーが焦れたのか攻撃を再開してきた。

 

「変身もしないだなんて、本当に腰抜けだね。いいよ、戦えないならここで死にな!!」

 

 鎖を引っ張って銛を手元に引き寄せると、そのライダー――よく見るとカードデッキにはイカの様な紋章がある――は再び銛を投擲した。カードデッキを失った事に気を取られていた未希は、その銛を回避することが出来ない。

 

 目前に迫った死に、未希は思わず目を瞑る。

 

 しかし、銛が未希を貫く直前、何者かが間に割って入り迫る銛を剣で弾いた。何時まで経っても訪れない痛みと銛を弾いた際の金属音で、未希が恐る恐る目を開けるとそこには信じられない光景が広がっていた。

 

「ッ!? ファスト?」

 

 そこに居たのは仮面ライダーファスト。本来未希が変身する筈のライダーが、マッハセイバーで銛を弾いていたのだ。

 

「だ、誰ですか!?」

 

 未希は堪らず問い掛けた。一体何処でそれを手に入れ、何故自分を守ったのか? ファストの正体を知らぬ未希は当然疑問を抱く。

 その問い掛けに対し、ファストはと言うと――――――

 

「……フフッ」

「あ――――」

 

 小さく笑うと、ミラーワールドに入り銛を持ったライダーと戦い始めた。

 

 その戦い方は剣道を主軸に据えて戦う未希とは対照的に、一言で言ってしまえば喧嘩殺法。型もへったくれも無い、素人感丸出しの戦い方であった。ただ運動神経自体は悪くないのか、無様に剣に振り回されると言う醜態は晒していない。

 

 だがその戦い方以上に、未希はファストの上げた笑い声が気になった。つい最近も、どこかで聞いたことのある声。それに何より、自分に向けたあの視線。

 仮面で顔は見えなかったが、未希にはその正体が朧気ながら理解できてしまった。

 

「まさか……大河さん?」

 

 未希の視線の先で、大河の変身したファストは襲撃してきたライダーと激しく戦っていた。

 

「またお前に会えるとはね!」

「そりゃこっちのセリフ! 未希を狙うとは、良い度胸してんじゃない。昨日のリベンジも含めてタダじゃおかないから!!」

 

 このライダーこそ、先日大河が初めて戦った仮面ライダーであり、命からがら逃げる羽目になった原因でもあった。

 

 太刀と銛が激しくぶつかり合う。戦況はどちらかと言うと相手のライダーの方が押している。ファストは振り回される銛を太刀で防ぐが、基本的なパワーは向こうに分があるのか防御の体勢を崩されることが度々あった。

 

「そらっ!」

「ぐぅっ?!」

 

 体勢が崩されたところに、刺突がファストに襲い掛かる。薙ぎ払いや振り下ろしの様な線の攻撃ならともかく、点での攻撃を見極め防ぐ実力は彼女にはない。銛の先端は狙い違わずファストの鎧を傷付け、大河は痛みに声を上げる。

 

「今度は逃がさない。確実に仕留めてやるから覚悟しな!」

「どうかな!?」

 

 しかしファストもやられてばかりではない。先日の一件で彼女も学び、ライダーとしての戦い方を理解したのだ。

 

 即ち、モンスターの効率的な運用である。

 

【ADVENT】

 

 素早くマッハファルコを召喚したファストは、突風を起こさせ相手のライダーの動きを阻害した。敵は突風に吹き飛ばされまいと、銛を地面に突き立て踏ん張っている。

 今、敵は両手と武器を使えない。この瞬間を彼女は待っていたのだ。

 

「デヤァァァァッ!!」

「なっ!?」

 

 風に吹き飛ばされない様に踏ん張る敵ライダーに、ファストが風上から迫る。マッハファルコが起こす風をブースト代わりに、速度を上乗せされた一撃を放つ。それはさながら、ファストのファイナルベント『瞬翔斬』のインスタント版であった。

 

 風に乗って自身に迫るファストを見て、敵ライダーは踏ん張り続けるのは愚策と判断。銛から手を放しそのまま風に吹き飛ばされた。その直後ファストがマッハセイバーを振るった為、彼女の攻撃は空振りで終わってしまうが代わりに強風で吹き飛ばされ壁に叩き付けられる敵ライダー。

 

「がはっ?!」

「くそ、逃がしたッ!?」

 

 敵に一撃入れることが出来ず歯噛みするファスト。対する敵ライダーは、一時的にとはしてやられた事で怒りのままにファストを睨んだ。

 

「チッ!? やってくれんじゃないのさ!」

【SWORD VENT】

「流石に一筋縄じゃいかないな。それでもッ!!」

【GUARD VENT】

 

 今度は大型の両手剣を召喚し迫る敵ライダーに対し、ファストはマッハシールドを装着して迎え撃った。

 

 ミラーワールドで繰り広げられる2人の仮面ライダーによる戦いを、未希は鏡面にへばり付く様にして見ていた。

 

「大河さん……どうして――――!?」

 

 未希は何故大河が自分の代わりに仮面ライダーとなって戦うのか分からなかった。これは飽く迄未希の問題であって、大河には関係ない筈。

 よもやライダーバトルを聞いて、願いに目が眩んだ訳でもあるまいと言う確信はある。大河はそんな浅はかで安い女ではない。だがそうなると、彼女がファストに変身して戦う理由が分からなかった。

 

 ただ今一つ言えることは、大河が命懸けで戦っていると言う事のみである。

 

「大河さん……負けないで!」

 

 未希の激励が聞こえたからか、ファストの攻め手が増した。両肩に装着する小型の盾と言う、普通に生活していたら馴染みのない形状の防具に順応し始め敵ライダーの攻撃を凌ぎ始める。

 敵ライダーは焦りを浮かべずにはいられなかった。この戦いの中でファストが明らかに先日よりも強くなりつつある。

 

 天賦の才でもあるのか、それとも単純に呑み込みの良さがあるのかは定かではないが、とにかく大河の変身するファストは確実に強くなっていた。気付けば攻守が逆転して、今はファストが攻め敵ライダーが守りに回っている。

 

 傍から見ている未希も、このままなら大河が勝てるのではないかと思わずにはいられなかった。

 

 しかし、大河と敵ライダーには決定的に異なる部分が二つあった。一つはライダーとしての戦いの絶対の経験。そしてもう一つは、戦いに対する心構えである。

 

【ADVENT】

 

 一瞬の隙を突き、敵ライダーがファストから距離を取り契約しているモンスターを召喚した。人間の姿をしたイカのようなモンスターで、背中から生えた6本の触手にはそれぞれ銛や剣などの武器が持たれている。

 

 そのモンスターはファストではなく、あろう事かミラーワールドの外の未希に襲い掛かろうとした。それを見てファストの意識がそちらに逸れる。

 

「ッ!? 未希逃げて!!」

「ばぁか!」

 

 思わず敵ライダーに視線を向けてしまったファスト。相手はそれを待っていた。

 意識が別の方に向いているファストを、敵ライダーは容赦なく切り裂いた。

 

「あぁっ?!」

「大河さん!?」

「フン、甘っちょろいねぇ。来い!」

 

 敵ライダーはモンスターを呼び寄せると、斬られて体勢を崩したファストの手足を触手で拘束させた。大の字で空中に磔にされるファストを、相手は舐めるような視線で見る。

 ファストは必死に体をよじって抵抗するが、無駄な努力であった。

 

「く、そ!? この卑怯者――――!?」

「勝てばいいのよ……何をしようがね!」

 

 そこからは完全に敵ライダーの独壇場であった。拘束され抵抗できない、防御すらできないファストを手に持った剣で滅多切りにしていく。

 周囲にファスト――大河の上げる悲痛な叫び声が響き渡った。

 

「あう!? ぐあっ?! あぁぁっ!?」

「大河さん!? 止めて!? お願い、もう止めてぇ!?」

 

 未希の必死の懇願も空しく、敵ライダーはファストがボロボロになってもまだ攻撃を止めなかった。前面がボロボロになると、モンスターに地面に叩き付けさせて今度はがら空きになった背中を踏みつけながら滅多切りにすると言う徹底ぶり。

 

 遂には大河は声も上げられない程になってしまった。

 

「うぅ…………あ、ぁ……」

 

 両手を拘束されて吊り下げられても、ロクに声も上げなくなったファストを敵ライダーは満足そうに眺める。

 

「ん~ん~、良い眺めだ。アタシをコケにした奴の惨めな姿を見るのは気分がいい」

「は……はっ、悪趣味……」

 

 なけなしの力を振り絞って相手を挑発するファストを、敵ライダーは鼻で笑った。

 

「その悪趣味な女に、お前は今から殺されるんだよ」

 

 そう言ってそいつはトドメの一撃となるファイナルベントをカードデッキから引いた。

 

 未希はその光景を見て、ガラスを叩きながら声を上げる。

 

「お願い止めて!? 止めてぇっ!? ファストは本当は私なの!? だからお願い、大河さんは見逃して!? 代わりに私を殺していいから!?」

 

 未希の心は後悔で一杯だった。何故先日、自分は大河に全てを話してしまったのか。話さなければ、大河がこんな行動に出る事も無かった筈だ。

 いや、そもそも、この事態を招いたのは自分の弱さに原因がある。全てを割り切り、正樹の為にと敵の命を奪う事に躊躇しなければこんな事にはならなかった。

 

 覚悟を決めきれず、友に甘え、その結果がこれだ。未希は今どうしようもなく自分自身の弱さと甘さが憎かった。

 

 だがそんな彼女の思いなど敵ライダーは知った事ではない。どちらが本物かなど関係なく、ライダーを倒せればそれでいいのだから。

 

「それじゃ、これで終わりっと……」

「止めてぇぇぇぇぇッ!?!?」

 

 ライダーが杖の様な形状の召喚機にファイナルベントのカードを装填しようとした。

 

 その時である。

 

【ADVENT】

 

 何処からか聞こえてきた音声。それと共に彼女達の元に巨大な蛾の様なモンスターが飛翔し、口から吐いた糸でファストを吊り下げているモンスターを地面に拘束してしまった。

 

「なっ!? 誰だ!?」

【SWORD VENT】

「ハッ!」

 

 突然の乱入者に驚く敵ライダー。乱入してきた新たなライダーは、答えることなく召喚したレイピア型の剣で攻撃し敵ライダーをファストから遠ざけた。

 

 自分を拘束していたモンスターが逆に地面に拘束された事で、解放され地面に倒れるファスト。新たに乱入してきたライダーは、口笛を吹いて合図を出しライダーの相手をモンスターにやらせると自分は倒れたファストを未希の所まで連れて行った。

 

「早くこの子と逃げなさい」

 

 そのライダーはそれだけ言うと、再び敵ライダーとの戦闘を再開した。戦闘が再開されると同時に大河は元の姿に戻る。その姿は見るも無残なほどにボロボロで、未希は両目から涙を零しながら声を掛けた。

 

「大河さん!? 大河さんしっかりしてください!?」

「う、うぅ……」

 

 未希の声に反応して、大河の瞼が震え薄く開かれる。まだ彼女が生きている事に未希は僅かな安堵を見せると、戦闘に巻き込まれる事がないようにと彼女の両脇を引き摺ってその場を離れた。

 

 そして安全と思われる所まで移動したところで大河を寝かせると、彼女に何故こんな事をしたのかと訊ねた。

 

「大河さん……何故こんな事を? 何で大河さんが、私の代わりに?」

「そんなの、決まってんじゃん……未希に、こん、な……うぅ……危ない事、やらせる、訳にはいかない、し……」

「そんな…………そんなの!?」

 

 未希は言葉を返せなかった。大河は未希の事を思い、彼女の代わりに戦って正樹を救おうとしたのだ。自分の為ではなく、未希の為に命を懸けたのだ。そしてこの通り、大怪我をした。

 

 自分の所為で大切な友が傷付き倒れた現実に、未希は手足の先の感覚がなくなるような感覚に陥った。

 

「そんなのおかしいですよ!? 何で私の為にそこまでッ!?」

「友達が、さ……苦しむ姿を放っておくなんて、出来る訳ないじゃん? とは言え…………流石に、漫画やアニメ、みたいにはいかなかったけど、ね…………」

「大河、さん?」

 

 徐々に力が抜けていく大河の様子に、未希は嫌な予感を感じた。

 

 そして――――――

 

「ごめん…………未希」

 

 その言葉を最後に彼女の瞼は閉じられ、何の反応も示さなくなった。その姿に未希の顔からは血の気が引いた。

 

「大河さん? 大河さん!? いや!? しっかりしてください!?」

 

 今度は必死の呼び掛けにも反応しない。呻き声一つ上げず、瞼は硬く閉じられていた。

 

「大河さん!?!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 未希の悲痛な叫びを、校内に残っていた教師が偶然聞き付け救急車が呼ばれた。

 

 大河は呼ばれた救急車によって病院に搬送されると治療を施され、幸いな事に一命は取り留めた。

 ただ全身のダメージが酷く、回復して目を覚ますには少し時間が掛かるだろうとの事だ。

 

 運び込まれた病院の一室で、死んだように眠る大河の姿を未希は虚ろな目で見つめていた。

 

――私の所為だ……私の……――

 

 大河がこんな無茶をしたのは、元はと言えば自分の弱さの所為だ。他のライダーを殺せない程心が弱く、正樹を助けると言う決意が弱かったから、大河は未希の代わりにライダーバトルに参加してこんな目に遭ったのだ。

 

 それを思うと未希はもう大河は勿論、那美にすら合わせる顔が無かった。

 

「未希ちゃん!? 大河ちゃん大丈夫!?」

 

 と、そこに、どこで話を聞きつけたのか那美が飛び込んできた。息を切らせている辺り、相当急いできたのだろう。汗で前髪が額に張り付いている。

 

 那美は病室に入るなり、ベッドの上で眠る大河に近付いた。

 

「大河ちゃん!? ねぇ未希ちゃん、大河ちゃんは!?」

「落ち着いて那美ちゃん。大河さんなら大丈夫。暫くは眠ったままですけど、いずれ目を覚まします」

「ほ、ホント? あ~、良かったぁ」

 

 未希の言葉に那美はホッと胸を撫で下ろす。一先ず命に別状はないと分かり、安堵したようだ。

 

「大河ちゃん、早く元気になるといいね。文化祭じゃ飛びっきりの……って、未希ちゃん?」

 

 最大の不安が無くなったからか、何時もの調子を取り戻した那美。そんな彼女の脇を通り過ぎて、未希は病室を出ようとした。

 

 突然何も言わず去ろうとする未希を、那美は思わず呼び止める。彼女の様子に違和感を感じたのだ。

 

「未希ちゃん、どうしたの? ねぇ未希ちゃん?」

 

 呼び掛けても何の反応も返さない未希に、那美が近付いて腕に触ろうとする。

 

 次の瞬間、未希は近付いてきた那美を突き飛ばした。

 

「きゃっ!? み、未希ちゃん――――?」

「…………駄目ですよ、那美ちゃん。私に近付いちゃ……」

 

 思いもよらない行動に呆然としている那美に、未希が声を震わせながら話し掛けた。まるで泣いているような声だが、その目からは涙は零れていなかった。

 

「私の近くに居る人は、皆酷い目に遭うんです。先輩も……大河さんも……だから、那美ちゃんも私に近付いちゃいけません」

「何、言ってるの? そんなの、未希ちゃんの所為って訳じゃ――――」

「いいえ、私の所為です。全て、私の所為なんです。大河さんがこんな怪我をしたのも…………だから、那美ちゃんとはもう友達じゃいられません。那美ちゃん迄こんな目に遭ったら、私はもう…………」

 

 未希は、孤独の道を選んだ。自分と関わりのある人は皆不幸になる。そうすれば、自分の所為で不幸になる人は誰も出ない。彼女はそう考え、那美とは縁を切る事にした。

 勿論那美の方は納得できなかった。彼女には大河の怪我と未希の因果関係が全く分からないのだから。

 

「そんなのおかしいよ!? 未希ちゃん何も悪い事してないじゃん!? 大河ちゃんだって、未希ちゃんが悪いなんて言わないよ!?」

 

 那美はそう言って未希に掴み掛るが、今度は先程よりも強い力で突き飛ばされた。余りの力の強さに、那美はその場で尻餅をつく。

 

「うあっ!?」

「ごめんなさい…………もう私には話し掛けないで。私ももう、貴女には近付きませんから」

 

 そう言って未希は踵を返し病室を出る。

 那美はその背に必死に手を伸ばした。

 

「待って! 未希ちゃん、待って!?」

「……さようなら、“真中さん”」

 

 その言葉を最後に、未希は病室を出ていった。伸ばした那美の手は届かず、目の前で扉がピシャリと閉められる。

 

 残された那美は閉じられた扉と何も掴めなかった手を見つめ、その場に蹲ると大粒の涙を流した。

 

「嫌だ……こんなの、嫌だよぉ――――!?」

 

 どうしてこんな事になってしまったのか。友の1人は眠り続けて何も言わず、もう1人の友は自分を拒絶して去っていった。

 

 平和な日常が音を立てて崩れていくのを感じ、那美は1人絶望に涙を流していた。

 

「うぅ、うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 大河の眠る病室に、那美の鳴き声が響く。

 

 僅かに漏れ聞こえる泣き声を背に、未希は病院の廊下をひたすらに歩いていた。

 

『僕なりの、愛の形……かな? 僕が今持てる全力で未希を描いて、僕の愛を表現したいんだ。…………だめ、かな?』

 

『那美だって、ここ最近未希の様子がおかしい事には気付いてる。もし何か困ってることがあるならアタシら幾らでも相談に乗るよ。アタシら2人とも、あんたの事が好きなんだからさ』

 

『未希ちゃんも大河ちゃんも、2人とも那美ちゃんの大事なお友達だもん。元気でいてほしいって思うよ』

 

 正樹と、大河と、那美との思い出が次々と脳裏を過っていく。今この時から、未希はそれら全てと距離を取る事を決めた。それが何よりも、彼らの為になるからだ。少なくとも未希はそう考えていた。

 

――これで良いんだ……これで――

 

 これこそが最善の道と自身に言い聞かせる未希。

 その目からは、一筋の涙が流れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 未希は決意した。何が何でもライダーバトルに勝ち、正樹を目覚めさせてみせると。

 

 そして願いを叶えた暁には、いつか目覚めた大河と那美に謝罪し、平和な日常を取り戻してみせると固く心に誓った。

 

 その為になら、鬼にも修羅にもなろう。そんな決意を胸に、未希はライダーバトルに臨んだ。

 

 今、未希が変身したファストの前には仮面ライダーが居る。決意を新たにして最初の相手だ。

 

「仮面ライダーですね…………私と戦っていただきます」

【SWORD VENT】

 

 ファストはマッハセイバーを召喚し、目の前のライダーに斬りかかった。

 

 その瞬間彼女の脳裏を、正樹、大河、那美の顔が過るのだが、彼女はそれを振り払った。戦う上で、そんなものは邪魔でしかない。もう甘えないと誓ったのだから。

 

 願いを胸に抱き仮面ライダーと戦うファスト。しかし彼女の脳裏には、何時までも大切な3人の顔がチラつくのだった。




と言う訳でファスト編最終話でした。

今回、未希以上に那美がえらいドボドボになった気がする。戦いの事を何も知らない彼女からすると、未希が豹変して自分から離れたようにしか見えないかもですね。
因みに未希、覚悟を決めたように見えますが最後の描写の通り実際は未練も迷いも続いてます。気付かないフリをしてるだけです。
つまり何かあればまた精神的に崩れる可能性ありです。

大河はどうしようか悩みましたが、最終的に意識不明で入院していてもらいました。何と言うか、殺すには少し惜しい気がしたので。本編で活用されるかは分かりませんがね。

それと大河の窮地を救いにやって来たのは、私が応募した三人目のライダーになります。現状彼女が採用されたのか不明ですが、もし採用されて本編に登場することがあれば彼女のスピンオフも描く予定です。

さて、次回ですが…………私と同じくツルギのスピンオフを描かれているマフ30さんが生みの親である喜多村 遊ちゃん( https://syosetu.org/novel/241588/ )とウチの子、麗美/瑠美とのコラボレーションストーリー(マフ30さんと大ちゃんネオさん承諾済み)となります。
もう今からでも血みどろの気配がプンプンです(;'∀')

次回の更新もお楽しみに!それでは。
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