紅魔館門
「…宝石拾いました」
「なんの宝石ですか?」
「多分…エイジャの赤石」
「ブフッ!?…それって特定の仮面に付けたら究極生命体になれるとかじゃないですよね?」
「違いますよ多分。まあ赤いけど。でもどっかで見た覚えがあるんだよな…?」
「どっかで見たことがあるんですか?」
はてどこで見ただろうか。
そう感じて記憶旅行をしていたとき、門が内側から開いた。
外に出るような活発的な人は図書館組以外の者達である。いや、まじでな?
横を見ると紫の寝間着のような服装をした…ん?待って、この身長っていうと大体パチュリー様くらい…
「え、嘘?」
「ハァ…ハァ…!その石寄越せ!」
「なになになになに!?ちょっと急に襲いかからないでってあっちょっと引っ掻かないで痛い痛い!渡しますから!」
「うぇ!?は、離れてくださいパチュリー様!?ちょっとなんかいつもより力強くない!?」
「フーッ!フーッ!その賢者の石を寄越しなさいと言っているのよ!」
「は?」
一応この世界での賢者の石についておさらいしよう。
賢者の石とは魔法使いの憧れのアイテム。種類によって効果が違うぞ!種類は色によって分かれてるんだ。
赤い賢者の石には魔力を吸収する力があるんだ!
「と、いうわけなのよ」
「すいません美鈴さん、僕の耳が正しければこいつ賢者の石(吸収版)になるんですけど」
「いやだからそれであってるって言ってるでしょ!?」
「で、これがどうしたんですか?」
「それを使えばフランの破壊の能力を封じられるのよ!」
「…パチュリー様、お疲れでしたら甘いものでも食べますか?頭をちゃんと働かせ」
「だから!違うって!とりあえず寄越しなさいよ!」
「え?いやですよ。なんでわざわざ友人を束縛するようなことを」
「友人?あなたも大したものね。フランの友人なんてならない方が身のためよ!ベギラマ!」
「あぶねっ」スッ
ベギラマ<賢者の石に吸われる〜!
「…賢者の石すげえ!」
この賢者の石、強いぞ!?一流の魔法さえも吸収しやがる。
たしかにこれがあればフラン様は抑えられるかもしれない。でも俺としては使いたく無い。
いやでもまぁフランちゃんが望めばくれてやるさ。それがフランちゃんにとって大切ならね?
まあわたしは大切に見えないからこうやってどうにかして渡してなるものかって奮起してるんですけど。
「…じゃあフランから許可を取れば良いかしら!?」
「あ、それで良いですよ。グッジョブ!」
「なんでわたしがここを往復せにゃならんのだ…」
「…おつかれさーん。いやびっくりしたぁ!いきなり顔引っ掻いてくるんだもん」
「理解がまったく追いつかないのはわたしのせいでしょうか」
「いいえ、パチュリー様のせいです」
「いや、それはおかしい」
数時間後
フラン<別に良いよ!でも破壊して良いものは定期的に送ってね!
「了解しました」
「これでこの賢者の石はフランのものね。さて…疲れたぁ…!」
「…アイス食べます?」
「…水着…」
「変ですよねこれ。いつまでわたしこの格好するんでしょうか?」
「冬になったら裸の上にコート着せられそうね」
「…そうなりゃ一時期流行った露出妖怪に早変わり…?」
「待ってください今の冗談ですよね?」
「嘘よ」
…そういやフランちゃんと最近顔合わせてないな。
いや、それもそうか。多分一番遠いだろうし…て言うかフランちゃんの破壊って魔法だったんだね。
俺はてっきり吸血鬼特有のバケモン握力が時空を捻じ曲げて来たのかとばかり。
いや、それだったらバケモンすぎるか。まだ漫画の主人公の方が納得できるレベルになるぞ。
食堂
「…おい妖精。デザート作ったから一人一つで持ってけ。俺は寝る」
「でかした料理人!デザートだぁ!」
「やっほぉい!さてさて今日のデザートは…ち、ちーずけーき…?」
「なんだ。いやだったか?」
「ちーずけーきって何?」
「わたし聞いたことがある!チーズで作られたケーキってことでしょ!?」
「残念ながらその通りだ。食ってくれ俺は寝る」
「ちーずけーき…みちの食べ物…可能性はむげんだい…」
「何言ってんだお前。とりあえずわたしが一番に食べる!」
「…冥土長め俺の休憩室を食堂の前にしやがってうるさくて眠れんわ!」
「お前が一番うるさい!」
「…あ、私もいただいてるわよ」
「パチュリー様…!?」
翌日 冥土長室
「お呼ばれしました」
「そうね。用事というのは…とりあえずなんでわたしの部屋がメイド長室から冥土長室になってるのおかしく無い?」
「いえいえまったく。合ってますよ。ただ…その…妖精に人気のない冥土長だなって」
「部屋の隅で死体になる準備はOK?」
「おやめください冥土長」
「…あ、妖精たちからメッセージよ。『美味しかった』ですって。面白いわね妖精に好かれるなんて」
「…妖精に好かれるなんて…」
一体全体本当にどこへ行ったんだ俺の妖精嫌い設定…!
しかしここにいると妖精も悪くなく思える。これは良い傾向だろう。
ただはっきり言って人数が多すぎるもう少し少なくして欲しいもんだ。
あと最近噛み付いてくる妖精がいるんだがあればなんなんだろうか?
紅魔館門
「ってことがあったんですよ。おかしくね?」
「すいません、はっきり言って羨ましいです」
「なんでよ」
その頃風見幽香邸でもお菓子作りに精を出す男がいたとか。