博麗神社
「…ってわけなんだが」
「あらすじはないのね。前回見ろってことなのね…少なくとも私は知らないわよ。ただ自慢しただけというか」
「それだろ」
「ほら見たことか。行くわよ魔理沙」
「んぁ、もちろん」
そうやって意気込む魔理沙たちを遠くから見る人間が一人…
「…どうすよう…出るに出れなくなった…」ガタガタ
前回の前書きとかそんなもんはどうでもいい。
ただ、ただなのだ。あの隙間から出てきた妖怪だけは苦手なんだ。
お客さんとして接するなら壁一枚ある気がして安心なんだがプライベートとなると…
心臓が掴み取られそうな気分になる。はぁ…マジでどうしよう
「…で、貴方はどうするの?」ヌルッ
「うわっヌルヌルしてる…気持ちわる」
「おいちょっと待てや酷くない?」
「…あ、すいません…どうしよっかなぁ…あの隙間妖怪はあんま…」
「…待って。待って?ん?これ今私認知されてない?」
「さっきから横でうるさ…うげぇ…警察呼ばなきゃ」スッ
「お願い待ってくれる?ていうか何?私なんかした?」
「…妖怪と接するのは店内だけにしていただきたい」
「紅魔館は?」
「自分の中では線引きしてあるから」
「…???それじゃあなんで」
「あんた外の世界の電車の点字ブロックみたいなの無視するタイプだろ」
「あらひどい偏見ねっていうか流石に酷くない?」
「んじゃ、そういうわけ…ね。ふーむ神奈子にでも助けを求めるか」
「え、噂の神奈子の男って貴方だったの?」
「まぁね。価値観の違いで別れたけど」
「それでどこまで行ったの?やっぱりやること」
「やっとらん!」
…この隙間妖怪ほんと他人のプライベートに入り込むよな。
博麗の巫女さんか守矢の巫女さんに退治してもらいたいけど…
幻想郷のお偉いさんだからそうはいかねぇんだよなぁ…黙ってりゃ可愛いとはこいつのことだな。
「…今『黙ってりゃ可愛いとはこいつのことだな』とか思った?」
「そりゃなんのことだい。女の勘ってほんとすぐ発動するよな…」
「今こいつをぶん殴っても誰にも怒られないと思う」
「…んじゃ、そういうわけで。俺もう帰りますわ。この作品にシリアス合わないし」
「メタ発言禁止とは誰が言ったのか」
「少なくとも俺は言ってない」
アリス邸(カーン!)
「…私の家だけカーンって付くのなんで?」
「まだいいでしょ。紅魔館なんてほとんど門前で話が進むんだぜ?」
「まあそれは良いのよ。置いといて。でも普通大妖怪連れてくると思う?」
「は?大妖怪?」チラッ
「妖怪の賢者よ?そら大妖怪でもなきゃ」
「それはそうと糸の交換とかってやってくれる?」
今なんか紫さんが言いかけたがまあ良いだろ。
アリスさんも「ああそれね」って感じで作業進めるし。
人間みんなそういうもんなのね…ん?なんだこの新聞…
俺が写ってる。とうとうお尋ね者解除か?ん?
「…見間違いかな…俺の目がおかしかったのかな…」
「どうしたの?ほら、立たないと糸が」
「…俺、賞金増えてね…?」
「あ、それだったの?確か100から150になったんだっけ…」
「150って…どうやったら50万になるんだよ…」
「チクッとするわよ〜…ま、大方風見幽香との関わりでも誇張されたんでしょ」
「誇張忍ばないってか。勘弁して欲しいわ…こちとら一応人間なんですけど」
「糸人形のどこが人間なんだかね…あ、間違えて青やっちゃった」ボソッ
「おい?」
「…なに?」
「青い糸が入ってくるんですけど」
「別に良いじゃない」
「…価値観の違いっていうか距離感の違いなんじゃ…?」
「何が?」
「神奈子と別れた理由」
「!?」バッ
「…いや、互いの呼び方で別れた」
「待って別れ方しょぼくない?」
「俺が譲歩できる部分は譲歩した…っておいなんで途中でやめた?」
「祟られそうだったから…」
「少なくともそれは神奈子の相方だろ」
謎の勘違いアリスさんは置いとけ置いとけ。
ていうか距離感は…ん〜…神奈子と付き合う前から同じだった気がするんだが。
こればっかりはどうも記憶にないねぇ…決して忘れたわけではないんだけど。
いつ切り取っても客と話してる時くらいしか…
「…ま、過ぎたことなんか追ってても仕方ないさ…うん、仕方ないんだな」
「ところで魔理沙と霊夢どうするの?」
「…過ぎたことだから…」
「まだ過ぎてないわよ!?なんで過ぎ去った事のようにしてるの!?」
その頃…後戸の国
「…えっ何君達」
「さぁ…私のデザートを返せ!」
「ついでに私のデザートを寄越せ!」
「え?え!?あの人間厄介ごとだけ置いていきやがった!?」
「…摩多羅様…よろしく頼みます」チーン
「ちょっと里乃さぁぁぁああぁぁぁん!?」
戻ってアリス邸
「…ってそうじゃないわよ!今日大事な方と会議があったんだ!帰ります!」
「早よ行けや」
「そうよ。なんで隙間使わないの?」
「こいつらの正論が背中に突き刺さって痛い…」シクシク
「…てめー何言ってんだ?」
「…あ、今度は紫色にと橙色になっちゃった」
「じゃあ次はもう赤でいいよ」
アリスさん…
いくらなんでも失敗が多過ぎませんか?
このままだとデリジャスカラフルな俺が出来上がるんですけど。
いや、なんで失敗しながら楽しそうに鼻歌歌ってんの?改造…?
あ、待ってこれ俺上海人形になってね?待って!?やめてください!やめてってば!?
トレーナー戦こそ理不尽の集まりだと思います