…おかしいですね?
紅魔館門
「美鈴さん」
「なんでしょう。ちなみにその謎の糸はなんです?」
「ケツにナイフ刺さってますよ」
「やだなそう言うことは早く言ってくださいよ本当に」
「妖怪ってケツにナイフ刺さってても立ってられるんですね…」
「いや、気付いたら普通に痛みきますからね?」
…そういえば最近、外の世界からなんか来たらしい。
なんか、というのはあの常時不機嫌店主が「すごいくらい外の世界から物が流れてくるんだ」と言っていたからだ。
なんか、数字でやりとりするやつらしい。アホか?
「あ、あと」
「どこですか!?背中!?」
「美鈴さんって人間の姿してるじゃないですか。」
「そうですね」
「…目だけ大きい人間とかってできるんですか?」
「妖怪の変幻をそんな自分を作り替えてるくらいに言わないでください」
「えっじゃあなんです?」
「じゃあって…いや、まあ…私の場合はずっと人の姿でいましたし…」
「吸血鬼はなぁって感じですし」
「そもそもこれは風見幽香に『植物の姿って出来るんですか?』って聞いてるような物ですよ」
「…面倒な例え方しますね」
「ちょっと控えめに言って殴っていいですか?」
「もっと控えましょうか」
「いや無理です」シュバッ
「ほあっぶねー!?」ググッ
「この初手を止めたのは貴方で6000人くらいです」
「あ、あぶね…」
「いや、6万人かな?」
…あんなのが受け止めれる奴は人間じゃないな。
え?俺?こう、糸で受け取ったんだよ。あやとりみたいな感じにして。
糸を出すスピードが早くて助かった。いやほんと。
「邪魔するぜー!」ブォォォオォ
「魔理沙!?」
「ちょ、待っぎゃー!?」ドンッ
「すまーん!」
「…だ、大丈夫すか?」
「咲夜さんもそろそろ出禁にして良いんですけどね…」
「あ、あはは…」
「あら、復職?」
「幽香さん!?」
「ところで、これは一体…」
「あ…白黒の魔法使いがそこ通って行きましたよ…」
「美鈴さん、相手にされずにぶっ飛ばされたからってヤケクソにならないでください」
「なってませんよぶち殺しますよ?」
「なってるじゃ」
「は?」
「ひぃっ」
「…幽香さんはなんです。何用でここに」
「そこの庭に咲いている花が綺麗に見えたからよ」
「本当ですか!?」ガバッ
「ほがっ」ズドンッ
「なんで起き上がった勢いでぶつかっただけなのに地面に埋まるのよ」
「良かった〜!この庭に花を植えたの私なんですよ!」フンス
「これは…」
「ああ、それは…それ…マンドラゴラじゃないですか!?やばっ!」
「なんでこんな物が庭にあるのよ(困惑)」
「…だっ!抜け出せた…」
最近ついてないな。人里でよく妖怪反対派と出会うし。慧音先生と会うし。
お気に入りの店のお気に入りの飯がなくなるし。全く、これじゃ全然ダメだな。
もうちょっと気合い入れてどうにかして楽しく過ごすか!(この間0.8秒)
マンドラゴラ<ギァァァァアァアアァアアァァア!!!!!!
「相変わらずうるさいわね…」
「ひ〜!」
「えいっ」
マンドラゴラ<ホギャッ!?
「…もう大丈夫よ」
「よ、良かった…」
「」
「…あ、ダメだ!!息してません!!」
「そうね、困ったわ。」ゴキュルッ
「ごふっ」
「…無理矢理に息させればいいんですね…」
「ゴフッゴフッ!ゲホッ!…最近ついてないな…」
「まぁ、今日襲撃予定らしいんですけどね」
「は?」
「…多分それ私が壊滅させちゃったかしら」
「僕は殺さないでください」
「いやね。殺さないわよ」
「良かった!」
「これは『機嫌がいい時は殺さないってだけで生殺与奪の権は私が持ってる』って意味ですよ。妖怪全般に言えます」
「…」
「なんで嘘を吹き込むのよ…」
「だって面白そうじゃないですか」
「固まってるわよ」
「え?…えぇ…」
お、落ち着け。落ち着くんだ。落ち着いて戻ってこい俺の脳みそ。
つまり、なんだ。俺は『強者の気分一つで消える』立場にいるのか。そう考えたら美鈴さんもそうだと思うんだがな??冥土長に何回冥土に送られそうになってるんだか。
って、それはいい。落ち着いて…深呼吸して…!
「はぁー…!」
「あ、戻ってきました」
「あれはタチの悪い嘘よ…」
「な、なんだ!嘘だったんですね!」
「これは『本性を」
「ふんっ!」バギィッ
「…そろそろ転職考えてるんですよね」
「お花に水やりするだけのお仕事、あるわよ」
「良さそうですねそれ」
「…咲夜さんの見栄どうなるんだろう…」
「待ってください!どうか!どうか引き抜きは!!」
「とりあえず現場行ってみないと…遠すぎたらなぁって」
「私が運べばいいのかしら」
「良いですね」
「時間!時間を止めて移動させるから!!」
「スキルによって時給がプラスされるわよ」
「紅魔館は門番やってもデザート作っても給料変わんなかったしなぁ」
「…!…!」
「咲夜さん…なんでそこを譲ってあげないんですか…!」
「水やりが済んだ後はカメラで草を踏んだクソ野郎を撮って私に寄越しなさい。人里の外にいる限りは潰すから」
「それは良いのかな…?」
仕事内容はいいんだけど、水やり後のカメラで撮るって…
外の世界からの流れ者だからあんまりはっきりとはしてないんじゃないですかね…
あ、八雲さん達から仕入れてんのか。そうすりゃはっきりとした物が…あるのか?
「…いや良い条件で…」
「日給制…と言うのは聞こえはいいけど、私自身あんまりお金がないからその日の朝昼晩のご飯を作ってあげるくらいかしらね」
「…家賃代はどうにかしなきゃならんか…」
「そこで、デザート一つにつき一万で」
「乗った!!」
「!!!!!!!!!!!!」
「咲夜さん!!!」
後日、妖精界隈では「紅魔館の食卓にデザートが出なくなった」という話が広まったのであった。
みんな甘い物大好きなんだよ結局。甘さ全開、甘さパワー。