男はセンス…
ごめん、何もない
人里
「こころちゃん、あの、周りの人からやばい目で見られてるんだけど」
「そんなの気にしてたら精神病むぞ。黙ってろ」
「なんでだよ」
…なんでだよ。今なら全力で首を傾げれそうだ。
なんで俺がここにいるかを説明しよ…これ、前にも言ったな。けど良いのさ!
こころちゃんと服買いに来てる!羨ましいだろ!恨めしいだろ!俺はやばい目で見られてる
「ねえこころちゃん…ここって」
「女物の下着だ」
「店の前で待ってる」
「待て待て待て待て待て待て」ガシッ
「なんでだよ。俺あれだよ?お前のお父さんでもお兄さんでも弟でも、ましてや彼氏とか旦那とかの仲じゃないでしょ?店主と店員でしょ?」
「良いから。今日のお前は私の財布だ」
「この鬼畜。悪魔、邪道!」
「なんとでも言うがいい」
この妖怪め誰のおかげで働けてると思ってんだ。
あぁ…クソ、お土産なんか作らなきゃよかった…あーもうくそ。
「…これ」
「これか?…って俺に見せんじゃねえっ」ペチンッ
「あたっ…酷いな。仕返しするぞ?」
「ごめんやめて?」
妖怪は人間よりも力強いからね。しょうがないね。うんうん。だから咲夜さんに今後ろから睨まれてても逃げ出せないんだよね。
こころちゃんに腕掴まれてるからね。仕方ないね
「…こころちゃん、終わりそう?」
「んー…これとか良さそう」
「よし、じゃあか」
「買うとは言ってない。サイズが合わない」
「そもそもお前はドロワーズじゃないのか」
「…そうだった」
なんなんだこいつ。マジでなんなんだこいつ。そしてこいつを雇った俺はもっとなんなんだ。
「というわけでドロワーズを買いたいのだが」
「ドロワーズでしたらこちらですね」
「…結局店の前で待機かよ」
ていうか服を買いに行くはずなのに何故ドロワーズなのだ。服にしろよ服に。巫女服買ってやろうか?
「…あと、このワンピースも」
「かしこまりました」
「…ワンピース…?」
あれだよな。スカートと上の服が一緒になってる…あれ。着る方法とかってあんのかあれ。わっかんねぇな
それと頭の中に浮かんでくる本はなんだろうか。
「おい、財布」
「え?」
「財布って俺のこと?」
「そうだ。さっさと金払え。お土産がマカロンで済むと思うなよ」
「強欲すぎるだろ」
「…???」
「さあ、後は帰るぞ」
「待て、待て」
「なんだ?」
「俺の家は今紅魔館で」
「そうか。ならここでお別れだな。サラダバー!」
「さ、サラダバー…?」
…とりあえず紅魔館に帰ろう。そして全力で冥土長に謝ろう。謝らなきゃ多分夕食どころか昼食どころか3日間飯抜きとかあり得るからな。
「…クソが」
紅魔館
「うーっす門番さん」
「これはこれは…彼女さんとどこに行ってたんですか?」
「ちがわい。彼女じゃないわい。まったく皆勘違いするんだから…」
「聞きなれた質問でしたか」
「慣れすぎて条件反射で断るようになった」
「それは失礼を」
「…今何時ですか」
「今…午後6時36分ですね」
「夕食過ぎてるから…」
「あ」
夕食抜き…!多分明日も飯抜き…!?
それはまずいな。どれくらいまずいかっていうと外の世界のいぎりすとか言う飯の不味さくらい不味い。
「…今日一日中ここに居ますね」
「お気の毒に…」
「…あ、めーりんさん。度々思うんですがその服装って寒くないんですか?」
「…寒いですよ」
そりゃそうだろ。ズボン履かずにワンピースの様な服装してるんだから。パンツ見えそー…ってそうじゃない。
「カイロ買って来たんで良ければどうぞ」
「お、ありがたい」
「夜は流石に寒いですなぁ」
「ここら辺夜になると風強いですし…」
「それもそうですか…寒い寒い…」
時間を気にしていればよかったと思うのは何年振りだろうか。師匠に時間関連でブチギレられた時以来だから5年は前か…今思い出しても震えてくる。こわいこわい
「…良ければくっ付きます?」
「原始的な暖め方ですね…遠慮しておきますよ」
「そうでしたか」
…このめーりんさん、中国の方らしいです。本名はほんめーりんだとか。漢字は紅美鈴らしいけど呼び方がてんでわからん。というより伸ばした方が楽だからめーりんさんで良いよね。うんうん、それが良い。
「…あ、そういえば…」
「?」
「喫煙者には必要不可欠ライター」
「…館燃やさないでくださいよ?」
「燃やしたいけど燃やせない。適当に木の枝でも燃やしておきますよ…いらない紙でも入れておくか」
「そういうもんですか…」
会話が続かないとこんなにも二人ってきついのか…まだいがみ合ってる咲夜さんとの方がマシだな。ま、どっちみちいつか会話が続かなくなるんでしょうけど。枝取ってこよ…
てかほんと寒いな風強いとか言ってられねえぞ
「…咲夜さんが探しておいたのは秘密にしておきますかね…知らせないとまずいんだろうなぁ」グサッ
「早く知らせれば刺さらずに済んだ物を…」
「ひ、ひどい…!」バタンッ
紅魔館内部
「…どうしてこうなってる?」
「私がやった」
「うわびっくりした冥土長」
「…別に朝飯抜きとかしないわよ?」
「そりゃ安心」
「朝飯の前に死ぬから」
「」
…最後の晩餐くらい食わせろよぉおぉおおおぉおおぉ!?
「最後の晩餐くらい」
「ダメだね」
「鬼畜冥土長がこの野郎…?」ガシッ
「?どうしたの?」
「今何かに掴まれてるよ」ズルッ
「うぇ!?」
図書館
「…」
今目の前で小悪魔さんと謎のパジャマっ子が会議っぽいことしてる。で俺はなんでここに連れてこられたんだ?わけわからんし眠いから返して
「最近、図書館襲撃の間隔が小さくなってる…」
「これは本格的に対策を…」
「ま、まずいな…流石にそれは難しくなるね…」
「…霧雨さん、なんで引きずり入れたの?」
「お前この館に侵入してんだろ?」
「違うよ?」
「え?じゃあなん」
「!反応あり!」
「汚物は消毒ダァァ!」ボワァアァアァアア!
「げ、やっば」
「…え?」
近く足音。遠ざかる白黒魔法使い。その場にいる俺。これが意味することとはつまり。
「死ねぇ泥棒!」ボワァアァアァアア!
「あっづ!あ、ぢょ!?」
「…え?失礼しましたぁ!」
死んでません。生きてます。これくらいで死ぬほどやわな人生は送っていない!