ま、まあええわ(寛容植物)
お店
「今日から住み込みでバイトさせていただきたい」
「すみませんがアルバイトは今集めておりませんので!」
「じゃあなんでこころがお前のところにいるんだよ!」
「あいつは…マジで…道端にいる女の子にお面を被せなければよかったなぁって…」
「お前やべえ奴だな…」
「まあバイトしたいなら一日中店見て決めてくれよ。辛かったなんて聞かねえしそもそもシフト制だから調整できるはずなんですがね」
「前一回あったかのような言い方だな」
ああそうだともあったよ。
『働かせてください!』って言うから働かせたのになんでかシフト満タンに入れて
『辛いのでやめさせてください』だべ?
お前が調整したんだろそのシフト…?とまぁかれこれ3年は経つであろう記憶が蘇る。
今彼はどこで何をやっているかと言うと…寺子屋で働いてます。
そっちの方がハードだと思うの
「まあ…な。絶対そっちの方が辛いだろって所に働きに行ったって聞いた時は…」
「ああ…」
「こころちゃんはもはや働いているのかどうなのか。魔理沙もたまに来てくれるだけで良いしさ。たまに来る妖怪に壁ドン顎クイでもやっといて」
「かべどんあごくい…?」
「…あ、今日バレンタインデーだ。なら今日は俺何もしねえな。明日の店でも見てくれや」
「おいなんか随分と適当だな」
「適当に終わらせたいからな」
「なんかイラつく奴だ…こんなのがあの父親に文句言えた人間か」
「うまい味噌スープも蓋閉めて伝説にしてから蓋を開けると水蒸気になるからな。張り紙どこやったかな」ガサガサ
「何言ってんだ…?」
「お、あった。今年からだけど誰が来るかな…ドアに貼っとくか」ペタッ
「…『本日はバレンタインデー!我が洋菓子屋をご利用になった人に無料で上げます!』…これいわゆるホモチョコ?」
「失敬だな君?そもそも有力者のほとんどは女だよ。重鎮とも言うかな?まあそんなんだからホモではないかな」
「しかし霊夢も使ったことあるんだろ?走って来そうなもんだが」
その頃博麗神社
「…はっ寝てた」
「霊夢さーん!」
「うげ、烏が来た…食べられないようにしなきゃ」
「心外ですね…今日はバレンタインデーですよ!霊夢さんは洋菓子屋を利用したんですよね?」
「え?…あったわね」
「そこ、今年からの利用者配布イベントがあるんですよ。チョコ1つが無料です!」
「…行くわよ!」ダッ
ビュンッ!
「…風切り音すごい」
お店
ガチャッ
「…あ、幽香さん」
「まあ久しぶり…ね。今日はバレンタインデー。お世話になった人にチョコをあげる日と聞いて」スッ
「え、良いんですかこれ」
「良いわよ。実際お世話になってるし」
「ありがたや〜」
「よくやるわねほんとそれ…じゃ、私はこれもらっていくから」ガチャッ
幽香さんからチョコレートがもらえるなんてありがたい。あ、板チョコかこれ
大体今年からだから来る奴来ない奴が居ると思う。ちなみに食われなかったら全部俺が食う。
甘いチョコレートなら鼻血が吹き出るまで食えるさ…何、食い過ぎなければどうと言うことはない
「…洋菓子屋も捨てたもんじゃないな」
「あの風見幽香が…ねぇ」
「仕事が終わったら今日は何しようかな〜」
「あの風見幽香がチョコ…霊夢に行ったらおど」
ガチギャッガンッ!
「!?びっくりした」
「これ、私貰えるの!?」
「…あ、博麗の巫女さん。貰えるから持って行け」
「ありがと!」
「あ、待て霊夢!」
「あら魔理沙いたの?」
「いたのってお前な…風見幽香がチョコを渡してたんだよこいつに」ボソッ
「え、嘘!?あの風見幽香が!?え、いやぁ…嘘でしょ…?」
「妙に妖怪相手に怯えないと思ったらあの風見幽香にも怯えないんだからなぁ」
「…なんだかすごい風評被害を受けてる気がする」
「いや…だって…ねぇ?」
「しかしまぁ幽香もなんでこんな店に通うかなぁ」
「こんな店ってなんだオイこんな店って」
「店主?」
「いや料理だろ」
「だよね!あ、そろそろ烏が来るじゃん…さよなら」ガチャッ
久しぶりにさようならって言葉を聞いた。
いやさよならだったけど。マジで久しぶりに聞いた。
これって俺の客にさよならを言う人間がいないだけなのか?それとも妖怪ってのはさよならを言わない種族なのか?
それなら霧雨さんも…いや、こいつは魔法使いか。紅魔館組も言ってた記憶ねえし
…俺の客にいないんだ。そう言うのが」
「…まともに挨拶するのってもしかして博麗の巫女だけ?」
「いやいやいやそんな馬鹿な」
ガチャッ
「音速でも霊夢さんに追いつけないとか凄すぎませんか霊夢さん」
「霊夢ならもう帰ったぞ」
「あら?店主の方は?」
「このベッド変形するのか。お、椅子みたいに…これ良いな!」
「…いや、何やってんですか?」
「見りゃわかるだろ寝るんだよ」
「いやいやいや、取材の一つくらい」
「…良いよ。早く言ってくれ」
「ではでは…バレンタインデーの影響は?」
「特になし。俺みたいな妖怪相手に商売してる奴には聞かない方がいいだろ」
「正論ですね…でも今妖怪の山では休日に行きたいお店ランキングTOP10には入ってるんですよ!」
「通りで最近天狗を見かけるわけだ…よいしょ」スタスタ
「んぇ?何?なんですか?なんでこっち来るんですか?」
「…あれ、私空気?」
「魔理沙、よく見てろよ?これが壁ドン」ドンッ
「ひゃっ!?」
「そしてこれが顎クイ」クイッ
「ほう」
「いきなり何するんですか…」
「すまん実験台になってもらっただけだ」
「すみません理由になってないです一から言ってください」
「めんどくさい奴だな…眠いんだよ」
「眠くて仕事が勤まりますか」
「ええ勤まりますとも」
ガチャッ
「チョコを受け取りに来たぞ!」
「おう1日遅れだから延滞料金支払えや」
「えっと…おいくら万円?」
「三千万円。あやっぱ延滞料金含めて600円」
「延滞料金は何円?」
「500円」
「ほぼぼったくりではないかっ!?」
「遅れたやつに人権はない慈悲もない」
「…遅れた私たちに非があるしな」チャリン
「まいどあり」
「ばいびー」ガチャッ
途中で寝落ちしかけたんゴリラマットゥンティウス