幻想郷の店   作:覚め

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万札の首輪って、よくないですか?


金がかかった首

 

永遠亭

 

「…賞金首かぁ…実感が湧かねえなぁ」

 

「ま、表歩けば人が血相変えて襲って来て裏歩けば間違いなく拘束されて…店なんて開こうものなら店ごと燃やされるわね」

 

「大丈夫ですよえーりん先生。もう店なんて開こうと思ってませんから。開いたってどうせ…潰れるもんですから」

 

「普通潰れないんだけどね?いやまあお気持ち察せないけど…」

 

「自分が丹精込めて作った物を横から見てた奴に自分と作った物をボコボコにされる気持ち」

 

「考えただけで胃から炎が吹き出し耳から爆発音が響き渡り脳の中でツァーリボンバーが爆発しそうなほど腹が立つわね」

 

「幻想郷吹き飛ばさないでね?」

 

にしてもまぁ俺の店は建てても消える。かなりの高頻度で燃えるか壊されるかで死ぬ。

どうせならあのまま死んでおきたかった気分だ。この後生きていける自信がない。何にもやる気を見出せないまま死ぬ。それもいいだろう。

ただ賞金首なので死ぬときは誰かに首を刎ねられた時か餓死した時か…くらいか。俺に誰かが果物くれるとは思えねえし。

人間ってのは生きるのが酷ってもんだ…ほんと。妖怪になれば…妖怪も辛いっちゃ辛いか。隣の芝は〜って奴だ。

 

「…賞金首になったおかげで手配書もつくられてそこに『種族問わず連れてきた者に100万』って書いてあるからなぁ…クソが」

 

「まあ人間なんて嘘っぱちだからそんなことする妖怪なんていないと思うけど」

 

「…この場合何が悪いのかね。手配された俺が悪いのか手配した奴が悪いのか。まぁ多分俺が悪いんだろ」

 

「いたずらしに来たぞ〜(^u^)」

 

「なんだその顔はクソうさぎめ。悪戯するなら帰ってくれお兄さんの心は悪戯するまでもなく腐敗した地球になっているんだ」

 

「もっふもっふにー☆」

 

「すいませんえーりん先生。麻酔銃頂けますか。人肉って意外と美味しいって聞いたので」

 

「この子の場合うさぎ肉よ。まあでも美味しそうではあるけど…はい」

 

「ありがとうございます」スチャッ

 

「ぬぬっ!?やっべ逃げろ逃げろ!」ピョンピョン

 

パシュンッ!

 

「危なっ!?ちょっと鈴仙あれあんたが連れてきたんでしょ!?怖すぎんだろ患者!!」

 

「惜しい」

 

「今なんて言ったぁ!?」

 

…チッあと少しで今日の晩御飯はうさぎ鍋だったのに。

そういえばうさぎの肉で1番美味いのは足の部分だと思うんだがどうなんだろうか。外の世界には生で飯を食う種族がいるらしいが…

そんなことやったら腹壊しておわりだろう。その種族は頭いかれてるでな。今のおじさんの心は切れた爪も残っちゃいねえ。

…こういう時にいつも行く場所に行くか…ざっと10何年振りだったか…

 

「…そうだえーりん先生。外出して良いすか?博麗神社行きたいんで」

 

「駄目です」キッパリ

 

「…んじゃ俺外行ってくる。博麗神社までならまあ大丈夫だろ」

 

「じゃあ鈴仙を連れて行きなさい」

 

「そんな私を冒険の最初の酒場で仲間になる初期パーティみたいな扱いしないでくださいよ!?」

 

「絶妙にわかりにくい例え!」

 

博麗神社

 

「…よっと。ここの神社の赤いやつのおもりみたいな奴に座るのが好きなんだよなぁ」

 

「…罰当たりませんかそれ…」

 

「神様がいるなら既に見放されてんだ。罰もクソもあるかよ」カチッカチッシュボッ

 

「…あら珍しい。賞金首だぶち殺さなきゃ」

 

「また賞金首の話…やめてくれ。賞金首の話を聞くだけで頭痛がする」

 

「…というかあんたが関わった事件が何一つとしてないから謎なのよね」

 

「俺もそこらへん謎だ。ただの洋菓子屋の店長だってのに…だあもう考えたって無駄だ!どうせ霧雨んとこのジジイがなんかしたに違いないっつの!」

 

「霧雨…ああ、人里の」

 

「人里以外に霧雨とか俺は魔理沙くらいしか知らねえぞ」

 

「いや、私もそっち思い浮かべたんだけど」

 

…それから数分経った。

俺は神社の縁側に腰を下ろし茶は飲まず上を向いてぼーっとしている。夏が近づく春の終わり期だ。

こうしていても涼しくて気分が良いというのはやはり春の特権だろう。いや少し熱いな…

まるっきりここも変わっていない。十数年前からちっとも変わっていない。少し変わったとすれば増築くらいか。

景色は変わらずどこを見ても十数年前と同じような部屋がある。変わらないというのは嬉しいし懐かしい。

 

「…そういや博麗の巫女さんよ」

 

「何かしら。少なくとも茶は出さないわよ」

 

「鈴仙さんにでも出してやれよ…前代の博麗の巫女って知ってるか?」

 

「…なんであんたが知ってんのさ?」

 

「へっへっへ〜…俺、捨てられた子供。捨て子だったか孤児だったか。ここで捨てられてね。6歳くらいの時にだぜ?ライオンでもちったあ手加減してくれるレベルだ」

 

「で、その時に出会ったの?私の前代に」

 

「…良い人だったけど、良い人じゃなかったなぁ…突然だったよ。あの人が死んだって聞いたの…縁側で過ごしてたら耳に入ってね」

 

「…私は前代と少しだけ会話した程度だけどあんたのことは記憶にないわね…」

 

「俺はずっと縁側で温まりながら景色見てたしな。春夏秋冬いつの時期でもずっと上を見ながら。前代が死んでから落ち込んだ時に来たのは初めてだ。前の宴会を除けば十数年振りってわけだな」

 

「…なんでも良いけどこの作品にシリアス埋め込むと後々大変よ?」

 

「メタいな…」

 

「…私の番は全く来ませんでしたね!?」

 

 

 

 

 

 

 

 




主人公が捨てられた子供だったそうです。
それはそうと鈴仙のセリフが少なすぎた
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