幻想郷の店   作:覚め

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主人公にはさっさと疲れて欲しいもんですね。
この作品での疲れるは何か知りませんけど。
ヒョヒョヒョヒョwww


疲れる

魔理沙宅

 

「…なぁおい…霊夢…嘘だよな?」

 

「いいえ。本当のことよ。昨日確認しに行ったから確実。腐ってたし」

 

「なんで…なんでそんなことになってんだよ!?」

 

「先代の札の効力が無くなったとしか言えないわね」

 

「…夢だ…これは何か悪い夢なんだ…!」

 

「残念だけど夢じゃない。それが現実ってモンよ…ってこら、今確認しに行っても結果は同じだって」

 

「知るかよ!」

 

嘘だ…絶対に嘘だ!

あいつが…風見幽香を客として扱うような人間が…

そんな簡単に死んでたまるかよ!霊夢の奴とんだ大嘘付いてくれたもんだ!

普通なら人の死体を見たらあんな冷静じゃないはずだ!たとえ関係のない人だとしても!

 

旧お菓子作り教室

 

「はぁ…はぁ…!クソッ…なんで私がまたこんなところに…」

 

ドカァンッ!

 

その轟音と共に勢いよく飛び出てくる赤い髪色とチャイナ服。

その奥にちらりと見えた首吊り状態のあいつ…

霊夢は嘘なんか言ってなかった。そう思わせるような現実。そんな現実認めたく無かった。

でも、そのチャイナ服を着た赤髪の門番の顔がそれを現実だと思い知らせる。

 

「…魔理沙さんですか」

 

「どうしたんだ?そんな焦った顔して…美鈴」

 

「魔理沙さん…ははっやっぱり敵わないって言うかなんというか…彼の考えてること、死ぬまでわからないなんて。これで門番も…まったく」

 

「やっぱり死んでたのか…なんでそんな焦ってるんだ?何か今日あった気がしないが…」

 

「門番が一人居なくなったんですよ。早く戻らなきゃ咲夜さんに怒られてしまいます…ってのは建前で。ほんと…何考えてたんでしょうね」

 

「…まあ良いや。私が美鈴の分も祈ってやるよ。お前が壁壊したらあいつ怒るだろうしな」

 

「彼に怒られるのは慣れませんね…いつも私と一緒に怒られる側でしたから」

 

「そりゃ門番としてどうなんだかね…確かこうやって祈るんだっけか」

 

「ああ、そうですよ。でもまぁ門番なんて仕事、どうにでもなるんですよ。私だって彼みたいに放浪生活していたかったですし」

 

「…お前絶対門番向いてないだろ…だめだな。祈れない」

 

「私がいるからですか?」

 

「いや、ただただあいつがどっかから顔を出してくれるかって待ってんだ。そうやってるから祈れないんだ」

 

「似たようなものですね」

 

「お前と似てたまるか」

 

ああ、もう…この魔理沙様が一人の死に嘆いていたら神魂はどうなるんだ。神魂の別人格みたいなのもどうなるんだ。

私がしっかりしないと。この私があいつ以上にしっかりしないと…そうしないとみんなが迷っちまう。

それだけはなんとか避けないとだめだな…よし!立ち直った!もうあいつの死には触れない!

…なんて無理だよな。

 

「…ここに来て人一人の命の重みがずしっと来る…」

 

「…それでは私はこの辺で。そろそろしないと咲夜さんに怒られちゃいますから…咲夜さんにも伝えないと」

 

「行って来な。私はもう少し抜け殻と一緒に遺言書の一つでも探し当ててみるよ」

 

「フフ…まるで昔埋めたタイムカプセルを掘り起こす少年ですね」

 

「誰が他人のタイムカプセルなんか探すかっつの。まあなんか遺言書見つけたら紅魔館に行くさ」

 

「頼みますよ〜」

 

「頼まれた…さて、探すか!」

 

数分後…

 

「…おいおい、マジかよ…?なんで先代の巫女のメッセージが見つかるんだよ…マジモンのタイムカプセルだよ…!?」

 

「…ぁ、あの…すいません、ついさっきから居たんですけど…」

 

「…お前、貧乏神じゃねえか。どうした?私の知ってる限り天人と縁があっても店員と縁はなかった気がするが…?」

 

「実は…」

 

「ホラ!そう喋らずにハキハキと!」

 

「いや天人も来てんのかよ」

 

「実は私、本編にはいなかったけど本編の時代より前の年にその人に助けられたことがあるんです」

 

「あーはいはい新ヒロインはこいつでしたってか…ま、今更驚きはしねえさ。そう言う奴だったからなぁこいつ。金なくても食い物あげるし…」

 

「そんな良い人だったの。私知らなかった」

 

「ま、作品の始まりが私のカツアゲだったからな。はっはっは」

 

「…へぇ」ピクッ

 

「ま、こいつのマカロンとかが食えなくなるのは少し癪だがこいつにとっては良い結果だったんだろ。」

 

多分。人によって最終地点は違うからな。

あいつにとってこれは良い結果だったんだろう。少なくとも残される奴らの気持ちと天秤にかけるまでもない、良い結果。

ほんと、自分勝手な奴だった…クソが。なんであいつのこと振り返らなきゃならないんだ。クロスレビューじゃないんだから

…そういやあいつ私に押し付けて来た本があったな。『暇だったらそれ見て料理の勉強でもしろ』って…

 

「…ま、私も帰るさ。巫女の遺書らしき遺書はこいつが見るべきだろう。とっくに見てるかもだがね」

 

「そうか。さよなら〜」

 

魔理沙宅

 

「…行儀が悪いな霊夢。流石に人の家に居て寝るはないだろ」

 

「…いやあんた帰って来たの。どうだった首吊りの現場は。私も自殺を見たのは初めてねって人がシリアスシーンになってるのにどこ行くのよ!?」

 

「…あった。私も料理始めようかと思ってな。良いだろたまには料理も」

 

「今更女子力上げたって無駄よ」

 

「お前てるてる坊主みたく首吊りさせてやろうか?」

 

「勘弁勘弁」

 

全くこいつにはデリカシーというのはないのか。多分ないんだろうな。

さてレシピ本をペラっと開くと…菓子作りのレシピだ。なんで?

料理=お菓子作りとでも思ってんのかあいつ。せっかく私の女子力の高さを披露する展開だったのに。

でもまあ…作ってみるか。材料集めからだな…

 

それから数年が経ち人里…

 

「…どうしたんだいお兄さん」

 

「今時甘菓子なんて珍しい。マカロン一つ!」

 

「…神魂、マカロンだってよ」

 

「任されました!魔理沙さん!」

 

 

 

 

 




主人公って死ぬとあっけなく思えるよね。
終わり方に納得はしてないが決着は付いたと思ってる。
どうせ死ぬんなら自分の手で殺してやりたかった。反省はしていない
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