助けて
紅魔館 図書館
「ウィッス」
「…あら、糸人形じゃない。呼ばれて来たのね?」
「酷いやつだな…風見幽香もそこまで酷くないぞ」
「行ったら殺されるでしょうに…で、本題ね」
「本題ねぇ…俺はこの図書館見るだけで頭痛がしてくるんだが」
「本に失礼よ」
本に失礼ってなんやねん。と言いたいが言うと多分前やらかした時みたいになるから…
抑えていこう。抑えて…なるべくオブラートに包んで…しかし意味は伝わるように。
パチュリー様のような本の虫…いや、本が大好きな人には…どう伝えたらいいものか。
いいや、なんかもう考えるのが面倒くさい
「本に失礼ってなんですか」
「殺すわよ」
「ごめんなさい」
「本題のことだけど。これ以上アリスに関わらない方が良いわよ」
「アリスって言うとあの人形使いの」
「そう。彼女、いい意味でも悪い意味でも貴方に興味があるらしくてね」
「いい意味って言うのは魔法使いとしてですかね…んま、どっち道警告されたって仕方ないでしょ」
「諦めが良いのね。それじゃ大人しくアリスに人形にされて来なさい。ああ見えてアリスは研究熱心だから」
「俺にどうしろと言うんですか。フランちゃんに壊してくれって頼むんですか?」
「それはレミィが許さないわよ。レミィってたまに面倒臭いんだから」
はーわけわかんね。つまりアリスさんと関わったら人形になるってこと?
研究熱心だから?ホワイ?なぜ?俺は俺の能力で生きてるだけでなぜ人形に?
訳がわからないドラゲナイ解せない。というか縁を切れるならさっさと切りたいものだ。
…魔法使いに良い思い出がないし…蘇るは苦痛の記憶。おのれ聖白蓮
「ま、魔法使いに良い思い出がないようだから…縁を断ち切るのをお勧めするわ。なんならレミィに頼む?」
「いやー面倒。あの人頼んでもやらないでしょ。いや吸血鬼か。まあ良い思い出がないのは事実だし」
「そりゃ自分で『主』なんて言うくらいだから部下に任せたいんでしょ」
「…いっそ冥界に行くとか」
「ごめん、私の知ってる標準語で話してくれる?」
「冥界に行くのもありだなって」
「…冥界に…?えっと…あ、そうか死んでたのか」
「まあ自分の意思で冥界に行けるでしょうし…ん、煙草…」カチッ
「ここは全席禁煙よ。凍らせるぞオイ」
「…ごめんなさい」
「パチュリー様〜!見てくださいこれ!新しい魔導書を見つけました!」
「でかしたぞ小悪魔!早速買って来てちょうだい!」
「任されました!」
「…自分では、行かないのね…」
「え?嫌よ私ずっとここに篭っていたいもの」
「…さらっと言ってたからそんなもんか…」
…ずっと篭りっぱなし…羨ましい。
俺も魔法使いになるべきか…ならんべきか…いや、ならないべきだな。
多分なったらアリスさんに延々とおもちゃにされる気がしてならない。大人向けのおもちゃってそう言うグロテクスな感じの…
パチュリー様の助言ありがたく俺は門に向かう。とりあえず冥土長に刺されないようにしなければならない。
死にたくないし
紅魔館門前
「…流石に冥土長も仕事に戻ってるから…ていうかめーりんさん治るの遅くね?」
「え、まだ治ってないの?」
「誰だこいつ…!?」
「私は…萃香!人間もどきに教える苗字は持ち合わせてない!というかお前覚えてないのか!?」
「…ああ、あのちびっこ。鬼だったのか…ファッションだと思ってた」チラッ
「角がファッションてお前どんな感性してんだよ!?頭イカれてんのか!?」
「…糸で出来てます」
「そうじゃないんだよ!?」
「いやまあ事実だし…こちとら味覚ぶっ壊れてんだぞ鬼。酒の旨みも肉の旨みも味わえん」
「お前自殺したんだろ?自業自得って言うんじゃねえのか?」
「鬼ってたまに嫌なところ突いてくるよな…吸血鬼も同じか」
「あんなガキと一緒にするな」
「身長は一緒らしいけど…うわっ!?」バンガラガッシャーン!
「ふぅ…殺す!」
その後俺は嫌と言うほど味わった。
鬼の恐ろしさとコンプレックスに触れられた奴のキレ具合が。
実際死ぬかと思ったし多分糸じゃなかったら死んでた。いや、絶対死んでた。
ただ糸が一本も切れてないことに感謝すべきだな。鬼が怒らなければ尚良かったんだが。
「まあ俺も人間だからさっさと寿命がきて死ぬわな」
「急にどうした?」
「んー…どう考えてもその角の形はおかしいと言う話」
「幻想郷名物なんでもあり大砲!」ドカンッ
「へぶぁっ!?」ドカッ
「どうだこのやろう!高かったんだぞこの大砲!」
「…だとしても普通レンガは出てこないっしょ…せめて石だろ…」
「石だと最悪死ぬだろ…?」
「お前ほんとなんなの?鬼っていうより優しさでできた犬だろお前」
「犬っぽい奴なら見かけるんだけどな。全員妖怪なんだよ残念なことに。犬だったら飼いたかった…」
「人間飼いたくない?」
「嫌だ飼いたくない」
「手厳しい」
はて、俺はなぜこの鬼と会話しているんだろうか。
わからないドラゲナイ。1日過ぎてさっさとこいつ帰らねえかな。いや帰ってくれ。
しかし鬼だから気をつけろ。オブラートに包め。
「…いつそこどくんですか鬼さん」
「どけって意味?」
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