孫悟飯、その青春   作:マナティ

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第十章 黒い瞳の少年

 

 

   Ⅰ

 

 

 

 悪、という言葉を考える時、いくつか悟飯の脳裏に浮かんでくる印象的な顔ぶれがある。

 

 一人目はナッパという男である。生粋のサイヤ人であり極めて残忍かつ好戦的なその男は、仲間の仇を取るため、そして地球のドラゴンボールを我が物とするために地球に襲来し、地表に到着するや否や都市を一つ吹き飛ばし、迎え撃った父の仲間たちをも次々と葬り去っていった。悟飯もまたこのときが初陣であった。この日のためにピッコロより一年をかけて鍛え上げられ、当時五歳でありながら、パワーだけならそれまでの父をも凌ぐほどの力を身につけていた悟飯だったが、彼が渾身の力で繰り出す突きも蹴りも、気砲さえもナッパにはことごとく通用せず、そしてついには師・ピッコロまでもが自らを庇って命を失った。悟飯にとっては、まさしく人の形をした絶望そのものであり、あれほど他人を恐ろしく思ったことも、そして深く憎んだことも生まれて初めてであった。

 

 二人目は、今となってはやや複雑な気持ちもするが、ベジータである。昨今はすっかり牙も抜けて地球に馴染み、悟飯ももはや当時のことは忘れかけているが、それでも元々はナッパと共に地球を襲ってきた二人のサイヤ人の内の一人だった。父・悟空と死闘を繰り広げ、やがては悟飯、クリリン、ヤジロベーまでもが加わっての総力戦となり、それでもなお、ついには倒しきれなかった不死身の凶戦士。戦いの最終盤、界王の下で学んだ最強最後の奥義を父とクリリンが共同で作り上げている最中、悟飯は時間を稼ぐべくベジータの抑えに回った。それまでの父との激闘によりベジータも深手を負っており、かろうじて戦いは成立していたものの、なお鬼神の如き強さのベジータに悟飯はがむしゃらに食らいつくのがやっとであった。全身血塗れとなり、大きく肩で息をしながらも、怒りに目を血走らせ、狂気に酔いしれるかのようなベジータの苛烈なる戦い振りに、悟飯は心から戦慄したのを覚えている。

 

 三人目はフリーザ。ナッパやベジータをもさらに上回るパワーを誇り、銀河を股にかけ、数々の星を滅ぼした宇宙最大の帝王。界王にすら奴だけは放っておくしかないと言わしめた、決して触れてはならぬ生ける災厄。父ですら、のちにサイヤ人の秘技を掴み取るまでは、文字通り手も足も出せずに打ちのめされるしかなかった最強の生物。

 

 そして四人目はセル。フリーザとサイヤ人、さらには地球の名だたる武道家たちの細胞を元に、あろうことか地球のバイオテクノロジーによって生み出されてしまった人工生命体。人の手によって造られた、フリーザを超える悪魔。彼は他ならぬ悟飯の手によって地上より葬り去られたが、その代償に、悟飯から掛け替えのないものを奪っていった。

 

 これらの四者に共通しているのは、いずれも凶悪にして絶大なる力を持っていたということだった。初陣の相手であるナッパはもちろんのこと、ベジータはそれよりもさらに強く、フリーザはそのまたさらに、セルはさらにさらに強かった。最後のセルを除き、悟飯がそのときに持てる全ての力を込めて、体全てでぶつかっていこうと微動だにせぬほど彼らは強く、そして大きかった。悪とは強大であるもの。そのような先入観が、知らず識らずのうちに悟飯の中で出来上がっていた。

 

 ゆえに、逆に言えば悟飯は、強大でない悪というものを知らなかった。

 

 

 

   Ⅱ

 

 

 

 エイジ774年も六月を迎え、ちょうど春と夏の間頃という季節になっていた。東エリアのとりわけ悟飯たちの住む大陸東端部は、大陸の中でも比較的四季による寒暖差がはっきりしている土地であり、シンプルに冬は寒く夏は暑い。しかし緯度や山脈分布の関係から雪はめったに降らず、悟飯はまだしも、今年七歳になる悟天などはまだ一度も雪を目にしたことがない。その中で六月と言えば、もっとも気温が高くなる時期の一つ手前、いわゆる向暑の時節であり、気温は穏やかで、陽が昇っている時間も長く、一年の中でも非常に過ごしやすい時期と言える。

 

「ただいまー」

 

 本来その必要は無いのだが、何となく習慣的にそう口にしながら悟飯は自宅のドアを開けた。パオズ山の実家ではなくサタン・シティにあるアパートの方の自宅であるため、当然答えは返らない。1Kの手狭な一人暮らし用の部屋であるが、住めば都というものか、二ヶ月近く暮らしていくことですっかり悟飯にとっては快適に寛げる空間となっていた。母や悟天を決して疎んじるわけではないが、それはそれとして一人きりの空間というものは貴重で代え難いものであると悟飯はこの二ヶ月間で学ぶことができていた。

 

 寝食は変わらず実家で済ませているものの、本や勉強道具の類は全てこちらに運び入れており、学校やアルバイト後は一旦こちらに帰り、宿題や明日の授業の準備などを済ませてから実家に帰るのが、ここ最近の悟飯の生活サイクルであった。少々忙しなく思えるが、勉強や宿題を含めた日々の雑事は全てサタン・シティ内で済ませ、家に帰ったあとは心置きなく母の手伝いや悟天の世話などに集中するというそれなりにメリハリのついた生活であり、空を高速で飛行する術を持つ悟飯にとってはとくに苦に思うことでなく、のびのびと暮らせていける日々だった。

 

 部屋に上がり手洗いを済ませた後、悟飯はすぐさま自室の勉強机に座り、机の上にノートや教科書類を広げた。学校気分が抜けぬ内に、手早く宿題を済ませてしまうのが、悟飯の流儀であった。窓から見える外は、日暮れが始まりつつもまだまだ良い陽気であり、いかにも眠気を誘うところだが、こういうときでも自分で決めた習慣をきちんと守れるのが、悟飯という少年の称えられるべき長所であった。

 

 小一時間ほどで宿題を片付けたのち、悟飯はまだ席から立たず、机の引き出しから別のノートと電卓を取り出して、なにやら計算作業を始めた。ぱちぱちぱちと、複数の指を器用に使い分けながら、リズミカルに電卓のキーを叩いていく。なかなかに慣れた手付きではあるものの、使っているのが可愛らしい恐竜のキャラクターが描かれたカラフルな子供用電卓であるという点が、少々おかしいといえばおかしかった。悟飯が七歳になったときに、世間ではもう小学生だからということで母からプレゼントされたものであり、子供用とはいえメモリー機能やルート計算機能もきちんと備わっている優れものではあるのだが。

 

 一通りの計算と二度の検算を終えたのち、悟飯はその計算結果をノートにしっかりと書き写した。続けて二、三度ほど別の計算を行ない、そちらの結果も纏めたところで、悟飯はぎしりと音を立てて椅子の背もたれに寄りかかった。

 

(うーん、まいったな)

 

 心中で独りごちる。電卓と睨めっこしながら悟飯が取り組んでいたのは、約二ヶ月間におよぶ学生生活の、言うなれば収支決算であった。いま彼が困ったように見つめているノートには、この二ヶ月間の間で発生した収入および支出が(全てとは言えないまでも)几帳面に列挙されており、それらを足し合わせれば、現在の悟飯の財政状況が如実に分かるようになっている。

 

 結果は非常に芳しくないものであった。

 

 現在、悟飯は週に四日のアルバイトを入れている。平日は駅前の個人経営レストランで注文受付や料理の配膳などを週に三日担い、土曜日は一日を使ってビルや家屋の建築作業の手伝いをしていた。建築作業といってもさすがに重機を扱ったりなどをしているわけではなく、資材や工具の運び入れや現場の後片付けといった実作業者のサポートが主な仕事となっている。

 

 これらを合わせて、現在の悟飯の月収はおよそ五万ゼニーとなっており、高校生にしては中々の収入と言って良いが、今いるアパートの家賃を払うと手元に残るお金はほとんど無くなってしまうのが実情である。現時点ではかろうじて収支計算は黒字に収まっているものの、一日でもアルバイトを減らしてしまえば容易く黒から赤へ転じてしまう危うい状態にあると言えた。

 

 そしていま悟飯には、まさにアルバイトを一日か二日ほど減らさなくてはならない事情が生じつつあり、これが悟飯の目下最大の困りごとであった。彼はいまオレンジスター・ハイスクールにあるいずれかのクラブに所属しようと考えており、つい先日に二日ほど掛けてイレーザと共にクラブ見学行脚を終えたばかりであった。その際いくつかのクラブに目星をつけており、次はイレーザの伝手を頼りつつ実際に体験入部させてもらおうと考えている段階にある。

 

 曜日の別はあるが、どのクラブも大概は週に二、三日の活動日を設けており、それらに参加するとなれば当然平日のバイトを減らす必要が出てくる。するとまず収支は赤字となってしまい、来月か再来月あたりには間違いなく家賃が払えなくなるだろう。

 

 実のところ悟飯にとってこれは大きな計算違いであり、実際にアルバイトを始める前の事前計画では、もう少し大きな収入を得られる目論みでいたのだ。これまでバイト経験のなかった悟飯は、いわゆるアルバイト、いわゆる労働というものを少々誤解しており、何事も歩合制というか、同じ労働時間でも作業量によってもらえる給料はどんどん増えていくものだと思っていた。土曜日に建築系のアルバイトを始めたのも、元々はこれを期待してのことであり、体力だけなら地球上のいかなる生物にも早々負けない自信を持っていた悟飯は、これを肉体労働に活かせば学生でも十分な高収入を得られるだろうと踏んでいた。

 

 しかし現実はそう上手くはいかない。悟飯の考え方も決して全てにおいて間違っているわけではないが、少なくとも学生アルバイトという限られた領域においては全く話は別となる。

 

 例を挙げると、たとえば土木・建築などの業界では、高校生に対してやらせて良い作業といけない作業があらかじめ決められている。そのため給料目当てにあれもこれもと学生が自由に働くことは、基本的に許されていない。

 

「せっかくだから、高所作業とかもやらせて貰えませんか? こう見えて高いところは得意なんです」

 

 実際、悟飯も指導役の社員にそう頼んでみたことがあったが、きっぱりと断られている。

 

「君がここで働き始めるときに、契約書を取り交わしたことを覚えているかい? あそこには君にお願いする労働期間や業務内容、賃金、それと安全や衛生面などについて、お互いの約束事が書かれているんだ。それを破り、君に危険な作業をやらせて万が一にも怪我をしてしまえば、うちの会社は君や君の親御さん、それだけでなく社会全体に対して大きな罪を背負うことになる。これは仮に怪我をしなくても同じことだ。だから私たちは君に今以上の仕事をさせることはできないし、頼まれても受け入れてやることはできない。君がとても働き者で、見かけよりずっと力持ちで体力もあるのは承知しているけどね」

 

 壮年の、人の良い顔つきをしているその社員の人は、諭すように悟飯に教えてくれた。雇用というものは、たとえ学生のアルバイトであろうと一種の契約であり、約束事である。自動販売機のように労働という名の硬貨を投入すれば、缶ジュースのごとくその分だけの給料が勝手に降ってくるような代物ではなかった。自らが労働、雇用といったものを大きく誤解していたことを、悟飯は思い知らずにはいられなかった。

 

(さて、どうしたものかな。クラブには入りたい。でも収入は増やせないし、このままだとお母さんとの約束を破らなくちゃいけない。んーと、んーと)

 

 そう悟飯が天井を見上げながら考え込んでいると、無意識のうちに彼の手の内で鉛筆がくるくると回り出した。

 

「ペン回しは学生の嗜み」

 

「これくらいは出来ないと恥ずかしいぞ」

 

「体育のテストにも出るからな」

 

 などといったノートン達の冗談を真に受け、大真面目に練習して身につけたものだった。なおのちにイレーザの耳に入り、特大の雷が落ちたことで、ささやかな悪戯心による誤解は無事に解かれている。

 

 実際のところ事態はそこまで深刻なわけでもなかった。先の悟飯の言にもある通り、いま彼が気にしているのはあくまで「アパートの家賃は自分で何とかする」という過去の自分の発言を果たせなくなることであり、身も蓋もなく言ってしまえば、そんなものに拘っているのは悟飯一人であった。

 

 殊勝にも家賃を自らのバイト代で賄っている悟飯であるが、ことさら苦学生というわけでもなく、それ以外の日々の食費や生活費、ならびに学費等は当然ながら親に頼っており、加えて月五千ゼニーほどの小遣いまで貰っている。収入がないことは孫家の昔からの悩みの種ではあったが、祖父である牛魔王の資産もあって、本格的な困窮が目前に迫っているわけではなく、チチに実情を告げ、やはりアパートの家賃も負担してくれるよう潔く頼めば、おそらく二つ返事で了承されるだろう。

 

 しかしここで早々に白旗を振ってしまうのも、悟飯としては気の引けることであった。男に二言はない、などと殊更に気負う性格ではないものの、自分から言い出したことについては可能な限り守りたいとは思った。あるいは先の指導役の社員から教わったことに感化されている面もあったかもしれない。たとえ過去に交わした約束が、誤った皮算用に基づいたものであったとしても、約束は約束である。早々に反故にすると結論を出してしまうのはまだ早いように思われた。

 

 とはいえ、結局のところこの後も良い考えは浮かんでこず、これ以上は時間の浪費と考えた悟飯は、ため息をついて一旦机の上のものを片付けることにした。

 

(お金については、いい加減なことを言っちゃだめってことなんだな。失敗したなぁ……)

 

 また一つ、大切なことを勉強した悟飯だった。

 

 

 

   Ⅲ

 

 

 

 パオズ山に帰る前に、悟飯は自宅近くの商店街に向かった。一部自分の買い物もあるが、母からの頼まれごとを片付けるためである。学校に通い出してからというもの、悟飯はすっかり孫家の物流を一手に担うようになってしまっており、毎朝家を出る際に、チチが嬉しそうにいそいそと買い物メモを渡してくるのも、もはや日課の一つとなっている。メモの内容は食料、調味料、洗剤、書物、裁縫・編物用の糸や布、悟天の下着の替えなど様々であり、この程度の代物でも実家近くでは調達が面倒であるため、毎日家とサタン・シティを往復する悟飯が頼られるのも当然といえば当然であった。

 

(ついでに、悟天に新しい漫画でも買っていってやるかな)

 

 金欠に悩んでいる身で呑気なことだが、小遣いは別に受け取っており、チチのお使いについても相応の駄賃を渡されているので、弟に土産を買うくらいであれば支障はなかった。茜色に染まる空をのんびりと眺めながら、悟飯は母の買い物メモを片手に商店街をうろつき周った。

 

 八百屋、スーパー、服屋と手際良く店を梯子していき、パンパンに膨らんだ買い物袋を三つほど腕にぶら下げたところで、悟飯は最後に自分の買い物のために本屋へと立ち寄った。その書店は本の他にもちょっとした文房具なども売っており、日頃悟飯も重宝している店だった。切れかけていたボールペンの他、消しゴム、鉛筆なども数点購入し、悟天への土産を選ぶ段になったとき、悟飯はふと見知った顔を店内に見つけた。

 

(彼だ。確かジーメくんと言ったっけ)

 

 一昨日にイレーザとクラブ見学をしていた際に、校舎裏の倉庫近くでへたり込んでいた男子生徒であった。悟飯よりは幾分背が低く、しかし同じく黒髪と黒い瞳を持った少年。イレーザと同じ中学の出身であり、悟飯ともクラスは違えど同じ学年の生徒というところまでは分かっていた。

 

 悟飯の存在に気付かないまま、漫画コーナーのところで本棚を物色していたジーメは、やがて驚きの行動に出た。棚から漫画本を一冊取り出し、そのまま何気なくジャンパーの懐にしまったのである。遠くからたまたま目撃していた悟飯は、思わず呆気に取られた。別段、目にも止まらぬスピードなどということは全くなく、至って自然体の、本当に何気ない仕草であり、さながらバイキング・レストランのようにこの店ではそれが正しいやり方なのかと悟飯が一瞬迷ってしまうほどの、躊躇いの無い動きであった。

 

 いまジーメがいる本棚の区画には他の客の姿もあったが、タイミング良く視界から外れていたのか、それとも見えていても気づかなかったのか、彼の窃盗行為を気付いたのは悟飯のみであるようだった。

 

「あの、ジーメくんだよね」

 

 さすがに放っておけず、悟飯は彼に近づいて行き、声をかけた。ジーメは顔だけを振り向けて、悟飯の方を見た。

 

「……?」

 

「あ、僕は二年B組の孫悟飯。同じ学校の生徒だよ」

 

「ああ、今年から転入したっていう」

 

「一昨日に話しているんだけど、覚えてないかな?」

 

 言われてジーメは改めて悟飯の顔をまじまじと見つめ、「ああ、イレーザと一緒にいた……」と首肯した。結構近くで会話したのに、と悟飯は不思議に思った。

 

「えーと、その、言い辛いんだけどさ」

 

 努めて声を落としながら、悟飯はジーメに懐の品物を棚に返すよう言った。あれだけ大胆な行為をしておきながら、ジーメは窃盗を見咎められたことに、いたく驚いたようだった。

 

「見てたの?」

 

「……まぁね」

 

 気まずげに目を逸らしながら、悟飯は首筋をさすった。こういった場面に遭遇するのは人生初のことであったので、今ひとつどういった態度を取っていいのか分からなかった。

 

 しかし本当に悟飯を混乱させたのは、次にジーメが見せた態度の方だった。自分の罪を暴かれるや否や、ジーメはその墨を塗り固めたような瞳を険しくさせながら、挑むように悟飯を睨みつけた。下方から睨めあげるような怒気を、悟飯はまざまざと肌で感じ取った。

 

(え……?)

 

 悟飯は奇妙な動揺を覚えた。突然の事態に、表情筋が凍りついたように硬直した。足が金縛りにあったように動かない。

 

 ジーメは立ち尽くす悟飯に目もくれず、且つジャンパーの内側に仕舞った品物を返すこともなく、そのまま悠々と店を出て行った。悟飯が声を挙げることなど考えもしないか、あるいは挙げられても全く構わないとでも思っているかのような、泰然とした足取りだった。結局悟飯は声も出せないまま、彼の背を見送ることしかできなかった。

 

(……)

 

 そのまま一分ほど固まったのち、やがて悟飯はぎこちなく動き出した。緩慢な動作で腕を伸ばし、ジーメが盗んで行った本と同じものを本棚から一冊取り出し、踵を返す。値段を確認しながらのそのそとレジへと向かい、無言で店員に手渡した。女子大生くらいと思われる店員は、妙に暗い表情でいる客を怪訝に思いながらも、裏表紙のバーコードを機械で読み取った。

 

「三百ゼニーになります」

 

 千ゼニー札一枚が差し出された。受け取った千ゼニー札をレジに入れ、お釣りの七百ゼニーを返そうとしたところで、店員は目を見張った。ほんのわずかに目線を切った隙に、客の少年の姿がレジの前から消えて無くなっていた。慌てて出入り口の方を見ても影すら見当たらず、釣り銭を持って店の外まで駆け出しても結果は同じだった。「せっかちな子」とぼやきながら、仕方なく店員は店の中に戻り、機会があれば返せるよう七百ゼニーの釣り銭をレジとは別の場所に仕舞った。

 

 

 

   ◇

 

 

 

 失せ人を見失ったのは悟飯もまた同じであった。およそ三冊分の料金を支払ったのち、悟飯はすぐさま店の外に出てジーメの姿を探したが、買い物客に賑わう夕暮れの商店街から彼の後ろ姿を見つけることはできなかった。

 

 今回ばかりはライアのときのように建物の屋上から探す気にもなれず、やむなく悟飯は適当に人気のないところで筋斗雲を呼び、帰路に着くことにした。

 

 空駆ける筋斗雲の上で、大量の買い物袋を風から守りながら、悟飯はかんかんに肩を怒らせていた。

 

(気分が悪い)

 

 こうも怒気を露わにするのは、彼にしては珍しい。

 

(ああ、もう気分が悪い。なんだなんだ、あの態度。自分が悪いことしたくせに、なんであんな目で見られなくちゃいけないんだ)

 

 ジーメの犯罪行為は無論のこと、それをまんまと見過ごしてしまった自分にも悟飯は腹が立って仕方がなかった。自分は、何故さきほど声を挙げられなかったのだろうか。「泥棒!」と一声挙げさえすれば、あとは店員が始末を付けてくれただろうに、なぜ自分は一歩も動けなかったのだろうか。あまつさえ金欠で嘆いていた矢先に、わざわざ弁償の真似事までするとは。

 

 まさか怖気付いていたのか? と悟飯は自分で問いかけておきながら、そんな馬鹿なとかぶりを振った。なんの武術もかじってなさそうな、ともすればしばらく前に揉めたフーリオ達よりも数段喧嘩の腕に乏しそうな少年に、まさか自分が恐れをなすはずもない。あり得ない話だ。ではいったいなぜ?

 

 尽きぬ疑念を振り払うように、悟飯はもう一度首を振った。自分でもよく分からない、不可思議な苛立ちと悲しみが胸に込み上げてきて止まなかった。

 

 

 

   Ⅳ

 

 

 

 好きと嫌いは紙一重、というのは人間関係の機微においてそれなりに広く知られた言説であるが、昨夜からの悟飯もある意味ではこれに近い状態にあった。書店でのジーメとの邂逅は、決して良い意味ではないにしろ悟飯に深い衝撃を与え、以降悟飯は皆で夕食を食べるときも、風呂に入っているときも、ついついジーメのことを思い返しては気を滅入らせるということを繰り返していた。悟天と並んで床についた後ですらそれは続き、部屋の明かりも落として寝静まった後、突然毛布の中でジタバタし始める兄に、悟天は不思議そうに首を傾げたものだった。

 

 悟飯としても決して本意ではないのだが、もはや否応なしに頭に浮かんできてしまう状態だった。感情の方向性は全く異なれど、こういった点だけを見ればなるほど恋煩いに見えないこともなく、先の言説がまことしやかに囁かれるわけである。

 

 しかしそれもいつまでも続くはずもなく、一晩ぐっすりと眠れば、さすがに落ち着きを取り戻し、朝の体操から朝食まで平時と変わらぬ気分で過ごすことができた。通学途中、筋斗雲の上でぼんやりと風を受けている最中には少々頭をよぎりもしたが、昨晩よりはずっと平静に受け止められており、筋斗雲の上でジタバタする羽目にはならなかった。

 

「おはようございます」

 

 常日頃と変わらぬ挨拶と共に教室に入り、自分の席へと向かっていくと、二つ隣の席でビーデルがコミック雑誌を読んでいた。

 

「おはようございます、ビーデルさん」

 

「ん、おはよ」

 

 悟飯の挨拶に、ビーデルは顔も上げずに軽く応じた。あまり礼儀正しいとは言えない態度だが、悟飯は「よしよし」と気を良くしていた。一時期のビーデルは、こういうときも金色の戦士の捜索活動に没頭しており、捜査資料に読み耽るあまり挨拶に気付かないことも多々あるほどだった。しかしここしばらく捜査が停滞気味なこともあってか、こうして普通に漫画本などを読んでいることが増えて来ている。悟飯にしてみれば非常に良い傾向であった。

 

 イレーザは大抵、始業ギリギリに登校してくるため、二人の間はいま空席となっており、ちょうど良い機会のため悟飯はビーデルにジーメのことを尋ねてみることにした。イレーザと同窓生であるのなら、彼女もまた同じであるはずだった

 

「ジーメ? たしかに同じミドルスクールだったけど、なんでまた」

 

「いえ、三日位前に校舎裏で少し話をしたんです。でもなんだかちょっと気難しそうで、どんな人なのかなーって」

 

「どんなって言われてもね……」

 

 ビーデルは困ったように眉を寄せた。少なくともあまり親しい関係では無さそうである。

 

「まぁいわゆる不良ってやつよ。ここに入学する前も、くだらない連中のお尻にひっついて、使いっ走りとかさせられてたわ。オレンジスターでも、懲りずに同じようなことをやってるみたい。知らないけど」

 

「不良? そんなのいるんですか? この学校に」

 

 悟飯の馬鹿正直な問いに、ビーデルは呆れたように肩をすくめた。

 

「そりゃいるわよ、そんなに多くはないとは思うけど。目を付けられたくないなら、校舎裏でタバコとか吸ってるのを見かけても、声なんて掛けないことね」

 

「はぁ、タバコ」

 

「そうよ。不良の定番でしょ」

 

 少々耳の痛い話に、悟飯は複雑な面持ちで頬を掻いた。また妙なところで面倒見のいいビーデルは、呑気な面持ちでいる悟飯になにやら危機感を覚えたのか、カバンから学校の見取り図を取り出しては、校内の不良グループがよく屯している、いわゆる「危険地帯」を一つ一つ解説していった。本来聞きたかった話から少々趣旨がずれているものの、それはそれとして悟飯は興味深く、ビーデルの説明に聞き入った。なるほど、どれもが教師や生徒達の通常の動線からは外れた場所であり、悟飯がこれまで彼らを目にしてこなかったのもさほど不思議ではないようだった。

 

 そうこうしている内に始業時間が近づいてきて、教室の入り口から「おっはよー」という気さくさ満開の声が聞こえて来た。イレーザが登校してきたようである。彼女の挨拶はこのクラスにおける予鈴のようなものであり、つまりは担任ももう数分もしないうちに来るということである。

 

「お、来たか。いい? 悟飯くん。もう授業も始まるし、この話はまた今度ね」

 

「あ、はい。色々とありがとうございます」

 

「あと言っておくけど、教室では迂闊にそいつらの名前を出さないでよね。あの連中には色々と嫌な思いをしてるやつも多いし、イレーザとかノートンだってきっと嫌がるわ」

 

「そうなんですか?」

 

「そうなの、だから絶対ダメよ」

 

 有無を言わさぬ迫力で詰め寄られ、悟飯は首肯する他なかった。

 

「これビーデル。なーに悟飯くんと顔を寄せ合っちゃっているのかなー? 内緒話かなー?」

 

「げ、早い」

 

「あ、おはようございます。イレーザさん」

 

 イレーザはいつもと変わらぬにっこり笑顔で、悟飯に挨拶を返した。オレンジスターの教室は大学のような講義机を採用しているため、イレーザが自分の席に座るには、一度悟飯が席を立たねばならない。席を立って道を開けた悟飯に礼を言いつつ、イレーザは二人の間に割って入る形でちょこんと自分の席に付いた。そしてその隣で、ビーデルはなぜかきまり悪そうに身をすくめている。

 

「……」

 

「……」

 

 しばし、妙な間が空く。

 

「ちょいとビーデルさんや」

 

 首だけで振り向くイレーザに、ビーデルはびくりと肩を震わせた。

 

「は、はい、なんでしょう」

 

「さっきの『げ』、っていうのはなにかな? もしかしてあたしお邪魔だった?」

 

「あ、いや、単なる言葉の綾ってやつで。決してそんなことは」

 

「本当? あたしのセンサーが、なーんか良からぬ気配を感じ取ったんだけど。いやーまさかねー、まさかとは思うんだけどねー、まさかまさかひょっとしてビーデルさんが、なんかこう、少女漫画の悪役みたいな悪巧みを」

 

「ないない。天地がひっくり返っても、ぜーったい無いから!」

 

 担任が教室にやってくるまでの間、二人の不穏な押し問答は続いた。

 

 

 

   Ⅴ

 

 

 

 時刻も正午を迎え、昼休憩の時間になると生徒達は思い思いの場所で昼食を摂るべく学内の各所に散らばっていく。もっとも多くの人数が集まるのは、体育館裏手にある学生用カフェテリアである。そこではハンバーガーやパスタ、サンドイッチなどの軽食を格安で頼むことができ、街中の店舗同等……とまではいかないものの、そこそこの味を楽しめるため、大半の生徒たちは毎日ここで昼食をとっている。

 

 他には学内ショップでパンやサンドイッチなどを購入して食べる者もいれば、家からランチボックスを作って来るもいる。少数派ではあるが少し遠出をして近くのファストフード店で外食したりする者もいる。

 

 悟飯はというと、当初は怪しまれずに腹を満たすべくカフェと外食の両方をこなしていたのだが、さすがに忙しないのと、却って周囲より変に思われそうなので、最近では少し工夫していた。

 

 まず毎朝に弁当を作る。といってもさほど凝ったものではなく、もともと毎日の朝食の支度を手伝っているので、そのついでにおにぎりと一、二品ほどのおかずを弁当箱に包む程度である。量は少ないが、その分作るのに時間が掛からず、また荷物にもならないという利点があった。当然これだけでは足りないため朝の登校時、学校近くのコンビニでサンドイッチやホットドッグなどを複数買い込み、これらを午前の授業の合間にこっそりと少しずつ食べていくのである。

 

 そして昼休憩時には皆と一緒にカフェで1.5人前ほどを食べ、そして午後もまた授業の合間に、事前に用意していたものの残りを食べていく。言うなれば、昼の一食を四〜五食に分けているような形であり、こうしていけば人前で六〜七人前もの食事を平げて驚かせずに済み、また不思議とこういう食べ方をすると、総量としては少な目でも満足できたため、近頃の習慣となっていた。

 

 今日の昼休みもまた、悟飯は一人カフェテリアへと向かっていた。いつもは皆と一緒に向かうが、今日はたまたま先にトイレへ行きたくなったので、皆には先に行って貰ったのだ。そして些細なことであるが、そのことが今日に限って、悟飯にいつもと異なる道を歩かせることになった。

 

 オレンジスター・ハイスクールの校舎は全体的に横長の形状をしており、東側、西側、中央の三箇所にそれぞれ階段が設けられている。悟飯らがいつもカフェテリアに向かう際は目的地に近い東側の階段を使っているが、今日は先に西側のトイレに立ち寄ったので、悟飯はそのままトイレ近くの西側の階段を使って校舎を降りていった。さらに校舎を出るときも西側の勝手口を使い、裏校舎と芝グラウンドの間を通ってカフェテリアへと向かった。いつもに比べてやや遠回りであるため、さすがに悟飯一人ということはないものの人通りは少なく、加えて目の前の芝グラウンドは水泳授業に使われる屋外プールとも面しており、風の中にふんわりと水の匂いが混じっていた。

 

(この道も悪くないなぁ)

 

 草と土と水の匂いをつぶさに嗅ぎ分けながら、気分良く石畳の舗装路を歩いていた悟飯だが、やがて屋外プールの方から何やら物々しい物音がするのを聞き捉えた。誰かの怒声のようであった。それも複数。

 

(だれかプール近くで悪ふざけでもしたのかな?)

 

 それで教師に見つかり、説教でも受けているのかと思ったが、がしゃんと何かがフェンスに強く叩きつけられる音まで聞こえて来たので、どうも様子がおかしいと悟飯は足を止めた。以前にビーデルから聞いた話だが、ビーデル達の親の世代と比較して、昨今の世間は体罰というものに厳しくなっているらしく、オレンジスターにおいても暴力を伴う指導はほとんど行われなくなっているはずだった。

 

 悟飯は音の出処を確認してみることにした。カフェテリアへの道を外れ、屋外プールの方へと向かう。声を追いかけながらプールの四方を囲うフェンスをぐるりと半周し、プール裏手の方に近づいていくと大分声が聞き取れるようになった。

 

「ちゃんと三人分持ってこいって言っただろ!」

 

 苛立たしげな怒声。続いてボソボソと何かを説明するような声が聞こえて来た。

 

「店員に見つかりそうになって、一つしか盗れなかったんだよ。勘弁してくれよ」

 

「知るかよ、使えねーな!」

 

 またがしゃんとフェンスが揺れる音がして、思わず悟飯は足を止めた。

 

「お前の唯一の取り柄だろうが。他に何もできねーくせしてよ。あ? どうだ。他に何かあんなら言ってみろ、ほら!」

 

 再度フェンスが揺れ、何人かの嘲笑うような笑い声が響いた。

 

(……)

 

 声の主達はフェンスの角の向こう側にいるようだった。網目に遮られ、はっきりと姿は見えないが、それでもおおよその状況を掴むことはできた。人数は四人。いずれも男子生徒。そして、そのうちの一人に対して残りの三人が寄ってたかって暴力を振るっているようだった。

 

(……)

 

 おそらくビーデルが朝に言っていた、この学校における不良グループという奴だろう。このあたりは学校の敷地の隅っこに当たるため、人目に付かない。ビーデルの今朝の説明の中でも、そういえばこの場所が言及されていたように思える。

 

(…………)

 

 そこまでを察した悟飯は、悟飯は……しかしなぜか動けなかった。先日のジーメのときと同じだった。頭が真っ白になり、表情筋がぴしりと凍りついた。足が棒のように固まって、一歩を踏み出すことができなかった。

 

 今すぐにでも現場に介入し、暴行を止めることは彼にとってあまりにも容易いことだった。力ずくで制圧することすら、彼ならば蝿を払う程度の労力で行なえるだろう。しかし悟飯は動けなかった。そしてなぜ動けないのか自分でも分からなかった。

 

 銀行強盗や宝石泥棒といった犯罪者は無論のこと、フリーザやセルといった宇宙規模の巨悪にすら臆せず立ち向かってきた少年が、たかだか三人程度の不良高校生に恐れをなす理由などあるはずもない。論理的な説明が付けられない。

 

 しかし、それでも悟飯は行きたくないと思った。目の前の角を曲がって、今もなお誰かに暴力を振るっている狼藉者の顔を見たくないと思った。悟飯自身もまた見られたくないと思った。この二ヶ月間、いくらかのカルチャーショックや摩擦はあれど、総じて心から楽しむことができていた学校生活に、このような暗部が存在することを目の当たりにしたくないと思った。多くの者が良くしてくれた、接する誰もが親切で優しかったこの学校に、そうではない人々もまた存在することを認識したくなかった。

 

「ほれ、もう良いだろ、キーヤン。腹も減ったし、早いとこメシ食いに行こうぜ」

 

「あー……よし、そうすっか」

 

「お前はどうする? 立てないなら、そこで休んでろよ。あ、メシ代だけ借りてくな」

 

 そういって男子生徒の一人が、フェンスにもたれ掛かりながら蹲っている少年の懐を弄くり出した。財布を取り出し、一枚か二枚紙幣を数える音がして、比喩でなしに悟飯は目が眩みそうになった。

 

「いつも悪いな、今日も財布を忘れちまってさ。今度まとめて返すからな。んじゃ、また後で」

 

 そういってキーヤンとやらを始めとする加害者側の三人は、残る一人を置いて歩き出した。その際、悟飯の方に移動して来たため、反射的に悟飯は近くの木陰に身を隠した。これだけは往年の勇士振りを思わせる、目にも止まらぬ速さだった。

 

 木陰に身を潜める悟飯には一切気づかぬまま、三人の男子生徒は悠々と通り過ぎていった。その際、真ん中の人間が片手に漫画本を携えているのに悟飯は目敏く気づいた。表紙の色合いに見覚えがあった。

 

 三人の姿が見えなくなったところで、悟飯は木陰から出ようとした。その際、木の根に躓いて転びそうになり、慌てて木肌に手を当てて堪えた。明らかに調子がおかしかった。足に力が入らない。

 

 三人とは反対方向に向かい、意を決してフェンスの角を曲がり、先ほどまで三人に良いように小突き回されていた少年の姿を、悟飯は今度こそ目の当たりにした。予想に違わず、見覚えのある顔だった。悟飯と同じく黒い髪をもつその少年は、体の痛みを堪えかねてか、肩で息をしながらフェンスを背にへたりこんでいた。悟飯は数秒間ほど言葉を失い、立ち尽くした。

 

 天より降り注ぐかのような強大な悪に幾度となく立ち向かってきた悟飯は……逆に言えばそういったものとしかこれまで戦ってこなかった悟飯は、このとき初めて、地面の下から滲み湧いてくる小さな小さな毒のごとき悪を知った。フリーザやセルは無論のこと、全く見ず知らずの赤の他人であった銀行強盗やフーリオたちともまた違う、自分の足元からの毒。自分が所属する共同体、言わば「仲間」と称しても決して間違いではないはずの集団、その中に隠れ潜む小さな毒。決して人を殺すほどではなく、都市や星を滅ぼしもしない、弱く緩慢な毒。それでも、大多数が明るく健全に日々を謳歌するなか、誰の目も届かない場所でその毒に食われ、苦しみ傷ついていく少数の人々がいる。

 

 その事実を、悟飯はこのとき初めて、己の目で直視した。

 

「大丈夫? 医務室に行こうか?」

 

 散々迷って、悟飯は三日前とほぼ同じように声をかけた。自分でも驚いてしまうくらい、その声は震え切っていた。俯いていたジーメは鬱蒼と顔を上げ、その墨を塗りたくったような暗い瞳に、三たび悟飯の顔を写した。

 

「怪我はない? どこが痛む?」

 

 ジーメは、しばしの間、まるで変なもの見るようにして悟飯の顔をまじまじと見つめ、やがて「放っておいてくれ」と、やはり三日前のように答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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