インフィニットストラトス~二人目の男性操縦士~   作:リアルエスケープ

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どうも初めまして。リアルエスケープともうします


二人目の操縦士

「はぁー……」

 

 俺は大きな溜め息をつく。その理由はこの空間に問題がある。それはものすごい数の視線がこちらに向いているからだ。なぜ、こんなにも視線が集中しているかというと、いま自分の目の前にいる織斑一夏という男と、俺こと夜代光輝は世界に二人しかいないインフィニットストラトス、通称ISの男性操縦者だからだ。

 

 なぜ、いまこのような状況にあるのは少し前まで遡ることになる。俺は受験を見事合格していつもどおり、孤児院の手伝いをしていた。孤児院にいる理由はよく分からないがISが出来た少し後にどこかに倒れているところを拾われてそのまま、孤児院に入れられたらしい。その前の記憶はあやふや、いや完全に残っていないのでどうかわからない。で、話を戻すが、晩飯の食材がないらしく、買い物を頼まれたので買い物に行っていたのだが、途中ある事件に巻き込まれた。

 

 それは輸送中のISを武装したテロリストが襲うというものだ。現在は女尊男卑というISのせいで世間体の男性の地位が低くなっているため、どこの男もその体制に不満を持っているのだがISに乗れるという大きな物を持っているため、男は強く出れないというのが現状。

 だが、それでもその体制に不満を持つ過激派の集団がISを破壊するためどこで入手したかわからないがISの輸送ルートに張り込んでいたらしくそこを襲ったそうだ。しかも、政府は何を考えているんだろうか輸送ルートを街中にしていた。

 そのせいで買い物帰りの俺はその事件に巻き込まれた。

 

◆◇◆◇

 

「は、はは。何でこんなことになってるんだろうな……」

 

 銃撃にその声がかき消されながらも口を開いた。本当に何でこうなってるんだろうと思う。トラックの荷台の中に隠れたのはいいがその外ではものすごい銃撃戦が繰り広げられているために身動きが全く取れない。

 

「う、うぅー……」

「大丈夫ですか?」

「ごめんなさい。本来は助ける立場なのに助けられてもらって」

 

 隣にいる足に怪我を負った女性がそう言った。

 

「こんな時に助けるのが男女関係ないと思うんですが……それよりどうします?さすがにここにずっといたっていつかは絶対に人質か殺されるの待つだけですよ?」

「……あなた命のやり取り目の前であるって言うのに何でそんなに冷静なの?」

「さあ?あまり命のやり取りという物に実感がないせいじゃないんですかね?で、どうすればいいんでしょうか?」

「……そうね……他のトラックまでの距離はどのくらいかしら?」

「テロリストの弾幕から逃げるのに必死でそんなのわかりませんよ……あ、でも壊れて取れたトラックのミラーがあるんで見てみます」

 

 そう言ってたまたま入り込んでいたトラックのミラーを入ってきたところから少し出して場所を確認する。倒れて片方扉が壊れてあいている。

 

「ここから大体十メートルくらいですかね……ってアブな」

 

 鏡にテロリストが映ったのですぐに手元を引っ込めた。

 

「そう。なら。私をそこまで連れて行ってくれない?」

「そうしたら助かるんですか?」

「ええ、そこに今回輸送していたISが積まれているわ。私は一応ISの適正が普通の人よりもうまいから何とか制圧できるはずよ」

「すいませんが、一応一般人なんですが」

「命が関わってるんだから今は一般人も政府の役員もかんけいないわよ。助かりたいんなら手をかしないさい」

「ですよね」

 

 そう言って女性の肩を貸して立ち上がると素早く外を確認する。そしてまだトラックにテロリストたちが来ていないのを確認するとすぐにその場からトラックに向かう。だがそんなに甘いものではない。

 急に動く影を見かけたら即座に反応して銃を乱射してくる。それに当たらないように素早く移動する。が何発は掠るが運良くトラックの中に入ることが出来た。

 

「よし」

「ありがとう、これで……」

 

 しかし、それを言い終わる前に目の前に銃を構える男がいた。

 

「やっぱり、ここに待機しとけば誰か来ると思ってたぜ」

「……くそっ」

 

 女性がそう吐くように言った。そしてそのまま男性は自分の肩を借りている女性を突き飛ばしてトラックの外に追いやる。

 

「おい、餓鬼。自分の命が助かりたくてこいつをISまで連れて来たみたいだな」

 

 男は銃をこちらに向けてそういった。その瞬間、今頃になって命が失われるという恐怖というものが身体を支配する。足に力が入らなくなりその場にしりもちをつく。

 

「はっ、情けねぇ餓鬼だ。こいつで殺すのも面倒だ」

 

 そう言って銃を下ろしてそのまま自分の鳩尾を蹴り飛ばして女性が言っていたISの近くまで転がされる。

 

「がはっ!はっ……はっ……」

 

肺の中の空気が一気に外に出ていくのを感じるのとかなり息が苦しくなる。そして、口の中で僅かにする鉄の味。

 

「こいつと一緒におさらばしてもらうかな」

 

 そう言って男はトラックから出て行く。助かったと思ったがつかの間、トラックの壁にはたくさんの赤く光るものとその周辺には粘土のようなものがたくさんあった。確かこれは、プラスチック爆弾だった気がする。映画でこれに似た物をなんとなく見たことがあるためそう思った。

 

「はは……こんなとこで死ぬのかよ」

 

 痛む身体を動かして立ち上がろうとする。素早く脱出して物陰に隠れながら行けば何とか逃げられるかもしれないと考えたからだ。しかし、外には数人のテロリストがいる。助かる可能性なんてかなり少ないだろう。だが、まだ十五年しか生きていないんだ。こんなところで人生を無くしたくない。

 俺は立ち上がるためにISを掴んで立ち上がる。

 その瞬間に頭の中にものすごい勢いで何かが流れ込んでくる。

 

「これは?ISの知識?」

 

 それは自分の全く関係もなく学ぶこともなかった知識。そしてなぜか懐かしいような感覚に襲われる。

 

「まさか……俺も乗れるのか?」

 

 だが、今は考えている暇なんてない。すぐに乗り込んだ。その瞬間、壁につけられていた爆弾が爆発した。しかし、爆風によるダメージがない。これはISのおかげによるものだろう。しかし、不思議な感じだ。初めて乗ったのだがまるで初めてのような気がしない。だが、今はそのことを気にしている暇なんてない。すぐに身体をうごかす。まるで自分の身体のように思い通りに動く。そして目の前にはホロウィンドウのようなもので人の位置が煙越しでもわかる。その中の銃を持っている奴に向けて特攻する。

 煙が晴れたところまで行くと視界が開け驚きの表情を浮かべるテロリストと先ほどここまでつれてきた女性がいた。

 そんな表情をしているテロリスト向けて拳を振りぬく。テロリストは何の抵抗もせずにそれを貰ってそのまま吹っ飛んで行った。

 

「あなた、何でISに乗れてるの!?」

「知りませんよ!なんか反応したんで乗ったんです!それよりも逃げますよ!」

 

 そう言って女性を持ち上げるとそこから退散した。もちろん、その後は警察などが来て何とかその現場のテロリストたちを抑えることが出来た。怪我人はたくさん出たのだが死亡者が出なかっただけでも運が良かっただろう。

 

 かし、自分は新たにISを動かせる男性としていま警察署のどこかわからない部屋にスーツを着た凛とした女性と俺の保護者である倉野幸恵さんとともにいた。

 

「ですから、夜代君はISを動かしたという事実は中継ですでに見られました。ですのでこれから世界の機関などから夜代君を貸してくれといわれて貸したら実験動物にされかなない、ということですので、三年間は確実安全が保てるIS学園の入学を薦めます」

「あらあら、まさか、光輝が動かせるなんて……」

 

 おっとりと回答する倉野さん。確かに自分でも動かせるのはとてもびっくりした。しかし、受験にも合格して説明会などにも行ったのに別の高校に行くことになるのかと思うと少し残念な気持ちになる。一緒に受験した男友達とも別れることになるのだ。しかし、通おうと思えば自分を狙う海外の政府やら組織やらに狙われる心配があるらしくちゃんとした生活を送れないとも言われた。

 

「えっと、つまり……実験動物になりたくなければIS学園に入学したほうがいいって話ですよね?」

 

 俺はスーツを着た女性にそう聞くとこくりと頷いた。つまり、安全の生活をしたければIS学園に行けと言うことか。だが考えてみると、IS学園というと世界から集められた女性がいる。そこに自分が行くとなると今の風潮だと確実に陰湿ないじめなどに会うんではないだろうかと思う。

 

「ふっ、安心しろ。そんな生徒はうちにはいない」

 

 俺の心を読んだかのごとく答える女性。すごいなと思いながら保護者である倉野さんに話しかける。

 

「どうすればいいと思いますか?」

「光輝はどうなの?今すぐに決めておいたほうがいいと思うわよ。考えさせてくださいと答えて帰ったら次の日には知らないところにいるかもしれないんだから」

「……」

 

 倉野さんがおっとりとした顔でかなりおっかないことを言うが事実。今回の騒動の時に来ていたテレビ局の動画はすでにアップされていてほぼ確実に自分の存在は世界に広まるだろう。

 それを聞きつけた機関に連れ去られたりしたら本当に人生が台無しだ。それなら三年間安全が保たれるIS学園に入学したほうがいいだろう。

 

「……私は反対しないわよ、光輝。私は子供たちの安全を第一に考えたいの。あなたがここで拒否してもしも連れて行かれたりしたら私じゃどうにも出来ないの。それにIS学園に行けば絶対に安全ですよね」

 

 倉野さんがスーツの女性に聞くと頷く。その言葉にホッとして、こちらを向く。

 

「……わかりました。確かにさらわれるよりは少し行動が限定されるけど安全なほうがいいですね。IS学園に自分を入学させてくれますか?」

 

 俺はスーツの女性に向けて頭を下げて頼み込んだ。倉野さんも俺のした判断が正しかったのか頷いてスーツの女性に頭を下げた。

 

「よし。それじゃあ、君をIS学園に入学させることを政府に掛け合ってみよう。まあたぶん貴重な男性操縦者だ。入学させないわけないだろうからそこは心配しなくていい。それではおって連絡するが安全確保のためにしばらくはIS学園での生活になるが保護者の方は問題ありませんか?」

「ええ、この子の安全が保障できるのなら」

「保障しましょう。ではこれで話を終わります。じゃあ、少し席を外させてもらおうかな」

 

 そう言ってスーツの女性は部屋を出て行った。

 

「……本当にこれでよかったの?」

「ええ。光輝は正しい判断を出しました。それに私は常々言ってるでしょう?安全第一って。自分の安全は常に確保しておかないと他人なんて守れない。それが私の持論ですから」

 

 倉野さんはこちらを見ながらにっこりと笑う。それにつられて俺も笑う。

 

「荷物は明日にでも渡すからこれから頑張ってね。それと無茶だけはしちゃ駄目よ」

「わかった。定期的に学園の電話使って連絡するよ」

「はい。じゃあ、寂しくなるけど頑張ってね」

「わかった」

 

 そう言って俺は部屋を出て行きスーツの女性に連れられてIS学園へと行った。




リアルの事情で不定期更新です。楽しんでもらえるように努力しますのでよろしくお願いします。
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