異世界に召喚されしはイレギュラーが率いる異界の艦隊   作:日本武尊

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ロウリア戦もいよいよ終盤です


第三十話 作戦の第二段階

 

 

 

 

 ロウリア王国 北部海岸の沖合い

 

 

 太陽が地平線の彼方へと沈んでいき、空がオレンジ色に染まって辺りが暗くなりだしている中、ロウリア王国軍への攻撃を終えた艦載機が、それぞれ順番に母艦へと着艦していく。

 

「……」

 

 飛行甲板に立つ『エンタープライズ』は順番に着艦するF8F ベアキャットの姿を見つめている。

 

 その隣では『エセックス』も着艦したA-1 スカイパイレーツの主翼を折り畳んで、甲板外側に設置されたエレベーターに乗せて下へと下ろし、格納庫へ収容していた。

 

『何とか終わりましたね、先輩』

 

「『エセックス』か」

 

 と、『エンタープライズ』に通信が入り、彼女は隣に居るKAN-SEN『エセックス』を見る。

 

「あぁ、そうだな」

 

『それにしても、総旗艦のジェット機、凄かったですね』

 

「あぁ。確かに」

 

 彼女は斜め前で停泊している『大和』のアングルドデッキに順番に着艦している橘花改の光景を見る。

 

 勢いよく飛行甲板に降り立ち、アレスティング・ワイヤーに着艦フックに引っ掛けて無理矢理減速して飛行甲板で止まる。

 

『私達も、いつかあのジェット機を使えるようになるんですね』

 

「そうだな。『シャングリラ』に『バンカーヒル』、『イントレピッド』が受けている改装を受ければ、いつかな」

 

 静かにそう言う彼女であったが、内心ジェット機への憧れがあった。

 

『……でも』

 

 と、通信越しに『エセックス』の不安な声が『エンタープライズ』の耳に届く。

 

『……あんな一方的になるなんて、思って無かったです』

 

「……」

 

 思うところがあるのか、『エンタープライズ』は何も言わなかった。

 

 いくら新鋭のジェット戦闘機を投入したとは言えど、空から一方的にロウリア王国の兵士達を攻撃し、ワイバーンも航空機で一方的に撃ち落していた。

 

(ロデニウス沖でのワイバーンとの戦闘結果は聞いていたが、あそこまで一方的になるとは。まるで七面鳥撃ちだな)

 

 と、どこかの空母が聞いたら怒りそうな事を内心で呟きつつ、ワイバーンとの力の差を認識する。

 

『これで本当にロウリア王国の目を向けられたんでしょうか?』

 

「どうだろうな。それは向こう次第だ」

 

 『エセックス』にそう言うと、再度『大和』を見る。

 

(ヤマト……)

 

 目を細めて彼の名前を内心呟き、空母の後方に停泊している輸送船団を見る。

 

 

 

「……」

 

 一方装甲戦闘艦橋の下にある戦闘情報管制室で、『大和』は順に着艦していく艦載機たちをモニター越しに静かに眺めていた。

 

 近代化改修を受けて、より現代的な内装になった戦闘情報管制室では、多くの情報が入ってきて妖精達がその全てを捌いて整理している。

 

「総旗艦様」

 

 と、タブレット端末を手にした『赤城』が彼の元へとやって来る。

 

「先ほどジェット機の運用データが出揃いましたわ」

 

「分かった」

 

 『大和』は『赤城』よりタブレット端末を受け取り、データを確認する。

 

「……」

 

 タブレット端末の画面に表示されたデータを見ていく内に、彼の表情は険しいものになっていく。

 

(持ち込んだ機体の8割ほどがエンジンに異常発見。飛行不能状態か)

 

 彼は内心呟き、ため息を付く。

 

 

 今回の試験の結果、相手が歩兵やワイバーンとあって決して正当な評価とはいえないが、それでも橘花改と景雲 二型改の性能は十分なものであった。

 

 しかし、両機種が持つジェットエンジンはまだ改良の余地がある代物であり、今回の試験で多くの機体のエンジンに異常が発生した。主にエンジンの一部が高温よって変形していたり、それによる破損である。

 景雲 二型改にいたっては、吸気口が小さかったのが原因か、空気をうまく取り込めなかったことによる不完全燃焼を起こしていたという。

 

 その為、残りの飛行可能状態の橘花改と景雲 二型改は安全を考慮して飛ばすことは出来ない。

 

 これでも最初と比べれば燃費にエンジンの耐久性、加速性能、最高速度が向上しているが、それでも問題点が多いのが現状である。

 

 ちなみに橘花改一機が発艦直後にエンジンから黒煙を上げて墜落し、直前にパイロットの妖精は脱出装置を作動させてキャノピーを吹き飛ばして座席が飛び出し、脱出している。その後機体は『伊吹』によって回収されている。

 

「どうでしょうか? 件の機体は?」

 

「良くも悪くも、だな」

 

 『赤城』が聞くと、『大和』は肩を竦めながらタブレット端末を彼女に返す。

 

「まだまだ本格的な配備には程遠いな。エンジンの信頼性が低いし、今の性能じゃ戦術の幅が狭い」

 

「……」

 

 彼の言葉を『赤城』は静かに聴く。

 

(マルチロール化出来ればいいんだが、今の状態じゃ夢もまた夢。今の段階じゃ戦闘機と攻撃機として分けて開発されていくだろうな。まぁこの辺りは敏郎(トチロー)さんと妖精達技術屋の専門だ)

 

 『大和』は内心呟きつつ、疾風がアングルドデッキ側の甲板に着艦する光景をモニター越しに眺める。

 

 

「ところで、『赤城』」

 

「何でしょうかぁ、総旗艦様?」

 

「お前は何をしている?」

 

 と、『大和』はムッとした仏頂面で『赤城』に問い掛ける。

 

「何って、この通りですわぁ」

 

 『赤城』は『大和』の様子など気にも留めずに、九本の尻尾を揺らして彼を抱きしめる。

 

 彼は椅子に座っているとあって、高さの関係で『赤城』の柔らかくご立派な胸部装甲に半分近く頭が埋もれてしまっている。

 

 男であるなら赤面するような状況であるが、彼の顔は呆れたものであって、恥ずかしがっている様子は無い。もちろんこれは『大和』がアッチな趣向であるわけではなく、ただ単にこういうコミュニケーションに慣れてしまっているからである。

 

「俺はこんな事をさせる為に『赤城』を同行させたんじゃないんだぞ」

 

「分かっていますわぁ。でも、ここ最近『赤城』に構ってくれませんではありませんか」

 

 と、『赤城』は不満げに目を細める。

 

「……その点は否定しないが、ここ最近は忙しかったからな」

 

「で・す・か・ら、今は『赤城』を気に掛けてくださいまし」

 

 と、彼女は『大和』を更に強く抱きしめ、近くで囁くように呟く。

 

 

「……今はまだ戦闘中だし、そんな暇は無い。やる事が終わって時間が余れば、いくらでも―――」

 

「総旗艦様。先ほど『三笠』様からの定時連絡が入りましたわ」

 

 すると『赤城』はさっきまでの様子から一変して、キリッとした様子で『大和』へ報告を行う。その近くではなぜか怯えた様子の妖精の姿があった。

 

(現金な奴だな)

 

 『赤城』の素早い変わり身に『大和』は半ば呆れながらも、相変わらずな様子に安堵し、彼女から報告を聞く。

 

 

 

 ―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「全く。戦艦は空母のお守りの為に居るってわけじゃねぇんだぞ」

 

「まぁまぁ、そう言わないの」

 

 空母三隻の周りでは、上空を警戒しながらも停泊している二隻の戦艦こと『ノースカロライナ』と『ワシントン』。

 

 その戦艦『ワシントン』の艦上にて、二人の女性が会話を交わしている。

 

 一人は銀髪のショートヘアーの碧眼に、露出の多い改造軍服を身に纏い、その上から白いコートを袖に腕を通さずに羽織る女性で、もう一人は腰まで伸びた金髪碧眼で、軍服調の白いスーツにストッキングという身なりの女性である。

 

 銀髪の女性は『ワシントン』。金髪の女性は『ノースカロライナ』という、二人ともノースカロライナ級戦艦のKAN-SENである。

 

「でもよ、姉貴。戦場に居ながら、一切主砲を撃ってないんだぞ。これじゃ戦艦の存在意義ってもんがねぇぞ」

 

 『ワシントン』は不満たらたらな様子で、甲板要員の妖精達によってピカピカに磨かれた16インチ三連装砲を見る。

 

 今回の戦闘で彼女達は一発も主砲を撃っていないのだ。

 

「まぁ、その点は私も全く思うところは無いとは言わないけど、これも艦隊を守るためよ」

 

「だったら、アタシ達じゃなくたって、『榛名』だけで良かったんじゃねぇのか? 空のお守りならあの高角砲ガン積みの防空戦艦と他の巡洋艦と駆逐艦で事足りるだろ」

 

 と、空母の近くで警戒している防空戦艦『榛名』と重巡、駆逐艦を親指で指差す。

 

「総旗艦曰く万が一に備えてらしいわね」

 

「万が一、ねぇ」

 

「それに、私達の姿をあえて敵に見せ付けて視線を向けさせるのには、私達戦艦の姿が都合が良いみたいよ」

 

「……」

 

 と、二人は海岸線の方に視線を向ける。

 

 その視線の先には草木に隠れながらも、こちらの様子を伺っているロウリア王国の関係者の姿がある。

 

「まぁ、そもそも私達の役割はあくまでも囮だから、私達が存在しているだけでも向こうに与える心理的ダメージがある、って総旗艦は言っていたわね」

 

「……」

 

 『ノースカロライナ』の説明にどこか納得いかない様子であったが、『ワシントン』は腕を組んで周りを見渡す。

 

「……なら、あいつも来れば良かったのに」

 

「?」

 

「何でもねぇよ」

 

 『ワシントン』が小さく呟いて『ノースカロライナ』が首を傾げると、彼女は鼻を鳴らしてそっぽを向く。

 

 

 

 ―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 所変わり、王都ジンハーク

 

 

 北部の海岸の沖合いに停泊している敵艦隊の姿を確認して、今後どう動くかの会議が行われていた。

 

 北部防衛の為に移動させていた2万の兵力は壊滅し、投石器やバリスタも全て破壊され、上空援護の為に飛ばした20騎のワイバーンは全滅となったとあって、多くの者に焦りが見られた。

 まぁただでさえ残された戦力が少ないのに、この被害は大きかったのだから、誰もが焦りを見せるのも仕方ないことである。

 

 その後偵察部隊の報告により、北部の海岸の沖合いに多くの船舶が停泊しており、その中にはロデニウス沖で目撃された鉄製の軍船の姿もあるとのこと。

 

 敵が多くの船を連れてきているとなれば、上陸部隊を伴っていると判断したミミネルとスマークは北側に戦力を集めて防衛に徹するべきだと主張した。

 

 しかしパタジンはビーズルが攻撃された件のこともあり、他の方面からの侵攻を恐れて戦力を集中して配置するわけには行かないと反対した。

 

 会議は平行したまま進み、しばらく話し合った末、最終的にパタジンが折れて北側に兵を多めに配置し、投石器やバリスタも北側の城門へ配置しつつ、北側以外に攻める可能性が高い西側からの侵攻を警戒して、少数の兵力を配置することで決まった。

 

 もしビーズルが攻め入られれば、おのずと報告が入る。報告が入ればすぐにでも西側に兵力を回せるようにして、逐一状況を確認して推移を見ることにした。

 

 

 

 ――――――――――――――――――――――――――――― 

 

 

 

 中央歴1639年 6月11日 ロウリア王国 王都ジンハーク

 

 

 

 濃霧が発生して視界が悪い中、朝日が昇りだして、少しずつ辺りが明るくなり始めていた。

 

 

「ふわぁぁぁ」

 

 南側の城門周辺の見張り所で見張っている兵士は大きく欠伸をする。

 

「おい、ちゃんと見張ってろ。上の奴に見られたらうるさく言われるぞ」

 

「……分かってるよ」

 

 隣で見張りをしていた同僚から注意を受けて、兵士は返事をしつつ何度も瞬きをする。

 

 いつ敵の襲撃が起こるか分からないとあって、ここ最近兵士達の見張りは24時間交代で行っている。交代があるといっても、その見張りを行う時間はかなり長い上、交代しても休息時間が短い為、兵士達の疲労は溜まる一方だった。

 

「でも、別にここの見張りなんて良いだろ。敵は北部の海に居るんだしな?」

 

「だからと言って他の所の見張りを疎かにしていい理由にはならねぇよ。それに誰も居なくても、それを簡単に口にするな」

 

「へいへい」

 

 同僚から忠告を受けても、彼は軽く流す。

 

 

「ん?」

 

 と、同僚が顔を上げる。

 

「どうした?」

 

「今、何か聞こえなかったか?」

 

「何かって、何が?」

 

 兵士が首を傾げると、その直後に彼の耳にも音は聞こえた。

 

 

 しかし彼が音が聞こえたと認識する前に、彼らは爆発に巻き込まれてこの世を去った。

 

 

 

 王都ジンハークの南側の門にて突然数箇所が爆発を起こし、その爆音はジンハークに住む民間人と、兵士達を目覚めさせた。

 

 直後に門周辺にも爆発が起こり、門はおろか城壁が破壊されて崩れていく。

 

 

 

 ―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 王都ジンハークの南側の城壁から数km離れた地点。

 

 そこでは所定の位置に配置した『75式自走榴弾砲』と『75式自走多連装ロケット弾発射機』『FH 155mm榴弾砲』がそれぞれのタイミングで咆え、ジンハークの城壁に対して砲撃を行っていた。

 

「……」

 

 その砲撃を『フリードリヒ・デア・グローセ』が演奏を指揮するように指揮棒を振るうと、FH 155mm榴弾砲三門が轟音と共に咆え、直後に前に陣取っている三門が咆える。

 そして75式自走多連装ロケット弾発射機五輌が一斉にロケット弾を順に発射する。

 

 放たれた榴弾とロケット弾はジンハークの南側の城壁に着弾して、破壊を撒き散らす。

 

「……」

 

 そして『グローセ』はゆっくりと指揮棒を上げて勢いよく下ろすと、全ての火砲が一斉に火を噴く。

 

 榴弾砲と自走榴弾砲より放たれた砲弾は城壁に着弾して、遂に城壁を破壊し尽くした。

 

「……終わりね」

 

 『グローセ』はゆっくりと息を吐いてそう声を漏らすと、傍に控える通信員の妖精を見る。

 

「『三笠』司令に連絡。お膳立ては済んだ、と」

 

 通信員の妖精は敬礼をして、すぐに無線機の元へと向かう。

 

 

「『フリードリヒ・デア・グローセ』より入電! お膳立ては済んだと!」

 

「うむ」

 

 通信員の妖精から報告を受け、『三笠』は頷く。

 

「戦車隊及び歩兵部隊に連絡。部隊前進。城を攻め落とすと」

 

「ハッ!」

 

 通信員の妖精が無線機の元へと向かい、『三笠』は後ろを振り向く。

 

「『武蔵』『翔鶴』『瑞鶴』。上空支援をお願いしたい」

 

「了解しました。『三笠』司令」

 

 既に艤装を展開している『武蔵』、『翔鶴』、『瑞鶴』の三人は敬礼をして、すぐに航空機の発艦準備に取り掛かる。

 

 

 

『『三笠』司令より戦車隊へ。部隊前進!』

 

 砲撃を行っていた砲兵隊より前の方で待機していのは、『シャルンホルスト』と『グナイゼナウ』率いる戦車隊と歩兵部隊を乗せた車輌部隊である。

 

 74式戦車のキューポラから上半身を出して通信を聞いた『シャルンホルスト』と『グナイゼナウ』は互いに目を合わせて頷く。

 

「Panzer vor!!」

 

 『シャルンホルスト』の号令と共に、74式戦車を中核にした戦車隊が前進し、その後に車輌部隊が続く。

 

 

 

 ―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「何!? 敵が南から攻めて来ただと!?」

 

 作戦室で信じがたい報告を聞いたパタジンが驚きの声を上げる。

 

「ハッ! 未確認ですが、既に城門はおろか、城壁も大部分が破壊され、現在敵は王都へ接近しているとのことです!」

 

「ビーズルから何の報告は入っていないのか!?」

 

「先ほど確認しましたが、ビーズル周辺に敵の姿は見受けられないと」

 

「何だと。まさか敵は、ビーズルを無視してこの荒野を突っ切ってきたというのか!?」

 

 信じられないという表情を浮かべて、パタジンは立ち尽くす。

 

 彼はビーズルを攻め落としてから、この王都ジンハークへ攻めてくると予想していた。それは整地された道を進むのなら、ビーズルは避けて通れないからだ。

 

 ジンハーク周辺は荒野が広がっており、整地されてない所を行軍するのは兵士達の体力を大きく消耗させる上、行軍に相当な時間を掛けるので、まず選択しないと彼は予想していた。

 戦場に辿り着いた時点で戦う体力が無くなってしまうと、元も子もないからだ。

 

 まぁ、彼らの常識で考えるなら確かに正しい予想だし、取るべき選択であっただろう。

 

 しかし敵はパタジンの予想を裏切り、ビーズルを無視した上荒野を突っ切って南から攻めてきた。完全に想定外な展開である。

 

 

 ギムを出発した『三笠』率いる陸戦隊はクワ・トイネ公国陸軍と後方支援部隊として同行しているクイラ王国軍共にロウリア王国の領内へ侵入し、大きく迂回して王都ジンハークの南側へ向かい、攻撃を開始した。

 

 早朝からの攻撃とあり、ロウリア王国側は完全に意表を突かれた。

 

 その上ロウリア王国は戦力の大半を北側と西側に配置しているので、南側は必要最低限の兵力しか配置していない。

 

 

「ま、まさか、北部海岸の沖に居る艦隊は……ビーズルの攻撃は、全てが囮だったのか!」

 

 そしてここで彼は理解する。北部海岸の沖に居る艦隊とビーズルの攻撃は、こちらの目を向けさせるための囮で、本命が南であると。

 

 戦略は敵の守りが手薄な所を攻めるのが常である。だからこそパタジンもすぐに理解できた。そして理解できたからこそ、そんな簡単な事すら見落とした自分が恨めしく思うのだった。

 

「謀られた……!」と彼は机に両手を突き、歯軋りを立てる。 

 

 

 

 ロウリア王国軍は混乱しながらも、西側の兵力をすぐさま南側へ向かうように指示を出し、ワイバーンもすぐに飛ばそうとした。

 

 しかしワイバーンを飛ばそうとした時に、上空から攻撃を受ける。

 

 移動する指揮陣地にて、『武蔵』、『翔鶴』、『瑞鶴』の三人が艤装を展開させて航空機を発艦。

 

 『武蔵』より戦爆で出撃した疾風が『ミチバシリ』という符丁名が付けられた亜酸化窒素をエンジンに投入し、時速700キロ以上の速度を発揮して一気にジンハークへ接近し、両翼下に提げている一〇〇式ロケット弾改を滑走路へ向けて放ち、ロケット弾は離陸中のワイバーンに直撃し、竜騎士諸共粉々に粉砕し、残りは滑走路に着弾して穴を開ける。

 直後に『翔鶴』、『瑞鶴』所属の戦爆烈風が遅れて到着し、滑走路周辺に両翼下に提げた一〇〇式ロケット弾改を放ち、徹底的に滑走路と周辺設備を破壊する。

 

 これにより、ワイバーンの離陸が不可能となり、ロウリア王国側は制空権を失い、完全にクワ・トイネ公国側の手に回った。

 

 そして『武蔵』、『翔鶴』、『瑞鶴』から発艦した流星改による急降下爆撃が竜舎や武具の収めている倉庫へと行われ、竜騎士やワイバーンを粉砕し、備蓄されていた武器や矢を鉄屑にし、一部の流星改は城壁に80番陸用爆弾を投下し、城壁の天井を突き破って中で炸裂して中にある通路を破壊する。

 

 その他に一〇〇式ロケット弾改を撃ち終えた疾風や烈風が城壁上に居る兵士達に対してギリギリまで機銃掃射を行う。

 

 

 

 そして破壊された南門付近へと近づいた戦車隊は、『シャルンホルスト』と『グナイゼナウ』が乗り込む74式戦車に取り付けられたドーザーで砲兵隊によって破壊された城門の瓦礫を退かして城壁の奥へ侵入する。

 

「目標敵歩兵!弾種榴弾! 撃て!!」

 

 『シャルンホルスト』の号令と共に105mm砲が咆え、放たれた榴弾が建物の角に着弾して爆発し、破壊された建物の瓦礫の破片が陰に隠れていた兵士達を殺傷する。

 

 侵入した74式戦車や61式戦車はそれぞれ任意の目標に対して砲撃を行い、建物に隠れているか、向かってくる兵士達を倒していく。

 

 一部は同軸機銃を放ち、接近する兵士達を次々と倒していく。

 

 戦車隊が攻撃している間に、車輌部隊が城壁の奥へと侵入し、武装した陸戦隊の妖精達やクワ・トイネ公国陸軍の兵士を下ろす。

 

 妖精達は64式小銃を構え、接近するロウリア王国軍兵士を一人一人に狙いを定めて引き金を引き、銃声と共に放たれた7.62mmの弾丸が兵士の身体を貫いてその命を刈り取る。

 

 近くではクワ・トイネ公国陸軍の兵士達が四式自動小銃や一〇〇式機関短銃を構えて射撃を始める。

 

 弓矢とは全く違い、目に見えず、大きな音がした瞬間には味方が死ぬ攻撃に、ロウリア王国側は完全に混乱し、浮き足立っていた。

 

 その間にも74式戦車や61式戦車、73式装甲車を盾にしながら歩兵隊は前進する。

 

 早朝の奇襲に加え、電撃的な進撃により、第一城門から第二城門の間の街に居た戦力は制圧され、第二城門も戦車の砲撃と流星改による爆撃で破壊されてしまうのだった。

 

 

 




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竜の伝説編はやっておくべき?

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