異世界に召喚されしはイレギュラーが率いる異界の艦隊   作:日本武尊

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第九十話 ルミエス王女の演説

 

 

 

 

 ロデニウス連邦共和国にある大きなステージを使い、ルミエスは演説を行っている。

 

「この度、私がこの放送を行っているのは、フィルアデス大陸に存在している各国の民へお伝えしたい事があるからです」

 

 壇上に立つルミエスは一旦間を置き、呼吸を整えて語り始める。

 

「我が故郷アルタラス王国は、昨年の11月5にパーパルディア皇国より屈辱的で、理不尽とも言える文書……いいえ、命令書を我が国に突き付けられました。我が国にあるシルトラウス鉱山と……私を奴隷として献上せよと、従わない時は武力行使も辞さないという内容でした。当然こんな内容を受け入れられるわけも無く、私の父、アルタラス王国国王ターラ14世はこの命令書の承諾を断り、大使館職員の国外追放と共に皇国の資産凍結を行い、パーパルディア皇国に対して宣戦布告を行いました」

 

 悔しく、怒りが滲み出てくるような声色で彼女は語り続ける。

 

 何度も練習を行い、試行錯誤を重ねてきたことで、彼女は納得のいく演説の形が固まって、今回の演説に挑んでいる。

 

 常にルミエスの練習に付き合っていた『蒼龍』は演説を行う彼女の姿を見つめながら、静かに頷く。

 

「お聞きの皆様はパーパルディア皇国の力を良くご存知でしょう。このような行為、普通なら自殺行為にも等しい」

 

 彼女の言葉を聞いた属領の人々は、納得するように無意識に頷く。パーパルディア皇国に歯向かった国は支配されるか、滅ぼされるかのどちらかであり、自分達の国も皇国に歯向かったが故に、支配され、搾取され続けているのだから。

 

「我が故郷も、恐らく皇国に負け、国は支配されていたかもしれません。しかし――――」

 

 と、ルミエスは深呼吸をして気持ちを整えつつ一旦間を置き、再び口を開く。

 

「私の父、ターラ14世はある国と条約を結び、同盟を結びました」

 

 属領の民達は屋内で密かに放送に耳を傾ける。外では臣民統治機構の職員達が慌てて放送の発生源を探って放送を阻止しようとしているからだ。

 

「その同盟国の名は……ロデニウス連邦共和国!! パーパルディア皇国に対抗できる……いや、圧倒する力を持つ国です!」

 

 ルミエスの口から発せられた国の名前に、属領に住む多くの者がハッとする。

 

 各属領は裏でロデニウスより支援を受けているとあって、彼らは共和国について知っていた。

 

 そしてエストシラントの市民たちは、先の空襲の影響もあり、その名前を聞いて身体を震わせる。

 

「この放送を聞いている皆様は、恐らく信じられないといった感情を抱いているかもしれません。ですが、彼の国の力は本物です! その証拠として、我がアルタラス王国を滅ぼさんと侵略を始めたパーパルディア皇国ですが、皇国はロデニウス連邦共和国より派遣された艦隊と対峙し、我が王国に辿り着くことなく、皇国の艦隊は海の上で壊滅しました。現に我が王国は平和そのものです」

 

 その言葉に、今度はエストシラントの市民たちに動揺が走る。

 

 彼らはアルタラス王国は皇軍によって陥落し、現在は皇国の支配下にあると言われてきたからだ。全く違う事実に動揺が走るのは仕方のない事である。

 

 これが以前までなら蛮族の戯言だと一笑出来たが、エストシラント空襲でロデニウス連邦共和国の実力を思い知らされた後では、この放送の内容が本当であると信じざるを得ない。まぁそれでも蛮族のデタラメだと憤慨する者も居るが。

 

 だがそれでも、皇国の言葉を信じていた市民の心に、不信感が芽生え始めた事に変わりはない。

 

 この市民たちの中に皇国に対して不信感を芽生えさせるのが、この演説の目的の一つであるのだ。

 

「しかし、あろうことかパーパルディア皇国は信じられない行動を取ったのです。皇国はロデニウス連邦共和国の民を……処刑したのです! 何の罪も無いロデニウスの民を、あの国は何の躊躇いも無く処刑したのです! 自分達の行いを邪魔をしたという、ただそれだけの理由で!!」

 

 ルミエスは悲しくも、怒りに満ちた声で言い放つ。属領では市民たちが驚きに満ちていた。

 

「ロデニウス連邦共和国は怒りました。国を愛し、民を愛し、平和を愛する彼の国が、これほどの蛮行を受けて黙っているはずがありません!」

 

 その言葉に、エストシラントの市民たちは身体を震わせる。この惨状を見れば、こうなってしまった理由を察してしまったのだ。

 

「パーパルディア皇国はフェン王国にも魔の手を伸ばしました。しかしロデニウスは友人を見捨てることはしませんでした。すぐにフェン王国へ助けの手を差し伸べました。さっきの話を聞いて察しはついたかと思いますが、ロデニウスはフェン王国を滅ぼそうと差し向けた艦隊をも退け、フェン王国を救いました。しかし―――」

 

 と、ルミエスの声が急に冷たい雰囲気を醸し出す。

 

「皇国は自らの敗北を認め、ロデニウスに降伏しました。しかし、ロデニウスが彼らの受け入れを行おうとしたその時、彼らは突然攻撃してきたのです! 彼らは降伏したフリをして、ロデニウスを攻撃したのです!」

 

 そして怒りに満ちた声で、第二次フェン沖海戦で起きた皇国の蛮行を語る。

 

「皇国は我々を蛮族だと見下していますが、他国に対して無礼極まりない要求を行い、従わない者は暴力で叩きのめし、属領では弱者に対して暴力と搾取を行い、卑劣な手段でしか勝てない彼らの方が、野蛮な存在です!!」

 

 ルミエスはパーパルディア皇国の方が野蛮な存在であると言い切り、属領では市民たちと、地下組織の者達は怒りを滲ませる。

 

 エストシラントの市民達は自分達が野蛮だと言われて怒りがこみ上げるよりも、戸惑いと言い返せない説得力に何も言えなかった。

 

 同時にエストシラントにある各国の大使館では、皇国がついにそこまで堕ちたか…と失望する声が多かった。

 

「そしてパーパルディア皇国は二度に渡る敗北を受け入れず、むしろロデニウス連邦共和国を“我が国に仇なし、世界の秩序を乱す害悪”と非難し、ロデニウス連邦共和国に対して宣戦布告を行い、更に殲滅戦を宣言しました」

 

 そしてルミエスの口から出た殲滅戦に、エストシラントの市民たちは先の空襲の光景が脳裏に過り、表情が青褪めて更に身体を震わせる。

 

「殲滅戦を宣言されたロデニウス連邦共和国ですが、殲滅戦を宣言されても彼らは自らの考えと姿勢を変えないと伝えました。例え殲滅戦を宣言されたとしても、自分達は相手国を滅ぼす気は無い。降伏する者が居るのなら捕虜として丁重に受け入れる。民間人への狼藉など論外、と。自分達は野蛮なパーパルディア皇国とは違うということを示しました」

 

 殲滅戦を宣言されても、ロデニウスの寛大な動きにエストシラントの住人達は驚きを隠せなかった。殲滅戦を宣言された以上、逆に滅ぼしても構わないという考えがある中で、滅ぼしはしないというロデニウスの考えは彼らを驚愕させた。

 

「そして、ロデニウスはこれまで秘めていた力を解き放ちました。手始めに、パーパルディア皇国の皇都、エストシラントへ攻撃を行いました」

 

 そしてルミエスは先のエストシラント空襲を言及し、市民たちの中にはその時のことが思い出されてか、頭を抱えてうずくまる者が現われる。

 

「ロデニウスはエストシラント、皇都防衛を担う陸軍基地、そして工業都市デュロへ攻撃を行い、パーパルディア皇国は甚大な被害を被りました。信じられますか? あのパーパルディア皇国が、これだけの被害を受けたのです。その上被害を受けた場所の一つは、最も防備が厚い皇都です」

 

 ルミエスは一旦間を置き、深呼吸をして言い放つ。

 

「皆様。パーパルディア皇国は確かに列強として呼べる力()あるでしょう。しかし! 決して無敵ではありません! 現に、パーパルディア皇国は決して無視できない被害を受けているのです!」

 

 彼女の言い放ったこの言葉は、属領に住む者達に希望と勇気を抱かせる。これまで自分たちを支配して来た皇国が、例の無い大敗北を喫したというのだから、当然と言えば当然である。

 

「そして皇国は失った戦力の補填の為、各属領から統治軍を引き上げさせました。今の属領には、戦う力は殆ど残っていないでしょう。そして皇国には属領に気に掛けるほどの余裕はありません――――」

 

 ルミエスは一旦深呼吸をして気持ちを整え、口を開く。

 

「パーパルディア皇国の統治に苦しんできた人々よ!! 今こそ立ち上がる時です!!」

 

 彼女の力強く、凛とした声が各属領に響き渡る。 

 

「第三文明圏の、闇の時代の終わりを告げる太陽が、天高く昇っています!! 闇を打ち払う力を味方につけ、輝かしき安泰と未来を勝ち取るのは、あなた達です!! 今こそ力を合わせて祖国を!! 自由と平和、そして何よりも、誇りに満ちた自分達の国を取り戻すのです! 今こそ、パーパルディア皇国の支配から解き放たれる時です!」

 

 その声は属領に住まう人々の耳に響き、その眼に光が宿る。

 

 そして外では臣民統治機構の職員達は知られてはならない事実を暴露され、誰もが顔を青ざめて頭を抱えている。恐怖の対象となっていた統治軍が居なくなったのが属領に知られればどうなるか、さすがの彼らでも分かっている。

 

「共に戦うのです!! そしてパーパルディア皇国を倒そうではありませんか!! あなた方が自分達の国を取り戻すという行為そのものが、この戦いを大きく左右します!! 驕り高ぶった巨人の足元を打ち崩すため、戦うのです!! 我がアルタラス王国も全力でロデニウス連邦共和国と、あなた方を支援することを、ここに宣言します!!」

 

 彼女の力強い言葉は、属領の人々の心に火を灯した。皇国によって支配され、暴力と搾取の前に心が打ちひしがれた彼らの心に、闘志が宿る。

 

「……ですが、一つだけ、私からお願いがあります」

 

 すると、先ほどの力強く凛とした声が、慈愛に満ちた、優しい声色に代わる。

 

「当事者ではない私が、何も知らない小娘がこんなことを言うのは憚れるでしょう。ですが、それでも、敢えて言わせていただきます」

 

 と、属領の民達は気が昂っている中、ルミエスの言葉に耳を傾ける。

 

「長らくパーパルディア皇国に支配されてきた皆様がパーパルディア皇国をどれだけ憎んでいるか、私には想像が付きません。恐らく殺したくて、苦しみを与えて死を与えたいと、自分達が受けて来た苦しみと同じ苦しみを与えたいと、そう思っている方々も多いでしょう」

 

 彼女の言葉に、多くの者が頷く。彼らが抱く憎しみは、決して第三者が想像できるような些細なものではない。

 

「ですが、憎しみに囚われて祖国解放を行って、支配して来た皇国の人達に同じ苦しみを与えようとすれば、それはかつてあなた達の国で狼藉を働いた皇国の人間と変わりありません」

 

 属領では先ほどまで闘志が宿ってこれまでに溜まって来た皇国への憎しみに満ちていた人々は、冷や水を浴びせられたように冷静になる。

 

「強制することは言いません。しかし……どうか、行動を起こす前に今一度考えてください。あなた方が、誇り高き戦士の心があるのなら……皇国と同じ過ちを犯さないでください」

 

 諭すように語る彼女の言葉は、属領に住む人々の心に染み渡った。

 

「私からの言葉は以上です。皆さまの往く未来に、幸あれ」

 

 そしてルミエスの演説を終了し、世界通信のアナウンサーが原稿にある文を読み上げていく。

 

 

 大統領府で放送を聞いていたカナタ大統領は頷き、その頷きを見た秘書はすぐにある所へ連絡を入れる。

 

 クワ・トイネ州にある街のカフェで演説放送を聞いていたヴァルハルは、目を瞑って静かに息を吐く。

 

 収容所で放送を聞いていたポクトアール含むパーパルディア皇国の元軍人たちは、諦めた表情を浮かべて項垂れる。

 

 ロデニウス大陸で放送を聞いていた多くの者達は、改めて覚悟を決め、気持ちを改め、復讐を誓ったりと、それぞれを思いを抱く。

 

 トラック泊地で放送を聞いていた『大和』と『紀伊』は何も言わず、空を見上げて静かに立つ。

 

 アルタラス王国のアテノール城にて、体調を崩して寝室のベッドで横になっているターラ14世は、娘の立派な演説に涙を流す。

 

 各国では各々の反応を見せて、動きを見せ始める。

 

 

 そして件のパーパルディア皇国は……

 

 

「……」

 

 窓を開けて放送を聞いていたカイオスは、何も言わずゆっくりと息を吐く。

 

 第3外務局の外では、市民たちが動揺しているのが目に見えて分かるぐらいに、戸惑っている。中には兵士に問い詰める姿と、その市民たちを宥めようとしている兵士たちの姿が見受けられた。

 

(さて、あの女はどうしているか。まぁどんな反応をしているか想像はつくが……)

 

 カイオスは第1外務局がある方向を見て、内心呟く。

 

 

 

「何だっ!! 今の放送はぁっ!!」

 

 その頃、第1外務局では、体調が回復して戻って来たレミールが建物を揺らす様な怒声を響かせている。

 

「我が栄えある皇国を野蛮だと!? 蛮族風情がっ! たかが一度の奇襲で被害を与えたからと調子に乗りよって!!」

「お、落ち着いてください、レミール様!」

 

 怒りが収まらないレミールを宥めようとエルトが声を掛ける。

 

「そもそも!! アルタラス王国は支配しているのではなかったのかぁ!!」

「そ、そう聞き及んでおりますが……」

 

 しかし今のレミールには火に油を注ぐようなことであって、彼女は般若の形相で睨みつけて怒鳴り、エルトは戸惑い見せる。

 

 アルタラス王国への侵攻が失敗した事実はルディアスの命によって秘匿され、アルタラス王国は既に皇国の手に堕ちたと伝えられていた。レミールですらもその事を聞かされて信じていたのだ。

 

「それに、なぜ統治軍の撤収がバレているのだ!! 撤収の件は秘匿されていたのではなのか!!」

「そ、そうですが……もしかすれば何者かが情報を流した可能性があります」

「内通者か! おのれぇ!」

 

 レミールは歯が砕けんばかりに歯軋りをする。

 

 各属領を支配している臣民統治機構軍が撤収すれば、属領に住む民が余計な事を考えかねないとして、一応アルデなりに気遣いをして撤収の件は会議と統治軍以外では口にしておらず、密かに行われた。

 

 しかし大規模な撤収が行われれば、どこかで情報が洩れるものだし、これまで傍若無人を働いていた統治軍の兵士達がいなくなれば怪しまれるのは当然である。普通に考えれば分かるはずなのだが、それに気付けない程に彼らは追い詰められているのだ。

 

 そもそも、統治軍の動きは特戦隊が常に見張っているので、秘匿もへったくれも無いのだが。

 

 そしてレミールの予想は、あながち間違いでは無い。

 

「すぐに内通者を洗い出せ! 裏切り者には相応の――――」

 

 

 

 ドンッ!!!

 

 

 

 すると突然、建物が大きく揺れて窓ガラスにひびが入り、轟音が鳴り響く。

 

『っ!?』

 

 あまりにも大きく、地震のように揺らす轟音によって、エルトとレミールはバランスを崩して倒れ込む。

 

「な、何だ?」

「わ、分かりま、せん……」

 

 突然の出来ごとに二人は目を白黒にさせている。

 

 外では先ほどの轟音が影響してか、兵士や市民たちが倒れて耳を押さえて苦しんでおり、建物の窓ガラスはひびが入っているか、割れていた。

 

 そして耳鳴りが響く中で市民たちの目は、大きな黒煙を上がっているのを目撃する。

 

 その黒煙の発生源は……大量の不発弾が突き刺さっている皇都防衛基地である。

 

 

 皇軍は防衛基地の早急な復旧を行うべく、滑走路を中心に基地中に突き刺さった不発弾の撤去作業に取り掛かっていた。作業には先の空襲時にかろうじて生き残ったリントヴルムを数少ない中で三分の二を投入し、属領から撤収させた統治軍の人員の半分以上を使っていた。

 残りは港の復旧作業に就かせている。

 

 大規模な人員と機材、リントヴルムを投入して不発弾の撤去作業を行うことになり、早速滑走路に突き刺さった不発弾の撤去を開始した。

 

 不発弾周りを兵士たちが掘ってロープを巻き、リントヴルムで引っ張って引き抜くという流れで撤去作業に取り掛かった。

 

 

 だが、忘れてはいけないが、ここにある爆弾は調整によってだが、全て信管が作動しなくて爆発しなかった不発弾である。ほんの拍子の衝撃で信管が作動する可能性だってある。

 

 薄氷の上を歩こうとすればどうなるか、そんな分かり切った例えの通りに、起こるべくしてそれは起きてしまった。

 

 

 リントヴルムによって突き刺さった地面から引っ張り出された不発弾は地面に倒れた直後に、何かが嵌るような音がした。

 

 それが、その場に居た者達が聞いた最期の音であった。

 

 不発弾は信管が作動して爆発を起こし、更に周りにあった不発弾もその衝撃で連鎖的に次々と爆発を起こし、100発以上の不発弾が爆発したのだ。

 

 当然その場にいた者、近くに居た者は爆発時の衝撃波と飛び散った破片で状況を理解することなく、その命を失った。

 

 不発弾が全て爆発したことで発生した衝撃波は凄まじく、遠く離れたエストシラントに影響を与えており、轟音に耳をやられる者が続出している。

 

 不発弾が爆発して、基地には巨大な穴があちこちに出来て、その周りには小さく炭化した何かが転がっており、リントヴルムと思われる肉塊が転がっている。

 

 かつては皇都防衛基地だった場所に、不発弾は残っていなかったが、その代わり貴重なリントヴルムと、せっかく撤収させた臣民統治機構軍の半分以上が失われてしまった。

 

 それは実質上防衛基地の復旧が絶望的になった瞬間でもあった。

 

 

 


 

 

 

 そして……

 

 

 

「作戦開始の合図は来た」

 

 特戦隊の隊長『U-666』の言葉に、ハキが頷く。

 

「時は来た!! 今こそ我が祖国を皇国のクソ野郎共から取り戻す!!」

 

『オォォォォォォッ!!!』と男たちが銃を掲げて雄叫びを上げる。

 

「自由をこの手に!!」

 

 イキアが拳を振り上げて叫び、男たちは再び『オォォォォォォッ!!!』と雄叫びを上げる。

 

 

 

 中央歴1640年 2月7日正午

 

 

 パーパルディア皇国が抱える73の属領で一斉に武装蜂起が発生し、臣民統治機構は警備の為に残っている兵士たちが鎮圧に動き出すも、武装した反乱軍の前に一瞬で排除され、戦闘訓練を受けていない職員では成す術も無く、すぐに制圧された。

 

 

 臣民統治機構が制圧され、皇国の支配から解放された73の属領は一斉に独立を果たしたのだ。

 

 

 そして73の国家は連合を組み、一斉にパーパルディア皇国に対して宣戦布告を行い、皇国領土へ進撃を開始した。

 

 

 これら一連の出来事は世界通信を通じて世界に報道され、第三文明圏は大きな変革を迎えることになった。

 

 

 

 ちなみに臣民統治機構の職員であるが、ルミエスの言葉が響いたのか、殺されることなく全員拘束されているという。しかし、さすがに全ての国がそうではなく、一部の国では職員達が市民たちからリンチに遭って殺害された所があったという……

 

 

 

 




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