アサルトリリィ-最強の剣士-   作:桐生戦兎

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まばたき

屋上ー

 

梨璃「、、、!」

 

髪切りハサミを持った梨璃が震えている

 

梨璃「う、動かないでね?結梨ちゃん!動いちゃダメだからね、、、!」

 

梨璃は結梨の散髪をやっていた

 

結梨「梨璃。落ち着け」

 

梨璃「だって前髪だよ?」

 

結梨「ちゃちゃっと済ませて朝練するんでしょ?ウフフ。くすぐったい」

 

ちなみに、屋上でキリトもいる。寝ているが

 

キリト「zzz、、、」

 

 

 

 

 

 

理事長室ー

 

理事長代行と生徒会メンバーは、結梨について話していた

 

高松「ヒュージ研究の国際機関ゲヘナと、フランスに拠点を置くCHARMメーカー・グランギニョルは、捕獲したヒュージの体組織から幹細胞を作り出した。ヒュージのDNAには、過去この地球上に発生した凡ゆる生物のDNAが増幅して保存されていると言われている。彼等は人造リリィを作る為、その中から人の遺伝子を発現させようと試みた。今我々が保護しているのが、連中の言う実験体と言う訳だ。彼女はリリィでないとなれば、学院は彼女を匿う根拠を失うと言う事になる」

 

史房「我々に選択肢はないと言う訳ですね?」

 

 

 

 

 

 

廊下ー

 

夢結「ん?」

 

生徒会の3人が歩いて来た

 

夢結「ごきげんよう」

 

史房「ごきげんよう」

 

祀「ごきげんよう」

 

3人は挨拶して何処かへ向かった

 

 

 

 

 

 

3人は梨璃と結梨に、結梨を政府に引き渡すよう要望した

 

梨璃「そんな、、、嘘です!間違いです!そんな訳、、、あるはずないじゃないですか!!」

 

史房「そこをお退きなさい。梨璃さん」

 

梨璃「結梨ちゃんをどうするんですか!?」

 

史房「答える必要はありません」

 

梨璃「、、、、、」

 

夢結「私もお聞かせ願いたいです」

 

そこに夢結が現れた

 

夢結「結梨は、私達レギオンの一員です。訳を知る権利はあるかと」

 

キリト「、、、、、」

 

キリトは未だに起きる気配はない

 

夢結は3人に理由を聞いた

 

史房「、、、残念だけど、ゲヘナとグランギニョルが開示した資料で、結梨さん。いえ、その個体はヒュージだと確認されたわ」

 

夢結「ヒュージ、、、!?」

 

眞悠里「彼女が見付かる直前、ゲヘナの実験船がヒュージネストに異常接近していた事が確認されたわ。ネストから発せられるマギを利用しようとしたのでしょう。船はヒュージの襲撃で沈み、殆どの実験体は発現する事なく失われたけど、1つだけ残ったのも」

 

理由を聞いたが、梨璃は

 

梨璃「だ、だけど、、、皆さんだって知っているはずです!!結梨ちゃんは私達と何も、、、何も変わらないって!!」

 

結梨「梨璃、怒ってる?」

 

史房「お退きなさい。梨璃さん」

 

梨璃「結梨ちゃんをどうするんですか!?」

 

祀「ゲヘナとグランギニョルが、引き渡しを求めています」

 

梨璃「引き渡したら、結梨ちゃんはどうなるんです!?」

 

夢結「人間としては、扱われないでしょうね」

 

それを聞いた梨璃は激怒した

 

梨璃「何で、、、何でそんな事を、、、!!」

 

目から涙を流した

 

結梨「梨璃、、、」

 

梨璃「結梨ちゃん、、、結梨ちゃんは、、、どうしたい、、、?」

 

結梨「、、、昨日は、梨璃や夢結や皆と競技会やって凄く楽しかった、、、私、、、ずっと皆と一緒に居たい!!」

 

梨璃「、、、!!」

 

結梨からその言葉を聞いて泣きながら笑顔になった。その時、急に夢結が梨璃に抱きついた。しばらくして離れた

 

結梨「梨璃、、、悲しい匂いがする、、、」

 

梨璃「ごめんね?私、もう泣かないから!」

 

制服のボタンを外し、下に投げて閃光弾を発した

 

光が無くなった時、梨璃も結梨がいなかった

 

祀「梨璃さん!!逃げた!?」

 

史房「何て事を、、、!!」

 

夢結「あっ、、、」

 

夢結は光が無くなって今、気付いた。()()()もいなかった

 

眞悠里「彼もいない!?CHARMもいつの間にか、、、」

 

 

 

 

梨璃は結梨の手を繋いで森の方に飛んでいた。キリトも2人の後を追っていた。2人は自分のCHARM、キリトは夜空の剣と青薔薇の剣を持っていった

 

 

 

 

 

 

理事長室ー

 

夢結「結梨を学院で保護すべきです。結梨が危険な存在とは、私には思えません」

 

高松「ヒュージと心通わす相手と見なす事は、人類にとっての禁忌だ。ヒュージと同じマギを操るリリィもまた、1つ間違えば脅威と捉え兼ねない。それだけは絶対に避けねばならん。現在、防衛軍の部隊がこの学院に迫っている。人とリリィが争う事態は絶対に避けねばならん」

 

理事長代行はそう言うが夢結は結梨の言葉を思い出した

 

 

 

 

結梨『私、、、皆とずっと居たい!!』

 

 

 

 

夢結「リリィを恐れる人達は、皆怯えているのでしょう。私達が自由に生きる事を願うのは、そんな事でしょうか?」

 

 

 

 

 

一方3人はー

 

梨璃「すみません、キリトさんも巻き込んでしまって、、、」

 

キリト「大丈夫だ。実は寝たふりをしていてね、結梨がヒュージだなんてありえないからな。俺も」

 

移動しながら会話をしていき目的地を目指していた

 

 

 

 

 

 

 

一柳隊控室ー

 

二水「どうするんですか!?どうするんですか!?結梨ちゃんがヒュージで、梨璃さんとキリトさんが一緒に逃げて逮捕命令だなんて!!」

 

二水は完全に慌てていた

 

雨嘉「どうする?」

 

二水「そんなの決まってますよ!!だって結梨ちゃんがヒュージなはずないじゃないですか!!梨璃さんは間違ってないですよ!!」

 

神琳「だけど、学院から逃げたと言う事は、ここも安全ではないと判断した事よ」

 

二水「、、、、、」

 

神琳が言ったことに黙る二水。すると、鶴紗が言った

 

鶴紗「私はブーステットリリィだ、、、昔、ゲヘナに身体中をいじくり回された、、、」

 

雨嘉「ブーステットリリィ、、、?」

 

二水「リリィの能力を人工的に強化しようと言う試みです」

 

鶴紗「百合ヶ丘に保護されて、やっと抜け出せた、、、ゲヘナは嫌いだ、、、信用出来ない、、、」

 

するとそこに夢結がドアを開けて戻って来た

 

夢結「出動命令よ。梨璃とキリトの逮捕命令。結梨には捕獲命令が出たわ。3人を追います」

 

神琳「それは、、、何の為です?」

 

夢結「一柳隊は、どの追っ手よりも4人を早く捜し出し、保護します。これは副隊長としての私の判断です。異議のある者は従わなくて構いません」

 

梅「それって学院からの指示とは違うよな?」

 

夢結「指示は学院ではなく、政府から出たものです。だけど、私達はリリィよ。リリィがリリィを守るのは、当たり前の事でしょ?」

 

夢結がそう言うと二水はすぐに元気になった

 

二水「夢結様ならそう言ってくれると信じていました!!」

 

梅「ん?そう言えば楓は?」

 

ミリアム「彼奴ん家も今回の件で関わっているようじゃからな。罰もあるかろう」

 

 

 

 

 

一方楓はー

 

総帥『楓か?』

 

楓「ようやく出て下さいましたわね。お父様」

 

楓の父親と電話をしていた

 

総帥『元気か?』

 

楓「えぇ。ピンピンしていますわ」

 

総帥『すまないが、今は都合が悪い。後で此方から、、、』

 

誤魔化そうに言うとするが

 

楓「でしょうね。随分とやらかしてくれましたわ」

 

総帥『すまない、、、この件でさぞ苦労を掛けたと思う、、、だが会社の事を口に出すのは、例えお前でも、、、』

 

楓「お父様が許すか許さないかは関係ありません。このままでは私がお父様を一生許せなくなります」

 

総帥『、、、ゲヘナからの提案は、愚劣極まりないものだった、、、心から軽蔑するべきものだ、、、ヒュージからリリィを造るなど、、、』

 

楓「ヒュージから造ったリリィならどうなろうと構わないと言う事ですか?吐気がしますわ」

 

総帥『私はお前のような娘達が、戦わなくて済むようになるなと、それを受け入れた』

 

楓の父親はそう言うが

 

楓「CHARMメーカーの総帥とは思えないお言葉ですね。そのお志には感銘を禁じ得ませんが、、、お父様は間違っています。実験は失敗ですわ。だってあの子、私達とは何も変わりませんもの。結局、何処かに傷付くリリィが居る事に変わりはありません。お願いですお父様。私に自分の運命を恨むような惨めな思いをさせないで下さい。魔法(マギ)を持ち、リリィになった事も。お父様の娘に生まれた事も」

 

総帥『、、、、、』

 

通話を切った楓は表情を曇らせた

 

 

 

 

 

 

一柳隊控室ー

 

楓「皆さんお揃いですのね。」

 

ドアを開けて楓は入ってきた

 

梅 ミリアム「あ!」

 

鶴紗「何処へ行ってた?」

 

楓「ほんの野暮用ですわ」

 

梅「梅達は梨璃と結梨とキリトに付く。楓は?」

 

そう楓に質問すると

 

楓「あぁ〜!残念ですわぁ〜。梨璃さんをお助けする栄光を私の独り占めに出来ないなんてぇ〜!」

 

神琳「今回の件、楓さんは何かご存知ないのですか?」

 

楓「例え知っていたとしても、私には関係のない事ですわ」

 

夢結「、、、、、」

 

ミリアム「そっかぁ。んじゃ、決まりじゃな!」

 

一柳隊全員はやる事を決まった

 

 

 

 

夜ー

 

結梨「ここ、何処?」

 

キリト「ヒュージに襲撃されて放棄された危険区域だ」

 

しかし、人気が全然無かった

 

結梨「ここの人達は何処へ行ったの?」

 

キリト「分からない。けど、避難しているのは確かだ」

 

結梨「皆、ヒュージを憎んでいるよね?私の事も憎むのかな?」

 

梨璃「そんな事言っちゃダメ!!ダメだよ、、、!そんな事言っちゃ、、、!」

 

そう言って梨璃は結梨に抱きついた

 

結梨「ごめん。梨璃、泣かないで、、、私も、また皆に会いたい」

 

キリト「、、、、、」

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日ー

 

理事長代行は、安全保障審査委員会に尋問を受けていた

 

長官「本日早朝に捕獲命令に出したヒュージを、百合ヶ丘のリリィが連れ出し、逃亡したと言う報告が複数寄せられている」

 

高松「事実です。今は彼女達の身を保護すべく、学院を上げて対応中です」

 

副長官「彼女達?逃亡したリリィ2名とヒュージ1体だ。気を付けたまえ」

 

委員「マギと言う得体の知れない力に操られるヒュージ。それに対抗するリリィもマギを操ると言う点で潜在的な脅威になりうると危険視されている」

 

副長官「今更リリィ脅威論を押し返されたくはないだろう」

 

長官「何か言い分は?」

 

高松「、、、はぁ。彼女達の願いは、ただ自由に生きたい。それだけです」

 

副長官「フッ、フハハハ。いや失礼。そりゃあ誰だってそうでしょう。そうは言ってもですよ?マギを扱えるのが人類にとってリリィだけなら、彼女達に掛かる負担と言うのも、そう言うものだと納得出来ませんか?それに、今の百合ヶ丘にいる唯一の男のリリィ、どうやらCHARMだけでなく2本の剣を使ってヒュージと戦っていると聞き、どうやって倒してるのか我々でも解析は不可能だが、そちらは何か知っているのですか?」

 

高松「、、、、、」

 

 

 

 

 

キリトサイドー

 

キリト「、、、、、」

 

キリトは結梨の事を考えていた

 

キリト(結梨がヒュージか、、、あの笑顔は、作り物だというのか?いや、絶対に違う!!何があっても、絶対に守る。俺の全てを、賭けてでも!!)

 

その言葉は、まるで自分自身がどうなってもいいと言っているようだった

 

 

 

 

 

 

 

安全保障審査委員会ー

 

委員「失礼だが、理事長代行は話を逸らしているようだ」

 

高松「年端も行かぬ娘達を、戦いの矢面に差し出すのです。我々が何の為に戦っているのかは、常に問い続けるべきかと」

 

副長官「リリィを要するガーデンには、この時世にも関わらず破格の待遇を有している。何の為か?明白だ。ましてはヒュージを庇うリリィなどあってはならん存在だ!」

 

長官「怪物と対峙する者は、気を付けねばならない。自らもまた怪物になってしまわぬように」

 

高松「左様。我々も肝を命じるべきでしょうな」

 

”ガチャ”

 

ドアを開けた人物は、百由だ

 

高松「失礼。新しい報告が入ったようだ」

 

百由「初めまして〜。百合ヶ丘女学院の工廠科2年の真島百由です。マギに関する論文は昨年だけで51。その界隈では週刊百由って呼ばれてますね」

 

高松「百由君」

 

百由「おっと失礼しました。いきなり結論ですが、結梨ちゃんは人です。ヒュージじゃありません!」

 

委員達が怪訝な表情を浮かべた

 

百由「はい論拠ですね?」

 

タブレットを操作し、画面を映し出した

 

百由「結梨ちゃんのゲノムを解析した結果、99.9%の制度で人と一致しました!」

 

委員「100%ではないのだな?」

 

百由「はい勿論です!100%の人と言うのは存在しません。だって私とあなたは同じですか?違いますよね?皆違うんです。多様性の獲得こそが、生命の生存戦略の根幹だから、ゲノムは日々更新されています。だから違って当たり前。私もあなたも99.9%の人なんですよ。」

 

副長官「だがヒュージだ!!!!」

 

そう言うが、百由はこう言った

 

百由「それなんですが、遺伝子的に人であると認められた者は由来の遺憾を問わず人とみなす。と言う国際条約が20年も前に発行されているんです。倫理的に不適当な研究が横行した時期ですね。勿論我が国にも批准しています。去年ですけど」

 

長官「だがヒュージはヒュージだ!!!!例外などない!!!!」

 

百由「因みにヒュージ由来の遺伝子は、結梨ちゃんが人化した時点で機能も喪失している事が確認されました。何とこれが今回の当事者でもあるグランギニョル側から提供された資料からの裏付けです。いやぁ〜、これがなかったら後1日は掛かっていたでしょうねぇ〜」

 

委員達は反論出来ず苛立っていた

 

百由「もう1度申し上げます!!結梨ちゃんは人です!!」

 

高松「ならば彼女は、リリィと言う事でもありますなぁ」

 

長官「命令違反は!!!」

 

高松「捕獲命令自体に根拠がなかったと言う事です。撤回しても宜しいですかね?」

 

長官「我々の処置は適切だった、、、!!!」

 

高松「事実が明らかではなかったのですから、致し方ないでしょう。リリィ3人の処分は学院が後日責任を持って下します。言うまでもないが、結梨君がリリィと分かった以上、前例に則り彼女の身は当学院で保護するものとします」

 

委員達「、、、、、」

 

高松「前例万歳だな」

 

少しだけ安堵の息を出した理事長代行だった

 

 

 

 

 

廃校ー

 

結梨「何時までここに居る?梨璃、キリト」

 

梨璃「分かんない、、、」

 

キリト「まぁ、勢いで来てしまったからな」

 

 

 

 

 

あの時夢結に抱きつかれた時

 

夢結『逃げなさい梨璃。西に無人になった街があるわ。今は時間を稼いで。私が必ず迎えに行くから』

 

それを聞いていたキリトもすぐに目を覚まして、梨璃が閃光弾をやった時にキリトも一緒についていったのだ

 

 

 

 

梨璃「大丈夫。ここに居ればお姉様や皆がきっと来てくれるから」

 

結梨「ヒュージって、私に似てるのかな?」

 

結梨がいきなりそう聞き、梨璃は驚いた

 

梨璃「え!?そんな、全然違うよ!」

 

結梨「でも私ヒュージなんでしょ?」

 

キリト「そんなわけない」

 

するとキリトは言った

 

キリト「結梨は結梨、梨璃達と同じ普通の女の子だ。そう思っちゃダメだからな」

 

そう言いながらキリトは結梨の頭を撫でた

 

結梨「じゃあ私がヒュージの所へ行っても、そこにも居場所は無いんだね」

 

梨璃「、、、、、」

 

キリト「っ、、、、、」

 

結梨「私、なりたくてこんな風に生まれた訳じゃないんだけどなぁ、、、梨璃もそんな風に思う事ある?」

 

梨璃「そんなの何時もだよ、、、お姉様みたいなサラサラな綺麗な黒髪だったらなぁとか、、、何時も優しくて、格好良くなれたらいいなぁ、、、とか」

 

結梨「ふぅ〜ん。じゃあきっと夢結は、夢結に生まれて幸せだね」

 

梨璃「っ!?」

 

夢結がルナティックトランサーの覚醒した時と心に閉ざしていたのを思い出した

 

梨璃「、、、、、」

 

梨璃は、結梨を抱きしめた

 

梨璃「ごめん、、、何にもならなくていいよ、、、結梨ちゃんは、結梨ちゃんのままでいい、、、」

 

結梨「でもね、梨璃が結梨って名付けてくれたから、私は結梨になったんだよ?それは、私とっても嬉しい」

 

梨璃「大丈夫、、、帰る場所はきっとあるよ、、、皆が作ってくれるから、、、」

 

キリト「っ!どうやら、その通り、だな」

 

キリトは超感覚(ハイパーセンス)が発動されて、感じ取ったのを知り喜んだ

 

 

 

 

夢結「えぇ。一緒に帰りましょう!」

 

 

 

 

梨璃「っ!!」

 

聞き覚えのある声が聞こえた。それは、夢結の声だった。一柳隊の皆が来てくれたのだ

 

キリト「やっぱり、感じ取れたのは、皆だったんだな」

 

梨璃「お姉様!!皆!!」

 

夢結「理事長代行と百由が、政府を説得してくれたわ。結梨は人間で、リリィと認められた。もう大丈夫よ」

 

キリト「なるほど、ならあれは撤回だな」

 

昨日の事を無しにしようと考えていたキリト

 

楓「梨璃さんとの逃亡劇を少しは期待していたのに、もうお終いですの?」

 

梅「梨璃とキリトの逮捕命令も撤回されたぞ!良かったな!」

 

梨璃「た、逮捕!?そんな事になってたんですか!?」

 

キリト「まぁ、そりゃそうだな。無断でどっかに行ったからな」

 

梨璃「あれ?でもどうしてここが?」

 

二水「あ、凄く分かり易かったです、、、」

 

廃校の外では他のレギオンと防衛軍が待機していた

 

キリト「うわぁ、気配を感じる限り、かなりの人がいるなこれ」

 

そう感じ取って、キリトは少し驚いていた

 

 

 

 

 

 

外ー

 

史房が理事長代行に電話していた

 

史房「えぇ。交戦は行われる事もなく、、、え!?」

 

防衛軍の車やヘリが急いでどこかに向かっていた。その理由は

 

 

 

海にヒュージネストが発生していたからだった

 

 

 

 

 

ヒュージが現れて、個体が光を吸収してビームを打った

 

汐里「退避!!!」

 

その場に居たリリィ達が即座に退避した

 

汐里「あっ!大気が引き裂かれている、、、!?」

 

さっきのビームが大気を焼き尽くした

 

 

 

 

 

梅「何だあのヒュージ、、、!?」

 

神琳「マギを直接攻撃に使っている、、、」

 

雨嘉「そんな事したら、あっと言う間にマギが無くなっちゃうのに、、、」

 

結梨「あれがヒュージ?」

 

梨璃「うん。だと思うんだけど、、、何か、、、」

 

夢結「ヒュージは、マギに操られる事があっても、自らマギを操る事はないはずよ?どうして、、、」

 

少し前のダインスレイフが刺さっていたヒュージのことを思い出して言った

 

結梨「あのヒュージやっつける?」

 

梨璃「うん。私達も早く百合ヶ丘へ、らら」

 

だが結梨が真っ先にヒュージに向かって走り出した

 

梨璃「あ!!」

 

レアスキル、縮地を使って海面を走り抜ける

 

梅「あれ縮地だ!梅のレアスキル!」

 

キリト「馬鹿野郎、、、!!」

 

キリトは夜空の剣と青薔薇の剣を抜いた。そして、心意の力で黒の剣士の姿になり、また青薔薇の剣は赤薔薇の剣へと変わっていた

 

キリト「はぁ!!」

 

背中に羽を作り出し、結梨の後を追いかけていった

 

鶴紗「キリト!」

 

ミリアム「無茶じゃ!」

 

二水「結梨ちゃん、海の上を走っています!」

 

鷹の目を発動して結梨が海の上を走っているのを見ていた

 

梅「見りゃ分かるけど、梅だってそんな事した事ないぞ!」

 

ミリアム「フェイストランセンデンス、、、ワシの技を組み合わせたのじゃ!」

 

神琳「それってデュアルスキラー?それともエンハンスメント?」

 

ミリアム「じゃが、すぐにマギを使い果たして終わりじゃが、、、」

 

 

 

 

 

海ー

 

キリト「結梨!1人で無茶するな!!」

 

結梨「キリト!!」

 

なんとか追いついたキリト。すると、結梨はヒュージとヒュージネストを交互に見ていた

 

結梨(彼処、繋がっている!)

 

 

 

 

 

 

梨璃も海の上を走って追いかけていった

 

梨璃「っ!!」

 

夢結「梨璃!!」

 

楓「走ったって追い付けませんわ!!」

 

 

 

 

魔法(マギ)を使って、海の上をジャンプしながら進む

 

梨璃「まだ無理だよ!!本当の戦いなんて!!」

 

 

 

 

ヒュージが再び魔法(マギ)を集め始めた

 

 

 

 

汐里(あんなの何度もやられたら、、、百合ヶ丘が壊滅しちゃう、、、!)

 

そう考えて絶望していた汐里

 

 

 

 

二水「何か変です!ヒュージのマギとネストのマギが呼び合って、、、まるでネストのマギを吸い取っているみたいな、、、!!」

 

神琳「ネストからマギを供給されているのだとしたら、無尽蔵にマギを使えると言う事だけど、、、まさか、、、!!」

 

 

 

 

ヒュージが魔法(マギ)の光弾を連射した

 

結梨「ハァッ!!」

 

キリト「せい!!」

 

結梨は避けながら、キリトは光線を斬りながら進んでいった

 

 

 

 

 

 

結梨を追いかけていた梨璃は、ヒュージの光線を直撃してしまった

 

梨璃「ああぁっ!!」

 

髪飾りに命中し、外れてしまい梨璃は海に沈んでいった

 

 

 

 

 

 

結梨「やあああ!!!」

 

ヒュージの個体1つをグングニルで斬り裂いた

 

キリト「あんまり突っ走るなよ!はあ!!」

 

キリトも個体を斬りながらそう言った

 

キリト「こんのおおおおお!!!!!!」

 

そして、スターバーストストリームで全ての個体を破壊した

 

結梨「私だって戦える!!だって百合ヶ丘のリリィだもん!!」

 

結梨は大ジャンプし、グングニルから巨大な刃を発生させた

 

キリト「結梨!っ!?」

 

と、キリトの右腕がヒュージに斬られていた

 

キリト「右腕失った程度でーーー!!!!」

 

赤薔薇の剣の光が最大限まで輝いていた

 

 

 

 

結梨 キリト「はああああああああああ!!!!!!!!!!

 

 

 

 

キリトはヒュージの胴体まで勢いよくヴォーパルストライクをやり、結梨のグングニルの巨大な刀身によって斬り裂かれ光に飲み込まれていった

 

 

 

 

キリト「結梨!!」

 

急いで剣を鞘に入れて左手を結梨に伸ばしていた

 

キリト「一緒に帰ろう!!」

 

結梨「、、、、、」

 

キリト「結梨、、、?」

 

すると結梨はグングニルを渡して、そのまま押した

 

結梨「えい!!」

 

キリト「っ!?」

 

 

 

 

結梨「梨璃、、、キリト、、、私、、、出来たよ!」

 

 

 

 

 

 

キリト「ーー!!」

 

なんとしても掴もうとしたが、()()が無いため、掴むことが出来なかった

 

 

キリト「ゆー」

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

"ドカーーーーン!!!!"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海からキリトが上がってきた

 

キリト「、、、、、」

 

梨璃の近くに行き、結梨のグングニルを目の前に置いた

 

梨璃「朝は、、、結梨ちゃんの髪を切っていたんですよ、、、少し、伸び過ぎてたから、、、結梨ちゃん、、、笑ってて、、、私も、、、なのに、、、何で、、、」

 

夢結「、、、、、」

 

砂浜に夜空の剣が刺さっている所に向かったキリト

 

キリト(俺は、、誰も、、救えなかった、、、?俺が、、、俺が、、、手を、掴めなかった、、、)

 

無くなっている右腕を見て、心の中で言っていた

 

キリト「何で、、、守れなかったんだ、、、。ーーー!!!」

 

そして、キリトの中で何かが無くなり

 

 

 

 

倒れた

 

 

 

 

梅「っ!キリト!!」

 

梅が声を掛けるが返事は無かった

 

鶴紗「おい!しっかりしろ!!」

 

何度も声を掛けても、目覚める事は無かった

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日にキリトは、目覚めたが、目には

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光が無かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回へ続く、、、

 

 

 

 
























次回「喪失」

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