ゆゆゆ「その後の物語」   作:ゆゆゆSS制作委員会!!

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第3話 勉強会

真っ赤な夕陽が差し込む放課後の勇者部室は、今日も勇者部員たちの明るい会話でにぎわって……いなかった。高校入試を目前にした風、期末テストで追い込まれている友奈と樹が黙々とシャーペンを走らせていた。園子が風に、東郷が友奈に、そして夏凛が樹にマンツーマンで勉強を教えている。

園子「そこはね〜円周角の定理を使って証明すればいいんよ〜。」

風「ふむふむ、乃木の説明は本当に分かりやすいわね〜。」

友奈「東郷さん!できたよ、合ってるかな〜?」

東郷「友奈ちゃん、正解だわ!さすが私の友奈ちゃん!」

夏凛「樹、頭が回らないときはサプリよ!

これ、キメときなさい!」

樹「え、遠慮しときます〜…」

3人とも放課後を目一杯に使って課題に向き合っていたが、それでも終わる気配はなかった。

風「私、不安になってきたわ。本当に合格できるかしら?」

園子「ふーみん先輩なら大丈夫だよ〜。この問題集だってほとんど満点だったし〜!」

園子が笑顔で風を励ます。しかし風の顔から不安の色は消えない。

風「ねえ、乃木!」

風が園子の両手をとる。

園子「は、はいっ!」

風「今日の夜、何か用事ある?もし良ければ、泊まり込みで家庭教師をして欲しいんだけど……ごめんね!無理しなくていいからね!」

園子の目がキラリと光る。

園子「ビュオーッ!ふーみん先輩のおうちでお泊まりだ〜!私張り切っちゃうよ〜!」

風「遊びじゃないんだけどねー……まあよろしくお願いするわ!」

園子「うん!任せてよ〜!」

風と園子の会話を聞いていた東郷も友奈の方をチラチラと見る。

東郷「友奈ちゃんはテストで不安な所とかない?私は今日の夜、空いてるのだけど……」

東郷が少し期待をこめた様子で友奈にたずねる。

友奈「うーん、東郷さんに頼りすぎるのも申し訳ないしー。どうしようかなー?」

東郷「大丈夫よ!ぜんぜん申し訳なくないわ!むしろ人は他人に教えることでより理解が深まるのよ!」

東郷が机から身を乗り出して友奈を説得する。

夏凛「必死ね、東郷……」

夏凛がやれやれといった顔で東郷を見つめる中、樹が少し顔を赤らめて夏凛につぶやく。

樹「夏凛先輩、もしよろしければ私にも家庭教師をしてくれませんか……?」

夏凛も顔を赤らめてあたふたと取り乱す。

夏凛「し、仕方ないわね!完成型勇者は文武両道!その代わりビシバシいくから、覚悟しておくことね!」

話し合いの結果、今晩は園子が風に、東郷が友奈に、夏凛が樹に家庭教師をすることになった。

(東郷の家)

東郷「ここはtoの後に動詞の原型がきてるから不定詞と考えるといいわよ。」

友奈「そーゆーことなんだ!さすが東郷さん!ありがとう!」

東郷「いえいえ、どういたしまして!(友奈ちゃん……横顔もとっても可愛いわ!)」

(2時間後)

友奈「ふぅ〜。やっとテスト範囲の課題が終わったよ!東郷さんのおかげだね!」

東郷「そんなことないわ!友奈ちゃんが頑張ったからよ!」

友奈「東郷さんに何かお礼がしたいな〜。東郷さん、何か私にしてほしいこととかある?」

東郷「お礼だなんて……(友奈ちゃんにしてほしいこと……たくさんありすぎて決められないわ!)こほん、では1つだけいいかしら?」

友奈「うん、何でも言ってよ!勉強以外なら大丈夫だと思うから。」

東郷「今日はずっと友奈ちゃんと一緒にいたい。」

友奈「……」

東郷「ダメ……かしら?」

東郷が心配そうな顔で友奈にたずねる。

友奈「ご、ごめん!予想外のお願いで少しフリーズしちゃった!それだけでいいの?

美味しいデザートとかマッサージとかでもいいんだよ?」

東郷「いいのよ。友奈ちゃんと一緒にいる時間が私にとって一番の宝物なの。」

友奈「わかった!じゃあ今日はずーっと東郷さんと一緒にいるね!お風呂も夜寝るときも!」

東郷「お風呂!ブホッ!」

東郷が鼻血を吹き出す。

友奈「東郷さん!大丈夫?」

東郷「大丈夫よ。さあ、早くお風呂に行きましょ!」

こうして2人は浴室へと消えていった。

(風の家)

園子「まる、まる、まる、まるっと〜。すごーい!ふーみん先輩、全問正解だよ〜!女子力満点です!」

風「ふっふーん。女子力の鬼の私からしたら簡単なもんよ〜。と言いたい所だけど、乃木の手助けがなかったらここまで出来なかったわ。本当にありがと。助かったわ。」

改まって風が園子に感謝を告げる。

園子「いやいや、それほどでも〜。」

風「何かお礼がしたいわ。何か私にしてほしいことない?乃木。」

園子「うーん、あ!一度皆からうわさで聞いたことがあるんだけど、ふーみん先輩の恋話が聞いてみたいな〜!」

風「オッケー!じゃあ夜寝るときにしてあげるわ!先にお風呂入ってらっしゃい。」

園子「わーい!風先輩の恋話が聞けるんよ〜!楽しみだな〜。」

そう言って園子は浴室に向かう。

風「乃木……いろいろと大変だったみたいだけど、これからは最高の青春を送ってほしいわ。」

風が優しく微笑んだ。

(寝室)

風「あれは私が中学2年生のとき、チア部の助っ人で野球部の応援に……」

園子「zzz……」

(夏凛の家)

樹「ここはxに1、yに3を代入してと……できました!」

夏凛「正解よ。なかなか筋がいいわね。数学の才能があるんじゃないの?」

樹「いえいえ、夏凛先輩の教え方がとっても分かりやすいからですよ!」

樹が夏凛に尊敬の眼差しを向ける。

夏凛「そ、そうね!完成型勇者は自分だけでなく、他人に教えるのも上手いのよ。」

夏凛の顔は少し赤くなっている。

樹「夏凛先輩って私の第2のお姉ちゃんみたいですね!私のお姉ちゃんもよく勉強を教えてくれるんです。」

夏凛「お、お姉ちゃんだなんて何言ってるのよ!」

樹「嫌ですか……?」

樹が心配そうに夏凛にたずねる。

夏凛「嫌じゃないわよ!ただ…私は兄貴しかいないから、姉呼ばわりされるのに慣れてないだけよ。」

夏凛が即答する。

樹「じゃあ今日だけ夏凛先輩のこと、お姉ちゃんって呼んでもいいですか?」

夏凛「……いいわよ。」

樹「やったあ!じゃあ今日は一緒に寝よ!お姉ちゃん!」

夏凛「仕方ないわね…樹は甘えん坊なんだから…(悪くないわね。)」

そして2人は同じベッドで一夜を過ごしたのであった。

樹「おはよう、お姉ちゃん!!」

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