『ハアッ、ゴホッ……か、鍵が……一度は手にしたのにッ!! ガアアアアッ!! き、貴様ラは絶対に許さんぞオオオ!!』
「クソッ……! クソッタレがあああ!!」
ジャンヌにトールが応戦しているようだ。それなのに俺は目を動かすことができずにいた。
ルッカは目を閉じて、人形のように動かない。
俺はとっさに、血の匂いが一番強い、腹のあたりを手で抑えた。
なににもなりゃしない。抑えた俺の指の間から、血が溢れて流れた。
「どけ! フロスト……! どいて!!」
ココルが横から入ってきて、俺の手を払った。
「……っ!? こ、こんな」
ルッカの体に触れて、ココルは目を見開いて青ざめた顔をした。
すぐにココルは意を決したように目に力を込めると、魔本を開いて構えた。
ココルの体にエーテルが走るように展開された。前に見たことがある、詠唱を破棄する”迅速魔”と呼ばれる技だ。
「──”
強力なエーテルがルッカの体を中心に展開された。
死に瀕した肉体に生命を取り戻す、”蘇生魔法”だ。
ルッカの体が一度強く跳ねた。
しかし、ルッカは目を覚まさない。
「も、もう一度。ココル!」俺は思わず声を上げた。
「わかってる!!」
ココルはすでに詠唱を始めていた。
迅速魔なしの詠唱はひどく遅く、時の進みが伸びているようにすら感じた。
「”リザレク”ッ!」
もう一度、ルッカの体が跳ねる。
それでもルッカは目を開かなかった。
ココルが再び、詠唱を始めた。ココルの顔は真っ青だ。エーテル切れを起こしているに違いない。
俺はひどい無力感に苛まれた。
なにか、なにか薬は。
俺は片手でルッカを支えながら、ルッカの身につけているものを漁った。
役に立ちそうなものはない。
船。シルドラ号には、まだなにか置いてあるはずだ。
立ち上がりかけた俺の胸を、なにかがを叩いた。
「ッ!? ルッカ!」
ルッカが薄く目を開き、腕を俺に向かって伸ばしていた。
俺はその手をつかんでココルの方に目をやった。
息を切らしているココルはうなずいて、詠唱を癒しの魔法に切り替えた。
ココルも限界だ。鼻血がぽたぽたと、震える魔本の上に落ちていた。
ルッカが俺の手を引いた。俺の目を見て、口を動かしている。
しかし、口からは血があふれるばかりで音にならない。
「ルッカ。大丈夫、大丈夫だ」
なにも大丈夫ではない。俺はバカみたいにその言葉を繰り返しながら、何か伝えようとしているルッカに頭を寄せた。
「これを」
音にはなっていなかったが、ルッカの唇は確かにそう動いた。
そこで初めて俺は、ルッカの手の中になにかあるのに気がついた。
突然、ルッカの体が光に包まれた。今にも消えてしまいそうな、淡い、既視感を覚える光だ。
次いで、握りしめていたルッカの手が、今度は強く、輝いた。
ふっと、ルッカの体から力が抜けた。
力だけじゃない、なにか大切なものがルッカから失われたのがわかった。
「あ、そ、そんな……」
ココルが膝をついて、震えた声で言った。
命を失った人間に魔法はかからない。魔法をかけていたココルには、それが直接伝わったのだろう。
気づかぬうちに力を緩めてしまったのか、俺の手からルッカの手がするりと抜けて落ちた。
俺は自分の手の中を見た。なにかある。
手の中のそれも、小さく光っていた。その光も、見覚えのある光だった。
一度手にしたことがあるものだ。
技術と知識を伝える結晶。
「ま、まさか……フロスト、それは」ココルが震える声で言った。「
俺はルッカの体をそっと地面に降ろし、立ち上がってジャンヌとトールたちが戦っているほうに目を向けた。
『グハハハハハッ! 死ねッ! シネェッ!!』
あちこち潰れて、血まみれだというのに、なおジャンヌは圧倒的な力を振るっていた。
捨て身で暴れまくるジャンヌに、トールとジンは攻めきれずにいるようだ。
俺はクリスタルを握りしめながら、ルッカの言葉を思い返していた。
自分のエーテルの量では動かせないものを作っていたと。
それをシルドラ号の底に入れてあると。
俺は力限りのエーテルをクリスタルに込めた。自分の中のなにか大事なものが、ごりごりと削れていくような感覚がしたが、構わず込め続けた。
エーテルならここにある。
俺の
だから、
俺はソウルクリスタルが伝えてくれた、その”名前”を呼んだ。
「来い。"
シルドラ号の船底が弾け飛んだ。
金属でできた外壁が、強風に飛ばされた凧のように、ジャンヌとトールのあいだを跳ねながら横切った。
戦闘が途切れ、ジャンヌを含めた全員がシルドラ号を見た。
ぎいぎいという耳障りな、異様な音が周囲に響き渡っている。
ずるずると、銀色に光る塊が、船底に開いた穴から現れた。
そいつは伸ばした腕で地面を掴み、シルドラ号から這い出ると、2本の足で立ち上がった。
機械でできた胴体は、ほとんど外装がなされておらず、内部の機構が丸見えだ。
頭部に付けられたむき出しのランプが、頭の動きに合わせて目のように動いている。
ヒトの形をした、自律動作する、”
ヒューラン族よりは大柄で、ルガディン族より小柄だ。上半身が大きくあまり均整の取れた体型ではない。
右肩の部分だけ人とは大きく違い、大きな
その機械人形、”オートマトン・クイーン”は胴体をまったく動かさないまま、ゆっくりと頭を左右に振っていた。
ジャンヌのほうに頭を向けたときに、その動きをぴたりと止めた。
そして──
『ギイィィイイィィアアァァアアァァアアアア!!!』
耳をつんざくような駆動音を鳴らし、オートマトン・クイーンは体をがくがく揺らしながら、ジャンヌに向かって走り出した。
『……!? ──フッ、グハハハハッ!! い、いまさらそんなオモチャを出して、どうだっていうの!!』
ジャンヌが笑うのも無理はない。まるっきり出来損ないの作りかけだ。
ルッカが機工房で聞きかじってでっちあげたそれは、そういえば、整備中だと言っていた気がする。
この異音は歯車がうまく噛み合っていないのか、どこかパーツが足りていないのだろう。
俺がありったけのエーテルを込めたにも関わらず、十分ではなかったのか、左腕が動いておらずだらりと下がっている。
重心がうまく取れていないのか、不自然な動きで進んでいた。人の形をしていることが、その動きをより不気味に感じさせた。
それでも、俺にはわかった。
オートマトン・クイーンが拳を振り上げ、それを見たジャンヌが鼻で笑う。
まるで入門したての格闘士のような、素人のパンチだ。
ジャンヌはオートマトン・クイーンのパンチを無視して、爪を振りかぶった。
『叩き潰してや──ッ!!!?』
突然、オートマトン・クイーンの拳が急加速してジャンヌの脇腹に食い込んだ。
人の動きを完全に無視した動きだった。
骨が砕ける音が鳴り、突き刺さるほどにめり込んでなお拳は止まらず、オートマトン・クイーンは胴がねじ切れそうほど回転させて振り抜いた。
ジャンヌの体が半回転して地面に叩きつけられる。
『──アッ……ギャアッアアアアアッ!? な、何だそいつは!! あ、ありえない、そんなもの!! アッガアアッアッ!!』
ジャンヌが叫んで、血を撒き散らしながら地面をのたうち回った。
「馬鹿な……」トールは追撃することも忘れたのか、あぜんとした顔で一歩下がった。「なんだこいつは」
そうだ、俺にはわかった。
こいつは、あまりにも
俺ひとりでは、一生かけてもたどり着けるかわからないような領域だ。
だけど、二人分だ。
俺のエーテルと、ルッカの知識と技術。二人分なんだ!
ぎりぎりと痛む心臓を押さえながら、俺はジャンヌのほうに歩みを進めた。
「ハハッ……ぎゃははははッ!! ザマぁねぇよな! つまんねぇ欲を張るからこうなるんだ。あのまま大人しく喰われとけば、みんなハッピーだったてのにな!」
ジャンヌは地面をかきむしるようにして、立ち上がろうとしている。
『だ、ダマレぇえッ!! このドブネズッッギャアアア!!?』
2度続けて放たれた弾丸が、正確にジャンヌの両目に食い込んだ。
ルッカの持っていた銃だ。
結局あいつが使っているところは、一度も見なかった。しかし、クリスタルが使い方を教えてくれた。
俺は右手に持った銃を下ろして、さらにジャンヌに近づいていった。
「おまえには言っていない。全部、全部俺のことだ……」俺は銃を握りしめて、歯を食いしばった。
『クソッ! クソがァッ!! なにを言っている!!』
全部俺のせいだ。選択を間違えて、見誤って、力もなかった。
それでも、これだけは間違えない。目の前のこいつに、始末をつける。
「てめぇの面は見飽きたって言ってるんだ! ──”オートマトン・クイーン”ッ!!」
『アシエェェンッ! どこだ!! ワタシを助けろォ!! ガッアッ──!!?』
おもむろにオートマトン・クイーンがジャンヌの顎をつかみ、強引に引き起こした。
つかまれた顎がひしゃげ、ジャンヌの巨体が半ば宙に浮いた。
ジャンヌは手足をばたつかせているが、オートマトン・クイーンがつかんだ支点はぴたりと静止して動かない。
オートマトン・クイーンの肩に取り付けれた筒がぐるりと回転して、その先端がジャンヌの顔の前に突きつけられた。
「二度とその面を見せるんじゃねぇ」俺は大きく息を吸った。
”筒”にエーテルが異常に集中して、火花が散り、異音がさらに甲高く鳴り響いた。
『ィィイイィィイィァァァアアアッアアッアッッ!!』
『や、やめ────ッ!!?』
「──"
オートマトン・クイーンがジャンヌの顎から手を離すと、一割ほど軽くなったジャンヌの体は、後ろに倒れて地響きを立てた。
ジャンヌは何度か手足をピクピクとさせると、そのまま動かなくなった。
ジャンヌの顔があった位置に飛び出した長い杭が、オートマトン・クイーンの肩の筒の中にするすると戻っていく。
オートマトン・クイーンはその場にゆっくりと膝をつき、石像のように静止した。
そこまで見届けて、俺は自分を支えていた糸のようなものが切れたのがわかった。
仲間がなにか声を上げていたが、それも遠くなっていった。
視界が暗転し、意識も暗闇に落ちていった。
────────────────────
海都”リムサ・ロミンサ”は活気のある街だ。
まだ昼だというのに、”溺れた海豚亭”は冒険者や街の労働者で賑わっている。
日が鋭く差し込み、潮風が粘っこく感じた。
俺はひとり、テーブルの上の泡の消えたエールを眺めていた。
ときおり思い出したように、取っ手付きの容器の底から泡が上ってきてはぷつっと弾けた。
ジャンヌとの戦いのあと、俺は半日ほど気を失っていたらしい。
ボロボロの俺たちは、ヅンドの民にひとまずの脅威を払ったことを伝えた。
俺たちの顔を見たヅンドの民は、ただ悲しそうな顔でうなずいて、物資や薬を分けてくれた。
アラグの遺跡から手に入れた、彼らが使いそうな鉱物やクリスタルを渡そうとしたが、首を横に振られた。
その日のうちに、シルドラ号の穴を塞いだ俺たちは、彼らの集落をあとにした。
そして、雲海を広く見渡せる島の端で、ルッカの体を埋葬した。
ここまで戻ってくるのは大変だった。見様見真似の操縦技術で、なんども死にかけながら船を動かし続けた。
それから船の修理のために、造船技術が発達したリムサ・ロミンサまでやってきた。
イシュガルドではなにやら大事があったらしいが、こっちのほうは落ち着いている。
ひとまず修理費を捻出するために、すぐ金になりそうな宝は換金した。
アラグの宝は、高く売れた。
俺は目を動かすのも億劫で、エールを眺め続けていた。
ふとテーブルに大きな影がさした。
「船は甲冑師ギルドに預けてきた。問題なく直せるそうだ」トールがエールの入ったジョッキをテーブルに乱暴に置きながら言った。「”積荷”の方は彫金師の領分だとよ」
甲冑師ギルドはその名の通り鎧なんかを扱うギルドだが、船の建造や修理なども請け負っている。
随分と腕の良い職人が入ったらしく、余裕もでてきたようだ。
”積荷”とは、オートマトン・クイーンのことだ。あれを使い続けるなら、整備の方法を考えておかなければならない。
「そうか。悪いな、任せちまって」
俺はそういった後、続けて何か言おうと思ったが、とくに思いつきはしなかったのでそのまま黙った。
トールはどすんと空いている椅子に腰を下ろすと、俺のエールを見て眉をひそめた。
おもむろに俺のジョッキを掴み、ぬるくなった中身をほとんど一息で飲み干すと、自分の持ってきたエールをがんっと俺の目の前に置いた。
俺はトールの奇妙な気遣いにおかしさを覚えたが、やはり黙っていた。
順番にエールを受け取っていたのか、ココルが暗い顔でやってきた。背伸びをしてテーブルにジョッキを置くと、椅子によじ登ってテーブルの真ん中を眺めながらため息をついた。
続いてジンが音もなく席について、目を閉じて腕を組んだ。
誰も何も言わず、神妙な顔をしていた。
まるで
俺はそんな、何ひとつ笑えないことを考えてから、息を吸った。
「なぁ、聞いてくれ。次の冒険の話なんだが……」
「も、もう少し休もう? そんなひどい顔して……なに言ってるんだ」
ココルが俺の言葉をさえぎって言った。
しかし一番参っているのは、ココルに見えた。
「宝もまだあるしさ、しばらく困らないだろ?」今にも泣き出しそうな顔でココルが言う。
「ココル」
「目的があるわけじゃないんだし、急がなくても……」
「ココル、教えてくれ。蛮神が願いを叶えると、そう教えてくれたのはおまえだったな」
俺がそう言うと、ココルはぴたりと動きを止めて、くちびるを震わせた。
「……ッ。フ、フロスト。だめだよ、それは……いったいどれだけの人間が、それを願ったと思う」
俺を見上げるココルの目に、みるみるうちに涙が浮かんで来た。
「たとえ神にそれを願っても、できあがるのは魂もなにもない、空っぽの肉体……し、死んだ人間は生き返らないんだ、絶対に!」
ココルの目から涙が溢れはじめ、ココルはうつむいた。
雨が落ちるように、木製テーブルの上に、次々に染みができていく。
「コ、ココル。教えてくれ……」自分の声が震えているのがわかった。
「フロスト。もう、よせ」
トールが言った。珍しく乱暴な口調ではなく、諭すような声だ。
「教えてくれ……! おまえが言ったんだ。人間は、肉体と魂と記憶できてるって」
だけど、俺は言葉を止めることができなかった。
「そ、そうだよ。肉体を失った魂は、器からこぼれた水のように、散って戻らない。だから、も、もう……もう」
「……って、いなかったら?」
「……え?」
「器から、べ、別の器にそのまま移していたら……もとと同じ器さえ用意できれば……」
俺は自分の声が震えているのがわかった。ずっと考えていたことが、頭の中でつかえてうまく言葉にならない。
「フロスト……落ち着け。なにを言っている?」
トールが険しい顔で言った。
しかし俺は、もう自分を止められなかった。
「散っていない、散ってなんかいない!」感情を抑えられず、せきを切ったように言葉が出た。「アイツの記憶は……! 魂は!!」
俺は右手を前に差し出して、言う。
「──このクリスタルの中にある」
仲間が言葉を失ったように、俺の広げた手のひらを見た。
俺の手のひらには、ルッカのソウルクリスタルがある。
「
────────────────────
仲間たちはクリスタルを見つめたまま微動だにしない。
「な、あ……」
トールが俺の手の中のクリスタルを凝視したまま言った。
「あ、あのネェちゃんの、た、魂が、この中にだと?」
「そうだ」俺は答えた。
「そ、それはソウルクリスタルじゃねえのか? ソウルクリスタルはあくまで、技や術を継承するもんだろう」
トールがぎりぎりと、おもちゃのように顔だけ俺に振り向いて言った。
俺はうなずいてから、言う。
「いや、確かにソウルクリスタルさ。人間の記憶の一部、技や術を写し取ったのが普通のソウルクリスタルなら──これには人間の魂と記憶がまるごと入っているってだけだ」
「なんてこった……な、なぜわかる。なにが起きたらそうなるんだ!?」
俺はあの瞬間を思い浮かべながら、クリスタルを眺めた。
「このクリスタルが光ったとき、ルッカの身体も光っていた。よく思い返してみれば、その光は
「……エーテルを運ぶ”転送魔法”……それに、エーテルをその内にとどめる、”クリスタル”か……」
人の魂がまるごと入るクリスタルなんて聞いたことはないが、ルッカの手にしていたクリスタルは、アラグの遺跡で手に入れたものだ。その純度に驚いていたことを、俺は覚えていた。
それにルッカはエーテル量に優れてはいなかった。ひょっとしたらだが、それも幸いしたのかもしれない。
「……ココル! どうなんだ! 空っぽの身体と、記憶と魂がそろったら、どうなる!?」
トールに名を呼ばれ、クリスタルをあ然として眺めていたココルはびくんと跳ねた。
「わっ、わからない……で、でも……きっと、きっと!!」
ココルは声をどんどん大きくしながら言った。
「やろうよ! 少しでも可能性があるのなら、ココは試したい!! うぐっうわあああぁあああん!!!」
一度は止まったココルの涙が、今度は川のように流れ始めた。
トールは背もたれに身をあずけて、なんども自分の顔をなでた。それから周囲を軽く睨むと、俺の方を見て声を落として言った。
「……フロスト……てめえ、”神降ろし”をする気か?」
「さぁな。そうなったって構いはしないが、まずは方法探しからだ。どちらにせよ、かなり危ない橋を渡ることになる……これは、俺ひとりでも」
「よせ。それ以上は言うな。あのネェちゃんの仲間は、てめえひとりじゃねえ」
「トール……」
トールは凶暴な顔で口角をあげると、息を吸い込み大きく胸を張った。
「フッ、そうと決まりゃあ……ガハハハハハハハッ!! 辛気臭えのは終いだッ!! おう、そこのねえちゃん! 飯を頼むぜ、金ならある!! あるもん上から全部だァッ!!」
「じ、じゃんじゃん持ってこーーーいっ!! うわああぁあぁあん!!」
ココルはぎゃんぎゃんと泣き続けて、トールは豪快に笑っている。
ジンは話がわかっていなかったのだろう。ずっとぽかんとした顔だったが、俺たちの顔を見回した後、ほっと微笑んで腕組みを解いた。
泣き出すわ、笑い出すわ、周囲の連中がおかしなものでも見るように俺たちを眺めて首をかしげた。
にわかに盛り上がる仲間を見て、俺も楽観的な気持ちになってきた。
一緒に冒険するという約束を守らないといけない。こいつらがいればきっとどうにかなる、そんな風に思った。
そしてもう一つ、あのアシエンだ。どこへ消えたかわからないが、また会うような予感がある。
あいつにもきっとツケを払わせてやる。
俺は決意を胸に刻み、それから握りしめた手を開いて、その中をじっと眺めた。
クリスタルはただ静かに、その光をたたえていた。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
ブックマークや評価や感想をくれた方、とても励みになりました。感謝です。
蒼天編、完結です。
そのうち紅蓮編も書こうと思っています。
ほんとは全エリア観光させたいのですが、長くなったりで難しいですね。
紅蓮も良いロケーションがたくさんあるので悩みます。
うまく繋げて「旅してる感」が出せたらなと思います。
それでは【また会いましょう!】