厚い事件簿を薄くしたい   作:あきゅおす

4 / 13
第4話

 ▽月×日をもって以下のものを退学処分とする。

 古谷直樹

 室井矢一

 仁藤伸幸

      四ノ倉学園学長 久米裕一朗

 

――――――――――

 

 ○月〇日

 親に受験のことも考えて予備校に行きたいと伝えた。転生前の知識もあってか成績もそこそこよかったので、親からはあんたなら大丈夫だと思うけど…と言われたけど、念には念を入れたいと伝えるとOKをもらった。これで四ノ倉学園―――首吊り学園に行けそうだ。

 目標としては深町が死ぬのを阻止すること。阻止するのは簡単だけど根本的な原因をどうするかな…。とりあえず、入校してから考える。

 

 ○月×日

 予備校に入って早々絡まれた。原作の被害者…加害者?の面々にである。なんだかんだ難癖付けてきたけどのらりくらりとかわすと向こうも面白くなかったのかすごすごと引き下がっていった。

 そのあと、校舎裏で気の弱そうな学生をいじめていたのでわざとらしく足音を立てながら出ていくと、古谷たち3人組はこちらに気付きすれ違うように帰っていった。その際に次邪魔するとお前も目標にするぞ?と耳打ちしてきた。

 

 いじめられていたやつに大丈夫かと声をかけて顔を確認すると深町くんでした。そのままそこにいると怪しまれそうなので、場所を近所の公園に移して話を聞いた。

 古谷たちからずっといじめられていることとそれをかばうとそっちまでいじめられるから無視していいと言われたけど、それはできないなと伝えると困ったように笑っていた。あいつらのいじめなんか屁にも思わないからかまわないと答えると、困った雰囲気が消え、ツボに入ったのか控えめに長く笑っていた。そこでツボるの…?

 

 ○月↑日

 3人組が性懲りもなく深町をいじめていたので介入。舌打ちして去っていった。多分これで自分も目標に入ったんだろうなぁと思っていると、深町が礼を言ってきた。かまわんよ。

 そのあと、また公園でだべろうとしたら今日は用事があるからと申し訳なさそうに断られた。おっとこれはもうすでに…と思ったので茶化すようにニヤニヤしながら彼女か?と聞くと顔を真っ赤にしながら首を横に振ってた。分かりやすくていっそ気持ちいい。ごゆっくりーと伝えて帰途についた。

 

 ○月x日

 コモリウタコ系の元祖に絡まれた。言っていること自体は分かるが電波発言も同時に話してくるので要約すると、深町を助けてくれたお礼と室井たちには注意するようにとのことだった。…まだ不思議ちゃんの枠から外れてなかったから、多分事件の影響でガチになっちゃったんだろうなぁ…。

 

 

 

 

 

 ×月%日

 今日も今日とていじめに介入。いじめられていたのは宮園だった。介入し続けていたせいか室井がキレて殴りかかってきたが、額で受けて相打ちにした。やっててよかった通信講壇会空手。

 それを見てあっさりと引き下がっていった古谷たちを見送った後、宮園と話した。あいつらからのいじめのことや自殺しかけたけど浅野先生に助けられたこと。あー、その後なのか…。

 

 

 ×月?日

 とりあえず、宮園からつないでもらって浅野先生と古谷たちの話をすることになった。授業とかで見てはいるが、こうやって面と向かって話すのは初めてだ。厳しい部分もあるけど優しい。偏差値信奉者って言われてるけど、それだけじゃないのが分かる。というかそれ言い出したの古谷たちらしいから他の人は言わされてるんだろう。

 古谷たちの話を聞いてみると、面談とかを行っているのだが、効き目がないどころか面談があったことによってさらにきつめのいじめを行おうとしていたため、うかつに手出しできない状況になってしまったのだと悔しそうな顔で言っていた。とりあえず自分も標的になったっぽい(にヘイトを集めている)ので何かあったらフォローお願いしますと伝えると、無茶しないでねと困りながらもうなずいてくれた。

 

 

 

 

――――――――

 

 

 ▽月〇日

 …千家が奴らにいじめられる深町を目撃したのを俺に伝えてくれた。すぐその教室に行き、古谷たちを止めに入った。これまでも何度も止めたけど、千家がいじめ現場を見たということは…この数日は今まで以上に気を張っとかないといけない。特に3日後。

 

 ▽月△日

 千家が昨日の件で深町に謝りたいと言ったので引き合わせることに。ビクビクしていた千家だったけど、深町は助けを伝えてくれてありがとうと逆にお礼を言っていた。やっぱええ子っすわぁ…。

 

 ▽月▽日

 今日は特に何事もなく。とすると…やっぱ明日か。

 

 ▽月×日

 (何も書かれていない)

 

 

 ▽月〇日

 昨日はなんとか古谷たちの殺人を止めることができた…のはよかったんだけど、甘さを思い知らされた。

 最初に被害受けたのは俺だった。見回りしているところをまさか後ろから頭を殴られてるとは思わなかった。そのまま気絶していたらしく、起きて慌てて深町を探すと人気のないところでつられそうになっている深町とヘラヘラ笑って吊ろうとしている3人が見えた。殴られて頭も回らないのもあって叫び声をあげながら近づくと、3人組は驚いて綱を離し逃げていった。3人を無視して地面に落ちた深町に声をかけるとうめき声を上げたのでまだ生きているのが確認できた。

 そっからは覚えていない。深町が生きているのに気が緩んで再び気絶したらしく、気が付いたら今日になっており病院のベッドにいた。いつの間にか手術を受けて頭を数針縫っていたらしい。

 

 ナースさんが起きた俺を見てからすごくドタバタした。ちょうど看病のために泊まり込みの準備をしていた親への連絡、医者の先生の検査、深町や宮園、金田一と七瀬さんと千家、浅野先生がそれぞれ見舞いに来たり、などなど…。深町も検査入院をしているんだとか。

 

 一通り終わった後、改めて深町と話そうと思い、深町の病室にノックもせずに入ったら浅野先生が深町を抱きしめていた。無言で一度扉を閉めてノックしてから入り直すと微妙に距離をとって座っている、顔を真っ赤にした2人がいた。正直すまんかった。

 落ち着いたあとに話をすると、さすがに殺人未遂事件までいったのもあり3人は即日退学、家庭裁判所での裁判待ちだそうだ。そして今回のことを受けて浅野先生が前々から学長と掛け合っていたメンタルケアの方も重視していくことになりそうだ。というか前からそうしろよ学長…。

 

 とりあえず大きな事件が終わって一安心…はできない。少なくともあと2つ気がかりがあるし、まだあの学園に通うつもりだ。

 

 …根本的な原因をどうにかできたのはよかったけど、心のどこかで自分は被害者にならないと思っていたのかもしれない。それによって防げるもんも防げなくなるから、今後はそこを念頭に置いていろいろ考えていくようにする。

 

――――――――

 

 個展開催のお知らせ

 

 〇月×日、深町充個展を開くことになりました。内容は以下の通りです。

 

(個展に関する内容が書かれている)

 

 また、深町の代表作である「こもりうた」も展示予定ですので、ぜひご覧ください。

 

      ―――某SNSの投稿より




千家との初絡みどうすっかなー考えていたら出来上がったので初投稿です。
さらっと日記上で千家呼びになっていましたが、このとき(事件の1年前)が初絡みとなります。千家は主人公のことはそれまで金田一の知り合いとしか認識していませんでした。主人公が学園に入ってから古谷たちとぶつかっていたので目立っていたので、深町くんのことがあったときに主人公に伝えた感じでした。本文中に書きたかったのですが、初めて話したときの流れ上差し込めませんでしたorz


Q. 2つの気がかりってなんぞ?
A.
 1つはこれ以降の自殺者(先生のアルバムに乗ってた子たち)のこと。学園が変わるからと言っても教師陣に一抹の不安が…。これを書こうとするとほぼオリジナルの話になりそうなので書く予定は…はい。
 もう1つはコモリウタコもとい森宇多子が今後どうなるか。深町くんが亡くなってああなったと考えたので、深町くんに彼女がいるということがバレた際の対応とかしたほうがいいのかなーと考えた次第。なおそのときはヤンデレずに素直に深町を応援する模様。彼女は今後も出てくるかもしれません。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。