千里「はっ…!?」
私は最後の言葉を叫ばれ、目を覚ました。
千里(…今のは…、夢…?)
そうとしか思いようがなかった。
しかし、相当ヤバい夢だった。
悪夢…と言えばいいのかな…。
真衣「ん?千里、起きたのか。」
千里「あ、真衣…、おはよう…。」
真衣「大丈夫か?結構魘されてたが…。」
千里「うん、大丈夫。ちょっと不思議な夢見ちゃって…。」
真衣「ふぅん…、あまり無理するなよ?」
真衣に、「引き摺られていた夢を見た」…なんて言えないな。
私の額には、汗がだらだらと流れていた。
千里「…そういえば、真衣は何でそこにいるの?」
真衣「アタシか?朝飯作ってるんだ。」
なるほど、そういう事か。
時計を見ると、既に6時半を過ぎていた。
千里「毎日そうやってるの?」
真衣「まあな。オフん時でもアタシが早起きして、朝飯作ってるからさ。杏梨と2人暮らししてからずっとだ。」
そうか、確か両親がいないって言ってたっけ。私と同じで…。
真衣「起きたんなら、洗面所で顔洗ってきな。タオルなら用意してあるから。」
千里「うん、そうする。…そういえば、杏梨ちゃんは?」
真衣「あいつの事だから、まだ寝てるんじゃないか?休日はいつもそうだし。」
千里「そっか。」
まあ、杏梨ちゃんはああいう子だし、そうなるのも当然か。
そう思いながら私は、洗面所へと足を運んだ。
~午前8時~
杏梨「お姉ちゃん、今日は何するの?」
真衣「今日は千里の服買いに行くよ。」
朝飯を食べながら、今日の予定について話していた。
思えば私は昨日、真衣の服を借りて寝ていたな。
…今日もそれで過ごすのだけど…。
~午前10時~
私達は現在、服屋にいる。
そこで私の服を買いに、色々と見てみる。
真衣「なあ千里、こんなのなんてどうだ?」
杏梨「あ、それ可愛い!」
真衣が見せたのは、触り心地の良さそうなワンピースだ。
だけど…。
千里「え?いや…、無理だよ、そんなフリフリなの…。」
杏梨「えー?可愛いのにー。」
真衣「じゃあ、何か欲しいのはあるか?」
千里「…これがいいかな。」
私が手にしたのは、黒の革ジャンとデニムのショートパンツ。
やっぱり私には、これが一番性に合う。
小学校の時も、こんな感じのを着ていた。
真衣「それでいいのか?」
千里「うん。私には女の子っぽい格好は似合わないから…。」
真衣「まあ、千里がそうしたいなら賛同するけどさ。どうする?同じのを何着でもいいのか?」
千里「そうしたいかな。」
私にとって、革ジャン+ショートパンツは基本。
何と言うか、この格好が落ち着く。
これで服は調達済みかな。
~午後0時~
杏梨「ねーねー千里ちゃん、学校はどうするの?」
千里「学校?」
ファミレスで昼飯中、杏梨ちゃんに話しかけられた。
そういえば考えてなかったな。
学校なんて聞いたの久しぶりだ。
元々行きたい学校があったけど、心が歪み始めた頃はそれすらを拒否していた。
千里「うーん…、特に決めてないかな…。」
真衣「そういや、この前言ってたもんな。志望校があったけど、母親亡くしてから拒否したって…。」
千里「うん。そうだね…。」
中学を卒業してから1年、ずっと学校には行ってなかった。
その話は、既に2人には話してある。
そして、真衣が口を開く。
真衣「だったらさ、うちの学校に通わないか?」
千里「真衣の…?」
真衣「2人共その学校に通ってるからさ。…まあ、うちから近いからっていう理由でそこに通ってたけど。」
突然、真衣から勧められた。
まあ、このまま学校に通わないよりはそっちの方がいいかもしれない。
千里「…ちなみに、学校名は?」
真衣「“聖麗学園(せいれいがくえん)”。」
千里「…頭良さそう。」
真衣「実際、完璧って奴はそういないぞ?そこら中の学校と変わんないくらいだ。」
聖麗学園高等学校。
…そこら中と変わらないなら、行けるかもしれない。
私は決心した。
千里「じゃあ、そこに通おうかな。」
真衣「決まりだな!」
杏梨「やった!千里ちゃんと学校行けるね!」
千里「ふふっ、そうなるかもね。」
思えば、誰かと一緒に学校に行くのは初めてかもしれない。
友達が1人もいなかった私はそう思えた。
真衣「じゃあ転校手続きとして、学校にはアタシが伝えておくよ。」
千里「…?何で転校?」
真衣「いや、学校行かずって伝えちゃうとなんかなぁ…って。何ならいっその事、転校生って言った方が馴染みやすいかと思ってな。」
学校に行かなかったのに転校生って、何だか不思議。
まあ、真衣がそうしたいのならそれでもいいか。
~午後8時~
あの後、聖麗学園に挨拶のためのスーツの手続きもやった。
スーツは最短で1週間かかるらしいから、それまで待ちかな。
真衣「千里ー、風呂沸いたぞー。」
千里「うん、わかった。」
真衣の声がけで、わたくしは脱衣所に向かった。
ここに来て2日目の入浴だな。
昨日と変わらず気持ちが良い。
今日は沢山歩いて疲れたな。
私の服を買ったり、スーツの手続きしたり…色々と忙しい1日だった。
…今日は爆睡確定かな。
真衣「お、千里、上がったのか。」
千里「うん、どうかした?」
真衣「転校手続きOKだってよ、聖学。スーツ届いた翌日に学校に来いって。」
千里「そっか。なら良かった。」
どうやら成功したらしい。
これで私の高校生活の始まりかな。
来週が待ち遠しい。
真衣「さて、アタシも風呂入るかー。」
真衣が脱衣所に向かう時、私は口を開く。
千里「ありがとね、真衣。」
真衣「ん?」
千里「行き場所のない私を救ってくれて。あの時真衣がいなかったら、私は死んでた。だから…、ありがとう。私のために色々してくれて。」
私がそう言うと、真衣は顔を赤らめて微笑んだ。
真衣「…今更何だよ。アタシが好きでやってるんだからさ。」
千里「…そうだったっけ。」
真衣「千里、今日は疲れたろ?早く寝た方がいいぞ。」
千里「わかってるって。おやすみ。」
そう言うと私は、ソファに寝転んだ。
ここから私の新しい生活が始まる。
来週からは、普通の高校生でいよう。
もう何にも縛られない、平凡に暮らしていくんだ。
私は心の中でそう誓い、目を閉じ、意識が遠のいていくのだった─────。
プロローグはこれで終わりです。
プロローグで投稿した話はごく一部の内容です。
次回からダークファンタジーとなります。
登場人物紹介(随時情報更新)
北乃真衣
▽プロフィール
読み仮名:きたの まい
年齢:16歳
誕生日:6月12日
身長:167cm
血液型:B型
趣味:料理
特技:人助け
好きなもの:ラーメン(特に味噌)
嫌いなもの:甘い食べ物
ポジション:???
使用武器:???
彩神千里の友達。
正義感が強く姉御肌であり、困っている人を放っておけない性格の持ち主。千里が来る前は妹の杏梨と2人暮らししていた。
餓死寸前で行き場所のない千里を助け、自分の家で居候させ、共に過ごす事になる。
趣味は料理、特技は人助けと、なかなかに姉御らしい行動面を持っている。外見は赤みがかった茶髪のロングヘアに、青緑色の瞳を持っている。料理する時は必ずポニーテールにしている。
メインストーリーが終わったら番外編を書いてほしい?
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書いてほしい
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書かなくていい
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書いてもいいけど先に続編書いてほしい
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作者に任せる