東京ロストワールド   作:ヤガミ

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第21話

~放課後~

 真衣「千里、さっさとロストワールド行くぞ!」

 千里「ちょっと待っててよ、今扉出すから…。」

 

 真衣は部活後、私は図書室に出た後に、ロストワールドに行こうと話していた。

 流石の私でも、泉田に言われるがままにされたくはない。

 

ドォンッ!!

 

 千里「行くよ!」

 真衣「おう!泉田の野郎を潰しに行くぞ!」

 千里(…まだそうと決まった訳じゃないんだけど…。)

 

 真衣は本当に殺意剥き出しになっているな。

 まあ、流石にあそこまで言われちゃ腹立たしくなるのも無理ないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 真衣「よし、侵入成功だな。前回はまんまと罠に嵌められたからな。今回は警戒しながら行くぞ!」

 千里「あまり突っ走りすぎないでよ?真衣に付いて行くの大変なんだから。」

 真衣「ああ。ちゃんと千里に合わせるつもりだ。泉田を潰したい気持ちも山々だが、アタシはそこまで不器用じゃない。」

 千里「だといいけどさ…。」

 

 何だろ、こんなに感情剥き出しになった真衣に付いていける気がしない…。

 今はやれる事に集中しようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~杏梨視点~

バシッ!

 

 杏梨「痛…!?」

 

 突然、後ろから何かをぶつけられた。

 振り向いてみると、明らかにバレーボールを飛ばしたであろう泉田の姿があった。

 

 泉田「あ、ゴメーン、スパイクの練習しようとしたらぶつかっちゃった~♪」

 杏梨「……。」

 泉田「ホントゴメンね~、片付けの邪魔しちゃってさ。」

 杏梨「……。」

 

 私は何も言わず、ただ泉田を睨むだけでいた。

 すると、泉田は私の方へと歩み寄る。

 

 

 

 泉田「…何だよその目。」

 杏梨「……。」

 

 泉田はボールを手に取る。

 そして───。

 

 

 

 

 

 泉田

「そんなゴミみてえな腐った目で見るんじゃねえよ!!!」

 

バシッ!

 

 

 

ベチャア…!

 

 杏梨「…!!」

 

 突然ボールで私の顔面を殴った。

 その衝撃で、血が床にベッタリと付いてしまった。

 そして泉田は、私の髪を掴む。

 

 泉田「あんたさ、選手に選ばれたからって調子乗ってんじゃねえよ。才能がないくせに、自分は強いアピールしてんのマジムカつくんだけど。コートに出られないように、体もめちゃくちゃにしてあげようか?あ?」

 杏梨「うぅ…。」

 

 怖い。

 

 何をされるんだろう。

 

 泉田「いっその事、あんたみたいなゴミ、死ねば良かったのにな。そしたら今頃私は、選手に選ばれてんだよ。それをあんたは邪魔したんだよ?責任取れんの?」

 杏梨「それ…は……!」

 泉田「うるせえ、喋んな!」

 

ガッ!

 

 杏梨「がはっ…!!」

 

 泉田にお腹を強く蹴られ、吐きそうになった。

 怖くなり、痛みを抱えながら、力を出して体育館から逃げ出した。

 

 泉田「逃げてんじゃねえよ!おいあんたら、追いかけるぞ!!」

 

 

 

 杏梨「はぁ…!はぁ…!」

 

 

 

 私は、一目散に逃げる。

 

 泉田…いや、泉田達に。

 

 “女王様”に見つからないように─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~千里視点~

 真衣「…結構歩いたな。」

 

 あれからどれくらい経っただろうか。

 罠の回避や経路の確保…色々と忙しいロストワールドだな。

 

 千里「で、ここは…?」

 

 

 

【職員室】

 

 真衣「…これって、現実にもある職員室だ…。」

 千里「入ってみる?」

 真衣「まあ、何か見つかるかもしれないしな。行こうぜ。」

 

 真衣はそう言うと、私は職員室の扉を開けた。

 

 

 

 そこにいたのは─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ハロー、侵入者さん♪」

 

 千里・真衣「…!?」

 

 

 

 真衣「泉田…!?」

 

 そう、前回出会ったロスト・泉田沙耶の姿。

 それに、屋上でみた他の2人もいた。

 となると、彼女達もロストだったという事か…?

 

 

 

 

 

 ???『…千里。』

 千里「…!何…?」

 ???『あの2人は、恐らくロストの幹部。ロストと共に手下達を慕っている者達です。』

 千里「…なるほどね。」

 

 あの2人は幹部…つまり、目的はロストと一緒か。

 ロストワールドは“善良を失った人物達が集まる場所”…、そうなれば、彼女達もその1人になるのかもしれない。

 

 ロスト泉田「今度は罠に嵌らなかったんだー。なんか面白くないなー。」

 真衣「悪かったな。嵌らなくてよ。…それによ、もうわかってんだぞ。お前のやっている悪事をよ。妹をレギュラーに入れたからって、顧問を殺害。もうお見通しにさせてもらったぜ。」

 ロスト泉田「悪事ぃ?私はムカついたからあの顧問を殺したんだけど?レギュラーに入れなかった悔しさ、わかる?何なら殺したも当然でしょ?元々悪いのはあんたの妹と顧問だし?だから私はなーんにも悪くない。」

 

 どこまで自分の罪を否定するのか。

 相当正気が狂ってる。

 

 ロスト泉田「それに今日さ?あいつが私の事睨んでいたんだよ。ボールぶつかっただけなのに睨んできて。それでムカついたからあいつの顔、ボールでぶん殴った訳よ。」

 真衣「!!!!!」

 千里「え…?」

 

 泉田が杏梨ちゃんを殴った…?

 そんな…、こんな事って…!

 

 ロスト泉田「そしたら血ぃ吹き出してさぁ?見てて心地良かったんだよねぇ!だって、才能のない雑用が惨めになるの最高じゃん!?アハハ!!思い出しただけで笑えてくるよ!!」

 

 …こいつは、もうダメかもしれない。

 握り拳を作った私だが、真衣はすっと前に出た。

 

 

 

 

 

 真衣「…何て言った?」

 

 ロスト泉田「はぁ?聞こえなかった?あいつはねぇ、才能のない“雑用”だよ?何か間違った事言ったかなぁ?」

 

 

 真衣「…雑用…。」

 

 

 

 真衣「ははっ…、そうか…。雑用…ねぇ…。」

 千里「…真衣…?」

 

 真衣の目は、前髪の影で隠れていた。

 

 そして─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 真衣「てめえらぁ…!さっきから聞いてりゃグダグダグダグダ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 真衣

「うちの妹を随分やりたい放題にしてくれてんじゃねえか、あぁん!?」

 

 

 

 ロスト泉田「なっ…!?」

 千里「…!?ちょ、真衣!?」

 

 突然、真衣は泉田に向けて怒鳴り出した。

 

 

 

 真衣

「確かにあいつは気弱で臆病だけど、それでもアタシの背中をずっと追いかけてきた!アタシみたいになりたいなんて言ってた!!そんな妹の成長を妨げるクズ共は、姉のアタシが絶対に許さねえ!!」

 

 …そうか。真衣は以前こう言ってたっけ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『杏梨はああ見えて、結構頑張り屋なんだよ。だけどきっとどこかで悩む事もあるから、その時はアタシが支えてやらないとって思ってな。』

 

 

 

 

 

 『何年杏梨の姉貴やってると思ってんだよ。杏梨が産まれてからずっと一緒だからな。面倒ぐらいは嫌でもやってるさ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 父親を失った今でも、ずっと妹を可愛がってきていた。

 

 だけども、真衣と杏梨ちゃんのやり取りは、どこか悲しげにも見えた。

 

 杏梨ちゃんが赤ちゃんの時から、“お姉ちゃん”として、ずっと見守ってたんだ。

 

 

 

 ロスト泉田「はぁ…、ここまで来てシスコンアピールかよ。マジ面倒くさ。」

 真衣「姉のアタシが相手してやる。もう妹には手を出させねえ。」

 ロスト泉田「しゃーない。2人共、やっちゃって。」

 「「はいよー。」」

 

 真衣「…来いよ。妹は雑用じゃねえって事を証明させてやる。」

 

 真衣は大剣を構えた。

 覚悟、できたんだね。

 それを見た私も、戦闘体勢に入った。

 

 真衣「行くぞ!!!」

 

 

 

 

 




ついに真衣が感情を剥き出しになりました。
真衣は妹の杏梨の事となるとこうなります。

結論:真衣は絶対に怒らせてはいけない。

メインストーリーが終わったら番外編を書いてほしい?

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