~杏梨視点~
杏梨「はぁ…、はぁ…。」
校門の前まで走ってきた。
お腹の痛みは、まだ治まらない。
何で…、どうしてこんな事に…。
杏梨「助けてよ…、お姉ちゃん…。」
今一番頼れる人…お姉ちゃんの名前を呼んで嘆く。
私がまだ小さい頃、お姉ちゃんは声を震わせながらこう言った。
『なにがあっても…!あんりはアタシが守る…!おねーちゃんだから…!』
それが、今はここにはいない。
ましてや、すぐにここに来る訳でもない。
私は…、いらない存在なの…?
杏梨「助けて…。」
杏梨
「助けて!!助けてよぉ!!!」
その一言を、私は泣き叫ぶだけだった。
そんな事言ったって、誰も助けてくれる訳でもないのに。
あいつと関われば終わりとわかってるのに───。
人に頼れず、誰もいないこの場で、たったその一言しか言えなかった─────。
ドォンッ!!
杏梨「ひっ…!」
突然、大きな物音が鳴り響いた。
その方へと顔を向けると、大きな扉のようなものがあった。
杏梨「え…?何、これ…。」
怪しげだと思い、そっと触れてみる。
ビリッ!!
杏梨「痛…!?」
手のひらに、電撃のようなビリビリとした痛みが走った。
そして─────。
杏梨「何これ…!吸い込まれて…!?」
杏梨「きゃああああああ!!!」
私の身に、何が起きたのかわからなかった。
状況が把握できないまま、扉の中へと迷い込んでしまった─────。
杏梨「うぅ…ん…?」
───意識が戻ってきた。
──辺りを見回してみる。
杏梨「え…、これって…!?」
そこは、赤黒くて不気味な雰囲気に塗れていた。
でも見た感じ、学校のようだ。
杏梨「…歩こう。」
このまま何もしなかったら、事が始まらない。
とりあえず、学校に入ってみる事にした。
『………、黙っ………で何か……よ!』
杏梨「…?」
昇降口に入ろうとすると、どこからか声が聞こえる。
気になり出し、声のする方へ行ってみる。
「痛い…!やめてよ…!」
杏梨「!!!」
そこにいたのは、誰かに蹴られてる私の姿だった。
間違いない。
姿形、私そっくりだった。
杏梨「何これ…。本当に現実なの…?」
頭がおかしくなりそうになった。
本当に何が起きているのか。
それすらもわからなくなってしまう。
杏梨「…行こう。」
再び、昇降口に入る事にする。
できる事なら、早く状況を把握したい。
『どりゃああああああ!!!』
杏梨「…!」
歩いた先に、声が聞こえた。
何かが何かと、やり合っているような。
陰に隠れて、そっと覗いてみる。
杏梨(…!!お姉ちゃん…!?)
間違いない。
中にいたのは、何者かと戦っているお姉ちゃんの姿があった。
それうえ、千里ちゃんもいた。
杏梨(何で…、2人がここに…?)
すぐにでも2人の所に向かいたいが、状況的に無理なのかもしれない…。
ただ隠れて、その光景を覗くだけでいた───。
~千里視点~
ロスト幹部A「アッハハ!さっきまでの威勢はどこ行ったのかなぁ!?」
千里「くっ…、どれだけタフなんだ…。」
あれから15分くらい奮闘しているが、一向に弱っている状態ではない。
体力が多すぎるでしょ…。
真衣「千里、まだ行けるよな…?」
千里「真衣…?」
真衣「杏梨のためだ。アタシはまだくたばる訳にゃいかねえよ…!」
千里「無茶だよ!このままじゃ…!」
真衣「行くっきゃねえんだよ!ここは!!」
真衣はなりふり構わず、幹部の方へ突っ走っていった。
が、しかし───。
ロスト幹部B「無駄だよ!」
ドゴッ!
真衣「ぐっ…!?」
呆気なくやられてしまった。
流石に真衣も、体力の限界が来ているのだろう。
ロスト泉田「クククク…!アッハハハハハハ!!惨めだ!!本当に惨めだねぇ!!妹の仇討ちに来たんでしょ!?なのに逆にやられてる!!所詮あんたみたいな雑魚に、正義なんてねえんだよ!!!アハハハハハ!!!」
真衣「この野郎……!!」
千里「真衣…!ダメ…だよ…!これ以上…行ったら…!」
真衣「うるせぇ…!やるっきゃねえっつってんだろうが…!!」
もう私の言葉が聞けないくらい、恨みを持っている…。
真衣は再び突っ走った。
その時だった─────。
「お姉ちゃん!!!」
千里「…!」
真衣「…え…?」
声のした方へ振り向く。
そこには、どういう訳か杏梨ちゃんがいた。
あの時見た杏梨ちゃんとは違う、純粋な杏梨ちゃんだ。
真衣「杏梨…!?何でここに…!?…って、それ所じゃねえ!杏梨、お前は下がってろ!」
真衣はそう呼びかけるが、杏梨ちゃんは下がる様子はなかった。
杏梨「もう、いいんだよ。お姉ちゃん…。」
真衣「…!」
突然、杏梨ちゃんの口が開いた─────。
~杏梨視点~
気付いた時には、体が動いていた。
お姉ちゃんが傷付く姿は、もう見たくないと思ったから。
杏梨「もう、いいんだよ。お姉ちゃん…。」
真衣「…!」
杏梨「千里ちゃんと一緒に…、こんなにボロボロになるまで…。そんなお姉ちゃん…、私は望んでないよ…。」
真衣「……。」
私がそう言うと、お姉ちゃんは悲しげな表情をしていた。
杏梨「お姉ちゃんは私のために、色々としてくれていたのは知ってるよ。小さい頃からずっと一緒だったもん。それくらい気付いてるよ。」
真衣「…杏梨…。」
杏梨「お姉ちゃん、“何があっても杏梨を守る”って言ってたよね。だけどね、もうその必要はないよ、お姉ちゃん。私、選手に入るほど成長したんだよ。だから、もうお姉ちゃんの助けがなくても、全部やってのける。私はそれくらいになるまで、こんなに育ったんだから。」
真衣「……。」
私は言いたい事をポツポツと言う。
お姉ちゃんは黙ってそれを聞いていた。
ロスト泉田「北乃…?」
杏梨「…あんた達がお姉ちゃん達を傷付けたんだよね。わかるよ、そのくらい。私を甘く見ないでよ。」
ロスト泉田「はぁ?生意気な奴だな…!」
杏梨「……。その言葉、そっくりそのままひっくり返してあげる。お姉ちゃんを…ううん、お姉ちゃんと千里ちゃんをここまでやった事…。」
杏梨「…後悔させてあげる。」
ロスト泉田「…っ!!」
もう我慢なんてしない。
どれだけ恨みを抱えていても、その恨みを吐き出せばいい。
大切な人を傷付けるなんて許さない。
それが身近でも、世間でも…。
もちろん。私だって…!!
杏梨
「絶対に許さないから!!!」
???『北乃杏梨。』
杏梨「…!この声…、誰なの…?」
どこからか声が聞こえる。
辺りを見回しても、姿は見当たらない。
???『あなたはこの危機から、どう逃れたいですか?』
杏梨「何…?どういう事…?」
???『あなたは目の前の大切な彼女達を、どうしたいですか?敵である彼女達に、どう立ち向かいますか?』
杏梨「それは…。」
そんなの、はっきりとした答えがある。
それはただ1つ。
杏梨「お姉ちゃんと千里ちゃんを助けたい。そして、泉田に恨みを吐き出したい。2人にはいつもお世話になってるから、今度は私が2人を守りたい。それだけだよ。」
???『…よろしい。では、契約を結びましょう。』
そう言い放たれると、1つの小さな光が目の前に現れた。
???『その光を握り締め、彼女達と同じ、ロストに立ち向かう力を得るのです。』
杏梨「力…。うん、わかった!」
言われた通りに、光を両手で握る。
そして─────。
???『あなたは、癒しを解き放つ女神となるのです!!!』
バリンッ!
杏梨
「だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
メインストーリーが終わったら番外編を書いてほしい?
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書いてほしい
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書かなくていい
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書いてもいいけど先に続編書いてほしい
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作者に任せる