今回はほのぼの回となります。
本編は次回から書きたいと思っています。
それではどうぞ!
第28話
10月。
だんだん涼しくなっていき、植物は紅葉や銀杏に生え変わった。
この前の真衣と杏梨の部活は、優勝に終わった。
私も、自分の事のように喜んだ。
それに、2人はロストワールドで江田や泉田を消してから、徐々に明るくなっていった気がする。
真衣「なあ千里!週末遊びに行かね?」
千里「え?どうしたの、急に。」
真衣「杏梨と話してたんだ、気分転換にって。それと、あいつはアタシと千里に恩返ししたいんだとよ。」
千里「恩返し…か。」
まあ週末は予定がないから、たまにはいいかな。
休日はゲームするか、散歩するかのどっちかだし。
千里「いいよ。丁度予定ないから。」
真衣「お、そう言ってくれるか!じゃあ、杏梨にメールでそうやっとくな。」
千里「うん。それで、どこに行くの?」
真衣「隣町にある遊園地だ。ここ最近忙しくて行けてなかったからさ。週末は部活休みだから、たまにはと思ってな。」
遊園地か…。
そういえば私、遊園地は1度も行った事なかったな。
父親は離れ、母親は病気持ちであまり長く外にはいられなくて…。
思えば私は、家族らしい家族の生活は送れなかった。
千里(…遊園地、ちょっと楽しみかも。)
~週末~
その日、私達は電車に揺られていた。
真衣の話によると、電車一本で行ける場所らしい。
その中で、私と杏梨は遊園地のパンフレットを見ていた。
千里「結構色んなアトラクションがあるんだね。」
杏梨「うん!この遊園地、小さい頃にも行った事あったから、大体のアトラクションは覚えてるんだ。」
千里「へぇ、そうなんだ。」
小さい頃というと、まだ真衣と杏梨のお父さんが生きていた頃に行ったのかな。
真衣自身も、「馴染みのある遊園地」と言っていた。
『間もなく~、○○駅~、○○駅~。』
真衣「そろそろだぞ。降りる準備しようか。」
千里「ここが遊園地…。」
噂では聞いてたが、賑やかな所だ。
実際に来てみると、こんな感じなんだなと実感した。
杏梨「あ!ベア太君だ!お姉ちゃん!ベア太君の所行こう!」
真衣「おいおい、そんなに急がなくても行くよ!」
真衣と杏梨は大はしゃぎだった。
馴染みがあると、やはりこうなるのかな。
それに、杏梨はあの熊のキャラクターの元に走り出して、あのキャラクターが大好きなんだなと思った。
真衣「千里ー!どうしたー?置いてくぞー!」
千里「あ、待ってよ!」
いつもは姉御な真衣だけど、こういう時はちょっと子供っぽいと思った。
私も、目一杯楽しまないとな。
千里「ねえ、最初は何乗るの?」
真衣「最初はまあ、無難にメリーゴーランドかな。」
メリーゴーランドというと…馬とかの形をした乗り物に乗って回るあれか。
初めてだから、偏見でしかそう思えてなかったけど…。
杏梨「あ、お姉ちゃん!馬車があるよ!懐かしいなー!」
真衣「お、そうだな。小さい時よくアタシと杏梨順番に馬の方と馬車の方に乗ってたっけ。」
杏梨「ねえねえ、今回はお姉ちゃんが馬に乗ってよ!」
真衣「え?いいのか?何で?」
杏梨「うん!お姉ちゃんかっこいいもん!ロストワールドでも騎士って感じで!」
真衣「そ、そうか?なんか照れるな。」
真衣は赤面してそう言った。
となると、私は馬車の方かな。
真衣「ここがロストワールドだったら、剣掲げながら乗ってたのかもなー。」
千里「あはは、言えてる。」
馬に乗って剣を掲げる。
なんか想像できるな。如何にもダークファンタジーって感じで。
馬側に乗った真衣は、こう口に出した。
真衣「こうして見るとさ、“ハイヤー!”ってやりたくなるよな。」
千里「ここではやめてね?」
真衣「例えの話だよ!本当にやらねえって!」
真衣ならやりかねないからなぁ。
でも、気持ちはわからなくもないかも。
真衣「千里!杏梨!こっち向いてくれー!」
杏梨「はーい!」
千里「え、あ、ちょ…!」
真衣は後ろを向き、スマホのカメラを私達に向けていた。
杏梨は私に寄り添い、真衣に向けてピースした。
真衣「千里すげー顔してるぞwこれ一生モンだわw」
千里「え、もう1回!」
真衣「どうしようかな~?w」
千里「うぅ~///」
もう少し早く反応してればなぁ…。
でも、真衣が楽しそうならいいか。
杏梨「ねえねえ!次はジェットコースター乗りたい!」
真衣「お、いいな!遊園地の定番だよな!」
千里「そうなの?」
杏梨の提案で、ジェットコースターに乗る事になった。
結構怖いって聞いた事はあるけど…。
千里「捕まればいいんだよね?」
真衣「ああ。下る時は思いきり叫ぶんだぞ?」
千里「…叫ぶの?」
杏梨「気分爽快になるからね!あ、そろそろ下り坂だよ!」
乗り物は頂点まで上り、遊園地全体が見える高さまで来た。
千里「うわ…、意外と広いんd……。」
真衣「千里!下るぞー!」
千里「……え。」
ゴオオオオオッ!!!!!
真衣「うおおおおおおおおおお!!!」
杏梨「キャーーーーーーーーー!!!」
千里「え、ちょ、待って!速い!速い!!」
急な出来事で、叫ぶ事すらできなかった。
速いとは聞いたけど、こんなに速いとは思わなかった…。
私が乗り物から降りる時まで、失神していたのは内緒の話……。
真衣「…千里、大丈夫か?」
千里「…し……、心臓止まるかと思った……。」
杏梨「あはは、お疲れ様。」
まだ足がガクガクになっている。
乗った後って、こんな感じなのかな…?
なんか、次回ジェットコースター乗るの怖くなってきた…。
真衣「そろそろ昼過ぎるし、飯にでもするか?」
杏梨「そうだね。今日は私が奢ってもいい?」
途端に、杏梨は私達の前に立った。
真衣「え?何で?」
杏梨「私、いつもお姉ちゃんと千里ちゃんにお世話になってるから、ちゃんと恩返ししたい!」
あ、そういえばそう言ってたっけ。
杏梨「2人共、何か食べたい物ある?」
真衣「じゃあ、ラーメンお願いしてもいいか?味噌で。」
杏梨「千里ちゃんは?」
千里「なら私もラーメンにしようかな。醤油お願いできる?」
杏梨「わかった!じゃあ買ってくるね!」
真衣「…1人で行けるか?」
杏梨「うん!だから座って待ってて!」
杏梨はそう言うと、テテテと屋台へと向かった。
真衣「杏梨…、良い子に育って…!」
すると何故か真衣は、涙を流していた。
千里「真衣…?何で泣いてるの…?」
真衣「だってよ…!昔はアタシの陰に隠れてばかりだったのに…、今はこんなに成長して…!
お姉ちゃんは嬉しいぞおぉーっ!!」
千里「……。(苦笑)」
妹の成長で泣けてきたって事か…。
私は思わず苦笑いしてしまった。
昼食を終えた私は、真衣にある質問をしていた。
千里「ねえ真衣、この遊園地って屋台なんてあるの?」
真衣「ああ。基本的には何でもあるぞ。ラーメンは小さめだけど、ここのやつもすげー美味いんだよ。」
千里「真衣もハマる訳だね。」
なるほど、納得した。
焼きそばとか、綿飴とか、お祭りみたいに色々あったけど、そういう遊園地なんだと発覚した。
真衣「それはそうと、次はどこ行く?」
杏梨「あ、私お化け屋敷行きたい!」
真衣「…………え。」
突然、真衣は立ち止まった。
よく見ると、真衣は顔面真っ青にしていた。
千里「…真衣、どうしたの?」
真衣「あ、いや!何でもないぞ!お化け屋敷だよな!うん!」
千里(あれ?ひょっとして…。)
……真衣って怖がり?
やがて私達は、お化け屋敷に到着した。
杏梨「着いたー!」
千里「…ねえ真衣、嫌なら無理しなくていいんだよ?」
真衣「だ、大丈夫!大丈夫…!お化けなんて怖くない…!!」
いや、怯えすぎ。
真衣は頼れる姉御みたいな感じなのに、意外と怖がりだという事を知った。
それでよくロストワールド攻略できたよね…。
千里「うわ…、思ったより暗い…。」
中に入ると、辺りは真っ暗だった。
その暗さはまるで先が見えなくなるくらい。
ピトッ…
真衣「ふぇっ!?あ、杏梨…?怖くなったのか…?大丈夫、お姉ちゃんが守ってやるから…!」
杏梨「え?お姉ちゃん…、どうしたの…?」
真衣「……へっ…?」
私達は真衣の方を振り向くと、真衣はあさっての方向に向いて独り言を言っているように見えた。
真衣、もしかして何かに触られてる…?
恐る恐る見ていると…。
「ヤァ」
真衣「」
真衣
「ぴぎゃあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
その後、何とかお化け屋敷から出た模様…。
その後は杏梨が飲み物を買いに行った。
千里「真衣…、本当に大丈夫…?」
真衣「……大丈夫……じゃ……ないです…………。」
千里「…というか、真衣って怖がりだったんだね。意外な一面が見れたかも。」
真衣「……もうお化け屋敷なんて二度と行かん…。」
私は真衣の様子で、苦笑いするしかなかった。
千里「ところで、真衣は何でロストワールドは平気なのにお化け屋敷はダメなの?」
真衣「アタシ、実は昔からああいうの無理なんだよ…。ロストワールドは現実世界と似ていてまだ見慣れているからいいけどさ…。お化け屋敷みたいな所、暗くて何が出るかわからないだろ…?それに昔、ホラーもの見て寝れなかった事あったし…。」
千里「……(苦笑)」
…なるほどね…。
そう考えれば、真衣が怖がりなのも納得できるのかも。
最後に、観覧車に乗る事にした。
2人は行く前、「観覧車は最後に残しておきたい」と言っていたので、私もそれに賛成していた。
千里「わぁ、結構高いね。」
真衣「この高さで、街が見えるよ。」
千里「本当だ。実際に見てみると、街ってこんなに広いんだね。」
今まで高い所から街を眺めた事がなかったから、なんだか新鮮だな。
杏梨「…ねえ、お姉ちゃん、千里ちゃん。」
真衣「ん?」
突然、杏梨に話しかけられた。
杏梨「もし、またロストワールドが出たら、行く?」
なんだ、そんな事か。
もしかしたらまたロストワールドが出るかもしれないからね。
真衣「そうだな。善良を失った人々が集まる場所だから、アタシ達で消さないとダメだ。」
千里「その時はその時だね。誰がロストになるかは、私達もわからない。」
真衣「…だな。さっさとロストワールドを作った奴を見つけ出したいモンだ。絶対に止めようぜ。」
千里「うん。」
杏梨「そうだね!」
真衣「アタシ達で、ロストワールドの主を見つけ出しに行くぞー!」
千里、杏梨「おーーーーー!!」
こうして、私達の絆は深まった。
絶対にロストワールドの主を見つけ出す。
そして、もう誰も主のせいで泣かせない。
私は、そう誓ったのだ───。
???「……へえ、私を倒そうっていうんだ…?」
???「……ならかかって来なよ。その時は徹底的に締め上げてやるから…。」
前書きの通り、次回から本編となります。
章の「勇者になりたい」という事で、新キャラが出そうかと考えています。
お楽しみに!
メインストーリーが終わったら番外編を書いてほしい?
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書いてほしい
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書かなくていい
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書いてもいいけど先に続編書いてほしい
-
作者に任せる