東京ロストワールド   作:ヤガミ

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かなり間を空けてしまい申し訳ないです…m(_ _)m
いつの間にかUAが1300回超えていました。
読んでくれた方々、本当にありがとうございます!

それでは本編どうぞ!


第32話

 千里「潜入成功。」

 

 現実世界から、赤黒いロストワールドへ移り変わった。

 

 真衣「さて、どんなロストが来るか…。それと、ぜってーあの男の子を助けてやろうぜ。」

 杏梨「…あれ?ねえ、あれ見て!」

 

 私と真衣は、杏梨の指差した方に顔を向けた。

 

 

 

 

 

 真衣「何だこれ…。でっけー穴…。」

 

 そう、現実世界とは違い、アパートのほぼ全体を囲んだかのような巨大な穴があった。

 しかし、そこには空いていない穴があった。

 

 千里「あそこ、アパートCだよね?」

 真衣「本当だ。あそこだけ穴空いてねえな。」

 

 もしかすると、この穴の中を通って、アパートCの所へ向かえという事かもしれない。

 

 千里「…そう簡単には進ませないって事か。」

 杏梨「そういえばさっき、脅して帰すようにやってたよね?それがこれに繋がるのかな…。」

 真衣「わかんねえけど…、やる事は一つ。あそこのアパートCの所への道を辿るだけだ。」

 

 有言実行だね。

 この穴の中に入って、アパートCの所まで潜り抜ける。

 大変だろうけど、通らなければならない道だ。

 

 

 

 千里「あ、この梯子を伝って降りるのかな。」

 

 この穴の中に入る為には、ここから通るらしい。

 よく見るとこの穴は、底が見えないくらい深い。

 いや、黒い煙幕で隠されているのか?

 まあ、どの道降りるしかない。

 

 真衣「…律儀に梯子用意してくれてるな。」

 千里「とりあえず降りよう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 真衣「いやー、かなり深いな!」

 

 やっとの事で底まで降りられた。

 途中真衣がズルして梯子を滑り降りたのは内緒の話…(※ご想像にお任せします)。

 

 千里「…これ、戻る時大変じゃない?梯子がこんなに高いと…。」

 真衣「それアタシも思ってた。ロストを消した時、一番最初に入った所から出ないとダメなんだよな。」

 

 その通り。

 ロストを消せば、そのロストワールド自体崩れるため、途中で見つけた抜け道から出ても意味はない。

 これ戻る時大丈夫かな…。

 

 千里「ロープとかあれば良かったんだけど…。」

 杏梨「都合良く見つかるかって話なんだよね…。」

 真衣「まあ、考えるのは後にしようぜ。まずはあいつのロストを見つける所からだ。」

 千里「そうだね。対策も戦略も考えないといけないし。」

 

 別のロストだから、どのように襲いかかってくるかはまだわからない。

 戦い方が全て同じとは十中八九限らないから。

 私達は長い道のりを歩み出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~???視点~

 

 

 

 

 

 『帰れっつってんだよ!!物分りの悪いゴミ虫が!!!』

 

 

 

 『さっさと回れ右しろ!!ぶっ殺されてえのか!?あぁ!?』

 

 

 

 

 

 お母さんの怒鳴り散らす声が聞こえた。

 

 僕の家に来た人が、僕を助けに来たのかな。

 

 あのお姉ちゃんが助けに来たのかな。

 

 でも、お母さんが帰してしまった。

 

 無理矢理にでも助けてほしかった。

 

 でも僕は、それをさせてあげられなかった。

 

 

 

 このまま、僕はお母さんの言いなりになるのかな…。

 

 

 

 嫌だよ…。そんなの…。怖いよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…柊太。」

 

 

 

 「…!」

 

 「ちゃんと大人しく待っていたわよね?」

 

 「あ…、う、うん…。」

 

 「わかればよろしい。でもね、これ以上お母さんに迷惑をかけるのであれば、例えあんただろうが容赦しないから。昨日のあれでわかったでしょ?」

 

 「……。」コク

 

 「頷くんじゃなくて“はい”でしょ?」

 

 「……はい…。」

 

 「お母さんご飯作るから、勝手に部屋から出ない事。いいわね?」

 

 「はい…。」

 

 

 

 僕は、たったそれだけしか言えなかった。

 

 お母さんの言われるがままに動く事しかできなかった。

 

 少しでも歯向かったり、反抗したりすると、痛い思いされる。

 

 僕はこのまま…、監視対象とされてしまっていた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~千里視点~

 真衣「トドメだ!!」

 

ザシュッ!

 

 あれから私達は、ロストを倒しつつアパートの下まで向かっていた。

 ここまでが本当に長い。

 敵の数からして、ここの主も相当強敵なのではないか?

 

 杏梨「これじゃいくら気力があっても足りないよぉ…。」

 千里「…少し休む?さっきから動きっぱなしだからさ。」

 真衣「ああ。そうした方がいい。途中でぶっ倒れたら困るからな。」

 

 そうだね。ロストワールド内でも時には休む事も大切になってくる。

 戦いの支障を出さない為に。

 

 杏梨「お姉ちゃーん、千里ちゃーん、飲み物ない?」

 真衣「ふっふっふっ、そう言うと思って、スポドリ持って来たぜ!」

 

 真衣は懐からスポーツドリンクを取り出した。

 よく運動部やスポーツ選手が飲んでるやつだ。

 

 千里「用意周到だね…。」

 真衣「水分補給は大事だぞ…って、考えてみたら先月よくこれなしで乗り越えたよな、アタシら…。」

 千里「まあ、ありがとう。あ、ちゃんと3人分用意してある。…てか、どうやって持ち歩いていたの?」

 真衣「細かい事は気にすんな!ほら、千里の分!」

 千里(あまりメタ発言しない方がいいなこれ、うん。)

 

 私は遠慮なくスポーツドリンクを受け取った。

 

 

 

 

 

 真衣「ぷはーっ!生き返るぜ~。」

 千里「おかげで回復した。てか、これさえあれば杏梨の回復いらないんじゃない?」

 杏梨「ちょっとー!私が使えないみたいな言い方しないでよー!」

 千里「ごめんごめんw」

 

 杏梨は頬をぷくーっと膨らませた。

 ちょっと意地悪しちゃったかな。

 すると、真衣は立ち上がった。

 

 真衣「よし、いい感じに休めたんじゃないか?」

 千里「そうだね。ありがとう、真衣。」

 真衣「いいって事よ!…それに、アタシは彼を閉じ込めている鳥籠の鍵を開けたいからな。あいつの本性を見たら、それこそ黙っていられねえよ。」

 

 どうやら、真衣は本気だね。

 杏梨も、真剣な表情をして真衣の言葉を聞いていた。

 

 千里「…私も同じ事思ってた。動画を撮ってた時、一発殴られたんだ。ロストワールドで借りを絶対に返してやる。」

 

 覚悟は決まった。

 他人を巻き込んでまで暴力を起こす犯罪者は、この世には必要がある訳がない。

 そうなった時点で、誰一人見向きもしないだろう。

 

 杏梨「行こう。萩君を助けに。」

 真衣「ああ。やってやろうぜ。」

 

 そうして私達は、アパートへと乗り込んだ。

 

 更なる闇を切り払う為に───。

 

 

 

 

 




少年の名前が出てきましたね。
果たして千里達は無事柊太を救う事はできるのでしょうか。
そしてロストワールドの主はどのような人物なのでしょうか。

また長く間を空けてしまうかもしれません。ご了承ください。
次回もお楽しみに!

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