いつの間にかUAが1300回超えていました。
読んでくれた方々、本当にありがとうございます!
それでは本編どうぞ!
千里「潜入成功。」
現実世界から、赤黒いロストワールドへ移り変わった。
真衣「さて、どんなロストが来るか…。それと、ぜってーあの男の子を助けてやろうぜ。」
杏梨「…あれ?ねえ、あれ見て!」
私と真衣は、杏梨の指差した方に顔を向けた。
真衣「何だこれ…。でっけー穴…。」
そう、現実世界とは違い、アパートのほぼ全体を囲んだかのような巨大な穴があった。
しかし、そこには空いていない穴があった。
千里「あそこ、アパートCだよね?」
真衣「本当だ。あそこだけ穴空いてねえな。」
もしかすると、この穴の中を通って、アパートCの所へ向かえという事かもしれない。
千里「…そう簡単には進ませないって事か。」
杏梨「そういえばさっき、脅して帰すようにやってたよね?それがこれに繋がるのかな…。」
真衣「わかんねえけど…、やる事は一つ。あそこのアパートCの所への道を辿るだけだ。」
有言実行だね。
この穴の中に入って、アパートCの所まで潜り抜ける。
大変だろうけど、通らなければならない道だ。
千里「あ、この梯子を伝って降りるのかな。」
この穴の中に入る為には、ここから通るらしい。
よく見るとこの穴は、底が見えないくらい深い。
いや、黒い煙幕で隠されているのか?
まあ、どの道降りるしかない。
真衣「…律儀に梯子用意してくれてるな。」
千里「とりあえず降りよう。」
真衣「いやー、かなり深いな!」
やっとの事で底まで降りられた。
途中真衣がズルして梯子を滑り降りたのは内緒の話…(※ご想像にお任せします)。
千里「…これ、戻る時大変じゃない?梯子がこんなに高いと…。」
真衣「それアタシも思ってた。ロストを消した時、一番最初に入った所から出ないとダメなんだよな。」
その通り。
ロストを消せば、そのロストワールド自体崩れるため、途中で見つけた抜け道から出ても意味はない。
これ戻る時大丈夫かな…。
千里「ロープとかあれば良かったんだけど…。」
杏梨「都合良く見つかるかって話なんだよね…。」
真衣「まあ、考えるのは後にしようぜ。まずはあいつのロストを見つける所からだ。」
千里「そうだね。対策も戦略も考えないといけないし。」
別のロストだから、どのように襲いかかってくるかはまだわからない。
戦い方が全て同じとは十中八九限らないから。
私達は長い道のりを歩み出した。
~???視点~
『帰れっつってんだよ!!物分りの悪いゴミ虫が!!!』
『さっさと回れ右しろ!!ぶっ殺されてえのか!?あぁ!?』
お母さんの怒鳴り散らす声が聞こえた。
僕の家に来た人が、僕を助けに来たのかな。
あのお姉ちゃんが助けに来たのかな。
でも、お母さんが帰してしまった。
無理矢理にでも助けてほしかった。
でも僕は、それをさせてあげられなかった。
このまま、僕はお母さんの言いなりになるのかな…。
嫌だよ…。そんなの…。怖いよ…。
「…柊太。」
「…!」
「ちゃんと大人しく待っていたわよね?」
「あ…、う、うん…。」
「わかればよろしい。でもね、これ以上お母さんに迷惑をかけるのであれば、例えあんただろうが容赦しないから。昨日のあれでわかったでしょ?」
「……。」コク
「頷くんじゃなくて“はい”でしょ?」
「……はい…。」
「お母さんご飯作るから、勝手に部屋から出ない事。いいわね?」
「はい…。」
僕は、たったそれだけしか言えなかった。
お母さんの言われるがままに動く事しかできなかった。
少しでも歯向かったり、反抗したりすると、痛い思いされる。
僕はこのまま…、監視対象とされてしまっていた…。
~千里視点~
真衣「トドメだ!!」
ザシュッ!
あれから私達は、ロストを倒しつつアパートの下まで向かっていた。
ここまでが本当に長い。
敵の数からして、ここの主も相当強敵なのではないか?
杏梨「これじゃいくら気力があっても足りないよぉ…。」
千里「…少し休む?さっきから動きっぱなしだからさ。」
真衣「ああ。そうした方がいい。途中でぶっ倒れたら困るからな。」
そうだね。ロストワールド内でも時には休む事も大切になってくる。
戦いの支障を出さない為に。
杏梨「お姉ちゃーん、千里ちゃーん、飲み物ない?」
真衣「ふっふっふっ、そう言うと思って、スポドリ持って来たぜ!」
真衣は懐からスポーツドリンクを取り出した。
よく運動部やスポーツ選手が飲んでるやつだ。
千里「用意周到だね…。」
真衣「水分補給は大事だぞ…って、考えてみたら先月よくこれなしで乗り越えたよな、アタシら…。」
千里「まあ、ありがとう。あ、ちゃんと3人分用意してある。…てか、どうやって持ち歩いていたの?」
真衣「細かい事は気にすんな!ほら、千里の分!」
千里(あまりメタ発言しない方がいいなこれ、うん。)
私は遠慮なくスポーツドリンクを受け取った。
真衣「ぷはーっ!生き返るぜ~。」
千里「おかげで回復した。てか、これさえあれば杏梨の回復いらないんじゃない?」
杏梨「ちょっとー!私が使えないみたいな言い方しないでよー!」
千里「ごめんごめんw」
杏梨は頬をぷくーっと膨らませた。
ちょっと意地悪しちゃったかな。
すると、真衣は立ち上がった。
真衣「よし、いい感じに休めたんじゃないか?」
千里「そうだね。ありがとう、真衣。」
真衣「いいって事よ!…それに、アタシは彼を閉じ込めている鳥籠の鍵を開けたいからな。あいつの本性を見たら、それこそ黙っていられねえよ。」
どうやら、真衣は本気だね。
杏梨も、真剣な表情をして真衣の言葉を聞いていた。
千里「…私も同じ事思ってた。動画を撮ってた時、一発殴られたんだ。ロストワールドで借りを絶対に返してやる。」
覚悟は決まった。
他人を巻き込んでまで暴力を起こす犯罪者は、この世には必要がある訳がない。
そうなった時点で、誰一人見向きもしないだろう。
杏梨「行こう。萩君を助けに。」
真衣「ああ。やってやろうぜ。」
そうして私達は、アパートへと乗り込んだ。
更なる闇を切り払う為に───。
少年の名前が出てきましたね。
果たして千里達は無事柊太を救う事はできるのでしょうか。
そしてロストワールドの主はどのような人物なのでしょうか。
また長く間を空けてしまうかもしれません。ご了承ください。
次回もお楽しみに!
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