東京ロストワールド   作:ヤガミ

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第4話

~翌日~

 今日は登校初日。

 今は真衣と一緒に学校まで歩いている。

 

 真衣「今日は特別に一緒に付いてやるけど、明日からは1人で行きな。道とかは覚えてんだろ?」

 千里「覚えてる…と思う。でもわかった。その理由としては朝練?」

 真衣「まあな。だから朝は一緒にはいられないから。運動部も大変だぜ?」

 千里「…だろうね。」

 

 まあそうなるか。

 十中八九朝練だろうと思っていた。

 

 …正直、私1人で学校行けるかは不安だ。

 こんな事思えたのは、中学1年生の時以来だ。

 まあ、今は目の前の事だけを考えていよう。

 

 

 

 千里(…そろそろか…。)

 

 現在、教室の真ん前。

 先生からは、そこで待つようにと言われていたから。

 

 

 佐島先生の声『どうぞー。』

 

 呼びかけられ、私は扉を開けて教室に入る。

 

 

 

 佐島先生「こちらが、転校生の彩神さん。まだまだ知らない事だらけだから、皆仲良くしてね。じゃあ、一言お願い。」

 千里「彩神千里です。よろしくお願いします。」

 

 私は丁寧に自己紹介をした。

 今日から正式にここの生徒になったんだ。

 

 佐島先生「席は…北乃さんの後ろね。」

 千里(真衣の後ろか…。心強いな。)

 

 私はそう思いながら、颯爽と真衣の席に向かった。

 

 「あの子美人じゃない?」

 「わかる!絶対男子とかに人気じゃん。」

 「前の学校とか、すごくモテてたんじゃないかな!」

 

 なんか結構、話し声が聞こえてくるな。

 私って、本当にそう見られてるのかな…。

 正直、あまり自覚がない。

 

 

 真衣「改めてよろしくな。千里!」

 千里「うん。こちらこそ。」

 

 幸い真衣と同じクラスで、真衣の後ろの席で良かった。

 

 真衣「しかし、まさか千里が近くになるとはな。こんな偶然があっていいのだろうか?」

 千里「同感。」

 真衣「ま、何かわからない事があったら聞いてくれ。いつでも相手してやるから。」

 千里「ありがとう。」

 

 本当に、真衣は心強いな。

 真衣に世話になってから、助けてもらってばかりだ。

 と、思っていた矢先…。

 

 

 「あの子ってさ…、なんか雰囲気悪いよね…。」

 「目を合わすと殴られるかもよ…。」

 

 千里「…!」

 

 褒め言葉の反面、何か陰口を言われたように聞こえた。

 

 真衣「あいつら…。」

 

 どうやら、真衣にも聞こえたらしい。

 真衣は声をした方に睨みをきかせた。

 

 千里「……。」

 真衣「…気にするな。あいつらの被害妄想だ。」

 

 例え冗談であっても、本当にそう思われそうで何だか怖くなった。

 そりゃそうだよ。昔から無口で根暗だったもん。

 小中も、同じような理由で皆避けていった。

 そんな寂しい人生を送ってきた。

 

 

 

 真衣「なあ千里、先に帰っててくれるか?」

 

 下校時間になり、私は帰宅の準備をしていた時、真衣に話しかけられた。

 

 千里「え?何で?」

 真衣「実は食材切らしちゃってさ。丁度部活ないし、買い出し行こうと思っててさ。」

 千里「なら一緒に行こうか?」

 真衣「いや、アタシ1人で十分だ。こういうのにはもう慣れてるし。」

 千里「そっか…。じゃあ、お先。」

 

 何だか申し訳ないけど、私は先に帰る事にした。

 

 

 放課後とはいえ、校舎内はガヤガヤと話し声が響き渡る。

 その中でも静かなのは、私1人だけ。

 真衣がいないと、あの頃と変わらないままだ。

 

 

 

 『あの子ってさ…、なんか雰囲気悪いよね…。』

 

 

 

 『目を合わすと殴られるかもよ…。』

 

 

 

 千里「はぁ…。」

 

 帰り道、私はあの言葉を思い出していた。

 一部褒められ、一部悪く言われ…私は複雑な気持ちでいっぱいだった。

 

 千里(もっと…、変われたらな…。)

 

 そんな一言を心の中で呟いていた。

 

 

 

ガチャリッ!

 

 千里「…ん?」

 

 私は帰り道を歩いていると、何か物音が聞こえた。

 

 千里(あっちからかな…。)

 

 私は音のした方へ歩いた。

 

 

 

 辿り着いたのは、路地裏のゴミ捨て場だった。

 

 千里(…確かここから聞こえたような…。)

 

 私は心の中でそう思った。

 すると────。

 

 

 

ドォンッ!!

 

 千里「…!?何!?」

 

 大きな音が鳴り響く。

 そこに現れたのは、扉らしきものだった。

 

 千里「何これ…。」

 

 明らかにおどろおどろしい雰囲気を醸し出している。

 私は、その扉に触れた。

 

 

ビリっ!!

 

 千里「うわ…!?」

 

 突然、扉に電撃が走った。

 私は慌てて手を引っ込める。

 そして、扉はゆっくりと開いていく。

 

 

 千里「何…?吸い込まれて…!」

 

 開いた扉は物凄い吸引力で私を襲ってくる。

 足の力が奪われていくほど。

 

 千里「うわあぁっ!!」

 

 

 扉の前に、私の姿は微塵もなかった。

 

 何が起きたのかはわからない。

 

 扉の先には、何があるのか─────。




今回もいかがでしたでしょうか?
次回から本格的にダークファンタジーとなります。

そろそろ「東京ロストワールド」に近付いてきている頃だと思います。
次回もお楽しみに。

メインストーリーが終わったら番外編を書いてほしい?

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