本当にお待たせして申し訳ございませんm(_ _)m
気付いたら大晦日を迎えていました。
2021年最後の投稿となりますが、楽しんでいただけたら幸いです。
真衣「…ん?」
アパートの中に入ると、何やら異様な雰囲気が漂っていた。
真衣「何だこれ…、前回と全く違っている…?」
前回の空間とは打って変わって、ボロボロのロボットや解れたぬいぐるみなど、おもちゃのような物が置かれていた。
一体、何がどうなっているんだ?
真衣「もしや…、…いや、行ってからわかるか。」
不穏に感じながらも、アタシは千里達の所に向かう事にした。
真衣(ああくそ、ここにも邪魔者が来るか…!)
合流しに行く途中、ロスト達がどんどん押し寄せて来る。
無造作に相棒を振り回し、ロスト達を倒す。
こいつぁ合流までかなり時間がかかりそうだな…。
真衣「どけ!騎士様のお通りだ!邪魔をするな!!」
ロストを斬る。
斬る。
斬り刻む。
しかし、どんどん数が増えていく一方。
くそ、何なんだこのロストワールドは…。
江田や泉田と比べ物にならないぞ、これ…。
そんな事を考えながらも、アタシは突き進む事にした。
真衣「はぁ…、はぁ…。」
ふらつきながらも、アタシは目的地まで辿り着いた。
ツギハギが入った扉。
この中に千里達がいるようだな。
真衣(待たせて悪いな、皆…。アタシも今から参戦するぜ!)
~千里視点~
ロスト真由美「さあ、次は何ヲシて来るのかシら!?」
あれから10分くらい経っただろうか。
柊太君が盾で攻撃を抑えながらだったが、こちら側の体力もそろそろ限界だ。
バンッ!
千里「…!」
真衣「よお!この騎士様が来てやったぜ!!」
ようやく、真衣が来てくれた。
杏梨「遅すぎだよ、お姉ちゃん…!」
真衣「悪いな!こっちも手が離せねえ状況だったからよ!それに千里!また囮担当してやるぜ!もう言われなくても、行動に移すつもりだったからな!」
千里「…!…言うじゃん。」
やはりそんな事考えてたんだ。
本当に用意周到だね。
そうと決まれば、早速お願いしようか。
千里「だったら真衣、いつものお願い!」
真衣「おっしゃあ!承ったぜ!」
真衣はロストに向かって走り出す。
真衣「ロストぉ!騎士様が相手だ!受けて立つぜ!」
真由美「あんたハ殺しを止めた奴ね!自ラ殺されに来たノカシら!」
ターゲットが真衣へと向いた。
この間に策略を考えよう。
今回のロストは、この前見た看守の姿のまま。
だがしかし、背中からはどす黒いオーラが漂っている。
武器は電気警棒、もう1つは赤い電気を纏った正宗のような太刀。
…!そうだ。
千里「柊太君、この前盾で武器を弾いたの覚えてる?」
柊太「ん…、何となく。」
千里「今のお母さんのロストを見て思ったの。今回もそんな感じでいけるんじゃないかって。」
柊太「あ…!」
私が考えたのは、あいつの武器を弾く。
そう、パリィだ。
杏梨「そっか!相手が武器持ちならパリィで!」
千里「そういう事。」
杏梨はすぐに読めたようだ。
ダメ元でやらせてみよう。
~真衣視点~
千里にはああ言ったけど…。
ガキンッ!
ガキンッ!
真衣「くっ…!」
ロスト真由美「ソンなもンカシら!?まダマだ攻めに行くワヨ!」
さっきのロストの集団のせいで、体力が消耗している。
やる気を装っていたが、正直な事を言うとかなりきつい。
あん時もう少し加減しときゃ良かったな…。
真衣「…笑わせんな。アタシはまだ行けるぜ。」
ロスト真由美「あら?なラ何故ふラつイてイルのかしら?体力が限界ナンじゃなイ?」
真衣「うるせえ!行けるって言ったら行けるんだよ!」
だが、負けてばかりじゃいられねえ。
アタシは、そのような生き方しかしてこなかったからな。
ロスト真由美「ほらほら、防イデばかりジゃ腕も持たなインじゃなイ?」
真衣「…腕だと?」
ガッ!
ロスト真由美「!?」
アタシは、ロストの武器に蹴りを入れた。
その衝撃で、ロストはよろめいた。
真衣「おいおい、まさかアタシが腕しか使わないと思ってないだろうな?足がまだ残ってんだよ、こっちは。」
ロスト真由美「…それモ策って事ね。だったらソノ足も斬リ落としテアげル!!」
柊太「させないよ!」
ガキンッ!
ロスト真由美「ぐっ!?」
真衣「…!柊太!」
柊太が割って入ってきた。
そして、奴の攻撃を弾く。
柊太「───斬らせないから。」
ザシュッ!!
ズバァッ!!
ロスト真由美「ガアアアッ!!」
柊太がロストの腹を斬り裂いた。
ロストからは大量の血が噴き出す。
真衣「柊太…、今のはパリィか?」
柊太「うん。千里ちゃんと考えたんだ。武器を持っていたらパリィできるんじゃないかって。」
なるほどな。
千里、良い方法考えたな。
ロスト真由美「コのクソガキ共ガ…!ナメタ真似しテェ!!」
~千里視点~
ロスト真由美「お前らナンテ!所詮使イ物になラナい壊れたおモチャ!!ソンナものハ私が処分してヤルンおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
千里「ここからが本番だね…!」
ロストは、更にパワーアップしていった。
この形態は…。
真衣「あれ…、斧か!?」
そう、警棒と太刀ではなく、棘と鎖が付いた大斧だった。
鎖があれば、流石にパリィでは無理そうだ。
ロスト真由美「1人残ラズ、斬リ刻ンデヤルゾオラアアアアアッ!!!!!」
ブォンッ!!
千里「避けて!!」
ロストは勢いよく大斧を飛ばしてきた。
鎖が付いている為、余計にリーチも長い。
真衣「このイカレ野郎!鎖付けるなんて卑怯だぞ!」
ロスト真由美「ウルサイウルサイウルサイ!!卑怯ダロウガ全部私ノ勝手!!勝テバ何デモイインダヨ!!!」
くそ、あれをどうすれば…!
考えろ、考えるんだ…!
千里(恐らく、斧に触れただけでも痛打はあると思う…。だとしたら…!)
正面から近付いてもダメ、回り込んで攻めてもダメ。
どちらにしても斬り刻まれたり、鎖で縛られるだけだ。
ここで難関が来てしまう。
他の皆も、斧の攻撃を避ける事に専念している。
ロスト真由美「アハハハハハ!!ドウ!?コレナラ手モ足モ出ナイデショ!?」
杏梨「どうしよう、お姉ちゃん!あんなの振り回されたら近付けないよ!」
真衣「素早いし、杏梨の魔法も効かねえし…。くそ!あの斧を止める方法はねえのかよ!」
ああもう、皆がピンチに陥っている。
何かあれを止める方法…。
ブォンッ!!
ズガァッ!!
奴は大斧を振り回している。
その大斧には鎖がある。
つまりリーチが長い。
千里(…!閃いた!)
そうか。わかったぞ。
ダメで元々だ。やってみようか。
ロスト真由美「ホラホラホラァ!!ソノ体ノ何モカモヲブチ撒ケナァッ!!」
ブォンッ!!
ズガァッ!!
真衣「ああ、くそ!鎖さえなけりゃパリィで返せたのによ!」
ロスト真由美「アハハハハハ!!ドウヤラコノ勝負、私ノ勝チノヨウネ!」
柊太(…?鎖?)
バギィッ!!
ロスト真由美「…エ…!?」
真衣「何だ!?」
杏梨「…!千里ちゃん!」
私は、ありのまま実行した。
そう、あいつの斧に付いていた鎖をぶっ壊したのだ。
千里「…これでリーチが短くなるね。」
ロスト真由美「コノ女…!セッカクノ鎖ヲ!」
ロストは真っ先に斧を持つ。
今の瞬間がチャンス!
千里「柊太君!」
柊太「…!」
真衣「そうか!鎖を壊して斧を持たせるって訳か!」
真衣は読めたみたい。
鎖を壊した事で、ロストを弱体化させた。
ロスト真由美「オ前ラ全員!ブッタ斬ッテヤル!!オラアアァッ!!!」
ガキンッ!
柊太「隙あり!」
ロスト真由美「…!柊太…!?」
柊太「これで終わりだよ。」
ザシュッ!!
ズバァッ!!
ロスト真由美「グッ…!ガアアアアアアアアアアアアア!!!」
柊太君が、最後の一撃を喰らわせた。
終わったんだ。柊太君の奴隷生活が…。
ロスト真由美「柊…太……、あなたは……。」
やがてロストは元の姿に戻り、跪いた。
柊太「…お母さん。」
ロスト真由美「……。」
柊太「証明したよ。僕はもう弱くないって事。」
ロスト真由美「…!」
パリィからの一撃で、全て証明できたようだ。
柊太君自身が自分から、強い人間だと認めてもらえるように。
柊太「お父さんが死んじゃったのは、僕も悲しいよ。でもだからといって、お母さんが狂う事はない。お母さんがそんなのになったら、お父さんが悲しむだけだよ。それに、僕をここに導いてくれたのは、お父さんなんだよ。お母さんの歪んだ世界に、お父さんは僕を連れ出してくれたんだ。」
ロスト真由美「…あの人に……?」
柊太君は、経験してきた事を淡々と喋る。
柊太「辛かったよね。苦しかったよね。僕やお母さんだけじゃない。関わってきた人全てがそうだと思う。」
ロスト真由美「そんなの…!」
どうやら、ロストの方は納得できていないようだ。
こうなったら、私が何とかしようと思った、その時だった。
『───もうやめてくれ。真由美。』
柊太「…!お父さん…?」
どこからか、声が聞こえた。
それは、私がいつも耳を澄まして聞いていた、あの人の声ではない。
柊太君が言うからには、どうやら柊太君の父親の声みたいだ。
ロスト真由美「まさか…、篤人さん…?」
~柊太視点~
あの時と同じように、お父さんの声が聞こえた。
お母さんが言っていた“篤人さん”とは、僕のお父さんの名前だ。
萩篤人(はぎ あつひと)。僕のお父さん。
ロスト真由美「どうして…あなたが…?」
篤人『これ以上続けても、お前の方が傷を負うだけだ。柊太よりもずっと。お前は傷を抱えたまま生きる事になるぞ。』
ロスト真由美「っ……!」
姿の見えないお父さんは、お母さんに言い聞かせた。
篤人『何故お前は変わってしまったんだ?何がお前を変えたんだ?俺はあれから、お前達の事を上から見ていたが、お前は柊太を傷付けるばかり…。どれだけ柊太が苦しい目に遭ってきたと思っているんだ。俺が消えて悲しんだのは、お前だけじゃないだろう?』
ロスト真由美「………。」
お父さんの言葉を聞いて、お母さんは何も返せないでいた。
そう思っていた途端───。
ロスト真由美「これが…、私の全てよ…。誰が何と言おうと、私は自分自身の手で柊太を育てるって、あなたがいなくなってからずっと決め込んでいたの…!なのに─────。」
篤人
『いい加減にしろ!!!』
篤人以外全員「…!!」
お父さんのたった1つの言葉で、僕は驚いた。
篤人『それだけが…、誰もが全員望む事だと思うか?それにお前は、罪のない人々も死に追いやった。柊太だけじゃなく、彼女達もお前によって被害に遭った。10年も繰り返して、まだ“自分に正義がある”って言うのか?そんなふざけた奴に、正義なんてある訳ないだろ!!』
ロスト真由美「………。」
篤人『俺は…、お前を信じていた。俺がいなくなった今、お前は頑張って女手一つで柊太を育てているかと思っていた。なのに、今のこれがお前の正義か?柊太が望む正義なのか?』
気付いた時には、お母さんは何も言い返せなくなっていた。
お母さんは…、心のどこかで気付いていたのか。
篤人『俺から言える事はそれだけだ。後は…、真由美自身で考えてくれ。』
お父さんがそう告げると、声すらも消えてしまった。
ロスト真由美「…柊太……。」
柊太「…?」
ロスト真由美「ごめんなさい……。お母さん…、どうかしてたわ……。お父さんがいなくなって…、お母さんは…、ずっと柊太の事を傷付けてた……。ずっと…、自分が正しいって思ってた……。でも…、お父さんの言葉を聞いて気付いたの……。」
ロスト真由美「全部……、お母さんが間違ってたって……。」
柊太「お母さん…。」
ロスト真由美「ずっと…、気付けなくてごめんなさい……。お母さんは…、10年も柊太に酷い事してきた……。ましてや…、関係の無い人まで傷付けていた……。本当の悪人は…、お母さんの方だった……。ごめんなさい…、柊太……。お母さんが……、こんな腐った人間で……。」
柊太「…もういいよ。」
ロスト真由美「…え…?」
僕はそう言うと、お母さんの方に歩み寄り、しゃがんだ。
柊太「…そりゃあ、お母さんがボクを苦しめさせたのは、今でも怒ってるよ。でも…、ようやく気付けたんだね。お母さんは、苛立ちが来ると僕に暴力振るったり…、ご飯をあまり食べさせなかったり…、そんな人だった。僕はそれで思ってたんだ。このまま僕は、お父さんの所に行っちゃうんじゃないかって。そんな時、千里ちゃんが来てくれた。お母さんも、一度は見た事あるよね?あの時…、僕が初めて千里ちゃんの顔を見た時の事。」
ロスト真由美「……。」
~千里視点~
突然、私の名前を言ってびっくりした。
そうだね。あの時…。
真由美『…何?見せもんじゃないのよ。関係ない奴は消えなさいよ。』
千里『…!』
真由美『消えろって言ってんだろ!!』
私が証拠を残そうと、スマホで動画を撮っていた時の事。
あの時私は、あいつに顔を覚えられた。
今でも、殴られた傷は残ってる。
直々に治ってきているが、完全にとは言えない。
ロスト真由美「…そうね……。あなたにも…、酷い事をしてきたわ……。柊太を助けようと必死で…、だけどその時私は…、自分が悪人だって事を気付いていなかった……。本当に…、ごめんなさい……。」
ロストは、申し訳なさそうに言った。
千里「…もう、過ぎた事だし、いいよ。こちらこそごめんなさい。勝手に家に押し入ってしまって…。」
真衣「…もういいよな。罪を認めたなら、ここから消えてもらう。」
ロスト真由美「ええ…、そうするわ……。」
ロストはそう言うと、柊太君は剣先を下に向け、構えた。
これで…、ロストの萩真由美は…、終わるんだ。
柊太「バイバイ、お母さん。」
ザシュウゥッ!!!
そうして、ロストは消えた。
千里「…大丈夫?」
柊太「うん。」
杏梨「これで…、改心したんだよね?」
真衣「ああ、そうだな。」
そう言って、私達は余韻に浸っていた。
すると─────。
ゴゴゴゴ…!
柊太「…!揺れてる…!?」
真衣「…そうだ、ロストワールドが崩れるんだ!」
ロストを消した事により、ロストワールドが揺れ出した。
千里「最初の入り口まで急ぐよ!」
杏梨「うん!」
私達は、颯爽と走り出した。
ようやく、柊太君のお母さんからの、監獄生活が終わりを迎えたのだった───。
ようやく改心まで行きました…。
メインストーリーが終わったら番外編を書いてほしい?
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書いてほしい
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書かなくていい
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書いてもいいけど先に続編書いてほしい
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作者に任せる