かなり間が空いてしまったので、前回の話を振り返ってから書きました。
それではどうぞ!
~真衣視点~
真衣「おら!これでどうだ!」
ザシュッ!
ザシュッ!
アタシは今、このロストワールドのロストと戦っている。
この街自体がロストワールドなら、こんだけ多くいてもおかしくねえ。
真衣(この多さだと、杏梨とかは苦戦しそうだな…。あいつ、物理面に関しては打たれ弱いし…。)
ロストを斬っている最中でも、アタシはそんな事を考えていた。
もう杏梨はアタシがいなくてもやってのけると思うが、この状況となると心配だ。
真衣(いや、考えるのは後だ。今は目の前の事に集中しねえと。)
そう思いながら、多数のロストに立ち向かう。
───その時だった。
パァン…!
真衣「…ん?」
今のは、銃声…?
まさか…。
真衣(千里の…だよな?ロストを見つけたのか!)
どうやら千里が銃を放ったらしい。
だが今のアタシは、それどころではないようだ。
真衣(すまねえ、千里。こいつら片付けてから向かうからよ!)
千里には申し訳ないが、全員倒してから向かう事にした。
~杏梨視点~
杏梨「う~ん…。」
私は、千里ちゃんのお父さんのロストを探してる最中だった。
どこを歩いても、ビルやお店など、建物ばかり。
ここは、本当に街全体がロストワールドなのかな…。
パァン…!
杏梨「…!」
どこからか、銃声が聞こえた。
距離からして、少し近め。
杏梨「もしかして、近くにロストが…!?」
私は、銃声のした方へ走り出した。
~千里視点~
千里「……やっぱりここにいたんだ。」
今目の前にいる、道化師の姿をしたこいつは、このロストワールドの主。
───私の父親…いや。
彩神賢一郎だ。
ロスト賢一郎「誰かと思えば千里じゃねえか~!何だぁ?父さんと会う気になったのか?」
千里「はあ?んな訳ないでしょ?まあ、ここに来た事には変わりないけど。逆の意味で言えば、“あんたを消しに来た”って言えばいいかな。」
ロスト賢一郎「なるほどなぁ、反抗期ってやつか。んで?そんなお前が俺を消しに来たって?そんな簡単な事できんのかよ?俺はこの世界の主だぜ?って事はな、1番権力や戦闘力がある。そんな人間に歯向かうのか?えぇ?」
そんなのはわかってる。
でも、それも覚悟の上だ。
今まで強大な敵と戦ってきた。
その経験を積み重ねていれば、多少厳しくなる事もわかってる。
千里「あんたを消さない限り、私達は何度でも歯向かうよ。…それに、私はもう1人じゃない。私には真衣や杏梨、柊太がいる。」
ロスト賢一郎「ほう?昨日俺に口答えした奴らの事か。だが所詮、口答えしたのは反抗期のガキらだ。そんな奴らの手だと、大人相手じゃどうしようもねえのによ。要はお前らみたいなガキは、大人に歯向かっても意味ねえって事よ。」
千里「……そんな事ない。」
ロスト賢一郎「あ?」
本当にこいつは、どこまで行っても悪人だ。
自分が大人だからと言って、十中八九偉くなる事もないのに、そんな事を見向きせずに憎まれ口を言い放てる。
だから私は、こいつを父親と思いたくなかったんだ。
千里「あんた、反抗期の意味知らないでしょ。私があんたから離れるのは、小さい頃にあんたとお母さんが言い争いをして、あんたが私達を突き放したからなんだよ。…それが反抗期?ふざけるのも大概しろよ…。」
千里
「あんたがお母さんとちゃんと話し合っていれば!!こんな事にはならなかったんだろ!!!」
ロスト賢一郎「…何だと?」
ついに私は怒りが爆発し、強い口調でそう言い放った。
~真衣視点~
真衣「…確か、こっちのはずだったよな?」
やっとの事でロストを蹴散らし、合流する事にした。
アタシはとりあえず、銃声のした方へ向かっている所だ。
…たく、街全体がロストワールドだなんて思いもしなかったな。
お陰様でこっちからしたら迷路だ。
杏梨「あ、お姉ちゃん!」
真衣「…ん?杏梨?」
途中で杏梨と会った。
杏梨も同じような目的だろうな。
真衣「…何でかがみ込んでんだ?」
杏梨「…様子見。」
向こうに何かあるのか?
アタシは、杏梨と隠れながら向こうを覗いた。
『あんたがお母さんとちゃんと話し合っていれば!!こんな事にはならなかったんだろ!!!』
真衣「…!千里…。」
視線の先にあったのは、千里や柊太、そしてロストの主と思われる奴の姿だった。
何やら不穏な空気を感じる。
~千里視点~
賢一郎「今更母親の仇ってか?やっぱりあいつ、碌な育て方しなかったんだろうな。実の父親に歯向かうなど、所詮無駄だってのに。それなのにお前は…。」
牙を剥けた私に、奴は呆れていた。
どれだけ私が歯向かおうと、まるで私達の方に罪を移しているようだった。
自分に正義があるかのように。
千里「…元々、あんたはお母さんの病気の事を理解していたはずでしょ?私は、陰であんたとお母さんが言い争っているのを嫌という程覚えてる。“病気が見飽きた”、“どうでもいい”…。何事も無く生きてきた人間がよく口走れるね?でも、私なんかよりもずっと苦しんでいたのはお母さんの方なんだよ。なのに罪は私達の方にあるって事?マジでふざけんなよ…!」
私は、自分がこの目で見てきた過去を語る。
本当は思い出したくもない、残酷な過去。
でも、歪んだ正義を持っている奴のためには、嫌でも語るしかない。
どれだけ気持ちが込み上がろうと、どれだけ傷を負おうと、その歪んだ正義にわからせる他無い。
千里「…そんな訳で、私達はここに来た。あんたの歪んだ正義を掻き消すためにも。あんたの操り人形から逃れるためにも…。全部ここで終わらせてやる。」
ロスト賢一郎「…んな事できると思うか?」
奴は口を開く。
でも、私はそんなのに動じない。
私の何もかも壊した男。
今度は、私が奴を壊す番だ。
ロスト賢一郎「本当にてめえは!育ちの悪いクソガキだな!!」
奴は私に殴りかかってきた。
その瞬間─────。
ガキンッ!
奴の攻撃を弾く鈍い音がした。
柊太「……。」
千里「…!柊太…?」
私の目の前にいたのは、柊太だった。
奴の攻撃を盾で防いでいた。
柊太「…もう、千里お姉ちゃんの事を悪く言わないで。」
ロスト賢一郎「…あ?」
柊太「確かにお前から見たら、千里お姉ちゃんは悪い人かもしれない。でも、本当はそんなのじゃない。千里お姉ちゃんは、お前が思っているほど悪い人じゃない。」
ロスト賢一郎「威勢の良いガキだな。ただ、自分が何言ってっかわかってんのか?」
柊太「その言葉、そっくりそのまま返してあげる。」
柊太は盾で奴の拳を払い除けた。
真衣「どりゃああああああああああ!!!」
ロスト賢一郎「…!」
ドゴォッ!
すると、奴は素早く後退した。
どうやら、真衣や杏梨も来たようだ。
ロスト賢一郎「…たく、次から次へと…。」
真衣「…千里と柊太の言う通りだと思うぜ。」
ロスト賢一郎「んだと?」
真衣「あんたから見たら、千里は無慈悲で哀れな人間かもしれねえ。あんたと千里のやり取りを見りゃわかる。だけどな、悪い所ばかり見てちゃ、後々後悔すると思うぜ?」
ロスト賢一郎「後悔だと?んなもん関係ねえじゃねえか。こっちはれっきとした大人だぞ。後悔なんて馬鹿な事する訳ねえじゃねえか。」
こいつは、真衣の言葉にも一切動じなかった。
何しろ、他人に何を言われようが、歪んだ正義に拘るばかりの人間だ。
杏梨「…本当にそう思っているの?」
続いて、杏梨も口を開く。
杏梨「じゃああなたは、何もかも完璧にできるの?千里ちゃんを突き放してまでも、自分には絶対に非が無いって言えるの?」
杏梨はかつて、虐められていた身の子。
自分が経験した過去を共有しようとしているのだろう。
あの時、泉田に虐められていた、過去の自分を。
ロスト賢一郎「…たく、どいつもこいつもうるせえガキ共だな。」
真衣「…んだと?」
すると、奴はこれでもかと言うくらい憎まれ口を叩いた。
ロスト賢一郎「ガキってのは所詮そんなもんだ。出来が悪いとすぐ喚くわ、何の証拠もなくすぐ悪人扱いするわ…。ま、こんな事言ったって、低脳のお前らにはわからねえ話だけどなぁ?」
千里「……もう1回言ってみろ。」
私は、我慢の限界を迎えていた─────。
~真衣視点~
ついに千里は、怒りをはっきりと表に出した。
今の千里は犬…いや…。
鬼のようだった。
ロスト賢一郎「聞こえなかったか?低脳のお前らにはわからねえってんだよ。」
千里「低脳……ははっ、低脳、ねえ…?」
真衣「千里…?」
千里「死んだお母さんの事も忘れて、のうのうと生きてる奴がよく言うよ。」
ロスト賢一郎「あ?」
千里にとって、自分や母親を突き放したこの男は、厄災を生み出した悪人だろう。
千里の口調が悪くなっていっているのがわかる。
千里「さっきからふざけた事グチグチグチグチ言いやがって…!お前は社会のゴミ…いや、人間以下の存在だよ!」
もう、千里は我慢の限界なのだろう。
奴の悪に塗れた正義が、千里にとって余程許されない事だった。
ロスト賢一郎「ほう?なら試してみるか?」
パチンッ
奴は指を鳴らし、そして大勢の手下を呼んだ。
杏梨「…!多い…!」
その手下は、通路まで占めるほどの数だった。
やはりこのロストワールドは、この街は───。
───奴の縄張りだったのだ。
本当にお待たせしてしまい申し訳ないですm(_ _)m
そろそろ終わりが近いので、早いとこ完結までいきたかった結果がこれです(´・ω・`)
次回から戦闘となります。お楽しみに。
メインストーリーが終わったら番外編を書いてほしい?
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書いてほしい
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書かなくていい
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書いてもいいけど先に続編書いてほしい
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作者に任せる