東京ロストワールド   作:ヤガミ

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気付いたらもう50話まで来てました!
もうそろそろ終わりも近付いてくると思うので、最後まで見届けてもらえると嬉しいです。

最終章は恐らくシリアスなシーンが続くと思います。ご了承くださいm(_ _)m

それではどうぞ。


第50話

~千里視点~

 私は今、教室で授業を受けていた。

 もちろん、あいつの戦略を考えながらも。

 あの時ロストワールドの出入口まで吹き飛ばされたから、今度はそうならないように対策を考えないと。

 

 

 

 

 

 真衣『お前には仲間がいるんだからよ。ぜってえ無駄にはするなよな。あいつのロストを消したいのは、お前だけじゃない。杏梨や柊太…アタシだって同じだ。』

 

 

 

 

 

 真衣の言う通り、私はもう1人じゃない。

 あの時は父親を殴りたい気持ちがいっぱいで、周りが見えなくなっていた。

 でも、今は違う。

 私には信頼できる仲間がいるから─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バリイィンッ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 千里「!!!」

 

 突然、窓ガラスが割れた。

 

 教室の中は、何が起きたのかとざわめいた。

 

 真衣「…!!何だ!?」

 

 私と真衣は席を立ち、窓の外を眺める。

 

 するとそこには─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 賢一郎「…チッ、外したか。」

 

 

 

 

 

 千里「…!!」

 

 なんと、あの男…彩神賢一郎が立っていた。

 

 しかも、何かを構えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 真衣「おい、あいつ…!ライフルとか正気かよ!?」

 

 そう、スナイパーライフルを持っていた。

 

 一体どこから取り入れたものなのか。

 

 私は破片に気付いて避けただけで済んだ。

 

 弾はどこに行ったかというと、教室の天井に煙を出して穴を空けていた。

 

 「何だよあいつ!銃持ってるぞ!」

 

 あいつの存在に気付いた生徒が叫び出す。

 

 それに続いて他の生徒が騒ぎ出し、混沌の空間へと変わり果てた。

 

 先生「皆落ち着いて!避難命令が出るまで待ちなさい!」

 

 あいつ、面倒な事しやがって…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~賢一郎視点~

 賢一郎「……。」

 

 俺は海外から届いたスナイパーライフルを持って、娘が通っている学校の窓ガラスを撃った。

 

 娘を誘き寄せるため。

 

 きっと怖くなって逃げ出したんだろうな。

 

 賢一郎「ははっ、やっぱ天才だわ、俺。」

 

 あんなに俺に歯向かってた娘よ。

 

 お前は俺の操り人形なんだよ。

 

 お前は俺の言う通りに動きゃいい。

 

 何度も何度もあの奴らに振り回されるのは嫌だろう?

 

 ……馬鹿な奴だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~千里視点~

 校内アナウンスから避難命令が出された。

 

 先生が生徒達を纏め、一斉に避難する。

 

 その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 賢一郎『千里ぉ!いるかぁ!!』

 

 

 

 

 

 千里「…!?」

 

 スピーカーから耳を劈くような声が聞こえた。

 

 あいつだ。

 

 まさか、アナウンスを奪って…!?

 

 賢一郎『父さんの声が聞こえるか!?今すぐ屋上来やがれ!!わかってると思うが仲間は連れてくんなよ!!1人で来い!!』

 

 真衣「…!!」

 

 …呆れた。

 

 こうなったからには、もう行くしか無い。

 

 真衣「千里…、行くのか?」

 

 千里「こうなった以上、そうするしかないかも。」

 

 真衣「マジか…。」

 

 千里「巻き込んだのは私だよ。あいつは私が何とかする。

 あの銃だって、私を誘き寄せるためだけの物だからね。」

 

 放っておいたら学校中が危ない。

 

 できれば周りの人まで巻き込みたくない。

 

 千里「先生、ちょっと行ってきます!」

 

 先生「彩神さん!?」

 

 腹を括り、私は屋上へと走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~屋上~

 

 

 

 

 

ガチャッ…

 

 屋上の扉を開ける。

 

 思えば、ここに来るのは久しぶりだな。

 

 最悪な状況だけど。

 

 賢一郎「来てくれたか、我が娘よ。危うく父さんはここの生徒を撃つ所だったよ。」

 千里「学校に銃持ってくるとか何考えてんの?私だけじゃなくて、周りの人まで巻き込むとか頭おかしいでしょ。」

 

 私はそう言い放った。

 

 でもあいつは、私の言葉なんかには動じなかった。

 

 賢一郎「頭おかしいのはどっちだ?母親を死なせたってのに、いい加減罪を認めろよ。お前がそんな奴に育ったからこうなったんだろ?全てはお前の自業自得って訳よ。」

 

 ごめん、真衣。

 

 私、抑えられないかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 千里「マジでいい加減にしろよ、このゴミクズが。」

 

 

 

 

 

 賢一郎「…あ?」

 

 

 

 

 

 千里

 「お前がお母さんを殺した!!お母さんが病気を持っている事はお前が1番知ってるくせに!!犯罪者のお前が正義ぶんなよ!!!」

 

 

 

 

 

 辺りに響き渡るくらい、私は怒鳴った。

 

 こいつはもう人間以下の存在。

 

 何をしても「自分に正義がある」と思い込んでいるのだから。

 

 千里「私はお前の人形じゃない。機械でもない。ちゃんとした人間なんだよ。いつまでも私がお前みたいな奴の言いなりになると思うな。」

 

 賢一郎「……。」

 

 千里「もううんざりなんだよ。これ以上、私の過去を蒸し返すな。私がお母さんが死んだの思い出したくないの、わかってるでしょ?」

 

 私が言いたかった事は、もうこれで全てだ。

 

 

 

 

 

ウウウウウ…

 

 賢一郎「お。」

 

 遠くからサイレンの音が聞こえた。

 

 どうやら先生が通報したらしい。

 

 賢一郎「すまねえな千里。父さんが誘ったばかりに、サツが来ちまった。」

 

 千里「……。」

 

 賢一郎「だが心配すんなよな?父さんは簡単には捕まらねえからよ。んじゃ、また会おうぜー。」

 

 千里「…二度と顔見せて来ないで。」

 

 奴はそう告げると、柵から身を乗り出して飛び降りた。

 

 下を見下ろすと、奴は平然と走っていった。

 

 千里「…絶対に改心させてやる…!」

 

 私のやる事はもう決まった。

 

 気が早いかもだが、こうなった以上やるしかない。

 

 そう思いながら、私は教室に戻ったのだった───。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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