日曜の午後に動画見てたら幼女になって配信する件について   作:二三一〇

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 途中で視点が変わります。
 最初は三人称視点、※以降はリーセロット視点となります。
 三人称ムズいよぅ……
 
 追記:サブタイトル、変更しました。


19 スパイな大作戦 その2

 その日、魔王国王都アルムシェルドの城下町への正門を警備するメランデルは、奇妙な少女の応対をすることになった。

 

「お嬢ちゃん、それは死体かい?」

「ただ眠っているだけですの」

 

 大の男を引き摺った七つほどのとびきり可愛い女のコが来たからだ。当然周りの平民たちも物珍しさから見つめているが、当人は至って普通ににこにこしていた。こざっぱりした仕事着姿だが、育ちは良さそうなので、およそどこかの商家の娘であろうか。

 

「付き添いのくせにグースカ寝ちゃったのよ。だからここまで引きずってきたの」

「あ、ああ。そうなのか。そいつは大変だったな」

「それで、おいくらかしら? あいにくと外国の通貨しか無いのですけど」

「ど、銅貨一枚なんだが、他国のだと銀貨一枚で二人までは入れるぞ」

 

 あいにくと両替商の真似は出来ないので規定どおりの額面を言う。少女はふんふんと頷いて革袋から銀貨を取り出すと、彼の手に置いた。

 

「ん? どこの国のだい? 見たことないけど……」

「アークステインという国の銀貨ですわ。ここからずっと西にある国ですの」

 

 知らない国の貨幣だが、見た感じ銀なのは間違いない。ためつすがめつ見ていると、少女は当然のように通り過ぎて行った。

 

「あ、お嬢ちゃん。宿の紹介とか……」

 

 彼がせめてもの駄賃にといい宿を紹介しようと声をかけた時。そこにはまたたく間に空に飛び上がり、虹の輪を残して消え去っていた。

 

「……え?」

 

 その場にいた殆どの者がそう口走っていた。むろん、彼もその一人だった。

 

 

 

 

 

 

 魔王城の警備をするのはいわゆる精鋭の部隊であり、人間は一人もいない。その日も警備をしていたパトリクソンは、怪しい人影に槍を構えた。相棒のホルムグレーンも同様にしたが、彼のほうは、やややる気がなかった。

 世間的に見れば、相棒の態度の方が正しいと彼は思ったが、職務に忠実たれと教育されたからには手加減は出来ない。たとえ相手がいたいけな少女であったとしても。

 

「そこで止まれ!」

 

 言うとおりに素直に歩みを止める少女。

 

「魔王城へ近づくことは禁止されている。さっさと引き返しなさい」

 

 少女相手に恫喝気味な言い方も出来ず、声音も優しくなる。相棒は少し楽しげな感じであり、暇な勤務の息抜きみたいに感じているのかもしれない。

 しかし、彼女が手に持つものが何であるか理解すると緊張に変わる。

 

「な……それは、死体かっ?」

 

 もしそうなら警邏に引き渡さねばならない。こんな年端もいかない子供が引きずるような事態など、考えもつかない。

 

「そこの方で宜しいですわ。陛下をお呼びになって下さいませ」

「何をバカはことを……!」

 

 同僚はその後の言葉を告ぐ事は出来なかった。代わりに出た言葉は「仰せのままに(イエス アイ マム)」だった。

 

「なっ……ホルムグレーンっ?」

 

 同僚は槍を捨て、そのまま反転して城門の中へと入って行く。脇の控室にいた兵士たちが何事かとわらわら出てくるが、事の次第が分からずにこちらを見るばかりだ。

 

「さて。陛下がおいでになるまで、お遊戯に付き合って下さいな」

 

 

 

 

 

 城内を走る兵士に、使用人やメイドも驚きを隠せない。何か起こったのかと思えばクーデターなどではなく、その兵士はひたすらに階を上がっていく。本来、要所には番がいるのだが彼は兵士で有る故にその配置なども凡そ知っていた。なので、最終的な魔王の執務室前まで停められることはなかったのである。

 

「止まれっ」

「ま、魔王様に言上仕りたき儀ありますれば、何卒!」

「無理を申すなっ! 無礼打ちだぞ」

 

 現在の魔王がそうした理不尽な暴力を好まない事は周知の事実だが、物には限度というものもある。他の国の例で言えば、彼は間違いなく不敬罪に当たる。

 

「何を騒いでいる?」

 

 ところが、この兵士は命を存える事に成功した。扉の奥から魔王本人が姿を表したからだ。生来どっしりと座るという事が苦手なたちであり何か事があれば首を突っ込む。

 そんな彼の性質を理解した上での計略か、はたまた偶然か。兵士は少女に託された言葉を忠を尽くす主君に申し上げた。

 

「正門前にて客人がお待ちしております。誠に恐縮至極に存じますが、ご足労願いたく申し上げますっ!」

 

 頭を垂れて片膝をつく兵士に、男はマントを翻して近づく。

 

「ほうっ! 魔王を呼びつけるとはなかなかに豪気な奴よ。何者なのだ?」

「私めも伺ってはおりませんが、服装はごく普通なれど高貴な方とお見受けしました」

「なるほど、大儀であったっ! では、参るとするかっ!」

 

 兵士はよどみなく答え、彼も立て板に水の如く応対する。まるで芝居でも見せられているかのようであり、警備の兵は動くことは出来なかった。なので、飛行術を使って飛び出す男を止める事は出来なかった。

 

「……余興かなんか、かな?」

「……俺は知らん。アリアドナ様の雷が落ちなきゃ何でもいい……」

 

 狐につままれたような気分の兵士たちは、とりあえず開きっぱなしの執務室の扉を閉めた。

 

 

 

 

「おおうっ! どうした、お前らっ! 踊りの練習か?」

 

 滑るように飛んできた彼の見たものは、兵士たちが一糸乱れぬ様子で踊る様であった。

 右手を振り上げ、左手を振り上げ、横を向いたと思ったら前に進むように後ろへ下がるという奇妙な動きをする。と、次には小さく飛び跳ね回転し、着ているチェニックを掴み開けたり閉めたりし、脚もクネクネとリズミカルに動いていた。

 最後に右手を真上に突き出し、大股でピタリと止まる。

 

 そこで、兵士らはバタバタと倒れていった。彼は拍手をするが彼らはとても苦しそうであり、それに応えることは出来なかった。

 

「ん?」

 

 倒れた兵士たちの中に一人だけポーズを決めたままの少女がいた。

 風に揺らめく金の髪は光を放つようであり、その白い肌には珠のような汗が伝っていた。日も高くなり、気温も上がるこの時刻に炎天下で踊るというのはかなりの体力を消耗する。ましてや、少女はまだ十にもならぬ幼子であった。同じ踊りを踊っていた兵士たちがこの有様なのに、息を少し荒げているだけで立ったままなのだから大したものだと男は感心した。

 

 少女は居住まいを正すと、彼に歩を進める。その距離が十歩ほどの辺りで止まると、鷹揚に礼の姿勢を取った。きちんと格式に則った作法を示す少女だが、あいにくと彼はそちらの国の作法は知らない。しかしその貫禄は感じ取ったようで、自然彼も姿勢を正した。

 

「不躾な上に非礼なやり方にも関わらず応対して下さった魔王国国王陛下に対し最大の感謝を示したいと存じます」

「年若いわりに優れた魔力、そして胆力を示したゆえ許す。……と言いたいが些か無法が過ぎるな。用向きによってはその命散らす事になろうが、それを顧みずにここまで来た理由はなんだ?」

 

 普段細かい事には拘らない、悪く言えば適当な彼は珍しく理に適った物言いをした。しかし、その言葉とは裏腹に噴き出すような覇気が周囲に満ちる。

 魔力は精神の強さにも繋がり、その箍を外す事で周囲を威圧する事すら可能だ。魔王の覇気を久方ぶりに感じた兵士たちは、強制的に動かされていた事もあり半数ほどが気絶し、残り半数は意識は保つものの身動きは取れなかった。

 

「……ほう」

 

 そんな最中でありながら、少女は身動ぎしなかった。穏やかな表情を崩さず、叩きつける覇気をそよ風のように受けている。

 

「陛下は二年前、ハーゼルツァット侯爵領へスピリットイーターをお放ちになった事は覚えておりますでしょうか?」

「……覚えておる」

 

 彼は王としては戦略も政略もこなす者ではあった。

 しかし、こと魔神よりねじ込まれたあの案件はそのどれにも属さない類いのものだ。

 上役に押し付けられたから行った事であり、俺に責任は無い。そう言いたかったが、矜持としてそれは出来なかった。

 そして知らぬとも言えなかった。彼にも自尊心があり、存ぜぬとは飲み込めなかった。

 

 ゆえに行った事実のみを認めたのだ。

 それを聞いた少女はほう、と息をつく。

 

「では、殴らせていただきます」

 

 虫も殺さぬ聖女のような声色。

 しかしその内容は剣呑であった。

 その落差に理解が追い付かず、一瞬の隙を与えた。

 

「!?」

 

 少女の前に虹色の輪が出来たかと思うと、その姿が消えた。彼はブリンクの類いだと気づくのに僅かな時間を要してしまった。ゆえに。

 

内から壊す迷宮職人(ダイダロスアーム)!!」

「ぐわあっっ!?」

 

 懐に入った少女の体重の乗ったボディアッパーを避ける事は出来なかった。魔力障壁と魔力防壁を突破するのに特化した術式が、男の防御術を易易と突き破る。

 

 彼はその膂力に驚愕する。

 自分に比べ幼くひ弱そうなその身体から放たれたとは思えない、重い一撃。魔術の防御が突破されたとしても有り得ない。

 

 しかし、これで終わらない。突き抜けた拳の先から別の術式が起動し、対象の中へと送り込まれる。この術式は体内の魔力に対して反応し、その魔力を拡散、消滅させる。その際に発生したエネルギーは身体自体へのダメージとなるが、それは副次的な効果である。

 

 実際には、相手の魔力を根こそぎ消失させるための対魔術師用術式なのである。

 

「……!」

 

 強烈な一撃を打ち込まれ膝をつく魔王に対して、少女は微笑んでいた。その表情には幾分か不敵な要素が含まれていた。

 

「な……なんだ? ……魔力が無くなった、だと?」

「初見で防ぎ切るとは……流石ですわね、陛下」

 

 少女はそう言うが、彼としては既の所であった。

 体内の魔力を瞬時に切り分け、防げたからこそ意識を保っている。まさに僥倖としか言えなかった。

 

 追撃が来ると思っていたのだが、彼女は立ったまま語りかけてきた。その声音は、先ほどの必殺の一撃を放った猛者とは思えないほど弱々しい。

 

「あの襲撃になんの意味があったのか、それはわたくしには分かりかねます。でも、あれでわたくしの妹が死にかけました」

「ぬ……」

 

 彼もそれは理解していた。戦とはそうしたものだと分かった上で送り込んだのだ。命を刈り取るのはやむなき事、そう思っていた。

 

 だが、目の前の少女の妹であればもっと幼いはずだ。乳飲み子でさえあったかもしれない。魔王と呼ばれ国を治める者だとしても、赤子に手をかけたという事実は容認し難かった。

 

 この世界の魔王とは魔人族を束ねる王のことであり、そのメンタリティは人と何ら変わらない。非人道的な行いな事は明白であり、どんな大義名分があろうとも許される筈はない。

 

 彼は少女を見据えた。

 そして、瞳をそらさずに謝罪の言葉を述べる。

 

「……すまな……」

 

 謝罪の言葉は、最後まで紡がれなかった。

 少女のちいさな指が彼の言葉を止めていた。

 

「謝罪の言葉は要りません……貴方の頭はそう軽いものではありませんでしょう?」

 

 カサつくくちびるに添えられた人差し指。

 その小ささに驚く。ほのかに伝わる暖かさも、彼が感じたことの無いものだった。

 

「謝らなければならないのはわたくしの方です。立場を考慮せずに暴力に訴えたのですから」

 

 そう言うと、彼女は深々と頭を垂れる。地に額を付ける程に。貴族であれば平民のように地に這いつくばるような真似はしない。なのに、この少女はあっさりと行った。

 

『なんなのだ……この少女は……?』

 

 彼は混乱の渦中にあった。

 突然来たかと思えば王たる自分を呼び付け、幼子でありながら殴り倒し。己の所業に悔いて謝罪しようとすればそれを止めて、あまつさえ自分が平民のように這いつくばって謝まってくる。

 行動に整合性が見当たらない。あるのかもしれないが、思い当たらなかった。

 

「妹になされた仕打ちを返したかった。それ自体は正当と思っております。ですが、自分の都合を押すあまり、陛下の都合も考えませんでした。また、兵士の皆様にも手出ししてほしくない為に過度な運動を強要してしまいました」

 

 訥々と自分の罪を語る少女。確かにその通りだが、今更言うべき事なのだろうか。王に狼藉を働いた事より重いとは思えないのだが……周りの兵士たちはそう思った。

 

「お詫びの印に我が領においで下さった密使様をお返ししたいと存じます。あのままですと、おそらく酷い目にあうかもしれませんからね」

 

 立ち上がり、側に倒れていた男の首元をむんずと掴み、男の前へと引きずってくる。その光景に僅かな既視感を覚えたが、引きずられてきた男の顔を見るとそんなものは吹き飛んだ。

 

「スタッファン!?」

「あと数刻は眠っている筈です」

 

 それは諜報部の隠し刀と呼ばれた男だった。変装を解かれた素顔なのだから、間違いはない。男に彼を渡すと、少女はニッコリと笑う。

 

「それでは、長居はできませんので帰りたいと思います」

 

 くるり、と回ると彼女の身体が宙に浮いた。

 その背には虹色に輝く光の輪があり、おぼろげに明滅している。

 

「ちょ……待てっ」

「アッリヴェデルチ♪(またお会いしましょう)」

 

 

 

 彼女はそのまま光の輪に突っ込むとかき消えてしまった。残された男や兵士たちは、しばし呆然とその場に佇んでいた。

 

「魔王さまっ! どうなされましたっ」

 

 常にない驚きの声に彼が振り向くと、アリアドナが駆け寄って来ていた。いつもはフードで隠したままの素顔も晒されている。慌てていたためフードが外れた事に気付いていないのだろう。

 

「ああ……アリアドナか」

「執務室から居なくなったと思えばこんな所で兵たちと座り込んでいて……何かあったのかと思ったではありませんかっ」

 

 少し上気した顔をぷりぷりと怒らせて言うアリアドナ。そう言えばこんな顔だったんだな、と暫く見なかった副官の顔をぼんやりと眺める。その視線に気付いて慌ててフードを被り直す。

 

「し、失礼しました」

「あ……? いや、顔を見せるくらい失礼なもんか」

 

 本当の失礼というのは、先ほどの子供であろう。いきなり来て、やるだけやって、言うだけ言って、すぐに帰る。まさに子供の所業であった。よくアリアドナに言われていたが、あれに比べれば自分はまだまだおとなしい方だったと自覚せざるを得ない。

 

「ふっふっ……」

「ど、どうされましたか? 陛下」

「いや。世の中には面白いことがまだまだあるのだなと思ってな?」

 

 蒙が啓かれたというべきか。

 王となって多くの臣民を導く立場にはなったが、知らぬことや分からぬ事も多いと理解できた。あの少女の存在自体もさることながら、その行動理念にも思うところはある。

 

『妹を殺されかけたと言っていたな。その鬱屈を晴らすためだけに、ここに来たわけか』

 

 要するに一発殴っておきたかった。それだけだ。そのあまりに簡単な理由は、彼にとって理解しやすいものだった。彼だって自身の臣下、例えば目の前にいるアリアドナが危機に陥ったとなれば心穏やかではいられまい。

 

「あ、あの……?」

「ふふ……()い奴よな」

「ふえっ?」

 

 自然に出た言葉だが、それは彼が一度も意識した事のない言葉だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

※ ※ ※

 

 

 

 

 

 

 

 

 急いで戻ると、こちらではすでに日が傾きはじめていた。体感時間では一時間程度だと思っていたのだけど、時差というものなのだろう。

 

「フォーくんはと……ああ大丈夫だった?」

『読書してましたー♪』

 

 身代わりとして置いてきたフォーくんと意識を繋げると朗らかに返事をしてきた。フォーくんとは魔法で作った分身体で、自律行動もちゃんとしてくれる。不在の間の身代わりが必要だと思って調べていると、父の蔵書の中に使えそうな術の記述を見つけてのだ。

 

 『分け身』というものだが魔人族の秘儀とされていて、詳しい記述は何もない。魂を分けて実体を魔力で作るというものなんだとか。

 ものは試しとやってみたら、うまくいった。高すぎるスペックに呆れるばかりである。

 

 その身代わりのフォーくんが、緊張感のかけらもないように報告をしてきた。

 

『ディーデリック様は急用が出来たと帰られましたぁ。イルセ様のすこーん、美味しかったです♪』

「ん、よかったな」

 

 この感じならうまく騙し仰せたみたいで一安心だ。まさかこの短時間に魔王国まで小旅行してたとか思うまい、フッフッフ(ゲス顔)

 

 出た時と同じように頭巾を被って門を潜ると、いつもの場所を目指して走る。バイタルジャンプは魔法障壁を突破出来ないので少々面倒なのだが、これくらいは仕方ないか。

 穴の空いた所から領主屋敷に戻ると、メイドたちに見つからないように隠れて移動する。一階の応接間の表にに着くとフォーくんが窓を開けて手招きするので素早く入る。

 

「お疲れ様でした、ご主人様」

「うん、そっちもおつかれ♪」

「わたくしは特に何もしてませんからぁ。お茶を飲んでお菓子を食べて。ディーデリック様やイルセ様とのおしゃべりをしていただけですので」

 

 にこにこと微笑むフォーくんだが、見た目はリーセロットそのものだ。むしろ俺よりお嬢様してるすらある。

 とはいえこのままではまずい。

 

「それじゃ、解除するぞ」

「またのお呼びをお待ちしてますね、ご主人様♪」

 

 身代わり(フォールガイ)を解除すると、フォーくんの身体が溶けるように消えていく。

 ちなみに初期設定の形はまんまあの形だ。変なゲームに巻き込まれて跳ね飛ばされたり落ちたりしなくてよかった(笑)

 

 

 いつものドレスに着替えてから、妹の部屋へと行く。

 

「リーセロット様」

 

 中にはメイドのアニカがいた。ベッドで眠るヘンリエッテの枕元にいたので、あやしていたのだろう。

 

「ヘンリエッテ、寝ちゃった?」

「先ほど寝入りましたばかりで……」

「起こすつもりはないから」

 

 可愛い妹が安らかに眠っている。その手を優しく掴んで、小さく呟いた

 

「かたきはとってきましたわ」

 

 眠っている彼女が少し笑ったように見えたのは、たぶん気のせいだろう。まあ、自己満足でやった事だし。俺がこっちに来る事になった発端を作った奴なんだから、一発殴るくらいいいだろ?

 

 側で聴いていたアニカにはまるで意味が分からなかったようで、それもまたおかしかったので笑ってしまった。

 




 一発入れてやったぜ(ドヤ顔)
 えええ……(管理者ドン引き)

 今回はコメントの表記はしませんでしたが、終始こんな感じだったかと。
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