日曜の午後に動画見てたら幼女になって配信する件について   作:二三一〇

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 俺氏は元は二十歳の青年ですが、オタクなのは言わずもがな。


03 魔法練習、ときどき実戦

「は? 表に出るだけでお着替え? そんなの必要ないですわ!」

 

 多少汚れても服なんて洗えば済むやろ。アンゼリカの制止を振り切り、庭へと飛び出そうとするおれ(リーセロット)

 

 その服、庶民の何着分か知ってる?

 市場価格で計算したら標準の仕立て済みで五十着近くらしい

 古着だと千着くらいだって草

 

 はあっ? たしかに高そうなドレスだけど、それはボリ過ぎじゃないか?

 

 工業化された世界じゃないし

 まあ、そんな世界でもそんなオーダーメイドの服は手縫いだろうからね

 服って高いんだぜ?

 ちなみに庶民が新品の服を買うのはかなり稀

 普段着はだいたい古着だよ

 子供の服なんてすぐ使えなくなるし、古着なのが当たり前なんだ

 

 俺に無い常識を教えてくれるのは有り難いが、なんかマウント取られてるような気がする。そんな常識知るかいっ

 

 貴族の子女も十になるまでは主に古着だね

 伯爵以上の上級貴族の子女は何着か作るよ

 そんでその子達が着れなくなったら、貴族用の古着屋が買い取って、下級貴族の子供たちが着たりするわけ。

 下級貴族に子供の服を作る余裕なんて無いからね。

 上級貴族の義務みたいな感じ

 

 はえー。

 なるほど、ちゃんと循環してるんだね。

 

 アンゼリカが止める理由は分かったかい?

 

 ん……この服は売り払うのが決まっているから、傷を付けられない。監督者として彼女が責任を負うってこと?

 

 まあ、そんなとこ。

 そうやってメイドを奴隷に落とす馬鹿な貴族も多いし、その事は彼女も知ってるからね

 

 うん、分かった。

 こんな気立てのいい娘さんが奴隷落ちとか後味悪いどころじゃないよ。

 

「アンゼリカさん。運動するための服は用意してありますか?」

「あ、はい。ございますよ、お嬢様」

「では、それに着替えましょう」

 

 よく考えたら、こんなひらひらドレスで魔法の実践もないだろう。リスクしかないなら素直に着替えるよ。

 ぽち(画像off)

 

 あー、また(´・ω・`)

 使い方覚えたからって……

 サービス精神というものはないのかぁっ

 

 乙女の柔肌なんて、そんなにさらけ出すもんじゃないだろ? つか、サービスなんかするかいっ(ぺっ)

 

 着替えてみると、普通にいい感じだったりする。スカートじゃなくてズボンだし、余分な布もあまりない。実にいい。

 

「わたくし、ずっとこれでもよくてよっ」

「それは、わたくしが叱られますので……」

 

 かわいい子は何を着てもかわいい(小並感)

 ブレないな、こいつら草

 

 俺もそう思う。

 けど、実際こういう服の方が動きやすい。

 いつもこんな服装でいたいというのは結構マジだ。

 

 さて。庭に出てみたけど、当然魔物なんかいるわけないし。魔法の実験は……あの石でいいか。

 

 そこでおれはハッと気付く。

 

『……あのどなたか、魔法の使い方をご存じないかしら?』

 

 まあ、そうくるよねw

 リーセロットたん、基礎講座もまだやってないし

 まずは体内の魔力を感じる所から、かな?

 

 体内の、魔力を感じる?

 

 どういうこった……?

 

 両手を前に出して、輪っかを作るように曲げて、右手から左手に動かすような感じをイメージして

 まずはイメトレから

 

 なるほど。やってみよう。

 えっと、こうかな?

 言われた通りに型を作り、右手から左手に移すイメージ……なんも起こらんな

 

『こ、コレであってますの?』

 

 うん、出来てる

 つか、密度すげぇw

 

 あってるらしい。

 けど、俺には全く分からない……なんで?

 

 首ひねってるね?

 流れを感じ取れてないらしい

 こんだけ流れてるのに分からんとかイミフw

 

「えっと、アンゼリカさん? 私の手の間に手を差し込んで下さらない?」

「は? あ、はい。ただいま」

 

 アンゼリカになら分かるのかもしれない。

 差し込まれた手のひらは何かを感じ取ったようで、アンゼリカ自身も驚いている。

 

「何か分かりまして?」

「少しだけ、温かいです」

「魔力の流れ……温かいんですの?」

「それより、凄い流れが強くて。驚きです」

 

 やっぱりちゃんと流れてるらしい。

 でも俺には分からない、と。

 

 人によって感じ方は違うらしいよ

 温かい人、冷たい人、イガイガするとか、心地よいとか……人によってはイク人もいるとか

 それより強い流れ、の方が大事だね

 

 危ないワードが出たので、アンゼリカには離れてもらう事にする。この年で女の子イカせるとか洒落にならん。

 

 それはそれで見たいなw

 幼女にイカされるメイドさん、(・∀・)イイネ!!

 本当に変態ばかりで草

 

 禿同。草の人は比較的マトモっぽいコメントが多いな。

 

 それはともかく、困った。

 魔力の流れ自体が感じ取れないのはなんで? この状態で魔法とか使えるの?

 

 たぶん今まで無自覚で回してた可能性アリ

 ああ、それでこの魔力値なのね

 ざっくり言うと、呼吸するようにやってるから自覚出来てない、という事

 魔法を使う事自体に問題はないはず

 

 ふむ。ならやってみるか。

 時に呪文とかあるの?

 

 あるよ。無くてもいけるけど

 本質的にはイメージを補足する為のモノ

 唱えた方が精度は上がるよ

 けど、リーセロットたん、呪文とか覚えてないよねw

 

 おまえら……そこに気付いていながらやらせてたのか。

 いい根性してるじゃねえか(ーー゛)

 

 ょぅι゛ょが睨んでるわ……ドキドキ

 顔文字使いこなしてきたw

 どうやって書いたのか草

 そんなんウチラと同じやろ

 

 ええい、無駄話をしてても始まらん!

 とりま広い庭の中にある物を標的になんかやってみる。あの花でいいかな? 目の前、1メートルくらいまで行って、指先を花びらに向けて……イメージはそうだな。

 

霊○(レイガン)

 

 ガンドじゃなくて草

 懐いw

 俺まだうちに単行本あるわ……

 買いに来てんなよw

 あ

 

 指先に光をためて、撃ち込むイメージ。さっきのより具体的だったようですぐに光が集まってくる。

 

「お、面白いですわねっ♪」

 

 ちょっとためてたら拳大の大きさまで膨らんだ。これ撃ち込めばいいんだよな?

 

 ちょ、マズいw

 それデカイよ、そんな近距離で撃ったら自分巻き込むよっ!

 もっと遠くの目標に変えなさい、早く!

 

 なんかコメントが荒ぶってる。

 しゃーないから……あの石にするか。最初に目星をつけていた大きな石に向けて照準を合わせ……

 

「発射」

 

 ドキュウウンッ

 瞬間、眩い光が視界を遮り。

 

 庭に置いてあった大きな石に、先ほど光の玉と同じくらいの大きな穴が開いていた。

 その先の木や茂みも同様に削られていたけど、庭を仕切る塀には穴は開かなかった。黒ずんではいたけど……

 外にいかないで良かったぁε-(´∀`*)ホッ

 

「お、お嬢様ぁ?」

「ああ、うん。ゴメンなさい? 少し出力を間違えましたわ」

 

 ○丸かと思ったらビームライフルでワロタ

 初期ガンダ○音懐い

 この威力はないわw

 外壁の魔力防壁、一枚割ってるからな

 イメージがズレてて草

 

 いきなりの閃光と音に、人が集まってきた。

 広い屋敷なんでまあ、いるわいるわ。メイドさんたちに厨房の方や雑役とかしてるみたいな使用人に、外からは警備の従士も来たらしい。

 

 ちなみに、途中からガ○ダムに変わったのはなんとなく光がピンク色っぽかったから。

 

 そんな理由で変わるのか

 発想がフリーダムw

 ガンダムだけにと言いたいのか草

 

「お嬢様、いかがなさいましたかっ」

 

 執事風のお爺さんが声をかけてきた。

 だれ?

 

 家令のヴィッセルさんだよ

 侯爵家に代々仕える家系の人で、ここの責任者かな

 ちな、お爺さんだけど結構強い

 

 なるほど。じゃあ、謝っておこう(強者には媚びる)

 

「ヴィッセルさん、ごめんなさい。魔法の練習をしていたら、ちょっと間違えてお庭を壊してしまったわ」

「えっ!? アンゼリカっ、どういう事だっ?」

「えと、お嬢様が魔力の練習をなさっていて、魔力の流れが分からないと仰られて……、それで」

「お嬢様が呪文を覚えておられないのは知っているだろうっ! 呪文も杖もなく魔法を扱うなど、暴発したらどうする気だっ」

「ま、まさか本当に発動出来るとは思いませんでしたので……申し訳ありません」

 

 ヴィッセルさんの剣幕にアンゼリカが頭を下げる。

 む、これは良くないな。

 アンゼリカの前に立って止めないと。

 

「お、お嬢様?」

「勝手なことをしたのはこのわたくしですわよっ アンゼリカを責めるのは筋違いでしょう!」

 

 そう言うと、ヴィッセルさんは言い淀みながらも答えてきた。

 

「で、ですが。もしもの事があれば、わたくし共が旦那様や奥様に叱られます」

 

 まあ、そうだよね

 ちなみに杖と呪文が無いと普通はかなりの確率で失敗するんだ

 それも魔力次第だけど。高い魔力なら強引にねじ伏せるし、イメージがしっかりしてればそもそも失敗はしないから

 

 そういう事はもっと早く言えよ。

 傍から見たら無茶なことしたの俺じゃん。

 

 私達から見たら失敗確率は分かるから安心してたけど、下界の人間には分からないからなぁ

 ごめん、考えてなかったw

 サーセン

 

 サーセンで終わらすなっ

 

「お、おい。何だあれ?」

 

 集まってきた人の内の誰かが茂みを指差す。

 そこには黒い影のようなものが揺蕩っている。

 

「げ」

 

 それは昨夜襲ってきたあの魔物だった。スピリットイーターとか言ったか? リーセロットを殺したからもういないと思っていたのに、なんでまだ居るんだよ?

 

「ま、魔物かっ?」

「なんで、ここに?」

 

 おや、帰ってなかったのか

 てっきり任務完了で送還したと思ってたら

 これは残飯あさりかな?

 

 こちらを確認するやすごい速さで突っ込んできた。ヴィッセルが杖を取り出して呪文を唱えるけど間に合いそうもない。

 

「きゃっ……」

 

 アンゼリカが悲鳴をあげつつも抱きしめて盾になろうとしている。その気持ちはありがたいけど、ちょっと動きづらいよぅ!

 

 とっさに思い起こしたのは、ロボットのような生命体のこと。何気にサンラ○ズ作品の好きな俺はそれを魔法として起動する。

 

 

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

 

 

 

 

 私の防御術式は間に合いそうもない。

 まさかスピリットイーターなどという上級魔族が侵入してくるとは思わなかった。お屋敷の中ならばたとえ魔王だろうと侵入させない結界ではあるが、庭や別棟はそれほどではない。

 

 完全に虚を突かれた。

 

 旦那様と奥様の留守を守ると息巻いていたのに、これでは示しがつかない。

 アンゼリカが身を持ってお守りしようとしていた。良い気概だ。そうでなくてはいかん。お前の死は無駄にならんから往生しろ。

 

 間に合わない防御術式を取りやめ攻撃術に切り替えた瞬間、スピリットイーターが二人を包み込む。奴が一度に食える魂は一つだ。アンゼリカが盾になっている間に、奴を仕留めれば問題は無い。私は自身で一番早く、効果的な術を組み上げ、解き放つ。

 

斬魔刀(アークセイバー)!」

 

 実体がおぼろげなスピリットイーターには光属性の攻撃がよく効く。光の軌跡が影を切り裂きダメージを与えるが、倒すには至らない。

 

「ちいっ! 者共かかれっ お嬢様を引きずり出すんだっ」

 

 あのままではアンゼリカを食い終わったあと、お嬢様まで食われてしまう。集まっていたメイドや従士に命じて飛び込ませる。

 

「その必要は、ありませんわよっ」

 

 鈴を鳴らしたような声が響く。

 どこかと思えば、それは空からだ。

 上を見ると、アンゼリカとお嬢様がいた。

 

「お、おじょう……さま?」

 

 七色に輝く光を纏い、神々しいお姿はまさしくリーセロットお嬢様だった。小さなお嬢様を守っていたはずのアンゼリカは、何故か取りすがっているように見えた。

 

「シャオオッ」

 

 スピリットイーターが影の手を伸ばしてお嬢様に攻撃をかける。が、信じられない事が起こった。

 

 七色の虹の輝きが強くなったと思ったら、その場からかき消えてしまったのだ。

 そしてすぐ側に姿を現すお嬢様(とアンゼリカ)。

 

「ひいいっ、おおじょうさまぁ、これは一体?」

「喋ると舌を噛みますわよ?」

 

 そんな余裕の表情でアンゼリカに答えるお嬢様。

 

「お嬢様っ ご無事ですかっ!」

「見れば分かりますでしょ? ヴィッセル、こいつには何が効きまして?」

「は、私の扱った光属性の術が効果的かと存じますが、まさか?」

「分かりましたわ。皆さんの退避をお願いしますね!」

 

 そう言うとお嬢様は空高く舞い上がる。それを追ってスピリットイーターも飛び上がった。

 

 

 

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 

 

 

「と、と、飛んでます、お嬢様っ」

「飛んでいるのですから当然ですわ」

 

 飛行術はかなり高レベルの術なんだがw

 発想が自由過ぎ

 バイタ○ジャンプとか懐いw

 けど、こうして見ると綺麗だな

 リーセロットたんだからなっ

 禿同w

 

 瞬間的な高速移動を行い、あたかも消え去ったかのように見せるバイ○ルジャンプ。緊急回避的な行動だけど、魔力は意外と使うので困るな。

 そう言ってる間にも何度が影の腕が飛んできてるけど、バイタルジャン○的な回避で次々と避ける。この辺り、普通の回避で避けられるものもあったりするのだろうけど……身体が子供過ぎて無理だと思う。

 実際、今でもかなりツラい。なのでさっさと終わらせよう。

 

「アンゼリカさん、あなたの魔力を放出して下さいませ」

「えっ? わた、私そんなに強くはありませんが」

「わたくしだけでは少々心許ないので」

「……わ、分かりましたっ」

 

 リーセロットに抱きついているアンゼリカから、魔力が注入されていく。他人の魔力というのがどういうものかは分からなかったけど、ぽかぽかするおひさまの様な感じが満ちてくる。

 

「いきますわよっ」

 

 くるりと振り向き、左手を差し出す。

 そこに、先ほどのようにピンク色の光がたまり始める。アンゼリカの魔力も複合して、さらに鮮やかな光彩を放つ。

 

「チャ○ラ、エクステンション!!」

 

 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 まさかのチャクラエクステンションっ!

 俺氏、ブレ○パワード派か

 ガ○ダム派かと思ってたら草

 

 コメントウザいなっ

 身体の中にある魔力の殆どを使っての一撃だ。一直線に追ってくるスピリットイーターは避ける事もできずに光の奔流に飲み込まれ、盛大に爆発した。

 

 一撃?

 ヴィッセル氏の攻撃で七%しか食らってなかったのに?

 ……おう、ホントに倒したな。

 余剰ダメージ104%……オーバーキルじゃんw

 スピリットイーターって何レベルだっけ?

 確か60。王国騎士の精鋭でも一対一じゃ勝てない

 レベル1にすらなってない子供が出すダメージじゃねぇな

 

 ほー。そんななのか。

 管理者どものどよめきも今の俺には届かない。

 なんでかというと、すっごい疲れたからだ。

 

「お、お嬢様……汗がすごいです」

「ちょっと……加減がわからなかったですわね……もしもの時は……ゴメンね」

「え?」

 

 あ、アカン。

 集中が途切れて、視界が暗転した。

 まだ空中なのに、マズったなぁ……

 

 ちょっと、俺氏! そこで落ちるなよ!

 落ちる、堕ちるッ!

 あ”ーーッ

 

「あったかいなぁ……」

 

 アンゼリカが固く抱きしめてくれる感覚に抱かれながら、意識を落とした。

 

 

 




 スピリットイーターさん、退場。
 イメージとしてはディメン○ーですが、黒い霧に包まれた不定形の存在です。魂の強制分離という超強力な一発死にスキルと影を伸ばしての多数の物理攻撃が可能で、魔法や魔力を付与した武器じゃないと傷付かないというかなり強い上級魔族です。

 というか、コメディと言いつつバトルとかタグ足さないとアカンですかね(笑)
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