既に未来のライダーの力を手に入れたこの私、白ウォズこと仮面ライダーウォズは我が救世主のために再び新たな未来ライダーの力を手に入れる…
…さて、ここで問題です。
今回現れる未来の仮面ライダー。彼の力はいったい、どんな力でしょうか?」
ある大学で、研究が上手く行かず悩み続けていた男がいた。
「駄目だ……!駄目だ駄目だ駄目だっ!」
痙攣を起こすように男はそう叫ぶと机上の試験管やビーカーを手で払う。
試験管やビーカーが床に落ちて粉々になろうとしたその時、彼以外の時間が止まる。
「あなたに、ちょっとだけ悪い知らせと、めちゃくちゃいい知らせがあるの」
「誰だ⁉︎」
狼狽える彼の前に現れたのは、クライアス社のオーラだった。
「このままじゃ、あなたの研究は一生上手くいかない。でも私と契約すればあなたは輝かしい未来を手にすることができる」
『クイズ…!』
オーラの持っていたブランクウォッチが、アナザーウォッチへと変わった。
それからしばらく経った頃。男は図書室へやって来ると、その大学の教授らしき人物に声をかけられる。
「やあ堂安くん。この間の論文はいいところまでいったみたいだね。実に惜しかったよ……堂安くん…?」
「あんたの知識をくれ」
『クイズ…!』
オーラと契約した堂安と呼ばれた男は、全身にクエスチョンマーク、胸部にはマルバツマークの模様があり、頭部と両肩には脳味噌の様なものが取り付けられた姿のアナザーライダーへと変身した。
そして、その大学教授を襲撃し、その知識を奪い取るのだった。
「もっとだ……もっと知識を……!」
しかし奪った知識だけでは足りないのか、そのアナザーライダーはそのまま図書室を出て、外へと現れた。
「知識……知識を……っ!」
外へ出たアナザーライダーは周りにいる学生、教授を襲いはじめようとする。
アナザーライダーは近くで怯えていた一人の教授を視界に入れると、彼を襲い始めた。
「知識……うっ!」
その時、横の方から放たれた銃撃を受け、アナザーライダーがその衝撃で倒れる。
「大丈夫ですか?」
「早く逃げて下さい!」
「ツクヨミ。連れて行け!」
そこへソウゴ達が現れ、ゲイツはツクヨミと共にその教授を遠くへ逃した。
「邪魔を……するな…」
「行くぞ」
『ジクウドライバー!』
ゲイツの掛け声でソウゴとゲイツはジクウドライバーを。はな、さあや、ほまれはプリハートとミライクリスタルを取り出す。
『ジオウ!』
『ゲイツ!』
「「変身!」」
「「「ミライクリスタル!ハート、キラっと!」」」
ジクウドライバーとミライクリスタルにより五人の姿が変わる。
『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』
『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』
「輝く未来を〜抱き締めて!みんなを応援!元気のプリキュア!キュアエール!」
「みんなを癒す!知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」
「みんな輝け!力のプリキュア!キュアエトワール!」
五人が変身を完了すると、アナザーライダーはいきなり電撃のような攻撃を繰り出してきた。
「フレフレ!ハート・フェザー!」
アンジュがハート・フェザーでバリアを展開し、電撃からみんなを守る。
「「はぁ!」」
そこからアナザーライダーにジオウとゲイツがダブルパンチを繰り出し、アナザーライダーが後ずさった。
「フレフレ・ハート・フォーユー!」
そこへエールがハート・フォーユーを放ちさらに追い討ちを掛けた。
「よし!」
「終わらせるぞ」
「わかった」
『スレスレシュート!』
『ギワギワシュート!』
「フレフレ!ハート・スター!」
ジオウ、ゲイツ、エトワールの技がアナザーライダーに向かって放たれた。
だがその時、ピタッと、アナザーライダー以外の時間が止まった。
「まったく、邪魔しないで欲しいわね」
そこへオーラが現れ、アナザーライダーの元に向かった。
「ここから逃げるわよ」
オーラがアナザーライダーを助けるため、三人が放った攻撃から離す。
「ふん!」
ジオウ達から離れたその時、彼女は髪をさすって時間を動かした。
「あれ? いない!」
三人が放った攻撃は地面へと直撃し、周りを見渡すが既にアナザーライダーの姿はなかった。それを見てジオウ達は変身を解除した。
「みんな!」
「大丈夫か⁉︎」
入れ替わるようにツクヨミとハリーがやって来た。
「……あのアナザーライダーは何者なの?」
「わからん……だが、少なくとも19人の誰でもないのは確かだ」
ゲイツがあのアナザーライダーの攻撃を受け、19人の仮面ライダーとは違うと話す。
「おそらくまた未来から作ったライダーだね」
そこへ、黒ウォズが柱の陰から現れた。
「黒ウォズ?それとも白ウォズ?どっち」
「はぁ……わざとやってないかい?我が魔王」
「うん。バレちった?」
「黒ウォズ、お前のその“本”とやらには何とある」
ゲイツが黒ウォズが持つ本にアナザーライダーの情報が載っているのではと思い、尋ねる。
「この本には載っていない。もう1人の私がいる別の時間軸のライダーであり、そして彼からあのアナザーライダーが生まれたと見て間違いないだろうね」
黒ウォズの本には載っていない。やはり、あれも未来からのライダーのようだ。
「よし、手分けして探そう!」
ソウゴの提案で一同は二手に分かれ、アナザーライダーを探しに行く。
二手に別れたゲイツ、ツクヨミ、ハリーは大学から離れた鉄橋へやってきた。
「やぁやぁやぁ。我が救世主!」
すると、三人のもとに白ウォズが現れた。
「いい所で会った。教えろ、あの未来のライダー……何故奴がこの時代にいる?」
「へえ、もうあのアナザーライダーが未来の存在だと気づいたんだね。
そうか、もう1人の私から聞いたのかな?彼は今、焦燥しているはずだ」
白ウォズはもう一人の自分の顔を思い浮かべ、笑みをこぼしながらゲイツに伝える。
別行動をしていたソウゴ達は、大学の近くの川の辺りを探索していた。
「ねぇ、黒ウォズ。アナザーライダー何処か分からないの?」
「私をアナザーライダー探査機みたいに言うのはやめて欲しいな。この本に奴のことは書いてないと言っただろう」
「でも、黒ウォズさんは、アナザーライダーの場所知ってるじゃん」
今までのことを考えると、アナザーライダーが現れた時に黒ウォズが現れ、ソウゴ達にアドバイスをすることが多かったと話し掛ける。
「はな君。私とてそこまで完璧ではないのだよ」
「じゃあ何で手伝ってくれるの?ここまでしてくれるのって珍しくない?」
「……どうやら、君達は事の重大さが分かってないようだね」
「事の重大?」
黒ウォズが重大のことをわかっていないとソウゴ達に言う。
「あのライダーが存在していると言う事は、我々の望む歴史が変わりつつあると言う事だ」
黒ウォズがソウゴ達に説明している一方、白ウォズの方も…
「このまま時間が進めば、我が救世主、君がゲイツリバイブとなり世界を変える。
もう1人の私はそれを薄々、感じ始めている。奴は必ずこの流れを止めようとする。
それならは……」
「「私達のやるべき事は一つ」」
「未来のライダーの力を奪う事」
「未来のライダーの存在を消滅させる事」
「「そのためには……君があのライダーを倒すんだ」」
――白ウォズと黒ウォズ、二人のウォズが放った言葉が、それぞれの場所で重なった。
「アナザーライダーを倒すには、その未来の仮面ライダーの力を奪わなければならない。そして、その力を奪われた時、どうなるか?」
「そいつは、ライダーとしての記憶はなくなる」
「ハハハ……!よく分かってるじゃないか!君は今後幾度となく慈悲無き選択を迫られる時が来る。そのためのレッスンだと思えばいいさ」
白ウォズはゲイツの肩に手を置き、最後の方は彼の耳元で囁いた。
「早く君が救世主になるのを私は待ってるよ。ハハハハ……」
ゲイツには期待をしていると言うような物言いで、白いウォズは笑いながらゲイツ達の前から去っていった。
「全然、いないね……」
「あのアナザーライダー、どこにいるんだろ……」
「う〜ん……」
ソウゴ達の方は…あれから一向にアナザーライダーが見つからず、4人仲良く難しく考える。
「後のことは私一人で何とかしよう。君達は帰りたまえ」
「えっ?黒ウォズさんだけで……」
「問題ないよ。じゃあ」
黒ウォズは振り向いてそう言うと、彼らの元から去っていった。
「事の重大か……」
ソウゴは黒ウォズが言った“事の重大”が気になっていたが、具体的にどのくらい重大なのかイマイチ実感がわけずにいた。
「―――あっ……ああぁぁぁぁぁぁ‼︎」
「何⁉︎ いきなり?」
「めちょっく!今日、ルールーと買い物しなきゃ行けなかった!」
突然大声を出したはなはルールーと約束を思い出し、急いで野乃家へとダッシュする。
「…ルールーとうまくやってるみたいだね」
「うん。あれ以来、はなとルールー仲良いよね」
この間の事件以来、ルールーとはなとの間には何か進展が見えてきていた。
その頃、はぐくみ市へ黒いジャケットと帽子を被った男がやってきた。
「ここか……」
物珍しそうにあたり一面を見渡す男は、ポケットから一つの腕時計を出した。
「真実を聞き出す……」
持っていた時計は動かなかったが、気にせず男は歩き出した。
そして翌朝、クジゴジ堂ではパジャマ姿のソウゴが階段から降りて来ていた。
「ふわぁ〜」
眠そうに欠伸を溢すソウゴが下の階に来ると、順一郎が修理の依頼を受けているのが見えた。
「はぁ~それにしてもイイ時計ですよコレは~。随分前に止まったとなると直せるかどうか分かりませんけどね」
「そうですか……とにかく、お願いします」
「はい、では修理が完了次第連絡します」
修理を引き受けると、男はそのままクジゴジ堂を後にした。
「おはよう〜」
「あ、おはようソウゴ君」
「めずらしく時計のお客さん?」
「そうなんだよ。もう、こんな珍しい時計で楽しみなんだよ」
順一郎がテンション高く修理を始めるとソウゴはリビングに向かい、既に朝食を食べていたゲイツ達と朝食を済ませる。
その頃野乃家では、はながまだ起きて無かった。
「ことり、はな起こした?」
「起こしたけど、『むにゃむにゃ……後五十分』…だって」
「仕方ないな……ルールー、頼める?」
「分かりました」
「お姉ちゃん、手強いよ」
「いざとなったら引きずり出しちゃっていいわよ」
ルールーは寝ているはなの部屋へとやってきた。
「――!」
「うげーっ!」
するとすみれに言われた通り、ルールーはベッドを持ち上げてはなを引きずり出す。
「はな。目、覚めましたか?」
「か、完璧で……ごわす……」
アグレッシブな方法で起こされた事にはなが驚いていると、すみれの声が下の階から聞こえてきた。
「はな!早くご飯食べて支度して!」
「あっ、そっか!今日はキラッとお仕事しChaoだっけ!」
「お仕事?」
「ルールーもおいでよ!絶対楽しいよ!」
はなはそう言って、ルールーも連れて行く。
しばらくし、はな達は今日の仕事体験の場所である“のびはぐ保育園”に着く。
今日は保育士の仕事体験をする日のようだ。
「今日はお世話になります」
「「「よろしくお願いします!」」」
ソウゴ達が一礼するのを見て、ルールーも一礼する。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「ごめん、急な取材が入っちゃったの。後で話聞かせてね」
「うん」
「それじゃあ頑張って」
すみれははな達を応援し、別の取材の方へ向かった。
「今日はうちのも、世話になりまっせ」
「まあ可愛い。お名前は?」
「ハリハム・ハリーですよ」
「いや、ハリーじゃなくてはぐたんの方だよ」
「ありゃま……!」
「はぐたんです」
「はぐたんよろしくね」
自分の自己紹介をしたハリーを、ツクヨミが突っ込んでいる間にも、保育士の女性が膝を曲げてはぐたんに挨拶し、はぐたんが笑顔で返した。
その後、保育士達の案内を聞いたソウゴ達は職員室に入る。
「さあやどうしたの?目、赤いね。遅くまで起きてたの?」
自身の横の方を見て、さあやの目が赤い事に気付いたソウゴが尋ねる。
「昨夜保育士のテキスト読んでて」
「勉強して来たの……!?」
「基本的な事だけは」
さあやが自分のカバンから本を出し、昨夜保育士のテキストを読んでた事を伝えると、ソウゴは幼馴染が徹夜で勉強して来た事に驚く。
「凄い!よし、困ったらさあやに聞こう!」
「まず自分で考えなって」
「あっ、ソウゴ、ルールー。ちょっとはぐたん見てて貰っていいかな?」
「はい」
「分かった」
「ありがと!」
はなが二人にお礼を言い、さあやとほまれと一緒に職員室を出て準備に向かう。
その間にソウゴとゲイツ、ルールーがエプロンを着用していると、ルールーがさあやのカバンに入ってたテキストを取り出す。
「っ! ルールー、それさあやの……」
彼女はソウゴの言葉を聞かずテキストを開き、早いペースでページを開いていく。
「早いな……」
パラパラ読みをして把握していた所に、興味を持ったはぐたんが手を当てて止める。
ルールーがこちらをジッと見て、はぐたんは一瞬首を傾げるが、そのまま押すようにしてページをめくった。
「あっ、ダメだよはぐたん。それはさあやのなんだから」
それを見たソウゴがはぐたんを持ち上げて止める。
その頃。はな達が保育園の裏の方に移動し、さあやがミライパッドを取り出す。
「それじゃあ、いい?」
「「オッケー!」」
さあやがミライクリスタル・ネイビーをミライパッドの上部にセットする。
「ミライパッド、オープン!」
そう言うと同時に画面から光が放たれ、ドアが開く。
「お仕事スイッチ、オン!」
光が治ると、三人は可愛らしいエプロンを着けた保育士となった。
「準備できた?」
そこへエプロンをかけたツクヨミとルールーも到着し、五人は保育士の案内で体験する場所へと到着した。
「皆さんには、私達と一緒に一歳児の面倒を見て貰うわね」
「「「はい!」」」
はな達女子チームは一歳児の担当となる。
「あれソウゴやゲイツは?」
「彼には、四歳児の面倒を頼んだわ」
ソウゴとゲイツは四歳児の担当と言う事で、別の方へと行っていた。
「そっちの方が苦労しない気がしますけど」
ほまれが苦労しないと言うが、四歳児の部屋の方では――
「あ〜コラコラ喧嘩しちゃ駄目だよ」
小さい子のおもちゃの取り合いにソウゴが翻弄にされていた。
「ワッハハハハハ!怪獣め!かくご!」
「なんで、俺が怪獣なんだ……ぐふぅ!」
その近くに居るゲイツは子供達に怪獣役にされ、痛めつけられていた。
「あぁ‼︎ 髪はやめろ!引っ張るなっ!」
「ああ……思ったより、大変かも……」
ソウゴとゲイツの男子チームは活発な子供達に振り回されていたが、勿論そんな事をはな達は知らなかった。
「活発な子達ばかりで、こっちより大変よ」
保育士の言う通り、二人は今まさに戦っている時よりも奮闘中なのだ。
「みんなー、今日遊んでくれるお姉さん達ですよー」
「こーんにちはー」
一歳児のクラスに入って保育士の女性がこんにちはと言うと、みんなが挨拶をする。
「「「可愛い~!」」」
はな達が可愛いと言うと、はぐたんが手を振って挨拶した。
「ね、ね?可愛いよね、ルールー」
「…えっ?はい、可愛いです」
ほまれが女の子のオムツを替えようとすると、女の子が泣き出してしまう。
「あ、あれ?どうしたの?」
「ああ、ちいちゃんはね、オムツ替える時はこうやって……」
「おいっちに。おいっちに」
眼鏡をした保育士の女性が、女の子の両足を持ってゆっくりと動かす。
すると、女の子が喜んで笑い出す。
「へぇ」
「で、ご機嫌になったら素早く」
その間に素早くオムツを替える。
「速っ……!」
あまりの早業にツクヨミは驚きを隠せなかった。
一方、さあやはミルクをあげ、はなはせいたろうと呼ばれている男の子とはぐたんの二人に頬を引っ張られる。
「はぐたんまで……!」
「おお、伸びる伸びる。はな凄い」
「そのまま、伸ばして貰ったら?」
からかいながら二人が、引っ張られて顔が伸びているはなに笑みを浮かべる。
「見て無いでたしゅけてよ……!」
「フフッ」
「何言ってるか分からない」
「はな、そう言う時は―――」
さあやがヒントを与えようとする途中でルールーが動き、はな達の前で素早い手付きで折り鶴を作る。
更に折り鶴を作り、はぐたん達の興味を大量の折り鶴の方に向かせ、手を離した事ではなは解放された。
「ありがとう、ルールー」
「無理矢理止めさせるのでは無く、別の事に興味を持たせるのも一つの方法です。テキストに書いてありました」
「テキスト読んで来たの?」
「はい。保育基本テキスト・抱き締めてベイビー。はぐくみフローラル出版社、第五十七版です」
「私と同じテキスト?」
「はい。(それもそうです。あなたのを見たんですから)」
ルールーは、あのさあやのテキストを全部暗記していたのだった。
「あの栄養学のページ、凄く面白くなかった?」
「分析としては、やや浅く感じましたが」
「……そうかしら?」
「栄養とは、必要最低限のエネルギー補給の事です。もっと深く分析すべきだと思います」
ルールーの言葉に反応したさあやが、トナカイのぬいぐるみで遊ぶ女の子の方に目を向ける。
「すずかちゃんは、あのピンクのぬいぐるみが好きみたい」
「正確には、ぬいぐるみの赤い鼻を気に入っています。目線を見れば分かります」
今度は子供達に絵本の読み聞かせを行う保育士の方に目を向ける。
「……ちいちゃんは、あの絵本を読んで貰うの、好きね」
「正確には、絵本を読んでいる保育士さんの表情が楽しいんです」
「いいえ、声のトーンですわ」
「せいたろう君、この格好すると喜びます」
「違ってよ!正確には、こう来て、こう来て、こう!の連続ですわ!」
ルールーが腕を動かし、さあやも違うパターンで腕を動かす。
「そしてこう!ですわ!ガオ!ガオ!ガオ!」
更に腕を動かし、ライオンの鳴き声を発する。
「さあや……せいたろう君、ポカンとしてるよ……?」
「………少し黙って下さる?」
「は、はい!」
「よろしくてよ」
口調の変わったさあやから笑顔で黙って欲しいと言われ、はなは目を丸くして答える。
さあやとルールーが、子供達と保育士達の前でお手玉を行う。
「おつかれ〜」
「あれ、ソウゴ。ゲイツ……って、えっ⁉︎」
「どうしたの?」
はな達がやってきたソウゴとゲイツの顔を見ると、二人の顔が“帰宅途中の社畜”の様になっており、既に限界だった。特に髪を引っ張られクシャクシャにされたゲイツが。
「今、休憩中……ってか、さあやなんか燃えてない?」
ソウゴはお手玉をしていたさあやを見て、燃えていた事に気付く。
「うん……どうしたんだろさあや……
いつもと違う。言葉遣いも何か変……」
「あっ…あぁ、いつものやつか……」
「なんだ、いつものやつとは?」
「もしかしてさ、さあやって物凄く負けず嫌いなんじゃないかな」
「うん、かなり……」
さあやは物凄く負けず嫌いだったと、ソウゴ以外初めて知った。
その時、はなの頭にとある疑問が浮かぶ。
「えっ?私、今までそんな風に思った事無いけど……」
「はなじゃ、自分に張り合うようなレベルに無かった、とか……」
「めちょっく……!」
さあやのレベルに届いていないと知り、はなは落ち込む。
「お取り込み中、失礼」
「黒ウォズ?」
「何のようだ……」
「つれないことを言わない欲しいな」
そこに黒ウォズが現れ、ゲイツが構える。
「それにしてもゲイツ君。中々似合ってるね、エプロン姿」
「⁉︎……黙れ。ここで、お前を…」
「駄目だよ!ゲイツこんな所で!」
鼻で笑いながら馬鹿にする口調で語り掛けるウォズを見て、顔を赤くして変身しようとしたゲイツをソウゴが止める。
「仲間なんだからさ」
「仲間……‼︎」
仲間と聞いたゲイツがソウゴの服の襟を掴む。
「ごめん、間違えた。同居人、同居人……」
威圧するゲイツをソウゴが抑える。
「まぁ、落ち着きたまえ、面白いものをみつけてきた。これを見てくれ」
ゲイツにそう言うと、黒ウォズがみんなに新聞記事を見せた。
それは、研究者連続失踪の記事だった。
「連続失踪事件……これって……」
「おそらく、あのアナザーライダーの仕業だろうね。多分また研究者を襲うだろねぇ」
「だったら、早く……」
「いや。俺達だけで行って確かめる」
「はなとほまれ、ツクヨミはここでさあやを見てて」
「でも……」
「放っておくともっと熱くなっちゃうから」
「…わかった」
「行こう」
ソウゴとゲイツはこの休憩時間を使い、幼稚園を出てアナザーライダーを探しに向かう。
「ソウゴって、さあやの事よく見てるね」
「幼馴染だから、よくわかるのよ。でも……」
「でも、なに……?」
「ソウゴとさあやって、釣り合わないっていうか、どうして幼馴染になれたのかなって……」
ほまれが言うと確かにと思い、考え込む。
「王様を目指すソウゴ、大女優の娘のさあや……確かに…」
「何がきっかけだろ……」
はなとツクヨミは、ソウゴとさあやがどんなきっかけで幼馴染になったんだろうと思い始める。
その頃。昨日訪れた大学では、アナザーライダーが研究者達を襲っていた。
「知識を……知識をよこせ……」
アナザーライダーは研究者達の知識を奪う為、彼らの頭を掴もうとする。
「待て」
そこへ駆けつけたソウゴとゲイツが現れ、待てと言われたアナザーライダーがこちらを振り向く。
「なんで、こんなことを?」
「俺達にやつの私情は関係ない。行くぞ!」
『ジクウドライバー!』
二人がジクウドライバーを装着し、ウォッチを取り出す。
『ジオウ!』
『ゲイツ!』
「「変身!」」
二人はジクウドライバーを回転させる。
『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』
『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』
二人がジオウとゲイツが変身するとアナザーライダーへと向かっていき、アナザーライダーを大学の外へと放り出す。
「はぁ!」
「ヤァ!」
二人が攻撃する順番を切り替えるように繰り出し、アナザーライダーを追い詰める。
「このまま一気に行くぞ!」
『エグゼイド!』
「ああ!」
『オーズ!ディディディ・ディケイド!』
ジオウがオーズウォッチとディケイドウォッチを起動させ、ゲイツはエグゼイドウォッチを起動させると二人はドライバーへと装填し、ドライバーを回転させる。
『アーマータイム! カメンライド!ワーオ! ディケイド!ディケイド!ディーケーイードー!ファイナルフォームタイム!オ・オ・オ・オーズ!』
『アーマータイム!レベルアップ!エ・グ・ゼ・イー・ド!』
ジオウはディケイドアーマー・オーズフォーム、ゲイツはエグゼイドアーマーを装着した。
「ハァ!」
「ソラァ!」
ゲイツの両腕のガッシャコンブレイカーブレイカーとジオウの格闘技でさらにアナザーライダーを追い詰めた。
「終わらせるぞ」
「一気に行こう!」
二人がドライバーを回そうと手をかざす。
「待て!」
だが回そうとした瞬間、待てという声が聞こえ、思わず二人が手を止める。
二人が振り向くと、そこへ一人の男が近づいてきた。
「あれ?あの人……?」
「知ってるのか?」
「朝、叔父さんに時計の修理。頼んだ人」
ジオウが今朝クジゴジ堂へと来たお客だと答える。
「その怪人は俺の獲物だ!」
「貴様、何者だ?」
ゲイツの問いに対し、男はニヤリをほほ笑むとペンダントに触れる。するとペンダントから強い輝きを放つ。
『ピリリン〜!』
同時に男の腰からドライバーが現れ、胸元からビックリマークからクエスチョンマークの絵柄が描かれたモノへと変化したT型のモノ――クイズトッパーを出した。
「変身!」
男はクイズトッパーをクイズドライバーへと合わせる。
『ファッション!パッション!クエスチョン!クイズ!』
その音声が鳴ると、男の頭に着けられた仮面には複眼の様に並ぶ二つの黄色のクエスチョンマークと額に付けられたオレンジ色のクエスチョンマーク、胸には「○」と「×」の文字、さらに右半身に赤、左半身に青のクエスチョンマークが数多く描かれている姿へと変わった。
「また違う仮面ライダー?」
「そこをどいてくれないか?」
「どかないといったら…!」
「救えよ世界、答えよ正解!問題――俺はお前達とも戦う。○か×か?」
突如ジオウ達の前に現れたライダー、仮面ライダークイズはジオウ達にクイズを出題した。
「え……?」
「正解は……○だ!」
そう言ってクイズはジオウとゲイツに向かって行き、二人は現れた仮面ライダーに応戦する。
「お前達の攻撃は決まる。○か×か?」
「えぇ……?」
「○だ!」
ゲイツがクイズにパンチをするが、彼のパンチは避けられ空振りに終わった。
「正解は×だ」
すると二人はクイズの両手首に装着された放電装置から放たれた電撃をモロに浴びてしまう。
「「あぁぁぁぁぁぁ‼︎」」
電撃を受けた二人はそのまま膝を折るが、クイズは容赦なしに襲い掛かってくる。
「俺の攻撃にふっとばされる。○か×か?」
咄嗟に攻撃を避けるジオウとゲイツだが……
「正解は○だ」
またもや電撃を受けてしまう。
「問題。この後、俺のキックは決まる。○か×か?」
「えぇ……あの、×で、お願いします……」
「正解は……」
そう言うとクイズはビックリマークのクイズトッパーをドライバーに差し込む。
『ファイナルクイズフラッシュ!』
○と×のエフェクトが現れ、クイズが○から飛び出した。
「クエスチョンキック!」
ジオウとゲイツへキックを炸裂させ、そのダメージでジオウ、ゲイツは変身解除してしまう。
「正解は○だ!そこで見てろ!」
そう言ってアナザーライダーこと、アナザークイズへ歩み寄るクイズ。
「やっとお前にクイズが出せるな」
クイズがアナザークイズに攻撃を仕掛けると、突如時が止まる。
「オリジナルが残ってるなんてね。ここはひとまず引くわよ……!」
するとオーラがいきなり何者かに吹っ飛ばされ、背を階段にぶつける。
「いったぁーーい‼︎」
そこへ彼女を吹っ飛ばした犯人である、白ウォズまでもが現れた。
「悪いが君にも引っ込んでいて貰いたいな、クライアス社オーラ。今はレッスンの時間なんだ」
白ウォズがオーラにそう話しながら、レッスンの時間だと言って顔を顰めるゲイツに顔を向ける。
「言っただろう我が救世主?君はこの後、慈悲なき選択を迫られる。なのに、なんだこの体たらくは」
「お前の指図は受けるつもりはない!」
「いや、受けてもらう。今のままでは君はジオウを倒せない。到底、救世主にはなれないということを自覚をしてもらおう」
『ビヨンドライバー!』
指示を受けないと答えるゲイツにそう話しながら、白ウォズがビヨンドライバーを腰へと装着した。
『ウォズ!アクション!』
「変身!」
『フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!』
白ウォズが仮面ライダーウォズへと変身した。
「我が名は仮面ライダーウォズ、未来の創造者である」
『ジカンデスピア!ヤリスギ!』
ウォズはジカンデスピア・ヤリモードでアナザークイズを攻撃し、そのまま一方的に蹂躙する。
「抗うアナザークイズ。しかしウォズのフューチャリングシノビの前に、手も足も出なかった」
未来ノートへ書き込むとシノビウォッチを取り出した。
『シノビ!』
シノビウォッチを起動をさせてドライバーに装填し、再びレバーを開く。
『誰じゃ?俺じゃ?忍者!フューチャーリングシノビ!シノビ!』
ウォズはフューチャーリングシノビへとフォームを変え、それを見たアナザークイズは猛然とフューチャーリングシノビへと襲い掛かる。
アナザークイズの攻撃が命中したと思ったらフューチャーリングシノビは煙を出し、藁人形の替え玉に変わった。
「ハァァァ!」
フューチャーリングシノビはあたりを見回すアナザークイズの頭上に現れ、蹴りをぶち込む。
「アナザークイズ、ウォズの必殺技の前に爆発四散する」
『カマシスギ!フィニッシュタイム!』
未来ノートに向けそう言うと、ウォズはジカンデスピアのパネル全体をスワイプする。
『一撃カマーン!』
ウォズの分身体2体が出現し、交互にアナザークイズを攻撃した。
「はぁぁぁぁぁ!」
ジカンデスピアの一撃でアナザークイズを頭上高く打ち上げ、落ちてくるところへ必殺技の一撃カマーンを放つ。
「⁉︎」
アナザークイズの変身が解除されると、地面へと転がった腕時計を慌てて拾い握りしめる。まるで、大事なものであるかの様に伺える。
「あの時計……今日持ってきたのと同じ」
ソウゴが拾った時計を見て。今朝、修理に出したのと同じだと気づいた。
「さぁ我が救世主、今度は君の番だ。仮面ライダークイズを倒せ」
ウォズに仮面ライダークイズを倒せと言われ、ゲイツがゲイツウォッチを再び握り、クイズに近づこうとする。
「ゲイツ!」
ソウゴの制止をも振り切り、ゲイツは仮面ライダークイズに近づく。
「そうゆうことか。どこまでも俺の邪魔を……!」
『ゲイツ!』
ゲイツウォッチを再び起動させ、ドライバーに装填する。
「変身!」
『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』
そして仮面ライダーゲイツとなり、仮面ライダークイズへと走っていく。
「はぁぁぁぁ!」
「うぉぉぉぉ!」
そのまま、両者の拳が衝突した。
次回!Re.HUGっとジオウ!
第18話 本当の思いの結果 2040
おまけ
クイズ「これから問題を出すから答えてね」
ジオウ「バッチコーイ」
クイズ「問題!南アメリカ北西部に位置する共和制国家――」
ジオウ「それコロンビアじゃん。その条件で言ったら完全にコロンビアしかないじゃん」
クイズ「――で、愛と平和の国と言われている国で――」
ジオウ「・・・じゃあコロンビアじゃないか〜、コロンビアと言ったら暴力と腐敗によって塗装された道路のような国を地でいく所じゃん。続きは?」
クイズ「――アニメ『ご注文はうさぎですか?』でも出て来て、主人公の働く喫茶店で使ったとある製品の品種名――」
ジオウ「コロンビアじゃん。“ごちうさ”と言ったらロリとコーヒーとアニメ難民とうさぎが特徴のアニメじゃん、そして製品って言ってる時点でコーヒーであることは確実だし、コーヒー豆が名産品の国はコロンビアとブラジルぐらいじゃん」
クイズ「――そして、紳士や淑女が食べる様な少食料理が特徴の伝統料理で――」
ジオウ「コロンビアじゃないじゃん!コロンビアの伝統料理は庶民に優しいボリューミーな料理で、間違っても紳士や淑女が食べる様な上品な料理は出てこないから!他に無い?」
クイズ「――ネットでその名前が上がる時は、みんな腕を上げるそうで――」
ジオウ「コロンビアじゃん!?ネットで腕を上げるをネタにするヤツと言ったらコロンビアしか無いじゃん!アレの元ネタは、人気クイズ番組「アタック25」で、番組に出演していた公立大学医学部の少年(当時19歳)が、最終問題に「コロンビア!」と答えて見事正解し、ガッツポーズをした瞬間の映像がそうなんだよ!でもその放送直後、同番組の予選会でカンニングをしたことを自身の日記に自慢げに記していたことがインターネットの掲示板で暴露されて。ネット上ではたちまち大きな問題となり、なんとその2日後には、とある大手新聞の一面記事に「人気クイズ番組優勝者に不正発覚!」と記事が出るほどまでに話題はひろがったのがネタとして広がったんだよ!」
クイズ「――『ジョジョの奇妙な冒険』の舞台にもなった場所で、荒木飛呂彦先生のお気に入りの国だそうで――」
ジオウ「コロンビアじゃないじゃん!!ジョジョの舞台はヨーロッパとエジプトと北アメリカと故郷の宮城県仙台市だから!そして荒木先生のお気に入りの国と言ったらイタリアしか浮かばないし、コロンビアからジョジョのあのポーズは生まれないの!他に無いの!?」
クイズ「――Goo●leで検索するとスポーツウェアの会社が真っ先に出てきます――」
ジオウ「コロンビアじゃん!!!その名前を国内のGo●gleでネット検索するとウィ●ペディアより先にスポーツウェアの公式サイトが出てくるのは何故かコロンビアなんだよ!この問題の答えはコロンビアで決定!!」
クイズ「ちなみに答えはコロンビアではありません」
ジオウ「コロンビアじゃ無いのかよ!?なんだったのさっきまでのやり取り!先に言ってよ!!」
ゲイツ「ジオウ、俺は分かったぞ」
ジオウ「マジで!?」
ゲイツ「答えは沖縄県那覇市だッ!!」
ジオウ「絶対違う気がする」
コロンビア!
完