しかし、これよりこの私、黒ウォズと我が魔王の反撃が始まる」
静止した時間の中、ウールは鏡へ向けて石を投げつけ、鏡を割っていた。
「由々しき流れになっている。あの新しく現れたウォズが時間の主導権を握り始めた」
すると、ウールは割れた鏡の時間を戻し修復した。
「このままでは、ジオウとゲイツがオーマの日に王位を争うことになる」
スウォルツが話している最中にウールはまたもや石を投げて鏡を割り、時間を戻し修復させる。
「・・・聞いてるのか」
「大丈夫。僕が凄い王様候補を手に入れてあげるよ」
そう答えながらウールは再度石を投げ、鏡を割る。
〈キィィィィィィン…キィィィィィィン…!〉
すると割れた鏡から、不気味に感じさせる特殊な音が二人の耳へ響いた。
さらに彼らの視界には、鏡の中に映り込んだ男の姿が見えた。
「これは・・・?」
「“数千回に一回鏡が割れる瞬間にだけ繋がる、失われた鏡の中の世界がある”って、あの門矢士が言ってたんだ」
仮面ライダーディケイド・・・門矢士からその事を聞いたウールは、その世界と繋げる為に鏡を割っていた。
「そして、そこには君がいるってね」
割れた鏡の中に居る男の姿を見据えながら、ウールは持っていたアナザーウォッチを起動させた。
『リュウガ…!』
「僕と契約するんだ。そうすれば、こっちの世界と繋げてあげるよ」
鏡の中の男はアナザーウォッチを受け取る。
――だが、その男の後ろには一人の女の子の姿があった事を、ここに居る誰も気づかなかった。
ある日、黒い龍の様な姿をしたアナザーライダーが工事現場の作業員を襲っていた。
「やめろ!」
そこへジオウ達が駆けつけ、アナザーライダーを止める。
「大丈夫ですか?」
「早くここから離れて下さい!」
「急いで!」
エール達三人が作業員の人を外へと逃している間にジオウとゲイツはアナザーライダーと交戦に入る。
『ジカンギレード!ジュウ!』
『W!』
ジオウがジカンギレードをジュウモードにし、Wウォッチを装填した。
『フィニッシュタイム!W!スレスレシューティング!』
ジオウは小さい竜巻のようなスレスレシューティングをアナザーへ直撃させた。
「ふぅ!」
するとアナザーライダーは空間に割れた鏡を召喚し、ジオウから受けた攻撃を威力そのままではね返してきた。
「うわぁぁぁぁ!」
はね返された攻撃はそのままジオウに直撃した。
「ソウゴ!大丈夫!」
エール達がジオウに駆け寄る。
「なら、コイツで!」
『ドライブ!』
ゲイツがドライブウォッチを起動し、ドライバーに装填した。
『アーマータイム!ドライブ!ドライブ!』
ゲイツはドライブアーマーを装着し、アナザーライダーに突進をかける。
しかし、アナザーライダーの右腕にあるドラゴンのような手甲に吹っ飛ばされる。
「くっ・・・このぉ!」
『フィニッシュタイム!』
ゲイツはドライブウォッチとゲイツウォッチを押し、ドライバーを回転させる。
『ヒッサツタイムバースト!』
両肩のショルダーから数種のタイヤを出現させてアナザーにぶつけていくが、アナザーはまたもや空間に鏡を出現させ、攻撃を跳ね返してきた。
「フレ!フレ!ハート・フェザー!」
アンジュがハートフェザーでゲイツに跳ね返った攻撃からゲイツを守った。
「・・・あれ?」
跳ね返った攻撃が終わるとアナザーライダーの姿が無くなっていた。
「消えた・・・」
アナザーライダーが姿を消すとソウゴ達はビューティーハリーへと集まる。
「また同じアナザーライダーに逃げられたの?」
「今週で5件目やで⁉︎」
実は今回のような事件をアナザーライダーが5回も起こしていた。しかし、相手は現れてもすぐ何処かへ消えてしまう。
「どこから現れてどこに消えるのか」
「全然分からないんだよね」
その上、アナザーライダーに関する情報もなく、ソウゴ達は既にお手上げの様子を見せていた。
「逃げ道なんかないのにね」
「どうしても、何処かへ見失っちゃう・・・」
「神出鬼没か・・・」
彼らは神出鬼没のアナザーライダーに振り回され、同時に何処へ逃げているのだという疑問が彼らの頭を悩ませる。
「それも厄介だが、問題は奴の能力だ。こちらの攻撃がそのままの威力で跳ね返ってくる」
ゲイツの言う通り、あのアナザーライダーは攻撃をそのまま跳ね返してくる。
事実、さっきもアンジュのバリアが無かったら危険だった。
「どうすればいいんだろう・・・」
「こういう時に、何か知ってる奴は来ないもんね・・・」
ほまれがそう言う様に、こん時こそ黒ウォズの情報が必要であると感じる。
「黒ウォズ・・・あの日以来、来ないね・・・」
だが前日、クジゴジ堂へ赴いて順一郎に何かを修理して欲しいものを渡したきり、彼はソウゴたちに姿を見せていなかった。
「放っておけ・・・とにかく、奴を倒すには同時に自分も倒される覚悟がいるのかもしれんな」
「それって無理ゲーってやつじゃん」
ゲイツの考えが無理ゲーと言うとソウゴが椅子に座る。
「何でこう倒しづらいアナザーライダーが毎度毎度出てくるのかなぁ・・・?」
はなの言う通り、最近現れるアナザーライダーは中々倒し辛いものばかり。しかも、白ウォズが都合の良いようにそのアナザーライダーを倒してきた。
「たぶん、クライアス社もオーマの日が狙い何だと思うな・・・」
「あのさ、そもそもオーマの日って何なの?」
「私も気になる。三人が言っていたオーマの日って何?」
「その日が来ると何が起こるの?」
ソウゴ達がゲイツとツクヨミ、ハリーからオーマの日について聞こうとすると、ゲイツがテーブルに置かれたチェスのキングの駒を取る。
「俺達の知ってる歴史では、お前がオーマジオウの力を手に入れて、いずれ世界を滅ぼす・・・」
そう言いながらキングの駒を『ドスン!』と強く叩く。
「それがオーマの日だ」
すると、ソウゴもチェスの駒を取る。
「白ウォズはその日にゲイツが俺のことを倒すって言ってなかった?それでゲイツが救世主になるって・・・」
ソウゴは白いナイトの駒で茶色のキングをひっくり返し、版の中央へその駒を置く。
「白ウォズは私達と違う未来から来た」
「オーマの日次第でどっちかの未来に向かうことになるってことや」
「だがクライアス社はそれともまた違う未来を描こうとしている。だから俺にもお前にも倒せないアナザーライダーを生み出しているんだ」
ツクヨミとハリーの話を聞きながら、ゲイツは白のナイトの駒を転がし、茶色のビショップを置く。
「みんな、オーマの日を目標に動いてるってこと」
「その日に、世界の未来が決まる・・・」
ゲイツ達三人の説明を聞いた四人は、そのオーマの日によって世界の未来が決まるのかと少し驚きながら、クライアス社もそのオーマの日を指標に未来を支配して時を止めようとしているのかという考えが浮かんだ。
「三人はどんな未来にしたいの?」
ふとソウゴが、ゲイツ達三人はどんな未来にしたいのかと聞く。
「え・・・?私は・・・」
「俺は・・・まだ、あんまはっきりとは・・・」
ツクヨミとハリーはまだどんな未来を望んでいるのかはっきりとしていなかったのか、ソウゴの問いに曖昧な感じで返す。
「ゲイツは?白ウォズの言うとおりにする?」
「・・・奴の言うことなど信用できるか!」
ゲイツは白ウォズの言う未来を信用していなかったのか、声を荒げてそう答える。
「白ウォズもゲイツ達も俺が魔王になるのを阻止しに来たんでしょう。それってどんな未来?」
ソウゴの質問に対し、クライアス社とオーマジオウとなるソウゴを倒す為だけに戦い続けてきたゲイツ、ツクヨミ、ハリーは具体的な答えを導くことが出来ず、言葉が出てこなかった。
「とにかく、今は例のアナザーライダーを倒さないと!それと被害者の共通点を・・・」
「被害者の共通点は既に調査しました」
「ルールー⁉︎」
後ろからいきなりルールーが現れ、ツクヨミが驚く。
「本当にもう調べたの?」
「はい。被害者は全員ある会社に共通点がありました」
ルールーがツクヨミが持っていたパッドを使い、被害者の共通点を見せた。
「OREジャーナル?」
「被害者のSNSを遡ると全員、OREジャーナルっていうニュースサイトをフォローしてた形跡がある」
「何それ、昔のサイト?聞いたことがない・・・」
「あっ!ここ!」
「はな知ってるの?」
「ここの編集者の人とママが知り合いって聞いたことがある」
はなは自身の母、すみれがOREジャーナルの編集者の知り合いだと言う。
「現在は閉鎖されてるようですね」
しかしルールーによれば、OREジャーナルのホームページは既に閉鎖の知らせがあったらしい。
「あのアナザーライダーと関係してるってことか・・・」
「可能性はあると思う」
「手分けして関係者探してみようよ」
「私!ママにここの編集者さんが今どこにいるか聞いてみる!」
ソウゴ達が行動を開始する。
…が、その前にソウゴがルールーに近づく。
「何ですか?」
「ルールー!ありがとう!」
「・・・⁉︎」
ルールーにありがとうと言うと、ソウゴはクジゴジ堂を出ていった。
「また・・・何故、このような感覚が・・・」
ソウゴからありがとうと聞くと、ルールーが胸に手を当てる。
「・・・」
そして、その様子をさあやはじっと見ていた…
早速、ソウゴ達はアナザーライダーについて手がかりを得るために行動を開始した。
「すいません。OREジャーナルって会社についてなんですけど・・・」
「OREジャーナルって知ってますか?」
ほまれとツクヨミは町の中でOREジャーナルの情報を集める。
「すいません。OREジャーナルの利用したことが・・・」
「そうですか。教えてくれておおきに」
そしてゲイツとハリーはOREジャーナルのチラシで、OREジャーナルの利用したことがあるのか聞き込みを始める。
その頃、ソウゴとさあやはOREジャーナルがあったビルにやってきていた。
「ここか・・・」
ソウゴは携帯でOREジャーナルのロゴと看板が貼られていた跡があった壁と重ねてみる。
「ここみたいだね」
二人は中に入ろうと思うが、生憎『関係者以外、立ち入り禁止』名札が貼られていた為に、中に入って確認することが出来そうになかった。
「中に入るのは無理か・・・」
「ねぇソウゴ君」
「何・・・?」
「最近、ルールーと・・・」
ソウゴとルールーの関係に僅かながらの嫉妬心を抱いていたさあやが言いかけると、彼女のプリハートから着信音が流れた。
「はい。あっ、はな!」
『ママからOREジャーナルの編集長さんの場所わかったよ』
「本当⁉︎はなのお母さんが編集長さんの場所がわかったて!」
「本当!よし、その人の所に行こう!」
はながOREジャーナルの編集長さんの場所がわかったと連絡を受け、直ぐにそこへ向かう。
しばらくし、はなと合流したソウゴとさあやは釣り堀場へとやってきた。
「それで、はなが言ってた人は?」
「あぁ・・・あの人だよ」
はなが指を指すとそこに老けたおじさんが釣りをしており、ソウゴ達はその人に近づく。
「すいません。OREジャーナル編集長の大久保さんですか?」
ソウゴがその人に話しかける。
「え・・・?ま、元編集長だけどな・・・」
どうやらこの人がOREジャーナル編集長のようだ。
「お前は・・・誰だよ?」
「あ、俺は、時見ソウゴって言います」
「私は、野乃はなです」
「薬師寺さあやと申します」
「野乃・・・もしかして、お前すみれの・・・」
「はい!娘です!」
「そっか、大きくなったねぇ〜」
三人が自己紹介を済ませるとソウゴは本題に入り、OREジャーナルを閉鎖した理由を聞きだす。
「何で閉鎖しちゃったんですか?」
「OREジャーナルは読者からの情報を調査するのが売りだったんだよ。
でも最近の読者ってのは何でもかんでも自分で発信しちゃうじゃない。まあ、時代と俺達のスタイルが合わなくなったんだろうな・・・」
「俺達ってことは・・・もちろん他の人もいたんですよね」
「いたよ・・・熱い連中達だよ。特にあいつはな」
「あいつ・・・?」
「城戸真司っていう記者がいてな」
「城戸真司・・・」
ソウゴ達は大久保が言う 城戸真司 へ会いにゲイツ達と合流し、城戸真司の住むアパートへやってきた。
「ここか・・・」
ソウゴ達は二階にある城戸真司の部屋を訪れた。
〈ピンポーン!〉
「城戸さーん!」
はながインターホンを鳴らしたが、返事はなかった。
「・・・留守みたい」
はな達は留守なのかと思っていると、ツクヨミがあるものを見て異変を感じた。
「待って。何か変・・・」
よく見ると部屋の窓を閉めており、更に新聞紙で隠していた。
「どけ!」
ツクヨミの感じた違和感を聞いて、嫌な予感を察知したゲイツが無理やりドアをこじ開けた。
「⁉︎」
すると中には倒れてる人の姿があり、窓とか鏡、ガラスには何故か新聞紙が貼られていた。
「まずい!ハリー!お前ははぐたんと離れてろ!」
ハリーがはぐたんを抱え離れるとゲイツがチェーンロックも壊し、中へ入る。
「気をつけろ。一酸化炭素中毒の恐れがある!」
「「⁉︎」」
それ聞いて慌ててソウゴとはなが口を塞ぐと、ツクヨミは急いで部屋のストーブを消した。
「ソウゴ!はな!窓を開けて!」
ツクヨミに言われソウゴとはなは新聞紙を剥がし、窓を開け換気を始める。
城戸は顔に光を浴び、意識を取り戻した。
「やめろ・・・はがすな・・・ヤツが来る・・・」
すると城戸は何かを伝え残し、再度意識を失った。
「城戸さん!城戸さん!」
「早く救急車を呼ばないと!」
急いで救急車を呼び、城戸真司を病院へと急いで運搬する。
しばらくし、ビューティーハリーにみんないるところにソウゴが帰ってきた。
「城戸真司は?」
城戸真司は病院へと運ばれ、さっきまでソウゴが病院へと医師から診断を聞いていた。
「命に別条はないって」
「よかった・・・」
「でも何だって部屋あんな風に・・・」
何故、城戸真司の部屋は新聞などで鏡で塞いでいたのか気になった。
「もう一度事件をさらってみた。あのアナザーライダーが現れた現場の映像」
ソウゴ達は現場の防犯カメラ映像が見る。すると、アナザーライダーが近くの鏡から現れていた。
「鏡から出入りしてたのか!」
「いや、鏡だけじゃない」
映像を見ると鏡だけでなく、車の窓にも入る姿があった。
「姿が映るものなら何でも出入りできるみたいだ」
「これじゃあ、どこから来るか予測出来っこないわね」
何処から出入りしているのかはわかった。だが、鏡からではいつ出てくるか予想が出来ないと悩む。
「そうだ・・・あの城戸真司って記者、何か手掛かり掴んでないかな?ほら、鏡のことに気づいてたんだし」
「彼にも予測つかなかったから鏡を塞いだんだろう?」
「そっか・・・」
「そもそもどんな攻撃でも跳ね返すアナザーライダーなんて、どうやって倒したらいいの?」
ツクヨミの言う通り、あのアナザーライダーは攻撃を跳ね返してくる。どっちしても手の内ようがない。
「一つ方法がないでもないが」
「あるの?」
思い悩むソウゴ達に、ゲイツが手があると言う。
「ヤツが俺の攻撃を跳ね返す前に倒す。もちろんその後攻撃が跳ね返ってくるから俺も倒れるけどな」
「何だよ、やっぱ無理ゲーじゃん、それ。攻撃を跳ね返す前に倒せなかったらどうするのさ?」
「・・・」
結局、アナザーライダーの事も城戸真司から何も解決せず、1日が過ぎようとしていた。
翌朝、クジゴジ堂の朝・・・
「おはよう〜・・・」
昨日の夜、寝付けなかったソウゴが早起きし、階段から降りリビングへと入る。
「あれ・・・?今日、ゲイツとツクヨミは?」
いつもなら先にいるゲイツとツクヨミがいなかった事に気付いたソウゴは、叔父に二人が何処に居るのか聞く。
「ああ・・・ソウゴ君と同じように寝付けなかったって早く出てったよ」
二人も寝付けなくて朝早くから出ていった伝える。
「そうだ、ソウゴ君。今日はお友達に会う?あの・・・こんな・・・こんな・・・」
順一郎は黒ウォズの独特な髪型をゼスチャーで表現し、それを見たソウゴはなんとなく誰かわかった。
「いろんな物修理してきたけど、あんな変な物初めてでさ。クリーニングしかできなかったんだ。これ」
順一郎がソウゴに黒ウォズから頼まれたものを渡した。
それを見て、ソウゴは目を大きくした。
「これ何なのか聞いといてくんない?お代いらないからさ」
「これは・・・」
順一郎が渡したのはジオウの絵柄のライドウォッチだった。
しかし、普段のジオウライドウォッチと似てるけど、少し配色が違っていた。
その後、ソウゴはビューティーハリーへとやってきた。
「お、ソウゴ来たか」
既にゲイツとツクヨミ以外はいた。
「それでどうするの?」
「城戸真司って人はまだ眠ているから何の手掛かりもない」
みんなアナザーライダーの対策についてが話していた。
「最初はOREジャーナルの関係者。鏡から出入りするアナザーライダー。攻撃を跳ね返す前に倒す・・・」
すると、ソウゴが一人ぶつぶつ言いながら考える。
その時、『カラ〜ン』という鈴の音と共にドアが開く音が聞こえた。
「いらしゃ・・・お前」
「黒ウォズ」
ビューティーハリーに黒ウォズが現れた。
「やあ、我が魔王。実にいい日だ」
「ごめん黒ウォズ。今、考え事してるから・・・!」
「つれないなぁ。仮面ライダー龍騎と会った気分はどうだいと聞こうと思ったのに」
「仮面ライダー龍騎・・・もしかして城戸真司さんが?」
城戸真司が仮面ライダー龍騎だと知り、ソウゴ達は驚く。
「知らないで会っていたのか。まあ彼も記憶がないから致し方ないか」
「じゃあ、あのアナザーライダーは仮面ライダー龍騎の・・・」
「違う」
「違うって?あれは龍騎じゃないの?」
龍騎が関係しているのなら、あれはアナザー龍騎なのでは無いかと思ったのだが、どうやら違う様だった。
「事はそう簡単じゃない。この本によると、あのアナザーライダーは失われた鏡の中の存在。まさに倒すことのできない敵と言える。しかし・・・」
「そうなん話だと、記憶が無いなら仮面ライダー龍騎の力は手に入らへんな」
ハリーの言う通り、最初から記憶が無いんじゃ、仮面ライダー龍騎の力を手に入れる事は出来ない。
「ソウゴ君?」
「どこ行くの?」
すると、ソウゴが椅子から立ち上がりビューティーハリーを出ようとする。
「我が魔王。話を聞かないのかい?」
「このウォッチを使えって言うんだろ?」
ソウゴがクジゴジ堂で預かった、ジオウウォッチと絵柄の同じウォッチを取り出す。
「よく分かったね。さりげなく渡したつもりだったのに」
「さりげなくね・・・」
「あのウォッチ、ウォズさんが用意したの?」
「あぁ、それを使えば問題はすべて解決する」
「解決って・・・それでまさか・・・そのウォッチ⁉︎」
「これは・・・俺がオーマジオウになるための・・・」
「「「「⁉︎」」」」」
「そうだ。本来なら君がオーマの日と呼ばれる日に使う物だ。オーマジオウになれば倒せない敵はない。だったら今使うべきじゃないか」
それを聞いたソウゴは黙ったまま、扉を開き進んでいく。
「もう1人の私とゲイツ君の企みに打ち勝とうじゃないか。我が魔王、君と私の逆襲の始まりだ」
黒ウォズが逆襲を始めようと言うが、ソウゴはそのまま黙って去っていった。
その頃、ゲイツとツクヨミは海岸の方へと来ていた。
「ゲイツ。あのアナザーライダーを倒す方法って?」
「俺にしかできない方法だ。俺も死ぬかもしれんが・・・」
「そんなのダメだよ。ソウゴも言ってたでしょ」
「・・・ひとつ聞かせろ。白ウォズ」
白ウォズと呼ぶと、白ウォズがゲイツとツクヨミの前に現れた。
「嬉しいね。私のことを待っていてくれたのかな?我が救世主」
「例えば、俺がお前の望み通り、オーマの日にジオウを倒すとする。そこにはどんな未来が待ってる。お前が求める世界は何だ?」
「何も変わらない。この時代と同じ世界さ。まるで時間が止まったかのような平穏。それ以外に求めることはあるかい?」
白ウォズが言うとゲイツとツクヨミは、遠くで遊んでいる穏やかな家族を見る。
「時間が止まったかのような平穏か・・・!」
時間が止まったと聞き、ゲイツは脳裏からあることを思い出す。
未来で一緒に戦った仲間がクライアス社に次々とやられ、世界から時が止まったことを――
「それで何か頼みがあるのかい?」
「あのアナザーライダーを倒したい。お前のノートの力で」
「いや、このノートはいらないよ」
白ウォズは未来ノートを閉じ、このノートは必要ないと言う。
その頃、城戸真司がいる病院のベットで彼が目を覚ました。
「⁉︎」
起き上がった真司は周りにある窓や鏡に怯える。
「あ・・・ぁぁぁ・・」
急いで起き上がった真司は病室から逃走を図り、鏡の無い階段へと走って行く。
「待ってたよ」
だが逃げる真司の前に白ウォズが現れた。
「君が城戸真司・・・だね」
白ウォズが真司の顔に手をかざし、手を振ると真司は階段から落ちる。
そのまま病院の外へ逃走する真司だが、突如椅子が自分によって来て、それにぶつかりこけると、そこへゲイツも駆けつける
「待て!どうゆうことだ?白ウォズ」
「君が言ったんだよ。アナザーライダーを倒したいと」
「こいつが契約者なのか?」
「いや、違う。あのアナザーライダーを倒すことはできない。だがこの男を倒せばアナザーライダーは消える」
「それでいいんじゃないか?」
『ビヨンドライバー!』
白ウォズがビヨンドライバーを腰へと装着した。
『ウォズ!アクション!』
「変身!」
『フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!』
白ウォズは仮面ライダーウォズへと変身し、城戸真司に襲いかかり、首を締める。
「やめろ!」
『ゲイツ!』
ゲイツも真司を襲うのを見て、腕からゲイツウォッチを外し起動させる。
「変身!」
『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』
ゲイツが仮面ライダーゲイツへと変身し、真司を助けウォズを止める。
「何のつもりだい?我が救世主」
「訳も分からず、罪も無い人間を倒させるか」
「甘いな!」
ウォズはゲイツにパンチを入れる。だが、ゲイツはそれでもウォズを抑える。
「行け!」
「・・・はいっ!」
ゲイツに助けられた城戸真司は急いでここから走って離れる。
「あまり私を失望させないでくれないか」
そのままウォズに攻め込まれるゲイツ。
その頃、ゲイツのおかげで逃走することができた真司がガラスに映った自分を見る。
『お前は今、お前を襲った奴を倒したいと思っている。お前の願いは俺が叶えてやる。俺は・・・お前だからな』
鏡から聞こえる男の声がそう告げると、ガラスの中の真司に似た男は消え去る。
その頃、ウォズとゲイツの戦いはウォズが優勢だった。
「ぐわぁ!」
「こんなものかい我が救世主」
その時、アナザーライダーが現れウォズを襲撃した。
「貴様は・・・はぁぁ!」
ウォズがアナザーライダーに攻撃をしかけるがウォズの攻撃は有効ではなかった。
「お前には俺は倒せん。俺は仮面ライダーリュウガだからな」
「リュウガだと?・・・龍騎じゃないのか?」
「そうさ」
そこへウールが現れる。
「彼はかつて鏡の世界に存在したもう1人の城戸真司。すでに消えた異世界のライダーさ」
もう一人の城戸真司。そう聞かされゲイツが驚く。
「どんなに時間を遡ろうとも失われた鏡の中に行けないだろう?だから君達にはウォッチも作れない。彼は絶対に倒せないよ」
そのアナザーライダーに対応したウォッチがなければ、アナザーライダーは倒せない。
つまり、リュウガライドウォッチを手にする事の出来ない今、彼らにアナザーリュウガは絶対に倒せないと自信満々に言う。しかし・・・
「どうかな。所詮鏡の中の存在」
ウォズは焦っている様子はなかった。その様子を見たゲイツはさっきの白ウォズの行動を思い出し、彼が余裕を失わない理由を知った。
「そうゆうことか」
「ああ、城戸真司本人を消せば消えるはずだ」
「フハハハ・・・そうはいかないと思うよ。だって世界が違うんだからね。ま、オーマの日を楽しみに待ってる」
ウールが去るとアナザーリュウガがウォズに右手のドラゴンクローを突きつける。ウォズは攻撃を躱すとクイズウォッチを起動させる。
『クイズ!』
クイズウォッチを差し込みドライバーに装填し、レバーを操作する。
『アクション!投影!フューチャータイム!ファッション!パッション!クエスチョン!フューチャーリングクイズ!クイズ!』
ウォズがフューチャーリングクイズへ変身した。
「君は倒せない敵だが、私は君を倒せる。○か×か?」
ウォズがアナザーリュウガに問題を出した。すると、左肩のショルダーにある×表示が開く。
その時、アナザーリュウガの攻撃を受け吹っ飛ばされた。
「・・・×か」
ショルダーの答えから×だと教えられ、今のウォズでは倒せないと知る。やはり、ウォズでも倒すのは困難のようだ。
今度はゲイツが入れ替わるように挑みかかるが、やはり苦戦を強いられる。
「こうなったら・・・」
『フィニッシュタイム!』
ゲイツは宙高くジャンプし、ライダーキックの体勢に入る。
『タイムバースト!』
ジクウドライバーを回し、タイムバーストをアナザーリュウガに放とうした。
「ゲイツ!」
そこへジオウが飛び込んで、ゲイツのライダーキックを放つのを阻止する。
「ジオウ!」
「スタースラッシュ!」
そこへエール達も現れ、エトワールがスタースラッシュを放つ。
「⁉︎」
だが、またしてもアナザーリュウガが割れた鏡のようなものを生み出し、エトワールの攻撃を跳ね返した。
「危ない!」
「ソウゴ!エトワール!」
エールとアンジュが前に出てジオウ達を守り、攻撃を跳ね返すのは防げた。
「だめだよゲイツ!自分の命と引き替えに、奴を倒そうとしたよね⁉︎」
「・・・」
「そんなのは俺が許さない」
ジオウがエール達と前に出てアナザーリュウガを向く。
「それくらいだったら・・・」
黒ウォズが授かった新たなジオウになるウォッチを出す。
「そのウォッチは・・・?」
「ソウゴ!それ使ったら・・・」
「大丈夫・・・覚悟は・・・ある」
そう言って、そのウォッチを起動させようする。
しかし・・・
「・・・何も起きない?・・・ええっ?そんな・・・!」
どういうわけか、ウォッチは起動しなかった。
その隙にアナザーリュウガはその場を撤退しようとした。
「待て!」
それを追いかけようとしたジオウがアナザーリュウガと共に鏡の中の異世界に突入してしまう。
「!?ジオウ‼︎ジオウ‼︎」
「ソウゴ君!ソウゴ君!」
「ソウゴ!返事をして!」
ゲイツ達は鏡を叩いてジオウに呼びかける。
そして、鏡の中へと突入したジオウは・・・
「ん・・・んん・・」
目を覚ますと変身が解除され、さっきいた場所にいた。
「あれ?アナザーライダーは・・・」
周りを見回すとアナザーライダーはいなかったがしかし、よく見てみると町の景色や文字が全部反対向きに見えた。
「何ここ・・・」
「起きた・・・」
ソウゴが声の聞こえた横を見てみると、そこには一人の黒い服を着た女の子が立っていた。
「君は?格好がなんかプリキュアみたいだけど・・・」
「私は・・のぞ・・み」
「のぞみ?」
「私は・・・この世界でしか・・・生きれないプリキュア・・・ダークドリーム」
少女はダークドリームと名乗る。
「ダーク・・・ドリーム。俺は時見ソウゴ。仮面ライダージオウって言うんだ。よろしく♪」
ダークドリームと名乗る少女に、いつものようにソウゴは手を差し伸べる。
「なんか・・あなた、あの子に似てるわね」
「あの子?よくわからないけど、ここどこかわかる?」
「ここは、あなたの世界とは反対の世界・・・いわゆる―――」
「鏡の中の世界だ」
するとダークドリームが言ってる間に、別の声で鏡の世界と聞こえ、そちらを振り返る。
「俺?」
そこにはいつもよりふて腐れた感じのソウゴがいた。
「もしかして・・・」
「ちょっと、そいつは・・・」
ダークドリームが何かを言おうとしてるのにソウゴは聞かず、もう一人の自分に話しかける。
「ねぇ、まさかまた5日後の俺とかじゃないよね?」
以前、自分より少し先の未来から来た自分と遭遇したことがあったので、今回もそれと同じと睨む。
「俺はお前だ。鏡の中のな」
暗い声でもう一人のソウゴが返す。
「まぁ何でもいいや。とにかく君は俺って事ね。だったら協力してよ。アナザーライダー追うよ!」
もう一人の自分と一緒にアナザーライダーを倒そうと持ちかける。
「ん?」
すると、ソウゴの腕を振り解いた鏡の中のソウゴはソウゴを殴る。
「ええー?」
「だから、言ったでしょ。あいつは違うって・・・」
「どういう事・・・」
「お前は俺だ。だがお前は俺ではない」
『ジオウ!』
そう言うと鏡の中のソウゴは左手で左右反転したジオウウォッチ起動して、ドライバーのD'3スロット側に差し込む。変身ポーズも自分のとは逆だった。
「変身」
『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』
ドライバーを回すと、ジオウが変身する時とは違い、エコーの掛かった低い音声がその地に響いた。
そして鏡の中のソウゴは、マスクのライダーの文字とかも逆読みになった仮面ライダージオウへとなった。
「なんか違う気がする」
違和感があるジオウを見て、危険を感じたソウゴもジオウウォッチを起動させる。
『ジオウ!』
「変身!」
ウォッチをドライバーへと装填し、そのまま回転させる。
『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』
ソウゴはジオウへと変身した。
「はぁぁ!」
「ふぅん!」
そのまま両者はぶつかり合い、ジオウ同士の戦いが勃発した。
次回!Re.HUGっとジオウ!
第20話 王の凱旋!二つを統べる王 2018
おまけ
ソウゴ「俺、時見ソウゴ!アナザーリュウガを追ってミラーワールドに入ったら、そこで鏡世界の俺に会っちゃた!?
ちょっ、待って!俺まだ新しいジオウの力、手に入れてないんだけど!?お願いだからウォッチ鳴ってくれぇぇぇぇぇぇッッ!!」
HUGっとジオウ!第20話!『ありふれた王様でジオウサイキョウー!』
次回も、ハグって行くジオ〜!
完