Re.HUGっとジオウ!   作:yu-ki.S

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黒ウォズ「この本によれば、普通の中学生 時見ソウゴ。彼には魔王にして時の王者『オーマジオウ』となる運命が待っている。
二つの世界で起こったアナザーライダーの事件を止める為に、我が魔王は鏡の世界『ミラーワールド』へと向かった。
しかし、二人のジョーカー…仮面ライダーカリスと仮面ライダーブレイド。決して出会ってはいけなかった二人の遭遇により、世界は滅びへと向かう。
そして……我が魔王はオーマの日を迎える」


特別編2 2018: ライダータイム‼︎王の決まる日

現代でブレイドとカリスが衝突し合っているその頃、クライアス社の会議室で、ダイガンが他の社員達に話をしていた。

 

「チャラリートに続き、パップルまでも……!

どいつもこいつも、なっとらん!私が行けば五分で終わる事を!」

 

「その言葉に嘘は無いな!」

 

天井にプレジデント・クライが映り、ダイカンに向かって叫ぶ。

 

「ダイカン部長のお仕事、チュートリアルをお願いしたいわ」

 

「必ずプリキュアを倒し、ミライクリスタルを手に入れるのだ!」

 

「分かりました社長。このダイカンが出撃すれば、必ず五分で終わる!」

 

「お手並拝見だな。ダイカン」

 

「実に頼もしい」

 

一瞬「え、ホントに行くの?」とあっけにとられるも、すぐ気を取り直して自信満々に答えるダイカンを見据えながら、リストル達は不気味な笑顔をしていた。

 

 

 

 

ミラーワールドでエール達を助けたキュアミラージュ……

それを見たラブリー、プリンセスは警戒していた。

 

「あなたは誰⁉︎ なんで、ミラージュさんの姿をしてるの!」

 

「ミラージュ?」

 

ラブリーが問うとミラージュは変身を解いて、姿を変える。

そこに居た彼女の変身前の姿は、真司達にライダーバトルを仕掛けてた少女だった。

 

「あなたは誰なんですか?」

 

「わたしの名前はサラ……本当のミラージュから力を奪ったことは謝ります。

ですが、私には止めたい人がいるんです!」

 

「止めたい人?」

 

「加納タツヤ……私の大事な人です。彼のゲームを止めたいの!」

 

「それって、あのアナザーライダーの奴?」

 

ダークドリームがアナザー龍騎がその加納タツヤかと尋ねると、サラは頷く。

 

「詳しく教えて、あなたとその加納タツヤ君について」

 

二人の間に何があったのか、アナザー龍騎が何故必要にまでプリキュアを狙うのかを聞く。

 

 

 

一方現実世界では、ブレイドとカリスが戦闘を繰り広げていた。

 

「「はぁ!」」

 

二人の武器はぶつかり合い、距離を取るとブレイドはブレイラウザーのカードトレイを開き、三枚のカードを選ぶ。

 

『KICK!THUNDER!MACH!』

 

「はぁぁ…!ウェ!」

 

刃の側面にあるスラッシュする部分にラウズカードを三枚ラウズすると、三枚のカードの力がブレイドに集まり、ブレイドはブレイラウザーを地面に突き刺す。

 

『LIGHTNING SONIC!』

 

三枚のカードがブレイドの足へと集中し、カリスに繰り出される。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ブレイドのキックを見て、カリスはすぐさまアナザーブレイドの盾になろうとする。

 

「「あぁぁぁぁぁぁ‼︎」」

 

ライトニングソニックを受け、カリスとアナザーブレイドは吹き飛ばされ、アナザーブレイドの方は変身解除となった。

 

「天音ちゃん!」

 

「天音ちゃん?」

 

アナザーブレイドの変身者を見て、二人は戦いを止めた。

 

「始さん……」

 

「……」

 

カリスは無言で一人去っていった。

 

「待って!」

 

天音もカリスを追いかけて去っていった。

 

「……」

 

「おい!どういうことだこれは……」

 

そこへディエンドからウォッチを取り戻したゲイツとウォズが現れた。

 

「彼は剣崎一真、仮面ライダーブレイド……

そして、もう一人のジョーカー……で、いいのかな」

 

ウォズが彼の名前と仮面ライダーブレイドと言い、ジョーカーとも彼の事を呼ぶ。

 

 

 

ミラーワールドで真司達からデッキを奪った手塚に芝浦達は、ある一軒家でバーベキューをしていた。

 

「惜しかったな〜、あのガキの邪魔がなかったら城戸達を全滅出来のによ」

 

「だが奴らのデッキはここにあるどうする事も出来ない」

 

「いいね!生身の奴らをぶっ倒すの今度はあのガキも可愛がってやろうぜ!」

 

石橋と手塚が、再びソウゴと真司を狙ってやろうと話し合いながら食事をしていた。

 

「コショウ取って」

 

「あぁ」

 

コショウを手塚が取ろうとしたその時……

 

「ふん!」

 

「がぁ!?」

 

手塚が石橋の胸をナイフで突き刺し、そのまま平然と椅子に座り肉を口にする。

 

「お前……芝浦……」

 

「さわんなよ」

 

芝浦も同様に胸にナイフを突き刺す。そのまま石橋は息を引き取り、体は消滅した。

それを見ても二人は平然とし、食事を続けた。

最初から手塚と芝浦は、後の二人も始末するつもりだったようだ。

 

 

ミラーワールド、北岡法律事務所。

浅倉はテーブルに置かれた餃子とご飯の入った茶碗を持ち食事をしており、隣には料理を準備した五郎が立っていた。

 

「どうすか?先生?」

 

「あぁ!美味いぜ!最高だ。

しかし……まさか、本当に俺に尽くすとは、北岡も浮かばれないぜ」

 

「お戯れを」

 

浅倉は水の入ったコップを取る。

 

「俺は……北岡が嫌いじゃなかった……あいつは、俺を憎んでいたからな……憎しみって奴は、信用できる」

 

そう語っていると、五郎が誰かがここに来るのに気づいた。

入ってきたのはソウゴ、真司、蓮の三人だった。

 

「何の用だ。戦いに来たのか?」

 

「それは、二人の話を聞いてからな〜?」

 

浅倉に睨まれたソウゴは、真司と蓮に後を任せた。

 

「なんだァ〜、俺と遊びたいんじゃないのか?」

 

「い、いやや、違うから。

俺達は……そう戦いを止めに来たんだ。それで俺達の知ってることがあるなら、話してくれないかな?」

 

真司が知ってる事があるなら教えてくれないかと聞くと、五郎はテーブルに勢いよく紅茶の入ったティーカップを置く。

 

「お茶っす」

 

「どうも……」

 

五郎は怖い顔で言うが、ソウゴはとりあえずお礼を言う。

 

「俺達にライダーバトルを持ちかけた、あの女の言葉が信用出来ない。例え勝ても、ミラーワールドから抜け出せないかもしれない」

 

蓮が用件を伝えると、浅倉は笑い出した。

 

「ハッハッハッハッハッーー‼︎」

 

すると浅倉は立ち上がり、窓を開けた。

 

「お前らの過去だと?いいだろ、教えてやる。

俺達は戦っていた、永遠に戦っていた!このミラーワールドでな……それが、俺達の運命なんだよ」

 

この戦いは運命だと、王蛇のカードデッキを見せて言い放つ。

 

 

 

アナザーブレイドと交戦した現代組はタイムマジーンへと集まって、剣崎一真から相川始との関係を尋ねる。

 

「とりあえず、剣崎さんでいいんですか?」

 

「あぁ、剣崎一真だ」

 

「こちらのライダー、ブレイドと仮面ライダーカリス。2人はジョーカーと呼ばれる存在だそうだ」

 

「ジョーカー?」

 

「ジョーカーって、トランプと同じ切り札?」

 

うららとこまちには、剣崎とあの始と言う男性がジョーカーと名乗る意味がわからなかった。

 

「ジョーカーは互いに引かれ合い、遭遇すると戦うしかない。さっきの俺達みたいに……

だから俺は、始と二度と会わないようにしていたんだ」

 

「戦うとどうなるの?」

 

「戦いに決着がつき、ジョーカーが一体になった時、世界は滅びる」

 

ゲイツはその言葉に、白ウォズが言った『実に残念だ。私の描く未来がなくなれば世界を時を止め破滅させるしかない』という言葉を重ね、その意味を理解した。

 

「でも、なんであなたはジョーカーに……」

 

「見た目は人間のようだが」

 

「……俺は元は人間だ。

だが、14年前のバトルファイトに始が……ジョーカーが勝った……

それにより、世界の崩壊が始まった……」

 

アンデットによる戦いバトルファイト。それは、地球の種族を決める戦い。

その中のジョーカー、それはどの種族にも属さない。

ジョーカーが生き残れば世界の破滅が始まり、バトルファイトはリセットされる。

 

「でも、世界は崩壊していない……どうしてなんですか?」

 

「それは、俺がジョーカーになったからだ」

 

それは14年前の戦い。アンデットとライダーの壮絶な戦いの中、ジョーカーである相川始が残った事で、世界のリセットが始まった。

それを防ぐために剣崎は、自身の高い融合係数を利用して十三体のアンデットを取り込む『キングフォーム』を長時間に使い続けて自らアンデット…54体目のアンデットとなった。

……だがその事を剣崎は打ち明けなかった。

 

「アナザーブレイド……あの女性は誰なのですか?」

 

ルールーがアナザーブレイドだったあの女性は誰かと聞く。

 

「栗原天音……始が、仮面ライダーカリスがずっと守ってきた少女だ」

 

「その天音って人に何かあったの?」

 

「仮面ライダーカリスが動くなんて。そしたらあなたも引き寄せられて、2人は戦ってしまう」

 

「それが敵の狙いか……」

 

黒ウォズは栗原天音を使い、ブレイドとカリスを出会わせるのが狙いだと言う。

 

「これは俺達の問題なんだ!俺と始の……」

 

だがこれは自分と彼、二人の問題だと言い、剣崎はみんなの前から去っていった。

 

 

 

場所が変わりミラーワールド。

一軒家を二人で過ごした手塚と芝浦は、ベットで横たわる芝浦に手塚は質問する。

 

「なぁ、一緒に死んでくれっていたらどうする?」

 

「どう言う意味?」

 

「俺達が勝ち残ったら、俺達は戦わなければならない……

俺には出来ない……だったら……」

 

「ハッハッハッハッーーー!」

 

手塚の深刻な質問に芝浦は笑っていた。

 

「なんだよ……」

 

「いやいや。だってさ、殺し合いながらって、凄い愛情表現じゃない?」

 

二人が戦うことが愛情表現だと芝浦は笑って言う。

 

「本気で言ってのか?」

 

「……冗談だよ〜。俺だってやだもんあんたとは戦うの」

 

一瞬、手塚に白けたような表情となるが笑って冗談だと言う。

そのまま手塚は洗面所の方へと行き、鏡の自分を見る。

 

「いいのか……このままだと……」

 

「このまま信用していいか、か?」

 

すると声が聞こえ、手塚が声の聞こえた方を振り向くとそこに居た人物に驚いた。

 

「城戸……」

 

「別に怒っていないさ……ライダーバトルに、騙し討ちなんて合って当然だ」

 

突如現れた真司?はそう言って、手塚の肩に腕を置く。

 

「それより、お前も気付いているんだろ。芝浦の奴は信用できないってな」

 

「それは……」

 

手塚が言い淀んだその時、真司の姿が消えた。

 

 

しばらく経った頃、テーブルに着いた二人は、お互いに警戒し合う。

二人の間に短い時が流れ、お互いにテーブルから立ち上がり、隣のテーブルに置いていたカードデッキを取る。

 

「「変身‼︎」」

 

両者は変身し、外へ出てライアとガイとしての戦闘が始まった。

 

「やっぱり裏切ったか!」

 

「お互い様だろ」

『STRIKE VENT!』

 

ガイがメタルホーンを召喚し、腕に装備した。

そのままメタルホーンを使いライアに反撃する。

 

『COPY VENT!』

 

ライアはコピーベントを使い同じようにメタルホーンを召喚し、同じ武器がぶつかる。

しかし、ライアの方が優先だった。

 

『FINAL VENT!』

 

ライアはファイナルベントのカードを挿入し、エビルダイバーの背中に乗りガイに体当たりしようとする。

 

『CONFINE VENT!』

 

だがガイは、ライアのファイナルベントをコンファインベントの力で無効化にした。

 

「何……」

 

『FINAL VENT!』

 

ガイはメタルゲラスを召喚すると、肩に乗り突進攻撃をライアに繰り出し、ライアを吹き飛ばした。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

吹き飛ばされたライアはカードデッキを破壊され、変身を解除された。

そのショックで、手塚は過去の記憶を思い出す。

――それは真司や蓮と共に戦ってきた、過去の記憶だった。

 

「城戸……お前……」

 

手塚は力を振り絞り起き上がる。

 

「城戸……秋山……」

 

龍騎のデッキを持ち、手塚は真司の元へと向かう。

 

 

いきなり変身した浅倉から逃げてきたソウゴ達は、真司達が寝ぐらに使っていた廃虚ビルに戻ってきていた。

 

「はぁ、はぁ……危なかった」

 

「浅倉……強い上に、とんでもない」

 

「奴に期待したのは、間違えだったようだな……」

 

疲労で呼吸を乱しながら、息を整えていたソウゴ達。

すると耳鳴りのような音が、三人の近くから聞こえてきた。

 

「なんだ……」

 

「ソウゴ君!」

 

「みんな……」

 

そこへ、エール達プリキュアも偶然にやってきた。

 

「ソウゴの知り合い?」

 

「うん!」

 

「コスチュームかあれは?」

 

「ちょっと!何がコスチュームよ!」

 

「私達はプリキュアよ!」

 

「プリキュア?」

 

蓮の小声が聞こえたのかミルキィとプリンセスが蓮を睨む。

 

「あっ……」

 

「また会ったわね。時見ソウゴ」

 

「のぞみに会えてよかったね〜♪」

 

ダークドリームを見て、のぞみと会えてよかったねと言うとダークドリームが顔を逸らす。

 

「私も、あなたとまた会えて嬉しい!」

 

「……そう」

 

照れ臭そうに見えてソウゴは微笑む。

 

「その子は?」

 

彼女らの後ろにいたサラにソウゴが気付くと、真司と蓮も彼女に気づき、二人は警戒する。

 

「君は……」

 

「お前……俺達をこのミラーワールドでライダーバトルをさせて、何がしたい?」

 

蓮は何故ライダーバトルを起こすのかとサラに問う。

 

「私はゲームを終わらせる為に、このゲームを始めたんです」

 

『えっ?』

 

彼女はとあるゲームを終わらせるために、このライダーバトルを始めたと語った。

 

「私の大切な人が……たった一人で……今、プリキュアに向けてゲームを行なっています……私の命を蘇らせるために」

 

「それって、昏睡状態の世界中のプリキュアと関係あるの?」

 

「彼はプリキュアの命を集めれば、私を復活できると言われたから……」

 

「プリキュアの命……」

 

「ちょっと待って!なんで、そいつはそんな事をするのよ!」

 

ルージュは何故プリキュアの命を集めるのかわからず、サラに問いかける。

 

「プリキュアは強い女の子がなれるもの……みんなの強い力と命が吹き込まれば……」 

 

「復活できる……でも、そんなの違うと思う」

 

サラの話を聞き、ふとソウゴは口を開く。

 

「どんな理由でも、生きている人の命を奪って生き返らせるなんて……間違ってる」

 

「私もです。私もタツヤを止めたい……

でも、私には何も出来ない。

だから……このライダーバトルを始めたんです。

そのために……キュアミラージュの力を貰ったんです。ミラージュさんから……」

 

「ミラージュさんが!」

 

キュアミラージュ。彼女は、アナザー龍騎の最初の犠牲者だった。

 

 

 

鏡の世界にいるサラは、そこからアナザー龍騎を止めるためにどうすればいいか悩んでいた。

 

『タツヤ……やめて……』

 

鏡から呼び止めても、彼女の声はタツヤには届かなかった。

 

『私の力を貸すわ、それであなたの出来る事をやって、彼を救って』

 

するとサラの隣にミラージュが現れ、自身の力を貸すと言う。

 

『あなたは……』

 

『私はキュアミラージュ……プリキュアよ。

私の力を貸してあげる。それで、止めてあげて』

 

『ありがとうございます……』

 

ミラージュはサラにプリキュアとしての力を与え、このミラーワールドの中での行動が可能になった。その力で彼女はアナザー龍騎になったタクヤの前に現れて、彼を説得しようとした。

 

――だが彼女は、タクヤの覚悟を甘く見ていた。

 

『待っててくれサラ……いや、今はミラージュか……必ずお前を生き返らせる』

 

『違うのタクヤ!お願いやめて!これ以上、私のために彼女たちの命を奪わないで!』

 

『……ごめんサラ……君の願いでも、それは出来ない』

 

彼は彼女の説得にも耳を貸さず、サラを必ず生き返らせらんと言わんばかりにプリキュアの命を奪い続けた。

それでも彼女は彼を説得しようとするが、そんな彼女の前に阻む様に黒いフードの男が現れた。

 

『これ以上、彼の邪魔をしないでくれ』

 

『あ……貴方は……』

 

『…そうだな……彼に、君を蘇らせる為の方法を教えた者……かな?』

 

そう言うとその男は、タクヤを連れてミラージュの前から消えてしまった。だがそれを聞いていた彼女は、彼がタクヤにプリキュアの命を奪うように言った男なのだと察していた。

それから彼女がタクヤを説得しようとすると、必ず肝心な所であのフードの男に阻まれ、ミラージュの前から消えてしまう様になった。

だがフードの男がそんな事をしなくても、タクヤはプリキュアの命を奪い続けるであろう。例え、彼女が望んでなくとも……

 

だから、彼女は真司達を集めてアナザー龍騎を止められる人材を探そうとした。

 

 

 

「そうか……ミラージュさんが」

 

「だが、それで本当にお前は生き返れるのか?」

 

「少なくとも……タツヤはそう信じています」

 

「ありがとう。話してくれて」

 

「でも、そのタツヤにプリキュアの命を奪うように言った男って……」

 

「なんでその男の人は、プリキュアを知ってたんだろ?」

 

「ねぇ、タツヤにプリキュアの命を狙うように話した男って、どんな感じだったの?」

 

ソウゴがサラに、タツヤにプリキュアの命を狙うように話した男について尋ねると、サラの体が光に包まれ消えた。

 

「消えた……」

 

すると、後ろから近づいてくる足音が聞こえた。

 

「手塚!」

 

現れたのはガイにやられ、ボロボロの手塚だった。

 

「はぁ………城戸、これを……」

 

手塚は血がついた龍騎のデッキを真司へ返す。

 

「お前……芝浦に……」

 

「城戸……お前は、お前らしくいればいい!」

 

「手塚……なんだよ。俺らしくて……」

 

「それと……もう一人の……お前に気を付け………」

 

手塚が何かを言い残し、その場で倒れてしまう。

 

「手塚……おい……手塚ぁぁぁぁぁぁーー‼︎」

 

真司が倒れた手塚に声をかけるが、手塚は静かに目を瞑った。

 

「もう一人の真司って……まさか……」

 

「ッ⁉︎ その人から離れて!」

 

真司の近くから()()()感じ取ったダークドリームは、直ぐに手塚から離れるように叫ぶ。

すると、手塚の体が消え、そこから同じ姿をした真司が現れた。

 

「――この時を待っていた」

 

もう一人の真司が真司を掴み、顔を近づける。

 

「ようやくだ。俺を受け入れろ。最強になるために……」

 

もう一人の真司、鏡像の真司が凄い威圧で真司を見ると、真司は体を震わせながら怯え出す。

 

「やだ……」

 

「俺達で、このゲームを終わらせよう」

 

「やだ……やだぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

真司(鏡像)が真司を誘惑する様に囁く。

すると二人の体が光り出し、辺りに黒いオーラが放たれた。それは部屋の中のガラスを全て破壊した。

 

「城戸……」

 

そこには、さっきまでいたもう一人の真司が消えていた。

 

「よるな……」

 

「えっ?」

 

「今の……俺に近づかないでくれ!」

 

「城戸……」

 

唖然とする連を置いて、真司は慌ててソウゴ達の前から去っていく。

 

「真司!」

 

「見つけた!」

 

ソウゴ達は真司を追いかけようとすると、そこにアナザー龍騎が現れた。

 

「プリキュア……」

 

「フラワーシュート!」

「フェザーブラスト!」

 

二人がメロディソードを放ち、油断していたアナザー龍騎に決まった。

 

「エール!アンジュ!」

 

エールとアンジュのおかげでソウゴと蓮は真司を追いかける。

 

 

その一方で、手塚が死んだ事も知らず芝浦は手塚を探していた。

 

「どこだよ……手塚……俺の愛を受け止めてくれよ……そうすれば……俺だけになる」

 

気が狂ったかのように芝浦は手塚を探す。そこへ、真司が現れた。

 

「城戸?」

 

「手塚は、死んだよ……代わりに俺が愛してやる」

 

龍騎のカードデッキを向けると、デッキが光り出し、違うデッキへと変わった。

 

「変身」

 

デッキをベルトに差し込むと真司の体が黒い影に覆われ、黒い龍騎…仮面ライダーリュウガへと変身した。

 

「お前の愛なんかいらねぇよ……変身!」

 

芝浦も仮面ライダーガイヘと変身した。

 

『STRIKE VENT!』

 

近づいてくるリュウガにガイはメタルホーンを装備する。

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

メタルホーンで攻撃するが、リュウガはガイの攻撃を難なく躱す。そのまま攻撃を続けるがガイの攻撃は当たらない。

 

「かぁ!」

 

その後、リュウガはカウンターでガイを追い詰めると、ガイはリュウガに歯が立たず攻撃を受け続ける。

そこへ、真司が気になって来たソウゴ、蓮が追いかけてきた。

 

「真司……」

 

『FINAL VENT!』

 

リュウガはファイナルベントのカードをブラックドラグバイザーへと差し込み、浮かび上がると、黒いドラグレッター…『ドラグブラッカー』が現れた。

 

「はぁ!」

 

ドス黒いリュウガのライダーキックがガイヘと決まった。

 

「はぁ、はぁ……あぁぁぁ!」

 

リュウガは既に立つことも出来ないガイを踏みつける。ガイは変身解除され、リュウガに向けて叫び続け消滅した。

 

「そんな……」

 

「次はお前達だ……」

 

リュウガがソウゴ達に迫ってくる。それを見てソウゴはジクウドライバーを装着する。

 

「変身!」

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』

 

ソウゴはジオウへとなり、リュウガに応戦する。

 

「やめろ!」

 

蓮が止めようとリュウガを抑えるが、簡単に振り払われ蓮は地面に転がる。

 

「⁉︎」

 

その時、頭を打った衝撃によるものなのか、蓮の脳裏にあらゆる記憶が溢れてきた。

 

「何……」

 

その時、蓮の頭から聞き覚えがあるような声が聞こえてくる。

 

『待ってくれよ、みんな!こんな事して、何になるんだよ!』

『俺、決めたからな……ライダーの戦いを止めるって』

 

――己に、戦いを繰り広げる者達に向かって、真っ直ぐな声で放たれた、戦いを止めようとする声が、蓮の耳に聞こえて来た。

 

「城戸……お前だったのか……」

 

それにより、蓮は全てを思い出した。過去であった真司との関係も、全てを思い出した。

 

『フィニッシュタイム!ギリギリスラッシュ!』

「はぁぁぁぁ!」

 

その間にジオウがジカンギレードとリュウガのドラグセイバーが激突、両者引き分けに終わると、リュウガは去っていった。ジオウは変身を解き、頭を押さえる蓮の元へと寄る。

 

「蓮!大丈夫?」

 

「ソウゴ……お前は行け」

 

「えっ?」

 

「城戸は俺が何とかする……アナザーライダーとやらを止めに行け」

 

「わかった……」

 

リュウガとなった真司を蓮に任せ、ソウゴ達は急いでアナザー龍騎を追いかける。

その時、ソウゴのポケットが光り出した。

 

「これ……」

 

取り出すと、ポケットの中にあったブランクウォッチが光っていた。

 

『龍騎!』

 

するとブランクウォッチが、龍騎ライドウォッチに変化した。

 

「龍騎……そうか、真司が別のライダーになったからか……蓮!」

 

ソウゴは龍騎のウォッチを蓮に投げ渡した。

 

「これは………」

 

「真司が元に戻ったら、そのウォッチを押して!」

 

龍騎のウォッチを渡し、ソウゴはアナザー龍騎と戦うみんなの元へ走る。

 

 

その頃、ソウゴ達を探している王蛇が、物に当たりながら暴れていた。

 

「どこだ!俺の遊び相手はどこだッ!」

 

「先生……」

 

「お前か……誰でもいい!俺と戦え!誰か連れて来い!それとも……お前かぁぁぁ!」

 

浅倉はそう叫び、五郎を投げ飛ばす。

 

「遊んでやるぜ!」

 

そこへ、リュウガとなった真司が現れた。

 

「たっぷりとなァ〜」

 

リュウガのカードデッキを向け、ベルトに差し込み、リュウガへと変身した。

 

「嬉しいぜ……城戸ォ……変身!」

 

浅倉も王蛇のカードデッキを向けベルトに差し込む。

 

「あ"あ〜……」

 

王蛇となり、リュウガへと先に攻撃を繰り出す。

だが王蛇の攻撃はリュウガには簡単に避けられ、リュウガの方が王蛇を圧倒していた。しかし王蛇は苛立つどころか、何処か満足げにしながら戦いを続けていた。

 

「いいぞ……これだ!」

 

「はぁ!」

 

「ぐわぁ!」

 

突如としてナイトが現れ、王蛇を妨害した。

 

「お前の出る幕ではない……城戸の相手は、俺がする!」

 

「面白い……あぁ!」

 

王蛇がベノサーベルでナイトを攻撃するが、ナイトはウイングランサーで王蛇の攻撃を受け止める。

 

「気付いてるか、浅倉……お前は死を望んでいる」

 

「……ぁぁぁあ"‼︎」

 

『FINAL VENT!』

 

ナイトが振り払うと、ダークバイザーにファイナルベントのカードを挿入し、ナイトのライダーキック『飛翔斬』を繰り出し、王蛇を吹き飛ばした。

 

「……城戸」

 

残るはナイトとリュウガの二人だけとなった。

 

 

その頃、ソウゴに真司を追わせる為、彼女らがアナザー龍騎と戦っていた。

 

「「やぁぁ!」」

 

ドリームとダークドリームのダブルパンチを繰り出すが、剣で簡単に受け流された。

 

「「たぁぁぁぁぁぁーー‼︎」」

 

何度も二人で息の合ったラッシュを繰り出すが、アナザー龍騎は腕でガードする。

 

「二人共退いて!プリキュア!ファイアストライク!」

 

二人が離れ、ルージュがファイアストライクを放つが、アナザー龍騎は鏡を作り簡単に跳ね返された。

 

「フレ!フレ!ハート!フェザー!」

 

跳ね返されたファイアストライクをアンジュがハートフェザーで防ぐ。

 

「「「たぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」」」

 

今度はエールとラブリー、プリンセスがトリプルキックで奇襲を掛ける。

 

「はぁぁ!」

 

アナザー龍騎のドラグクローとぶつかり合い、両者、引き分けで吹っ飛ぶ。

 

「エール!」

 

「大丈夫……」

 

アンジュがエールを心配するが、彼女は大丈夫だと言う。

 

「でも、あいつこの人数でも、まだ余裕みたい」

 

「手強いわね……」

 

「えぇ……厄介だね」

 

プリンセス、ミルキィ、ルージュの三人も敵が強力だと呟く。

 

「それだけ、サラちゃんの事を思ってる事……」

 

「でも、人の命を奪うなんて間違ってる」

 

ラブリーとドリームがそんな呟きをしていると、それを見たアナザー龍騎は、ドラグクローに炎を集める。

 

「ウゥ〜…うぉぉ!」

 

アナザー龍騎のドラグクローから炎が放たれた。

咄嗟に守りの態勢に彼女達は入る。

すると鏡のフィールドが現れ、彼女達をアナザー龍騎の攻撃から守った。

 

「ミラージュ」

 

それは、サラが変身したキュアミラージュの力だった。

 

「皆さんは、元の世界へ戻って下さい」

 

ミラージュのおかげで守られているが、アナザー龍騎の執念がプリキュアを苦戦させる。

 

「やめろ!」

 

そこへ、真司を追いかけて戻ってきたソウゴが現れた。

 

「お前は……」

 

「加納タツヤ……君を止める」

 

「俺は……サラを……救う」

 

現れたソウゴにアナザー龍騎が襲いかかる。

 

「やるしかないか……」

『ジオウ!ディディディ・ディケイド!』

 

ジオウとディケイドのウォッチをドライバーへと差し込み、ソウゴが構える。

 

「変身!」

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム! カメンライド!ワーオ! ディケイド!ディケイド!ディーケーイードー! 』

 

そしてドライバーを回し、ジオウ・ディケイドアーマーへと変身した。

 

「みんなは先に現実世界に戻って!

狙いはみんなだ。だから、みんなは早く元の世界に戻るんだ」

 

「でも、あんた一人じゃ……」

 

「大丈夫……真司と蓮がいる」

 

「ソウゴ君……」

 

アンジュがジオウを心配していると、そこへキュアミラージュとなったサラが現れた。

 

「皆さん!早く!」

 

「早く!」

 

「私……みんな!」

 

「ソウゴ達を信じよう!」

 

「ソウゴ!」

 

「大丈夫!俺も後で戻るよ」

 

「ソウゴ君……必ずだよ」

 

「うん」

 

「また……会おうね……私」

 

「また、会えるわよ。私……」

 

アンジュ達がソウゴは戻ると信じ、ダークドリームとドリームはまた会おうと約束し、ミラージュが作り出した鏡が現れると、エール達は鏡へと入り現実世界へと戻った。

 

「貴様……」

 

「行かせないよ」

 

ジオウがアナザー龍騎を向かわせないようにする。

 

「私も……」

 

「こっちののぞみは、蓮の方をお願い!」

 

「……わかったわ」

 

ダークドリームはジオウの指示で、真司を止めに行った蓮を手助けしに向かう。

 

「ここから、俺が相手だ」

『ライドヘイセイバー!』

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

アナザー龍騎の剣とジオウのライドヘイセイバーがぶつかり合い戦闘が始まった。

 

 

その一方で、ナイトに邪魔された王蛇は地下の駐車場へと足を運ぶ。

 

「はぁ、はぁ………あぁぁ!」

 

ナイトの攻撃で王蛇は既にボロボロになり、柱に背中を着く。

 

「先生……」

 

そこへ、心配になってやってきた五郎がやってきた。

だがなんと、五郎はゾルダのバイザーを王蛇に向けて放ち、無防備の王蛇はバイザーの狙撃を全て直撃された。

 

「お前……何故……」

 

「……この時を待ってたぞ……浅倉ぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

五郎の態度が今までのものから急変し、王蛇へ向けて怨念の篭った叫びをあげる。

 

「お前……記憶を失っていなかったのか……」

 

「ずっと、この時を待っていたんですよ」

 

そう言うと五郎はゾルダのカードデッキを取り出す。

 

「北岡先生は……お前を倒そうとしていた……先生の意思は、俺が継ぐっす!」

 

王蛇に向かって怒りの感情を放ちながら、五郎はゾルダのカードデッキを前に向け、ベルトが巻かれると構える。

 

「変身!」

 

カードデッキをベルトの真ん中に差し込み、仮面ライダーゾルダへと変身した。

 

『SHOOT VENT!』

 

バイザーから巨大な銃・ギガランチャーを出現させ、王蛇へと向ける。

 

「貴様……」

『SWORD VENT!』

 

王蛇もソードベントのカードを使い、ベノサーベルを出現させる。

 

「あぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

「はぁ!」

 

王蛇が走り出すと、ゾルダはギガランチャーを放った。

攻撃は、王蛇に直撃し爆炎が纏われた。だが…

 

「あぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

攻撃の爆炎から炎を纏い、王蛇は現れた。そのまま王蛇のベノサーベルはゾルダの胸を貫いた。

 

「あぁ……」

 

ゾルダに剣が貫くと王蛇の方もベルトのデッキが壊れ、両者変身が解かれた。

 

「まだ……まだぁぁぁぁぁぁ!」

 

だがそれでも浅倉はベノサーベルを拾い、歩き出した。

 

「先生……やりました……」

 

過去で仕えていた北岡秀一の名を呟き、やりましたと微笑みながら五郎は目を閉じた。

それによってゾルダのデッキは消え、五郎も一緒に消滅した。

 

 

ミラーワールドに残る二人のライダーが、決着をつけようとしていた。

 

「城戸、覚えているか。俺の中で、誰かの声が響いていると……

あれは、お前の言葉だった……」

 

「俺の中の真司に語りかけているつもりか……だが、無駄だ。奴はもういない」

 

自身に語りかけている蓮を見ながら鏡像の真司は、話しかけても無駄だと言う。

 

「目を覚ませ!城戸!さもなければ、俺の手で……」

 

「ふん」

 

両者、カードデッキを向け構える。

 

「「変身!」」

 

そして二人は仮面ライダーリュウガ、仮面ライダーナイトへと変身した。

 

『『SWORD VENT!』』

 

両者の契約モンスターから渡された剣が手に渡った。

 

「「はぁぁぁ!」」

 

両者の剣がぶつかり火花を散らす。何度も何度も、二人の剣がぶつかり合う。

 

『GUARD VENT!』

 

リュウガはナイトのバイザーとウォッチランサーをドラグシールドで防いだ。

 

「あぁぁぁぁ!」

 

「ぐわぁ!」

 

隙を突かれたナイトは、カウンターでリュウガの攻撃を受ける。

 

『STRIKE VENT!』

 

その隙にドラグクローでリュウガが黒い炎を放ち、ナイトに直撃させた。

 

『GUARD VENT!』

 

だが、ナイトは背中にマントを模したウイングウォールを装着し、リュウガの攻撃を耐えた。

 

『『ADVENT!』』

 

今度は二人の契約モンスター、ダークウイングとドラグブラッカーが現れた。

そして二人は、二枚のカードをお互いに取り出す。

 

『『FINAL VENT!』』

 

両者が浮かび上がり同時にライダーキックを放ち、ぶつかり合った。

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

ぶつかり合ったキックはリュウガが勝利し、ナイトは負けて地面に倒れた。

 

「くぅ……」

 

「これで、俺の勝ちだ!」

 

リュウガがドラグセイバーをナイトに向けて振ろうとした途端、リュウガの攻撃が寸前で止まった。

 

「何故……まさか、俺の中の真司が……」

 

「それが、俺と城戸の絆だ!」

『FINAL VENT!』

 

「かぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

もう一度、ナイトのファイルベント『飛翔撃』がリュウガに向けて放たれ、リュウガは何も出来ず攻撃を受けた。

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

ナイトの攻撃を受け、リュウガの変身が解除され真司の姿に戻った。

 

「あぁぁぁ……ぁぁぁ⁉︎」

 

――その時、ナイトの攻撃が真司に過去の記憶を呼び起こす。

蓮や多くのライダーと一緒に戦い、敵として戦い、蓮と共に過ごした日々を。

そして、ライダーバトルで一度は死んだ事も……

 

「俺は……蓮……」

 

「城戸……戻ったのか……」

 

ナイトも変身を解き、真司に近づく。

 

「はぁ‼︎」

 

だが真司はいきなりドラグセイバーを取り出し斬りかかると、咄嗟に蓮もダークバイザーで攻撃を止めた。

 

「奴はもういない……」

 

どうやら真司の中には、まだ鏡像の真司がいる様だ。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁーー‼︎」

 

「「⁉︎」」

 

そこへ、ベノサーベルを持った浅倉が二人の間に現れ、二人は咄嗟に避ける。

 

「あぁぁ……!ぁぁぁあ"あ"!」

 

浅倉は闇雲に振るうかのように、ベノサーベルで真司と蓮に振りかかる。

 

「あっ!」

 

真司の持ったドラグセイバーが手から離れた。それを見た浅倉は、真司に突き刺そうする。

 

「城戸ぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 

真司に振りかかる攻撃を見た蓮が、咄嗟に真司の前に出た。

 

「があっ……」

 

そして、ベノサーベルは蓮の胸の下を貫いた。

 

「ッ⁉︎」

 

真司が驚愕している前で血を纏ったベノサーベルを浅倉が抜くと…

 

「!?……まだだ!もっと……もっとぉぉぉッッ!」

 

戦いに狂った様な叫びをその場に響かせるが、浅倉の体はこの世界で維持できなくなり、消滅していった。

真司は倒れる蓮を急いで庇う。

 

「おい……蓮、目を開けろよ……」

 

「…………ハッハッハッ……

やはり……記憶が……戻っていたか……」

 

微かにだが蓮には意識がまだあった。

 

「わざと俺にやられるために……下手な演技を……」

 

なんと、鏡像の真司がいる様に見えたのは、本物の真司の演技だったのだ。

 

「蓮……おいッ!」

 

「前の戦いでは……お前が先に死んだ……」

 

16年前の戦い、仮面ライダー龍騎の原点となる戦い。

その時のライダーバトルでは、真司はモンスターから女の子を庇い、死んだ事を話す。

 

「今度は……俺か……」

 

「おい……死ぬなよ……っ」

 

「城戸……あの時……言えなかった事を言わせてくれ……」

 

「なんだよ……」

 

「正直に言う……俺には……友と呼べる奴がいなかった……

だが、お前は……唯一の……友と、言えるかもしれない……」

 

「あぁ………友達だよ……俺達は……だから、生きろよ!」

 

「はぁ、はぁ。相変わらず……バカだな、お前は……」

 

「死ぬなよ……蓮……」

 

真司は目を瞑ろうとする蓮を必死に揺する。

すると、ダークドリームが二人の前に現れた。

 

「君は……」

 

「あなたは生きなきゃだめ。だから……私の命を渡す……」

 

「えっ?」

 

ダークドリームが蓮の貫かれた傷の場所に手を当てるとダークドリームの体が光り、蓮の傷口が塞がっていく。

そして、同時に血が止まっていった。

 

「蓮!」

 

「城戸……」

 

傷口が塞がると、蓮は戸惑いながらも目を覚ました。

 

「あっ……」

 

「おい!大丈夫か!」

 

そして、突然倒れたダークドリームを真司が支える。

 

「どうして、蓮に命を……」

 

「…さぁ〜? なんか、あんた達は死んだらいけないような気がしたからかな〜……」

 

「お前……」

 

「向こうに行ったら、あの子………伝えて……

また……別の鏡の世界に行くから……そこで、また、会おうねって……」

 

そう言ってダークドリームは体が綻んでいく。

 

「お願いね…………」

 

そのまま、のぞみへの伝言を伝えて、彼女は笑って消滅していった。

すると、二人の前にサラが現れた。

 

「戦いは終わり、勝者はあなたです」

 

一度死にかけてから復活した蓮はライダーバトルから外れたため、残る真司がこのバトルの勝利者となった。

 

「では、私の命を与えます」

 

サラの体が光り、真司へと光が集まっていく。

 

「これであなた達二人は、現実に戻ることが出来ます。

ですが、私のわがままを聞いて貰えますか……タツヤを止めてください……

そして、タツヤに力を与えたあの男を……ゲームを……」

 

「わかった……」

 

「お前の願い俺達が叶えて見せる」

 

二人はサラの願いを受け入れた。

 

「ありがとうございます。そして……本当に……あなた達に……多くのプリキュアに……私のせいで……ごめんなさい!」

 

泣きながら謝り、サラは真司と蓮の前から消えた。

 

「城戸」

 

蓮はソウゴから預かった龍騎ウォッチを渡した。

 

『龍騎!』

 

ウォッチは龍騎のカードデッキへと姿を変えた。それを見た二人は顔をお互いに向けて頷く。

 

「「変身‼︎」」

 

カードデッキを向け、デッキをベルトへと差し込むと二人の体は重なり、仮面ライダー龍騎、仮面ライダーナイトへと変身した。

 

「しゃあ!」

 

二人は変身を完了し、アナザー龍騎を止めに向かう。

 

 

(―――龍騎、ナイト……本当に、ありがとう……

タツヤ……ごめん――)

 

――そして、現実の病院の医務室で眠るサラの心拍数、脈拍数の数字が、ゼロとなった。

 

 

 

その一方、今戦っているジオウ達は……

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

アナザー龍騎の反射する攻撃にジオウは苦戦していた。

 

「邪魔させない」

 

ジオウはライドヘイセイバーの針を龍騎へと回す。

 

『ヘイ!龍騎! 龍騎!デュアルタイムブレーク!』

 

炎を纏ったライドヘイセイバーの攻撃を放ち、アナザー龍騎へと放つとアナザー龍騎は返せなかった。

 

「効いてる……よし」

 

「俺は……サラを……救う」

 

ジオウの攻撃を受けてもなお、アナザー龍騎は起き上がる。

 

「……こんな事をしても、サラさんは喜ばないよ!」

 

「うるさい!サラを救うためなら!」

 

アナザー龍騎が説得しようとするジオウに振りかかる。

 

「無駄なことはするな」

 

そこへフードを被った男性が現れた。

 

「今は外にいる、プリキュア全員の命を奪うのが先だ」

 

「……」

 

フードの男にこれ以上無駄な戦いをするなと言外に言われ、アナザー龍騎は鏡へと向かう。

 

「っ⁉︎ やめろ!ぐわぁ!」

 

向かおうすると、突如ジオウに攻撃が放たれ、変身解除してしまった。

 

「どこから……」

 

起き上がるとアナザー龍騎とフードの男は消えていた。

 

「大変だ。早く行かないと」

 

すぐに向かおうと鏡を見るが、やはり鏡に近づいても何も起こらない。

 

「ダメか……」

 

コレでは現実世界に行けず、ダメかと思ったソウゴ。そこへ……

 

「ソウゴ!」

 

龍騎とナイトが現れ、二人は変身解除した。

 

「真司!元に戻ったんだね」

 

「あぁ、それより早く現実世界に戻ろう」

 

「どうやって?」

 

「この世界の出口、俺達が最初に集められた場所へだ」

 

真司と蓮の案内で四日前に集められたライダーバトルの始まりの場所へと向かった。

 

 

その頃、現実世界でタイムマジーンが置かれた広場では……

 

「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」」」」

 

鏡にいたソウゴを除くメンバーが戻ってきた。

 

「はな!さあや!」

 

「のぞみ!くるみ!かれん!」

 

「めぐみ!ひめ!」

 

倒れて現れたみんなにツクヨミ達が駆け寄る。

 

「ソウゴはどうした?」

 

「まだ、鏡の中……」

 

「一人でアナザーライダーを止めようと……」

 

「そんな……どうやって戻るのよ」

 

「みんなは……」

 

「アナザーブレイドの目的がわかったから、その男をみんなで探している」

 

あの後、相川始について調べると、彼は『真崎剣一』の名前でカメラマンをしている事を知り、写真スタジオから情報得て彼の居場所を探している。

 

 

ゲイツ、ほまれ、ハリーは違う写真スタジオへと向かう。

 

「真崎剣一とカメラマンを知ってますか?」

 

「あぁ、真崎君ね。何年か前まで、ここでカメラマンしてもらたんだ」

 

「今、何処にいるかわかりますか?」

 

「いや〜、素性はあまり……」

 

 

うらら、かれん、こまち、いおな、ゆうこは、写真週刊誌の事務所に立ち寄る。

 

「真崎剣一さんのこと知ってますか?」

 

「真崎君ね。彼凄く良い写真撮るだよね。本当……ずっと居て欲しかったよ」

 

その時載せられた、週刊誌での風景写真を見せる。

 

「綺麗〜」

 

「写真から優しさが伝わる〜」

 

「それで、どこに住んでいるとか聞いてますか?」

 

「あぁ……確か……」

 

 

黒ウォズとえみるとルールーは、相川始の住んでいる場所を探していた。そこへルールーに連絡が入る

 

「分かりました」

 

「栗原天音は自分を庇護してくれたカリスを忘れられずにいる。そんな弱さを敵に付け込まれた。

困ったものだね、過去の関係をずっと引きずるとは……」

 

「それは、ウォズとゲイツも一緒だと思います」

 

「えっ?」

 

「二人は過去でも、ここではそれは未来だと思います」

 

「……」

 

 

相川始は山の中にある、山小屋らしき場所に居を構えていた。

栗原家とハカランダで撮った思い出の写真を眺めると、ドアが開く音が聞こえた。

 

「天音ちゃん……」

 

そこへ天音が入ってきた。

 

「始さん……どうしてハカランダから出ていったの?

どうして……私の………」

 

すると、机に置かれた風景写真に目を惹かれる。

 

「はぁ……綺麗……!」

 

その写真は綺麗で、人間らしさが感じられる写真だった。

 

「この写真が……始さんが撮りたかった世界なんだ!」

 

「これが……本当の俺なんだ。

俺がずっとそばにいたら、天音ちゃんは本当の天音ちゃんになれない。だから俺は……」

 

「始!」

 

外から始を呼ぶ剣崎の声が聞こえ、始は外に出る。

 

「剣崎……どうしてここに?」

 

始は目の前にいる彼の姿を見て、どうしてここに剣崎がいるのだと思い驚く。

それを離れた所から、未来ノートを開いた白ウォズが立って見ていた。

自身の思惑通りにことが進んでいる事実を確認しながら、自身が未来ノートに書いた文字を見る。

 

『剣崎一真、相川始のもとに現れ戦い始める』

 

白ウォズが未来ノートにそう書き込み、二人を出会わせたのだ。

 

「やはり俺達は……戦う運命か」

 

二人はラウズカードを取り出し構える。

 

「「変身!」」

 

『TURN UP!』

『CHANGE!』

 

二人はブレイドとカリスが再び変身し、戦闘を始めてしまう。

 

「止めて!2人とも争わないで!」

 

「「天音ちゃん」」

 

「それが剥き出しの君の心だったか」

 

二人を止めるように訴えると、白ウォズが天音の前に現れた。

 

「!?―――私が……私が始さんを追いかけたのが間違いだった」

 

「だがもう遅い」

 

白ウォズが手を挙げ、天音の胸に埋め込まれたアナザーウォッチが起動する。

 

『ブレイド…!』

 

白ウォズは天音を無理やりアナザーブレイドに再変身させる。

 

「うわぁぁぁぁぁぁーーーっ!」

 

 

ゲイツ達は他の全員と合流し、相川始のいる山へと到着した。

 

「相川始はこの上だ」

 

「我が魔王は?」

 

「ごめん、まだあっちに……」

 

すると、山の天辺から爆発が起こった。

 

「爆発⁉︎」

 

「上で何かあったのかな?」

 

「急ぐぞ!」

 

ゲイツ達は山を登り、相川始の元へと向かう。

それを白ウォズが見ていた。

 

「我が救世主。いや、もう救世主じゃない。君は世界を救えない」

 

世界を救えないと言い放ちながら、白ウォズはゲイツ達を見つめる。

 

 

その頃、再びアナザーブレイドとなった天音を相手に苦戦するブレイドとカリス。

 

「止めるんだ!天音ちゃん!」

 

「天音ちゃん!」

 

「私は……うわぁぁぁぁぁー!」

 

二人は彼女に呼びかけるが、アナザーブレイドの全身からオーラが放出された。

 

「あああぁぁぁぁーー‼︎」

 

ブレイド、カリスに大剣を一振りし、一閃を放った。

 

「「うわぁぁぁぁ‼︎」」

 

爆発が巻き起こり、崖からブレイドとカリスが吹っ飛ぶ。

 

「あぁぁぁ……」

「…天音ちゃん……」

 

「ふぅん!」

 

すると、アナザーブレイドは変身解除された剣崎と始の体から緑色のオーラの様な何かを吸い込んでいく。

吸い込みが終わると、剣崎と始はある異変に気付いた。

 

「ジョーカーの力が……」

 

「消えた……」

 

彼らから流れていた緑色の血が赤くなったのを証拠に、二人の持つジョーカーの力がアナザーブレイドへと吸収され、アナザーブレイドの右胸に赤いハートの紋章、左胸に緑色のジョーカーの紋章という、新たなマークが足された。

そこへ、山を登ってきたゲイツ達が到着した。

 

「遅かったか……!」

 

「大丈夫ですか?」

 

ゆうことうららが駆け寄り、剣崎と始に駆け寄る。

 

『ゲイツ!』

『ウォズ!』

 

「「「ミライクリスタル!ハートキラッと!」」」

「「「「「プリキュア!メタモルフォーゼ!」」」」」

「スカイローズ!トランスレイト!」

「「「プリキュア!くるりんミラーチェンジ!」」」

「プリキュア!きらりんスターシンフォニー!」

 

ゲイツとウォズ、はな達はそれぞれの変身アイテムを使い、仮面ライダーとプリキュアに変身した。

 

『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』

『投影!フューチャータイム! スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ! 』

 

「輝く未来を〜抱き締めて!みんなを応援!元気のプリキュア!キュアエール!」

「みんなを癒す!知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」

「みんな輝け!力のプリキュア!キュアエトワール!」

「「みんな大好き!愛のプリキュア!」」

「キュアマシェリ!」

「キュアアムール!」

「「「「「HUGっと!プリキュア!」」」」」

 

「大いなる希望の力!キュアドリーム!」

「情熱の赤い炎!キュアルージュ!」

「弾けるレモンの香り!キュアレモネード!」

「安らぎの緑の大地!キュアミント!」

「知性の青き泉!キュアアクア!」

「青い薔薇は秘密の印!ミルキィローズ!」

「「「「「希望の力と未来の光!華麗に羽ばたく5つの心!YES!プリキュア5!」」」」」

 

「世界に広がるビッグな愛!キュアラブリー!」

「天空に舞う蒼き風!キュアプリンセス!」

「大地に実る命の光!キュアハニー!」

「夜空にきらめく希望の星!キュアフォーチュン!」

「「ハピネス注入!」」

「「幸せチャージ!」」

 

ラブリーとプリンセス、ハニー、フォーチュンは二人一組となって、声をそろえる。

 

「「「「ハピネスチャージプリキュア!」」」」

 

「剣崎!俺たちも行くぞ!」

 

「あぁ!」

 

ゲイツ達が変身したのを見た剣崎と始も、もう一度ラウズカードを取り出し構える。

 

「「変身!」」

 

『TURN UP!』

『CHANGE!』

 

二人はブレイド――頭部のマスク部を保護するクリアシールド・スペードシールドが薄い金色から銀色へと変化、及び元に戻っていた――とカリスに再び変身した。

 

全員が変身完了し、アナザーブレイドの上に現れた、バトルファイトの統制者の意志を伝えると言われている捻じれた黒い石板――モノリスに構える。

 

「来たなプリキュア。ゲイツ、ウォズ」

 

そこへ、クライアス社のダイガンが骸骨型のオシマイダーを連れて現れた。

 

「誰?」

 

「あの人は……」

 

「私の名前はダイガン。今までの雑魚社員とは一味違うぞ。

私が登場したからには、五分で―――いぎゃああああぁぁぁっ!」

 

その時、背後から光弾がダイガンに直撃した。

 

『ッ⁉︎』

 

「な、何が起きたのです⁉︎」

 

「後ろからの攻撃……⁉︎ 一体誰が……!」

 

「いやぁ、宣言通りとは恐れ入る。本当に、五分で終わったね」

 

するとダイガンの後ろから、シルクハットを被った壮年の男性が現れる。

 

「いや、五秒だったかな?」

 

「ドクター……トラウム……何故……アンタもクライアス社の……」

 

壮年の男性は、ダイガンと同じクライアス社の一員だった。

 

「どう言う事……?仲間なの……?」

 

「仲間だってのは確かみたいだけど……こんなあっさり……!」

 

アンジュが倒れたダイガンに駆け寄ってしゃがむ。

 

「しっかりして……!」

 

そしてプリハートから光の球を出し、その光でダイガンを癒す。

 

「ありがとう……とても楽になった……

私も……もう一度……」

 

その言葉を最期に、ダイガンが消滅した。

 

「まさか宿敵であるプリキュアに癒されて退場とは、全く羨ましい……じゃなかった。何ともけしからん奴だ」

 

「仲間じゃ…無かったの……⁉︎」

 

「えっ? お嬢さん、三十過ぎた大人にはそんなの存在しないんだよ」

 

「同じ会社で働いてたんでしょ!」

 

「彼は我が社のお荷物だったんだ」

 

「お荷物……⁉︎」

 

「人を物扱いするな!」

 

エールとドリーム、ラブリーが叫ぶが、トラウムに何も感じなかったかのように次の行動を開始した。

 

「今週の、ビックリドンドンメ~カ~!」

 

トラウムは自分の顔を模したメカに『猛』と書かれたチップを注入する。

 

「発注!猛オシマイダー!」

 

小型のオシマイダーと社交ダンスを踊り、メカにダイカンのオシマイダーを挿入させる。

 

「ピコっとね~」

 

小型オシマイダーの持つスイッチを押し、ダイカンのオシマイダーを強化させた『猛オシマイダー』を作り出した。

 

「オシマイダーが……パワーアップした……!」 

 

「何て禍々しい……!」

 

そこへ、フードを被った男性とアナザー龍騎が現れた。

 

「邪魔はさせない」

 

フードの男はプリキュア達にカードデッキを向けた。

 

「あれって……」

 

「真司と蓮と同じデッキ……」

 

「まさか……」

 

「変身」

 

フードの男はデッキをベルトに差し込むと影が体に重なり、不死鳥をモチーフにした姿をした黄金の仮面ライダー……仮面ライダーオーディンが現れた。

 

「あれに飛び込め……そうすれば、願いは叶う」

 

「サラ……」

 

オーディンの指示で、アナザー龍騎は猛オシマイダーへ飛び込んだ。

すると猛オシマイダーとアナザー龍騎が融合し、猛オシマイダーの左手に巨大なドラグクロー、右手にドラグセイバーを持ち、頭部がドラゴンの頭蓋骨の様になった。

 

「名付けるなら、『猛オシマイ龍騎』の誕生!」

 

トラウムが作り出した猛オシマイダーとアナザー龍騎が交わった事で、猛オシマイ龍騎が誕生した。

彼から放たれた邪悪なオーラは、今までのオシマイライダーとは計り知れない威圧感があった。

 

「寄越セ!プリキュアの命!」

 

猛オシマイ龍騎がアナザー龍騎の剣を振り、戦闘が行われた。

 

 

 

ミラーワールドでは。ソウゴが真司と蓮の案内で、鏡に覆われた部屋へやってきた。

 

「ここが……」

 

「俺達が集められた最初の場所……」

 

「おそらく、ここに元に戻るヒントがあるはず……」

 

すると一枚の鏡が光り出し、その鏡は映像化するように変わった。

 

「みんな!」

 

そこには、猛オシマイライダーとアナザーライダー、そして奴らと戦うみんなの姿が映し出されていた。

 

「あれを潜れば……」

 

「よし!」

 

「せーーのー‼︎」

 

三人は鏡へ飛び込むと、鏡に吸い込まれる。

 

 

 

「「うわぁぁぁぁ!」」

 

そして三人は、なんとか現実の世界へと戻ることが出来た。

 

「ここは……」

 

ソウゴ達は相川始の住む家の山の中、その入り口へとやってきた。

 

「急がないとまずいんじゃないのか……」

 

「うん!」

 

ソウゴ達もみんなのいる場所へと向かう。すると…

 

「白ウォズ……」

 

白ウォズがソウゴ達の前へ現れた。

 

「敵か?」

 

「さあ……」

 

白ウォズは後ろにいる真司と蓮を見る。

 

「(ライダーバトルが終わったか……)もはや、無駄だ。

ジョーカーの力が今1つになり。バトルファイトは終わり、滅びが始まる」

 

白ウォズの狙いはやはりジョーカー同士を合わせ、最後にジョーカーを一人にさせるのが狙いだった。

 

「先に行ってて。俺は白ウォズと話すことがある」

 

「なんで君が?」

 

「いいから行って」

 

「…分かった」

 

ソウゴを残し、真司と蓮は先へ進む。

 

「魔王。君と話すことなどないよ」

 

「白ウォズはさ、白ウォズが目指す未来にしたかったんじゃないの?それが今は世界を終わらせようとしている……どうして?」

 

「私の望んだ未来は訪れない。ならば……未来などいらない」

 

「諦めんなよ……!勝手に未来を決めつけるなって、言ってるんだよ!決められた未来なんてない。今を生きてる俺達が創りだすのが未来なんだ!」

 

「魔王。分かっているかな?私は君の敵だよ」

 

「分かってるよ。だから最後の最後までもがいて、俺達を苦しめればいいじゃん。俺は……俺達は白ウォズに負けないように戦うからさ」

 

ソウゴの言葉を聞いた白ウォズは何も言えなかった。

 

 

その頃、上の方では……

アナザーブレイドが呼び出したモノリスから現れた黒い蟲の姿をした怪生物・ダークローチに、ジョーカーの力を奪われたブレイドとカリス、その二人に加勢したゲイツ、ウォズが応戦していた。

 

「始!どうすれば!」

 

「天音ちゃんを元に戻せ!そうすれば……」

 

「わかった!」

 

必死にダークローチを倒し続け、アナザーブレイドと向かう。

 

『SLASH!THUNDER!LIGHTNING SLASH!』

『DRILL!TORNADO!SPINNING ATTACK!』

『フィニッシュタイム!ギワギワシュート!』

 

ゲイツ、ブレイド、カリスの三人が技を放ち、現れたダークローチは全滅した。

 

「はぁ!」

 

するとオーディンが二人の後ろに現れ、ブレイドとカリスを攻撃した。

 

「「うわぁぁぁぁ!」」

 

オーディンの攻撃にブレイドとカリスは遠くにぶっ飛ばされる。

やはり、ジョーカーの力を奪われた影響で適合率が下がったのか、二人は少なからず弱体化してしまっている様だ。

次にゲイツとウォズは仮面ライダーオーディンに戦いを挑む。

 

「はぁぁぁぁ!えっ?うわぁ!」

 

「うぉぉ!何⁉︎ あぁぁぁ!」

 

しかし、ジカンザックスとジカンデスピアの攻撃は簡単に避けられ、何度もカウンターを受ける。

 

「その程度は相手にならん!」

 

『SWORD VENT!』

 

オーディンが繰り出した二本の剣がゲイツとウォズを襲う。

 

「「うわぁぁぁぁ!」」

 

ゲイツとウォズは仮面ライダーオーディンのスピードとパワーに圧倒され、変身解除となった。

 

「くぅ……なんて力だ……」

 

「私達の力が……通用しない……」

 

「私には勝てない、このサバイブカードがある限り……」

 

そう言って、オーディンバイザーから三枚の『SURVIVE』と書かれたカードを見せる。

 

「あのカードの力か……」

 

その時、オーディンのバイザーにあった二枚の羽の描かれたサバイブのカードが消えた。

 

「何ッ⁉︎」

 

「どうやら、そのカードは俺達を選んだようだな……」

 

「まぁ、返してもらった。が正しいか」

 

二枚のサバイブのカードは、やってきた真司と蓮の元へと移動していた。

 

「城戸さん!」

 

「蓮さんも!」

 

真司と蓮はゲイツ達に駆け寄る。

 

「ソウゴの仲間でしょ」

 

「ソウゴは……」

 

「安心しろ……こっちに戻っている。

今、下にいる白いそこの男と話をしている」

 

「もう一人の私と……」

 

「ここは、俺達に任せて」

 

ソウゴは白ウォズと話している事を話すと、真司と蓮はオーディンに近づく。

 

「もうやめよう。神崎……」

 

「神崎……」

 

「記憶が戻ったか……」

 

オーディンが変身を解き、変身者であるフードの男がフードを挙げる。

 

「久しぶりだな……」

 

フードの男、神崎士郎は真司と蓮に久しぶりだな、と言う。

 

「貴様が加納タツヤに力を渡し、そいつを使い優衣を蘇らせる」

 

「本当の狙いは、加納タツヤの望みを叶えるためじゃない。優衣ちゃんを生き返らせる為だろ」

 

神崎優衣。それは、神崎士郎の妹の名前である。

彼が妹のために加納タツヤを利用していると睨むと、神崎は再びオーディンとなる。

 

「その通りだ」

 

オーディンは二人の推理を肯定すると、光の玉――プリキュアの生命エネルギーを見せる。

 

「クライアス社の資料から、プリキュアの命なら優衣の命となる可能性があると知った。だから利用した」

 

やはり、妹の復活が神崎の真の目的だった。

 

「お前のゲームはもう終わらせる」

 

「神崎……これでライダーバトルを終わらせる!」

 

真司と蓮はデッキを向けベルトを纏う。

 

「「変身‼︎」」

 

デッキを差し込み、二人は再び仮面ライダー龍騎、仮面ライダーナイトへと変身した。

そして、二人はサバイブのカードを見せると、二人のバイザーは姿を変えた。

その時、炎と疾風が周囲から放たれた。

 

『『SURVIVE!』』

 

新たなバイザー・ドラグバイザーツバイとダークバイザーツバイにサバイブのカードを差し込む。

そして、二人は炎と風を纏い姿を変え、龍騎サバイブ、ナイトサバイブへフォームチェンジした。

 

『『ADVENT!』』

 

サバイブの力で強化されたドラグランザー、ダークレイダーが現れた。

 

『ADVENT!』

 

オーディンも契約モンスター『ゴルドフェニクス』を召喚した。

ゴルドフェニクスとドラグランザー、ダークレイダーがぶつかり合う。

 

「俺達も協力する」

 

「先の戦いを続けよう」

 

ブレイドとカリスも加わり、四人はオーディンへと立ち向かう。

 

 

一方、必要にプリキュアを狙う猛オシマイ龍騎がプリキュア達を襲う。

猛オシマイ龍騎が突進し、エール達がそれを跳んで避けると、クローから火球を放ち、左右からアンジュとアムールが突っ込む。だがパンチとクローからの火炎放射を受ける。

 

「「うああああぁぁぁっ!」」

 

そして二人に気を取られてたエトワールとマシェリの背後に突如現れ、パンチを叩き込まれる。

 

「はああああぁぁぁっ!だだだだだだだだっ!」

 

エールがラッシュを繰り出すが効かず、パンチを受けて吹き飛ぶ。そして彼女が体勢を整えた直後に猛オシマイ龍騎が目の前に現れ、エールに向かって火炎が放たれる。

エールは火炎を避け続けるも再度また放たれ、直撃して地面に叩き付けられた。

 

「プリキュア!」

 

「ぷいきゅあ~!」

 

やられるエール達を見たはぐたんが泣き出す。

 

「何て……パワー……!」

 

エール達五人は猛オシマイ龍騎に苦戦する。

 

「ここは、私達任せて」

 

「先輩としての底力見せてあげる!」

 

今度はプリキュア5とハピネスチャージプリキュアが猛オシマイ龍騎に挑む。

 

「うぉぉ!」

 

猛オシマイ龍騎は火炎の攻撃を玉のように放つ。

 

「プリキュア!エメラルド・シールド!」

 

ミントがバリアを展開し、火炎の攻撃を無効にした。

 

「プリキュア!プリズムチェーン!」

 

まず、レモネードがプリズムチェーンで動きを止めた。

 

「今です!」

 

そこへ、ルージュとハニーが現れた。

 

「プリキュア!ファイアストライク!」

「プリキュア!ハニースーパーソニックスパーク!」

 

二人が炎の球とクローバー型のエネルギー弾を放ち、鏡を展開出来ない猛オシマイ龍騎が怯む。

 

「フォーチュン!」

 

「えぇ!」

 

「プリキュア!サファイアアロー!」

「プリキュア!フォーチュンスターバースト!」

 

アクア、フォーチュンの二人が同時に放った技が猛オシマイ龍騎が宙に浮き上がられた。

 

「「「「いゃぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」」」」

 

宙に上がった猛オシマイ龍騎を、ドリーム、ミント、ラブリー、プリンセスの四人が同時に地面に向けてキックを放ち、地面に衝突した。

 

「先輩達に負けてなんか……いられない……!」

 

エールが立ち上がろうとすると、近くに立っていた人物に気付く。

そこに立ってた男性は、ジョージだった。

 

「危ない!今の内に逃げて!」

 

立ち上がったエールがジョージの前に止まり、逃げるよう促す。

 

「――君は、本当に素敵な女の子だね」

 

「えっ……?」

 

「あの本は……!」

 

「…遅いぞ社長」

 

「社長……?」

 

トラウムが社長と言うと、ジョージの持ってた本が、青白く光り出す。

 

「離れろ!エールッ!ソイツは……!」

 

「クライアス社の社長、ジョージ・クライ!」

 

何とそこにいる男性は、クライアス社の社長であるプレジデント・クライこと、ジョージ・クライだった。

この場にクライアス社の社長がいた事に、エールだけでなく全員が驚愕する。

 

エールはすぐにジョージから距離を取ろうと走り出した直後、プリハートが飛んで行き、ミライクリスタルが外れてジョージの元へ飛んで行く。

更に技を放つ時用のミライクリスタルも飛んで行き、上に掲げたジョージの右手の真上に、時計回りに回転し出す。

 

「この時を……待っていた」

 

そう言うと同時に、エール達の変身が解けた。

 

「君達がミライクリスタルを生み出し、アスパワワを集めてくれると、信じていたよ」

 

「ミライクリスタルを……!明日への希望を……!返して!」

 

ほまれがジョージに向かって跳ぶが、その手は届かなかった。

 

「ドクター」

 

トラウムが懐から先端に赤い物体が付いた棒を取り出して投げ、ジョージがキャッチする。

 

「明日への希望よ、消えろ!」

 

そう叫ぶと同時に手から棒が散らばり、ミライクリスタルに当たる。

そしてその赤い物体がミライクリスタルを覆うと、ミライクリスタルが黒く染まる。

 

「はぐたん……!」

 

更にはぐたんの額の飾りも、連動するかの様に点滅し出した。

 

 

下にいるソウゴも白ウォズとの話が終わり、ゲイツ達の下に向かおうとする。

 

「じゃあ、俺行くね」

 

「待つんだ、魔王」

 

白ウォズの肩をそっと叩いて進み始めるソウゴを白ウォズが止め、奪ったジオウウォッチⅡとゲイツリバイブウォッチを見せる。

 

「これを」

 

ジオウウォッチⅡとゲイツリバイブウォッチ、そして白ウォズからトライアングルのように力が集まり、融合しようとしていた。

それはソウゴの手へと移動した。 

 

『トリニティ!』

 

「うわ!凄いの出た!」

 

三つのウォッチから新たなウォッチが作り出されると、ソウゴの手へと置かれた。

 

「もし、君がこれを使えれば、私も認めよう」

 

「……? 何を?」

 

白ウォズが認めると言うが、どう認めるのかソウゴにはわからなかった。

 

「行け。魔王よ」

 

そう言って、ジオウライドウォッチⅡとゲイツリバイブライドウォッチもソウゴへ返す。

 

「うん!ありがとう!」

 

白ウォズからウォッチを受け取り、みんなの元へと走る。

 

 

上の方では。突然のクライアス社の登場に、全員の動きが止まり、宙にあるクリスタルを見つめる。

 

「想定通りだ。大きな希望程、破れた時の負の力が凄まじい」

 

「どうして……?夢があるって……みんなが笑顔の国を作るって……話して……」

 

「新たな苦しみが無ければ、皆笑顔でいられるだろう?

だから、時間を止める。

皆が笑顔のままで暮らせるように。共に終わらぬ、永遠を……!」

 

はなの問いにジョージがそう答えると、はな達がいた場所を中心にトゲパワワが放出された。

 

『ッ!?―――』

 

――それにより、世界の時が止ってしまった。

町も人も虫も、そして風や気温さえ、感じ無くなった。

 

「もう何も生まれない。永遠の幸せの始まりだ」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ〜ん‼︎」

 

「……!」

 

ジョージの耳に泣き声が聞こえて下を向くと、はぐたんが泣いていたのが見えた。

 

「時が止まった中で動けるとは……」

 

「はぐたん!」

 

ようやくソウゴも現れ、はぐたんを抱っこした。

 

「大丈夫だよ。はぐたん」

 

「ソウギョ〜!ソウギョ〜!」

 

ソウゴを見てはぐたんも落ち着きを取り戻した。

 

「ゲイツ!ウォズ!」

 

ソウゴはゲイツと黒ウォズに駆け寄る。

 

「ソウゴ……遅いぞ」

 

「良くぞ来てくれた……我が魔王」

 

二人を介抱しながらゲイツにゲイツリバイブウォッチを渡すと、改めて周りの状況に驚く。

 

「何これ……はな!さあや!ほまれ!ルールー!えみるちゃん!のぞみ!めぐみ!真司!蓮!」

 

「ハリー!ツクヨミ!まさか……」

 

「時が止まった……」

 

動けるのはソウゴ、ゲイツ、ウォズ、はぐたんとクライアス社達だけだった。

 

「でも、なんで俺達は動けるの?」

 

「君達が動けるのは、そのウォッチのおかげのようだね」

 

ジョージはジオウⅡとゲイツリバイブ、ミライドウォッチのおかげでソウゴ達三人は動けると推測する。

 

「あんたは?」

 

ソウゴがその人物を見ると、どこかで見たことがあるような顔だった事に気付く。

 

「クライアス社の社長……プレジデント・クライだ」

 

「えっ?この人が……」

 

「こうして話すのは初めてだね。時見ソウゴ……いや、オーマジオウ……

どうだい?君達、クライアス社に来ないか?」

 

「えっ?」

 

「どういうことだ?」

 

ジョージはソウゴ達にクライアス社に入らないかと誘う。

 

「君が……オーマジオウになり、我々のために力を使う。そうすれば……」

 

「ごめん……俺は、オーマジオウになる気はない」

 

それに対してソウゴはクライの誘いを断り、更にオーマジオウにはならないと答える。

 

「ほぅ……王にはなりたくないと?」

 

「いいや。俺はみんなの為に、尽くせる最高最善の魔王になる!」

 

「無駄と言っても?」

 

「俺は未来を……信じる!どんな事でも、俺達なら変えられるそんな気がするから!」

 

「っ!」

 

ソウゴは新たなウォッチを見せると、それを見たジョージが少し表情が変わった。

それを見てゲイツとウォズは起き上がる。

 

「ゲイツ君。私を許せないのは分かる。しかし……」

 

「今はそんな話をしている場合じゃないだろう!」

 

「だが……これで世界が終るかも知れないからね」

 

「だったら言わせろ!俺はお前が気にくわん!」

 

「だろうね……」

 

「しかし、いつまでも過去に拘る自分も気にくわん」

 

「……」

 

「だから……ソウゴ達と共に、まだ知らない未来を作るのも悪くない。

奴と俺達とでな……お前も見てみたくはないか?」

 

「確かに……興味深くは……ある……」

 

ウォズも、ソウゴやゲイツ達と共に新しい未来を見たいという。

 

「とりあえず……クライアス社を倒さないことには未来はない!」

 

「そうだね。私もクライアス社を倒すことには賛成だ」

 

「行こう!ゲイツ!ウォズ!」

 

「おお!」

 

「ああ!」

 

『『ジクウドライバー!』』

『ビヨンドライバー!』

 

『ジオウ!』

『ゲイツ!』

『ウォズ!アクション!』

 

三人はウォッチをドライバーに装填し、構える。

 

「「「変身‼︎」」」

 

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』

『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』

『投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!』

 

三人がそれぞれ、仮面ライダージオウ、ゲイツ、ウォズへ変身を完了した。

 

「はぐたん!」

 

ジオウがはぐたんを抱える。

 

「少し痛い目に遭って貰うよ」

 

ジョージは人差し指を立て、そこから出たトゲパワワから、黒い無数の光線が放たれた。

 

「くっ……!(思うように戦えない……!)」

 

「ソウゴ!」

 

「我が魔王!」

 

助けに行こうにもゲイツはオーディンを、ウォズは猛オシマイ龍騎が邪魔し、助けにも行けない。ジオウは右手にはぐたんを抱えている為、ジョージに対しての攻撃がほとんど出来ず、攻撃を避けるだけで精一杯だった。

 

「おわっ!」

 

足元を攻撃された事で体勢を崩されて吹き飛び、はぐたんが腕から離れてしまう。

 

「しまった!」

 

「まずは君からだ。おいで」

 

はぐたんが闇の球体に入れられ、泣き叫びながらジョージの元へ引き寄せられる。

 

「(このままじゃはぐたんが……!)……だったら……これで!」

 

『ジオウトリニティ!』

 

そのウォッチが起動されると、止まった空の一部が欠けて元の青い空へと戻り、そこから一番強く光る星が輝く。

 

「あれは……」

 

「レグルス」

 

その星はレグルス……

この星の誕生により、オーマの日が決まろうとしていた。

 

『ジオウ!』

 

ジオウはウォッチをドライバーにセットすると、そこからジオウの顔が出てくる。

 

『ゲイツ!』

 

更に横にあるダイアル――『ユナイトリューザー』を回し、ゲイツの顔が現れるとレグルスから光が放たれ、ゲイツを包む。

 

『ウォズ!』

 

今度はウォズにも光が放たれ、包まれる。

 

「これは……」

 

「私達を導こうしているのか……」

 

そしてジオウは、セグメント部が一つの時計を模した彫刻に覆われたジクウドライバーを回す。

 

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』

 

するとジオウにも光が包まれ、同じく光に包まれていたゲイツとウォズの体が腕時計のような姿に変わり、ジオウの下に集まる。

 

「うええええ!? 何、何、何、何ッ⁉︎」

 

そのまま二人がジオウの体にはめ込まれると、彼の身体も変化をし始め、ジオウの仮面が中央へと移動する。

 

『トリニティタイム!三つの力、仮面ライダージオウ!ゲイツ!ウォズ!

トーリーニーティー!トリニティ!!』

 

ジオウが新たな姿になろうすると、レグルスの光に反応したはぐたんが叫ぶ。

 

「ソウギョ〜!ゲイチュ〜!ウォジュ〜!ほまえ~!しゃあや~!えみゆ~!ル~ル~!ま~ま~!」

 

はぐたんの泣き声を聞いたはなの手が、一瞬動き出す。

 

 

 

――その時、転校する前の記憶が、彼女の頭によぎる。

かつて彼女が通っていた前の学校で、いじめられていたクラスメイトを庇い、

その子を庇った影響でいじめの対象が自分に向けられた時の記憶を……

 

――私、間違ってたのかな……

はなは、そんな自分が嫌で、惨めで、嫌いだった。

 

けど、そんな後悔と絶望の海に溺れかけた時に、彼女は母の言葉に助けられた。

そして母が、『はなは、間違っていない』と慰めてくれた言葉を、今も私は――

 

 

 

「はぐたーん!」

 

動けるようになったはながはぐたんの名を力強く叫ぶと、ミライクリスタル・ピンクを覆ってたトゲパワワが消えた。

 

そしてプリハートと共にはなの手元へ戻り、エールへ再度変身した。

 

「はぐたんを……泣かせるなッ!」

 

エールはジョージに向かって跳び、パンチを繰り出す。

その攻撃は避けられるが、はぐたんを抱きかかえへ着地する。

 

「はぐたん……」

 

「まま……!」

 

エールを中心にして時が戻り、エールのアスパワワがミライクリスタルを覆ったトゲパワワを消し、さあや達を再度プリキュアにさせ、みんなも動けるように戻った。

 

「新しいジオウ……」

 

「あのような姿は、資料にはありません」

 

「それに、ゲイツ君とウォズさんも一緒……」

 

「未来が、変わった……」

 

そして動けるようになったアンジュ達がジオウを見ると、ゲイツの仮面は右肩、ウォズの仮面は左肩へと装着され、ジオウの頭部が胸の方にあり、頭部には三人の色と交わっている『ライダー』と刻まれた『インジケーショントリニティアイ』が装着されていた。

 

「なんか凄い事になっちゃった⁉︎」

 

「な、何だこれは⁉︎」

 

「私たちが一つになるとは……」

 

「ゲイツもウォズもいるって事~!?」

 

その姿になると彼らの意識も三人共有となり、三人しかいない意識の空間――『クロックオブザラウンド』が作られていた。

 

「どうなってんだ……」

 

「とりあえず……やらねば!」

 

空間にある針の時計がソウゴからゲイツを回り、黒ウォズを指した。

 

「祝え!どうやら3人のライダーの力が結集し!

多分、未来を創出する時の王者。

その名も“仮面ライダージオウトリニティ”!

きっと、新たな歴史が創成された瞬間である」

 

『……』

 

黒ウォズの祝いの言葉に全員が沈黙する。

 

「ねぇ……それって本当に祝ってる?」

 

空間の時計の針がソウゴを指し、ソウゴが困惑しながら呟くと、みんなが“それな”といった感じで思う。

 

「はぁぁぁぁ!」

 

ジオウ、ゲイツ、ウォズ、この三人によって完成された新たなフォーム・ジオウトリニティがアナザーブレイドへと向かっていく。

 

「ドクター、後は頼むよ」

 

「全く、人使いが荒い社長だ」

 

ジョージは本を閉じ、トラウムに後を頼ませる。

 

「待って!」

 

「また会えるよ」

 

ジョージはエール達の前から去っていった。

 

そして、動けるようになった龍騎とナイトはオーディンと再度挑むが、サバイブが二枚無くしてもオーディンは強敵である事には変わりなく。彼の前に二人のサバイブが解かれてしまい、絶対絶命となる。

 

「例え、カードが無くとも……お前達を倒すことなど造作もない」

 

「それは、どうかな?」

 

オーディンが地に伏せる龍騎とナイトに向かってそう言うが、そこへディケイドが彼の言葉を否定するかのように答えながら現れた。

 

「ディケイド……」

 

「安心しろ……奴を倒したらすぐに出て行く」

 

警戒するブレイドにそう言いながら、ディケイドが一人オーディンに近づいて行くと、ナイトとカリスがデッキからカードを取り出す。

 

「城戸!」

 

「剣崎!」

 

ナイトとカリスが龍騎とブレイドにカードを投げるように渡すと、ディケイドもライドブッカーからカードを取り出す。

 

「行くぞ。龍騎、ブレイド」

 

ディケイドの指示で三人が三方向へとオーディンを囲む。

 

「無駄な足掻きを」

『FINAL VENT!』

 

オーディンはファイナルベントで三人を倒そうとする。

だが、三人は気にせずカードをセットした。

 

『ATTACK RIDE!REFLECT!』

『REFLECT!』

『REFLECT VENT!』

 

「滅びよ」

 

オーディンは黄金のエネルギーを纏ったゴルトフェニックスを三人に向けて放った。

しかし、彼らが入れたカードの力は鏡となり、三人の前に現れた。展開した鏡はリフレクターにより弾き返され、オーディンのゴルドバイザーが手から落ちた。

 

「なっ!」

 

それを見た三人はカードを取り出す。

 

『FINAL VENT!』

 

「はぁ〜……ッとぉ!」

 

龍騎がファイナルベントのアドベントカードを入れ、ドラグレッターと共に高く飛び上がると、ブレイドはオープントレイから二枚のラウズカードを取り出す。

 

『KICK!THUNDER!』

 

「はぁぁ!うぇ!」

 

『LIGHTENING BLAST!』

 

ブレイドもブレイラウザーを地面に突き刺し、飛び上がる。

そしてディケイドもネオディケイドライバーに“ファイナルアタックライド ディケイド”のライダーカードを入れる。

 

『FINAL ATTACK RIDE!DE DE DE DECADE!』

 

「はぁ!ヤァァァァァ!」

 

ドラグレッターの吐いた炎に包まれながらキックを決める“ドラゴンライダーキック”、電撃を纏った右足で跳び蹴りを放つ“ライトニングブラスト”、ずらりと並んだカードの中を通り過ぎながらエネルギーを蓄えて蹴りを放つ“ディメンションキック”。三人が三方から放つライダーキックを為すべなく受けると、オーディンはデッキケースを破壊され、神崎士郎の姿へと戻った。

 

「はぁ、ハァ……優衣……優衣」

 

妹の優衣の姿を思い浮かべながら、神崎は破壊されたデッキケースを拾い集めようとする。

 

「もういいだろ!神崎!優衣ちゃんは……こんな、お前に会いたくないはずだ……」

 

「うるさい……俺は……優衣を……」

 

「優衣ちゃんとの約束を思い出せよ!」

 

「っ⁉︎」

 

それを聞いて、神崎は過去の記憶を振り返る。

 

『いつか、ミラーワールドなんてない、優しい世界に一緒に暮らそうね、お兄ちゃん』

 

「優衣……俺は、また……」

 

神崎は涙を流し、同じ過ちをしていた事に気づく。

 

「……優衣に、また会えるか……」

 

「会えるよ……絶対。俺と蓮が会えたようにな」

 

「城戸……」

 

「そうか……」

 

神崎は笑って消滅していった。

それを見た真司と蓮は、これで大事な人の元へ行けたのだと感じる。

 

 

一方、猛オシマイ龍騎と交戦するプリキュア達は苦戦を強いられていた。

 

「このままじゃ!危ないココ!!」

 

「ココ!やるナツ!」

 

ココとナッツは上空から王冠を出現させて、頭に被ると両手を上げた。

 

「プリキュアに力を!!」

「ミルキィローズに力を!!」

 

ココの叫び声と共にバラの光を発すると、プリキュア5人に剣の形をしたキュアフルーレが握られると、五人は構えた。

 

「クリスタルフルーレ!希望の光!」

「ファイヤーフルーレ!情熱の光!」

「シャイニングフルーレ!弾ける光!」

「プロテクトフルーレ!安らぎの光!」

「トルネードフルーレ!知性の光!」

 

「5つの光に!」

「「「「勇気を乗せて!」」」」

 

五人はフルーレを重ねて叫び、天に突き上げた。

 

「「「「「プリキュア!レインボーローズ・エクスプローション!」」」」」

 

フルーレを一気に突き出すと5つのバラを出現させ、巨大な虹色のバラへと束ねると一気に向かった。

そしてナッツの叫び声と共に光がミルキィパレットに集まると、ミルキィミラーに変化させたミルキィローズが構えた。

 

「邪悪な力を包み込む、煌めくバラを咲かせましょう!」

 

ミルキィパレットからは鉄紺色の巨大な薔薇が姿を現わした。

 

「ミルキィローズ・メタルブリザード!」

 

巨大な鉄紺色の薔薇を出現させると、ミルキィミラーを振って鉄紺色のバラの花吹雪を散らせ、鏡を出して防御・攻撃反射をしようとした猛オシマイ龍騎の動きを止めた。

それと同時に五人の放った“レインボーローズ・エクスプロージョン”が直撃し、猛オシマイ龍騎は大ダメージを負った。

 

――本来アナザーライダーには、そのアナザーライダーの撃破能力を持っていないプリキュアの技は碌に効かない。

…筈なのだが、猛オシマイ龍騎――オシマイライダーはその力をトゲパワワによって激しくブーストさせる代わりに、オシマイダーと融合した影響でアナザーライダー特融の不死性が不完全なものになっている。

なので、今の猛シマイ龍騎はYes!プリキュアの大技を受けた事でトゲパワワが著しく減少して弱体化している為に、対応したライドウォッチや特殊機能が無くても、ゲイツリバイブの様に力のごり押しで撃破できるのだ。

 

そんな感じで、弱まり始めた猛オシマイ龍騎を見てか、更に追い打ちをかけるようにハピネスチャージプリキュアの四人は光を纏い、イノセントモードへとなる。

 

「集まれ!ハピネスな気持ち!」

「高まれ!イノセントな思い!」

 

「「「「輝け!シャイニングメイクドレッサー!」」」」

 

召喚した化粧筆をイノセントハーモニーマイクに変え、ラブリーがマイクを使って∞のマークを描いてドレッサーの中に込める。

 

「「「「プリキュア!イノセントプリフィケーション!」」」」

 

歌い終えてからパーソナルカラーの光を纏った四人が突撃し、イノセントプリフィケーションを放った。

ハピネスチャージプリキュアの攻撃によって猛オシマイ龍騎がさらに弱りだし、すでに鏡を作り出す力も残っていなかった。

 

「「「ミライクリスタル!」」」

「エールタクト!」

「アンジュハープ!」

「エトワールフルート!」

 

「「ツインラブギター!ミライクリスタル!」」

「アーユーレディ!」

「行くのです!」

 

エール、アンジュ、エトワールの三人がメロディソードのボタンを押して演奏し、虹色のエネルギーを作り出し。アムールとマシェリの二人はミライクリスタルをセットしてツインラブギターを使い、弦を弾き演奏を始める。

 

「「「届け!私達の愛の歌!」」」

「心のトゲトゲ!」

「ズッキュン撃ち抜く!」

 

「「「心のトゲトゲ、飛んで行けー!プリキュア!トリニティ・コンサート!」」」

「「ツインラブ・ロックビート!」」

 

猛オシマイ龍騎に向かって虹色のエネルギーを飛ばすトリニティ・コンサートとツインラブ・ロックビートを放つと、そのままトリニティ・コンサートとツインラブ・ロックビートが命中。

巨大な木が作り出されてピンク・水色・黄色の花が咲き誇り、猛オシマイ龍騎が浄化された。

 

「「「HUGっとプリキュア!エール・フォー・ユー!」」」

「愛してる!」

「センキュウ!」

 

プリキュア達の技を受け続けたことで猛オシマイ龍騎も消滅し、加納タツヤが解放され、アナザー龍騎のウォッチも破壊された。

 

「年寄りを労る気持ちは無いのかね!」

 

トラウムが悔しがってそう叫び、瞬間移動して引き上げた。

 

 

残された驚異であるアナザーブレイドに、三人が合体したジオウトリニティが立ち向かう。

 

『ジカンザックス!Oh!No!』

 

ゲイツのジカンザックスを出現させ、アナザーブレイドに叩き込む。

 

『ジカンデスピア!ヤリスギ!』

 

更にウォズのジカンデスピアで突きながら攻撃し、アナザーブレイドの剣を手から落とした。

 

『サイキョーフィニッシュタイム!』

 

ジオウのサイキョージカンギレードが現れ、『ジオウサイキョウ』と浮かび上がる。

 

『キングギリギリスラッシュ!』

 

サイキョージカンギレードがアナザーブレイドに振りかかり、岩石へと激突させた。

 

「行くぞ!ゲイツ!ウォズ!」

「おぉ!」

「あぁ!」

 

『フィニッシュタイム!』

 

ウォッチを起動させ、ドライバーを回転させる。

高く飛び上がるアナザーブレイドに三人のライダーキックのエフェクトが敵を取り囲み、ジオウ、ゲイツ、ウォズの幻影が現れた。

 

『トリニティタイムブレークバーストエクスプロージョン!』

 

幻影がジオウトリニティに重なったライダーキックを放ち、三人のエフェクトに包まれたアナザーブレイドは爆散。

そのまま天音の姿に戻り、アナザーブレイドのウォッチが破壊された。

それを見たジオウトリニティはウォッチを外し変身解除した。

 

「天音ちゃん!」

 

すぐに始が天音に駆け寄り、彼女を介抱する。

 

「加納タツヤ……」

 

ソウゴがアナザー龍騎から変身解除された加納タツヤに近寄る。

 

「サラ……救う……」

 

タツヤはずっと目を覚まさず眠りについているサラを救おうと、執念のままに起き上がる。

 

「俺の命は……サラちゃんから貰ったんだ」

 

「ッ⁉︎」

 

そんなタツヤに、真司はサラから命を貰った事を話す。

そしてタツヤは察した、サラはもうこの世にいないことを…

 

「サラちゃんが言ってたよ。君を止めて欲しい。人の命を奪うのはやめて欲しいって!」

 

「サラ……ぅぅぅ……」

 

「辛いかもしれないが、前を向いて歩け」

 

蓮が失意に沈んだタツヤを立たせる。

 

「辛かったら、俺達を頼ってくれ。力になるよ」

 

泣いているタツヤを慰めながら、真司と蓮はタツヤの力になろうと接すると、蓮が真司に何かを渡し、真司がソウゴの方を向く。

 

「ソウゴ」

 

「お前に渡すものがある」

 

それは、龍騎とナイトのライドウォッチだった。

 

「ウォッチ……」

 

「お前が必要なものだろ。だからお前に預ける」

 

「なるんだろ。王様に!」

 

真司はソウゴに龍騎とナイトのライドウォッチを渡す。

 

「なってみてよ。最高最善の王に!」

 

「うん!大事に使わせてもらうよ!」

 

ソウゴは真司と蓮から、龍騎とナイトのウォッチを託された。

 

「あんた達、二人には返した方がいいかもな」

 

ゲイツがアナザーブレイドウォッチと共に排出された、ブレイドとカリスのライドウォッチを二人に返そうとする。

 

「……君達が持っていてくれ」

 

だが剣崎はゲイツの肩に手を置き、持っていてくれという。

 

「そのウォッチとやらに、ジョーカーの力も封印されたのなら、それでいい」

「これで、俺と始は前に進める」

 

始の方を向くと天音と一緒に笑っている姿を見て、剣崎も笑って返す。

 

「それに……あの子が王になるのを見たくなった」

 

剣崎はソウゴを見て、彼が王になるのを見たいと言う。

 

「あぁ。ソウゴなら……オーマジオウの運命を変えられるはずだ」

 

「守ってやれよ。お前達が」

 

「あぁ」

 

ゲイツは剣崎からブレイドとカリスのウォッチを託された。

――この戦いでソウゴ達は、新たな四つのウォッチを手に入れ、19人の仮面ライダーのウォッチは、全部で13個となった。

 

 

その日、夕暮れの空に輝くレグルスを見つめる白ウォズのもとへ黒ウォズがやってくる。

 

「今この時が、新しいオーマの日となったようだね」

 

「ああ。私も君も知らない歴史が始まる」

 

ジオウトリニティの誕生がオーマの日となったと言い、二人のウォズも知らない歴史が始まろうとしていた。

 

「オーマの日。私と君、どちらかが存在しなくなる。だが君は君自身ではなく私を選んだ。何故だ?」

 

「私は、仲間を作れなかった。今の君のようには」

 

「私に仲間が……?」

 

白ウォズは仲間が作れなかったが、黒ウォズにはソウゴ達――仲間がいると白ウォズが言う。

 

「気に入ったよ、あの魔王……

彼……いや、彼らなら、面白い未来を作れそうだ。大事にするんだね」

 

白ウォズがソウゴの姿を脳裏に浮かべ、笑みを見せながら黒ウォズにソウゴ達を大事にしろと念をかける。

 

「それと、クライアス社には気をつけろ。

彼らは君達が考えているより、底知れぬ野望を抱いている」

 

すると彼は警告するように、クライアス社には気を付けろと告げた。

 

「時間が来たようだ……君の未来が、闇に包まれぬことを祈る……」

 

そして遂に、自身のいた未来を守るために尽力してきた白ウォズは、自らが救世主のゲイツ、未来の魔王たるソウゴ、そしてその魔王に仕えるもう一人の自分に未来を託し、消えていったのだった。

 

 

タイムマジーンのある広場では、のぞみ達とめぐみ達とお別れの時間となった。

 

「じゃあね」

 

「頑張ってね」

 

「うん!」

 

「ありがとう!」

 

「頑張って王様になってね!」

 

「ソウゴが王様になったら会いに行くね。決定ーーー‼︎」

 

彼らは王様になると約束し、そして未来を救うと誓い。また会おうと話し、みんなはそれぞれの場所へと帰る。

ソウゴ達もタイムマジーンに乗り込みはぐくみ市へ飛び立った。

 

 

それを、ビルの屋上から門矢士が見上げていた。

 

「時間が止まっても……あの赤ん坊は動けた……何かあるのか、あの赤ん坊……」

 

彼はあの時、ジオウトリニティが誕生したことよりも、それにより新たな未来が出来た事よりも、クライアス社によって時が止まった中、ウォッチも無かったのにはぐたんが動けたことが気になっていた。

 

 

 

 

クライアス社本社ビルの社長室に、リストル以外のスウォルツら幹部が集められていた。

 

「お帰りなさい」

 

「クライアス社代表取締役社長、プレジデント・クライ」

 

ジョージはスウォルツ達に近づいてくる。

 

「いかがでしたか?」

 

スウォルツがそう尋ねると、ジョージが笑い出す。

 

「面白くなって来た……!」

 

そう言う彼の前に映し出された画面に、エールとジオウトリニティが映し出される。

 

「計画は上方修正だ。世界にはまだアスパワワが溢れている。

未来へ向かう物語……その道筋を描くのに正しいのは僕か……君達か」

 

 

同じ頃、リストルが本社の地下にある場所に着く。

 

「やっと……来てくれた」

 

そこは牢屋で、その前の牢には、全身を拘束された少年……ビシンが入っていた。

 

「ビシン、お前の出番だ」

 

「いいの?僕、全部壊しちゃうよ?」

 

「頼もしい」

 

今ここに、クライアス社の新たな幹部が、ソウゴ達の前に現れようしていた。

 

 

 

 

はぐくみ市へと戻ったソウゴ達。

ビューティーハリーの外の階段に、ハリーが座って手に乗せたある物を見ていた。

 

「ミライクリスタル・ホワイト……何で力が戻らんのや……

未来っちゅうのは、思う通りにならんモンやな……

けど、良かったんかもな……そのお陰で、クライアス社からも見つからへん」

 

ハリーの手に乗っていたのは、白いミライクリスタルだった。

 

「これが……力を取り戻したら……」

 

「…大丈夫?」

 

「いいっ⁉︎」

 

買い物から戻ったほまれが大丈夫かと尋ね、驚いたハリーは直ぐにミライクリスタル・ホワイトをポケットに隠す。

 

「何やお前……!ビックリさせるなや……!」

 

「はぁ?何なの?心配してたのに」

 

「えっ?」

 

「何かアンタ、最近元気無いって言うか……その……」

 

「大丈夫や。ありがとさん」

 

ほまれが言ってた途中で、立ち上がったハリーがほまれの頭を撫でる。

 

「無理矢理は聞かない。けど、マジでキツい時は、一人で抱え込まないで。それだけは約束して」

 

そう言ってから小指を立てる。

 

「分かった」

 

ハリーはそう言い、ほまれと指切りを交わした。

 

 

一方、ビューティーハリーの中では今日の出来事と、今後どうなるか話し合っていた。

 

「クライアス社は、これからもミライクリスタルを狙い、この世界のアスパワワを奪いに来ると思われます」

 

「今回みたいなアナザーライダーも、また現れると思う」

 

「きっとどんどん敵も強くなる……」

 

「私達はどうすれば……」

 

今回みたいに強化されたアナザーライダーにオシマイダーと戦わなければならないと、さあや達は不安になる。

 

「これまで通りだよ!」

 

立ち上がったはなが、タンバリンを叩いてそう言う。

 

「はな先輩?」

 

「私の十三歳の夏は、一回だけなんだもん!

はぐたんと一緒に、新しい楽しい事、いーっぱいする!

キュアスタを想い出で、いーっぱいにする!

クライアス社なんかに負けない!私達のアスパワワは、無限大!だーっ!」

 

「だーっ!」

 

「はぐたん……」

 

はぐたんも反応してタンバリンを叩く。

 

「そうだね!うん!」

 

「これまで通りにクライアス社に立ち向かう。それだけだ!」

 

「うん!止めよう。みんなで。クライアス社を……ジョージ・クライを止めよう!」

 

ソウゴが言うとみんな頷く。そして、外からほまれとハリーが戻って笑っているソウゴ達を見つめる。

 

(ホンマ凄いな……お前らは……)

 

皆はこれからを不安に思っていたが、いつもの笑顔を取り戻した。

 

「そういえば、黒ウォズどこ行ったんだろうね」

 

「知るか!」

 

ソウゴは黒ウォズがいない事に気づき、ゲイツに聞くと機嫌を悪くしながら叫ぶ。

すると、ビューティーハリーの扉が開いた。

 

「へぇ〜、中々いいお店だね〜♪」

 

なんとビューティハリーに、ソウゴ達からウォッチを盗んだ海東大樹が入ってきた。

 

「うぉっ!また出た!」

 

「待て。そのノートは……!」

 

ゲイツの指差した方をソウゴ達が見ると、海東の手には白ウォズの未来ノートが握られていた。

 

「お陰でこの世界のお宝は手に入れた。君達も中々良いお宝を手に入れたようだね。祝電が届いてるよ」

 

海東が士のようにオーロラカーテンを出現させると、その向こうには見覚えがある姿が見えた。

 

「――龍騎ウォッチとブレイドウォッチを手に入れたか、若き日の私よ」

 

そこに現れたのは、オーマジオウだった。

 

「オーマジオウ」

 

「……」

 

「ソウゴ君……」

 

オーマジオウを見て、全員が警戒する。

 

「お前が手に入れていない力は、あと六つ」

 

そんな彼らの姿を何事もないかのように見据えながら、オーマジオウはまだソウゴが持っていない六つのライドウォッチを出現させた。

 

「全てのウォッチを集めるのが王への道。覇道へと繋がる道標だ」

 

そんなオーマジオウの言葉を、ソウゴ達は険しい表情で見つめる。

あと六つのウォッチが集まり、それがソウゴの手に渡った時、何かが起こるのか、

彼らには、まだわからなかった。

 

 

 

「かくして、我が魔王は新たな未来の形……ジオウトリニティが誕生した。

彼らは残るウォッチを集め、新たな未来を作ろうとする。

ここから、我が魔王達とクライアス社の本当の戦いが始まる」

 


次回!Re.HUGっとジオウ!

 

第29話 2018: ナイトプール!夏休みスタート!

 

 




おまけ

さぁ〜て!次回の『Re.HUGっとジオウ!』は〜?

(^U^)「ようこそおいでくださいました!申し訳ございません、このような場所で。
あっ、申し遅れました。私は海東純一です!次回の話でジオウ達がナイトプールデビューをするそうですね。素晴らしい事だ、感動的だな、だが無意味だ。

さて次回は――

『女の子の水着はサービスショットの時間』
『どうしたウォズ、泳げよ』
『ナイトプールだよ!全員集合!』

――の三本です!」

次回もまた見てね☆ぴかぴかピカリン!ジャンケンポン♪

ピース「はい!私の勝ち!なんで負けたのか、次回のお話までに考えて来てね♪」

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