Re.HUGっとジオウ!   作:yu-ki.S

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ウォズ「この本によれば、普通の中学生 時見ソウゴ。彼には魔王にして時の王者『オーマジオウ』となる運命が待っている。
彼らの前に現れた、ビシンと名乗るクライアス社の幹部。彼の登場により、ハリーの過去を知る我が魔王達。そんな中、彼は過去の呪縛から逃れ、仮面ライダーハリーへ変身した。
今回、我が魔王に現れるのは伝説の戦士……おっと、先まで読み過ぎてしまいました」


第31話 2001: ツクヨミの力!黄金の戦士の帰還

とある警視庁の地下にある演習場で、青いアーマースーツを纏った二人が現れた。

 

「G3システム起動!G3マヌーバースタート!」

 

班長である 尾室隆弘 の指示により出てくると、二体の青いアーマースーツ『G3』は発砲を開始し、的を確実に撃ち抜いていく。

 

「G3……10年以上前に開発された旧式だろ」

「最新型のG3-Xはどうしたんだ?」

 

何人かがガラスの向こうにいるG3の訓練光景を見ていると、最新型の開発を最優先させたいのか、上官の一人が最新型であるG3-Xの資料を見せる。

 

「現在研究は続けています。ですが、まず優先すべきは全国配備というのが私の考えです。こなれた技術のほうが、量産に向きま……」

 

それに対して尾室が言いかけると、急に警報機が辺り一面に鳴り響く。

 

「なんだあれは?」

 

そこへ、一体の緑色っぽいアナザーライダーが襲撃してきた。

すぐに訓練中のG3が応戦に入るが、アナザーライダーは楽々とG3を圧倒しており、そのままG3の足を掴むと、力任せに放り投げて強化ガラスに叩きつけた。

 

「……バカな」

 

旧式とは言え、何度か改良を繰り返して人の何倍もの力を持つG3が全く歯が立たず、尾室がその事実に驚く。

 

 

 

未だそんな事変をも知らないソウゴ達は、クジゴジ堂で今まで継承したウォッチを並べていた。

 

「みんな、俺はすべてのウォッチを集めようと思う」

 

そんな中、ソウゴが残りのウォッチを集めると宣言した。

 

「本気ですか?」

 

「残りのウォッチを集めるの?」

 

さあや達はソウゴがウォッチを集める事に対して不満に思っていた。

 

「素晴らしい。我が魔王はオーマの日を迎え、着実に覇道を歩みだした」

 

一名、嬉しそうに言う者が此処にいるわけだが。

 

「オーマジオウの言いなりになるつもりか?」

 

ゲイツ達はこの間、海東が祝電のために見せたという、オーロラカーテン越しでオーマジオウに言われた言葉を思い返す。

 

『お前が手に入れてない力は後6つ。すべてのウォッチを集めるのが王への道』

 

その時にオーマジオウが掲げていた、残り六つのウォッチを集めるように言われていた。

 

「どの道、今の俺の力じゃ、まだオーマジオウには歯が立たない。

せめてオーマジオウと肩を並べるくらいの力を持たないと……そうすれば、クライアス社にも対抗できる」

 

「せやな。あの力があれば、クライアス社を止めることが出来るな」

 

ソウゴとハリーの言う通り、確かにオーマジオウの力があればクライアス社を止められる筈だと考え始める。

はなとゲイツ達は取り合えず、ソウゴがオーマジオウそのものにならない様にしようと気を引き締めていると…

 

「でもウォッチを集めるって……どうするの?」

 

「確かにな。気づけばこれだけ集まっていた」

 

「本当……知らない間にこんなに」

 

「偶然集められたみたいなもんだもんね」

 

ソウゴ達は今までウォッチを集まったのは、ほぼ偶然の様なものだったと呟く。

 

「偶然ではないよ!我が魔王。これは必然というんだ。君は今まで通りドーンと構えていればそれでいい」

 

それに対しウォズはドーンと構えればいいと言うが、ソウゴはどうにもそんな気分にはなれない。

 

「これが集まると、どうなるの?」

 

「時見先輩がオーマジオウになるのですか?」

 

「さぁ〜……」

 

はなの言う通り、残り六つのライドウォッチが集まると何が起こるのかどうかは何も知らない。

…が、えみるが言う様に残りのウォッチを集めた場合、ソウゴがオーマジオウになる可能性が今よりも高くなる可能性だってあるのだ。

その場合は集めなければ良いだけなのだが、ウォッチを集めて力を付けていかなればクライアス社が今よりも強くなった場合に対抗する術が無くなってしまう可能性もある為、集めないという選択肢を除外せざる負えない。

 

ウォッチが全て集まったその時、ソウゴがどうなるのかと悩んでいると、外出していた順一郎が帰ってきた。

 

「あ、君達もウォッチした?物騒なことが起きてるみたいだよ」

 

「えっ?」

 

騒ぎと聞き何事かと思ったソウゴは、すぐにテレビの電源をつける。

 

『速報です。警視庁の特殊チームによるG3訓練室に謎の生命体が出現。警察はすぐに対応に…』

 

そこにはなんと、先ほどG3ユニット演習場の襲撃した模様が、TVニュースになっていたのだ。

 

「これって……」

 

「え?」

 

「アナザーライダー……」

 

「誰?」

 

「みんな」

 

ソウゴはみんなに呼びかけて、直ぐにクジゴジ堂を出て急いで現場へと向かう。

 

 

 

フランスの店にいる一人の男性が、メールでG3ユニットが怪物に襲われたことを知る。

 

「翔一?」

 

その店のオーナーが只ならぬ雰囲気を感じたのか、男性を“翔一”と呼びかける。

 

「ごめん。昔の仲間がピンチなんだ」

 

海の向こうに居る昔の仲間が大変なことになっていると伝え、翔一は店を出て日本へと向かう。

この男性……津上翔一がソウゴ達との関わり合いになるであろう事は、この時はまだ誰も知らなかった。

 

 

 

 

クライアス社の休憩ルームでウールとオーラが、今自分たちのいる会社で起こっている“変化”についての話をしていた。

 

「スウォルツにリストルの奴らも、何考えてんだ……!」

 

「確かに……社長が来てから最近、訳分かんないわね」

 

「お前たちの意見は聞くつもりはない」

 

「……スウォルツ」

 

ウールとオーラが振り向くと、そこにはスウォルツがいた。

 

「今、お前の顔見たくないんだけど……」

 

「オーマの日を迎え、時見ソウゴはオーマジオウになろうとしている。

これ以上、ウォッチを集めさせては、取り返しのつかないことになる」

 

「それは……面白くないけど……」

 

「すでに作戦は動き出した」

 

不敵な笑みを浮かべ、スウォルツは既に作戦は動き出していると語る。

 

 

 

 

ソウゴ達は事件のあったとされる警察庁へと向かっていた。

 

「G3ユニットの演習場?」

 

「調べてみたらここの所、G3ユニットとアナザーライダーが連続して戦ってるの」

 

ツクヨミはミライパッドを操作し、G3とアナザーライダーが戦闘を行った記録を調べる。

 

「G3ユニット……この時代の警察の特殊部隊だろう?アナザーライダーと戦闘しても何もおかしくないだろう」

 

「でも、事件現場も警察の施設内なの」

 

「どうゆうこと?」

 

「犯人の所に警察が駆けつけるのでなく、犯人のほうから警察に駆けつけてるってわけですね」

 

「なるほど。そういことなのですね」

 

「もしそうなら、アナザーライダーを待ち伏せることが出来る。昔からそうだが、実に冴えてるじゃないか。ツクヨミ君」

 

「ツクヨミ!めちょっく凄いよ!」

 

「ありがとう」

 

ツクヨミのおかげでアナザーライダーと接触できる方法もわかった。しかしふと、ほまれはある事が気になり始める。

 

「そういえばさ、この前ウォズとゲイツにハリーの話は聞いたけど……未来にいた頃、ツクヨミってどんな感じだったの?」

 

「私?」

 

「気になるなって」

 

「そういえば、ツクヨミに関しては何も聞いてなかったね」

 

「……」

 

はな達が彼女の過去を聞こうとすると、彼女は少し辛そうな表情で黙り込む。

 

「ツクヨミさん?」

 

「興味深い話がある。ツクヨミ君はクライアス社を止める戦いに参加した時、記憶を失っていた」

 

「え…!それって記憶喪失ってこと?」

 

ウォズ曰く、ツクヨミにはクライアス社を止める戦い以降の記憶が無いらしい。

 

「ええ……そう。未来でゲイツ達に会う前までの記憶がまったくないの」

 

「ツクヨミが……」

 

「その名前もコードネームみたいなものね。本名も分からない」

 

「そうだったんだ……」

 

「あんまり気にしてないけどね」

 

「ごめん。やな事聞いちゃって」

 

「うんうん。私は今が一番だから大丈夫」

 

ツクヨミの過去には触れず進み続けていると、銃が発砲したような音が聞こえた。

 

「あれって……」

 

「ビンゴだ」

 

「アナザーライダー」

 

発砲音を辿って走り抜けると、何かしらの演習が行われてるであろう訓練場が広がっている場所に到着。そこでは警視庁の未確認生命体対策班『G3ユニット』がアナザーライダーに襲撃されていた。

 

「助けよう!」

 

「ツクヨミ!はぐたんを頼む!」

 

「任せて」

 

ハリーがはぐたんをツクヨミに預けると、ソウゴ達がアナザーライダーのもとへ駆け出す。

 

「君達、危ないから下がってろ!」

 

「大丈夫です。私達に任せて!」

 

ツクヨミは応戦していた警官達をソウゴ達から離し、それを見てソウゴ達は変身アイテムを取り出す。

 

『『ジクウドライバー!』』

『ビヨンドライバー!』

『ジオウ!』

『ゲイツ!』

『ウォズ! アクション!』

『ハリー!』

 

四人はウォッチをドライバーに装填し構えると、はな達五人がプリハートを取り出す。

 

「「「「変身‼︎」」」」

「「「ミライクリスタル!ハートキラッと!」」」

 

四人がドライバーを操作し、体にアーマーが纏われ。五人が揃ってプリハートにミライクリスタルをセットし、いつもの手順を取り姿を変える。

 

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』

『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』

『投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!』

『ライダータイム!仮面ライダーハ・リー!』

 

ソウゴ達は変身を完了し、G3と戦う人達と共に、頭部の黄色のツノの様なものが特徴のバッタやイナゴ似のアナザーライダーに応戦する。

 

「はぁぁ!」

 

エールのパンチが決まる。だが、すぐに起き上がる。

 

「効かない?」

 

「と言うかこいつなんか変じゃない?」

 

エトワールの言う通り、攻撃を受けたのに向かってこない。

 

「あ……アギ……アギオメガ?」

 

ジオウはアナザーライダーの左胸に書いてある『ΑGITΩ』という赤文字に気づく。

 

「アギトだ!恐らくあれは仮面ライダーアギトのアナザーライダー」

 

ウォズがアナザーライダーについて推測すると、アナザーアギトは倒れたG3を装着していた警察官に向かって押さえつけ、装甲を無理矢理剥がすと捕食を始める。

 

「た、た、食べているのですか……ッ?」

 

「大丈夫ですか、マシェリ」

 

アナザーアギトがG3装着者を襲い、噛みつき始めた様子を見て、マシェリが動揺して怯える。

 

「G3……が、アナザーアギトに⁉︎」

 

すると警察官はアナザーアギト化し、更にそのアナザーアギトは他の警察官を襲った。そしてその人も、アナザーアギトへと変貌した。

 

「アギトは1人じゃない」

 

そこへ、その様子をスウォルツが見に来て、そう呟いていた。

 

「どうしよう!」

 

「増えるんじゃ、どうしようもないよ!」

 

「これやばいかも……」

 

少し押され気味になるジオウ達に、1体のアナザーアギトが尾室へ飛びかかる。

 

「危ない!」

 

ツクヨミが尾室を突き飛ばし、自分が盾になろう前へ出た。

そして思わず叫び声を漏らしながら掌を向ける様にして顔を隠したその時、アナザーアギトが宙に浮いたまま静止した状態になった。

 

「えぇ……っ?」

 

「……」

 

「今のは……」

 

それを目撃したウォズとハリーは酷く驚き、隠れて見ていたスウォルツも驚きを隠せない様子だった。

ツクヨミが離れると時が動き出し、落ちてくるアナザーアギトの背後をウォズとハリーが攻撃する。

 

「ぐぅぅ……」

 

そのままアナザーアギト達は何処かへ逃げ出した。

 

「逃げた……」

 

戸惑うツクヨミを横で、ウォズとハリーが彼女を見つめる。

 

 

しばらくすると、クジゴジ堂へ戻ってアナザーアギトについて話し合っていた。

 

「まさか増殖するなんて」

 

「変だと思わないか?まったく俺達を相手にせず、G3だけを狙ってた……」

 

戦闘中、ソウゴ達はアナザーアギトに攻撃を続けたが、アナザーアギト一向はソウゴ達には興味がないのか攻めてこなかった。

 

「これまでのアナザーライダーとはタイプが違うのですか?」

 

「おそらくね……スウォルツも何を考えているやら……」

 

「前から、スウォルツに関しては理解不能な点がありましたし、今回も……」

 

元社員のルールーや手を組んでいた時にクライアス社に訪れたりして会った事のあるウォズ曰く、クライアス社にいた時からスウォルツの行動は理解不能だと聞き、彼の狙いが読めず苦悩する。

 

「ひとまず、仮面ライダーアギトに接触してみようか」

 

するとソウゴが本物の仮面ライダーアギトを探そうと言い出す。

 

「居場所を知ってるのですか?」

 

「知らない」

 

「やはりね」

 

相変わらずのすぐの思いつきだが、肝心の計画性がない。

 

「ネットで検索したら出てきたりして……」

 

「そんな事が……」

 

「出てきた!」

 

「「マジ……」」

 

まさかネット検索したら即出てくるとは、はなもゲイツも想定外だった。

さあやが検索したミライパッドが出された結果を見ると、『AGITΩ』と書かれた洋風レストランの画像が出された。

 

「レストランじゃん」

 

「でも何か関係あるかも。行ってみよう!」

 

「まぁここでこうしていても仕方ないか」

 

とりあえずレストラン『AGITΩ』へと向かう事にした。

 

「ツクヨミ。行こう」

 

「あっ……後で……」

 

ソウゴはツクヨミに一緒に行こうとするが、本人は後でいくと言う。

 

「お前らだけで行き、大勢で行くのは迷惑や」

 

「私も残るよ。ハリーやウォズだけじゃ不安だし」

 

「私も少しアナザーアギトについて調べてみます」

 

「そう」

 

ソウゴ、ゲイツ、はな、さあや、えみるがレストラン『AGITΩ』へと向かう。

ソウゴ達がいなくなったのを見て、ウォズがツクヨミに話しかける。

 

「元気ないじゃないか。さっきの事を気にしてるのかい?」

 

「……見てたの?」

 

「はっきりと……君が時間を止めたのをね」

 

「ツクヨミが……」

 

「私が……時間を止めた……」

 

自分が時間を止めたと聞かされ、ツクヨミは動揺を隠せなかった。

 

「ツクヨミ……」

 

「……」

 

ハリーとルールーがそんな彼女を見つめる。

 

 

 

 

クライアス社の社員控え室で、ウールとオーラがアナザーアギトについて話していた。

 

「増殖するアナザーライダーって、何だ……?」

 

「それがスウォルツの作戦みたい。でもジオウたちとは戦わずに、G3ってのだけ襲ってる」

 

「スウォルツのやつ、何考えてるんだ」

 

「またなんかまだろっこしいことでも考えてるんじゃないの」

 

「手伝ってやろうか」

 

「冗談じゃないわ!」

 

「分からせてやるんだよ。僕達がいないと、何も出来ないって事をね」

 

ウールが何かを企もうと思い立つ。

 

 

その頃スウォルツは会議室の自分の椅子で、ツクヨミが時を止めた時のことが気になっていたのか、彼女について色々と考えていた。

 

「どうなさいました。スウォルツさん?」

 

それを見たリストルは何があったのか彼に話しかける。

 

「いや……

(あの力は……確かめてみる必要があるな……!)」

 

 

 

 

ソウゴ達はバスを降り、夕凪町にあるレストラン・AGITΩへ向かう。

 

「AGITΩと言う店はわかるのか?」

 

「えっと〜……」

 

さあやはミライパッドで道を調べるが、なかなか見つからなかった。

 

「あっ!あの二人に聞こう」

 

ソウゴがベンチで絵を描いている二人の少女に話しかける。

 

「ねぇ、ちょっと!」

 

「何?」

 

「この先にAGITΩって名前のレストラン知らない?」

 

「AGITΩ……あぁ!知ってますよ。教えましょうか?」

 

「お願いしてもいいかな?」

 

「いいですよ」

 

二人組の少女の案内により、ソウゴ達はAGITΩと書かれた店へと向かう。

 

「見ない顔だけど、この町は初めて?」

 

「うん。俺達はぐくみ市から来ました」

 

「そんな遠い所から来たの?」

 

「俺は時見ソウゴ。ラヴィエール学園の二年なんだ」

 

「私は野乃はな。私も二年なんだ。よろしく♪」

 

「薬師寺さあやです」

 

「愛崎えみる!小学六年なのです」

 

「明導ゲイツだ」

 

「私は日向咲。よろしく」

 

「美翔舞です。よろしく」

 

しばらくし、ソウゴ達は自己紹介をしながらレストラン『AGITΩ』へと向かう。

 

「ここがレストランAGITΩだよ」

 

咲と舞に案内のおかげでレストラン『AGITΩ』へと到着した。

 

「ここか」

 

「行こう!」

 

ソウゴ達はレストラン『AGITΩ』の中へと入っていた。

 

「いらっしゃいませ!」

 

「真魚さん!こんにちは!」

 

「咲ちゃん。舞ちゃん。いらっしゃい」

 

そこでは真魚を名乗る店員の女性が開店準備をしていた。すると、ソウゴが勢いよく彼女の下に近づく。

 

「俺、時見ソウゴって言います。仮面ライダーアギトさんはいますか!」

 

「え……?」

 

「仮面ライダーアギトさんどこですか!」

 

はなも一緒にアギトとは何処と尋ねる。

 

「ソウゴ君…はな……」

 

「ああっ……!そんな聞き方があるか」

 

さあやとゲイツは小声でソウゴとはなへ叱責する。

 

「俺、王様になるために、アギトに会わなきゃいけないんです!」

 

「あぁ……っ!すいません。こいつは少し変わった奴でして……」

 

それでも話しかけ続けるソウゴを、ゲイツがなんとかフォローしようとする。

 

「「仮面ライダー……」」

 

「アギトって、翔一君のこと?」

 

咲と舞が仮面ライダーという言葉を聞いて思考していると、真魚の口から翔一という名前を聞き、ソウゴ達はその人がアギトと感じる。

 

「その翔一って人がアギトなんですか?会いたいんですけど!」

 

翔一に会いたいとソウゴが頼む。しかし、それを聞いた女性は苦笑しながら翔一という人物について語り出す。

 

「あ、ごめんなさい。今海外で修行していて、日本にいないの」

 

「そんな……」

 

「仕方ない……行くぞ」

 

アギトがいないと知り、ソウゴ達はレストランから出て行く。

するとソウゴ達が店を出た後すぐに、レストランの連絡用の電話が鳴る。

 

「はい。レストランアギトです……翔一君!」

 

『ただいま、真魚ちゃん』

 

電話の相手は、海外から帰ってきた津上翔一だった。

 

「帰ってくるなら、連絡くらいしてよ」

 

『真魚ちゃんが連絡くれたから帰ってきたんだって。G3ユニットが大変なんだって?』

 

彼は彼女のメールを見て、気になって帰ってきたのだ。

 

「アンノウンみたいなのに襲われてるみたい」

 

『今、尾室さんが隊長なんだっけ。助けないと』

 

「あっ…あと、お店に、“王様になりたいからアギトに会いたい”とかいう、変な子が来た」

 

『王様になりたい?』

 

翔一は王様になりたいと言う少年が気になっていた。

 

 

その頃、アギトに会えず残念がるソウゴ達が海を見つめる。

 

「せっかくアギトに会えそうだったのにね」

 

「海外か〜」

 

「タイムマジーンで飛んで行くか」

 

「おお!それいいね!」

 

タイムマジーンで海外へ行こうと計画していると、咲と舞がお互いに見つめソウゴに尋ねようとする。

 

「ねぇ、あなたもしかして……」

 

「仮面ライダーなの?」

 

「えっ?」

 

仮面ライダーなのかと尋ねると、ソウゴは思わず勢いよく彼女たちの顔を見つめる。

 

「何故俺達が仮面ライダーと知っている?まさか、お前ら……ぶぅ!」

 

ゲイツが言いかけると、はなとえみるが押しのけて尋ねる。

 

「「もしかして、二人はプリキュアですか⁉︎」」

 

「お前ら、俺が言いおうと……」

 

先に言われ少し困り顔になるゲイツ。

 

「じゃあ、君達も……」

 

「プリキュアチョピ⁉︎」

 

「妖精⁉︎」

 

二匹の妖精――フラッピとチョッピを見て、二人がプリキュアだと知りソウゴ達が驚く。

 

「お取り込み中失礼?」

 

そこへ、ウォズが現れた。

 

「我が魔王。G3ユニットのリーダーから連絡が来た。またアナザーアギトが出現したらしい」

 

 

アナザーアギトが現れたと知ったソウゴ達が現場へと向かっていた頃、ツクヨミはベンチに座って水辺を眺めていた。

 

「大丈夫?」

 

「うん……でも、私が時間を止めたなんて……」

 

「偶然かも知れないので、あまり気になさないで下さい」

 

「せやで、ツクヨミはクライアス社じゃない、俺らの仲間や」

 

「……」

 

ほまれやルールー、ハリーに慰められるツクヨミだが、彼女の顔は優れない。

 

「自分の力に戸惑っていると言ったところか」

 

そこへ聞き覚えのある声に驚き、振り向くとスウォルツが現れた。

四人は構え、ツクヨミが銃を向ける。

 

「スウォルツ……⁉︎」

 

「あんたには関係ないでしょ!」

 

「ツクヨミに何の用です!」

 

「ルールー。しばらく見ない間に随分と変わったな……まぁいい」

 

スウォルツはルールーを見てそう呟くが、すぐに興味を無くしたのかツクヨミに顔を向ける。

 

「私がここに来たという事。即ち私が関係しているという事だ」

 

戸惑う彼女に顔を向けながらそう言うと、指を鳴らす。

 

「がぁぁぁぁ‼︎」

 

突如その時、彼女達の前にアナザーアギトが現れた。

 

「アナザーアギト!」

 

「ツクヨミ!はぐたん連れて逃げるんや!」

『ジクウドライバー!』

 

はぐたんを抱えたツクヨミがハリー達から距離を取る。

 

『ハリー!』

 

「変身!」

「「ミライクリスタル!ハートキラッと!」」

 

三人が変身してアナザーアギトに応戦しつつ、ツクヨミを護る。

 

「さぁ、力を見せてみろ」

 

「私に力なんてない!」

 

「お前の意見は求めん」

 

アナザーアギトはツクヨミを狙い、ハリー、エトワール、アムールはツクヨミを守ろうと必死に戦う。

 

 

その時、離れていた所にいた津上翔一が何かを察知した。

 

「この感じは……」

 

何か覚えがあるような力を捉え、その場所へと向かう。

 

 

連絡を受けたソウゴ達が、G3ユニットがアナザーアギトの増殖個体らと戦闘を繰り広げていた所へソウゴ達が駆けつけた。

 

「いくよ!」

 

ソウゴ達はドライバーとライドウォッチ、プリハート、ミライクリスタルを取り出す。

 

『『ジクウドライバー!』』

『ビヨンドライバー!』

『ジオウ!Ⅱ!』

『ゲイツリバイブ!疾風!』

『クイズ! アクション!』

 

三人はウォッチをドライバーに装填し構えると、三人がプリハートを取り出す。

 

「「「変身‼︎」」」

「「「ミライクリスタル!ハートキラッと!」」」

 

三人がドライバーを操作し、体にアーマーが纏われ。はな達が揃ってプリハートにミライクリスタルをセットし、三人が揃っていつもの手順を取り姿を変える。

 

『ライダータイム!仮面ライダー!ライダー! ジオウ・ジオウ・ジオウ!Ⅱ!』

『ライダータイム!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイブ疾風!疾風!』

『投影!フューチャータイム!ファッション!パッション!クエスチョン!フューチャーリングクイズ!クイズ!』

 

ソウゴ達が変身を完了すると、咲と舞は妖精のフラッピとチョッピを外へ出す。

 

「フラッピ!」

「チョッピ!」

 

フラッピとチョッピはクリスタルコミューンへと姿を変えると、咲と舞の手の上に乗った。

 

「いくよ!舞!」

 

「ええ!」

 

「「デュアル・スピリチュアル・パワー!」」

 

二人が手を繋ぐとコミューンを重ね、コミューンから光のが放たれると咲と舞を包み込んだ。

光は二人を舞い上がらせ、オーロラが伸びた。伸びたオーロラに沿って二人は飛び上がり、光はやがて金の花びらと銀の羽根をモチーフにしたコスチュームへと変わる。二人の体を覆った光は髪型も変化させ、耳にはハートの形をしたイヤリングを輝かせながら装着された。

 

「輝く金の花!キュアブルーム!」

「煌めく銀の翼!キュアイーグレット!」

 

二人が降り立つと背景には花びら開き、大きな翼を舞上げた。

 

「ふたりはプリキュア!」

 

ふたりは両手をクロスさせ、寄り添った。

 

「聖なる泉を汚す者よ!」

「アコギなマネはおやめなさい!」

 

決め台詞を叫び、アナザーアギトに向かって叫ぶ。

 

「おぉ〜なんか……」

 

「物凄く先輩感がある……」

 

「我が魔王。見惚れる前にアナザーライダーを」

 

「えっ?あぁ…うん!」

 

アナザーアギトはG3や警察官ばかりを狙っている為、ジオウ達はそれぞれ散らばり、G3や警察官を守りながらアナザーアギトに応戦する。

 

「はぁぁぁ‼︎」

 

サイキョーギレードの攻撃が決まってアナザーアギトが地に伏すと、もう一体のアナザーアギトが後ろの警察に目掛けて向かう。

 

「フレフレ!ハート!フェザー!」

 

アンジュがハートフェザーでバリアを作り、警官達を守る。

 

「はぁぁぁ!」

 

ゲイツはジカンジャクローをクローモードして、アナザーアギトを上空へと切り飛ばした。

 

「エール!マシェリ!」

 

エールとマシェリがプリハートを持ち構える。

 

「フレフレ!ハート!ソング!」

「フレフレ!ハート!フォーユー!」

 

二人が同時に技を放ちアナザーアギトに直撃し、アナザーアギトが地面に伏す。

一方、もう一体のアナザーアギトはブルームとイーグレットが警察官を守りながら応戦する。

 

「イーグレット!」

 

「うん!」

 

二人がアイコンタクトをするように頷き、二人が高く飛び上がる。

 

「「ヤァァァァァ‼︎」」

 

ダブルキックをかまし、後ろに吹き飛びながらアナザーアギトが倒れる。

 

「これで、どうなの……」

 

これだけの攻撃を受ければと思うが、やはりアナザーアギト達はジオウ達に襲いかからず、G3にしか向かって行かなかった。

 

「またか……!」

 

「みんなを守るよ!」

 

それでも警察官達を守ろうと必死に抵抗する。

 

「問題。G3を守ればウォッチにたどり着ける……○か×か」

 

フューチャーリングクイズにフューチャータイムしたウォズがアナザーアギトに問題を出す。

 

「ええっ〜と……」

「答えは……」

 

ブルームとエールが答えに悩む。

 

「そいつは×だ」

 

ゲイツが即答でバツだと答える。

 

「離れろ!」

 

G3に噛みつこうとし、さらに増殖しようとするアナザーアギトの足を引っ張り阻止する。

 

「あー!もう、三人バラバラじゃ、ラチがあかない!一つになるよ!」

 

ジオウがそう言うと、ジオウトリニティウォッチを取り出す。

 

「え?今かい?」

 

「逆じゃないのか」

 

敵の数多いのに、あれになると人数減らすではないかとウォズ、ゲイツも驚く。

 

『ジオウトリニティ!ジオウ!ゲイツ!ウォズ!』

 

ジオウトリニティウォッチを起動し、ウォッチを回す。

すると三人が光が包まれ、包まれていたゲイツとウォズの体が腕時計のように変わってジオウの体にはめ込まれ、ジオウの身体も変化を始めると、彼の仮面が中央へと移動する。

 

『トリニティタイム!三つの力、仮面ライダージオウ!ゲイツ!ウォズ!トーリーニーティー!トリニティ‼︎』

 

オーマの日に誕生した今のジオウ、ゲイツ、ウォズの合体した姿。ジオウトリニティへと変身した。

 

「よし!」

 

「待ちたまえ」

 

アナザーアギトに向かおうとしたジオウだが、その前にウォズの仮面が動き、ジオウを止める。

 

「何だよウォズ」

 

「戦いの前にやっておきたい事がある」

 

『ウォズ!』

 

「ひれ伏せ!我こそは仮面ライダージオウトリニティ。大魔王たるジオウとその家臣ゲイツ、ウォズ。三位一体となって未来を創出する時の王者である!」

 

『…』

 

ウォズが祝いの言葉を叫ぶと、周りに沈黙が続いた。

 

「めっちょく……」

 

「ダサい」

 

ダサいとブルームが小声で言うと、流石のウォズもみんな黙り込むことに違和感を感じる。

 

「ん……?」

 

『カマシスギ‼︎』

 

「……である!」

 

「ちょっと!」

 

主導権がウォズからジオウへと戻った。

 

「ウォズ、何なの?」

 

「何……とは?」

 

「大体誰が家臣だ?」

 

ジオウとゲイツは今の名乗りに不満があるようだった。当たり前だのクラッカーだが。

 

「静かにしてくれないか?この姿こそ我が魔王の覇道の証し。世に喧伝しなければならない」

 

「えー?恥ずかしいよ……」

 

ウォズの恥ずかしい口上により、とりあえずジオウトリニティはアナザーアギトを迎え撃つ。

 

 

その頃、現れたアナザーアギトを前に、ハリー達三人がツクヨミとはぐたんを守ろうと戦う。

 

「みんな……」

 

みんなの心配をするツクヨミだが、そんな彼女の前にスウォルツが出てくる。

 

「ツクヨミというのは偽名だな。本名は何だ?」

 

「知らない!」

 

「さては記憶を失っている、ということだな」

 

「あなた、何か知っているの?」

 

「スウォルツ!あなたは……!」

 

スウォルツに気をとられたエトワールが、アナザーアギトに殴られてしまう。

 

「アムール!エトワール!」

 

ツクヨミが駆け寄ると、アナザーアギトが追撃をかける。

 

「やめんか!」

『ジカンチェーン!』

 

ハリーの出した自身の専用武器、ジカンチェーンがアナザーアギトを拘束し動きを止める。

 

「忘れているなら思い出さない方が幸せだ」

 

知らない方が幸せと言うスウォルツの発言を聞いて、何かを知っているような話し方だと察する。

すると、アナザーアギトはジカンチェーンを振り解く。

 

「ぐほぉ!」

 

アナザーアギトがハリーの腹を殴りハリーのバランスが崩れる。

 

「「「ハリー‼︎」」」

 

「くぅ……」

 

抑えるハリーに駆け寄りアナザーアギトに苦戦する三人。

その時、太く低い鼓動の様な風声と共に、遠くから何かがどんどん近づいて来る音が聞こえ始める。

 

「なんや……」

 

「あそこ!」

 

振り向くと、そこに誰かが近づいていくる事に気付いた。

そこから現れた人物は、ベルトを纏った津上翔一だった。

 

「がぁぁーーッ‼︎」

 

アナザーアギトは翔一の姿に気付いたのか、彼に狙いを定めて唸り声を上げながら襲い掛かろうとする。

 

〈ブォォォォーーン‼︎〉

 

ベルトから激しく吹く風の様な音を響かせながら、翔一はアナザーアギトを払いのけ、仮面ライダーアギトへと変身した。

 

「あなたは……!」

 

「来たか……」

 

仮面ライダーアギトが現れて四人のピンチを救うと、スウォルツは不適な笑みを浮かべる。

 

 

アナザーアギトの増殖と戦っていたジオウ達。

ジオウトリニティにより決着が見え始め、アナザーアギトを追い詰める。

 

「我が魔王?今こそ王たる資質を見せる時」

 

「分かった!ゲイツ、ウォズ。一気に行くよ!」

 

『パワードのこ!』

 

「よし!」

 

「ああ!」

 

『ジカンデスピア!ヤリスギ!』

 

のこ切斬の衝撃波にジカンデスピア・ヤリモードのエネルギーを合体させての大技を1体のアナザーアギトへぶち込む。

すると、アナザーアギト化した警察官が元へ戻る。

 

「やったーー!」

 

「アナザーライダーから元に戻れた」

 

「よし、他の奴らも!……え? いない……」

 

「どういうことだ?」

 

気づくと他のアナザーアギト達が居なくなっていた。

 

「逃げちゃった?」

 

「私達に恐れをなったんだよ!」

 

「そうか!」

 

エールとブルームが一緒にアナザーアギトは逃げたと思い込む。だが、アンジュとイーグレットは変に思っていた。

 

「それにしては、なんか変?」

 

「うん。なんか誘導されたような?」

 

二人は何か時間稼ぎか、誘導する為にここに来たのかと推測し合う。

 

「まさか……!」

 

「え?」

 

 

ウォズが何かに気づいた頃、四人を救った翔一がアギトに変身し、アナザーアギトを攻め立てる仮面ライダーアギトがアナザーアギトを追い詰める。

 

「ん?なんだ?」

 

そこへジオウ達と戦っていた増殖個体が、次々とアギト達の前に現れた。

 

「なんでここに……」

 

「もしかして……」

 

「本物の仮面ライダーアギトを誘き出すための……」

 

「罠だったの……?」

 

エトワール達はアギトの前にアナザーアギトが大勢現れたのを見て、これはクライアス社の罠だと気づく。

 

「まんまと現れてくれたな仮面ライダーアギト。

このアナザーライダーを創りだしたのは、お前をおびき寄せるため。お前の持つアギトの力を手に入れるためだ」

 

「アギトの力……⁉︎」

 

「力ずくで奪い取る」

 

スウォルツが翔一をここまでおびき寄せたのは、アギトの力を奪うためだと宣言した。

そしてアナザーアギトは翔一からアギトの力を奪うべく、彼のもとへ殺到した。

 


Re.HUGっとジオウ!

 

第32話 2001: アギトの覚醒!受け入れる力

 

 




おまけ

ソウゴ「記憶を失う前のツクヨミってどんな人物だったのかな?」

はな「うーん…どんなかな〜」

『御機嫌よう。今日はいい天気ですわね♪』

さあや「ツクヨミっていつも白い服着ているよね・・・なんか看護師みたい」

『大丈夫ですか山田さん?無理しないでください』

ほまれ「(ツクヨミってなんか聖女みたいだよね・・・)」

『神よ、私達にあなた達の加護を!』

ルールー「何処かの王女かもしれませんね」

『皆の衆、我の後に続け!』

えみる「もしかしたらツクヨミさんもプリキュアだったりするかもしれないのです!」

『闇夜に咲く白き華!キュアツクヨミ!』

ソウゴ・ゲイツ・ウォズ・ハリー「「「「・・・」」」」

『私ツクヨミ!好きなものはジェノサイド!』

ツクヨミ「おい男子勢、ちょっと表でろ」

さぁ、どれが正解!?

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