Re.HUGっとジオウ!   作:yu-ki.S

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ウォズ「この本によれば、普通の中学生 時見ソウゴ。彼には魔王にして時の王者『オーマジオウ』となる運命が待っている。
野乃はな達は新たなクリスタル・チアフルを手に入れ、私も学園の教師として、より一層我が魔王達にお支えしなければならない。
今回、我が魔王は新たな試練に挑む。キーワードは鬼……
だが、その前に私にはやるべき事がある!」


第39話 2005: 鬼が奏でる音楽の響き

ソウゴ達がチアフルのミライクリスタルを手に入れた、そんな出来事から少し前の時間。

ある町で、少年が塞ぎ込んでいた。

 

「さっきから泣いてばっかだね」

 

そこへウールが現れ、少年に話しかける。

 

「関係ねえ。話かけんな!」

 

「南野奏太。響鬼の弟子だろ?」

 

響鬼の弟子と言われた奏太と名乗る少年は、弟子という言葉を聞くと深刻そうな顔になる。

 

「弟子はもうやめたんだよ」

 

奏太はそう言って、ウールの前から去ろうとする。

 

「響鬼を誘き出すために協力してくれないかな?君の鬼になりたいっていう夢、叶えてあげるよ」

 

しかし、ウールが奏太の前に来て道を塞ぐと、懐からブランクウォッチを取り出す。

 

『響鬼…!』

 

そしてウォッチがアナザー響鬼ウォッチへ変わると、ウールは有無を言わせず奏太の体へ入れる

 

「うわぁぁぁーっ!」

 

そのまま奏太の体は黒いオーラと紫の炎を纏うと共に変貌し、一気にその姿を変えた。

 

 

 

そんな事があったとは知らず、ビューティーハリーではソウゴを除いたメンバーが集まってなにやら準備していた。

 

「はな。そっち引っ張って」

 

「うん」

 

「ゲイツ。そっちお願い」

 

「ああ」

 

大きな弾幕を引っ張り、そこに文字や絵を描くはなとほまれとはぐたん。ゲイツとツクヨミは飾り付けの準備をしていた。

キッチンでは叔父の順一郎が赴き、さあやと何かを作っていた。

 

「さあやちゃん。力を入れずに優しく混ぜて」

 

「はい」

 

そこでさあやは泡立て機を回し生クリームを作っており、いつにもなく真剣な表情だった。

そしてルールーとえみるはギターを持ち、曲の準備をしていた。

 

「えみる。ここをこうしてはどうでしょ?」

 

「ルールー、気合いが入り過ぎです」

 

「はい。どうしても今日は、いつにもなく気持ちが上がっているので……」

 

ルールーがいつにもなく真剣な表情で曲を考える。

 

 

一方、カレンダーを見ながら歩くウォズ。

 

「ついに運命の日がやってきた。私はこの日に、自らの存在意義を賭けなければならない」

 

ウォズが深刻な顔で悩んでいるのを見たゲイツとツクヨミは、彼に呆れた様な表情で話しかけた。

 

「大袈裟な」

 

「今日はソウゴの誕生日ってだけでしょう?」

 

そう、今日は9月28日。時見ソウゴ、14歳の誕生日だった。

そのお祝いを、みんなはビューティーハリーで内密に計画していた。

 

「たかが誕生日……ではない。されど誕生日でもある。

我が魔王に相応しい、盛大な祝福をしなければならない!

……今、私はそれで悩んでいるんだ」

 

そしてウォズは一人、この誕生日は自分の意義を成すための日だと浮かれていた。

 

 

その頃主役のソウゴは、ハリーと一緒にビューティーハリーに服の注文を受け、はぐくみ市から離れた加音町へと来ていた。

 

「毎度おきに〜!」

 

お客さんに商品を渡し、ソウゴとハリーは後にする。

 

「すまんな。手伝ってもらって」

 

「別に大丈夫だよ」

 

何故ソウゴがハリーと居るのかというと、ハリーがソウゴをビューティーハリーから離すためにワザと一緒に来させたからだった。

 

「それより、この町モロそうやから見ていかんか?」

 

「そうだね。俺もこの町に来てなんか見てみたいと思った」

 

この町は音楽に溢れた町で、町の人は色んな楽器を持ち音楽を奏でていた。

 

「この町って、本当にみんな音楽が好きなんだね」

 

ソウゴは町の中で音楽を奏でる人達を眺めていると、ハリーは前にゲイツ達と調べた“ある仮面ライダー”について思い浮かべる。

 

「そういや、“仮面ライダー響鬼”ちゅう18人の内の一人も、音楽関連やってるときいた事があるで」

 

「響鬼って、確か……」

 

仮面ライダー響鬼。それはソウゴが集めている、残る四つのウォッチの一つだ。

 

「こういう所に響鬼がいるのかな〜?」

 

「そんな、偶然が……」

 

ハリーが言いかけると、突如二人の前に仁王像の様な羽衣や下着を身に付け、鬼瓦の様な肩と赤い縁取りを付けており、鋭い牙を生やした鬼の様なアナザーライダーが現れた。

 

「うぅぅ……」

 

現れたアナザーライダーを見て周りは逃げ出し、アナザーライダーがソウゴとハリーに襲い掛かってきた。

 

「「⁉︎」」

 

咄嗟に躱した二人。すると、胸の中央に縦書きで“HIBIKI”という文字が刻まれていたのが見えた。

 

「ヒビキ……アナザーライダーや!」

 

「どうして、クライアス社がこの町に……」

 

「とにかく、連絡や!」

 

ハリーがビューティーハリーにいるゲイツ達に連絡を入れる。

 

 

「ハッピーバースディ、我が魔王!」

 

ビューティーハリーでは、完成した試作品のケーキをテーブルに置き、ウォズが誕生日の時に言う祝福のリハーサルをしていた。

 

「…ダメだ、ダメだ。ダメだ!こんなありきたりな祝福では我が魔王にはふさわしくない」

 

…だがしかし、納得が行かずウォズが苦悩していた。

その近くでソウゴ達からアナザーライダーが現れたという連絡を受け、ゲイツ達は現地へ向かおうとする。

 

「わかった。すぐに行く」

 

「ウォズさん!行きますよ」

 

「私はそれどころでは……」

 

「「行くよ!」」

 

連絡を受けたゲイツ達は準備したものを二階へと隠し、ほまれとツクヨミは苦悩していたウォズを強引にでも連れて行き、ゲイツ達もソウゴとハリーの応援に向かう。

 

 

場面は戻り加音町では、アナザー響鬼の攻撃を避け続けながら、ソウゴとハリーがジクウドライバーを装着する。

 

「行くよ!ハリー!」

 

「おぉ!」

 

ソウゴとハリーがウォッチを構えようした、その時…

 

「見つけた!」

 

「「えっ?」」

 

声が聞こえ二人が振り向くと、こっちにソウゴやはな達と同い年の女の子が三人と一人年下の子が向かってくる。

 

「なんや……」

 

ハリーが誰なのかと疑問に思っていると、女の子達はモジューレのような形をしたものを取り出すのが見えた。

 

「行くよ!」

 

そしてクリスタルの妖精を、彼女達の手に持つモジューレに取り付けられる。

 

「もしかして、妖精……? ってことは……」

 

顔のようなものが付いたクリスタル――フェアリートーンを見たソウゴは妖精かと思い、もしかしてと考えていると…

 

「「「「レッツプレイ!プリキュア・モジューレション!」」」」

 

その掛け声と共に、四人は光に包まれる。やがて光が消えると、四人はプリキュアへとなっていた。

 

「爪弾くは荒ぶる調べ!キュアメロディ!」

「爪弾くはたおやかな調べ!キュアリズム!」

「爪弾くは魂の調べ!キュアビート!」

「爪弾くは女神の調べ!キュアミューズ!」

 

四人のプリキュア――スイートプリキュアが現れ、アナザー響鬼の下へと走っていく。

 

「ヤァァァ!」

 

先にボリューミーなピンクのツインテールを三つ編みで纏め、マゼンタカラーのコスチュームで身を包んでいるプリキュア・キュアメロディがパンチを繰り出し、そのまま連続でラッシュを繰り出し続ける。

 

「はぁぁ!」

 

そこへ金髪ポニーテールとパスフリーズの袖、ピンクのリボンが付いている白いコスチュームが特徴のプリキュア・キュアリズムも加わり、メロディと共にカチューシャについているリボンを揺らしながらラッシュを続ける。

 

「「はぁぁぁーー‼︎」」

 

最後に二人同時にパンチを繰り出し、アナザー響鬼を押し込む。

 

「「たぁぁぁ‼︎」」

 

今度は羽が付いたハートの髪飾りで紫のサイドテールを留めている青いコスチュームを着たキュアビートと、額にハートのティアラを付けて肌の露出の少ない黄色いコスチュームを着ているオレンジヘアーのキュアミューズがダブルキックを放ち、アナザー響鬼は一度倒れるが、すぐに起き上がってプリキュアに向かっていく。

今のところ、四人がかりでアナザー響鬼と互角の戦いを繰り広げていた。

 

「あれもプリキュアかな……?」

 

「そうニャン!」

 

あれもプリキュアかとソウゴが呟くと、後ろにいた白い子猫がそうだと喋った。

 

「ね、猫が喋ったーーー‼︎」

 

「ハミィニャー!よろしくニャー!」

 

「ホンマに喋っとる!」

 

「いや、ハリーもネズミでしょ……」

 

「ネズミちゃうわ!俺は……」

 

ソウゴの突っ込みに対してハリーが反論を言いかけると、スイートプリキュアの四人がアナザー響鬼に苦戦しているのに気づき、四人とも吹き飛ばされた。

 

「なんか押され始めてる……行くよハリー!」

『ジオウ!』

 

「……まぁええわ、わかった!」

『ハリー!』

 

プリキュアが押されているのを見て、気を取り直しライドウォッチを起動させる。

 

「「変身!」」

 

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』

『ライダータイム!仮面ライダーハ・リー!』

 

二人が変身を終えるとすぐにアナザー響鬼へと走る。

 

「はぁぁ!」

 

「仮面ライダー!」

 

ジオウがメロディの横を回り込むかのように現れると、アナザー響鬼に攻撃を繰り出し、彼女達から離そうとする。

 

「あなた一体……」

 

「俺は仮面ライダージオウ!こいつは俺達がなんとかするから、君達は離れてて!」

『ジカンギレード!ケン!』

 

ビートの問いにそう答えると、ジオウはジカンギレードを手元に召喚した。

 

「はぁぁ!」

 

ジカンギレードの斬撃を連続に繰り出し、アナザー響鬼を怯ませる。

 

「がぁ……!」

 

するとアナザー響鬼は、口からいきなり火を吹き始めた。

 

「おぉぉ!ちょっと!」

 

ジオウは驚くも、反射神経でギリギリで躱せた。しかし、そのまま火を吹き続けられジオウは攻撃に移れなかった。

 

「火を吹くの!反則でしょ!」

 

火を吹くアナザー響鬼にジオウは避け続けるしかなかった。

 

『ジカンチェーン!』

「そぉらー!」

 

そこへハリーがジカンチェーンでアナザー響鬼の口を塞ぎ、火を吐かせないようにする。

 

「ちょっとは大人しくせや!」

 

「うぅぅぅ……!」

 

しかし、アナザー響鬼は強引に力でチェーンを剥がそうともがく。

 

「今や!ソウゴ!」

 

「よし!」

 

ジオウはジカンギレードを構え、反撃に転じる。

しかし、アナザー響鬼に当たる直前にジカンギレードが止められた。

 

「また、仮面ライダー!」

 

「リストル⁉︎」

 

そこへ、仮面ライダーへと変身していたリストルが現れ、ジオウの攻撃を止めた。

 

「残念ですが、君に彼を倒してもらうと色々と困るのでね。はぁ!」

 

「うわぁ⁉︎」

 

リストルのジカンロッドがジカンギレードを受け流し、反撃に転じられたジオウがバランスを崩してしまい、その隙にリストルはハリーのジカンチェーンで動けなかったアナザー響鬼の拘束を解く。

 

「うぅ…」

 

「大丈夫⁉︎」

 

「うん……」

 

リストルから攻撃は受けたがジオウとハリーは起き上がる。

 

「ここからは、私が相手をしよう。ジオウ、ハリー君」

 

ジカンロッドを構え、アナザー響鬼の前にリストルが立ちはだかる。

 

 

戦うジオウ達を、柱の影からウールが見ていた。

 

「ちっ!リストルの奴……まぁいい、僕の目的に問題はない。

さぁ、早く出てこいよ、響鬼」

 

どうやらウールは、アナザー響鬼を餌に本物の仮面ライダー響鬼が来るのを狙っていた様だ。

 

 

そしてリストルにはジオウとハリーが二人掛かりで応戦し、スイートプリキュアはアナザー響鬼を止めようと戦う。

 

『FISHING!』

 

「はぁ!」

 

「くぅ……」

 

ジカンロッドのエネルギー糸がジオウのジカンギレードを拘束し、ジオウの手から落とした。

 

「どうした。君の実力はこの程度かい?」

 

「やるね……だったら!」

 

ジオウはクウガのライドウォッチを取り出す。

 

「雄介。借りるよ!」

『クウガ!』

 

クウガウォッチを起動し、ドライバーに装填しドライバーのロックを解除すると、ドライバーを回す。

 

『アーマータイム!クウガ〜!』

 

ジオウはクワガタがモチーフの赤色アーマーを纏い、複眼には『クウガ』と刻まれたクウガアーマーへとフォームチェンジした。

 

「行くぞ!」

 

ジオウはリストルのもとに走り、肉弾戦を仕掛ける。リストルに武器を取られたジオウはクウガの格闘技で勝負する。

 

「面倒な……」

 

クウガの力で上がったジオウの格闘技にリストルが翻弄される。

 

「はぁぁ!」

 

そして彼の放ったパンチがリストルの顔に決まり、リストルが地に伏した。

 

「ほぅ……これが最初のライダー……クウガの力……」

 

「ソウゴ!ハリー!」

 

ソウゴ達を応援に駆けつけてきたゲイツ達が、アナザーライダーと戦闘しているのを目撃する。

 

「流石に数に分がありますか?」

 

数に差があると思い、リストルがアナザー響鬼を連れ退こうと思い立つ。

 

「そこまでだ!」

 

すると何者かが突如現れ、ギター型の剣でアナザー響鬼に一撃を放つ。

 

「えっ?」

 

いきなり事にジオウ達が驚くと、彼らの前に現れたのはかなり年を取った男性だった事に気付く。そして、その男性はジオウ達を見てこう言う。

 

「鬼の不始末は、鬼がつけるっす」

 

不始末を付ける。とはどういう事だとジオウ達は思っていると、男性は腕にあるブレスレットに手を当てる。

 

「はぁ〜……はぁぁぁ!」

 

ブレスレットから弦楽器の音が鳴ると、それを顔に近づけ天に掲げる。

すると、男性の下に雷が落ちた。

 

「えぇ‼︎か、雷が……」

 

男性がいきなり雷に撃たれ、ヤバイと誰もが思った。

しかし、雷の落雷によって生まれた稲妻が消えると、男性が緑の体色で縁取りされ、腕が銀色で、1本の角を持った仮面ライダーへと変身を遂げた。

 

「仮面ライダー……」

 

「覚悟しろ!」

 

いきなり現れた仮面ライダーはアナザー響鬼の口火攻撃をものともせず突進し、ギターの様な剣武器・音撃弦 烈雷での打撃攻撃で攻め立てる。

 

「なんや、鬼みたいなライダーやな……」

 

「鬼……てことは響鬼……?」

 

ジオウはあの仮面ライダーが残る力である響鬼だとそう思ってる間に、そのライダーはアナザー響鬼を追い詰める。

 

「お前のやってることは、鬼の師に泥を塗る行為だ!この俺が引導を渡す!」

 

そう言うと、持っていた音撃弦 烈雷をアナザー響鬼に突き刺した。

 

「音撃斬!雷電激震!」

 

ギターを引きながら、清めの音をアナザー響鬼に直接流し込んで行く。

 

「らぁ!」

 

だがリストルが攻撃を邪魔し、攻撃は失敗に終わる。

 

「何のつもりだ⁉︎」

 

「失礼だが、ここで退かせてもらう」

 

それだけを言うと、リストルとアナザー響鬼は一瞬にして姿を消した。

 

「待て!」

 

鬼の仮面ライダーは、逃げ出したリストルとアナザー響鬼の後を追う。

それを見てソウゴとハリーは変身を解き、元の姿へ戻る。

 

「今のってどうゆうこと?響鬼がアナザ-ライダーを倒そうとしたの?」

 

「分からない」

 

さっきの仮面ライダー響鬼?がアナザー響鬼を倒そうとした。ソウゴ達にはそうには見えたが、何か違和感があった。

 

「ソウゴ!ハリー!」

 

そこへ遅れてやってきたはな達が二人に叫びかけると、その近くで未だに変身解除せずにいるスイートプリキュアが二人の下に近寄ってきている姿を目撃した。

 

「ねぇ、アナザーライダーって何?何か知ってるの?」

 

「知ってるなら教えて!」

 

アナザーライダーのことを知りたいのか、そういって彼女らはソウゴ達に近寄る。

 

「あの?聞きたいのですが?あなた達はひょっとして……」

 

「プリキュアですか?」

 

「知ってるの⁉︎」

 

「私達もプリキュアなんです!」

 

はな達はスイートプリキュアの姿を目に焼き付けながら、彼女らにプリハートを見せる。

 

「あなた達もプリキュアなの?」

 

ビートの問いに、はな達は素直に頷く。

 

「それで、君達は仮面ライダーなの?」

 

「うん。そうだよ」

 

お互いに情報を整理しようと話し合うとすると…

 

「あいつは響鬼じゃない。轟鬼だ!」

 

突如声が聞こえ、振り向くと一人の男性が近づき、ソウゴ達にさっきの仮面ライダーは轟鬼だと言う。

 

「お前、誰だ?」

 

ゲイツはいきなり現れた男性に警戒心を張る。

 

「俺か?俺は桐谷京介。響鬼だ!」

 

「響鬼⁉︎」

 

自らを響鬼と名乗る男性。この男性が、ソウゴ達が探していた仮面ライダー響鬼だと知る。

 

「あのまがい物の鬼、お前達何か知ってんだろ?詳しく聞かせてもらおう」

 

京介はソウゴ達にアナザー響鬼について詳しく聞かせろと尋ねる。

 

「私も、弟があの怪物に関わってかもしれないの!」

 

「弟……勿論。俺達もあんたに聞きたいことがあるんだ」

 

「いいだろう。話を聞いてやる」

 

ソウゴ達は場所を変えるために移動する。

 

 

その後、京介とソウゴ達はスイートプリキュアの彼女達に誘われ、調べの館へと招かれる。

 

「じゃあ、とりあえず、私は北条響!キュアメロディ。よろしくね!」

 

「私は南野奏。キュアリズム」

 

「黒川エレン。キュアビートよ。よろしくね」

 

「調野アコ。キュアミューズだわ。よろしく」

 

「初めてまして。野乃はなです!キュアエールです!」

 

「俺は仮面ライダージオウ。時見ソウゴ。よろしく」

 

それからさあやとゲイツ達も自己紹介をし、何故アナザーライダーを追っていていたのか尋ねる。

 

「ねぇ、さっき言ってた弟って?」

 

「うん……数日くらい前なんだけど……」

 

今から数日前…

奏の家である日、外にいたはずの彼女の弟である南野奏太が行方不明になった。

 

その日、彼はあまり元気がなくて気分が沈んでいたらしく、姉である奏は何か思い当たる事がないかと他の三人と話し合っている間に、奏太が奏の家からも、この町からもいなくなってしまった。

それと同時にあのアナザー響鬼が町に現れては、そのたびに町で暴れるようになった。

 

「それで、あのアナザーライダーを追っていたのか?」

 

「うん。でも、全然あいつ倒せなかった」

 

アコ曰く、彼女達は何度かアナザー響鬼と戦ったらしい。

 

「早く見つけないと、奏太が……」

 

「……」

 

「アコ……」

 

焦るアコを見て、ソウゴがアコに近づく。

 

「見つかるよ。絶対に……だから、信じよう。君の友達は無事だって」

 

ソウゴがアコの頭を撫でて大丈夫だと慰める。

 

「君が大丈夫だって信じなきゃいけないよ」

 

「うん……」

 

少しアコに落ち着いた表情が戻った。

 

「それで、アナザーライダー?あいつはお前らの敵に操られてるってわけか?」

 

「おそらくあなたを誘き出して響鬼のライドウォッチを手に入れたいんだと思う」

 

「ライドウォッチ……?」

 

「こうゆうの」

 

ソウゴが自分が持つジオウのライドウォッチを京介に見せる。

 

「どうですか?」

 

「残念だが見たこともないな」

 

京介は響鬼のウォッチを見た事ないと話す。

 

「お前らもこいつを集めてるのか?」

 

「…うん」

 

「もし手に入ったら、お前達に預けてやってもいい」

 

「ほんとに……⁉︎」

 

「だが、条件がある」

 

「条件?」

 

「お前達が鬼としてふさわしいか、確かめる必要がある」

 

「鬼として……?」

 

鬼として相応しいか確かめる。それをゲイツはどう言うことなのかと疑問に思った。

 

「そうだ。鬼の力は代々、鍛えた人間だけが引き継ぐものだからな。お前らには特訓をしてもらう」

 

「え……?」

 

ソウゴ達は何故か鬼の特訓を受ける羽目になってしまった。

 

「まずは手始めに太鼓の練習だ」

 

「太鼓……?」

 

「そうだ。俺達、鬼は太鼓を使って、地を清め邪気を払い、すべての生命を祝福する」

 

「祝福⁉︎」

 

どうやってソウゴをどうやって祝おうか離れたところで悩んでいたウォズは、その言葉に反応した。

 

「俺達をバカにしてんのか?」

 

「ほお、止めるの?」

 

「我が魔王、やろう!」

 

反応したウォズがいち早く前に出た。

 

「祝福にかけては誰にも譲る気はない!完璧にマスターしてみせよう!」

 

「お前、誰だ⁉︎」

 

「祝福の……鬼だ!」

 

祝福の鬼だとマジマジと本気で言うウォズに、ツクヨミ以外が笑いを堪える。

 

「はぁ〜……じゃあ、さっきのトドロキって人探してみる」

 

「一緒に行くよ」

 

「私も行くよ……」

 

「あたしも行く」

 

「奏さん。行きませんか?」

 

「ええ、行きましょう」

 

ツクヨミの提案で、笑い堪えるはなとほまれ、アコ、さあや、奏を加えた六人は修行には参加せずさっきの轟鬼を探しに向かう。

 

一方、残るソウゴ達はウォズが祝福の鬼だと言った一言に笑いをこらえる。

 

「祝福の鬼だって……フフ……」

 

 

彼らは調べの館を出て、桐谷京介の元でソウゴ達は太鼓の修行を開始しする事になる。

ソウゴ、ゲイツ、ウォズは上の方で構えると、えみる、ルールー、響、エレンは下で構える。

 

「ねぇ、エレンのその格好……」

 

頭にハチマキを巻き、袢天を羽織って足袋を履くエレンが構える。

 

「もちろん!音吉さんから貰った本よ!」

 

「音吉さん……」

 

相変わらずだなと、響が少し呆れる。だが、ルールーも太鼓を真剣に見つめる。

 

「太鼓とは身を極める日本の伝統文化です」

 

「本当にやるのですか?ルールー?」

 

「はい!これなら新しい曲のイメージが沸くと思うのです!」

 

「は、はいなのです!」

 

ルールーが新しい曲のアイデアが浮かぶと思い、えみると一緒にやろうとする。

そんなこんなで、全員が太鼓にバチを構え、ハリーははぐたんとハミィと一緒に太鼓を叩くソウゴ達を見る。

 

「みんな!きばりや!」

 

「みんな!がんばるにゃー!」

 

「始めろ」

 

京介の掛け声と共にソウゴ達は太鼓を鳴らし出し、そのままソウゴ達は太鼓を鳴らし続ける。

そんな中、ウォズは叩きながら何かを感じる。

 

(これは素晴らしい。我が魔王の生誕を祝うに相応しい出し物になるはずだ)

 

(この太鼓から流れる音……このリズム何か、何か私の心に強く響きます!)

 

(感じる……太鼓を叩きながら流れる、私の心のビート……もう止まらない!)

 

ウォズにルールーとエレンを加えた三人の目が生き生きとしていた。

 

「うっ……らぁぁぁぁぁ!」

 

するとウォズがソウゴの叩く、真ん中の太鼓をソウゴを押しのけて叩き始めた

 

「え……ウォズ?ルールーもどうしたの、怖いよ」

 

「エレンも中々生き生きしてない……?」

 

三人が何故かいつにもなく真剣な表情で太鼓に勤しみ、ソウゴ達の場所まで奪ってしまう。まるで取り憑かれたのようだ。

 

「ほっとけ」

 

三人はわき目も振らずに太鼓を叩き続ける。

そんな中、京介は手帳から写真を取り出す。それには、響鬼と若い時の京介の写真が写っており、その背後にはもう1枚写真があった。

 

(何で出ていっちまったんだ……奏太)

 

その写真は、奏の弟である南野奏太と一緒に撮った姿だった。

 

 

その頃、はな達はトドロキの居場所を突き止めた。

 

「へぇ〜、アコってお姫様なんだ」

 

「いいな〜アコちゃんにはお姫様、奏はケーキ屋になるのが夢だもん」

 

「きっと、はなにもなりたい夢が見つかる筈だよ」

 

はなとほまれがアコが話しているとさあやが奏に話しかける。

 

「あの、奏さん私にケーキの作り方を教えてください」

 

さあやが奏にケーキ作りを教えて欲しいと頼む。

 

「どうしても今日のソウゴ君の……」

 

今日のソウゴの誕生日のために心から喜んで貰えるようなケーキを作りたいと思い、奏に美味しいケーキの作り方を頼む。

 

「わかった。一緒に作ろう」

 

「うん」

 

はな達が歩き続けると、とある滝のある場所へとやってきた。

 

「あっ、いた」

 

ほまれはそこで川で釣りをしていたトドロキを見つけた。

 

「トドロキさん!」

 

みんなはすぐにトドロキに近づく。

 

「ああ、君達はさっきの……!」

 

「お邪魔してすいません。あのアナザーライダーの正体を知りたいんですけど……教えてくれませんか?」

 

「アナザーライダー……?魔化魍(まかもう)ってわけじゃないんすね」

 

「まかもう?」

 

はな達は魔化魍などと知らない名を聞かれても、それが何なのかはわからなかったが、トドロキはアナザー響鬼が魔化魍なのだと思い、攻撃したと話す。

 

「あれになったのは鬼の修行中の身の子。鬼の不始末は本来、その師匠がけじめをつけなきゃいけないんすけど」

 

「師匠って……?」

 

「桐谷京介って男っすよ」

 

「……あの響鬼って言ってた人」

 

「京介が自分でそう言ったんすか?」

 

桐谷京介が響鬼だと話すと、トドロキがおかしいと思わせるように叫ぶ。

 

「騙されたらダメっすよ」

 

『えっ?』

 

はな達は騙されたら駄目と聞き、どう言うことだと思っていると、その時…

 

「オシマイダ〜!」

 

突如、街の方から太鼓型の猛オシマイダーが現れた。

 

「何あれ〜?」

 

「もしかして、ネガトーン――」

 

「違います」

 

「あれはオシマイダー!クライアス社だよ!」

 

「クライアス社?なんすかその会社?」

 

「クライアス社は、この世界から明日を無くそうとしてるんです」

 

「よくわからないっすが、止めに行くっす!」

 

トドロキがブレスレットを再び起動させ、自らに雷を放ち轟鬼へと変身した。

 

「みんな!」

 

はなの掛け声でみんなはプリハートとモジューレを構える。

 

「「「ミライクリスタル!ハートキラッと!」」」

「「レッツプレイ!プリキュア・モジューレション!」」

 

はな達と響達はそれぞれ光に包まれ、やがて光が消えるとプリキュアへとなった。

 

「輝く未来を~抱きしめて!みんなを応援♪元気のプリキュア!キュアエール!」

「輝く未来を抱きしめて!みんなを癒す!知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」

「輝く未来を抱きしめて!みんな輝け!力のプリキュア!キュアエトワール!」

 

「爪弾くはたおやかな調べ!キュアリズム!」

「爪弾くは女神の調べ!キュアミューズ!」

 

プリキュアに変身完了し、轟鬼と共に街に現れた猛オシマイダーを止めるために急ぐ。

 

 

京介の修行をしていたソウゴ達は…

 

「祝え!」

 

「「はぁ!」」

 

ウォズとルールーとエレンの三人は、とりつかれたように太鼓を叩き続ける。しかし、三人のタイミングはバッチリできていた。

 

一方、太鼓から離れていたソウゴとゲイツ、響とえみるは、筋力トレーニングの道具を使いトレーニングをさせられていた。

 

「ああ~~もう無理……!」

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

「流石のあたしも〜〜……もう無理……」

 

「私もなのです〜〜……」

 

「大丈夫か?お前ら?」

 

「ソウギョ?えみゅる?ゲイチュ?大丈夫〜?」

 

「う、うん、なんとか……」

 

まだ小中の学生であるソウゴ達に、しかも初めてこの鬼の特訓は体の限界だった。

 

「何だ、情けない。そんなんで根を挙げてちゃ、鬼として認められないな。ウォッチとやらを手に入れても、渡すわけにはいかない」

 

「ええ~……」

 

この特訓が出来ないとウォッチは渡さないと言われると、ソウゴ達はもう一度特訓を始める。

 

「ねぇ、そんなに欲しいものなの?そのウォッチって?」

 

響がソウゴにそんなにウォッチが欲しいのと尋ねる。

 

「うん。どうしても俺には必要なんだ」

 

「そいつを集めるとどうなる?」

 

「王様になれる。俺の夢なんだ」

 

「王様……?」

 

「時見先輩の夢なのです。王様になる事が」

 

ソウゴとえみるから王様と聞き、響はちょっと驚くが京介は笑い出す。

 

「フハハ……変な奴だな。そんなもの本気でなれると思ってるのか?」

 

「……」

 

「出来もしない夢なんで見ない方がいい。叶えられなくて絶望するだけだ」

 

「俺は出来るって信じているよ」

 

「どうして、王様なんてなるの?」

 

響から王様に何故になりたいのだと聞かれると、ソウゴは素直に答えた。

 

「夢で言われたんだ……」

 

「夢……」

 

ソウゴは幼い頃に見た夢で、『お前は生まれながらの王だ』と言われたことを話す。

それを聞いた京介は苦笑する。

 

「夢で言われたから王様か?つまりお前は夢で言われたからなりたいか?」

 

「そうじゃないよ。俺はみんなを助けたい!民を救える最高最善の魔王になる。それが夢なんだ!

その夢は一緒にいるみんななら出来る!そんな気がする!」

 

「……」

 

『――俺も、ヒビキさんのように逞しい鬼なりたい!』

 

本気でそう話すソウゴの表情を見て、京介の頭から一人の子供がそう言ってくれたを思い出す。

 

「みんな!」

 

そこへみんなのもとにツクヨミが駆けつけてきた

 

「ソウゴ。アナザーライダーとリストルが現れた。今、轟さんとはな達が戦ってる」

 

「ルールー!ウォズ!」

 

「エレン!」

 

「「はい?」」

 

ルールーとエレンは太鼓から離れたが、ウォズだけが未だに太鼓を叩き続けていた。

 

「ツクヨミ。ウォズを連れて後で来て」

 

「わかった」

 

ソウゴ達はウォズはツクヨミに任せ、戦っているエール達の元へと急ぐ。

 

 

町の方での戦いで轟鬼はアナザー響鬼と戦い。エール達五人は猛オシマイダーと戦っていた。

 

「ヤァァァ!」

 

ミューズのドロップキックが決まり、オシマイダーが地面へと倒れる。

 

「スタースラッシュ!」

 

そこへ、エトワールがスタースラッシュを放つ。

 

「オシマイダ〜〜〜!」

 

倒れながらオシマイダーが太鼓を叩く。

すると衝撃波らしきものが発生し、その衝撃波と衝突したスタースラッシュが相殺された。

 

「えっ?」

 

エトワールは技が相殺され驚くと、その隙にオシマイダーは起き上がっていた。

 

「オシマイダ〜〜!」

 

また太鼓を叩くと、心臓にまで響くくらいの衝撃と共に、五人がいきなり後ろへと吹き飛ばされた。

 

「ど、どうして……」

 

「多分、音波だと思う!」

 

「音波……?」

 

「あの太鼓よ。それで強烈な音波を放って技を無効にしてるの」

 

「そんな……」

 

身体に残る違和感と共になんで相殺されたのだとエールが疑問に思っていると、アンジュとリズムの推測では、太鼓を叩く音から放たれる音波がみんなの技を無力化させられていたと考えられた。

一方、轟鬼の方はアナザー響鬼を追い詰めていく。

 

「お前の師匠に変わって、この俺が成敗する」

 

烈雷を弾き、アナザー響鬼へ向けて清めのオーラを纏わせた烈雷を撃ちこむ。

 

「終わりだ!」

 

決めにかかろうとしたその時、轟鬼の時間が止まった。そして、時を止めたウールが轟鬼の前へと現れた。

 

「君には引っ込んでてもらいたいんだけど」

 

烈雷の向きを轟鬼へ向ける。そして、時止めを解除された轟鬼は自らの技を受けてしまう。

 

「うわぁ!…うう……」

 

モロに技を受けた轟鬼は変身解除してしまう。

 

「轟さん!」

 

アンジュ達は助けに行こうとするが、猛オシマイダーを相手にしているために助けに行けない。

 

「響鬼。轟鬼にとどめ刺してあげれば?」

 

ウールに言われ、アナザー響鬼がトドロキに止めを刺そうとする。

 

『タイムマジーン!』

 

そこへ危機一髪、ソウゴのタイムマジーンが現れトドロキの危機を救った。

 

「みんな!」

 

タイムマジーンの中からソウゴ達が駆けつけてきた。

 

「大丈夫ですか⁉︎」

 

「俺は大丈夫っす」

 

ソウゴがトドロキの無事を確認するとみんなで前に出る。

 

「あれ……響鬼は一緒じゃないんだ?」

 

京介がいない事に気づいたウールが呆れる。

 

「お前達にライドウォッチは渡さない」

 

『『『ジクウドライバー!』』』

『ジオウ!エグゼイド!』

『ゲイツ!ゲイツリバイブ剛烈!』

『ハリー!』

 

「「「変身!」」」

「「ミライクリスタル!ハート、キラっと!は~ぎゅ~!」」

「 「レッツプレイ!プリキュア・モジューレション!」 」 」

 

ジオウとゲイツ、ハリーがドライバーを回してアーマーを身にまとい、そこに三人のライダーが現れ。

えみるとルールーがミライクリスタルとプリハートをセットして手順を取ると姿が変わっていき。

響と奏の二人はフェアリートーンである『ドリー』と『レリー』をモジューレにセットして構えると光に包まれ、やがて光が消えると四人はプリキュアへとなった。

 

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!アーマータイム!レベルアップ!エ・グ・ゼ・イー・ド! 』

『ライダータイム!リ・バ・イ・ブ剛烈! 剛烈!』

『ライダータイム!仮面ライダーハ・リー!』

 

「「輝く未来を、抱き締めて!みんな大好き!愛のプリキュア!」」

「キュアマシェリ!」

「キュアアムール!」

「爪弾くは荒ぶる調べ!キュアメロディ!」

「爪弾くは魂の調べ!キュアビート!」

 

ソウゴ達も変身を完了して構える。

 

「ソウゴ。俺とアナザーライダーを止めるぞ!」

 

「わかった。ハリーはみんなとオシマイダーの方をお願い」

 

「おぉ!」

 

ジオウとゲイツが轟鬼が倒すはずだったアナザー響鬼を引き継ぎで戦い。ハリー、メロディ、ビート、アムール、マシェリは猛オシマイダーへと応戦する。

 

 

 

「はぁぁ!」

 

ジオウ達が敵と戦っている頃、ウォズは今だに太鼓を叩き続けている。

 

「ウォズ!ウォズ!」

 

ツクヨミの声が届かないのか、ウォズはまったく反応せず太鼓をたたき続ける。

 

「もう〜!」

 

ツクヨミは足下に落ちている石を軽く投げてウォズに当てる。

 

「邪魔しないでくれないか!」

 

「アナザーライダーが現れたの。あなたも合流して!」

 

「我が魔王にはゲイツ君もついてるだろ?なら問題ない。

今、私にはやらなければならないことがある」

 

「は?」

 

「我が魔王の誕生に相応しい祝福だ!」

 

「はぁ……完全に間違ってる」

 

「…何が間違っている?」

 

ツクヨミの言ったことが癇に障ったのか、ウォズは彼女にそう聞き返す。

 

「そんなことしても絶対にソウゴは喜ばない」

 

「ッ!?…………そんなバカな」

 

「ウォズは人を祝うことが何にも分かってない、そんなのあなたが楽しいだけ。もういい!」

 

呆れた口調でそう語ると、ツクヨミはウォズを置いて皆のもとに行ってしまった。

それを聞いたウォズは愕然となり、口を大きく開けてショックを受けた。

その感覚は、まるで体中に電撃が走ったような感覚だった。

 

「私が人を祝うことを、分かっていないだと……」

 

ツクヨミの言葉を聞いたウォズは、手から太鼓のバチを落とす。

 

「そんなことが……私と言えば…祝いではないのか……?」

 

自身のアイデンティティが揺らぎ始めたウォズ。そのままショックのあまり倒れ込み、苦悩してしまう。

 

 

エール達は猛オシマイダーの音波からの攻撃に、苦戦を強いられていた。

 

「そぉら!」

 

ハリーがジカンチェーンを放つも、音波がチェーンを無効にする。

 

「オシマイダ〜!」

 

オシマイダーはさらに強烈な音波を彼女達に放った。

 

「ラブギターロッド!」

 

それを見たビートが咄嗟にラブギターロッドを展開する。

 

「ビートバリア!」

 

ラブギターロッドにフェアリートーン・ラリーがセットされた状態で弾くとバリアが作られ、それによって音波を無効にして返した。その影響でオシマイダーの動きが悪くなり始める。

それを見たアムールとマシェリは、ビートと一緒にトドメを刺そう提案する。

 

「ビート!ここは一緒に行きましょう!」

 

「えぇ!行くわよ!」

 

「「はい!」」

 

「チェンジ!ソウルロッド!」

 

「「ツインラブギター!ミライクリスタル!」」

 

ビートはラブギターロッドをソウルロッドへと変えると、マシェリとアムールはツインラブギターにルージュとバイオレットのミライクリスタルをセットする。

 

「アーユーレディ!」

「行くのです!」

 

ミライクリスタルをセットしてツインラブギターを使い、二人が弦を弾き演奏を始める。

 

「「届け!私達の愛の歌!」」

「駆け巡れ!トーンのリング!」

 

「心のトゲトゲ!」

「ズッキュン撃ち抜く!」

「プリキュア!ハートフルビートロック!」

「「ツインラブ・ロックビート!」

 

ビートがハートフルビートロック、マシェリとアムールがツインラブ・ロックビート。

三人同時に赤と紫のエネルギーを放つ。

 

「三拍子!1!2!3!」

 

「愛してる!」

 

「センキュウ!」

 

「フィナーレ!」

 

三人の掛け声と共にポーズを取り、太鼓型の猛オシマイダーは浄化された。

 

「ありがとうね。二人共」

 

「はい!」

 

「ギターの勝利なのです!」

 

三人が軽くハイタッチをする。

 

 

一方、ジオウとゲイツはアナザー響鬼と戦いを繰り広げる。

 

『のこ切斬!』

「はぁぁ!」

 

ゲイツのジカンジャクローの『のこ切斬』をもアナザー響鬼は持ちこたえる。

だが、アナザー響鬼にも着実にダメージを与えている。

 

「よし、行ける気がする」

 

「一気に決めるぞ」

 

『ジオウ!Ⅱ!』

『ゲイツリバイブ!疾風!』

 

二人がドライバーに装填し、後ろから二人の変身エフェクトが現れると、ドライバーを回す。

 

『ライダータイム!仮面ライダー!ライダー! ジオウ・ジオウ・ジオウ!Ⅱ!』

『スピードタイム!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイブ疾風! 疾風!』

 

ゲイツはリバイブ疾風、ジオウエグゼイドアーマーからジオウⅡへチェンジした。

流石に危険と思い、アナザー響鬼が逃走を図ろうとする。

 

「逃がさん」

 

ゲイツリバイブ疾風のスピードでアナザー響鬼の前へ回り込み、ジカンジャクローで攻撃を繰り出す。

 

「ぐぅぅ……」

 

攻撃を受けたアナザー響鬼は二つの棍に炎を纏わせて反撃してくる。

 

「はぁ!」

 

それに対して、ゲイツはゲイツリバイブ疾風のスピードで攻撃を避けた。

 

「はぁぁ!」

 

ジオウはサイキョーギレードで攻撃を繰り出し、アナザー響鬼が怯んだ。

 

「行くよゲイツ!」

 

「あぁ!」

 

二人はドライバーのロックを解除し、キックの文字がアナザー響鬼の周囲を囲む。

 

『『フィニッシュタイム!』』

 

ジオウが飛び上がると先にゲイツが無数のキックの文字からスピードで撹乱しながら連続キックを繰り出し続ける。

 

『百烈タイムバースト!』

『トゥワイズタイムブレーク!』

 

「はぁぁぁーー‼︎」

 

ゲイツに振り回されそこへ、ジオウのトゥワイズタイムブレークが決まり、アナザー響鬼に直撃し、アナザー響鬼が吹き飛んだ。

 

「うっ……」

 

倒れたアナザー響鬼からウォッチから抽出され、変身解除させることに成功した。

 

「え……子供?」

 

ジオウは変身解除されたアナザー響鬼を見て、その正体が自分達よりも年下の男の子の子供だと驚いた。

 

「っ⁉︎ 奏太!」

 

「何?いなくなっていたお前の弟か?」

 

その子は何と、リズムが探していた弟の南野奏太だった。

 

「どうして……奏太!」

 

いち早くミューズが倒れた奏太に駆け寄る。

 

「奏太……しっかりして」

 

「うっ、うっ……」

 

意識を取り戻した奏太が目を開ける。

 

「……その声……お前アコなのか?」

 

「っ‼︎………うん。どうして奏太が?」

 

ミューズにどうしてと聞かれると、奏太は言いづらそうな表情になる。

 

「とにかく話を聞くから」

 

ジオウが駆け寄り、奏太を抱き起そうとする。

だがその時、ジオウ達の時が止まる。

 

「まだ仕事は終わってないよ」

 

ウールはジオウの攻撃でも破壊されなかったアナザー響鬼ウォッチを拾う。

 

『響鬼…!』

 

ウォッチを再起動し奏太へ埋め込むと、ウールは奏太から離れる。

 

「うわぁぁぁぁぁーーーー‼︎」

 

奏太がアナザー響鬼へと再変身させられると、時間が動き出す。

 

「奏太!」

 

「がぁぁ!」

 

「いゃあ!」

 

再変身したアナザー響鬼はいきなりミューズの顔を叩いた。

 

「奏太……」

 

「ミューズ!」

 

アナザー響鬼はミューズに更なる攻撃しようと仕掛ける。

 

「やめろ!」

 

そこへ、京介がようやく現れた。しかし、京介はアナザー響鬼にやめろと言う。

 

「……ッ」

 

京介は懐から音叉を取り出し、一度近くの木に当てる。

 

〈ピィィーーーーン!〉

 

音叉が鳴り出すと、京介はそれを額に近づける。

すると京介の体を紫の炎が纏い、姿を変える。

 

「うっ……はぁ!」

 

炎を払うと京介が響鬼となった。

――しかし、その姿はどこかが違っていた。

 

「えっ?」

 

変身した京介はアナザー響鬼を庇う。

 

「何?」

 

響鬼?はアナザー響鬼を庇い、ゲイツへと攻撃を仕掛ける。

 

「何だ貴様⁉︎」

 

「ゲイツ!」

 

ゲイツが攻撃を受け、ハリーがゲイツの助けに入ろうとする。

 

「あれ……?前に見た響鬼と何か違う気がする」

 

以前、門矢士が仮面ライダー響鬼となったのを見ていたので、ジオウ達はなんとなく響鬼の姿は覚えていた。

だが、今の京介の響鬼は何か違う。

 

「あの時は、確か……紫だったわ」

 

「でも、白って……もしかして、あれも響鬼……?」

 

「違うっす」

 

アンジュとエトワールがそう呟くと、トドロキがあれは響鬼とは違うという。

 

「あいつは響鬼でも何でもない。響鬼を襲名できなかった……ただの鬼だ」

  

「……ただの鬼?」

 

ただの鬼……即ち、響鬼ではないのだと話す。

 

「何だよ。あいつ響鬼じゃないのか」

 

響鬼ではない事を知り、ウールはこの場から去って行った。

そして、本当の響鬼ではないことを知ったソウゴ達は、ウォッチを継承できない事を知ってしまった。

 


次回!Re.HUGっとジオウ!

 

第40話 2018: 祝え!受け継がれる鬼の魂!

 

 




おまけ

ダイガン「ついに来た…この時期が…ッ!」

パップル「何としてでも、ジオウの気にいるプレゼントを用意しないと…」

チャラリート「・・・あの〜、何でプレゼントひとつでそんなに深刻そうな顔になってんスか?」

パップル「・・・アンタは知らないみたいだから言うけど、前に社長がオーマジオウの誕生日にプレゼントを用意しなかった時、怒ったオーマジオウがクライアス社を物理的に倒産させようとした事件があって。それ以来、オーマジオウの知人は誕生日に必ずプレゼントを用意する事になってるのよ…ッ!」

チャラリート「いや、物理的に倒産って何スか」

因みに前回の誕生日の時は、プレゼントが気に入らなかったという理由で生身のプレジデント・クライにスープレックスをかましたそうです。

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