Re.HUGっとジオウ!   作:yu-ki.S

51 / 86
ウォズ「この本によれば、普通の中学生 時見ソウゴ。彼には魔王にして時の王者『オーマジオウ』となる運命が待っている。
残るウォッチは四つ。だが、突如現れたアナザーキバ。彼女は我が魔王の初恋の人らしく、我が魔王は混乱する。
さらに謎のライダー…仮面ライダーギンガも現れたことで、事態はさらに読めなくって来た……
そして、私も新たな姿へ……おっと、要らぬ所まで言ってしまいました」


第43話 2018: 初恋さよなら…ファイナリータイム!

ソウゴ達がアナザーキバを止めようと戦っていた頃、突如地球へ飛来してきた仮面ライダーギンガが問答無用で攻撃を仕掛けてきた。

ソウゴはジオウトリニティとなり応戦するが敗退し、今はギンガから逃れるため、はな達に運ばれる形で地下へと逃げていた。

 

「何なんだよ、あのギンガとかいうライダーは⁉︎」

 

「あの強さ、俺達とは次元が違う」

 

「強すぎるなんてレベルじゃないよ……」

 

「宇宙から来たみたいだけど、ウォズ、何か知らない?」

 

「考えられるのは、時空の歪みからこの世界に迷い込んだ異物」

 

はなの問いに対して、この世界に迷い込んだ者だとウォズが推測する。

 

「そう。まるで正体が分からない」

 

声が聞こえ振り向くと、そこにはスウォルツらクライアス社が現れた。

 

「お前達にも……?」

 

「俺が見たところ、あれはただの力。純粋な力だ」

 

「純粋な力……」

 

純粋な力と聞き、実際に戦ったソウゴ達は確かに強かったと互いに頷き合う。

 

「その力が今、人類を滅びの道に導こうとしている。

ひとつはっきりしているのは、お互いに奴の存在は好ましくないということ」

 

「手を組む、ということでいいのでしょうか?」

 

さあやが端的にそう言うと、スウォルツは頷く。

 

「奴を倒すにはそれしかない。

(そして……あのギンガとかとやらの力も……)」

 

「……」

 

ソウゴ達はクライアス社と手を組む方向に話は進むが、スウォルツは裏でギンガの力を狙おうと企てる。

そんな彼の様子を、ウォズは黙って見ていた。

 

「アナザーキバはどうするの?」

 

「キバは強い。もちろん奴の力も必要だ」

 

ソウゴがアナザーキバはどうするのだと聞くと、スウォルツはキバの力も必要だと答える。

 

 

ノーブル学園へと来ていたツクヨミ達は、二人の女子生徒へと出会った。

 

「トワちゃん!ゆいちゃん!」

 

そこへ、栗色の髪をお団子ヘアーにまとめている一人の女子生徒が来た。

 

「はるかちゃん」

 

「あなた方、見たところ学園の人ではありませんね」

 

「えぇ、私達ラヴェニール学園から来たの」

 

「ラヴェニール学園?」

 

「ラヴェニール学園って、結構遠くからじゃないですか⁉︎」

 

「あの、ここには……」

 

「その子かわいい!」

 

ルールーが言いかけると、はるかと呼ばれた少女はハリーが抱いているはぐたんに目が光る。

 

「はぐたんって言うんや。よろしゅ〜な!」

 

「はぎゅ〜♪」

 

「はぐたん!私ははるか、よろくしくね♪」

 

はるかははぐたんのかわいいさに気を取られてしまう。

 

「あの、私達少し気になる事があったので、ここに来たんです」

 

気を取り直してルールーが目的を話す。

 

「去年のここで事件について調べに来たのです」

 

「「「っ⁉︎」」」

 

去年の事件について聞くと、突如三人が言葉に詰まる。

 

「何か知ってるの?」

 

「あなた方まさか……あの方の仲間ですか?」

 

「えっ?」

 

トワがツクヨミ達が誰かの仲間だと思われてしまった。

 

「心配はない。彼女達は違う」

 

その時、聞き覚えのある声が聞こえた。

彼女達の下へ来たのは、この前ソウゴを助けてくれた素晴らしき青空の会の戦士、名護啓介だった。

 

「名護さん」

 

「名護さんはどうしてこちらへ?」

 

「おそらく、また北島ユウコはここへ来るかもしれない。だから、この学園で待ち伏せしているのだ」

 

「ここに……」

 

「教えてくれない?この学園の子と北島ユウコとの間に、何があったのか。私達も力になりたいの!」

 

ツクヨミが自身の思いを告げると、はるかは辛そうな表情を浮かべるが、意を決したかの様に前に出た。

 

「その……私なんです……」

 

『えっ?』

 

「私なんです。襲われたの……」

 

春野はるか。その少女こそが、北島ユウコによる殺人未遂事件、あの時に襲われた被害者だと打ち明けた。

 

 

その頃、ソウゴ達はアナザーキバであるユウコに力を貸して貰うべく、彼女との接触を図る。

 

「こんな時に美容室か。何を考えている?」

 

美容院からユウコが現れると、クライアス社達が先に接触してきた。

 

「私はこの世界の女王となる身。いついかなる時も美しくなくてはならない」

 

背後からソウゴ達も現れた。

 

「まさに女王様に相応しい美しさ。輝くようでございます」

 

「ほ~う……分かってるようだね」

 

スウォルツのお世辞にユウコは気分を良くする。

 

「女王様。実はお願いがございます」

 

「苦しゅうない。言ってみろ」

 

「ギンガなるものを倒すべく、ぜひお力添えを」

 

「いいだろう。ただし条件がある。全員私の前に跪け」

 

「わかりました。ふん!」

 

スウォルツが力ずくで後ろにいるオーラやウール、ビシン達を膝間尽かせる。

 

「何故……おい!」

 

はなとほまれがゲイツの頭をを無理矢理さげさせる。

 

「今は我慢だよ」

 

「とりあえず、今はお願い」

 

とりあえずソウゴ達も跪く。

 

「これでご満足いただけましたか?」

 

「ああ、満足した。じゃあな」

 

この光景を見たユウコは満足そうな顔でそう告げるとソウゴ達に背を向け、去って行こうとする。

 

「待て!何処へ?」

 

「気が変わった。女王たる私が、お前らのような有象無象と手を生むのは品位に関わるからな」

 

「貴様!状況が分かっているのか⁉︎」

 

「お前の意見など求めていない」

 

スウォルツは自らの口癖で一蹴され、それを聞いたウールは思わず吹きだす。

 

「ギンガとか言ったか。奴のことはなかったことにする」

 

「そんな……」

 

「なかったことに……現実逃避か?」

 

「意味が分かんない」

 

「魔女王だな」

 

「待ってください!」

 

ゲイツとほまれが文句を垂れ、ウォズがそう呟いていると、さあやがユウコの前に出る。

 

「なんだ、この娘?」

 

「女王様なら、困っている人を見過ごすんですか!冤罪に泣く人を助けて、今そこに苦しんでいる人は助けないですか!」

 

「私は女王だ。だが、状況判断する事も必要。だから、ギンガをなかった事にした」

 

さあやの言葉でも彼女は、ギンガの事はなかったことにしようとする。

 

「あなたは……」

 

「あのっ……!」

 

さあやはそんなユウコに更に声を掛けようとするが、今度はソウゴが前へと出る。

 

「ユウコさん。俺のこと覚えていませんか?」

 

「えっ?」

 

いきなり、小さい頃に会った女性だと思い尋ねた。

 

「お前……こんな時に何言う…」

 

さすがに子供の時に、しかも会ったのが1回だけだし、その時の事も話さずに覚えてるわけが……

そうゲイツは思っていると…

 

「……………あぁ、思い出した。お前か」

 

「ええ……?」

 

ユウコの口からは、ソウゴとは会ったことがあると口にした。

 

 

しばらくして、ソウゴ達はクジゴジ堂へ戻った。

 

「一体何を考えているあの女は‼︎全然理解出来ん‼︎」

 

「本当だよ!どこまでわがままな女なのよ!」

 

「はぁ〜……全く……出来れば関わりたくないが……」

 

ゲイツ達はユウコの自己主義にイライラしていた。

 

「やっぱりな~。あの人が、あの時の女の子だったんだ。また会えるなんて感動っていうか……」

 

「…待って。あの時の女の子ってまさか?」

 

「俺さ。心の中でずっと名前を付けてたんだ。昔遊んでくれた女の子だったから」

 

はなの質問に対し、ソウゴは恥ずかしげも無く答えるとゲイツは思わず呆れる。

 

「恥ずかしくないのかお前⁉︎」

 

「全然」

 

初恋の人がユウコだと知り、ソウゴは浮かれていた。

そんな浮かれたソウゴに対しさあやは少し暗い表情になっていた。

そこへ順一郎が現れ、甥っ子の“初恋の人”と言う言葉に反応する。

 

「ちょっとソウゴ君。まさか例の初恋の人に会ったの?」

 

「うん」

 

「それは奇跡だよ!運命の出会いかも知れないね!今日はご馳走だ!ハハッ!初恋はどんな味かニャア~!」

 

順一郎も浮かれだし、キッチンへと急ぐ。

 

「でも北島ユウコは今、冤罪の復讐をしようとしているわけだし、本当に冤罪なのか?」

 

「もしそうなら真犯人は誰なのか?」

 

「そういえば、ツクヨミ達何か掴んだのかな?」

 

はなは事件のあったノーブル学園にいたツクヨミ達が、何か掴んだのかなと思っていた。

 

「どちらしろ事件の真相が分からなければ、手を組むも組まないもない」

 

「よし、俺が過去に飛ぼう」

 

「私も行くよ。もしかしたらこともあるし」

 

「わかった」

 

「確か、ノーブル学園で起こった事件。その時の状況を見た方がいい」

 

「よし!行くぞ!」

 

「うん!」

 

ゲイツは自分のタイムマジーンへと向かい、ほまれと共にノーブル学園の事件の起きた当日へと設定する。

 

「時空転移システム。起動!」

 

年号を指定し、タイムマジーンは過去へと飛ぶ。

 

 

その頃、北島ユウコはランニングをしている男性の前へと現れた。

 

「判事の及川順一だな。お前に判決を言い渡す。有罪!」

 

アナザーキバへと変身して判事だった男性を襲っていたその少し離れた所で、ギンガが街へと現れて街の人を襲撃していた。

 

「この〜!」

 

既にビシンとタイムジャッカー達がギンガと戦闘を行なっていた。

 

『オーガ!』

 

ビシンはオーガのライドウォッチを取り出し、そのウォッチをドライバーへと装填した。

 

『アーマータイム!コンプリート…オーガ!』

 

「これならどうかな〜」

 

オーガアーマーとなったビシンはギンガへと立ち向かい、ジカントンファーとタイムジャッカー達の衝撃波で攻撃しようとする。

しかし、ジオウトリニティの時のようにギンガの周りに展開された壁のようなもので守られていた。

 

「ふん!」

 

「うわぁぁぁぁぁ」

 

「邪魔だ!」

 

ウールとオーラを吹き飛ばし、先に吹き飛ばされたビシンは変身解除となる。

 

「ギンガだ……」

 

ようやくソウゴ達がギンガの現れた現場へと到着した。

 

「行くよ!」

 

『ジクウドライバー』

『ビヨンドライバー!』

 

はなの掛け声と共に二人はドライバーを装着し、ソウゴとウォズもウォッチを取り出した。

 

『ジオウ!』

『ウォズ!』

 

「「変身!」」

「「ミライクリスタル!ハートキラッと!」」

 

掛け声共にソウゴとウォズはドライバーを回し、はなとさあやはミライクリスタルをセットし、姿を変える。

 

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』

『投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!』

 

今度は入れ替わるようにジオウ達がギンガへと挑む。

 

「はぁ!」

 

「はぁぁぁ!」

 

ジカンギレードとジカンデスピアで攻撃を繰り出す。しかし、これもまたもギンガの放っている壁に阻まれ阻止される。

 

「くぅ!」

 

「やはり、至近距離では無理か……」

 

「フラワーシュート!」

「フェザーブラスト!」

 

今度はエールとアンジュのメロディソードで、フラワーシュートとフェザーブラストを同時に放った。

 

「無駄だ」

 

これもギンガの張る壁がそれを防ぐ。

 

「そんな……」

 

「遠くからでもダメなの……」

 

「愚か者ども!」

 

「エール!アンジュ!」

 

そこへ、判事の男性を追っていたアナザーキバが、ギンガと戦うジオウ達を見かける。

 

「ふん」

 

ユウコはアナザーキバから変身解除すると、ジオウ達が戦う姿を見ず立ち去ろうとする。

その時、ギンガの攻撃の矛先がユウコへ向けられた。

 

「危ない!」

 

「ソウゴ!ダメ!」

 

ジオウはギンガの攻撃の方を見ると、ユウコへと放たれると見て咄嗟に前に出た。

 

「うわぁぁぁぁぁ‼︎」

 

咄嗟に彼女を庇ったジオウは吹っ飛ばされた。

 

「ソウゴ君ーーー‼︎」

 

「二人は我が魔王を!」

 

「「はい!」」

 

ウォズ一人を残し、エールとアンジュはジオウの元へと急ぐ。

 

『カマシスギ!フィニッシュタイム!』

 

ジカンデスピアのパネル全体をスワイプさせてエネルギーを蓄積させ、スウォルツも衝撃波を放った。

 

「ッ……」

 

ウォズとスウォルツの同時攻撃炸裂し、ギンガに効いた様子で動きが止まる。

 

「まだまだ……キバって……」

 

ギンガは反撃しようとするが、ちょうどその時太陽が隠れ、空は真っ暗になる。雷鳴が響きだすと、ギンガは石の様になり停止した。

 

「やったのか?」

 

「いや。まだだ…」

 

 

 

過去へと飛んだゲイツとほまれは、事件が起こるノーブル学園の中へとは入っていた。

 

「事件まであと何分?」

 

「あと十分だ。急ぐぞ!」

 

二人は現場へと急いで向かう。

 

 

 

一方、現代でギンガに飛ばされたソウゴは目を覚ました。

 

「………ん……」

 

目を開けると、ソウゴの前には庇ったユウコがいた。そして彼女は、ケガをしたソウゴの腕に包帯を巻いてくれた。

 

(同じだ。あの時と……!)

 

それは、過去で一緒に遊んでくれた女の子が膝に絆創膏を貼ってくれたあの子の行動と同じだった。

 

「ありがとう」

 

「気にするな。お前は私を庇った。忠実な下僕は大事にしないとな」

 

「あの、あの時の女の子さんて呼んでいいですか?」

 

「断る」

 

「……じゃあユウコさんで……」

 

とりあえず、名前で呼ぶ事は了承してくれた。

 

「あの……実は俺、王様になるのが夢なんです」

 

「ほう、私と一緒だな」

 

同じ目標だと話すと、ユウコが立ち上がる。

 

「お前が王様で私が女王。2人でこの世界を支配するか?」

 

「え……?それって……結婚⁉︎」

 

「私達の子供で全世界を埋め尽くす」

 

「子供……⁉︎ いやいや冗談ばっか!俺はまだ中学生ですし……」

 

流石に結婚は中学生にはまだ早すぎるように思えたし、子供と言われても流石に…と、ソウゴが狼狽えていると…

 

「それよりお願いします。もう復讐はやめて下さい。ユウコさんには似合いませんよ」

 

ソウゴは話を変える為、裁判で関わった人達への復讐をやめて下さいと頼む。

 

「………そうだな。分かった」

 

「ほんと⁉︎」

 

「あぁ……」

 

ユウコは止めると約束し、ソウゴの下から去っていった。

 

「よかった……」

 

「あの女は止めておけ」

 

もう復讐はしないと知りホッとしていると、階段を降りてくる音が聞こえた。

振り向くと、そこからサングラスを掛けた男性が現れた。

 

「あの女に気を許すな」

 

「…どうしてそんなことを言うの?」

 

「俺はキバの僕として、その女を守ってきた。だから分かる、あの女は腐っている」

 

「腐っている……?」

 

「そして、お前は近いうち深く傷つくだろう」

 

「えっ?」

 

「だがそれもいい。男は傷つく事で磨かれる……

それでもわからない時は会いに行け、本物にな」

 

「本物の?」

 

サングラスの男性はそれだけを言い残して、ソウゴの前から去っていく。

 

「「ソウゴ(君)!」」

 

そして入れ替わるように、はなとさあやがやってきた。

 

 

ノーブル学園にいたツクヨミ達は、はるかやトワから事件の内容に聞かされた。

 

「北島ユウコは……この世界の人間じゃない?」

 

「どう言う意味なのです?」

 

「彼女はホープキングダムから来た人間です」

 

えみるの疑問にトワが、ユウコはホープキングダムから来たと話す。

 

「ホープキングダムとは?何という国です?」

 

「それって、こっちの世界じゃない。別の世界。そう言うところかしら?」

 

「そんなところですわ」

 

以前に行った魔法界。それと同じものだと思い、ツクヨミが耳を傾ける。

 

「その……アナザーライダー、ですか?彼女は私の兄の元婚約者なるはずだった方なのです」

 

「元婚約者?」

 

彼女曰く北島ユウコは、トワの兄の元婚約者だったらしい。

 

「はい。ですが、私の兄ははるかとの結婚を約束していて、婚約者との結婚は破綻になったのですが……」

 

「その元婚約者は、その子に手を掛けようした……」

 

「北島ユウコ……彼女はこちらの世界の人間ではなく、ホープキングダムと呼ばれる世界からきた人間だと」

 

それをツクヨミ達と話を聞いていた名護は、彼女に戸籍がなかった理由を理解した。

 

「もしそうなら、裁判に関わった関係者だけじゃなくて、はるかさんも狙っていると……」

 

その話が本当なら、北島ユウコは必ずここにも現れる。

 

「でも、今度はちゃんと話をしたいです」

 

「話をですか?」

 

するとはるかは、次会った際は彼女に謝りたいと話した。

 

「あの時は……私いきなりで何も言えなかったんです。プリンセスとして……」

 

 

 

今から数年前、過去で事件のあった場所へゲイツとほまれやってきた。

 

「あれか」

 

二人が雨に打たれながら近づこうと試みていると、過去の北島ユウコを目撃した。

だがその時、彼女はマンホールの蓋を引きづってきており、そこにいる傘をさした誰かに振りかざさんと持ちあげる。

 

「よせっ!」

「ダメ!」

 

二人が叫んだ時には遅く、北島ユウコは呆気にとられていた少女の持っていた傘をへし折りながら、彼女を殺さんとマンホールを振り回し続ける。

 

「フハハハ……」

 

そのときの彼女は、相手を苦しめている事を喜ぶかのように、そして狂った様に笑っていた。

その後、彼女が振り回したマンホールは少女には直撃しなかったが、警備員に抑えられ警察へと送られた。

 

 

 

現代では雨が降ってる中、アナザーキバに襲われた裁判関係者の三人が集まっていた。

 

「やはり、我々の恨んで……」

「おそらくそうでしょ……」

 

「三人一緒とは都合がいい」

 

突然、話し合っている三人の前にユウコが現れてアナザーキバに変身した。

 

「仲良く裁きを受けろ!」

 

まとめて捕縛すると、自身の爪を鞭のようにして彼らの胸へと刺し、ステンドグラス状にして砕き、殺害する。

そこへソウゴとはなとさあやが駆けつけてきた。

 

「っ⁉︎」

 

「ユウコさん!なんで……さっき約束してくれたじゃないですか!!復讐はやめるって!」

 

「この世界の法を、改正したまでのこと」

 

辺り一面に散らばった色とりどりなガラス片――さっきまで人だったものを見て、声を漏らして驚愕する三人。

そしてソウゴとの約束を破ったことに対して、ユウコは悪びれることなくそう答える。

 

「そんな……そんなの間違ってます!」

 

「ユウコさん……」

 

「……なぁソウゴ。なぜ私が、こんな私だか分かるか……雨のせいなんだ」

 

間違っていると叫ぶはなを無視し、驚愕するソウゴに向けてそう言うと、ユウコが振り続ける雨を見上げる。

 

「死んだ母が言っていた。私を産んだ時は酷い雨だったと。

それ以来ずっと雨なんだ。ずっと……」

 

「なら俺が……俺がユウコさんの傘になる!だから……」

 

そこへゲイツとほまれ、ハリーが駆けつけて来た。

 

「ソウゴ!その女から離れて‼︎」

 

「冤罪というのは、その女の嘘だ!」

 

「嘘……?」

 

「どう言う事なの⁉︎ 嘘って……」

 

「そいつは、自分の婚約が破綻となり、ノーブル学園にいたその生徒を襲ったんや!」

 

真実を知ったソウゴ達は、ユウコに疑いを感じ始める。

 

 

その時。停止していたギンガに太陽の光が当てられ、再び動き出した。

 

「何⁉︎」

 

「そうか。奴は太陽の力で動くのか」

 

ギンガが動くのは太陽から放たれるエネルギーによるものだと知ると、ウォズは再び動き出したギンガに応戦する。

 

「ギンガか!」

 

ウォズが戦っている姿を見かけるとソウゴ、ゲイツ、ハリーはギンガの元へと向かう。

 

『ジオウ!Ⅱ!』

『ゲイツリバイブ!疾風!』

『ギアジェット!』

 

「「「変身‼︎」」」

 

三人はドライバーにウォッチを装填し、ドライバーを回す。

 

『ライダータイム!仮面ライダー!ライダー! ジオウ・ジオウ・ジオウ!Ⅱ!』

『ライダータイム!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイブ疾風!疾風!』

『ライダータイム!ハ・リ・ー!ジェットタイム!導け!切り開く世界!ハリー!ギア!ジェット〜!』

 

ソウゴ達も変身を完了し、四人でギンガへと勝負を挑む。

 

「はぁぁ!」

 

ジオウがパンチを繰り出すがやはり防がれる。次にハリーがジェットの加速でキックを繰り出す。

 

「くぅ!」

 

これも壁に阻まれ跳ね返された。次にゲイツがジャッククローを繰り出す。

 

「ぐわぁぁぁぁ!」

 

ジャッククローが手から離れ、ゲイツが飛ばされる。

四人がかりで挑んでもギンガには通用しない。

 

「さらばだ!」

『ギガンテックギンガー!』

 

ギンガは手からエネルギーの弾を作り出し、ジオウへエネルギー弾が放たれた。

 

「「「ソウゴ‼︎」」」

 

その時、ユウコがジオウの前へと現れ、手に持ったマンホールでギンガの攻撃からジオウを守った。

 

「ユウコさん⁉︎」

 

「女王様の気まぐれだ」

 

「ありがとう」

 

『キバ…!』

 

無駄に頑丈だったマンホールを投げ捨て、ユウコがアナザーキバへと変身する。

 

「おいで!」

 

アナザーキバが二匹の怪人――バッシャーとドッカを出現させ、ジオウ達と変わってギンガへと応戦する。

 

「どう言うことや?」

 

「とにかく、奴がアナザーライダーが気を取られている内に仕掛けるぞ!」

 

「あぁ!」

 

ギンガがアナザーキバに気を取られたところにウォズ、ゲイツがジカンデスピアとジカンジャックローを投げつける。

当然この攻撃も受け止められるが、ジオウが投げたサイキョーギレードはギンガの両手が塞がっていたためかバリアが張れずに見事直撃した。

 

「ぐうぉぉぉ‼︎」

 

「今や!」

 

その隙にハリーがジカンチェーンを放ち、ギンガの動きを拘束した。

 

「行くよ!みんな!」

 

ジオウの合図で四人がドライバーを操作する。

 

『『『フィニッシュタイム!』』』

『ビヨンド ザ タイム!』

 

四人が同時に飛び上がる。

 

『トゥワイズタイムブレーク!』

『百烈タイムバースト!』

『タイムエクスプロージョン!』

『ジェットタイムフィニッシュ!』

 

四人が同時にライダーキックを放ち、ギンガは身動きが出来ないまま彼らのキックが直撃。ジカンデスピアとジカンジャックローとサイキョーギレードがギンガの体を貫通した。

 

「ギャラクシィィィーーーッ‼︎」

 

そして独特の断末魔を残してギンガは爆発し、ジオウ達が着地した。

ギンガが爆散した後、残骸から現れた白いエネルギーが宇宙に向けて放出された。

だがその力は、スウォルツの持っていたブランクウォッチに宿った。

 

「これで…」

 

笑みを浮かべるスウォルツだったが次の瞬間、黒いマフラーが彼の持っていたウォッチを奪取した。

 

「何?」

 

ウォズが意表を突いてスウォルツからウォッチを奪ったのだ。

 

「残念だったね。君の思惑ぐらい読めていたよ」

 

スウォルツにそう言うとソウゴ達をマフラーで囲い、スウォルツの前から去っていく。

 

 

ノーブル学園ではプリンセスというはるかの言葉に、ツクヨミ達が反応する。

 

「プリンセスか……なんかソウゴ似ているね」

 

「ソウゴ?」

 

「似てるって?」

 

「ソウゴとは、どなたですか?」

 

はるかとゆい、トワの三人は知らない名前が出てきたことに疑問を抱き、誰なのかと問う。

 

「ソウゴは私達の……」

 

「友達なのです!時見先輩も王様になるといつも言ってるのです!」

 

「でも、なんで王様?」

 

「言っていたのです!民を救う最善最高の王になると!」

 

えみるがソウゴの夢を話すと、王と聞いた名護が昔をふっと思い出す。

 

「王か……私も、王であった子を知っている」

 

「えっ?王様とお知り合いなのですか?」

 

「あぁ、それで大事な人を彼は救った。彼の名は……紅渡」

 

「紅渡……」

 

はるかのプリンセスとソウゴの王様になる夢、どちらも似ている。そして名護の知る『紅渡』という人物の事を口にしていた。その時…

 

「いい女だな」

 

女性の声が聞こえ振り向くと、そこには赤いドレスを着た北島ユウコがいた。

 

「女王としての足りないものを磨き、よりさらに歩み。真っ直ぐなその気持ち。

そんなお前だからこそ、カナタは惹かれた……お前は有罪だ!」

 

彼女は殺意の込められた視線を突き刺しながら、はるかに指さして有罪と叫ぶ。

 

「待ってください!結婚がどう言うものかわかりません。

あなたが言っているのは、ただのはるかへの嫉みからではないですか?」 

 

みんなははるかの前と出て、ユウコに立ち塞がる。

 

「うるさい!邪魔をするな!有罪!」

『キバ…!』

 

ルールーの言葉に感化されたのか怒鳴り出し、彼女はアナザーキバへと変身した。

 

「北島ユウコ。これ以上はやらせない!その命、神に返しなさい!」

 

名護はイクサナックルを取り出し、手に当てる。

 

『レ・ディ・ー』

 

ナックルから『ready』という電子コールが流れ、ベルトに装着する。

 

「変身!」

 

『フィ・ス・ト・オ・ン』

 

前方に白いアーマースーツが形成されると、名護はそれを自身の体に纏い、仮面ライダーイクサに変身する。

更にイクサは口元からケータイの様な端末機――『イクサライザー』を取り出し、コンソールのキーを「1」「9」「3」の順に押す。

 

『ラ・イ・ジ・ン・グ』

 

通話ボタンを押すと再び電子コールが流れ、それと共に胸部装甲が展開し、アーマーが一瞬のうちにパージされた。そのまま顔面のシールドが変形し、青く変わったライジングイクサへと変身した。

 

「私も闘います!」

 

「はるか!あなたは……」

 

「あの人は、向き合わなきゃ行けないんだ!」

 

はるか達は彼女達自身の力の源であるアイテム、『プリンセスパヒューム』と『ドレスアップキー』を取り出し構えた。

 

「「プリキュア!プリンセスエンゲージ!」」

 

何度も行ってきた変身フェーズを繰り返し、彼女達の力をモデルとした光が二人を覆っていき、その姿を変えていく。

 

「咲きほこる花のプリンセス!キュアフローラ!」

「深紅の炎のプリンセス!キュアスカーレット!」

 

「冷たい檻に閉ざされた夢…返していただきますわ!お覚悟は、よろしくて?」

 

二人がドレスの様なコスチュームを身にまとったプリキュア――プリンセスプリキュアへと変身した。

 

「プリキュア……やはり、プリキュアの先輩にお会い出来たのです♪」

 

えみるはまた先輩プリキュアに会えて、テンションが上がりそうになる。

 

「えみる!私達も!」

 

「あっ、そうでした。ルールー!」 

 

「はい!」

 

えみるとルールーの二人はプリハートを構えた。

 

「「ミライクリスタル!ハート、キラっと!は~ぎゅ~!」」

 

ミライクリスタルとプリハートをセットし、手順を取ると二人の姿が変わる。

 

「「輝く未来を、抱き締めて!みんな大好き!愛のプリキュア!」」

「キュアマシェリ!」

「キュアアムール!」

 

二人も名乗りを上げ、変身を完了した。

 

「プリキュア……その力を持っているあなた達はみんな……有罪!出なさい!」

 

アナザーキバが命ずると、バッシャーとドッカが出現した。

だが今回はこの二匹だけじゃなく、ルーク、ビショップといったチェックメイトの幹部ファンガイアまでも出現させた。

 

「ビショップ!」

 

イクサは自身と因縁のあるファンガイアが出現したことに驚き、アンジュは聞いていた数よりも多いことに驚愕した。

 

「なんなのです!」

 

「アナザーライダーの力が強くなったのです。あの人の心が、力を強くさせた」

 

「行きなさい!」

 

四体の怪人は五人に襲いかかる。

 

「くぅ!」

 

イクサはイクサカリバーで白鳥のような装飾とアゲハ蝶を彷彿させる姿のファンガイア、ビショップこと『スワローテイルファンガイア』の持つ剣と何度もぶつかり火花を散らす。

 

「なるほど、力は同じというわけ……」

 

やはり過去に何度か戦ったことのある相手と同じ実力だとわかり、イクサは苦戦を強いられている。

スカーレットはライオン型のファンガイア、ルークこと『ライオンファンガイア』と戦闘していた。

 

「これでは……フローラが……」

 

パワー自慢のルークにスカーレットは足止めされ、フローラを助けにも行けない。

そこへ、扉を開く音が聞こえた。

 

「やはり遅かったか⁉︎」

 

「早く止めるんや!」

 

ギンガを倒し、ツクヨミから連絡を受けたゲイツ達が駆けつけた。

 

「「みんな!」」

 

「みんな行くよ!」

 

はなの掛け声に、ゲイツ達はウォッチとクリスタルを取り出す。

 

『ゲイツリバイブ!剛烈!』

『シノビ! アクション!』

『ギアジェット!』

 

ウォッチをドライバーに装填し構えると、はな達三人もプリハートを取り出す。

 

「「「変身‼︎」」」

「「「ミライクリスタル!ハートキラッと!」」」

 

『ライダータイム!リ・バ・イ・ブ剛烈! 剛烈!』

『投影!フューチャータイム!誰じゃ?俺じゃ?忍者!フューチャーリングシノビ!シノビ!』

『ライダータイム!仮面ライダーハ・リー!ジェットタイム!導け!切り開く世界!ハリー!ギア!ジェット〜!』

「輝く未来を〜抱き締めて!みんなを応援!元気のプリキュア!キュアエール!」

「みんなを癒す!知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」

「みんな輝け!力のプリキュア!キュアエトワール!」

 

変身を完了させ、全員が散らばり応戦する。

 

「やめて!」

 

エールがフローラとアナザーキバの間に割って入り、フローラに加勢する。

 

「あなた……プリキュア?」

 

「私はキュアエール!助けに来たよ」

 

「キュアエール……私、キュアフローラです」

 

お互いに自己紹介を済ませると、アナザーキバがこちらを向くと、二人は構える。

 

「一緒に止めよう!」

 

「えぇ!」

 

二人がかりでアナザーキバに立ち向かう。

 

「はぁぁ!」

『のこ切斬!』

 

ゲイツはアムールとマシェリと共にドッカに反撃に出る。

 

「はぁぁ!」

 

「オリャ!」

 

離れた所でバッシャーはウォズとハリーが応戦。

アンジュはイクサの元へと現れた。

 

「フレフレ!ハート!フェザー!」

 

ハートフェザーのバリアを開き、ビショップの剣を防ぐ。

 

「君は……」

 

「名護さん!」

 

「……あぁ!」

 

アンジュが現れた事に少し驚いたが、イクサは直ぐに気を取り直し戦闘に目を向けると、攻撃を止めているうちにイクサは飛び上がる。

 

「イクサ……爆言!」

 

宙で一回転し、ピジョップにイクサカリバーを繰り出した。

 

「あぁぁ……」

 

スカーレットはルークのパワーに押されており、ルークはさらに力で押し込もうとする。

 

「はぁぁ!」

 

そこへエトワールが現れ、キックでルークのバランスを崩させた。

 

「あなた……」

 

「キュアエトワール。よろしく」

 

自己紹介すると、ルークは起き上がり迫ってくる。

 

「……タフさだけは凄いね。でも……」

 

エトワールは一直線に向かい、ルークにラッシュを繰り出す。

 

「私も負けてられませんわ」

 

スカーレットは立ち上がり、エトワールと共にラッシュを繰り出し反撃に転じる。

 

「「ヤァァァ‼︎」」

 

エトワールとスカーレットのダブルパンチが、ルークに炸裂した。

 

「行きますわよ!」

 

「うん!」

 

そしてアナザーキバは、エールとフローラと戦っていた。

フローラはアナザーキバの攻撃を鮮やかに防御しながら受け流している。

 

「はぁぁ!」

 

アナザーキバの攻撃が終えると、エールが攻撃を仕掛ける。

 

「行くよ!」

「フレフレ!ハート!フォ~ユ~!!」

 

エールはプリハートにクリスタルをセットし、放たれたハートフォーユーがアナザーキバの動きを止める。

 

「フローラ!」

 

「任せて!」

 

エールの合図でフローラがドレスアップキーを取り出す。

 

「エクスチェンジ!モードエレガント!」

 

ドレスアップキーを差し込み、モードエレガントへと姿を変える。

 

「舞え!花よ!プリキュア!フローラル・トルビヨン!」

 

両手に集めた花びらを花吹雪のように放つ、フローラル・トルビヨンを放った。

 

「ごきげんよう」

 

これで倒せたと思ったその時…

 

「っ⁉︎」

 

赤黒い蝙蝠の群れが現れ、フローラを囲む。

すると蝙蝠が彼女に一斉に攻撃し、攻撃を終えるとそこからアナザーキバが現れた。

 

「あぁぁ…」

 

「フローラ!」

 

エールは膝を折るフローラに駆け寄る。すると、アナザーキバが二人の前に現れる。

 

「待って!」

 

アナザーキバがフローラへ攻撃をしようとするその前にソウゴが現れ、アナザーキバに待ってと呼びかける。

 

「どけ!その女は有罪だ!」

 

「もうやめて!こんな事しても何もならない!」

 

「許せないんだ!私から、私の相手を奪ったこの女がッ!!」

 

「ユウコさん!私が憎いのはわかります!

でも……もうやめて下さい!恨みなら私が……」

 

「うるさい!」

 

フローラは彼女に謝罪をするが、それでもアナザーキバのフローラへの恨みは強く。その憎しみに満ちた声を聞いたソウゴにも、彼女の憎しみと悲しみが強く、そして痛いくらいに伝わってきた。

 

「……その子を傷つけて、それで本当にユウコさんの心は癒せるの?」

 

「私の相手を奪ったこいつを消せれば、私の心は癒せる!」

 

「そんな……」

 

「わかったなら……どけ!下僕が!女王の命令だ!」

 

アナザーキバはソウゴに退けというがソウゴは退かない。

 

「できない……俺は王様として、仮面ライダーとして……俺がユウコさんを止める!」

『ジオウ!Ⅱ!』

 

そう叫ぶと、ソウゴは取り出したジオウウォッチⅡを分割して、ドライバーの左右に差し込み、後ろから二つの時計のエフェクトが現れた。

 

「変身!」

 

ドライバーを回すと二つの時計は左右対象に止まり、ソウゴの体をアーマーが纏う。

 

『ライダータイム!仮面ライダー!ライダー! ジオウ・ジオウ・ジオウ!Ⅱ!』

 

ジオウⅡへと変身し戦闘を始めるが、ジオウはアナザーキバの攻撃を受けるだけで攻撃に転じる事が出来ずにいた。

 

「もう、やめて!こんなの、ユウコさんが傷つくだけだよ!」

 

「女王に意見をするな!」

 

攻撃を受け続けるジオウがアナザーキバに押し込まれそうになる。

 

『ジカンギレード!』

 

だがジカンギレードを出現させ、アナザーキバを自分から離して。そのままジカンギレードとサイキョーギレードを手に持つ。

 

『サイキョーフィニッシュタイム!』

 

そして、ジカンギレードケンモードとサイキョーギレードを合体させながら構える。

 

「……ッ」

 

「何をしている!やれ!ソウゴ!」

 

「はぁ!」

 

「うわぁぁぁ!」

 

初恋の相手に攻撃するのを躊躇している間に、ジオウはアナザーキバから不意打ちを受ける。

 

「我が魔王!ハリー君!ここを!」

 

「任せろ!」

 

ハリーにバッシャーの相手を任せると、ウォズはジオウの加勢へと向かう。

すると、アナザーキバは蝙蝠のようなエネルギー体を作り出し、ジオウに向けて放った。

 

「ソウゴ君!」

「ソウゴ!」

 

アンジュとアムールが前に出てジオウを庇う。

 

「ハート……フェザー!」

 

アンジュはハートフェザーを展開し、蝙蝠の群れを跳ね返した。

 

「アムールロックロンロール!」  

 

アムールもツインラブギターを短く弾き、回転しながら紫色の大量の小型のハートを作り出し、ウインクしてからハートを放ちアナザーキバを怯ませる。

 

「アンジュ、大丈夫ですか⁉︎」

 

「うん……ソウゴ君は……私が守るッ!」

 

「アンジュ……」

 

「この女……」

 

「我が魔王!」

 

バッシャーを振り切ったウォズがアナザーキバの前に現れると、スウォルツから奪い取ったギンガのライドウォッチを取り出して、ウォッチのダイヤルを回す。

 

『ギンガ!』

 

“ギンガ”と音声が聞こえるとウォズはドライバーに装填し、レバーを引く。

 

『投影!ファイナリータイム! ギンギンギラギラギャラクシー!宇宙の彼方のファンタジー! ウォズギンガファイナリー!ファイナリー! 』

 

太陽系をイメージした様なエフェクトがウォズを纏うと、彼の姿が仮面ライダーギンガを模したかの様な姿になり。背中にはマント『ギンガセイル』が装着され、胸部にはエクスパンションパンドライナーとインストールショルダーが融合した『クロスアーマライナー』を装備。インジケーションアイの表示は「ギンガ」となった。

 

「祝え!宇宙最強、ギンガファイナリー!

……緊急時につき、短縮版である」

 

「以上か?」

 

アナザーキバがウォズに向かってくるが、ギンガファイナリーとなったウォズは、アナザーキバの攻撃を見極めながら受け流していく。そして、右手からの衝撃波でアナザーキバを吹っ飛ばした。

アナザーキバは複数のエネルギー体のコウモリで攻撃するが、それをあえて受ける。

 

「おいきなさい」

 

これで決まったと思い込んだアナザーキバ。

しかし、ウォズギンガは太陽光から取り出した「ピュアパワー」で体に纏っていたすべてのコウモリを吹っ飛ばした。

 

『ファイナリービヨンド ザ タイム!』

 

アナザーキバが驚いている隙にウォズがドライバーを操作すると、ギンガセイルの機能でアナザーキバごと異空間に引き込んだことで、ウォズの周りがいきなり宇宙空間へと風景を変える。

それにアナザーキバは戸惑いを見せ、その間にウォズはピュアパワーを足へと集約させる。

 

『超ギンガエクスプロージョン!』

「はぁぁぁぁぁ‼︎」

 

溜めこんだライダーキックをアナザーキバへ叩き込んだ。

 

アナザーキバはウォズの“超ギンガエクスプロージョン”のライダーキックが決まり、壁へと激突するとユウコの体からアナザーライダーウォッチが摘出された。

 

「ユウコさん!」

 

ソウゴとアンジュが駆け寄り、ソウゴがユウコを抱きかかえる。

 

「ソウゴ、私に傘は要らない。全人類の傘になれ……」

 

「えっ?」

 

「それから……さあや、と言ったか……

お前が……ソウゴを――」

 

アンジュに何かを伝えようとしたその時、ユウコの心臓に透明なエネルギーの刃が突き刺さった。

 

「――えっ」

 

「ユウコさんっ!?」

 

辺りにまき散らされた血しぶきと自身のコスチュームにかかった血痕を見て、余りにも突然の出来事にアンジュは唖然としていると、自身の顔に彼女の胸から迸った血が降りかかった事にも気付いていないソウゴは悲痛の叫びを上げる。

そして刃が放たれた方には、柱に隠れているオーラがいた。

 

「ふん!力のないなら、もう用済みよ!」

 

今までの恨みを晴らすべく、その報復としてエネルギー刃を放ったオーラは、誰にも悟られる事の無いまま去っていった。

 

「ユウコさん!しっかりしてッ!」

 

ソウゴは必死にユウコへと声をかけながら、隣にいるアンジュに救急車と応急処置を心願しようとするが、そんな彼の姿を軽れ始めた目で映したユウコはソウゴの肩を掴んだ。

 

「ソウゴ……すまなかった……」

 

「…えっ?」

 

「だが、お前の言う事はわかる……

だが、それでも……私は……じょ、女王に……冤罪を……」

 

謝罪と一緒に何かを伝えようとするユウコだったが、彼女の手がソウゴの肩から滑り落ち、そのまま息を引き取った。

 

「…ユウコさん⁉ ユウコさん――――――っ‼︎うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!」

 

「そ、ソウゴ君……」

 

冷たくなっていく彼女を抱きしめて、顔に残った血を涙で洗い流しながら、声が割れる程の大きな悲しみを胸に込めながら、叫び続けた。

そしてアンジュは、震え続ける手と足を押さえながら、そんなソウゴを黙って見ていることしか出来なかった。

 

 

それからしばらくすると、名護の指示によりユウコの遺体は素晴らしき青空の会へと運ばれるため、輸送車に移された。

 

「ソウゴ君……」

 

「ソウゴ……」

 

そこには、初恋の人だった人を目の前で殺されたショックで、ソウゴが暗く沈んでいた。

 

「ソウゴ……しっかりしろ。帰るぞ」

 

「ソウギョ……」

 

はぐたんがソウゴの顔に手を当てる。

 

「はぐたん……ごめん……

俺……はぐたんの前なのに……ぐっ、ぐぅ……」

 

はぐたんに顔を触れられると、先まで抑えていた涙がまた溢れる。

ゲイツとハリーに支えられてソウゴは顔を下に向けながらここから去る。

 

「あの人……大丈夫なのですか?」

 

「わかんない……」

 

「初めて見た、あんなに落ち込んでるの……」

 

「時見先輩なら大丈夫です!きっといつもの感じに……」

 

「そうね。ソウゴは大丈夫だわ」

 

――アナザーキバを止めることは出来た。

だが、彼女の心を救う事は出来なかった。

そんなソウゴの心には、大きな溝が出来たかのような感じがあったのだった。

 

 

 

「こうして私はギンガの力を手に入れた。

だが……時見ソウゴの心の傷は大きかった……」

 


次回!Re.HUGっとジオウ!

 

第44話 2018: 闇の勧誘?響く二人の歌に立ち上がる!

 

 




おまけ

オーマおじさん「若かりし日の私よ、辛かったらさあやと一緒にいることをオススメする。それと、何か悩みがあったら私かおじさんに聞くと良い。あと、関係ないが、とある会社の会長になったらルールーみたいなアンドロイドを秘書にすると――」

ソウゴ「うるせぇ魔王、さっさと失せろ。ていうかもう……散体しろ!」

オーマおじさん「……若かりし日の私、なんかグレてないか?(察しは付いているが、黙っておこう)」

悲恋の味は、どんな味?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。