Re.HUGっとジオウ!   作:yu-ki.S

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ウォズ「この本によれば、普通の中学生 時見ソウゴ。彼には魔王にして時の王者『オーマジオウ』となる運命が待っている。
全てのライダーの力を集めた時見ソウゴ。そして、グランドジオウとなった彼はオーマジオウとの決戦に挑む。
しかし、そんな彼の前に災難が降り注ぐ……」


特別編3 その1.2018: 変えられた世界!ジオウ対プリキュア⁉︎

全ての平成ライダーのライドウォッチを集め終え、遂にグランドジオウとなったソウゴは50年後のオーマジオウの力でタイムワープさせられ、ソウゴを呼び出した張本人であるオーマジオウとの対決を始めた。

 

「ふん!」

 

まず手始めにと、オーマジオウは巨大なラウズカード型のエネルギーと強烈な竜巻をジオウへと放った。

 

「うぉぉ!」

 

ジオウはオーマジオウの繰り出す攻撃を走りながら防ぎ、走り続けながら拳を繰り出した。

 

「ほ〜う…」

 

ジオウとオーマジオウ、二人共同時に繰り出されたパンチが同時にぶつかり合い、これまた同時に両者共に後ずさる。

 

「フッ!」

『ビルド!』

 

「フン!」

『クウガ!』

 

ジオウがレリーフを触り、ビルドを召喚。

それに対抗し、オーマジオウはクウガを召喚した。

召喚されたビルドとクウガはお互いに戦闘を始める。

オーマジオウは浮かび上がると、一瞬にしてジオウの前へと移動した。

 

「ッ……」

 

ジオウは迫ってくるオーマジオウに先制攻撃を仕掛ける。

攻撃を続けるジオウだが、オーマジオウに繰り出した攻撃は幾度も裁かれてしまい、一度も当たらない。

その一方で、召喚されたビルドとクウガは両者ライダーキックを放ち、両者共消滅した。

ジオウはオーマジオウに腕を掴まれ、関節技を受けて動けずにいた。

 

「今日ここで決着を付ける!ハッ!」

 

ジオウはオーマジオウの腕を振りほどき、キックで攻撃して自分から離した。

 

「愚かな。お前は私。それがまだわからんとは…」

 

「うるさい!」

 

オーマジオウが未だに現実を見ようとしないジオウを見て呆れかえっていると、オーマジオウという姿は、未来の自分が望んだものではない。ジオウはその思いを叫ぶ。

 

『ドライブ!』

 

ジオウに召喚されたドライブはオーマジオウへ向かって行く。

 

「…返してもらおう」

 

――だがオーマジオウがそう呟くと、ドライブに手をかざす。

するとドライブは踵を返し、ジオウを攻撃してきた。

 

「ッ⁉…何をした⁉︎」

 

オーマジオウが手を掲げただけで、ドライブは彼の僕となってしまった。その事に驚くジオウだったが、そのままドライブはシフトレバーを引いた。

 

『トライドロン!』

 

ジオウの周りをトライドロンの高速移動で囲み、ジオウに連続キックを喰らわせる。

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

ドライブの必殺技『スピードロップ』を受け、ジオウの変身が強制解除となった。

 

「うっ……ううっ…ああっ……!」

 

必死に起き上がろとするソウゴ。そこへ、時空の歪みが発生した。

 

「我が魔王!」

 

二人が戦っていた戦場に現れたのはウォズだった。ウォズは倒れているソウゴに駆け寄る。

 

「我が魔王、大丈夫か?」

 

「……どうして?」

 

ウォズはソウゴを心配するが、それよりもソウゴはドライブがオーマジオウの方に従った事の方が気になっていた。

 

「何故お前が及ばないか?それはお前が、すべてのライダーの力を集めたわけではないからだ」

 

まだ全てのライダーの力を集めた訳ではない。その事を聞いて、ウォズがオーマジオウの言った事を思い出した。

 

「そうか……仮面ライダードライブ、あのウォッチはゲイツ君がオーマジオウから手に入れたもの」

 

確かにソウゴは19個のウォッチを手入れた。

だがしかし、ドライブのウォッチだけは()()()()()()()()から奪ったゲイツから貰ったもの――つまり、正式にドライブのウォッチを継承していない事になる。

 

「それがどうした⁉︎」

 

だがそんなの関係ないと言わんばかりにソウゴは起き上がり、再びオーマジオウに挑もうとする。

 

「まだ戦うというのか?」

 

「当たり前だ!こんな世界を止めたお前を倒して!未来を救う!」

 

「…愚か者。ハァァァ!」

 

オーマジオウによりソウゴの周りが爆発し、ソウゴはその爆発に巻き込まれようとしていた。

 

「我が魔王!」

 

その瞬間、ウォズがマフラーを伸ばしソウゴを救出した。

 

「さすがはウォズ。懸命な判断だ」

 

「恐れ入ります」

 

ソウゴが何処かに飛ばされたことを確認すると、ウォズがオーマジオウに跪き、恐れ入りますと言う。

その時、場に一瞬だけオーロラのようなモノが通り過ぎた。

 

「これは……」

 

「…何者かが、時間の流れを変えた」

 

ウォズが何が起こったのか疑問に思うと、誰かが時間を変えたとオーマジオウが語る。

今までにない位の時空の歪みを前にするも、一体何が起こったのかは、オーマジオウとウォズにもわからなかった。

 

――いや、オーマジオウならば、本当は何が起こったのか知っていたのかもしれないが、ウォズにはその真相は分からなかった。

 

 

 

その頃、オーマジオウに敗れ、ウォズによりどこかへ飛ばされたソウゴは目を覚ます。

 

「ここは……」

 

目を覚ましたソウゴがいたのは……

 

「学校……」

 

ラヴェニール学園中庭のベンチだった。しかもよく見てみると、服がラヴェニール学園の制服へと変わっていた。

 

「あれ……俺、確か……」

 

オーマジオウに飛ばされそのまま挑んだけど、まだ継承を終えてないとウォズに言われ、それでも立ち向かおうとした事は覚えていた。

 

「!? そういえば、ここはいつ?」

 

ソウゴは起き上がり、学校の入り口に貼られているカレンダーを確かめる。日時はみんなと体験に行った日から一日経っている。

 

「よかった……今の時代だ」

 

とりあえず未来や過去ではなく今の時間に戻ってこれたようだ。

 

「とりあえず、ビューティーハリーに行ってみんなに帰った事を言おう」

 

ソウゴはビューティーハリーへと向かい、みんなに帰った事を伝えに向かう。

――そのソウゴが向かう姿を、何者かが首にぶら下げた二眼レフカメラでシャッターを切った。

 

「この変えられた世界の中、どう動く?時見ソウゴ」

 

そこには、教師の姿をした門矢士がいた。

 

 

ソウゴはビューティーハリーへと向かう為、いつもの通りを歩き続ける。

 

「オーマジオウ……」

 

彼は歩きながら、グランドジオウの力でオーマジオウと戦って今回も勝てなかった事を悩んでいた。

 

「どうしたら……オーマジオウに勝てるんだ」

 

ソウゴはグランドジオウウォッチを取り出し、そのウォッチを見つめる。

 

「まだ、ドライブの力を継承しなかったからか……本当に全部を継承すれば……」

 

継承すれば今度はオーマジオウにも負けないと考える。

実際にオーマジオウと戦ってみてわかった事だが、グランドジオウでは前にみたいに何も出来ず負けることはなかった。

だがしかし、本当にドライブの力を手に入れて、奴に挑んで勝てるかどうかまではわからない。

 

「ドライブの事、みんなと一緒に調べてみよう」

 

次にオーマジオウに勝てる方法を考えながらソウゴは歩き続けると、いつの間にかビューティーハリーの前へと到着した。

 

「みんな。心配してるだろうな」

 

ソウゴはビューティーハリーへと走っていくと、ビューティーハリーの扉を開く。

 

「いっらしゃい〜!」

 

中に入るとビューティーハリーのレジにいつものようにハリーがいた。

 

「ハリー!ただいま」

 

ソウゴはいつものように笑って、昨日戻らなかったからただいまと声をかけた。

 

「――誰や?お前?」

 

「えっ?」

 

しかしハリーから帰って来た言葉は、まさに初対面の人に対する応対そのもので、それを聞いたソウゴは驚く。

 

「えっ?俺だよ?ソウゴ」

 

「ソウゴ?あんさの制服。もしかして、ラヴェニール学園の生徒はんか?」

 

「ちょっと何言ってるの?」

 

何を当たり前のことを言ってるのかと思っていると…

 

「ハリーどうしたの?」

 

「みんな!」

 

ダイニングにいたはな達に駆け寄り、さあやを見てほっとした顔で足を止める。

 

「さあや……ねぇ、みんな。ハリーが……」

 

「――あなた、誰なの?」

 

「えっ?」

 

ソウゴはそう言って彼女に駆け寄るが、さあやは不思議そうな顔で、まるで初めて会ったかのような対応した。

 

「初めて見るけど?」

 

「うちの生徒?」

 

「私の記録ではこのような生徒は存在しないはずです」

 

「じゃあ、転校生の方でしょうか?」

 

「転校生にしては馴れ馴れしい過ぎるけど……」

 

それどころか、みんなから返った言葉もソウゴを知らないような発言だった。

 

「そんな……俺だって、ソウゴ!」

 

自分の名前を叫ぶが、矢張りみんなはソウゴの事を覚えてないような表情だった。

 

「ねぇ!何⁉︎ 今日はエイプリルフールじゃないよ!」

 

ソウゴが必死に本当に覚えてないのかと問う。すると…

 

「はぎゅ〜!はぎゅ〜!」

 

「どうしたのはぐたん?」

 

はなが抱えていたはぐたんがソウゴを見て反応した。

 

「そうぎょ〜!そうぎょ〜!」

 

「はぐたん……」

 

はぐたんは彼の顔を見ながら名前を呼ぶ。

 

「はぐたんが名前を知ってる……やっぱり、どこかで会ったことあるのかな?」

 

「だから……」

 

はぐたんの反応を見て安堵していたソウゴがいい加減にワザと忘れたフリはやめてと言おうとすると、はなのプリハートから着信音が聞こえた。

 

「どうしたのツクヨミ?」

 

「ツクヨミ?」

 

『みんな!クライアス社がアナザーライダーと一緒に現れたわ!今ゲイツが向かっているわ!』

 

彼女の持つプリハートから漏れてきた声を聞いたソウゴは、ツクヨミからの連絡はクライアス社が攻めて来たといつもの事だと思ったが、アナザーライダーと聞いた時は少し驚いた。

 

「みんな!」

 

「「「「「うん!」」」」」

 

はな達はビューティーハリーを出て、ツクヨミから連絡を受けた場所へ向かう。

 

「ちょっと!」

 

ソウゴも遅れてみんなの後ろを追いかける。

 

「もう!何がどうなってんだよ!」

 

此処にいる誰もが自分の事を覚えていないようで、何が起こっているのかソウゴにはさっぱりわからなかった。

 

 

はぐくみ市の商店通りでは、アナザーライダーが街の中を暴れていた。

そこへいち早く、ゲイツとツクヨミが駆けつけてきた。

 

「ツクヨミ。みんなを避難させろ」

 

「分かった」

 

既に変身していたゲイツがアナザーライダーと応戦する。現れたアナザーライダーはアナザーキバ、アナザー響鬼、アナザーウィザードの三体だ。

 

「はぁ!やぁぁ!」

 

ゲイツは三体と応戦していた。しかし、三体はゲイツに圧力を掛けるように次々と技を放ち、攻撃へと転じられない様にしていた。

 

「ゲイツ!」

 

「みんな!」

 

はな達が到着すると、はな達六人はプリハートを、ハリーはジクウドライバーを取り出す。

 

「みんな!」

 

六人とハリーはプリハートとジクウドライバーを取り出し、ハリーはジクウドライバーを腰に装着した。

 

『ハリー!ギアジェット!』

 

「変身!」

 

「「「「「ミライクリスタル!ハートキラッと!」」」」」

 

はな達六人が揃ってプリハートにミライクリスタルをセットし、ハリーはハリーライドウォッチとギアジェットウォッチをドライバーのスロットに差し込み、いつもの手順を取り姿を変える。

 

『ジェットタイム!導け!切り開く世界!ハリー!ギア!ジェット〜!』

「輝く未来を〜抱き締めて!みんなを応援!元気のプリキュア!キュアエール!」

「みんなを癒す!知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」

「みんな輝け!力のプリキュア!キュアエトワール!」

「「みんな大好き!愛のプリキュア!」」

「キュアマシェリ!」

「キュアアムール!」

「みんな舞い上がれ!希望のプリキュア!キュアアーラ!」

 

「「「「「HUGっと!プリキュア!」」」」」

 

全員が変身を完了すると、彼女達はアナザーライダーに応戦する。

 

「たああああぁぁぁっ!」

「はああああぁぁぁっ!」

 

エールとゲイツがアナザー響鬼に向かって跳び、パンチとジカンザックスからの突きを放って後ずさせる。

 

『ジカンチェーン!』

 

その近くではハリーがジカンチェーンを使い、アナザーウィザードを拘束した。

 

「エトワール!アムール!」

 

「アムールロックロンロール!」  

「フレフレ!ハート!スター!」

 

ハリーの合図により、アナザーウィザードが動けない隙にエトワールとアムールが技を放ち、アナザーウィザードを吹き飛ばした。

 

「アーラ!一緒に!」

「うん!」

 

「「はぁぁ!」」

 

マシェリとアーラは一度後ずさると、助走をつけたままアナザー響鬼へ向けて同時にキックを放つ。

 

「ぐぅぅ……」

 

アナザー響鬼は反撃に出ようと、二つの棍に炎を纏わせた一撃を二人に放った。

 

「フレフレ!ハートフェザー!」

 

だがアンジュがハートフェザーを展開し、二人を守った。

しかし背後からアナザーキバが現れ、不意討ち気味にアンジュを襲う。

 

「あっ⁉︎」

 

「アンジュ!危ない!」

 

「ちょっと!」

 

ソウゴはツクヨミの静止を聞かず飛び込んで、アンジュを庇ってアナザーキバの攻撃から逃れた。

 

「君……」

 

「大丈夫?怪我とかしてない?」

 

「アンジュ、大丈夫?君もありがとう」

 

「あのさ、エール。そろそろそう言うのやめてくれない?」

 

ソウゴは他人行儀な対応を今もなお行うエールに文句を言っていると、ゲイツが三人の下に近寄る。

 

「おい!何してる、はやく逃げろ!」

 

「逃げろ……?何で?」

 

「あなた死にたいのですか?早く行ってください!」

 

「もう〜!みんな、いい加減にしてよ!」

 

ソウゴはみんなの忘れたような素振りにもう飽き飽きし、痺れを切らしながらジオウに変身しようとする。

 

『ジクウドライバー!』

 

『……ジクウドライバー?』

 

ソウゴがジクウドライバーを装着すると、みんなは驚いた。

 

『ジオウ!Ⅱ!』

 

気にせずにソウゴは取り出したジオウウォッチⅡを分割し、ドライバーの左右に差し込みポーズを構えると、ソウゴの後ろから二つの時計のエフェクトが現れた。

 

「変身!」

 

そしてドライバーを回すと、二つの時計は左右対象に止まりソウゴの体を纏う。

 

『ライダータイム!仮面ライダー!ライダー! ジオウ・ジオウ・ジオウ!Ⅱ!』

 

『ジオウ!』

 

「もう〜やっぱみんな覚えてるじゃん!」

 

さっきのはやっぱり演技だと知ってモヤが晴れると、ジオウはアナザーライダー三体に挑む。

 

「はぁぁ!ハッ!」

 

アナザー響鬼にキックを繰り出し、アーラとマシェリから離した。次のパンチでアナザー響鬼が倒れると、サイキョーギレードを出現させる。

 

『ジオウサイキョウ!』

 

サイキョーギレードのジオウのフェイスの文字を“ジオウサイキョウ”へ変え、刃にエネルギーを溜める。

 

『覇王斬り!』

 

覇王斬りを放ち、アナザー響鬼に直撃すると爆発し、倒す事が出来た。

そして今度はジカンギレードを出現させ、ジカンギレードとサイキョーギレードを手に持つ。

 

『サイキョーフィニッシュタイム!』

 

ジカンギレードのケンモードとサイキョーギレードを合体させると、剣から『ジオウサイキョウ』の文字が浮かび上がる。

 

「エトワール!ハリー!避けて!」

 

「「⁉︎」」

 

『キングギリギリスラッシュ!』

 

「オリャャャャャ‼︎」

 

ジオウはサイキョージカンギレードを振り下ろし、咄嗟に避けろと言われたハリーとエトワールが避けると、その場に残るアナザーウィザードに直撃して吹っ飛ばされてこれも爆発した。残るはアナザーキバ、ただ一人。

 

「これで決める!」

『ライダーフィニッシュタイム!』

 

ジクウドライバーを操作し、ピンクと金色の『キック』のエフェクトがアナザーキバを囲むと、ジオウは右足にエネルギーを貯める。

 

『トゥワイズタイムブレーク!』

 

囲んでいたキックの文字がジオウの足へ集まって一つとなると、ジオウのトゥワイズタイムブレークによるライダーキックが決まり、最後のアナザーライダーも倒した。

 

「ふぅ〜」

 

ジオウの介入でアナザーライダーは全て倒した…が、それを見ていたエール達は驚いていた。

 

「ジオウが……私達を……」

 

「とりあえず、一件落……」

 

ジオウは取り敢えずひと段落したと思い、エール達にさっきの自分を忘れたかのような反応は何なのだと聞こうとすると…

 

「スタースラッシュ!」

「マシェリポップ!」

 

「えっ?うわぁぁぁ⁉︎」

 

一安心していたジオウ目掛けて、いきなりスタースラッシュとマシェリポップがジオウに向けて放たれた。

 

「エトワール!マシェリ!何するの!?」

 

「それはこっちの台詞!」

 

「どうして!あなたがここにいるのです!」

 

「はぁ?」

 

どうしてと言われても、ジオウはただ仲間を助けたためにアナザーライダーを攻撃し、みんなを助ける為だと答えようとする。

 

「姿を現したなジオウ。ここで貴様を倒す!」

 

「俺を倒す…?」

 

ジオウはゲイツの言葉を聞き、いきなり何を言い出すのかと思っていると…

 

「ウィングシャワー!」

 

アーラの放ったウイングシャワーがジオウの目を眩ませ、ゲイツが殴りかかって来た。

チカチカする目で無理矢理、初めて出来た男友達の姿を見ながら、ジオウは混乱しながら声をかける。

 

「どうして⁉︎」

 

「クライアス社の大魔王ジオウを倒して、今と未来を救う‼︎ それが俺達の悲願だ」

 

ジオウから離れたゲイツがそう言いながら、ゲイツリバイブウォッチを取り出す。

 

『ゲイツリバイブ!剛烈!』

 

ゲイツリバイブウォッチを装填し、ドライバーを回す。

 

『ライダータイム!リ・バ・イ・ブ剛烈!剛烈!』

『パワードのこ!』

「はぁぁ!」

 

「うわぁぁぁぁ‼︎」

 

ゲイツのジカンジャックローを受けてジオウが転がり倒れると、ジオウの変身が強制解除となった。

 

「大魔王とかなんとか…俺のこと、みんな本当に忘れちゃったの!」

 

「気安く呼ぶな!」

 

「あなたもジオウなんでしょ⁉︎」

 

「沢山の人を何度も、アナザーライダーで襲わせたでしょ!」

 

「それでも嘘を言うのですか⁉︎」

 

「町のみんなにだって襲ったわ!」

 

ゲイツ達がソウゴがジオウでアナザーライダーに命令し、はぐくみ市の人達を襲わせた、クライアス社の大魔王だと叫ぶが、ソウゴにとっては全く見覚えもない事ばかりだった。

 

「全然、訳わかんないよ!ちゃんと説明してよっ!」

 

「黙れ!」

 

「あぁ⁉︎」

 

「はっ‼︎」

 

生身のソウゴにゲイツジカンジャックローのノコで攻撃を受けたその影響で、ソウゴは腕と顔に傷を負った。

 

「あぁ……っ!」

 

咄嗟に後ろにジャンプしてダメージを軽減させたものの、決して浅くない傷口を負ってしまい、血が噴き出す患部を抑えるソウゴだが、ゲイツは容赦しなかった。

 

「貴様の話を聞くつもりはない」

 

そのまま、ゲイツはジカンジャックローでトドメを刺そうとする。

思わず目を瞑ったソウゴだったがその時、周りの時が止まった。

 

「ここは逃げる事をおすすめするよ。こいつにやられたくないならね」

 

ウールが現れたのを見たソウゴは、自分以外の時間を止めた様だと察する。

何故助けたのだという疑問は残るが、逃げる様に言われたソウゴはボロボロになりながらもこの場から去っていく。

 

「いい気味だ!」

 

出来る限り遠くへ、ゲイツ達から逃げるように去る様子を見届けると、ウールは愉快そうに口角を上げながら時間を動かした。

 

「タイムジャッカー!」

 

「君達にジオウを倒してもらっちゃ困るんだよ」

 

ウールはゲイツ達にそれだけを言って、すぐに去っていった。

 

「くそ!逃したか!」

 

「……ねぇ、本当に今のがジオウ?」

 

「なんか、おかしくないか?性格が違いすぎなような…?」

 

ゲイツはジオウを倒せなかった事に顔を歪めるが、エールとハリーは、さっきのソウゴが自分達の知るジオウとは何か違うと話し出す。

 

「どちらにせよ、奴はジオウだ。クライアス社のタイムジャッカーチームが奴を助けた。クライアス社と関わっているのに違いはない!」

 

「それに、罠の可能性もあります!」

 

「罠って?」

 

「いい人そうに見せて、私達に隙を作るという作戦です」

 

「それでしたら何故、あそこでハリーとエトワールに避けろと言ったのですか?」

 

「そういえば……」

 

マシェリの言う様に自分達を消すつもりだったなら、確かに罠なら普通避けろなど言わない。あのまま二人を巻き込んで技を放つことだって出来た筈だ。

そう考えていると、エールは何かを考えている様子のアンジュに気付く。

 

「アンジュ?」

 

「あの子、必死になって私を助けてくれた……」

 

あの時、アナザーライダーに後ろから襲われそうになった時、ソウゴは自分を助けてくれた。アンジュはその事を思い出す。

 

 

 

とあるビルの屋上に、クライアス社のスウォルツ、リストル、ビシン、オーラがいた。そこへソウゴを助けたウールも戻ってきた。

 

「どうだった。元魔王は?」

 

「楽しかったなぁ!ジオウの焦った顔、見せてやりたかったよ」

 

やはり、クライアス社はソウゴを知っている。

その上で、この現象も彼らが起こした事だという事も伺えた。

 

「やるじゃないスウォルツ」

 

「時見ソウゴは既に強大な力を手に入れた。こちらも強硬手段に出る以外にはないという事だ。オーラ。新たな魔王はお前に任せる」

 

「命令しないでよ」

 

「ところで、ドクタートラウムの方は?」

 

スウォルツがリストルにドクタートラウムの研究の方はどうかと聞く。

 

「明日には第二作戦開始とのことです」

 

「そうか」

 

第二作戦。それが明日にもクライアス社によって行われる様だ。

それがどう言ったものなのかは、此処にいるもの以外、今は誰もわからない。

 

 

 

その頃、ゲイツから逃れたソウゴは町中の噴水の前へとやってきた。

 

「はぁ、はぁ……」

 

傷ついた身体で歩みながら、ゲイツから受けた傷口を押さえていると、噴水の前にウォズの姿があった事に気付く。

 

「ウォズ!」

 

ソウゴはウォズに急いで駆け寄る。

 

「ウォズ。無事だったの?」

 

「あぁ…」

 

「よかった……」

 

ウォズの無事と自分の事を覚えている。その事にホッとした。

 

「大変なんだ!みんな俺のこと忘れてて……」

 

ソウゴはウォズにみんなが忘れていた事、自分がクライアス社の大魔王と言うことになってしまった事を説明する。

 

「随分……心細い思いをしたようだね」

 

「早く原因を突き止めないと……」

 

どうしてこんな事になったのか、原因を調べようとすると…

 

「――()()()()

 

「えっ?」

 

過川飛流。確かその男は、かつてアナザージオウとなって自分に戦いを挑んだ男だと、ソウゴは記憶の中から掬い取る。

 

「君に紹介したい方がいる」

 

「紹介したい人?」

 

「連れてきたよ」

 

どういう事だとウォズに問おうとするソウゴの前に、クライアス社のビシンとオーラが現れた。

 

「クライアス社……」

 

「君に紹介しなければならない人物が居る。

新たな我が魔王だ!」

 

クライアス社が現れたのを見て、ソウゴが痛む身体に鞭を打って警戒する。

しかしウォズがクライアス社の方へ移動したという事実に気づくと、三人の後ろから黒い服に黄金のネックレスを見に纏っていた人物が立っていた事に気付く。

 

「久しぶりだな。時見ソウゴ」

 

その人物は、かつてソウゴの前に現れ、憎悪に突き動かされる様に襲い掛かってきた青年・過川飛流だった。

 

「飛流……ウォズ、これって……」

 

「私は新たな魔王に使えることにした」

 

「…どうゆうこと?」

 

「君がオーマジオウになる未来は、この本から消えてしまった、という事だ」

 

「えっ?」

 

ウォズの本…『逢魔降臨暦』の本から、未来のソウゴが描く未来が消えたと言う。

それを聞いたソウゴは、ウォズはオーマジオウにならないソウゴに仕える気がなくなったと察し、ショックの顔を隠せなかった。

 

「いい顔だなぁ……お前のそんな顔を見たかったんだよ」

 

「飛流……どうして⁉︎」

 

「どうして……?お前に味わされた屈辱を返すために決まってるだろ!」

 

「屈辱……」

 

飛流にとっての屈辱。

それは、ジオウⅡとゲイツリバイブのソウゴとゲイツに負けた時にかけられた、ソウゴの一言だった。

 

『きっと……俺と飛流なら乗り越えられるって。

だから……過去のためじゃなく、今のために生きようよ』

 

その時の言葉は、ソウゴにとっては、彼への慰めと未来への希望を持って欲しいという願いの元で言った言葉だった。

しかし飛流にとっては、ソウゴへの憎悪をさらに増す言葉だったようで、ずっと彼を憎んでいた。

 

「今のために生きろだと?――ふざけるな!」

 

憤怒の感情を露わにしながら飛流はソウゴを殴り、噴水の中へと飛ばした。

 

「お前は何にも分かっちゃいない!選ばれなかった者の悲劇を!

だから試してやるんだ。お前から全部を奪って、同じ事が言えるかどうかをな…」

 

飛流はソウゴから大切な仲間の絆も記憶も思い出も奪い、ソウゴへの仕返しをする為にこのような行動を取ったのだった。

 

『ジオウ…Ⅱ!』

 

飛流は今此処に復讐を遂げる為、アナザーウォッチを起動する。

そのウォッチは、以前使っていたアナザージオウとは違う、新しいアナザージオウのウォッチだった。

 

『ジオウ…Ⅱ!』

 

そして時計バンドの様な帯が彼の周りで回転し、それが弾けると同時に姿を変える。

その姿は以前変身したアナザージオウと違う、以前はむき出しだった人体模型のような顔は金属のマスクに覆われ、身体には金色の配色が増えており、以前の顔が見える部分は目の周囲のみであった。

飛流はジオウⅡのアナザーライダーとなった、アナザージオウⅡへと変身した。

 

「どうした?かかってこい」

 

アナザージオウⅡは噴水の中で座るソウゴを挑発する。

ソウゴはずぶ濡れになりながらも起き上がり、ジクウドライバーを装着してジオウウォッチとグランドジオウウォッチを取り出した。

 

『ジオウ!グランドジオウ!』

 

そして、ジオウウォッチとグランドジオウウォッチをドライバーに装着する。

 

『〈ポォォーン!パァァァァ!〉アドベント!COMPLETE!ターンアップ!〈ピィィン!〉CHANGE BEETLE!ソードフォーム!ウェイクアップ!カメンライド!サイクロン!ジョーカー!タカ・トラ・バッタ!3・2・1!シャバドゥビタッチヘンシーン!ソイヤッ!ドライブ!カイガン!レベルアップ!ベストマッチ!ライダータイム……! 』

 

ドライバーのロックを解除すると、地中から巨大な黄金の時計台と歴代ライダーの石像が出現した。やがて全てのライダー像の表層が剥がれ、仮面ライダーたちの姿が現れる。

 

「変身‼︎」

 

『グランドタイム!

クウガ・アギト・龍騎・ファイズ・ブレイード!響鬼・カブト・電王!キバ・ディケイード!ダブル!オーズ!フォーゼ!ウィザード!鎧武・ドラーイーブ!ゴースト!エグゼイド!ビ・ル・ドー!

祝え!仮面ライダー‼︎グ・ラ・ン・ド!ジオーウ!』

 

ソウゴもグランドジオウへと変身を完了した。

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

変身を完了してたジオウはアナザージオウⅡへ目掛けて走り、両者戦闘を開始した。

戦いが始まると、ジオウとアナザージオウⅡはお互いに攻撃を繰り出していたが、ジオウの方がアナザージオウⅡへと攻撃が次々と決まっていた。

 

「こいつらで遊んでやる」

 

アナザージオウⅡがジオウから一旦離れると、アナザーアギトとアナザー鎧武、アナザー電王といった、計三体のアナザーライダーが召喚された。

 

「こんな戦い!」

『電王!』

『鎧武!』

 

「終わらせてやる!」

『アギト!』

 

ジオウは鎧武と電王を召喚し、更にアギトの武器であるフレイムセイバーを手元に召喚し、ジオウがそれを持つ。

召喚された電王と鎧武がアナザー電王、アナザー鎧武と応戦し、ジオウはアナザーアギトと応戦する。

 

「オリャャ!」

 

「ハァ!」

 

電王のデンガッシャーと鎧武の無双セイバーに貯められたエネルギーがアナザーライダー二体に放たれ、アナザーライダー達を倒した。

 

「はぁぁぁぁ!」

 

ジオウもフレイムセイバーで十字切りしたかのように剣撃を放ってアナザーアギトも倒し、アナザージオウⅡが召喚したアナザーライダーを全て倒した。

 

「フン。無駄だ」

 

アナザーライダー達が倒される光景を落ち着いた態度で見ていたアナザージオウⅡは、ジオウⅡ同様に仮面の時計の針型アンテナを回転させる。

すると、辺りが急に夜となり、倒したはずのアナザーライダーが復活した。

 

「どうして……?倒したはずなのに」

 

倒したアナザーライダーが一瞬にして復活した事に驚きを隠せないでいると、アナザージオウⅡは愉快そうに笑い出す。

 

「ハハハ……!歴史を書き換えたのさ。俺には時間を思うがままに書き換える力がある」

 

なんとアナザージオウⅡには、歴史を改竄させる能力を持っていた。

時間改変によって『ジオウに倒されなかった』事にすることで蘇ったアナザー電王とアナザー鎧武は電王、鎧武をすぐさま攻撃し、電王と鎧武を消滅させたのだ。

 

「そんな……」

 

1対3となるとアナザーライダー達はジオウを囲み、ジオウは苦戦する事となる。

それを見てヤバいと感じたジオウは、ジカンギレードとサイキョーギレードを取り出す。

 

『サイキョーフィニッシュタイム!』

 

サイキョージカンギレードに合体させ、剣から『ジオウサイキョウ』の文字が浮かび上がる。

 

『キングギリギリスラッシュ!』

「オリャャャャャ‼︎」

 

ジオウはサイキョージカンギレードを振り下ろしてアナザーライダーを吹き飛ばし、もう一度三体のアナザーを撃破した。

 

「無駄だ」

 

またもや時間改変するアナザージオウⅡ、再度倒したはずのアナザーライダー達が復活した。

 

「またか……」

 

「この力があればお前なんか!」

 

このままでは、ジオウの方が先に限界を迎えてしまい、倒されるのは時間の問題だ。

そう思っていたその時……

 

『ラビット!フルボトルスラッシュ!』

 

「えっ?」

 

突然、場違いな音声が辺りに響き渡る。

 

「頭を下げろ!」

 

その声に従いジオウが頭を下げた。それと同時に鞭の様に伸びた赤く光る剣がアナザージオウⅡ達に直撃し、四人共倒れた。

 

「何⁉︎ 誰だ⁉︎」

 

アナザージオウⅡが叫ぶと、その人物がジオウの前に現れた。

その者はボディに黄金のラインが刻まれ、後ろには白いマントを纏っていた。

 

「貴様か……」

 

「悪いけど。あんたの相手をしてる暇はない」

『隠れ身の術!』

 

刀の様な武器を握っていたその人物により煙幕のようなものが周囲に放たれ、アナザーライダー達は目を眩ませる。

 

「来い!」

 

その人物はジオウを連れてそのまま去っていく。

そのまま煙幕が晴れると、二人は既に姿はなかった。

 

「くっ……探せ!」

 

アナザージオウⅡの命令により、三体のアナザーライダーはジオウともう一人を探しに向かう。

 

 

その頃、アナザーライダー達から逃れた二人は地下の駐車場へとやってきた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

息を切らしたソウゴが地面に横たわる。

 

「大丈夫か?ソウゴ」

 

その時、ソウゴは自身を助けた人が腰に巻いていた、ひとつのビルドドライバーに目を引かれるのだった。

 

「ビルド……しかも、その声って……」

 

聞き覚えがある声を発するビルドは、ドライバーからボトルを外した。

変身を解くと、少し大きいトレンチコートと、中にはパーカー、下はジーンズを着ていた少年が其処にいた。

 

「久しぶりだな。ソウゴ」

 

ソウゴを助けたのは、自分と同じようにプリキュアと一緒に戦っている仮面ライダー…もう一人のビルドである、桐ヶ谷晴夜だった。

 

「っ!? 晴夜……俺を覚えてるの?」

 

そう晴夜が自身の名前を言った事を改めて聴くと、ソウゴはみんなが忘れ去られていた中で彼が自身の事を覚えていた事に驚く。

 

「アナザージオウだけ、奴の効力は俺には影響ないよ。この人のおかげでね」

 

晴夜が柱の方を振り向く。すると、柱から現れたのは見覚えのある顔の人物だった。

 

「門矢士……」

 

「久しぶりだな。魔王」

 

ソウゴの前に度々現れる、通りすがりの仮面ライダーと名乗る人物…門矢士だった。

 

「晴夜には影響ないってどういうこと?」

 

「俺は以前、士さんに平行世界に飛ばされた事があるんだ」

 

「平行世界?」

 

「こことは、違う世界……パワレルワールドがあるんだ。

その時、パワレルワールドに何度か行った影響で、俺には時間の流れによる影響を受けなくなったんだ」

 

以前、桐生戦兎と出会った時、晴夜は士によって世界を渡った。その時、世界を渡った影響によるもので、晴夜は今回のアナザージオウⅡによる歴史介入が影響されなかった。

 

「そうなんだ……」

 

「それよりも……自体は深刻だよ。アナザージオウⅡ、奴を止めないともっと大変なことになる」

 

「でも……」

 

アナザージオウを止めなければならない事は分かったが、それと同時にソウゴは思った。

いつもなら一緒に戦うみんながいる。彼らとなら、どんな事でもいける気がする気持ちになれる。

しかし……

 

「王様になりたいとか言ってた時の威勢はどうした?」

 

「……」

 

「こんな所でへこたれるなんて甘いな」

 

「士さん!」

 

「あんたに何が分かる?」

 

晴夜は言い過ぎだと思い彼の肩を掴むが、ソウゴは顔を下に向けながら、何が分かるのだと問う。

 

「……お前のことなら大体分かってるつもりだが」

 

それに対して、士がソウゴの事を大体わかっていると答える。

 

「ゲイツもさあやにはなも俺のこと忘れてた……しかもウォズは……」

 

「お前を見限って新しい魔王のもとへ…」

 

「俺がオーマジオウに負けたから。俺じゃ王になる資格がないって、そう思ったから……!」

 

「知るか、そんなこと」

 

みんな、ソウゴの前から去っていた。

今のソウゴは一人ぼっち。

昔のように、ジオウになる前のあの頃に…いや、それ以上に過酷な境遇になったように感じていた。

だか士はそんなソウゴを払いのけ、今起こっている事実を淡々と告げる。

 

「どちらにせよ、言えるのはこの世界の歴史は変えられた、ってことだ。

防ぎたかったら、お前が過川飛流を倒して元の世界に戻すんだな」

 

「みんながいないのに、どうしたら……」

 

迷いを見せるソウゴの姿を見た士は、ため息を吐きながら彼の胸倉をつかみ立ち上がらせる。

 

「士さん!」

 

晴夜が止めようとするがしかし、士は気にせずソウゴに告げる。

 

「お前。あいつらが側にいたから王様になりたいと思ったのか?」

 

「……」

 

「順序が逆だろ。お前が王様になりたいと思った……ただし、魔王だけどな。そこにあいつらが現れた。違うか?」

 

「……」

 

「それとも、魔王になるのを諦めるか?」

 

諦める…

――確かに魔王になる事を諦めた事はあった。

でも、諦めないでこれたのはみんながいたからだ。

そして、魔王になりたいと思ったのは……

 

「俺は……諦めない!俺は最善最高に魔王になる!それは俺が決めた道だ!」

 

ソウゴは諦めないと強く叫ぶ。それを聞いた二人は少しフッと笑う。

そこへさっきのアナザーライダー3体が現れ、ソウゴ達が発見された。

 

「来たか……まずはそいつらを倒せ。話はそれからだ」

 

「うん」

 

士の説教を受け、弱みを捨てたソウゴはジクウドライバーを装着した。

 

「晴夜。お前は手を出すな」

 

「でも……」

 

「これは奴がやらなきゃダメだ」

 

晴夜は士に手を出すなと言われ、ビルドドライバーにボトルを差さずにソウゴから離れた。

ソウゴは一人で三体のアナザーライダーに立ち向かう。

 

『ジオウ!グランドジオウ!』

 

二つのウォッチを起動させ、ドライバーをスロットへ装填する。

 

『〈ポォォーン!パァァァァ!〉アドベント!COMPLETE!ターンアップ!〈ピィィン!〉CHANGE BEETLE!ソードフォーム!ウェイクアップ!カメンライド!サイクロン!ジョーカー!タカ・トラ・バッタ!3・2・1!シャバドゥビタッチヘンシーン!ソイヤッ!ドライブ!カイガン!レベルアップ!ベストマッチ!ライダータイム……! 』

 

ドライバーのロックを解除し、地中から巨大な黄金の時計台と歴代ライダーの石像が出現した。

そしてライダー像の表層が剥がれ、仮面ライダーたちの姿が現れる。

 

「変身‼︎」

 

『グランドタイム!クウガ・アギト・龍騎・ファイズ・ブレイード!響鬼・カブト・電王!キバ・ディケイード!ダブル!オーズ!フォーゼ!ウィザード!鎧武・ドラーイーブ!ゴースト!エグゼイド!ビ・ル・ドー!

祝え!仮面ライダー‼︎グ・ラ・ン・ド!ジオーウ!』

 

ソウゴは再度グランドジオウへと変身したソウゴは、アナザーライダー達へ向かっていく。

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

ジオウは勢いよくパンチを繰り出し、アナザーアギトをぶっ飛ばした。

 

「はぁぁ!」

 

今度はアナザー電王とアナザー鎧武に一撃ずつ、キックを喰らわせる。

 

「ッ……」

 

『電王!鎧武!』

 

鎧武と電王のレリーフを触り、鎧武の大橙丸と電王のデンガッシャーを召喚した。

 

「はぁ!」

 

ジオウはその二刀で再度起き上がったアナザー電王とアナザー鎧武に応戦し、その二刀で吹き飛ばした。

 

「はぁぁ〜……はぁ!」

 

二刀にエネルギーを纏いアナザー鎧武、アナザー電王に斬撃を放ち二体を撃破した。

 

「ぐぅぅ……」

 

『アギト!』

 

ジオウはアギトのレリーフを触り、“2001”と現れると仮面ライダーアギト・グランドフォームが現れ、それを見たアナザーアギトはライダーキックを放つ。

 

『フィニッシュタイム!』

 

ジオウも対抗するためにジクウドライバーを回してアギトと共に飛び上がり、二人の動きがシンクロした。

 

『オールトゥエンティタイムブレーク!』

 

「はぁ〜…だぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

アギトと重なったジオウは、アギトの必殺技ライダーキックがアナザーアギトのライダーキックに炸裂、敵のライダーキックを打ち破ったジオウはアナザーアギトを倒した。

 

「ほぉ、やるじゃないか。ガキ王様」

 

「これが、ジオウの力……」

 

グランドジオウの力でアナザーライダー達を全て倒す事が出来た。

 

「見つけだぞ!」

 

「「「?」」」

 

三人が振り向くとそこに、ゲイツ達とHUGっとプリキュアの面々が現れた。

 

「ジオウ。お前を倒して俺がこの世界を救う」

『ゲイツ!ゲイツリバイブ!疾風!』

 

ゲイツとゲイツリバイブをジクウドライバーのスロットに装填し、ドライバーを回す。

 

『ライダータイム!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイブ疾風!疾風!』

 

ゲイツがゲイツリバイブ疾風へと変身した。そのままジオウへと向かって近づく。

 

「行くぞ……ジオウ!」

 

ジカンジャックローをジオウへと振りかかる。

 

「待って!」

 

だが突如として晴夜が現れ、ゲイツのジカンジャックローを持つ腕を掴む。

 

「貴様は……桐ヶ谷晴夜」

 

ゲイツは晴夜に止められると、彼に掴まれた腕を振り払う。

 

「何故邪魔をする!貴様も仮面ライダーならわかるはずだろ!こいつは……」

 

「ソウゴは敵じゃない。士さんから聞いた話だが、彼が敵なら、何故君達を庇った」

 

「それは、俺達を罠に……」

 

「もし罠にはめる作戦なら、何故もっと圧力をかけなかった。最初に君達と戦ったとき、何故クライアス社はもっと早く加勢に入らなかった」

 

「それは……」

 

罠ならあそこでジオウは更にアナザーライダーの加勢をし、クライアス社はもっと早くジオウを守った筈だと伝える。

 

「少なくとも彼は敵じゃない。俺を信じろ」

 

「……」

 

「私も彼を信じたい!」

 

「アンジュ……」

 

ゲイツは晴夜とアンジュからソウゴを信じたいと言われ、ドライバーからウォッチを外し変身を解く。

 

「いいだろう」

 

ゲイツが変身解除を見て、ソウゴもジオウウォッチを外し変身解除した。

 

「はぁ、はぁ……あぁ…」

 

「あっ⁉︎」

 

「ソウゴ!」

 

アンジュが倒れかけたソウゴを見て咄嗟に助けようとしたが、その前に晴夜がソウゴを支えソウゴの肩を担ぐ。

 

「大丈夫か?」

 

「ありがとう……ちょっと気が抜けちゃって……」

 

それを聞いた晴夜は無理もないと思った。

ソウゴは怪我をしてる上にグランドジオウへ二度も変身し、あれだけの力を使った。流石の彼も体力の限界だったと感じる。

 

「ゲイツ!」

 

ソウゴはゲイツに呼びかける。

 

「俺はもう、ゲイツと戦う気はないから」

 

「何だと⁉︎」

 

「ゲイツ……君は俺に約束してくれた」

 

ソウゴは彼の姿を見据えながら、一度は王の道を諦めた時の事を思い出す。

 

『最低最悪の魔王になったら……俺が倒してやる。必ずな……俺を信じろ。ジオウ………ソウゴ!』

 

その時言ってくれた、ゲイツの一言が、ソウゴを再び王への道を歩き出させてくれた事を思い浮かべると、みんなに向けてソウゴは語り続ける。

 

「俺のことを倒したいと思うなら倒せばいい。

みんなが俺と戦う時は、俺が最低最悪の魔王になったってことだから」

 

ソウゴが自身の気持ちを言うと、変身を解いたみんなからも答えが返ってきた。

 

「私も、君とは戦いたくない」

 

「私もなんか、あんたと戦うの、なんかあまり気分が良くないんだよね」

 

「私もです。あなたと戦うのは、何故か私の気持ちがいけないと聞こえます」

 

「私もそんな気持ちなのです。あの先程は攻撃して、すみませんでした」

 

「私もごめんなさい!」

 

「…なんか、悪かったな……」

 

「私もあなたの事、信じてみたい」

 

「みんな……」

 

「おい」

 

はな達が信用してくれると言ってもらえたソウゴは安堵すると、ゲイツがソウゴに声をかける。

 

「明日、ビューティーハリーへ来い。お前の話を聞かせろ」

 

「うん」

 

自身の話を聞いてくれると聞き、ソウゴから笑顔が戻った。

そのままゲイツ達は去っていったが、問題はソウゴだと晴夜は考えた。

この状況では恐らく叔父である順一郎もソウゴの事を忘れている可能性があり、今のソウゴを連れてクジゴジ堂には戻れない。

 

「とりあえず、俺の知り合いのとこに行こう」

 

「ごめん…お世話になるよ」

 

晴夜はソウゴの肩を担ぐと、まずはビルドフォンで連絡を入れる。

 

「あの……」

 

「ん?」

 

「私も・・いいですか?」

 

晴夜は声が聞こえた為に後ろを向くと、さあやが一緒に来たいと言ってきた。

 

 

しばらくしてソウゴとさあやは、桐ヶ谷晴夜と門矢士に大貝町へやってきた。

そこで『ソリティア』と書かれたアクセサリーショップへソウゴを連れて行く。

 

「うっ……」

 

「ごめんなさい。もしかして痛かった?」

 

「大丈夫。ちょっと傷に滲みただけ」

 

ソウゴの傷の手当てを、青い髪の女の子である菱川六花がしてくれていた。彼女はキュアダイヤモンドだ。

 

「無理しないで、痛い時は痛って言ったほうがいいよ」

 

「アイ〜!」

 

近くに座っているもう一人の子は相田マナ。彼女はキュアハートだ。そして、彼女が抱いているのは赤ちゃんのアイちゃん。

 

「ごめんね。二人に迷惑かけて」

 

「ううん。晴夜の頼みならあたしは何だって聞くよ」

 

「怪我の治療じゃ、私も必要でしょ。はい。これでいいわよ」

 

「ありがとう」

 

ソウゴの怪我の処置が終わると、晴夜が彼に近づく。

 

「悪いな。俺の家だとここからだとかなり遠くって」

 

今住んでいる晴夜の家は横浜辺りで、ここからだとかなり距離がある。彼はソウゴの怪我を考え、はぐくみ市から近いこの町へとやってきたのだ。

 

「いいよ。休めるだけで十分だよ」

 

「ほぅ〜い、お待たせ!」

 

調理場から晴夜達と同じ歳頃の少年が皿を持ってソウゴの前に置く。

 

「かずやん特製のクリームパスタだ」

 

「わぁ〜!いただきます!」

 

ソウゴはフォークを手に取り、パスタを口に入れる。

 

「う〜ん!美味しい!」

 

「だろ!」

 

「中々いけるな。俺には負けるが……」

 

「あんたには聞いてねぇよ!」

 

近くのテーブルで門矢士が一人勝手に食べていた事に少年は突っ込むが、最後に味は負けてると不要な発言を呟いていた。

 

「自己紹介が遅れたな。俺は沢田和也。晴夜と同じ仮面ライダー。グリスだ」

 

「俺は時見ソウゴ。仮面ライダージオウ。王様になるのが夢なんだよろしく!」

 

「王様……」

 

「俺が王様になったら、和也を俺の専属のシェフにするね」

 

「はぁ〜」

 

王様と聞いて、ぶっ飛んだ事を言ってるなと和也は思う。

 

 

その後、晴夜達は一度ソリティアから出て行き、ソウゴとさあやをその場に残す。

そしてソリティアに残るさあやが、ソウゴに彼自身が知っている自分の事を尋ねる。

 

「ねぇ、君が知ってる私とどうだったの?」

 

「俺の知る世界だとさあやは、俺の幼馴染なんだ。今のさあやと同じでお母さんと共演するのを目標として、自分の夢を探していた」

 

「そうなんだ……」

 

「まぁ、信じて貰えないかもしれないけど……」

 

今の状況では、流石に信じて貰えないかとソウゴが卑下していると…

 

「―――信じるよ」

 

「えっ?」

 

「君が……時見君なら、信じられる。そんな気がする」

 

「ソウゴでいいよ。いつも見たいにソウゴで」

 

「じゃあ……ソウゴ君で。えっ?」

 

いつものようにソウゴ君と呼ぶと、ソウゴがさあやの肩に乗かる。

 

「すぅっ……すぅ」

 

ソウゴは寝てしまった。

流石に今日は色々とあり疲れてしまい、安心して休める所に来たので気が抜けたようだ。

 

「あ、あの……ソ、ソウゴ君……」

 

「んっ……すぅ…」

 

流石に恥ずかしいと感じるさあやだが、ソウゴの寝顔を見て彼女も目を瞑り、ソウゴをそのままにして一緒に眠った。

 

 

 

その日は、色々とあった一日だった。

ソウゴには辛い事があったが、世界を戻す為にアナザージオウⅡと戦う決意もでき、再び仲間の信頼を取り戻す。

―――だが、本当の戦いはここから始まった。

 


次回!Re.HUGっとジオウ!

 

特別編3 その2.2018: 仲間集め!時の止まった瞬間、明かされる過去

 

 




おまけ

さぁ〜て!次回の『Re.HUGっとジオウ!』は〜?

野菜人のオージ「サイヤ人の王子・ベジータ様だぁ!・・・って、ダニィ!?アナザージオウⅡに加えて、時間改変能力を有効活用するクライアス社の天才科学者、ドクター・トラウムが参戦するだとぉ!?
――もうだめだぁ……おしまいだぁ……
逃げるんだぁ……勝てるわけがないヨッ…!

さて次回は――

『誰かに忘れ去られた時って、人が死んだも同然だよね☆』
『時の王様の成り上がり』
『プリキュアオールスターだよ!またまた全員集合!!』

――の三本だぁ……」

次回もまた見てね☆ぴかぴかピカリン!ジャンケンポン♪

ピース「はい!私の勝ち!なんで負けたのか、次回のお話までに考えて来てね♪」

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