Re.HUGっとジオウ!   作:yu-ki.S

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ウォズ「この本によれば、普通の中学生 時見ソウゴ。彼には魔王にして時の王者『オーマジオウ』となる運命が待っている。
全てのウォッチを集めた時見ソウゴ。しかし、クライアス社は我が魔王が最期の覇道を歩み始めた事により攻撃的となってきた。
今回は、彼……ハリー君の過去が、我々に更なる試練を与える事になるでしょう……」


第53話 2068: みんなが繋がる!明日への力を!

アナザードライブを倒し、仮面ライダードライブの力を貰える約束をしたソウゴ達。クライアス社を抜けたウールは、今は野乃家の居候となっている。

その事をルールーが今、ソウゴに話していた。

 

「へぇ〜、ウール。今は野乃家のみんなと仲良くやってるんだ」

 

「はい。最近は家の掃除や洗濯物も手伝ってくれています。それに、ことりといる時はよく笑っています」

 

「そっか〜、よかった!ウールも楽しそうで!」

 

「何故、ソウゴが喜ぶですか?」

 

ルールーはソウゴが何故、家族でも何でもないウールが楽しそうと聞いて喜ぶのかわからなかった。

 

「だって、ウールはもう俺の民の一人なんだよ。民が笑顔だと俺だって嬉しくなるよ」

 

「そういうものなんですか?ソウゴは本当に優しいですね」

 

「そうかな?俺は別に普通だと思うけど」

 

「普通ですか……」

 

他人を心配する事は普通だというソウゴに、ルールーは少し疑問に思った。

 

「俺なんか間違ってた?」

 

「いいえ、ソウゴらしいと思います」

 

だがソウゴの言葉を聞いた彼女はこう思った。

そう、これがソウゴなんだと。あの時も私がアナザーライダーとされた時も必死になって止めようとしていた。他にも、町の人が傷つけられた時、身を挺して人を守ろうとする。

 

「さって、そろそろ帰るよ。ウールに伝えて。また、クジゴジ堂にご飯に食べに来てよってね」

 

「はい」

 

ウールへの伝言を伝えるとソウゴは去っていく。そんなソウゴを見てルールは胸に手を当てて何かを感じる。

 

(またしても、この感情……ソウゴから感じる、この感覚……)

 

その感覚はなんなのか、今の彼女にはわからなかった。

 

 

 

その翌日、ソウゴ達はビューティーハリーの店内で、はぐたんが躍りながらメロディタンバリンを叩いていた。

 

「はぐたんが……!」

 

「ダンスしてる……!」

 

「ついこの前歩けるようになったばかりなのに……!」

 

「さんきゅー!」

 

「上手だったよはぐたん!」

 

はな達がはぐたんの成長に驚いていると、上手に出来たはぐたんにソウゴが拍手する。

 

「毎日、はぐたんは大きくなっとる。みんなのお陰や」

 

「どうしたの?急に改まって」

 

急に改まっていたハリーにほまれが驚くと、キッチンからツクヨミ、えみる、ルールーが現れた。

 

「おやつの時間なのです!」

 

「ホットケーキです」

 

えみるとルールー、ツクヨミが巨大ホットケーキの乗った皿をテーブルに置く。

それを見たゲイツとほまれは眉間に軽くシワを寄せる。

 

「デカすぎないか?」

 

「私の知ってるホットケーキと違う……」

 

「レシピ通り作ったのですが……」

 

「レシピ通りにしては、少々大きいね〜……」

 

ウォズも流石にこれだけ巨大なホットケーキには驚く。

 

「そんな事ないよ。ルールー!」

 

ソウゴがフォークを取り、ホットケーキを取る。

 

「大きくても!みんなのために美味しく作ったんだって伝わるよ!」

 

「はい!ありがとうソウゴ!」

 

「とりあえず、みんな食べてみよう!」

 

「いただきます!」

 

ソウゴと一緒に同じくフォークを手に取ったはなが、先にホットケーキを口に入れる。

 

「「めちょっく!」」

 

二人がホットケーキを口に入れた途端、体から電流が走るかのような衝撃が走った。

その時、周囲にノイズの混じった異変が生じた。

 

「異常発生……!」

 

「えっ⁉︎ まさかコレのせいなのですか⁉︎」

 

「大きいだけで普通のホットケーキだよ⁉︎」

 

ツクヨミが巨大ホットケーキを指差して尋ねるが、そのままソウゴ達の周囲がノイズで覆われて見えなくなった。

 

 

 

 

そのまましばらくして、ようやくノイズのような感じが消えた。

すると、ソウゴ達がいたのはビューティーハリーでは無く、どこにでもあるような空き地だった。

 

「ここは……どこなんだろ……?」

 

「見た所空き地ようだが……」

 

「でも、こんな風景何処かで?」

 

さあやとウォズはそう口を揃えるが、ツクヨミはあたりの風景に何か懐かしさを感じていた。

 

「どう言う事や……?」

 

「ハリー、どうしました?」

 

ハリーがあるものを見て動揺していた。

 

「あそこにお家のような形をしたミニチュアがあるようだが?」

 

ウォズがハリーの見た方を指すと、確かにミニチュアサイズの家があった。

 

「ハリー、知ってるみたいだけどここ……」

 

ソウゴは何か知ってる様子のハリーにこの場所を聞くと、ハリーは口を開く。

 

「ああ……ここは……俺の故郷、ハリハリ地区や……!」

 

「ここがハリーの故郷……」

 

今ソウゴ達がいるこの場所は、ハリーの故郷のハリハリ地区だった。どういうわけか、彼らはビューティーハリーからいつの間にかここに移されてた。

 

「俺達は、飛ばされたって事……?」

 

未来に飛ばされたことに気づいたソウゴ達は周りを見回す。

 

「っ⁉︎ 誰だ!」

 

するとゲイツが人の気配のようなものを感じ、ソウゴ達は警戒する。

 

「「「「ハリー兄ちゃん!」」」

 

『きゃわた~ん!』

 

だが家からハリーと同じネズミの様な妖精達ハリハリ族の子供が現れ、ハリーの名を呼んだ。

 

「可愛い~!可愛い~!」

 

「かーいい!」

 

「わぁ!人間だ!」

 

ハリハリ族はソウゴ達を見てテンションを上げていると、ハリハリ族の何人かがお腹を鳴らせた。

 

「良かったらどうぞ」

 

えみるが一緒に転送されたホットケーキを差し出すと、ハリハリ族はそれを口にした。

 

「「メガめちょっく!」」

 

それを口にするとハリハリ族は体から何やら電流なものを感じた。

 

「そんな!」

 

「なんでよ!」

 

ハリハリ族にも三人実作のホットケーキは不評だった。

そのままソウゴ、はな、えみる、ことりがハリハリ族の相手をしている中、ゲイツ達が離れた場所で様子を見る。

 

「ゲイツにハリー達は未来から来たんだよね?」

 

「と言う事はまさか、ここは未来?」

 

ほまれとさあやの推測を聞いたルールーは小首を傾げながら、まだわかりませんと呟く。

 

「分析が必要。未来は、クライアス社に時間を停止されているハズ」

 

「じゃあ、ここはクライアス社の手から逃れた……」

 

「それは考えられへん」

 

「えっ?」

 

ツクヨミの逃れたと言う考えを、ハリーは否定した。

 

「奴らは世界中のトゲパワワを利用し、オーマジオウが世界から時を止めた筈だ」

 

「その通り、あれだけの力を逃れる事なんて出来ないはずだ」

 

「じゃあ……これって……」

 

完全に逃れられないなら、今ここにるハリハリ族が動けるのはおかしいとほまれは考えた。

 

 

 

 

クライアス社本社のクライの寝室では……

 

「夜風はお体に障ります」

 

リストルがクライの肩に毛布を掛け、この場を後にする。

 

「リストル、僕が憎いかい?」

 

「忠誠を誓った日から変わりません。私の全ては、クライアス社の物」

 

足を止めてクライの方へ振り返り、そう告げるとリストルは社長室から立ち去っていく。

 

 

 

その頃、ハリハリ地区にソウゴ達は遊び相手をしながら、この不穏な空気をどうすればいいかを考えていた。

 

「これは、クライアス社の新たな攻撃では?」

 

「その可能性は高いね。だが、彼らには意思があるように思える」

 

「じゃあ、彼らは本当に……」

 

ツクヨミの言う通り不可解なことだらけだが、否定するには証拠が少ない。

 

「ハリー兄ちゃんおんぶ!」

「だっこしてー!」

 

ハリハリ族の子供達がハリーにかまってほしいとせがむ。

 

「よっしゃ行くでー!」

 

ハリーが走り出し、ハリハリ族の子供達が後を追う。

 

「ハリー、やっぱ子供と遊ぶの上手」

 

「ホントだね」

 

その様子を見ながらほまれがそう言うと、はなが子供に頬を引っ張られながらそうだねと頷く。

そんな中、一人の子供が地面に両膝を付いて咳き込む。

 

「大丈夫か?」

 

ハリーが駆け寄って背中をさする。

 

「ハリー……」

 

「ビシン……⁉︎」

 

その子供は、妖精態のビシンだった。

 

「大丈夫や!すぐにお医者さんが来てくれる!」

 

「それって……ドクター・トラウム……?」

 

「……!」

 

ドクター・トラウム……其奴は、クライアス社に所属していた科学者の名前。

その名前を聞いて顔を歪ませるハリーの背後で、他の子供達が倒れて咳き込み出す。

 

「クライアス社が、僕達を助けてくれるんだもんね・・・」

 

「違うんや……ビシン……!それは……!」

 

ハリーがビシンに話しかけようとしたその時、何者か『パチン!』と指を鳴らし、その直後に彼らの前で竜巻が生じた。

 

「何や⁉︎」

 

「あれは……みんな!」

 

それを見たソウゴ達はジクウドライバー、ビヨンドライバーを腰に装着し。はな達はプリハートを取り出した。

 

『ジオウ!Ⅱ!』

『ゲイツ!ゲイツリバイブ!剛烈!』

『ギンガ!』

 

「「「「「ミライクリスタル!ハートキラッと!はぎゅ〜!」」」」」

 

ソウゴ達はドライバーを操作し、仮面ライダーへと変身する為にアーマを身体に纏う。はな達は揃ってプリハートにミライクリスタルをセットし、六人がいつもの手順を取り姿を変える。

 

『ライダータイム!仮面ライダー!ライダー!ジオウ!ジオウ!ジオウ!Ⅱ!』

『ライダータイム!リ・バ・イ・ブ剛烈! 剛烈!』

『投影!ファイナリータイム! ギンギンギラギラギャラクシー!宇宙の彼方のファンタジー! ウォズギンガファイナリー!ファイナリー!』

「輝く未来を〜抱き締めて!みんなを応援!元気のプリキュア!キュアエール!」

「みんなを癒す!知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」

「みんな輝け!力のプリキュア!キュアエトワール!」

「「みんな大好き!愛のプリキュア!」」

「キュアマシェリ!」

「キュアアムール!」

「みんな舞い上がれ!希望のプリキュア!キュアアーラ!」

 

「「「「「HUGっと!プリキュア!」」」」」

 

全員が変身を完了すると、ジオウ達は竜巻を受け止めようと構える。

 

「何だこれは……」

 

「凄いパワーなのです……!」

 

「でも、ここで退く訳には……!」

 

『うわぁぁぁぁ‼︎』

 

竜巻をどうにか耐えるも、勢いが強まり、そのまま周囲を覆った。

それからしばらくは全てが暗くなり、何も見えなかった。

 

「ハリー!ハリー!いたいのいたいのとんでけー!」

 

その時、この場に残って気を失っていたハリーの耳にはぐたんの声が聞こえ、ハリーの頬をはぐたんが引っ張る。

 

「……!」

 

「良かった……!」

 

ハリーが目を覚まし、その近くに居たツクヨミも身体を起こす。

 

「っ⁉︎ みんなは……」

 

「目が覚めましたか」

 

「「!?」」

 

他の皆は何処にいるのだと目を動かそうとすると背後から声が聞こえ、その声に聞き覚えのある二人が頬から汗を一粒流しながら振り向く。

 

「リストル……!」

 

そこにいたのはクライアス社のリストルだった。

 

「プリキュアとソウゴにゲイツ、ウォズはどうした⁉︎」

 

ハリーはこの場所には居なくなった他の仲間達は何処だと問う。

 

 

 

同じ頃、気を失ってたエールが起き上がった直後、体勢を崩して落ちる。

 

「ここは……うわっ⁉︎」

 

床まですぐ傍だった為、大したダメージは無かったものの急に回り出し、慌てながら両手両足で移動する。

 

「何じゃこりゃ~⁉︎」

 

エールがいたのは、ハムスターの運動に良く使われる回し車だった。

 

「違う!エトワール登るの!」

「分かってる……!でも、登っても登っても登れないの!」

 

アンジュとエトワールは、無限階段の上にいた。

 

「マシェリ!こっちです!」

「アムール!こっちなのです!」

 

マシェリとアムールは、数字の8の形をした床を上下別々に移動してた。

 

「マシェリ!」

 

「アムール!このままだと一生一人ぼっちなのです~!」

 

「みんなー!諦めちゃ駄目ー!うわっ!」

 

エールが走り続けながらそう呼び掛けるも、躓いて転ぶ。

 

「めちょっくー!」

 

そのままされるがままの状態で転がり続け、口癖を叫んだ。

 

「アーラ!上の方に出口とかなかった⁉︎」

 

「ありません……!私達、閉じ込められたの……?」

 

アーラが飛びながら上の方を探すが出口のようなものは一つもなかった。

 

「ッ⁉︎ ソウゴ君は!」

 

「ゲイツもウォズもいない」

 

アンジュがジオウ達の姿を探すが、この空間にはジオウ、ゲイツ、ウォズの姿がなかった。

 

「三人共何処にいるんだろ?」

 

みんなはここにいない三人の事が気になっていた。

 

 

 

そして、ジオウが今何処にいるのかと言うと……

 

「ここは……?」

 

ジオウは何もないようなビルの中のような空間に、ただ一人立っていた。

 

「やぁ、元気そうだね」

 

「クライ……」

 

此処は何処だと思っていたジオウの前に、挨拶をしながら仮面ライダークライが現れる。

 

 

 

一方のゲイツとウォズの方は…

 

「ここは、何処だ?」

 

「おそらく、クライアス社が用意した空間……と言った所かな?」

 

「どう脱出する?」

 

「さぁね。彼に聞いてみるか?」 

 

「彼ら?」

 

ゲイツがウォズが指を指した方を振り向くと、そこには何体も同じ様な仮面ライダーがいた。

 

「なんだ奴らは仮面ライダーか?」

 

ゲイツはウォズに眼の前にいる仮面ライダーについて聞き出しながらその数をざっと数えると、その数は優に二十体はいた。

 

「彼らはライオトルーパー。言うなら仮面ライダーの量産型の様なものだね」

 

彼らは仮面ライダーファイズの時代に存在する、兵隊のような仮面ライダーの量産型『ライオトルーパー』だとゲイツに解説する。

 

「「「「排除開始!」」」」

 

ライオトルーパー隊はゲイツとウォズに突撃をかける。

 

「やるしかないようだな。行くぞ!」

 

「ゲイツ君の意見には同意だね。君達の相手をしてる暇は無くて、早く我が魔王やエール君達を救う必要がある」

 

ゲイツとウォズはライオトルーパーに向かうと、一人で十人のライオトルーパーへと応戦する。

 

「はぁぁ!」

 

ジカンジャクローでライオトルーパーに繰り出す。いくら数が多くても、ゲイツリバイブの剛烈のパワーが圧倒していた。

 

『のこ切斬!』

 

ゲイツはジカンジャクローを回しさらに斬撃を飛ばし、ライオトルーパーを全て倒した。

 

「手取り早く行こう」

 

ウォズはドライバーからギンガミライドウォッチを外す。そして、ウォッチのダイヤルを回す。

 

『タイヨウ!』

 

ギンガミライドウォッチの顔が変わると再びウォッチをドライバーに装填し、レバーを引く。

 

『投影!ファイナリータイム!灼熱バーニング!激熱ファイティング!ヘイヨー!タイヨウ!ギンガタイヨウ!』

 

ウォズの複眼が赤色へと変化し、ギンガタイヨウフォームへと変わった。

 

『ファイナリービヨンド ザ タイム!バーニングサンエクスプロージョン!』

 

ビヨンドライバーのレバー操作を行ったウォズがライオトルーパー隊に灼熱の火焔を放ち、ライオトルーパーを焼き尽くそうとする。火焔を食らったライオトルーパーはそのまま爆発四散した。

ゲイツとウォズによりライオトルーパー隊が全滅した事を確認した二人は、ソウゴ達の安否を確かめる為にこの場から離れようとする。

 

「よし」

 

「では、ここから――」

 

すると、ゲイツとウォズの周囲から灰色のカーテンが現れ、そこから今度は灰色の四十もの数が居るライオトルーパー隊が現れた。

 

「何⁉︎」

 

「これは、スウォルツの仕業……」

 

ライオトルーパー隊の再びの出現に、ウォズはスウォルツの仕業と睨む。

 

 

 

ハリハリ地区に残されたハリー達は、リストルがジオウ達の現状を話した。

 

「ドクター・トラウム特製の無限迷路とスウォルツによって作った空間で、彼らは戦っているよ」

 

「何やと!」

 

「少々ファンシーになってしまったのは彼の趣味です」

 

リストルが、ジオウ達を閉じ込めたのはトラウムが作った無限迷路と、スウォルツがアナザーディケイドの力で作り出した空間を説明する。

 

「お前、一体何を……!」

 

「ハリー、これ以上クライアス社に逆らう事は止めなさい」

 

そう言うと、リストルはハリーと同じように妖精態に変わって着地する。

 

「ハリーと同じ……⁉︎」

 

「強大な力に抗っても無意味。お前も良く知っているだろ……!ミライクリスタル・ホワイトを渡せ」

 

「嫌や!俺は、諦めへん!」

 

「あきらめない!」

 

「私も諦めない!」

 

「聞き分けの無い……!」

 

「それはこっちの台詞や!」

 

ハリーとリストルが互いに向かって跳ぶ。

そして二人は宙に浮かんだまま殴り合いを行い、着地と同時にまた殴り合いを行う。

 

「未来を、取り戻すんや!」

 

「戯言を!」

 

リストルがハリーを蹴飛ばして人間態に変わり、ハリーも人間態に変わって着地する。

 

「リストル!話を聞け!」

 

パンチを繰り出すも左手で受け止められて流され、180度回転したリストルが叩き込む。

だがハリーは寸前の所で後ろに下がり、ダメージを抑える。

そのまま、二人は地面へと着地する。二人はジクウドライバーを装着した。

 

『『ジクウドライバー!』』

 

『ハリー!ギアジェット!』

『リストル!クラレット!』

 

二人は二つのウォッチを起動してドライバーに装填すると、ドライバーを回す。

 

「「変身!」」

 

『ジェットタイム!導け!切り開く世界!ハリー!ギア!ジェット〜!』

『クラレットタイム!唯我独尊!絶対の力を!リストル・・・クラレット!』

 

「「はぁぁ!」」

 

二人は仮面ライダーに変身するとお互いに戦闘を再開し、地面を蹴ってクレーター状の罅と土煙を作りながら拳を繰り出し両者が衝突した。

 

「「⁉︎」」

 

二人がぶつかり終わると、その後はお互いに攻撃を繰り出し続ける。

 

「ヤァァァ!」

「ふぅん!」

 

ハリーとリストルはお互いに譲らずに攻撃を繰り出せば防御し、それを交互に行うかのように繰り出す。

 

「チッ……ならば!」

『ジカンロッド!』

 

「テェァァァァ!」

『ジカンチェーン!』

 

「ッ……」

 

リストルがジカンロッドで攻撃しようとすると、咄嗟にハリーはジカンチェーンでリストルの攻撃を受け止めた。

 

「話聞け、言うとるやろ!」

 

ハリーはジカンチェーンを振り上げ、リストルを自分から離した。

 

 

ジオウはクライのいる空間では、未だに戦闘を行なっていなかった。

…というより、ジオウを見てクライはウォッチを外し変身を解いた。

 

「少し話をしないか?」

 

クライはジオウに話をしないかと聞く。すると、ジオウはウォッチを外しこちらも変身解除する。

 

「ここは?」

 

「僕の部屋といったところかな?」

 

ここは自身の部屋、要するにクライアス社の社長室であると語る。

 

「僕に聞きたいことがあるみたいだね」

 

「……あの時、言葉の意味は何?」

 

ジオウはハロウィンの時にクライが最後に言った、『君と僕はよく似ている』と言う言葉について尋ねる。

 

「俺とあんたが似てるねって…どういこと?」

 

ソウゴとクライは似ている。確かにそう彼はソウゴに告げた。

 

「この町を見てごらん」

 

「えっ?」

 

ソウゴは窓越しから外の様子を見る。

 

「えっ?こ、こ、この町……そんな……」

 

窓越しからクライアス社から見据えた街を見て、ソウゴは驚愕した。

 

 

 

その頃、無限迷宮にいるエール達はここから脱出しようと色々と試すがやはり、迷宮には傷一つもつかない。

 

「はぁ、はぁ……早くしないとはぐたんがハリー、ソウゴが……」

 

エールはそう言いながらここから出ようと必死に足掻くが、やはり効果は見られない。

 

 

 

ハリハリ地区で戦闘を行なっていたハリーとリストルは互いに攻防を繰り返す。

ハリーのジカンチェーンとリストルのジカンロッドが何度もぶつかり合う。

 

「このぉ!」

『クラレットタイムインパクト!』

 

ドライバーを回しジカンロッドに蓄積させたエネルギーを放ち、ハリーに直撃した。

 

「ハリー!」

 

「ハリ〜……みんな!ま〜ま〜!」

 

その時、はぐたんの持つメロディタンバリンが変化を促した。そのまま彼女はメロディタンバリンを振る。

 

「これは、みんな!」

 

はぐたんが振ったメロディタンバリンの力でエール達の無限迷宮、ゲイツとウォズのいる空間が割れた。

 

「何⁉︎」

 

「空間が開いた」

 

すぐ様エール達は割れた空間から出て行き、そのまま彼女達はハリハリ地区に戻る事が出来た。

 

「はぐたん!」

 

「ままー!」

 

エールはツクヨミが抱いているはぐたんに抱きついて、居なくなってしまった事を謝る。

 

「あの迷宮から……」

 

『スピードタイム!』

『リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイブ疾風!疾風!』

 

さらにそこへ疾風へとなったゲイツが現れ、ジカンジャクローを放ちリストルにダメージを与え、ハリーの元へ現れた。

 

「すまんな。遅れたな」

 

「よく持ち堪えたね。ハリー君」

 

ゲイツとウォズが現れ、ハリーの前に立つ。

 

「何故……!」

 

あの迷宮と空間から脱出してきたエール達にリストルが驚いていると、ソウゴがまだここにいない事にエール達は気付いた。

 

「あれ?ソウゴ君は⁉︎」

 

「リストル!ソウゴはどこですか⁉︎」

 

ソウゴはどこだとアンジュとアムールがリストルに訴える。

 

「それを答えるつもりはない。それに戦う前に、あなた方に真実を教えましょう」

 

リストルが指を鳴らすと同時に、周囲の景色が変わる。

すると空は曇天で覆われ、周囲に荒れ地や崩れ落ちた建物が見られた。

 

「あれ……のびのびタワー……⁉︎」

 

アーラが指すとそこには、はくぐみ市のシンボル『のびのびタワー』があった。初めは見間違いと思ったが、別物にしてはあまりにも似過ぎていた。

 

「ここは……まさか……はぐくみ市……⁉︎」

 

「それも未来……⁉︎」

 

そう、この崩壊した未来の光景……ここは、未来のはぐくみ市だった。

 

「これが、あなた達が守ろうとしている未来ですよ」

 

「これが……私達の未来……⁉︎」

 

「みんな……止まっているのです……」

 

エール達はこの未来の今自分達が住むはくぐみ市の惨状に、絶句するしかなかった。

 

 

 

その一方で、その真実を先に目撃したソウゴも驚いていた。

 

「ここが……未来の俺達の町……」

 

「驚いたかな……」

 

動揺するソウゴに、クライは同じように窓を見て語り出す。

ソウゴとクライ、二人が似ている理由を……

 

「君は人を正しい未来に、世界を良くしたいと願っているはずだ。僕と同じで」

 

「同じ……?」

 

「僕も世界を良くしたいと思うさ。だが、そのためには明日を消さなければならない」

 

「どうして……明日を消すの?」

 

こんな悲しい惨状を変えたいのはわかる。だがしかし、ソウゴは何故その為に明日を消すのだと問う。

 

「皆が永遠の時間、永遠の幸せを過ごす為には、明日は必要ない」

 

永遠の時間、永遠の幸せ…

確かにそうすれば、みんなはずっと幸せでいられるかもしれない。でも…

 

「でも、そうとは限らないよ」

 

「……」

 

「明日があるから、みんな昨日の自分とは違う自分にだってなれるし、新しい出会いだってある。そう、時間は前に進まないんだ!」

 

「……そうか……では、それで最悪な未来を迎えてもかい?」

 

クライがソウゴに最悪な未来を迎えても良いのかと問い掛ける。

 

「確かに、これも未来かもしれない……でも、俺達の未来はまだ決まっていない!」

 

そう言うとソウゴはジクウドライバーを装着し、ジオウウォッチとグランドジオウウォッチを取り出した。

 

『ジオウ!グランドジオウ!』

『〈ポォォーン!パァァァァ!〉アドベント!COMPLETE!ターンアップ!〈ピィィン!〉CHANGE BEETLE!ソードフォーム!ウェイクアップ!カメンライド!サイクロン!ジョーカー!タカ・トラ・バッタ!3・2・1!シャバドゥビタッチヘンシーン!ソイヤッ!ドライブ!カイガン!レベルアップ!ベストマッチ!ライダータイム……! 』

 

ウォッチを装着し、ドライバーのロックを解除すると、地中から巨大な黄金の時計台と歴代ライダーの石像が出現した。そして表層が剥がれ、仮面ライダーたちの姿が現れる。

 

「変身‼︎」

 

『グランドタイム!クウガ・アギト・龍騎・ファイズ・ブレイード!響鬼・カブト・電王!キバ・ディケイード!ダブル!オーズ!フォーゼ!ウィザード!鎧武・ドラーイーブ!ゴースト!エグゼイド!ビ・ル・ドー!

祝え!仮面ライダー‼︎グ・ラ・ン・ド!ジオーウ!』

 

ソウゴはグランドジオウへと変身を完了すると、クライは何故だと言わんばかりにジオウを見据える。

 

「……君は、こんな姿を見てまだ明日を求めるのかい?」

 

「もちろん。俺は王様だから……世界の明日を守る!」

 

ジオウが明日を守ると宣言したその時、クライアス社の社長の空間が割れた。

 

「これは……みんな!」

 

「ここまでようだね。君と話せてよかったよ、じゃあね」

 

クライは戦うことはせず、社長室から去っていった。

ジオウはクライの行動は読めなかったが、そんな事よりもエール達の事が心配になった為、思考を切り替えるとそのまま、彼は割れた空間へ飛び込んだ。

 

 

 

その頃、ツクヨミに抱き抱えられたはぐたんの額の飾りが点滅し、衰弱して行く。

 

「はぐたん……!」

 

「トゲパワワが……!」

 

「どうしてみんなの未来を奪うの⁉︎」

 

「あなたが思う未来は存在しません。発注!猛オシマイダー!」

 

エールの問いにそう答えたリストルはトゲパワワを作り、ジカンロッドを振り回して魔法陣を作ると、その中から猛オシマイダーを呼び出した。

突如現れた猛オシマイダーのパンチをエールが跳んで避けた後に回し蹴りを繰り出すも、左腕で防がれる。

 

「パワーが増しています!」

 

「未来を包むトゲパワワが、それ程大きいんだ……!」

 

アンジュ達がこの地に蔓延る、あまりにも強大なトゲパワワに驚愕していると、オシマイダーはエール達に向かって攻撃を繰り出そうとした。

 

「はぁぁぁぁぁ!」

 

『ソウゴ(君・さん)!』

 

そこへ、サイキョージカンギレードで攻撃を繰り出したジオウが現れた。

 

「遅れてごめん!」

 

「オシマイダ〜!」

 

攻撃を受けたオシマイダーはすぐに反撃を行うと、ジオウはオシマイダーが繰り出したパンチの攻撃を避ける。

 

『ブレイド!フォーゼ!』

 

パンチを避けたジオウはすぐ様ブレイドとフォーゼのレリーフを触り、ブレイド・ジャックフォーム、フォーゼ・ロケットステイツを召喚した。

 

「はぁぁ!」

 

「オラァァァァ!」

 

空中を得意とするジャックフォームとロケットステイツによる攻撃で、猛オシマイダーに着実にダメージを与える。

 

『SLASE!THUNDER!LIGHTNING SLASE!』

『Limit Blake!』

 

ブレイドの電撃を纏ったブレイラウザーからの攻撃とフォーゼの回転突撃により、猛オシマイダーが膝をついた。

 

『キバ!』

 

そして今度はキバのレリーフを触り、キバ・エンペラーフォームを召喚した。

 

「「はぁ〜…はぁぁぁぁぁ!」」

 

ジオウのサイキョーギレードとキバの持つザンバットソードから放たれた斬撃により、猛オシマイダーが倒れた。

 

 

 

リストルがゲイツ達三人に引けを取らぬまま攻撃を繰り出し続けた。

ゲイツとウォズを離すとジカンロッドをハリーに向ける。

 

「まだ分からないのかハリー……!強大な力の前では、我々は無力なんだ!」

 

「ハリー!」

 

ジオウが現れ、サイキョーギレードで受け流すと振り払い、リストルをハリーから離した。

 

「ジオウ……君は……ハリー!お前は本当は知っているハズだ!小さな力を必死に合わせたとしても、強大な力に勝つ事は出来ない!いずれ潰されるのみだ!」

 

その時、リストルは過去を振り返った。

ハリハリ族の仲間が一人、また一人と倒れて行く。

そんな姿をみて、彼らはドクター・トラウムに助けを求めた。

――しかし、ハリハリ族の住むハリハリ地区は炎へと包まれた。

その光景をリストルは、ハリーとドクター・トラウムと共に見ていた事を思い出す。

 

「そんな夢が叶うなら―――俺達の故郷が滅びる事は無かった……!」

 

「そうかもしれんな……!」

 

ハリーは起き上がり、ジオウの隣に並ぶ。

 

「確かに俺は、クライアス社に手を貸した……!その結果、ハリハリ地区を、アイツらを……!」

 

そう言ってハリーが、当時の事を思い出して彼の心に浮かべた感情はたった一つ、ずっと彼の中で蝕み続けた記憶―――それは後悔だった。

確かにあの時、自分がクライアス社に手を貸した事で、自分の仲間を傷つけてしまった。

 

「けどな、俺は未来を信じるって決めた!

それにな、どんなに苦しくても、辛くても、生き続けるモンを俺は沢山見た!」

 

プリキュアとしてクライアス社から明日を取り戻そうと必死に戦っているはな、さあや、ほまれ、えみる、ルールー、ことり。

未来からここまで共に戦ってきたゲイツ、ツクヨミ、ウォズ。

オーマジオウの運命を変えようと、必死に前に進むソウゴ。

それだけじゃない。一緒に戦った晴夜、いちか、みらい、なぎさ、ほのかなど、他の仮面ライダーやプリキュア達に、彼は多くの事を学んだ。

 

「どんな強大な力にだって、仲間を信じて手を取り合えば、奇跡は起きる!

それを、アイツらが教えてくれた!だから俺も諦めん!アイツらの思いも背負って、未来の為に俺は戦う!そう決めたんや!」

 

『フィニッシュタイム!』

 

そう叫んでドライバーを回すと、ハリーが腰を低く構える。

 

『ジェットタイムフィニッシュ!』

 

ローラで地面へ滑り加速すると、ジェットが火を吹きリストルに突撃する。

 

「うぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

「グフゥ!」

 

その加速を利用したハリーのライダーパンチを受け、リストルは思わず膝を折った。

 

「仕方ない……なら!」

 

だが直ぐに立ち上がったリストルは猛オシマイダーへ向かう。

 

「猛オシマイダーよ!我に力を!」

 

「オシマイダァァァァ〜〜〜!」

 

猛オシマイダーはリストルの指示で彼の下に向かうと、リストルを取り込んだ。

 

「ッ⁉︎」

 

「あいつ、何をする気だ!」

 

「まさか、オシマイライダーに⁉︎」

 

アーラは仮面ライダーとオシマイダーが融合したオシマイライダー。それに自らなろうとするのかと思った。

 

「……いや、様子がおかしい」

 

ウォズの言う通り、オシマイライダーにしては、あまりにも姿が違っていた。

オシマイダーから四本の足のような、言うなれば馬のような形が現れる。

そして、その上に何やら巨大な姿をした人型の様な物体までもが現れ初め、みるみるとその姿を変えていく。

 

「うぉぉぉぉォォォオオオオオオ!』

 

「これは……」

 

「リストル……」

 

しばらくして形状変化が終わり、その姿をジオウ達の目に焼き付けようとしていた。

 

『見よ!これぞ!オシマイライダー究極の姿!オシマイガイザーだ!』

 

馬のような形をした猛オシマイダーと、その上に黒い鎧と蝙蝠の羽のようなマントを背中に装着したリストルの様な者。その名を、『オシマイガイザー』。

 

『うぉぉぉぉ!』

 

オシマイガイザーはあらかじめに手に持っていた槍…ガイザースピアを持ち、ジオウ達に攻撃を始める。

 

「「「「「うああああぁぁぁっ!」」」」」

 

余りのパワーによって凄まじい衝撃が生じ、その余波で攻撃を避けた筈のジオウ達は吹き飛んでしまう。

 

「くぅ!はぁぁ!」

 

ゲイツが疾風のスピードで、空中から目にも止まらない速さでジカンジャクローの攻撃を繰り出し続ける。

 

『効かん!』

 

「うわぁ!」

 

だがゲイツの繰り出す攻撃はビクともせず、オシマイガイザーはガイザースピアでゲイツを振り払った。

 

「ゲイツ!」

『龍騎!』

 

ゲイツが飛ばされたのを見て、ジオウは龍騎のプレートに触れる。そこから仮面ライダー龍騎サバイブと共に、サバイブの力で強化された赤い龍――ドラグランザーが現れた。

 

『SHOOT VENT!』

 

ジオウがジカンギレードをジュウモードにして、龍騎のドラグバイザーツバイと構える。

 

「はぁ!」

 

そのままトリガーを弾くと、ドラグランザーと共に赤い炎の球を放ち、オシマイガイザーを後ずらさせた。

 

「貴様ッ!!」

 

攻撃を受けたオシマイガイザーは黒い仮面から覗く目を黄色く光らせながら、ランスをジオウに向けて放った。

 

「やらせない!」

 

だがアンジュがジオウの前に出ると、ハート・フェザーを展開させて防ぐ。

 

「はあああっ!」

 

そこへエトワールがスタースラッシュを放って命中させる。

 

「うあああっ!」

 

こちらも全く効かず、ランスの攻撃を受けて吹き飛ぶ。

 

「ウイングシャワー!」

 

今度はアーラがウイングシャワーを放ち、無数の羽が発生させると。その攻撃でオシマイガイザーの目くらましにしようとする。

 

「マシェリポップ!」

「アムールロックンロール!」

 

今度は、マシェリとアムールがマシェリポップとアムールロックンロールを放って命中させるも、後ずさりもしない。

 

「全く効いて無いのです……!」

 

「少しも怯んだ様子がありません……!」

 

オシマイガイザーはランスで周囲の瓦礫を彼女らに向けて放ち、二人に直撃させて吹き飛ばす。

 

「「うああああぁぁぁっ!」」

 

「何ちゅうパワーや!」

 

『お前達の望むような未来は……どう足掻いても来はしない……!』

 

リストルはそう言葉を突き付けながらスピアを振り上げると、そのままプリキュアに向けて振り抜こうとする。

 

「くぅ!」

 

間一髪、ジオウがサイキョージカンギレードを盾とし、みんなを守った。

 

『ジオウ!お前の未来とて決まっている!

貴様はオーマジオウとなり、世界から時を奪う!そして最低最悪の魔王となるんだ!』

 

「俺は、俺は、最低最悪の魔王にはならない!俺は最高最善の魔王になるんだ!」

 

その時、サイキョージカンギレードから『ジオウサイキョウ』の文字が浮かび上がる。

 

『キングギリギリスラッシュ!』

「オリャャャャャ‼︎」

 

そのままジオウがオシマイガイザーを振り払った。

 

「それに、未来を決めるのはあんたじゃない!未来を決めるのは、俺達だ!」

 

「そうだよ……やってみなくちゃ分からないよ……!」

 

エールがよろけながらも立ち上がり、そう告げる。

 

『子供が分かったような事を……!』

 

「大人とか子供とか関係無い!あなたにも、明日はある!」

 

「だから俺達は明日を、未来を求めるんや!」

 

エールとハリーの言葉を聞くも、オシマイガイザーは言葉に憤怒を含ませながら叫び続ける。

 

『俺は……明日などいらない!ただ絶望するだけの未来など、不要だ!』

 

「そうだね……だから、未来は素敵なものにしなくちゃね……

はぐたんがダンスを出来るようになったり、大きくなってお喋りする事が増えたり―――それが未来……!

だから……!」

 

そう言い続けるエールの胸元に、どんどんアスパワワが集まっていった。

 

「未来は、とっても愛おしいものなんだよ!」

 

「は~ぎゅ~!」

 

その時、エールの思い応えたかのようにはぐたんの額の飾りのクリスタルが光り出す。

 

『ミライクリスタル・ホワイト……⁉︎』

 

リストルの目に映ったそのクリスタルは、自分達が探し続けたモノ……ミライクリスタル・ホワイトだった。その光が広がり、女性の姿が形作られる。

 

『あれは……!マザー……ッ!』

 

「マザー……」

 

その時、ジオウの目に焼き付いたその女性は、“マザー”と呼ばれる存在だった。

 

「はぎゅ!」

 

するとミライクリスタル・ホワイトが、ホワイトピンクの宝石の中心に濃いめのピンクで彩られたハート型宝石が付いたミライクリスタル『ミライクリスタル・マザーハート』へと変化する。

 

「ミライクリスタルが……!」

 

「「「「「メモリアルクロック!マザーハート!」」」」」

 

それと同時にミライパッドが、緑のハートが加わったメモリアルキュアクロックに変化し、エール達とはぐたんからそれぞれのパーソナルカラーのハートが飛び出す。

 

「「「「「ミライパッド!オープン!」」」」」」

 

右腕を真上のメモリアルキュアクロックにかざすと同時に、画面のハートの型にはまる。

扉が開くと同時に中から無数のハート型エネルギーが降り注ぎ、エール達がマザーハートスタイルに変身し、右手首にプリキュアミライブレスが着けられる。

 

「「「「「 HUGっとプリキュア!今ここに!」」」」」」

 

「ワン・フォー・オール!」

 

「オール・フォー・ワン!」

 

「ウィー・アー!」

 

「プリー、キュアー!」

 

「明日に!」

 

「エールを!」

 

マザーを召喚してメモリアルキュアクロックを囲む形で手を翳し、アムール、マシェリ、エトワール、アンジュ、アーラ、エールの順にエネルギーを集める。

 

「「「「「ゴー、ファイ!みんなでトゥモロー!」」」」」

 

六人は手を掲げ、マザーの力を解放して光線『みんなでトゥモロー』を放つ。

命中したオシマイガイザーがハートに包み込まれ、オシマイダーとリストルに分かれる。

 

「ヤメサセテモライマ~ス」

 

分かれたオシマイダーはそう言い残して浄化され、リストルの方は強制変身解除となりボロボロの姿になっていた。

 

「俺の願う……明日は……」

 

これを見たリストルがそう呟き、瞬間移動で姿を消す。

 

「あったかい……」

 

「これが……ミライクリスタル・ホワイト……」

 

ジオウ達がマザーを見上げ、エールが胸元に両手を当てて、ジオウは流れる光を見て、そう呟いた。

 

 

 

 

「キュアエール……仮面ライダージオウ……」

 

とある空間で、ジオウとエールが、何者かの呼び掛けに気付く。

そこにいたのは、プリキュアのようなコスチュームを見に纏い、額にハートの飾りが付いた少女だった。

 

「あなたは……」

 

「お願い……救って……未来を…」

 

少女はエールに未来を救ってと頼み、抱き締める。

 

「未来……?」

 

エールが未来と呟いてから、目を閉じた。

 

「君は一体……」

 

「ジオウ……あなたの力は、きっと……みんなを救える」

 

「救える……?」

 

その子はそれだけ言うと、ジオウの手を握って何かを渡した。

 

「お願い。未来を、みんなを助けて…」

 

そう言うと、ジオウとエールの前から消えていた。

 

「これは……」

 

ジオウは握られた手を見ると、その手にあったのは、まだブランクのままだが、それは確かに今まで自身が使って来たウォッチだった。

 

 

 

 

舞台は再び、クライアス社本社へと戻る。

クライは自身の寝室へと戻ると、プリキュアのあの姿を振り返る。

 

「驚いたね。まさかミライクリスタル・ホワイトが、マザーハートへと姿を変えた。マザーが、遂に……」

 

ボロボロになって戻ったリストルが、クライの襟元を掴む。

 

「何か、話したい事でもあるのかな?」

 

「俺は、俺は……お前が……憎い……ッ」

 

その言葉を最後に、リストルは気を失ってしまった。

 

「おやすみ、リストル」

 

クライはリストルの肩に毛布を掛けると、彼の耳元で静かにそう呟いた。

 

 

 

 

ソウゴ達は現代のビューティーハリーに戻る。

 

「戻って来られたのです!」

 

「たぁーいまー!」

 

「来たか……」

 

「あんた……」

 

ビューティーハリーへと戻ると、そこには門矢士が待っていた。

 

「ハリー、大丈夫?」

 

浮かない顔をしていたハリーにほまれが話しかける。

 

「そろそろ話してやる時じゃないのか?」

 

「ああ……俺は、お前らに話さんといけない事がある。あのな……」

 

ハリーが言いかけると、ビューティーハリーの扉を開く音が聞こえた。

 

「いらっしゃいませ……あっ!」

 

「呼ばれて無いけどジャジャジャジャーン!みんなお待たせ。噂の天才科学者、ドクター・トラウムだよ~」

 

『はい?』

 

ビューティーハリーに来たのは、なんとトラウムだった。

いきなり事に、ソウゴ達は図らずも唖然としてしまった。

 


次回!Re.HUGっとジオウ!

 

第54話 2018: ルールーのパパ!愛しき家族の絆

 

 




おまけ

ジオウ「ここは?」

クライ「僕の部屋といったところかな?」

ここは自身の部屋、要するにクライアス社の社長室であると語る。

クライ「僕に聞きたいことがあるみたいだね」

ジオウ「……この部屋、やけに壁を修復した跡多くない?」

クライ「・・・それは聞かないでくれ(涙)」

だいたいオーマおじさんのせい。

完
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